JP5171667B2 - 自動変速機の作動油の劣化推定装置 - Google Patents

自動変速機の作動油の劣化推定装置 Download PDF

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Description

この発明は自動変速機の作動油の劣化推定装置に関する。
自動変速機の作動油の劣化を推定する従来技術としては、例えば特許文献1記載の技術を挙げることができる。特許文献1記載の技術にあっては、作動油の温度と算出されたトルクコンバータ内の発熱量に基づいて作動油の熱的な要因による劣化度を算出すると共に、内燃機関と自動変速機の回転数から機械的な要因による劣化度を算出し、算出された劣化度に基づいて作動油の劣化を推定している。
特開2005−172048号公報
上記したように特許文献1記載の技術にあっては、トルクコンバータ内の発熱量を算出すると共に、それに基づいて作動油の熱的な要因による劣化度を算出している。
即ち、特許文献1記載の技術では自動変速機で最も高温となるトルクコンバータについてサンプリング時間ごとの発熱量による温度上昇分しか考慮していないため、温度の実際的な変化や発熱量を受けない時間の温度変化が考慮されない不都合があった。
従って、この発明の目的は上記した不都合を解消し、自動変速機で最も高温となるトルクコンバータの内部温度を精度良く推定し、それに基づいて作動油の劣化を判定することで作動油の劣化の推定精度を向上させるようにした自動変速機の作動油の劣化推定装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1にあっては、内燃機関の出力をトルクコンバータを介して入力して変速する自動変速機の作動油の劣化を推定する装置において、前記作動油のリザーバ内における温度を検出する作動油温度検出手段と、前記内燃機関の回転数を検出する機関回転数検出手段と、前記自動変速機の入力軸の回転数を検出する入力軸回転数検出手段と、少なくとも前記検出された内燃機関の回転数と自動変速機の入力軸の回転数に基づいて前記トルクコンバータ内の作動油の発熱量を算出するトルクコンバータ発熱量算出手段と、前記検出された作動油の温度を初期温度とすると共に、前記算出されたトルクコンバータ内の発熱量に基づいて得られる加算温度と前記トルクコンバータの容量と前記作動油を冷却するクーラの所定時間当たりの流量と前記検出された作動油の温度とに基づいて前記初期温度を前記所定時間後に更新して前記トルクコンバータ内の作動油の推定温度を算出する推定温度算出手段と、前記算出された推定温度に基づいて前記作動油の劣化を推定する作動油劣化推定手段とを備え、前記作動油劣化推定手段は、前記作動油の温度に対して予め設定された塩基価の低下速度についての特性を前記算出された推定温度で検索して前記作動油の塩基価の低下度合いを判定し、前記判定された塩基価の低下度合いに基づいて前記作動油の劣化を推定すると共に、前記特性は、前記塩基価の低下速度が前記算出された推定温度が上昇するほど増加するように設定される如く構成した。
請求項1に係る自動変速機の作動油の劣化推定装置にあっては、検出された作動油の温度を初期温度とすると共に、算出されたトルクコンバータ内の発熱量に基づいて得られる加算温度とトルクコンバータの容量と作動油を冷却するクーラの所定時間当たりの流量と検出された作動油の温度とに基づいて初期温度を前記所定時間後に更新して前記トルクコンバータ内の作動油の推定温度を算出すると共に、算出された推定温度に基づいて作動油の劣化を推定する如く構成したので、自動変速機で最も高温となるトルクコンバータについて発熱量に代えて温度を算出することで、温度の実際的な変化や発熱量を受けない時間の温度変化を考慮することができ、それに基づいて作動油の劣化を推定することで、作動油の劣化を精度良く推定することができる。
また、作動油の温度に対して予め設定された塩基価の低下速度についての特性を算出された推定温度で検索して作動油の塩基価の低下度合いを判定し、それに基づいて作動油の劣化を推定すると共に、特性は、塩基価の低下速度が算出された推定温度が上昇するほど増加するように設定される如く構成したので、作動油の劣化を一層良く推定することができる。
この発明の実施例に係る自動変速機の作動油の劣化推定装置を全体的に示す概略図である。 図1に示す装置、より具体的にはそのECU(電子制御ユニット)の動作を示すフロー・チャートである。 図2フロー・チャートのトルクコンバータ内のATFの推定温度TempTCに対する熱的劣化率の特性を示す説明グラフである。
以下、添付図面に即してこの発明に係る自動変速機の作動油の劣化推定装置を実施するための形態を説明する。
図1は、この発明の実施例に係る自動変速機の作動油の劣化推定装置を全体的に示す概略図である。
以下説明すると、符号Tは自動変速機を示す。自動変速機Tは車両(図示せず)に搭載される、前進5速および後進1速の平行2軸式の有段の自動変速機からなる。
自動変速機Tは、火花点火式の4気筒を備えた内燃機関(以下「エンジン」という)Eのクランクシャフト10にロックアップ機構Lを有するトルクコンバータ12を介して接続されたメインシャフト(入力軸)MSと、このメインシャフトMSに複数のギヤ列を介して接続されたカウンタシャフト(出力軸)CSとを備える。
メインシャフトMSには、メイン1速ギヤ14、メイン2速ギヤ16、メイン3速ギヤ18、メイン4速ギヤ20、メイン5速ギヤ22、およびメインリバースギヤ24が支持される。
また、カウンタシャフトCSには、メイン1速ギヤ14に噛合するカウンタ1速ギヤ28、メイン2速ギヤ16と噛合するカウンタ2速ギヤ30、メイン3速ギヤ18に噛合するカウンタ3速ギヤ32、メイン4速ギヤ20に噛合するカウンタ4速ギヤ34、メイン5速ギヤ22に噛合するカウンタ5速ギヤ36、およびメインリバースギヤ24にリバースアイドルギヤ40を介して接続されるカウンタリバースギヤ42が支持される。
上記において、メインシャフトMSに相対回転自在に支持されたメイン1速ギヤ14を1速用油圧クラッチC1でメインシャフトMSに結合すると、1速(ギヤ。変速段)が確立する。
メインシャフトMSに相対回転自在に支持されたメイン2速ギヤ16を2速用油圧クラッチC2でメインシャフトMSに結合すると、2速(ギヤ。変速段)が確立する。カウンタシャフトCSに相対回転自在に支持されたカウンタ3速ギヤ32を3速用油圧クラッチC3でカウンタシャフトCSに結合すると、3速(ギヤ。変速段)が確立する。
また、カウンタシャフトCSに相対回転自在に支持されたカウンタ4速ギヤ34をセレクタギヤSGでカウンタシャフトCSに結合した状態で、メインシャフトMSに相対回転自在に支持されたメイン4速ギヤ20を4速−リバース用油圧クラッチC4RでメインシャフトMSに結合すると、4速(ギヤ。変速段)が確立する。
また、カウンタシャフトCSに相対回転自在に支持されたカウンタ5速ギヤ36を5速用油圧クラッチC5でカウンタシャフトCSに結合すると、5速(ギヤ。変速段)が確立する。
さらに、カウンタシャフトCSに相対回転自在に支持されたカウンタリバースギヤ42をセレクタギヤSGでカウンタシャフトCSに結合した状態で、メインシャフトMSに相対回転自在に支持されたメインリバースギヤ24を4速−リバース用油圧クラッチC4RでメインシャフトMSに結合すると、後進変速段が確立する。
カウンタシャフトCSの回転は、ファイナルドライブギヤ46およびファイナルドリブンギヤ48を介してディファレンシャルDに伝達され、それから左右のドライブシャフト50,50を介し、エンジンEおよび自動変速機Tが搭載される車両(図示せず)の駆動輪Wに伝達される。
上記した油圧クラッチCn、即ち、C1,C2,C3,C4R,C5は全てATF(Automatic Transmission Fluid。作動油)に浸漬された状態で使用される湿式クラッチである。ATFは、原油から精製された鉱物油に添加剤が加えられた通常の潤滑油である。
車両運転席(図示せず)のフロア付近にはシフトレバー52が設けられ、運転者の操作によって8種のポジション(レンジ)P,R,N,D5,D4,D3,2,1のいずれかが選択される。
エンジンEの吸気管(図示せず)の適宜位置にはエアーフローメータ60が配置され、エンジンEに吸入される空気量Gairに応じた信号を出力すると共に、カム軸(図示せず)の付近にはクランク角センサ62が取り付けられ、特定気筒の所定のクランク角度で気筒判別信号、各気筒のピストンのTDC付近でTDC信号、TDC信号を細分して得たクランク角度でCRK信号を出力する。
ファイナルドリブンギヤ48の付近には車速センサ64が設けられ、ファイナルドリブンギヤ48が所定の角度を回転するごとに車速Vを示す信号を出力する。
メインシャフトMSの付近には第1の回転数センサ66が設けられ、メインシャフトMSが1回転する度にメインシャフト回転数(自動変速機Tの入力軸の回転数)NMを示す信号を出力すると共に、カウンタシャフトCSの付近には第2の回転数センサ68が設けられ、カウンタシャフトCSが1回転する度にカウンタシャフト回転数(自動変速機Tの出力軸の回転数)NCを示す信号を出力する。
車両運転席付近に装着されたシフトレバー52の付近にはシフトレバーポジションセンサ70が設けられ、前記した8種のポジション(レンジ)の中、運転者によって選択されたポジションを示す信号を出力する。自動変速機Tの油圧回路Oには温度センサ72が設けられ、ATFの温度(油温)TATFに比例した信号を出力する。
図示の如く、油圧回路OにおいてリザーバO1から油圧ポンプO2で汲み上げられて加圧されたATFは油路O3を介してトルクコンバータ12と油圧クラッチCnと潤滑系に供給された後、トルクコンバータ12を経由したATFはドレン油路O4を介してリザーバO1に戻される。
また、油圧クラッチCnに供給されたATFは油圧開放油路(図示せず)を、潤滑系に供給されたATFは潤滑油路(図示せず)を通ってリザーバO1に戻される。上記した温度センサ72はリザーバO1に配置される。
ドレン油路O4にはクーラ(オイルクーラ)O5が配置され、トルクコンバータ12での攪拌で昇温させられたATFを冷却する。クーラO5はエンジンEのラジエータ(図示せず)付近に配置され、車両の走行時に冷却風で冷却され、流入されたATFを冷却する。
これらセンサの出力は、ECU(Electronic Control Unit。電子制御ユニット)76に送られる。ECU76は、CPU76a,ROM76b,RAM76c、入力回路76d、出力回路76e、A/D変換器76fおよびEEPROM(不揮発性メモリ)76gを備える。
センサの出力は、入力回路76dを介してECU76に入力される。それらの中、アナログ出力はA/D変換器76fを介してデジタル値に変換されると共に、デジタル出力は波形整形回路などの処理回路(図示せず)を経て処理され、RAM76cに格納される。
クランク角センサ62のCRK信号と車速センサ64の出力はカウンタ(図示せず)でカウントされ、エンジン回転数NEおよび車速Vが検出される。第1の回転数センサ66と第2の回転数センサ68の出力もカウントされ、自動変速機Tの入力軸回転数NMと出力軸回転数NCが検出される。
ECU76は目標段(変速比)を決定し、出力回路76eおよび電圧供給回路(図示せず)を介して油圧回路Oに配置されたシフトソレノイドSL1からSL5を励磁・非励磁して油圧回路の切替え制御を行うと共に、リニアソレノイドSL6からSL8を励磁・非励磁してトルクコンバータ12のロックアップ機構Lの動作および各クラッチの油圧を制御する。
また、ECU76は、後述するようにATF(作動油)の劣化推定を実行する。
次いで、ECU76が実行する上記したATF(作動油)の劣化推定について図2フロー・チャートを参照して説明する。
ECU76は運転者によってイグニションスイッチ(図示せず)がオンされて起動され、図示のプログラムを所定時間、例えば1secごとに実行する。
以下説明すると、S10においてエンジンEがスタート中か判断する。これは、スタータモータ(図示せず)への通電などからクランキングされているか否か判定すると共に、エンジン回転数NEが完爆回転数に達したか否か判定することで判断する。エンジン回転数NEが完爆回転数に達していないとき、エンジンEはスタート中と判断する。
S10で肯定されるときはS12に進み、EEPROM76gに格納されている、前回の運転終了までに積算された熱的ATF劣化率、機械的ATF劣化率、走行距離、ATF交換判定結果などのデータ(後述)を読み込む。
他方、S10で否定されるときはS14に進み、エンジンEが停止か否かをイグニションスイッチがオフされたか否か判定することで判断し、肯定されるときはS16に進み、上記したデータをEEPROM76gに書き込む(格納する)。尚、ECU76はイグニションスイッチがオフされた後も微小時間動作を継続し、S16に示す処理を実行する。
S10からS16までの処理は、車両の走行(トリップ)の度に前回までに得たデータに今回の走行で得たデータを累積(加算)して劣化推定に備える処理である。
S14で否定、即ち、今回の走行が開始したと判断されるときはS18に進み、トルクコンバータ(T/C)12の内部の発熱量DQOILTCを以下の式から算出する。
DQOILTC=TQIN×NE−TQOUT×NM
上記で、TQIN=τ×(NE/1000)
TQOUT=k×TQIN
尚、TQIN:トルクコンバータ12のポンプ吸収トルク(入力トルク)
TQOUT:トルクコンバータ12のタービントルク(出力トルク)
τ:ポンプ吸収トルク係数
k:トルクコンバータ12のトルク比
次いでS20に進み、温度センサ72で検出されたATF温度TATFなどから以下の式に従ってトルクコンバータ12の内部のATFの推定温度TempTC[℃]を算出する。
TempTC(t0+1)={TATF×(v/60)+
(V−(v/60))(TempTC(t0)+ΔT)}/V
上記で、
v:クーラO5の流量 [l/min]、
V:トルクコンバータ12の容量[l]、
TempTC(t0):推定温度の初期温度、
t0:図2フロー・チャートの最初の実行時刻
t0+1:最初の実行時刻t0から1sec(所定時間)後の時刻、
である。
またΔTは加熱項による加算温度を意味し、以下の式に従って算出される。
ΔT=DQOILTC/(c×d×V×4.2)
上記で、
c:比熱 [kcal/kg・℃]、
d:ATFの密度[kg/m]、
4.2:熱の仕事当量[J/cal]、
である。
上記したパラメータの中、TATFとDQOILTCを除くパラメータは、定数とみなし、演算の簡略化を図ることにする。
S20の処理は、検出されたATF(作動油)の温度TATFを初期温度TempTC(t0)とすると共に、少なくとも算出されたトルクコンバータ12内の発熱量DQOILTCに基づいて得られる加算温度ΔTとトルクコンバータ12の容量VとATFを冷却するクーラO5の1sec(所定時間)当たりの流量(v/60)と検出されたATFの温度TATFとに基づいて初期温度TempTC(t0)を1sec(所定時間)後に更新して前記したトルクコンバータ12内のATFの推定温度TempTC(t0+1)を算出する処理に相当する。
このようにトルクコンバータ12内のATFの推定温度TempTCは漸化式を用いて算出され、センサ検出値を初期値として1sec(所定時間、より具体的には図2フロー・チャートの実行時刻)ごとに前回値に加算され、TempTC(t0+1)、TempTC(t0+2)・・・と更新される。
次いでS22に進み、算出されたトルクコンバータ12の内部のATFの推定温度TempTCから図3に示す特性を検索し、ATFの熱的劣化率(劣化速度を示す)[%]を算出する。
図示の劣化率はATF単体熱劣化試験から得られたATF塩基価の低下速度を示す、温度ごとの熱的劣化率であり、図示の如く、推定温度TempTCが上昇するほど増加するように設定される。図3の特性はROM76bに格納される。
S22のATFの熱的劣化率算出処理は、ATF温度に対して予め設定された、ATFの塩基価の低下速度(図3)において、算出された推定温度TempTCに対するATF熱的劣化率、即ち、ATFの塩基価の低下度合いを導出、換言すれば判定された塩基価の低下度合いに基づいてATFの劣化を推定することを意味する。
次いでS24に進み、算出された熱的劣化率を前回までのプログラムループで積算された熱的劣化率に加算して積算する。
次いでS26に進み、エンジン回転数NEと自動変速機の入力軸の回転数NMと出力軸の回転数NCとに基づき、剪断回転数を算出し、S28に進み、算出された剪断回転数に基づいてATFの機械的劣化率[%]を算出する。
次いでS30に進み、算出されたATFの劣化率を前回までのプログラムループで積算された機械的劣化率に加算して積算する。尚、S26からS40までの処理は特許文献1に記載された手法と同様の手法であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
次いでS32に進み、積算されたATFの熱的劣化率が機械的劣化率を超えるか否か判断し、肯定されるときはS34に進み、熱的劣化率をATFの劣化率とする一方、否定されるときはS36に進み、機械的劣化率をATFの劣化率とする。
次いでS38に進み、自動変速機の出力軸の回転数NCから走行距離を算出する。
次いでS40に進み、ATFの交換判定を実行する。即ち、算出された走行距離を最長保証距離と比較し、走行距離が最長保証距離を超えるときはATFの交換が必要と判定し、インディケータ(図示せず)を介して運転者に報知する。
他方、走行距離が最長保証距離以下のときは、走行距離が最短保証距離未満か否か判断し、否定されて最短保証距離以上のときは選択されたATFの劣化率が交換しきい値(適宜設定される)を超えるか否か判断する。
そして劣化率が交換しきい値を超えないときは未だATFの交換は不要と判定すると共に、超えるときはATFの交換が必要と判定し、同様にインディケータ(図示せず)を介して運転者に報知する。
この実施例は上記の如く、エンジン(内燃機関)Eの出力をトルクコンバータ12を介して入力して変速する自動変速機TのATF(作動油)の劣化を推定する装置において、前記ATF(作動油)のリザーバO1内における温度TATFを検出する作動油温度検出手段(温度センサ72,ECU76)と、前記エンジン(内燃機関)Eの回転数NEを検出する機関回転数検出手段(クランク角センサ62,ECU76)と、前記自動変速機Tの入力軸の回転数NMを検出する入力軸回転数検出手段(第1の回転数センサ66,ECU76)と、少なくとも前記検出されたエンジン(内燃機関)の回転数NEと自動変速機Tの入力軸の回転数NMに基づいて前記トルクコンバータ12内のATF(作動油)の発熱量DQOILTCを算出するトルクコンバータ発熱量算出手段(ECU76,S18)と、前記検出されたATF(作動油)の温度TATFを初期温度TempTC(t0)とすると共に、前記算出されたトルクコンバータ12内の発熱量DQOILTCに基づいて得られる加算温度ΔTと前記トルクコンバータ12の容量Vと前記ATF(作動油)を冷却するクーラ05の所定時間(1sec)当たりの流量(v/60)と前記検出されたATF(作動油)の温度TATFとに基づいて前記初期温度TempTC(t0)を前記所定時間(1sec)後に更新して前記トルクコンバータ12内の作動油の推定温度TempTC、より正確にはTmepTC(t0+1)を算出する推定温度算出手段(ECU76,S20)と、前記算出された推定温度TempTCに基づいて前記ATF(作動油)の劣化を推定する作動油劣化推定手段(ECU76,S22S22からS24)とを備える如く構成したので、自動変速機Tで最も高温となるトルクコンバータ12について発熱量に代えて温度TempTCを算出することで、温度の実際的な変化や発熱量を受けない時間の温度変化が考慮することができ、それに基づいてATFの劣化を推定することで、ATFの劣化を精度良く推定することができる。
また、前記作動油劣化推定手段は、前記ATF(作動油)の温度TATFに対して予め設定された塩基価の低下速度、より具体的には予め設定された塩基価の低下速度を示す前記ATF(作動油)の熱的劣化率についての特性を前記算出された推定温度TempTCで検索して前記ATF(作動油)の塩基価の低下度合いを判定し、前記判定された塩基価の低下度合いに基づいて前記ATF(作動油)の劣化を推定する(ECU76,S22からS24)と共に、前記特性は、前記塩基価の低下速度が前記算出された推定温度TempTCが上昇するほど増加するように設定される如く構成したので、作動油の劣化を一層良く推定することができる。
尚、上記において前進5速および後進1速の平行2軸式の自動変速機を使用したが、この発明は前進6速以上の自動変速機あるいは平行3軸式などの自動変速機にも妥当すると共に、無段変速機(CVT)にも妥当する。
12 トルクコンバータ、14から22 メインn速ギヤ、28から36 カウンタn速ギヤ、Cn n速用クラッチ、46 ファイナルドライブギヤ、48 ファイナルドリブンギヤ、60 エアーフローメータ、62 クランク角センサ、66 第1の回転数センサ、72 温度センサ、76 ECU(電子制御ユニット)、T 自動変速機、E 内燃機関(エンジン)、MS メインシャフト、CS カウンタシャフト、O 油圧回路、O5 クーラ

Claims (1)

  1. 内燃機関の出力をトルクコンバータを介して入力して変速する自動変速機の作動油の劣化を推定する装置において、
    a.前記作動油のリザーバ内における温度を検出する作動油温度検出手段と、
    b.前記内燃機関の回転数を検出する機関回転数検出手段と、
    c.前記自動変速機の入力軸の回転数を検出する入力軸回転数検出手段と、
    d.少なくとも前記検出された内燃機関の回転数と自動変速機の入力軸の回転数に基づいて前記トルクコンバータ内の作動油の発熱量を算出するトルクコンバータ発熱量算出手段と、
    e.前記検出された作動油の温度を初期温度とすると共に、前記算出されたトルクコンバータ内の発熱量に基づいて得られる加算温度と前記トルクコンバータの容量と前記作動油を冷却するクーラの所定時間当たりの流量と前記検出された作動油の温度とに基づいて前記初期温度を前記所定時間後に更新して前記トルクコンバータ内の作動油の推定温度を算出する推定温度算出手段と、
    f.前記算出された推定温度に基づいて前記作動油の劣化を推定する作動油劣化推定手段と、
    を備え、前記作動油劣化推定手段は、前記作動油の温度に対して予め設定された塩基価の低下速度についての特性を前記算出された推定温度で検索して前記作動油の塩基価の低下度合いを判定し、前記判定された塩基価の低下度合いに基づいて前記作動油の劣化を推定すると共に、前記特性は、前記塩基価の低下速度が前記算出された推定温度が上昇するほど増加するように設定されることを特徴とする自動変速機の作動油の劣化推定装置。
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