JP5169613B2 - カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造 - Google Patents

カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5169613B2
JP5169613B2 JP2008210271A JP2008210271A JP5169613B2 JP 5169613 B2 JP5169613 B2 JP 5169613B2 JP 2008210271 A JP2008210271 A JP 2008210271A JP 2008210271 A JP2008210271 A JP 2008210271A JP 5169613 B2 JP5169613 B2 JP 5169613B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curtain
vehicle
curtain member
vehicle body
pillar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008210271A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010047034A (ja
Inventor
光敏 山西
文雄 天野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2008210271A priority Critical patent/JP5169613B2/ja
Priority to US12/480,178 priority patent/US8033569B2/en
Priority to EP09009755A priority patent/EP2151360B1/en
Publication of JP2010047034A publication Critical patent/JP2010047034A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5169613B2 publication Critical patent/JP5169613B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造に関し、特に、収納状態でルーフトリム内に設置されるカーテンエアバッグを備えた車両の内装構造に関する。
従来より、車両の側面衝突時やロールオーバ時において、車室内の天井部から下方にカーテン状に展開されるエアバッグ(以下、カーテン部材)を備えるカーテンエアバッグ装置が知られている。このカーテンエアバッグ装置においては、側面衝突時の衝撃を緩和すると共に、ロールオーバ時にはサイドウィンドを覆って乗員を保護するように構成している。
例えば、下記特許文献1には、収納状態のカーテン部材をルーフサイドレール部のルーフトリム内に設置したカーテンエアバッグ装置が開示されている。
このカーテンエアバッグ装置では、カーテン部材の端部のピラートリム側への収納量を、展開時の引き込み移動量よりも少なく設定することで、収納時におけるルーフトリムの車室内側への膨らみを少なくしつつも、カーテン部材の展開時の展開性能を確実に維持するようにしている。
特開2007−15536号公報
ところで、ルーフトリム内に収納されるカーテンエアバッグ装置においては、カーテン部材の側端部(車両前後方向端部)を折り返すように折り曲げて収納することが考えられる。
このように、カーテン部材の側端部を折り曲げて収納することで、カーテン部材の展開時には、カーテン部材を覆うルーフトリムを変形させるだけで、カーテン部材を車室内に展開させることができ、また、折り曲げて収納したカーテン部材の側端部で、車両前後方向に位置するピラー部も覆うことができる。
このため、カーテン部材の展開時には、カーテン部材の内装部材からの吐出部分の開口を小さくしつつも、カーテン部材の展開範囲を広く確保でき、衝突安全性を高めることができる。
しかし、このように構成した場合には、カーテン部材の側端部を折り曲げて収納していることから、カーテン部材の側端部の車室内への展開が遅れるおそれがあり、衝突安全性能を十分に満足させることができない可能性があった。
そこで、本発明は、カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造において、ルーフトリム内にカーテン部材をその側端部を折り曲げて収納するものであって、展開時に、折り曲げて収納した側端部が早期に車室内に展開するように構成して、衝突安全性能を十分に満足させることができるカーテンエアバッグを備えた車両の内装構造を提供することを目的とする。
この発明のカーテンエアバッグを備えた車両の内装構造は、ルーフパネル下方で車室内の天井部を形成するルーフトリムと、合成樹脂によって成形されて車体ピラーを車室内方側から覆う上下方向に延びるピラートリムと、前記車体ピラーに隣接して、上縁がルーフトリムの外端部近傍に位置する車体開口部と、該車体開口部の上縁近傍に沿うように車体に固定されて、カーテン状でガスが供給可能な膨張部が形成されており、収納状態から所定条件で膨張部にガスが供給されることで、前記ルーフトリムを変形させて車室内に広がり、前記車体開口部を覆うように展開するカーテン部材を有するカーテンエアバッグ手段とを備え、前記カーテン部材には、収納状態で前記車体ピラーの近傍に、折曲がり位置を境界として該車体ピラーの反対側しくは平面視で車体内側に折り曲げられる折曲部を設定しており、該カーテン部材の折曲部における第一所定部位と、非折曲部における第二所定部位とを連結する連結部材を有しており、前記第一所定部位が、カーテン部材の収納状態で折曲部の自由端近傍に設定され、前記第二所定部位が、カーテン部材の収納状態で車体ピラーから離間する折曲部の折曲げ位置近傍に設定され、前記第二所定部位は、前記第一所定部位に対してガスを供給する供給口に近い上流側の位置に設定されたものである。
上記構成によれば、連結部材で、カーテン部材の折曲部と非折曲部を連結しているため、所定条件で膨張部にガスを供給してカーテン部材を車体開口部側に展開した際には、連結部材を介して、カーテン部材の非折曲部の展開挙動が折曲部に伝達されることになる。
このため、カーテン部材の折曲部を、非折曲部の展開挙動に連動して早期に車体開口部側に展開させることができ、連結部材によって折曲部を早期に展開させることができる。
なお、ここで「連結部材」とは、紐状の部材であってもいし、三角巾状の部材であってもい。また、糸状の部材、さらには、カーテン部材と一体となった布部分であってもい。
また、前記第一所定部位が、カーテン部材の収納状態で折曲部の自由端近傍に設定されたものであって、このように、連結部材を、折曲部の自由端近傍、すなわち、折曲部の先端部近傍に結合することで、カーテン部材の展開時に、折曲部の先端部に対して展開力を付与できる。
よって、折曲部を、大きな勢いで車室側に引き出すことができ、早期に展開させることができる。
さらに、前記第二所定部位が、カーテン部材の収納状態で車体ピラーから離間する折曲部の折曲げ位置近傍に設定されたものであって、このように、連結部材を、非折曲部の車体ピラーから離間する折曲部の折曲げ位置近傍に結合することで、非折曲部の中で早急に展開する部分(車体ピラーから離間する側)の動きを、折曲部に伝達することができる。
よって、折曲部に、より早急に展開力を付与することができ、より早期に折曲部を展開させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記第二所定部位が、カーテン部材の展開状態で上下方向中間部より下方側に設定されたものである。
上記構成によれば、連結部材を、カーテン部材の展開状態で上下方向中間部より下方側に結合することで、展開時に早急に展開する部分(上下方向中間部より下方側)の動きを、折曲部に伝達することができる。
よって、折曲部に、より早急に展開力を付与することができ、より早期に折曲部を展開させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記カーテン部材の車体ピラー近傍に、膨張が抑制される膨張抑制部を形成しており、前記第二所定部位が、前記膨張抑制部よりも膨張部にガスを供給する供給口に近い側に設定されて、前記第一所定部位が、前記膨張抑制部よりもガス流の下流側に設定されたものである。
上記構成によれば、膨張抑制部を挟んでガスの供給される上流側と下流側とに、連結部材をそれぞれ結合することで、膨張抑制部を挟んで上流側と下流側とで変化する展開時期の差を有効に利用して、カーテン部材を展開させることができる。すなわち、より早期に展開する上流部位を利用して、その時に展開していない下流部位を、車室側に引き出すことができるのである。
よって、展開初期にルーフトリムから円滑に折曲部を車室側に引き出すことができ、展開後期には、この折曲部を完全に展開させることができる。
この発明によれば、カーテン部材の折曲部を、非折曲部の展開挙動に連動して早期に車体開口部側に展開させることができ、連結部材によって折曲部を早期に展開させることができる。
よって、カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造において、ルーフトリム内にカーテン部材をその側端部を折り曲げて収納するものであって、展開時に、折り曲げて収納した側端部が早期に車室内に展開するように構成して、衝突安全性能を十分に満足させることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳述する。
図1は本発明を採用した第一実施形態の内装構造の概略側面図、図2は三列目シート側方のトリム類を外して示した車室内の側面図、図3は図2のA−A線矢視断面図、図4は図2のB−B線矢視断面図である。
図1に示すように、この第一実施形態を採用した車両Vは、車室内に車両前後方向に三人の乗員P(頭部のみ一点鎖線で示す)が着座できるように、三列のシート(図示せず)を備えたワゴンタイプの車両である。そして、この車両Vの車体側壁には、前方側から三角窓開口1、フロントドア開口2、リアドア開口3、クォータウィンド開口4がそれぞれ形成されている。
また、三角窓開口1の前方には、車両後方側斜め上方に延びる第一ピラー5を設けており、三角角開口1の後方には、同様に斜め上方に延びる第二ピラー6を設けている。
そして、フロントドア開口2の後方には、上下方向に延びる第三ピラー7を設けており、リアドア開口3の後方には、上下方向に延びる第四ピラー8を設けており、さらに、クォータウィンド開口4の後方には、上下方向に延びる第五ピラー9を設けている。
そして、フロントドア開口2と、リアドア開口3と、クォータウィンド開口4の上方には、車両前後方向に延びるルーフサイドレール部10を設けている。
このルーフサイドレール部10には、各開口2,3,4の上縁部に沿って、車両前後方向に延びる収納状態のカーテン部材11を設置している。このカーテン部材11は、車体側部材であるルーフサイドレール部10に、複数の取付けフランジ12…を介して締結固定されており、車体に強固に固定されている。
このカーテン部材11は、周知のように、布製の袋状のエアバッグ体で構成しており、膨張部と非膨張部とを備えており、このうち膨張部にガスを供給することで、車室内でカーテン状に大きく展開膨張するように構成している(図1では破線で展開状態を示す)。
また、このカーテン部材11は、図1に示すように、展開時にはフロントドア開口2の上部とリアドア開口3の上部とクォータウィンド開口4を覆うように展開して、乗員の頭部P等に作用する側突荷重等の衝撃を緩和するようにしている。
なお、カーテン部材11は収納状態では、所定の折り畳み構造で折り畳まれているが、この折り畳み構造は、後述するカーテン部材11の作動挙動を考慮すると「蛇腹折り」が望ましい。もっとも、後述する作動挙動が達成できれば、「ロール折り」であってもよい。
カーテン部材11の中央上方位置には、側突時等にガスを発生して、カーテン部材11の膨張部にガスを供給するインフレータ13を設けている。このインフレータ13は、長尺状の円筒部材によって構成しており、カーテン部材11同様、車両前後方向に延びるように配置している。そして、側突時等には、作動信号を受けることで、カーテン部材11に供給するガスを発生して供給口13aからガスを供給するように構成している。
また、カーテン部材11の第二ピラー側(車両前方側側端部)11Aには、紐状の張力テザー部材14を設け、カーテン部材11の側端部(11A)と第二ピラー6の中間部とを連結固定している。この張力テザー部材14を設けることで、カーテン部材11の展開時には、カーテン部材11の第二ピラー側11Aにテンション(張力)を発生させることができる。
一方、カーテン部材11の第五ピラー側(車両後方側側端部)11Bには、紐状の展開テザー部材15を設けている。この展開テザー部材15は、カーテン部材11の外側端部11Cに一端を固定して、カーテン部材11の下側下部(11Da)に他端を固定することで、カーテン部材11の外側端部11Cと下側下部(11Da)を連結している。
このように、展開テザー部材15を設けることで、収納状態でカーテン部材11の第五ピラー側11Bに設けた折曲部16を、より迅速に展開できるようにしている。
そこで、この折曲部16と展開テザー部材15の詳細構造について、図2、図3、図4で説明する。
まず、折曲部16は、図2に示すように、収納状態のカーテン部材11の第五ピラー側11Bに設定されており、カーテン部材11の本体部11Dの車室内方側で、車両前方側(反第五ピラー側)に折曲げられるように形成される。
具体的には、折曲部16がクォータウィンド開口4の上縁に沿うように折り返され、その前後長さL1が、クォータウィンド開口4の前後長さL2よりも、短くなるように形成されている。
また、この折曲部16は、ルーフサイドレール部10に締結固定される保持ブラケット17によって保持される。具体的には、図4に示すように、下側を開放した受け部17aを備える断面柄杓形状の保持ブラケット17に対して、カーテン部材11の非折曲部である本体部11Dと共に並んで保持される。
この折曲部16が保持されるルーフサイドレール部10は、アウタサイドパネル21とインナサイドパネル22とによって、車両前後方向に延びる閉断面Wを構成しており、内部には、剛性を高めるためにレインフォースメント23を設けている。
また、ルーフサイドレール部10の内端フランジ10aには、ルーフパネル24の外端フランジ24aを接合しており、さらに、ルーフサイドレール部10の外端フランジ10bには、シール部材25を介して、クォータウィンドガラス26を支持している。なお、ルーフパネル24の下方には、車幅方向に延びるルーフクロスレイン27を設けている。
こうしたカーテン部材11と保持ブラケット17は、ルーフサイドレール部10の下方で、車室天井を構成するルーフトリムRによって覆われている。このルーフトリムRは、軟質の発泡ウレタン部材、または軟質の樹脂部材によって成形しており、外部荷重を受けた際には、容易に変形するように構成している。
このため、カーテン部材11が展開膨張して際には、図4に図示するようにルーフトリムRの側部Raが下方に変形して(Ra′)、口開き状態で変形する。よって、カーテン部材11の展開動作を阻害するおそれがなく、カーテンエアバッグ装置の安全機能を高めることができる。
さらに、カーテン部材11が展開膨張する際には、後述のように縫合ライン部40(図6参照)を設けているため、二点鎖線で示すように、本体部11Dのみが、初めに下方(クォータウィンド開口4側)に移動して、後から折曲部16が展開膨張していくことになる。
このため、ルーフトリムRの変形量(口開き量)が少なくても、カーテン部材11を確実に車室内方側に展開させることができる。
また、図3に示すように、カーテン部材11は、平面視で折曲部16が設定されている部分で、本体部11Dが、やや車幅方向外方側に屈曲して配置されるように設置している。
このように、本体部11Dを配置することで、折曲部16を折り返して本体部11Dの側方に配置しても、車室内方側への突出量を低減することができるため、三列目シートS3に着座する乗員に圧迫感を与えることがない。
また、本体部11Dは、折曲部16が設定されていない部分では、車幅方向内方側に位置するように設置している。このため、本体部11Dの外方側に、第四ピラー8のインナパネル8aを配置することができる。なお、28は、第四ピラー8の車室内方を覆うCピラートリムである。
一方、展開テザー部材15は、図3に示すように、長帯状の布製部材で構成している。
そして、展開テザー部材15の一端15aを、折曲部16の自由端(16a)側に第一縫合部15Aで固定して、他端15bを、本体部11Dの折曲げ位置(11E)側に第二縫合部15Bで固定している。
より具体的には、一端15aが、カーテン部材11の折曲部16の自由端である先端部16aに、第一縫合部15Aを介して強固に縫合固定されており、他端15bが、カーテン部材11の本体部11Dの折曲げ位置の境界11Eから離間した位置に、第二縫合部15Bを介して強固に縫合固定されている。
なお、カーテン部材11の後方位置には、第五ピラー9の車室内方側を覆うDピラートリム29を配置している。
このDピラートリム29は、硬質の合成樹脂によって成形している。このように、Dピラートリム29を硬質の合成樹脂で成形することで、荷物等によって押圧された場合でも、Dピラートリム29が容易に変形するのを抑えている。
もっとも、このようにDピラートリム29が容易に変形しないため、カーテン部材11には、前述のように折曲部16を設けて、展開後期にこの折曲部16が第五ピラー9側に広がるようにしている。
なお、この第五ピラー9は、アウタパネル33とインナパネル34とで、上下方向に延びる閉断面Xを構成しており、内部にレインフォースメント35を設けることで、閉断面Xの剛性を高めている。
なお、一点鎖線で示すRは、ルーフトリムであり、このルーフトリムRによって、収納状態のカーテン部材11は、覆われることになる。
もっとも、このカーテン部材11の折曲部は、この実施形態のように、完全に車両前方側に折り曲げるだけでなく、例えば、二点鎖線で示すもの116のように平面視で車幅方向内方側に、ルーフトリムRの側縁近傍に略沿って折り曲げられるものであればく、例えば、この折曲がり角度αを、50°〜180°に設定することが考えられる。また、このように折曲部116を車幅方向内方側に折り曲げた場合には、展開テザー部材115もやや広がるように位置することになる。
次に、図5、図6を利用して、この実施形態におけるカーテンエアバッグ装置の作動挙動について説明する。図5はカーテン部材の収納状態を示した側面図、図6はカーテン部材の展開状態を示した側面図である。なお、れの図においても、カーテン部材11の状態が分かり易いように、ルーフトリムRを仮想の一点鎖線で示している。
まず、図5に示すように、カーテン部材11は、通常時には、収納状態でリアドア開口3とクォータウィンド開口4の上縁部に沿って、車両前後方向に延びるように設置されている。なお、この状態では、カーテン部材11は、ルーフトリムRに覆われている。
また、展開テザー部材15は、第一縫合部15Aが折曲部16側に固定されて、第二縫合部15Bが本体部11D側に固定されている。そして、中間部15cが折曲部16と本体部11Dとの間で、垂れ下がるように位置している。
こうして、カーテン部材11も展開テザー部材15も、通常時には、ルーフトリムRで覆われており、車室内には、露出していない。
図6に示すように、側突等が生じて、車両に側突荷重が作用した場合には、図示しない衝突センサおよび制御ユニットによって、インフレータ13に作動信号が送信されて、インフレータ13がガスを発生する。そして、このガスをカーテン部材11の膨張部に供給することで、カーテン部材11が展開膨張する。
このとき、ガスは、図6に矢印で示すように、車両後方側に向かって流れる。このため、カーテン部材11は、インフレータ13の供給口13a(図1参照)の近傍から車両後方側に向かって展開すると共に、リアドア開口3とクォータウィンド開口4を覆うように下方側に向かって展開することになる。
もっとも、カーテン部材11には、上下方向中央位置に、側面視で略「逆くの字」状に縫合した縫合ライン部40を設けている。このため、カーテン部材11の折曲部16に相当する部分16´(点鎖線ラインTより後方側部分)には、一気にガスが流れることがなく、縫合ライン部40の上側と下側を経由して、ガスが流れ込むことになる。
よって、この折曲部16に相当する部分16´については、本体部11Dよりやや遅れて展開膨張することになり、前述したように、ルーフトリムRの変形量が少なくても、カーテン部材11を確実に車室内方側に展開させることができる。
もっとも、こうした折曲部16を設けていることで、折曲部16に相当する部分16′の下方側への展開は、本体部11Dの展開よりも遅れることになる。特に、折曲部16の先端部16aは、最後に展開するため、車室内への展開が遅れることになる。
そこで、この実施形態では、この折曲部16の展開の遅れを、展開テザー部材15によって、解消しようとしているのである。
具体的には、本体部11Dの下側下部の膨張部11Daに、展開テザー部材15の第二縫合部15Bが固定されているため、インフレータ13のガスが膨張部11Daに供給されることで、最初に第二縫合部15Bが下方に展開して車室側(下方側)に移動することになる。そして、この下方側への動きに連動して、展開テザー部材15の第一縫合部15Aが、折曲部の先端部16aに相当する部分16a′に固定されているため、折曲部16の先端部に相当する部分16a′を早期に下方側へ展開させることができる。
すなわち、展開テザー部材15を用いて、本体部11Dの下側下部(11Da)の展開力を、折曲部16の先端部16aに伝達することで、折曲部16を早期に車室側に引き摺り降ろして、折曲部16の展開の遅れを解消するのである。
そして、展開テザー部材15によって、車室側に引き摺り降ろされた折曲部16は、その後にガスが供給されることで、確実にDピラートリム29側に展開することになる。こうして、カーテン部材11の展開範囲をできるだけ広く確保することができる。
また、展開テザー部材15は、カーテン部材11の展開状態で、カーテン部材11の車室外方側に位置するように、設置している。このように、展開テザー部材15をカーテン部材11の車室外方側に位置させることで、乗員Pが展開テザー部材15に直接接触しないため、乗員Pに違和感を与えることを防ぐことができる。
なお、逆に、展開テザー部材を、カーテン部材の車室内方側に位置するように、設置してもよい。このように、展開テザー部材を、カーテン部材の車室内方側に展開させた場合には、展開テザー部材の展開がスムーズになり、より円滑にカーテン部材を展開させることができる。
このように、展開テザー部材15と折曲部16を設けたことによって、カーテン部材11が展開膨張する際の作動スピードを高めることができ、カーテンエアバッグ装置の安全性を高めることができる。
次に、このように構成した本実施形態の作用効果について説明する。
この実施形態では、側突時等においてクォータウィンド開口4等の車室内方側に展開膨張するカーテン部材11を有するカーテンエアバッグ装置を有しており、このカーテン部材11の第五ピラー9側には、収納状態で折曲げられる折曲部16を設定して、この折曲部16と本体部11Dとを連結する展開テザー部材15を設けている。
これにより、側突時等に膨張部にガスを供給されてカーテン部材11がクォータウィンド開口4側に展開した際には、展開テザー部材15が、カーテン部材11の本体部11Dの動きを折曲部16に伝達することになる。
このため、カーテン部材11の折曲部16を、本体部11Dと連動して早期にクォータウィンド開口4側に展開させることができ、展開テザー部材15によって、折曲部16を早期に下方に展開させることができる。
よって、カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造において、ルーフトリムR内にカーテン部材11をその側端部を折り曲げて収納するものであって、展開時には、折り曲げて収納した折曲部16が、早期に車室内に展開することになり、衝突安全性能を十分に満足させることができる。
また、この実施形態では、展開テザー部材15の一端に設けた第一縫合部15Aが、カーテン部材11の収納状態で折曲部16の先端部16a近傍に固定されている。
これにより、カーテン部材11の展開時に、展開テザー部材15によって、折曲部16の先端部16aに対して、展開力を付与することができる。
よって、折曲部16を、大きな勢いで車室側に引き出すことができ、早期に展開させることができる。
また、この実施形態では、展開テザー部材15の他端15bに設けた第二縫合部15Bを、カーテン部材11の収納状態で、第五ピラー9から離間する位置、すなわち、折曲げ位置の境界11Eから離間した位置に、固定するようにしている。
これにより、本体部11の中で早急に展開する部分の動きを、確実に折曲部16に伝達することができる。
よって、折曲部16に、より早急に展開力を付与することができ、より早期に折曲部16を展開させることができる。
また、この実施形態では、展開テザー部材15の他端15bに設けた第二縫合部15Bを、カーテン部材11の展開状態で、上下方向中間部より下方の下側下部の膨張部11Daに、固定するようにしている。
これにより、展開時に、早急に展開する部分の動きを、折曲部16に伝達することができる。
よって、折曲部16に、より早急に展開力を付与することができ、より早期に折曲部16を展開させることができる。
また、この実施形態では、カーテン部材11の側部に、膨張を抑制する縫合ライン部40を形成して、展開テザー部材15の第二縫合部15Bを、縫合ライン部40よりもガス流の上流側(車両前方側)に固定して、展開テザー部材15の第一縫合部15Aを、縫合ライン部40よりもガス流の下流側(車両後方側)に固定している。
これにより、縫合ライン部40を挟んで上流側(車両前方側)と下流側(車両後方側)とで変化するカーテン部材11の展開時期の差を有効に利用して、カーテン部材11を展開させることができる。すなわち、より早期に展開する上流部位(11Da)の動きを利用して、その時に展開していない下流部位(16a)を、車室側に引き出すことができるのである。
よって、展開初期にカーテン部材11をルーフトリムRからより円滑に車室側に引き出すことができつつ、展開後期には、折曲部16も完全に展開させることができる。
なお、この実施形態では、縫合ライン部40でガスの流れを抑制するようにしているが、例えば、縫合ライン部40の代わりに、カーテン部材11の中央位置に全く膨張しない非膨張部である大きな布部を形成して、インフレータ13からのガスの流れを抑制するようにしてもよい。
この場合には、インフレータ13から供給するガスが少なくても、カーテン部材11を早期つ確実に展開させることができる。
もっとも、こうした、布部や縫合ライン部は、乗員Pの頭部が位置しない部分に設けることで、乗員Pの保護も図ることができる。
以上、この発明の構成と前述の実施形態との対応において、
この発明のピラートリムは、実施形態のDピラートリム29に対応して、
以下、同様に、
車体ピラーは、第五ピラー9に対応し、
車体開口部は、クォータウィンド開口4に対応し、
連結部材は、展開テザー部材15に対応するも、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、あらゆるカーテンエアバッグを備えた車両の内装構造に適用する実施形態を含むものである。
これらの実施形態では、展開テザー部材15を帯状の部材で構成したが、例えば、三角巾状の部材で構成してもいし、また、糸状の部材で構成してもい。さらには、カーテン部材と一体の布状部で構成してもよい。
また、この実施形態では、カーテン部材の車両後方側に折曲部を設けたもので説明したが、この発明は、これに限定されるものではなく、車両前方側に折曲部を設けたもので実施してもよい。
本発明を採用した第一実施形態の内装構造の概略側面図。 三列目シート側方のトリム類を外して示した車室内の側面図。 図2のA−A線矢視断面図。 図2のB−B線矢視断面図。 カーテン部材の収納状態を示した側面図。 カーテン部材の展開状態を示した側面図。
V…車両
R…ルーフトリム
4…クォータウィンド開口(車体開口部)
9…第五ピラー(車体ピラー)
10…ルーフサイドレール部
11…カーテン部材
11E…折曲げ位置の境界
13a…供給口
15…展開テザー部材(連結部材)
15A…第一縫合部(第一所定部)
15B…第二縫合部(第二所定部)
16…折曲部
24…ルーフパネル
29…Dピラートリム(ピラートリム)
40…縫合ライン(膨張抑制部)

Claims (3)

  1. ルーフパネル下方で車室内の天井部を形成するルーフトリムと、
    合成樹脂によって成形されて車体ピラーを車室内方側から覆う上下方向に延びるピラートリムと、
    前記車体ピラーに隣接して、上縁がルーフトリムの外端部近傍に位置する車体開口部と、
    該車体開口部の上縁近傍に沿うように車体に固定されて、カーテン状でガスが供給可能な膨張部が形成されており、収納状態から所定条件で膨張部にガスが供給されることで、前記ルーフトリムを変形させて車室内に広がり、前記車体開口部を覆うように展開するカーテン部材を有するカーテンエアバッグ手段とを備え、
    前記カーテン部材には、収納状態で前記車体ピラーの近傍に、折曲がり位置を境界として該車体ピラーの反対側しくは平面視で車体内側に折り曲げられる折曲部を設定しており、
    該カーテン部材の折曲部における第一所定部位と、非折曲部における第二所定部位とを連結する連結部材を有しており、
    前記第一所定部位が、カーテン部材の収納状態で折曲部の自由端近傍に設定され、
    前記第二所定部位が、カーテン部材の収納状態で車体ピラーから離間する折曲部の折曲げ位置近傍に設定され、
    前記第二所定部位は、前記第一所定部位に対してガスを供給する供給口に近い上流側の位置に設定された
    カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造。
  2. 前記第二所定部位が、カーテン部材の展開状態で上下方向中間部より下方側に設定された
    請求項1記載のカーテンエアバッグを備えた車両の内装構造。
  3. 前記カーテン部材の車体ピラー近傍に、膨張が抑制される膨張抑制部を形成して、
    前記第二所定部位が、前記膨張抑制部よりも膨張部にガスを供給する供給口に近い側に設定されて、
    前記第一所定部位が、前記膨張抑制部よりもガス流の下流側に設定された
    請求項1または2記載のカーテンエアバッグを備えた車両の内装構造。
JP2008210271A 2008-08-08 2008-08-19 カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造 Expired - Fee Related JP5169613B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008210271A JP5169613B2 (ja) 2008-08-19 2008-08-19 カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造
US12/480,178 US8033569B2 (en) 2008-08-08 2009-06-08 Interior structure of vehicle equipped with curtain airbag
EP09009755A EP2151360B1 (en) 2008-08-08 2009-07-28 An interior structure of a vehicle equipped with a curtain airbag and method of providing it

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008210271A JP5169613B2 (ja) 2008-08-19 2008-08-19 カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010047034A JP2010047034A (ja) 2010-03-04
JP5169613B2 true JP5169613B2 (ja) 2013-03-27

Family

ID=42064513

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008210271A Expired - Fee Related JP5169613B2 (ja) 2008-08-08 2008-08-19 カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5169613B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5522383B2 (ja) * 2010-03-31 2014-06-18 マツダ株式会社 車両の内装構造

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4207813B2 (ja) * 2003-11-27 2009-01-14 豊田合成株式会社 頭部保護エアバッグ
JP4665668B2 (ja) * 2005-08-26 2011-04-06 トヨタ自動車株式会社 頭部保護エアバッグ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010047034A (ja) 2010-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5637192B2 (ja) 車両用カーテンエアバッグ装置
US9027954B2 (en) Airbag device
JP5120439B2 (ja) 車両用エアバッグ装置
JP5003299B2 (ja) サイドエアバッグ装置
JP6294952B2 (ja) Icのための二重折りにして巻かれたクッション
JP6386361B2 (ja) 車両用カーテンエアバッグを収納したルーフヘッドライニング構造
JP5104105B2 (ja) 車両用シートのサイドエアバッグ装置
JP6848839B2 (ja) 車両用カーテンエアバッグ装置
JP6946986B2 (ja) 後席サイドエアバッグ装置
JP2017065398A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2008137458A (ja) エアバッグ装置
CN110893831A (zh) 车辆用气囊装置
JP5163309B2 (ja) 車両の内装構造
JP5910441B2 (ja) エアバッグ装置
JP5169613B2 (ja) カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造
JP4595724B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP6872373B2 (ja) エアバッグ
WO2022080286A1 (ja) サイドエアバッグ装置
JP6577298B2 (ja) エアバッグ装置
JP3783596B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP5169606B2 (ja) カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造
JP7353553B2 (ja) 車両用シート
JP5034552B2 (ja) カーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造
JP6770218B2 (ja) サイドエアバッグ装置
JP4776814B2 (ja) 自動車の側突用エアバッグ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110620

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120724

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5169613

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees