JP5170053B2 - 内燃機関の制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、アクチュエータの操作によって運転を制御される内燃機関の制御システムに関する。
内燃機関の運転を制御する方法として、内燃機関における物理現象をモデル化した内燃機関モデルの逆モデルを用いる方法が知られている。内燃機関モデルによれば内燃機関への入力からその入力で実現される被制御量を予測することができるのに対し、逆内燃機関モデルによれば、それとは反対に、目標とする被制御量を実現するために必要な入力を予測することができる。ここでいう内燃機関への入力とは、内燃機関の制御要素であるアクチュエータの操作量である。例えば、特開2009−174328号公報に開示されたものでは、逆エアモデルを用いて目標吸入空気量からスロットルの操作量を決定している。逆エアモデルとは、内燃機関における物理現象のうち、特にスロットルの動作に対する吸入空気量の応答に着目した内燃機関モデル(エアモデルという)の逆モデルである。このような逆内燃機関モデルを用いてアクチュエータの操作量を決定することによって、内燃機関の制御システムに求められる応答性を得ることができる。
ただし、逆内燃機関モデルが実際の内燃機関を正確に表していない場合、被制御量を目標値に一致させることはできない。そこで考えられるのが、例えば、特開2009−051406号公報に開示されているようなフィードバック制御を逆内燃機関モデルによる制御に組み合わせることである。具体的には、図3に示すような内燃機関の制御システムが考えられる。図3に示す制御システムは、吸入空気量を被制御量とし、スロットルを制御要素とする制御システムである。この制御システムでは、吸入空気量(KL)の目標値から変換されたシステム入力信号と、エアフローメータの計測値(AFM)から変換されたシステム出力信号との差分信号がPI制御器4に入力される。そして、PI制御器4の出力信号が逆エアモデル6によってスロットルの操作信号に変換され、その操作信号によるスロットルの操作によって制御対象である内燃機関(エンジン)2の運転が制御されるようになっている。
特開2009−174328号公報 特開2009−051406号公報
図3に示す制御システムによれば、逆内燃機関モデルによる制御によって応答性が満たされるだけでなく、フィードバック制御によって定常特性も満足することができる。ただし、フィードバック制御を用いる場合には安定性という面において問題が生じる。この問題について図4に示すボード線図を用いて説明する。
図4に示すボード線図は図3に示す制御システムのものである。上段がゲイン線図であり、下段が位相線図である。このボード線図によれば、ナイキスト周波数までの全周波数域において位相余裕が十分に有ることから、一見したところ図3に示す制御システムは安定したシステムであるように見える。
しかし、この制御システムをコンピュータ上に実装した場合、制御タイミングに1サンプルのずれが生じることが多々ある。その場合、サンプリング周波数の1/2がナイキスト周波数であることから、出力信号のナイキスト周波数での位相には180°の遅れが加わることになる。制御タイミングにずれが無ければ出力信号のナイキスト周波数での位相はゼロであることから、制御タイミングに1サンプルのずれが生じた場合には、出力信号のナイキスト周波数での位相は−180°になってしまう。
出力信号の位相が−180°のときのゲインが1より大きいとき、すなわちゲイン余裕が負のときには、PI制御器4に入力される差分信号の振動の振幅は時間とともに増大していくことになる。つまり、システムは不安定になってしまう。
したがって、逆内燃機関モデルにフィードバック制御を単に組み合わせただけでは、システムの安定性を保証することは難しい。なお、フィードバック制御ではPI制御器の各定数を定義に調整することにより安定性を改善することは可能であるが、その場合、安定性が改善される代わりにシステムの応答性は損なわれてしまう。
本発明は上述のような課題を解決するためになされたものであり、速やかに且つ安定して内燃機関の被制御量を目標値に一致させることのできる内燃機関の制御システムの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、第1の発明は、アクチュエータの操作によって運転を制御される内燃機関の制御システムにおいて、
前記内燃機関の被制御量の目標値から変換されたシステム入力信号と、前記被制御量の計測値から変換されたシステム出力信号との差分信号が入力されるPI制御器と、
前記PI制御器の出力信号が入力されるローパスフィルタと、
前記ローパスフィルタの出力信号を前記アクチュエータの操作信号に変換する逆内燃機関モデルとを備え、
前記ローパスフィルタは、前記システム入力信号に対する前記システム出力信号のナイキスト周波数でのゲインが1以下になるように設計されていることを特徴としている。
第1の発明によれば、PI制御器を用いたフィードバック制御が逆内燃機関モデルに組み合わせられることで、内燃機関の制御システムに求められる応答性と定常特性とを同時に満たすことができる。さらに、システム入力信号に対するシステム出力信号のナイキスト周波数でのゲインが1以下になるようにローパスフィルタが設計されているので、制御タイミングが1サンプルずれることがあっても、ゲイン余裕が負になってしまうことがない。したがって、第1の発明によれば、フィードバック制御を確実に安定させることが可能であり、応答性と定常特性に加えて安定性も同時に満たすことができる。
本発明の実施の形態としての内燃機関の制御システムを示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るローパスフィルタの設計手法を説明するためのボード線図(ゲイン線図)である。 逆内燃機関モデルにフィードバック制御が組み合わされている制御システムの一例を示すブロック図である。 図3に示す制御システムのボード線図(上段がゲイン線図、下段が位相線図)である。
図1は、本発明の実施の形態としての内燃機関の制御システムを示すブロック図である。この図に示すように、本実施の形態の制御システムは、吸入空気量(KL)を被制御量としてスロットルを制御要素とする制御システムであり、制御対象である内燃機関(エンジン)2と、PI制御器4、ローパスフィルタ8及び逆エアモデル6とによって構成されている。
本実施の形態の制御システムでは、吸入空気量の目標値(目標KL)から変換されたシステム入力信号と、エアフローメータの計測値(AFM)から変換されたシステム出力信号との差分信号がPI制御器4に入力される。PI制御器4の出力信号はローパスフィルタ8によって処理され、ローパスフィルタ8の出力信号が逆エアモデル6に入力される。逆エアモデル6に入力された信号はスロットルの操作信号に変換され、その操作信号によるスロットルの操作によって制御対象である内燃機関2の運転が制御される。
図3に示す制御システムとの比較から明らかなように、本実施の形態の制御システムの特徴の一つは、PI制御器4と逆エアモデル6との間に挿入されたローパスフィルタ8である。このローパスフィルタ8は、システム入力信号に対するシステム出力信号のゲインを調整するために設けられたものであり、詳しくは、システム入力信号に対するシステム出力信号のナイキスト周波数でのゲインが1以下(0dB以下)になるように設計されている。
先に説明した図4のボード線図におけるナイキスト周波数でのゲイン、すなわち、ローパスフィルタ8が無い場合のナイキスト周波数でのゲインをβとすると、ナイキスト周波数での全体ゲインを1以下にするためには、ローパスフィルタ8のナイキスト周波数でのゲインは1/β以下でなければならない。一方、他の周波数域の応答性に及ぶ影響を最小限に抑えるためには、カットオフ周波数までのゲインは1になっていることが望ましい。
以上のような観点から、本実施の形態では、カットオフ周波数より高い周波数で生じるゲインの低下のみを利用して、ナイキスト周波数でのゲインを1/β以下にすることにした。図2はローパスフィルタ8の周波数特性を示すボード線図(ゲイン線図)である。この図に示すように、必然的にローパスフィルタ8のカットオフ周波数はナイキスト周波数よりも小さい値になるが、システムの応答性の観点からは、カットオフ周波数は可能な限り高いほうが好ましい。そこで、本実施の形態では、ローパスフィルタ8のカットオフ周波数はナイキスト周波数でのゲインが1/βになるように決められている。
以上のように設計されたローパスフィルタ8を備えることで、本実施の形態の制御システムによれば、制御タイミングが1サンプルずれることがあっても、ゲイン余裕が負になってしまうことがない。したがって、PI制御器4によるフィードバック制御を確実に安定させることが可能であり、応答性と定常特性とに加えてシステムの安定性も同時に満たすことができる。
次に、図1に示す制御システムの実装方法について具体的に説明する。エアモデルは、その伝達関数を“f(s)=K/(S+α)”のように一次遅れモデルで近似することができる(K,αは運転条件に応じて非線形に変化するマップ値)。逆エアモデル6をこのエアモデルの逆モデルであるとすると、その伝達関数は“f-1(s)=(S+α)/K”で表される。この場合、S/Kという微分項が存在することになるが、微分を実時間で実現することは難しい。
微分の実現方法としては近似が用いられることが多い。例えば、サンプリング時間をΔT、微分要素への入力値をuとした場合、“(u(k+1)-u(k))/ΔT”で近似することが行なわれている。また、前記の伝達関数を“f-1(s)≒(S+α)/(K(εs+1))”で近似することも行なわれている(εは非常に小さい値)。しかし、このような近似を用いる場合には、近似誤差による演算精度の低下は避けられない。
そこで、本実施の形態では、逆エアモデル6をローパスフィルタ8に組み合わせて再構成した上で実装することにした。まず、ローパスフィルタ8を伝達関数で表すと“LPF(s)=1/(s+L)”のようになる(Lは前述のように設定されたゲインから決まる値)。これに逆エアモデル6の伝達関数“f-1(s)=(S+α)/K”を掛け合わせると、“f-1(s)×LPF(s)=(S+α)/(K(s+L))”という伝達関数を得ることができる。この伝達関数は分子の次数と分母の次数が等しいので、このような伝達関数を有する演算要素であればコンピュータ上に実装して実現することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、上述の実施の形態では、ローパスフィルタのカットオフ周波数をシステム入力信号に対するシステム出力信号のナイキスト周波数でのゲインが1になるように設定したが、安定余裕をもたせるため、システム入力信号に対するシステム出力信号のナイキスト周波数でのゲインが1より小さい値になるようにカットオフ周波数を設定してもよい。
また、既存の逆エアモデルでは、伝達関数が“f-1(s)=S/K+α/K”と分解され、その微分項“S/K”が“(u(k+1)-u(k))/ΔT”と近似されていることが多い。したがって、その近似計算の部分を“S/(K(s+L))”と置き換え、残りの項に上述のように設計したローパスフィルタの処理を加えるようにしてもよい。これによれば、制御システムの実装にあたって既存の設計の大きな変更を回避することができる。
2 内燃機関
4 PI制御器
6 逆エアモデル
8 ローパスフィルタ

Claims (1)

  1. アクチュエータの操作によって運転を制御される内燃機関の制御システムにおいて、
    前記内燃機関の被制御量の目標値から変換されたシステム入力信号と、前記被制御量の計測値から変換されたシステム出力信号との差分信号が入力されるPI制御器と、
    前記PI制御器の出力信号が入力されるローパスフィルタと、
    前記ローパスフィルタの出力信号を前記アクチュエータの操作信号に変換する逆内燃機関モデルとを備え、
    前記ローパスフィルタは、前記システム入力信号に対する前記システム出力信号のナイキスト周波数でのゲインが1以下になるように設計されていることを特徴とする内燃機関の制御システム。
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