JP5170270B2 - 電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は直流電源装置及びこれを使用する装置、特に冷熱空調機器等に使用され力率を改善するもの、交流電源側の高調波を抑制して高調波規制の限度値以下の発生量にするもの、電源側及び負荷側の変動が大きなものに関する。
図6は特開平9-247943号公報に示される従来の直流電源装置の構成を示すブロック図である。この図6において1は交流電源、2は交流電源1の電圧を全波整流する4個のダイオードで構成した全波整流回路、3は全波整流回路2の正出力側に一端側が接続され、エネルギーを貯え、電流を平滑にするための直流リアクトル、4は直流リアクトル3の他端側と全波整流回路2の負出力側との間に設けられた直流の母線電圧を平滑するための平滑コンデンサ、5は直流リアクトル3の他端側と平滑コンデンサ4の正側との間に設けられ、平滑コンデンサ4側から全波整流器2へ電流が逆流する事を阻止する逆流阻止用ダイオードである。
6は直流リアクトル3の他端側と全波整流回路2の負出力側との間に設けられ、直流母線間をスイッチングするスイッチ手段、7は平滑コンデンサ4に並列接続された負荷、8は交流電源1の電圧から作成した電源同期信号に基づき電源半周期に少なくとも2回、後述の選択手段が選択した開閉時間でスイッチ手段6を開閉制御する制御手段、9は負荷7の負荷量に応じて予め設定されたスイッチ手段6の開閉時間のデータを格納しておく記憶手段、10は負荷7の負荷量を検出するための負荷量検出手段、11は負荷量検出手段10で検出した負荷量に応じて記憶手段9に予め格納されているスイッチ開閉時間を適切に選択する選択手段である。
次に、動作を説明する。図6に示すようなスイッチ手段6を用い、電源半周期のうち、入力電流の流れない期間中に数回だけ動作させると、スイッチ手段6の動作中は、交流電源1から全波整流器2、直流リアクトル3を通り、スイッチ手段6を経て、全波整流器2を通って、交流電源1に流れるような電流の経路ができる。スイッチ手段6がオン動作して閉じた後であれば、その後にスイッチ手段6を開いたとしても、入力電流が途絶えることはない。これは、直流リアクトル3の性質によるもので、リアクトルは電流を流し続けようとする性質があるため、リアクトルに貯えられたエネルギーが平滑コンデンサ4に充電されることで、入力電流が流れる。従って、直流リアクトル3に貯えられたエネルギーが消費されるまで入力電流は流れ続ける。
図7はゼロクロス点の直後から入力電流が流れる期間の間に2回だけ、スイッチ手段6を動作させた時の入力電流と入力電圧の関係を示した波形図である。なお、Tsw1はスイッチ手段6を閉じるまでの第1の遅延時間、Ton1はスイッチ手段6を閉じている第1の閉路時間、Tsw2はスイッチ手段6を閉じるまでの第2の遅延時間、Ton2はスイッチ手段6を閉じている第2の閉路時間である。ゼロクロス点通過後、スイッチ手段6を閉じると、前述の通り電流経路ができ、電流が流れる。スイッチ手段6を開いても、直流リアクトル3にはエネルギーが蓄積させており、直流リアクトル3のエネルギー分だけ、電流を流そうと直流リアクトル3が働き、電流がゼロになる前にスイッチ手段6について2回目のスイッチ動作を行う。そして、スイッチ手段6が2回目にオフしたあと、直流電圧より入力電圧のほうが高くなって電流が流れ、図7のような入力電流波形になる。このようにして、入力電流が流れない期間に、スイッチ手段6を動作させて電流を流すことで、電圧と電流の位相差が小さくなり、力率が改善される。また、スイッチ手段6の動作タイミングを制御してやることで、入力電流がピーク付近だけでなく、ゼロクロス付近にも流れるため、高調波が低減されることとなる。
また図8に特公平7-89743号公報に示される直流電源装置を示す。図8で交流電源1はリアクトル20およびブリッジ構成の整流回路2を介して整流され、負荷7に直流電力を供給する。4は平滑用コンデンサである。また19はリアクトルとコンデンサで構成される電源側フィルター、6はスイッチ手段であるパワトランジスタ、5は逆流阻止用ダイオードである。電圧設定器14で設定された電圧基準E0は直流負荷電圧Eと比較され、その差△Eが電圧制御増幅器15で増幅され、掛算器16で交流電圧信号v1と掛算されて電源位相と同期した誤差信号△vに変換される。誤差信号△vは比較器17で電流検出器40で検出された負荷交流電流信号i1と比較され、△v>i1のときは比較器17の論理出力が“1"となつてパワートランジスタ6のベースドライブ回路18を介してパワトランジスタ11をオンとし、△v<i1のときは比較器17の論理出力が“0"となつてパワトランジスタ6をオフにする。パワトランジスタ6がオンになると負荷側が短絡されて電流i1は増加する。パワトランジスタ6がオフになると電流i1は負荷側すなわち逆流阻止用ダイオード5、平滑コンデンサ4および負荷7に流れ込んで減少し、△v>i1となつてパワトランジスタ6を再びオンとし、これによつてパワトランジスタ6のオン,オフが比較器17で形成される電流制御の遅れ要素で決まる数kHzのスイツチング周波数で繰返される。従つて電流i1は図9に示すように上記スイツチング周波数で脈動してほぼ電源電圧vと同期し、これによつて力率が1に保たれると共に第3次,第5次、などの高調波がほとんど無くなる。またリアクトルとコンデンサによる電源側フィルタ19が追加されているので、リアクトル20のみを用いた場合の整流器の重なり角による電源電圧の落ち込みがなくなり、同期信号としてあたえる電圧信号v1の波形歪みが除去できる。
以上の従来の技術に示される電源装置とその負荷である圧縮機や送風機の電動機を可変速運転するためのインバータ装置はルームエアコンの場合は室外機に収納され、リアクトルおよび電気回路で構成される電源装置およびインバータ装置は、圧縮機や送風機を駆動する事で冷媒を用いた冷熱空調装置として動作する。
変換器回路においてスイッチングを行うときに発生する転流スパイク電圧を吸収するスイッチング手段のスナバダイオードや、スイッチングにより発生する回路の突然の変化を平滑化するフライホイーリングダイオードに対し炭化シリコンダイオードを使用することは特表平11−510000号公報で知られている。更に電源制御回路で逆流防止用ダイオードのショートによる消費電力の改善については、特開平11−332113号公報などで知られている。一方冷凍サイクルを冷媒を循環させて空調や冷凍を行う冷熱空調機器などに使用される室外機内の構造として送風機による風路に熱交換器が配置され、熱交換が行われる。熱交換器および送風機の風路を妨げない様に、その側面に圧縮機が配置され、圧縮機の上面にリアクトルが配置される。騒音が大きく高温になる圧縮機およびリアクトルは板金により遮蔽されさらに防音材のカイノールで周囲を覆われる。さらに全体の上面に電気回路部品が配置され、この中には先に述べた直流電源装置のスイッチ手段、逆流防止ダイオードおよびインバータ装置のスイッチ手段が実装される。さらにスイッチ手段および逆流防止ダイオードの放熱フィンも実装される。また電源線への電磁ノイズ対策のためノイズ対策部品のチョークコイル等も実装されている。
特開平9−247943号公報 特公平7−89743号公報 特表平11−510000号公報 特開平11−332113号公報
前項で示される従来の技術では回路のスイッチ手段ならびに、コンデンサからの逆流を防止するためのダイオードに通常のシリコンを用いた素子を用いているため多くの課題を抱えている。まず逆流防止ダイオードが通常のシリコンを用いた素子であるため電圧降下による電力損失が大きく、スイッチ手段のスイッチの如何にかかわらず、電源装置の効率を低下させる。効率性能が基本性能である冷熱空調機器に適用した場合おいて特に大きな課題である。またこれらの逆流防止ダイオードの損失による温度上昇と、逆流防止ダイオードがシリコンを用いた素子である事から使用温度限界が低い事から、素子に大きな放熱部品をつける必要があり、冷熱空調機器に適用した場合冷熱空調機器が大きくなる。また前記の放熱部品を風路に配置しなければならないため電源装置の配置場所のに制約が出てくる。そのため装置が大きくなったり、さらに直流電源装置への配線線路が長くなり電源装置で発生した電磁ノイズの発生量が大きくなり対策部品等のサイズ、コストも大きな課題である。
またスイッチ手段がスイッチした場合にも多くの課題を抱えている。まず逆流防止ダイオードが順方向に電流を流している時、スイッチ手段がオンした場合逆流防止ダイオードは逆バイアスされるが、その時シリコンダイオードのPN接合領域の逆回復電荷が微少時間において非常に大きな逆回復電流を発生し、スイッチ手段を流れ、スイッチ手段のスイッチ損失を非常に大きくしている。現在一般的にパワー用に用いられている定格逆耐圧600V、定格順電流6AのシリコンPN接合ダイオードで逆回復電荷は150〜1500ncもあり、動作温度は125℃までしか保証されていない。そのため電源装置に大きな損失を発生する。先に述べたの損失は効率性能が非常に重視される冷熱空調機器では特に大きな課題で、直流電源装置のスイッチ手段のスイッチ回数を交流電源周期に数回に減らす事で回避されたり、力率改善効果を重視する場合はやむおえず数kHzとする事で変換効率を犠牲にしたりしていた。さらにいずれにしても、スイッチ時に電力を蓄積するためのリアクトルに人間の可聴音域である電源周期の数倍もしくは数kHzの電流リップルを発生し、リアクトルから非常に大きな騒音を発生していた。リアクトルの騒音対策のため防音防音対策部品の搭載、防音構造が必要なための設計制約、コストアップが著しい。そのため静音性が要求される、冷熱空調機器とりわけ住環境で使用されるエアコン、冷蔵庫、除湿機等ではこれらの電源装置の使用に制約が多かった。
またスイッチ回数が少ない場合、力率改善ならびに高調波の発生量を抑制しようとした場合、一回あたりリアクトルに蓄積できるエネルギー量を大きくしなくてはならないため、非常に大きく重いリアクトルが必要で、サイズも重量も大きく、コストも高い電源装置となる。元々の持ち運びを前提とした除湿機等では非常に大きな問題である。場合によっては、主機能を発生するモータより、高調波抑制のためのリアクトルの方が大きく重くなる場合もある。またリアクトルの値を大きくする事は、リアクトルの巻き線抵抗値を大きくする事になり、リアクトルの損失が大きくなり、さらに電源装置の効率を低下させる。また先に述べた逆回復電流は電流の時間変化が極めて大きく、大量の高周波ノイズをスイッチ時に発生する。そのため電磁ノイズの対策のためノイズ対策部品が必要で、通常この対策部品にはチョークコイルが用いられ、重量、サイズ、コストを押し上げる事になる。またチョークコイルの抵抗分による電力損失も大きい。さらに冷熱空調機では電源装置の配置にもますます制約が出る。また直流電源装置として電源電圧の変動の大きな太陽電池等の場合や、負荷側から逆流が大きな車両用等の直流電源装置でも同様な問題を抱えている。
本発明は、電源や負荷の種類に制限されずに高効率で小型軽量な電源装置を得るものである。
本発明の電源装置は、交流架線から供給される電力により駆動する鉄道車両に適用される電源装置であって、前記交流架線から供給される交流電力を整流する整流回路と、前記整流回路から供給される直流電圧を平滑する平滑コンデンサと、前記平滑コンデンサと前記整流回路との間に配置され、前記平滑コンデンサから前記交流架線側への逆流を防止する逆流防止ダイオードと、前記逆流防止ダイオードと前記整流回路との間で前記逆流防止ダイオードと直列接続され、電流エネルギーを蓄積できるリアクトルと、前記平滑コンデンサに並列接続され、かつ、負荷と接続されたインバータ回路と、を備え、前記逆流防止ダイオードは、ワイドギャップ半導体で形成されたものである。
本発明によれば、小型で性能の良い装置が得られる。
この発明の直流電源装置の構成を示すブロック図。 この発明の直流電源装置の負荷の回路および構成図。 この発明の直流電源装置の負荷の回路動作およびDCBLM圧縮機のモータの相電圧を示すタイミング説明図。 この発明の直流電源装置の構成を示すブロック図。 この発明の電源装置とその負荷にルームエアコン室外機の圧縮機と送風機およびその電動機を可変速運転するためのインバータ装置としたときのルームエアコン室外機構造の三面図。 従来の直流電源装置の構成を示すブロック図。 従来の直流電源装置の入力電流と入力電圧の関係を示した波形図。 従来の直流電源装置の回路および制御ブロック図。 従来の直流電源装置の入力電流と入力電圧の関係を示した波形図。
実施の形態1.
図1は実施の形態1の直流電源装置の構成を示すブロック図である。図1において1は交流電源、2は交流電源1の電圧を全波整流する4個のシリコンダイオードで構成した全波整流回路、3は全波整流回路2の正出力側に一端側が接続され、エネルギーを貯え、電流を平滑にするための直流リアクトル、4は直流リアクトル3の他端側と全波整流回路2の負出力側との間に設けられた直流の母線電圧を平滑するための平滑コンデンサ、5は直流リアクトル3の他端側と平滑コンデンサ4の正側との間に設けられ、平滑コンデンサ4側から全波整流器2へ電流が逆流する事を阻止する逆流阻止用ダイオードである。
逆流防止ダイオード5は、半導体と金属を接触させてダイオード作用を行うショットキーバリアダイオードを使用する。これは熱的安定性が大きく熱伝導も良い事から高温動作が可能で、また逆回復電荷が非常に少なく逆回復時間が短くそのためスイッチング損失が少なく、合わせて順方向の電圧降下の少ない炭化シリコンを用いたショットキーバリアダイオードを用いる。例えばパワー用に用いられる定格逆耐圧600V、定格順電流6Aの炭化シリコンショットキーバリアダイオードでは逆回復電荷は20nc程度とシリコンダイオードPN接合ダイオードに比べ著しく小さい。
6は直流リアクトル3の他端側と全波整流回路2の負出力側との間に設けられ、直流母線間をスイッチングするスイッチ手段、7は平滑コンデンサ4に並列接続されたインバータおよび直流ブラシレスモータ(以後DCBLM)を搭載した空調用圧縮機負荷、8は交流電源1の電圧から作成した電源同期信号、交流電源1の電流信号、後述の回転数検出手段13から得られる現在の負荷の回転数、後述の電圧検出手段12から得られる現在の母線電圧および目標回転数から、スイッチ手段6を開閉制御する制御手段、12は母線電圧の電圧値を検出し低圧電圧信号で制御手段8に伝える電圧検出手段、13は負荷7のモータの回転数を検出し低圧の電気信号で制御手段8に伝える回転数検出手段である。
図2は図1で示される直流電源装置の負荷の回路並びに構成を示す図で、直流電源装置とあわせて冷熱サイクルの冷媒の圧縮を行う空調装置を構成する。図2で21〜26は図1の直流電源装置で選られた直流電圧をスイッチングし交流電圧発生するためのインバータのスイッチでシリコンを用いたIGBTである。図2で31〜36は前記IGBTがoff時に順バイアスされ後述のDCBLM圧縮機27の回生および還流電流を流すシリコンPN接合ダイオードである。図2で29は前記IGBTスイッチング時、直流電源装置と負荷間のインダクタンスによる直流母線PN間の急峻な電圧変動を吸収するスナバコンデンサである。図2で27は定常運転時IGBT21−26、ダイオード31−36、スナバコンデンサ29から構成される電圧型インバータの主回路からの交流電圧に同期して回転する三相DCBLMを搭載した冷熱サイクルの冷媒を圧縮するDCBLM圧縮機である。図2で28は、圧縮機27の定常運転時DVBLM圧縮機の相電圧を検出し、21〜26のIGBTをon/offさせDCBLMを回転させるDCBLMの制御手段である。
図3は図2の負荷のIGBT21〜26のスイッチ動作およびDCBLM圧縮機27のモータの相電圧を示すタイミング図である。図3で詳細は後述するがA〜Lは圧縮機27のDCBLMの電気回転周期一周期中にIGBT21〜26が通電を切り替えるタイミング間の各通電区間を示す。
次に動作を説明する。まず、図1でスイッチ手段6がまったく動作しない場合は、2の全波整流回路で整流された電流が3のリアクトルおよび5の逆流防止ダイオードを通過し、4のコンデンサに蓄積されパッシブな全波整流による直流電源装置となる。図1に記載の様に整流回路2の出力端子電圧をVi1、スイッチ手段6の直流正母線端子電圧をVi2、平滑コンデンサ4の直流正母線端子電圧をVoとする。スイッチ手段6がまったく動作しない場合は、2の全波整流回路で整流された直流がVi2>Vo状態では逆流素子用ダイオードに対し順方向のバイアスが掛かりこのダイオードを通して順方向に電流が流れる。なお電圧Vi2=Vi1+VLであって、この電圧VLは直流リアクトル3に蓄積された電流エネルギーによる増加分である。しかしながら本発明の直流電源装置およぞその負荷では、電源側電圧Vi2が負荷側電圧Voより高いとは限らない。電源電圧であるVi1が低下する状態が存在する。更に直流リアクトルの蓄積エネルギーによる電圧増加分は負荷側に放出して低下する。一方負荷側電圧Voは平滑コンデンサに蓄積されたエネルギーにより電圧が上昇し、負荷7に電力を放出して低下する。更に負荷側モーターが自動車や電車駆動用のモーターなどの場合、移動手段の動いている慣性が大きい状態では、モーターが発電作用を起す場合も存在する。また太陽電池のように負荷として系統に連携するインバータでは負荷側、すなわち系統側の電圧が高い場合が多く存在する。このような多くの場合Vi2<Voの状態が存在し、このときスイッチ手段6が動作しない状態では、全波整流回路2で整流された直流である電源側の電圧が小さく逆流素子用ダイオードに対し負荷側から逆方向のバイアスが掛かりこのダイオードにより順方向に電流が流れない状態となる。
負荷7の消費電力が小さく、交流電源1からの高調波電流および力率が問題にならないレベルの時はスイッチ手段を動作させず、負荷7の側でインバータをパルス幅幅変調(PWM)を用い電圧を可変しモータの回転数を目標の回転数に制御する。この場合直流電源装置はスイッチングしないので、スイッチ手段による損失は発生せず、また逆流阻止用ダイオード5炭化珪素半導体のようにシリコンよりエネルギーギャップの大きなワイドギャップエネルギー帯を有するダイオードを使用するので順方向電圧が低く、運転率の高い軽負荷で直流電源装置を高効率で運転できる。ワイドギャップエネルギー帯を有する半導体として炭化珪素以外にガリウム砒素の半導体やチッカガリウムといわれるガリウムとイトライドの半導体などが知られている。またこのようなワイドギャップエネルギー帯を有するダイオードを使用するので逆方向電圧が印可され長い時間加わり逆電流が流れても素子の熱的安定性が大きく熱伝導度が大きいので、電圧低下の大きな電源を使用しても、あるいは負荷側から大きな電力が供給される場合でも信頼性の高い直流電源装置とすることが出来る。
このように負荷が小さい場合はスイッチ手段6を動作させないが、負荷の大小はモーターの入力電流や回転数を計測し、あるいは圧縮機の冷媒圧力の差を開閉弁の開度で推測したり、あるいは圧縮機から冷凍サイクルに接続される熱交換器の温度など計測可能なデータや推測可能な現象を捉えあらかじめ設定した負荷以下かどうかを判断してスイッチ手段6の動作をさせなければ良い。あるいは電磁ノイズ量が制限値を超えるときだけ、すなわち高周波が規制値を超えた場合、スイッチ手段を動作させるなどの特定条件だけ動作させても良いし、場合によってはほとんどの運転時にスイッチを動作させても良いことは当然である。
次に負荷7の消費電力が大きな場合、すなわち圧縮機の回転数が高く、圧縮機27から冷凍サイクルに吐出される高温高圧冷媒と空調機などの熱交換器を循環し低温低圧冷媒のこの入出力の冷媒圧力差が大きな場合の直流電源装置の動作について述べる。この場合スイッチ手段6は50μsec中に一回on/offを行う。制御手段は常に50μsecの間隔で繰り返し制御をしており、この50μsec中のonとoffの時間比率を運転状態を検出して制御手段8で逐次制御するパルス幅変調(PWM)とする。図1で、スイッチ手段6のonの間は、交流電源1から全波整流器2、直流リアクトル3を通り、スイッチ手段6を経て、全波整流器2を通って、交流電源1に流れるような電流の経路ができる。スイッチ手段6がオン動作した後であれば、その後にスイッチ手段6をoffしたとしても、しばらくは入力電流が途絶えることはない。これは、直流リアクトル3の性質によるもので、リアクトルは電流を流し続けようとする性質があるため、リアクトルに貯えられたエネルギーが逆流阻止用ダイオード5を通り平滑コンデンサ4に充電されることで、入力電流が流れる。従って、直流リアクトル3に貯えられたエネルギーが消費されるまで入力電流は流れ続ける。なおこの現象は直流リアクトル3が無くとも、図8の交流リアクトル20が存在する場合でも同様である。リアクトルに蓄積されたエネルギーがスイッチ手段の回路を通して電源側に循環することになる。
直流リアクトル3のインダクタンス値がoff後に次のonまでに充分電流を流し続けられる値ならば、交流電源1からの電流を連続的に流しつづける事ができる。そのためスイッチ手段のon時間を連続的に変調すれば、交流電源1からの電流を連続的に発生させる事ができる。
直流リアクトル3の値と、スイッチ時間の選び方で通常、直流リアクトル3に電流が流れ続けている間にスイッチ手段がonする事があるが、その場合も逆流阻止ダイオード5は逆回復電荷が少ない炭化シリコンダイオードなので、スイッチ手段6がonしてもダイオードからスイッチ手段に流れる逆回復電流は小さくダイオード5およびスイッチ手段6のスイッチ損失は小さく、スイッチ周期を50μsecとしても損失の小さい直流電源装置を得られる。また損失が小さいのでスイッチ手段および逆流阻止ダイオードの放熱部品も小さくできる。
この場合特に最大50μ間の電流維持しか必要がないので、直流リアクトルも小さく済み小型化できる。リアクトルが小さい事で、リアクトルの抵抗性分が小さくなり、リアクトルでの損失も下がり小型化できるだけでなく、さらなる高効率化もできる。このサイクル時間を長く取るとリアクトルのチャージ量が大きくなり人の聞こえる周波数帯域に近づくのみならず単位当たりの電圧増加率や電流増加率が増えて直流電源装置に使用する素子など全体に影響することになる。なおスイッチの周期が50μで、スイッチによる入力電流のリップルは20kHzとなる。そのためリアクトル3から発生する電流リップルに起因する騒音は人には聞こえない。
先に述べたスイッチ手段6のon時間の決め方であるが、高調波電流を含まない目標電流値と、交流電源1の電流信号からの実際の電流の差を基に制御手段8で決定される。また前記の、目標電流値は実効値が目標回転数と回転数検出手段13から得られる実際の回転数と現在の母線電圧から得られる電流実効値を持つ正弦波状の電流とする。このようにする事で交流電源1からほぼ力率が1に近く高調波電流の少ない状態で電力を取り出し、高効率で直流電圧で駆動される負荷に電力を供給できる小型で軽量な直流電源装置を得る事ができる。スイッチを動作させない条件を設けずにつねにスイッチの周期が50μで動作させるとすると入力電圧と同相のほぼ正弦波状の電流を得ることが出来る。このように制御手段8にてスイッチ周期毎に正弦波状の電源電圧に同期した正弦波状の目標電流と電流を計測し伝達される計測値との差からスイッチ手段であるIGBTのON時間を決定して制御する。目標値より計測値が少ない場合はON時間を大きく、計測値の方が大きい場合はON時間を短くする。
なお正弦波状の目標電流の振幅の決め方は母線電圧の目標値に対し母線電圧の計測値との差から決めれば良い。目標に対し実際の母線電圧が低い場合は電流を多くして電圧を増加させる方向とする。また目標に対して母線電圧の計測値が高い場合は電流を絞って母線電圧を低下させる。なおこの目標母線電圧は直流電源装置の供給する負荷に応じて制御しても良い。例えば圧縮機の回転数を制御するため目標回転数と計測値との差に対し制御を加える。ところで図2で負荷のDCBLM圧縮機27はIGBT21〜26をスイッチして得られる交流電圧に同期して回転する。図3でU相に着目すると、DCBLMの相電圧ゼロクロス近傍の通電区間FG,LAの60度を区間U相のIGBT21、22の両方をoffにする事で誘起電圧を相に発生させてそのゼロクロスタイミングを検出し、図2の制御手段28で同期をとる。誘起電圧の絶対値が高い120度区間BCDE、HIJKにIGBT21もしくは22をonモータのU相に電圧を印加して回転を維持する。他の相についても同様の動作をする。この通電方式では電気周期一周期に各IGBTは一回しかスイッチされない。
前記の通電方式ではモータの回転数が一定であれば、モータに印加される電圧の実効値はPN間の母線電圧により一意的に決まる。そのためDCBLMの回転数は、母線電圧を可変する事で印加電圧を可変でき制御できる。母線電圧は先に述べた様に図2の制御手段28、もしくは図1の回転数検出手段13から図2の制御手段8に伝達され、先に述べた目標電流実効値が可変され最終的に母線電圧が増減し目標のモータ回転数を得て、空調制御を行う。すなわち直流電源装置に回転数制御の機能を持たせている。スイッチ手段6がONするとリアクトルにチャージされその後スイッチがOFFするとリアクトルに貯えられた電圧増分VLが増大して負荷側へ加わることになる。この増大した電圧が平滑コンデンサに貯えられて再びスイッチがONすると、より高い電圧として逆流阻止用ダイオードに加わるが炭化シリコンのようなワイドギャップエネルギー帯を有する半導体を使用するため信頼性が高く損失も小さく出来る。図1でスイッチ6がONされているときはVi2がほぼゼロとなりVoが加わるため逆流阻止用ダイオード5には常時逆バイアスが加わることになる。
このような構成と動作で、負荷側では各IGBTおよびダイオードはスイッチ損失が大きく、動作温度の低いシリコンで構成されているが電気周期一周期に1回しかon/offしないので、損失も小さく、放熱構造も簡単で、小型で軽く、スイッチにより発生する電磁ノイズの発生も押さえられる。さらにスイッチしない事でモータに流れる電流リップルが無くなり、モータからのスイッチ音が無く、モータの高周波鉄損も著しく少なく負荷の効率もアップする。
本実施の形態では直流電源装置の高効率化とあわせ負荷側も効率化できるので、冷熱空調機自体を高効率化できる。また直流電源装置側の放熱構造およびリアクトルの小型化とあわせ負荷側の放熱構造の小型化で、冷熱空調機自体、例えば室外機の小型化ができる。
また直流電源装置側のリアクトルの低騒音化とあわせ負荷側のモータの低騒音化で、冷熱空調機自体が低騒音化できる。さらにリアクトルや、モータの防音に用いている強め等の機械部品、ウレタンなどの吸音材や防音構造をなくしたり、簡易化できるためさらに冷熱空調機を小型、軽量化できる。また低騒音であるため、室内で用いる冷熱空調機器等では著しく効果が高い。
また直流電源装置側の低電磁ノイズ化とあわせ負荷側の低電磁ノイズ化で、冷熱空調機自体が低ノイズ化できる。さらに現在ノイズ対策に用いている、電源側ラインフィルタを小さくできたり、電磁シールドが不要となるので空調機を小型、軽量化できる。さらにラインフィルタの小型化は往復線を巻くコモンチョークモードコイルの損失も小さくなり発熱を減らせて構造の簡素化が更に出来、冷熱空調機器等を高効率化できる。
このような小型化や構造の簡素化で、さらに防音、ノイズ対策部品の低減で冷熱空調機等負荷側装置のコストを下げる事になる。また本実施の形態ではシリコンダイオードに比べコストの高い炭化シリコンダイオードを一つだけ用いる事で前記の効果を得られるので、コスト対効果が非常に高い直流電源装置並びに冷熱空調機等の装置が得られる。
図4は別の例の直流電源装置の構成を示すブロック図である。図4において40は太陽電池の直並列接続による直流電源、3は40の直流電源の正出力側に一端側が接続され、エネルギーを貯え、電流を平滑にするための直流リアクトル、4は直流リアクトル3の他端側と直流電源40の負出力側との間に設けられた直流の母線電圧を平滑するための平滑コンデンサ、5は直流リアクトル3の他端側と平滑コンデンサ4の正側との間に設けられ、平滑コンデンサ4側から直流電源40へ電流が逆流する事を阻止する逆流阻止用ダイオードである。
逆流防止ダイオードは、熱的安定性が大きく熱伝導も良い事から高温動作が可能で、また逆回復電荷が非常に少なく逆回復時間が短くそのためスイッチング損失が少なく、合わせて順方向の電圧降下の少ない炭化シリコンを用いたショットキーバリアダイオードを用いる。現在パワー用に用いられる定格逆耐圧600V、定格順電流6Aの炭化シリコンショットキーバリアダイオードでは逆回復電荷は20nc程度とシリコンダイオードPN接合ダイオードに比べ著しく小さい。
6は直流リアクトル3の他端側と全波整流回路2の負出力側との間に設けられ、直流母線間をスイッチングするスイッチ手段、7は平滑コンデンサ4に並列接続された直流電圧を交流電圧に変換し系統に連系する三相系統連系インバータ、8は交流電源1の電圧から作成した電源同期信号、交流電源1の電流信号、後述の電圧検出手段12から得られる現在の母線電圧から、スイッチ手段6を開閉制御する制御手段、12は母線電圧の電圧値を検出し低圧電圧信号で制御手段8に伝える電圧検出手段である。41は直流電源の電圧を制御手段8に伝える電圧検出手段である。
次に動作について述べる。スイッチ手段6は50μsec内で一回のon/offが繰り返されるスイッチ動作を行う。図4で、スイッチ手段6のonの間は、直流電源40から直流リアクトル3を通り、スイッチ手段6を経て、全波整流器2を通って、交流電源1に流れるような電流の経路ができる。スイッチ手段6がonの後であれば、その後にスイッチ手段6をoffしたとしても、しばらくは入力電流が途絶えることはない。これは、直流リアクトル3の性質によるもので、リアクトルは電流を流し続けようとする性質があるため、リアクトルに貯えられたエネルギーが逆流阻止用ダイオード5を通り平滑コンデンサ4に充電されることで、入力電流が流れる。従って、直流リアクトル3に貯えられたエネルギーが消費されるまで入力電流は流れ続け直流電源のエネルギーが電解コンデンサ4に伝達される。制御手段8は電圧検出手段12の電圧が一定電圧となるように25μsecのon時間とoff時間を決定する。負荷量が大きく電圧検出手段12の検出電圧が目標電圧より低い時はスイッチ手段6のon時間が長くなり、逆に目標電圧より低い時はon時間が短くなる。
負荷量すなわち系統に回生する電力量は電圧検出手段41で検出される直流電源40すなわち太陽電池の電圧を基に制御手段8で太陽電池の最大発電量を類推し負荷7の負荷量を決定し系統に発電電力を送る。太陽電池は一定の日射量に対し出力できる最大の電力を得られる電圧電流ポイントがあるが、本実施の形態では最大電力が得られる負荷量を日射の状況に応じ常に追随する再大電力点追従制御を行う。この追随制御は出力側電力を若干大小させ電圧と電流の積が光の強度が変化するその時その時最大となる点を探して出力を設定するやり方である。
直流リアクトル3の値と、スイッチ時間の選び方で通常、直流リアクトル3に電流が流れ続けている間にスイッチ手段がonするが、その場合も逆流阻止ダイオード5は逆回復電荷が少ない炭化シリコンダイオードなので、スイッチ6がonしてもダイオードからスイッチ手段に流れる逆回復電流は小さくダイオード5およびスイッチ手段6のスイッチ損失は小さく、スイッチ周期を25μsecとしても損失の小さい直流電源装置を得られる。また損失が小さいのでスイッチ手段6および逆流阻止ダイオード5の放熱も小さくできる。
また最大25μ間の電流維持しか必要がないので、直流電源装置で最大サイズで最大重量の直流リアクトルが非常に小さく軽くできる。軽くなる事で、取り付け制約も無くなり、施工時の作業者の人数も少なくて済む。またリアクトルが小さい事で、リアクトルの抵抗性分が小さくなり、リアクトルでの損失や発熱も下がり小型化できるだけでなく、さらなる高効率化もできる。またスイッチの周期が25μで、スイッチによる入力電流のリップルは40kHzとなる。そのためリアクトル3から発生する電流リップルに起因する騒音はまったく聞こえない。そのため騒音の少ない直流電源装置が得られる。室内に設置される住宅用の系統連系インバータでは最も騒音の大きな直流リアクトルの騒音を非可聴周波数とする事ができ特に効果が高い。さらに騒音対策で強度アップのためにさらにアップしていたリアクトルの重量がさがり装置全体の重量を下げるという相乗効果もある。
また逆流防止ダイオード5に逆回復電流が少ない炭化シリコンを用いた事で、スイッチングの周期を25μsecと短くしても電磁ノイズの発生量は著しく小さくできる。そのため電磁ノイズ対策のため直流電源とリアクトルの間に大きなノイズフィルタを必要とする業務用系統連系インバータで特に効果が高い。本発明で逆流につながる条件は、交流電源の場合交流電源を整流したとき平滑次第でリップルが発生し電源周期に対応した逆バイアスが掛かる。直流電源の場合負荷は一定などであるが直流電源の電圧が急激に低下する、太陽電池では日射の低下、蓄電池では電池残量の低下などで逆流が起こる。また負荷側が回生モードとなるインバータ+モーターの場合は負荷側の回生の発生により母線電圧が急に増加すると逆流が起こる。逆流防止ダイオードの損失は、逆流防止ダイオードが順方向にバイアスされ電流が流れる場合通常のダイオードの両端には順方向電圧が発生し、この電圧と順方向電流の積がダイオードの損失となる。
図5は先に説明した電源装置とその負荷にルームエアコン室外機の圧縮機と送風機およびその電動機を可変速運転するためのインバータ装置としたときのルームエアコン室外機構造の三面図である。図5で51は室外機の正面図、52は室外機の上面図、53は室外機の側面図である。また54は冷媒を圧縮する圧縮機、55は送風機、56は熱交換器、57は直流電源装置のリアクトル、電源装置およびインバータ装置を含む回路である。
直流電源装置のリアクトル、電源装置およびインバータ装置を含む回路57で、圧縮機54および送風機55を駆動する事で冷媒を用いた冷熱空調装置として動作する。
送風機55による風路に熱交換器56が配置され、熱交換が行われる。リアクトルが小型化軽量化したのでリアクトルを回路基板上に実装できる。さらに回路およびリアクトルをおよび圧縮機を、熱交換器56および送風機55の風路を妨げない様に、その下面に配置できる。回路57には先に述べた直流電源装置のスイッチ手段、逆流防止ダイオードおよびインバータ装置のスイッチ手段が実装される。さらに前記スイッチ手段および逆流防止ダイオードの放熱フィンも実装される。また回路には電源線への電磁ノイズ対策のためノイズ対策部品のチョークコイル等も実装されている。
先に説明したように直流電源回路およびインバータを用い、室外機の各部品の配置を回路とリアクトルを共通化でき熱交換器56および送風機55の風路を簡素化できる図5の配置とした事で、室外機の幅を小さく軽くする事ができる。そのためベランダ等の狭いスペースにも設置可能な小型で、軽いルームエアコン室外機が得られる。また重量の大きな圧縮機、リアクトルおよび回路を底面に配置できるので、軽い事に加え、重心が低く、持ち上げる時のバランスも良く、施工者が従来に比べ著しく軽く感じるルームエアコンが得られる。更に熱交換器の配置の自由度が増してファンの側面を熱交換器ですべて覆ったり、上部からも空気を取り入れて熱交換器を通過させるなどより熱効率の良い配置を自由に選択できる。
以上の説明では三相モータを負荷としたが他の相数もモータを負荷としても同様の効果が得られる。またDCBLMを負荷としたが誘導電動機、リラクタンスモータ等の他のモータでも同様の効果が得られる。また直流電源に太陽電池を用いたが、鉛畜電池等の電池を用いても同様の効果が得られる。また負荷に系統連系インバータを用いたが、重量が燃料もしくは電気費用に影響することに加え騒音が乗車者の快適性に影響する電車、乗用車および商用車等の車軸もしくはステアリングの駆動用モータを用いても同様に高い効果が得られる。
本発明により安価で変換効率が高く、小型で、軽量で、低騒音で、電磁ノイズの小さな直流電源装置並びに負荷が得られる。
またこの発明によれば逆流防止ダイオードにon損失、スイッチ損失、リカバリー電流の小さなワイドギャップ半導体ダイオードを用いたので、高効率で、小型で、軽量で、低騒音で、電磁ノイズの小さな直流電源装置が得られる。
またこの発明によれば逆流防止ダイオードにon損失、スイッチ損失、リカバリー電流の小さく原料が安価な炭化シリコン半導体ダイオードを用いたので、安価で、高効率で、小型で、軽量で、低騒音で、電磁ノイズの小さな直流電源装置が得られる。
またこの発明によれば逆流防止ダイオードにon損失、スイッチ損失、リカバリー電流の小さく構造が簡単で安価なショットキーダイオードを用いたので、安価で、高効率で、小型で、軽量で、低騒音で、電磁ノイズの小さな直流電源装置が得られる。
またこの発明によれば負荷にモータを用いた事でモータを安価で、高効率で、小型で、軽量で、低騒音で駆動できる直流電源装置が得られる。負荷に圧縮機モータを用いた事で圧縮機を安価で、高効率で、小型で、軽量で、低騒音で駆動できる直流電源装置が得られる。負荷に送風機モータを用いた事で送風機を安価で、高効率で、小型で、軽量で、低騒音で駆動できる直流電源装置が得られる。負荷に直流ブラシレスモータを用いた事でブラシレスモータを安価で、高効率で、小型で、軽量で、低騒音で駆動できる直流電源装置が得られる。
またこの発明によればスイッチ周波数を非可聴周波数とすることで安価で、高効率で、小型で、軽量で、低騒音な直流電源装置およびその負荷が得られる。また安価で、高効率で、小型で、軽量で、低騒音な直流電源装置が得られる。
またこの発明によれば直流電源に太陽電池を用い前記の直流電源装置と組み合わせたことで、安価で、高効率で、小型で、軽量で、低騒音で、電磁ノイズの小さな直流電源装置および太陽光発電システムが得られる。直流電源に畜電池を用い前記の直流電源装置と組み合わせたことで、安価で、高効率で、小型で、軽量で、低騒音で、電磁ノイズの小さな直流電源装置および蓄電システムが得られる。
またこの発明によれば負荷に系統連系インバータを用い直流電源装置と組み合わせたことで、安価で、高効率で、小型で、軽量で、低騒音で、電磁ノイズの小さな直流電源装置および系統連系システムが得られる。またこの発明によれば負荷に人や物の移動手段に用いる機器の駆動モータを用い直流電源装置と組み合わせたことで、安価で、高効率で、小型で、軽量で、低騒音で、電磁ノイズの小さな直流電源装置および移動機器が得られる。
本発明は、電源や負荷の種類に制限されずに高効率で小型軽量な電源装置を得るものである。本発明は効率が良く低騒音の電源装置を得るものである。本発明は性能が良く安価な装置を得るものである。
本発明の直流電源負荷装置は、交流電源からの交流を整流する整流回路または直流電源より供給される直流母線間の直流電圧を平滑する平滑コンデンサと、前記平滑コンデンサより電源側に配置されたスイッチ手段と、前記スイッチ手段より前記電源側に配置され電流エネルギーを蓄積できるリアクトルと、前記平滑コンデンサと前記スイッチ手段の間に配置されて前記平滑コンデンサから電源側への逆流を防止し前記スイッチ手段オフ時に順方向及び逆方向電圧が印加される逆流防止ダイオードと、前記スイッチ手段を開閉する制御手段と、前記平滑コンデンサに並列接続された負荷としてのインバータとを備え、前記制御手段は、前記インバータに接続されたモータの回転数が目標回転数になるように前記スイッチ手段のオン時間を制御するものである。
本発明の直流電源負荷装置は、平滑コンデンサに並列に接続された負荷が軽い状態のときはスイッチ手段を動作させない。
本発明の直流電源負荷装置は、逆流防止ダイオードをショットキー接合ダイオードとしたものである。
本発明の直流電源負荷装置は、平滑コンデンサに並列に接続された負荷を直流ブラシレスモータとし、ブラシレスモータの速度制御を直流電圧を可変する事で行う。
本発明の直流電源負荷装置は、スイッチ手段のスイッチ周波数を非可聴周波数とする。
本発明の直流電源負荷装置は、スイッチ手段は一定時間内に時間設定変更可能なオンとオフを有するサイクルを繰り返すと共にこのサイクル周波数を非可聴周波数とする。
本発明の直流電源負荷装置は、直流電源に太陽電池、蓄電池のように電圧変動の大きな電源を用いたものである。
本発明の直流電源負荷装置は、使用する逆流防止ダイオード以外の半導体部品をシリコン半導体としたものである。
本発明の直流電源負荷装置は、平滑コンデンサに並列に接続された負荷は、負荷に流れる電流が変動する圧縮機用モータ、人や物の移動手段に用いる機器の駆動モータ、送風機用モーター、または系統連系インバータである。
本発明の直流電源負荷装置は、交流電源からの交流を整流する整流回路または直流電源より供給される直流母線間の直流電圧を平滑する平滑コンデンサと、前記平滑コンデンサより電源側に配置されたスイッチ手段と、前記スイッチ手段より前記電源側に配置され電流エネルギーを蓄積できるリアクトルと、前記平滑コンデンサと前記スイッチ手段の間に配置されて前記平滑コンデンサから電源側への逆流を防止し前記スイッチ手段オフ時に順方向及び逆方向電圧が印加される逆流防止ダイオードと、前記スイッチ手段を開閉する制御手段と、前記平滑コンデンサに並列接続された負荷としてのインバータとを備え、前記制御手段は、前記インバータに接続されたモータの回転数が目標回転数になるように前記スイッチ手段のオン時間を制御するものであるので、小型で性能の良い装置が得られる。
本発明の直流電源負荷装置は、平滑コンデンサに並列に接続された負荷が軽い状態のときはスイッチ手段を動作させないので、損失が少ない装置が得られる。
本発明の直流電源負荷装置は、逆流防止ダイオードをショットキー接合ダイオードとしたので、構造が簡単で安価な装置が得られる。
本発明の直流電源負荷装置は、平滑コンデンサに並列に接続された負荷を直流ブラシレスモータとし、ブラシレスモータの速度制御を直流電圧を可変する事で行うので、効率良くモーターを駆動できる。
本発明の直流電源負荷装置は、スイッチ手段のスイッチ周波数を非可聴周波数とするので、低騒音の装置が得られる。
本発明の直流電源負荷装置は、スイッチ手段は一定時間内に時間設定変更可能なオンとオフを有するサイクルを繰り返すと共にこのサイクル周波数を非可聴周波数とするので、音が静かで効率の良い装置が得られる。
本発明の直流電源負荷装置は、直流電源に太陽電池、蓄電池のように電圧変動の大きな電源を用いたので、運転状態により電源電圧が変化しても信頼性が高く効率の良い装置が得られる。
本発明の直流電源負荷装置は、使用する逆流防止ダイオード以外の半導体部品をシリコン半導体としたので、安価な装置が得られる。
本発明の直流電源負荷装置は、平滑コンデンサに並列に接続された負荷は、負荷に流れる電流が変動する圧縮機用モータ、人や物の移動手段に用いる機器の駆動モータ、送風機用モーター、または系統連系インバータであり、負荷側から電源側への逆流があっても信頼性が高く効率の良い装置が得られる。
1 交流電源、 2 全波整流回路、 3 直流リアクトル、 4 コンデンサ、 5 逆流防止ダイオード、 6 スイッチ手段、 7 負荷、 8 制御手段、 9 記憶手段、 10 負荷量検出手段、 11 選択手段、 12 電圧検出手段、 13 回転数検出手段、 14 電圧設定器、 15 電圧制御増幅器、 16 掛算器、 17 比較器、 18 ベースドライブ回路、 19 電源側フィルタ、 20 交流リアクトル、 21〜26 IGBT、 27 DCBLM圧縮機、 28 制御手段、 29 スナバコンデンサ、 31〜36 ダイオード、 40 直流電源、 41 電圧検出手段、 51 ルームエアコン室外機の正面図、 52 ルームエアコン室外機の上面図、 53 ルームエアコン室外機の側面図、 54 圧縮機、 55 送風機、 56 熱交換器、 57 リアクトルおよび回路。

Claims (7)

  1. 交流架線から供給される電力により駆動する鉄道車両に適用される電源装置であって、
    前記交流架線から供給される交流電力を整流する整流回路と、
    前記整流回路から供給される直流電圧を平滑する平滑コンデンサと、
    前記平滑コンデンサと前記整流回路との間に配置され、前記平滑コンデンサから前記交流架線側への逆流を防止する逆流防止ダイオードと、
    前記逆流防止ダイオードと前記整流回路との間で前記逆流防止ダイオードと直列接続され、電流エネルギーを蓄積できるリアクトルと、
    前記平滑コンデンサに並列接続され、かつ、負荷と接続されたインバータ回路と、を備え、
    前記逆流防止ダイオードは、ワイドギャップ半導体で形成された電源装置。
  2. 直流架線から供給される電力により駆動する鉄道車両に適用される電源装置であって、
    前記直流架線から供給される直流電圧を平滑する平滑コンデンサと、
    前記平滑コンデンサよりも前記直流架線側に配置され、前記平滑コンデンサから前記直流架線側への逆流を防止する逆流防止ダイオードと、
    前記逆流防止ダイオードよりも前記直流架線側で前記逆流防止ダイオードと直列接続され、電流エネルギーを蓄積できるリアクトルと、
    前記平滑コンデンサに並列接続され、かつ、負荷と接続されたインバータ回路と、を備え、
    前記逆流防止ダイオードは、ワイドギャップ半導体で形成された電源装置。
  3. ワイドギャップ半導体は、炭化珪素又は窒化ガリウムであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電源装置。
  4. 逆流防止ダイオードは、ショットキー接合ダイオードであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電源装置。
  5. インバータ回路は、三相インバータ回路であることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の電源装置。
  6. 三相インバータ回路の各相は、
    互いに直列接続された2個のスイッチング素子と、
    前記各スイッチング素子にそれぞれ逆並列に接続された2個の還流ダイオードと、によって構成され、
    前記各相における一方の前記スイッチング素子と他方の前記スイッチング素子との間の点と負荷とが接続されたことを特徴とする請求項記載の電源装置。
  7. スイッチング素子は、シリコン半導体で形成されたIGBTであることを特徴とする請求項記載の電源装置。
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