JP5169301B2 - クランクシャフトおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、クランクシャフトおよびその製造方法に関する。
クランクシャフトは、レシプロエンジン内のピストンの往復運動を回転運動に変換する自動車エンジン等の内燃機関用部品である。このクランクシャフトには、エンジンの気筒数に合わせてクランク部が設けられている。クランク部には、各ウエブのクランクピンと対向する部位に、回転誤差を軽減するため、カウンタウエイトが設けられている。このようなクランクシャフトでは、重量バランスを成立させるため、カウンタウエイトを大きく設定する必要がある。
しかし、熱間鍛造により成形されるクランクシャフトでは、カウンタウエイトを大きく設定すると、クランクシャフトの重量が増大するだけでなく、プレス金型の寿命の低下や、製品の不良率の増大を招き、鍛造性が悪くなる虞がある。
これに対して、下記特許文献1には、カウンタウエイトの一部に比重の大きい物質を挿入する技術が提案されている。
実開昭61−146619号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、カウンタウエイトの一部に比重の大きい物質を挿入するようにしたとしても、カウンタウエイトを素材にて鍛造成形する必要性は残る。したがって、カウンタウエイトを素材にて作成することにより、重量の増大のみならず鍛造性の悪化を招く虞があるという問題は依然として改善されない。
また、V型エンジンのクランクシャフトでは、鍛造の抜け勾配との関係で、部分的に軸まわりに捩るツイスト加工が必要となる。つまり、V型エンジンのクランクシャフトでは、カウンタウエイトに逆ドラフト(抜け勾配)となる部分が存在するので、別途ツイスト加工用のプレスが必要となり、製造が複雑となる。
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みて創案されたものであり、軽量化を図ることができるとともに、鍛造性を悪化させることがなく製造が容易なクランクシャフトおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
本発明は、クランクピンを支持するウエブの前記クランクピンと対向する部位にカウンタウエイトを備えるクランクシャフトであって、前記カウンタウエイト以外の部分が一体成形されたクランクシャフト本体と、前記クランクシャフト本体と別体で形成されたカウンタウエイトと、前記クランクシャフト本体と前記カウンタウエイトとを連結する連結部材と、を備え、前記連結部材は、前記カウンタウエイトを幅方向両側から挟むように取り付けられるステーを有することを特徴とするクランクシャフトである。
また、本発明は、クランクピンを支持するウエブの前記クランクピンと対向する部位にカウンタウエイトを備えるクランクシャフトの製造方法であって、前記カウンタウエイト以外のクランクシャフト本体を一体成形するステップと、前記クランクシャフト本体と別体で、カウンタウエイトを形成するステップと、前記クランクシャフト本体と前記カウンタウエイトとを連結部材に二股に分岐して形成されたステーで前記カウンタウエイトを幅方向両側から挟むように取り付けて連結するステップと、を有することを特徴とするクランクシャフトの製造方法である。
本発明に係るクランクシャフトおよびその製造方法によれば、カウンタウエイト以外のクランクシャフト本体と、カウンタウエイトとを別個に形成し、これらを連結部材により連結するので、クランクシャフトは、カウンタウエイトの設計自由度が向上するとともに軽量化を図ることができ、しかも鍛造性を悪化させることがなく製造が容易であるという優れた効果を奏する。また、V型エンジンのクランクシャフトでもツイスト加工工程が不要となる利点がある。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明に係るクランクシャフトの第1の実施形態を示す概略構成図である。
まず、図1を参照して、本実施形態のクランクシャフト1の構成について説明する。
クランクシャフト1の本体11は、断面が円形状の軸部としてジャーナル12を備えている。このジャーナル12は、不図示の軸受を介して、レシプロエンジンに回転自在に軸支されている。また、ジャーナル12には、エンジンの気筒数に相当する数のクランク部13が配設されている。各クランク部13は、一組のウエブ14、14と、これらのウエブ14、14間に挟まれたクランクピン15とから構成される。このクランクピン15は、不図示のピストンのコネクティングロッド(コンロッド)と摺動可能に連結され、断面が円形状に形成されている。
本実施形態のクランクシャフト1は、概説すれば、上記クランクシャフト本体11と、このクランクシャフト本体11と別体で形成されたカウンタウエイト20と、上記クランクシャフト本体11と上記カウンタウエイト20とを締結する連結部材30と、を備えている。
上記クランクシャフト本体11は、例えば、鍛造や鋳造などにより成形され、熱処理後の研削工程を主とする後工程によって、所定の形状に整えられる。
上記各ウエブ14のクランクピン15と対向する(反対側の)部位には、回転誤差を軽減するため、上記クランクシャフト本体11と別体に形成されたカウンタウエイト20が設けられる。
本実施形態のカウンタウエイト20は、クランクシャフト1にバランス重量を付与して回転誤差を軽減する部材であり、例えば、厚みを有する扇状のウエイト素材によって形成されている。このウエイト素材には、例えば、比重の重い金属材料などから選定される。このカウンタウエイト20は、上記連結部材30によって、上記クランクシャフト本体10のウエブ14のクランクピン15と対向する部位に連結される。
本実施形態では、連結部材30はボルトである。カウンタウエイト20は、連結部材30を介してウエブ14の外周部に対してねじ締結により取り付けられる。例えば、ボルトの頭部(または軸部)をカウンタウエイト20の取り付け溝(または取り付け穴)に対して軽圧入することにより、カウンタウエイト20を連結部材30に取り付けて固定するこ
とができる(図6(A)参照)。ここで、カウンタウエイト20は、連結部材30によりウエブ14から離間された状態で保持される。
次に、以上のように構成されたクランクシャフト1の作用と共に、本実施形態に係るクランクシャフトの製造方法について説明する。
本実施形態に係るクランクシャフトの製造方法では、まず、上記ウエブ14にカウンタウエイト20の存在しない形状のクランクシャフト本体11を成形する。このクランクシャフト本体11は、通常、ダクタイル鋳鉄等による鋳造成形や、鉛レスの非調質・非焼準鋼等による熱間鍛造等により成形される。そして、このクランクシャフト本体11の粗成形の後、軟窒化処理または高周波熱処理の後、研削加工を主とする後工程を経て、完成品形状に整えられる。
また、上記クランクシャフト本体11と別体で、カウンタウエイト20を形成する。このカウンタウエイト20は、上述のように、厚みを有する扇状に成形され、例えば、比重の重い金属材料などのウエイト素材によって形成される。
次に、上記クランクシャフト本体11と上記カウンタウエイト20とを連結部材30で連結する。すなわち、カウンタウエイト20を、連結部材30を介して、ウエブ14の外周部に対してねじ締結により取り付ける。
以上説明したように、本実施形態のクランクシャフト1およびその製造方法によれば、カウンタウエイト部分を有しないクランクシャフト本体11と、カウンタウエイト20とを別個に形成し、これらをボルトである連結部材30により連結するので、クランクシャフト1は、カウンタウエイトの設計自由度が向上するとともに軽量化を図ることができ、しかも鍛造性を悪化させることがなく製造が容易である。また、V型エンジンのクランクシャフトでもツイスト加工工程が不要となる利点がある。
また、カウンタウエイト20は扇状に形成され、当該カウンタウエイト20が前記連結部材を介して前記クランクシャフト本体11に取り付けられるので、効率良くバランスを取ることができ、より軽量化できる。
また、連結部材30をボルトとしたので、クランクシャフト本体11とカウンタウエイト16との連結が容易である。
(第2の実施形態)
図2は第2の実施形態のクランクシャフトにおける要部を示す斜視図である。以下、第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。なお、第1の実施形態と共通する部材には同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
図2を参照して、クランクシャフト101aの各ウエブ14のクランクピン15と対向する(反対側の)部位には、回転誤差を軽減するため、上記クランクシャフト本体11と別体に形成されたカウンタウエイト20が設けられる。本実施形態では、上記ウエブ14は略五角形状の角部を丸めたような形状を呈している。
本実施形態のカウンタウエイト20は、連結部材30によって、クランクシャフト本体11のウエブ14のクランクピン15と対向する部位に連結される。
連結部材30は、カウンタウエイト20を保持するステー40と、このステー40をウエブ14の外周部に固定する止着部材50と、から構成されている。ステー40は、カウ
ンタウエイト20を保持する部材であって、例えば、硬質プラスチック等のカウンタウエイト20よりも比重の小さな物質により形成されている。本実施形態では、ステー40は、上記ウエブ14に取り付けられる基端側の結合部41から、保持部42、43がへの字状に二股に分岐して形成されている。このステー40の各保持部42、43は板状片であって、これらの保持部42、43によって扇状のカウンタウエイト20を挟み込むように保持している。これらの保持部42、43とカウンタウエイト20との固定方法は、例えば、ステー40の弾性変形による圧入や、ボルト止め等が挙げられる。
また、上記止着部材50としては、例えば、ボルト51が挙げられる。本実施形態では、上記ウエブ14の外周端が直状面に形成され、この直状面に、上記ステー40の結合部41から左右両側に張り出して形成された取り付け部44、45を当接させ、これら取り付け部44、45に上記ボルト51を挿通させて上記ウエブ14に締結して取り付けられる。
次に、以上のように構成されたクランクシャフト1の作用と共に、本実施形態に係るクランクシャフトの製造方法について説明する。
本実施形態に係るクランクシャフトの製造方法では、まず、上記ウエブ14にカウンタウエイト20の存在しない形状のクランクシャフト本体11を成形する。また、上記クランクシャフト本体11と別体で、カウンタウエイト20を形成する。次に、上記クランクシャフト本体11と上記カウンタウエイト20とを連結部材30で連結する。すなわち、まず、二股に分岐されたステー40の保持部42、43で扇状のカウンタウエイト20を挟み込むように固定して保持する。そして、上記ウエブ14の外周端の直状面に、ステー40の取り付け部44、45を当接し、これら取り付け部44、45に上記ボルト51を挿通させて、上記ウエブ14に締結して取り付ける。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1の実施形態による効果に加えて以下のような作用効果を奏する。
すなわち、連結部材30は、カウンタウエイト20を幅方向両側から挟むように取り付けられるステー40を有するので、バランス率への寄与度が大きい部位(カウンタウエイト中心部)に取り付け用の穴を開ける必要がなく、更なる軽量化が可能となる。
また、連結部材30は、カウンタウエイト20よりも比重の小さい物質により形成されているので、バランス率への寄与度が小さい部位を軽量化し、重心位置を外周側にすることで更なる軽量化が可能である。
(第3の実施形態)
図3は第3の実施形態のクランクシャフトにおける要部を示す斜視図である。以下、第2の実施形態と相違する点を中心に説明する。なお、第2の実施形態と共通する部材には同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
図3を参照して、第3の実施形態のクランクシャフト101bでは、ウエブ14の外周部に、略U字状もしくは略Ω状を呈する板状ステー140内の曲部141側を引っ掛けて保持している。そして、このステー140の先端側の保持部142、143を上記ウエブ14から突き出させて、これら保持部142、143で挟み込むように、扇状のカウンタウエイト20を保持している。また、ステー140の保持部142、143の基端側には、曲率の小さな顎部144、145が存在し、上記ウエブ14をしっかりと保持している。ここで、ステー140は、連結部材30の構成をなす。
ステー140は、例えば、硬質プラスチック等の比重の小さな物質により形成されることにより、更なる軽量化が可能である。また、カウンタウエイト20は、例えば、比重の大きな金属材料等のウエイト素材により形成されている。カウンタウエイト20の抜け防止は、例えば、ステー140の弾性変形による圧入や、ボルト止め等が挙げられる。
本実施形態では、ウエブ14の断面形状が卵形状を呈している。また、カウンタウエイト20は、第2の実施形態よりも幅が狭く、厚みを有する扇状に成形されている。
図4は第3の実施形態の変形態様の要部を示す斜視図である。
図4(A)を参照して、この態様では、上記ステー140の各保持部142、143の先端部に、カウンタウエイト20の抜け防止部146、147がそれぞれ形成されている。これら抜け防止部146、147は、上記保持部142、143の各先端部を相対向するように屈曲させて形成され、カウンタウエイト20の円弧面と面一となって、これを保持している。すなわち、カウンタウエイト20の円弧面の両端部に段部21、22を形成し、各段部21、22に上記抜け防止部146、147を装着して、カウンタウエイト20の外周部を保持している。
図4(B)を参照して、この態様では、上記ステー140の各保持部142、143の先端部に形成した抜け防止部148、149は、さらにカウンタウエイト20の内部へ向けてL字形状に屈曲して形成されている。したがって、カウンタウエイト20の円弧面の両端部にも、L字形状の掛け部23、24が形成されている。すなわち、カウンタウエイト20の円弧面の両端部に掛け部23、242を形成し、各掛け部23、24にL字形状の抜け防止部148、149を装着して、カウンタウエイト20を確実に保持している。
なお、第3の実施形態のクランクシャフト101では、止着部材50を取り付けていない。したがって、カウンタウエイト20以外の部分の軽量化を図ることができるが、止着部材50を併用しても構わない。
本実施形態のクランクシャフト101bは、第2の実施形態のクランクシャフト101aと基本的に同様の作用効果を奏するが、特に第3の実施形態では、カウンタウエイト20を確実に保持し、ステー140からのカウンタウエイト20の抜けを防止できるという特有の効果を発揮する。また、取り付け穴の加工、および取り付け用の止着部材の使用を減らすことができる。
(第4の実施形態)
図5は第4の実施形態のクランクシャフトにおける要部を示す斜視図である。以下、第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。なお、第1の実施形態と共通する部材には同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
図5を参照して、第4の実施形態のクランクシャフト201では、上記ウエブ14の形状が卵形状と扇形状を組み合わせたような形状を呈している。このウエブ14のウエイト取り付け面は円弧面(曲率面)に形成されている。
また、カウンタウエイト220は、厚みのある扇状、または厚みおよび高さのある円弧状に形成されている。このカウンタウエイト220の底部には、止着部材50としてのボルト51を止着する取り付け穴221が形成されている。この取り付け穴221は、カウンタウエイト220の高さ方向(クランクシャフト201の軸直角方向)に貫通しており、その長手方向に沿った長穴として形成されている。この取り付け穴221には、カウンタウエイト220の幅方向の左右2箇所にボルト51が挿通され、上記ウエブ14に締結されている。
ここで、止着部材50としてのボルト51は、連結部材30の構成をなす。カウンタウエイト220は、連結部材30を介してウエブ14の外周部に対してねじ締結により取り付けられる。ここで、カウンタウエイト220は、連結部材30によりウエブ14から離間された状態で保持されることが、更なる軽量化を図るためにより好ましい。
図5(B)に示すように、上記ボルト51を緩めて、長穴である取り付け穴221に沿ってカウンタウエイト220の位置をずらせば、このカウンタウエイト220の取り付け角度を変更することができ、微細なバランスの角度調整を行うことができる。
図6は、カウンタウエイトの取り付け方案を示す概略図である。連結部材30としては、止着部材50(ボルト51)が挙げられる。
図6(A)を参照して、ボルト51の頭部をカウンタウエイト220の取り付け溝222に対して、またはボルト51の軸部を取り付け穴221に対して、軽圧入することにより、カウンタウエイト220を連結部材30に取り付けて固定することができる。
あるいは、図6(B)を参照して、カウンタウエイト220の取り付け穴221を通過するようにボルト51を軽圧入又はすきまばめにより挿通させ、このボルト51にナット52を螺合して取り付けてもよい。
図7はウエブへの取り付け方案を示す概略図である。
図7(A)を参照して、連結部材30としては、止着部材50(ボルト51)が挙げられる。この場合、上記ウエブ14の外周面に、上記カウンタウエイト220の内面を対向させ、このカウンタウエイト220の取り付け穴221に左右2本のボルト51を挿通させて、上記ウエブ14に締結して取り付けてもよい。
本発明はこれに限定されるものではなく、図7(B)のように、連結部材30としては、例えばボルト51とナット52からなる止着部材50で構成されてもよい。この場合、ウエブ14に挿通穴18が形成される。そして、挿通穴18にボルト51を挿通させ、カウンタウエイト220は、ウエブ14から突き出たボルト先端にナット52を締結して取り付けられる。
また、図7(C)を参照して、ウエブ14にボルト51を軽圧入することにより、連結部材30(ボルト51)をウエブ14に取り付けるようにしてもよい。
図8は、第4の実施形態の変形態様の要部を示す斜視図である。
図8(A)を参照して、この態様では、上記カウンタウエイト220の取り付け穴221に挿通固定したボルト51の座部に、重量調整用の部材としてワッシャ231を介設している。一方のボルト51の下にワッシャ231を介設しているので、重心位置をウエイト重心からずらして、バランス調整を行うことができる。すなわち、カウンタウエイト220の連結部材であるボルト51への取り付け部に、バランス調整用の部材を取り付け可能となっている。また、取り付け穴221は長穴であるので、上述のように、取り付け角度をずらすように調整すれば、更に重心位置をずらすことができる。
図8(B)を参照して、この態様では、一方のボルト51の下に、ワッシャ231に加え重量スペーサ232を介設している。ワッシャ231および重量スペーサ232の重さや数により、自由度の高いバランス調整を行うことができる。
また、図8(A)と図8(B)とに示すように両者のカウンタウエイト220は、重心位置をずらした異なるものである。すなわち、本実施形態では、好ましくは、カウンタウエイト220は、重心位置をずらした他のカウンタウエイトと交換可能に構成される。
本実施形態のクランクシャフト201は、第1の実施形態のクランクシャフト1と基本的に同様の作用効果を奏するが、特に第3の実施形態では、クランクシャフト201のバランスを微細に調整することができるとともに、従来のようなバランス調整のためのカウンタウエイト220への穴加工が不要になるという特有の効果を発揮する。
(第5の実施形態)
図9は第5の実施形態のクランクシャフトにおける要部を示す斜視図である。
図9を参照して、第5の実施形態のクランクシャフト301では、カウンタウエイト320が比重の異なる物質により成形されている。すなわち、比重の異なる2種類の金属321、322を用いて略半円形状のカウンタウエイト320を成形している。この態様では、略半円形状のカウンタウエイト320の外周部近傍に、より比重の大きい金属321が配設されている。
また、カウンタウエイト320は、連結部材330を介して、上記ウエブ14と結合されている。本実施形態の連結部材330は、凹嵌部331を有しており、この凹嵌部331内に上記ウエブ14の凸部19が圧入もしくは嵌合される。
また、図10は第5の実施形態の他の態様の要部を示す斜視図である。
図10を参照して、この態様では、カウンタウエイト320として、厚さ方向に比重の異なる物質を重ね合わせて成形されている。すなわち、比重の異なる2種類の金属321、322を重ね合わせて、略半円形状のカウンタウエイト320を成形している。
また、カウンタウエイト320は、比重の異なる2種類の金属321、322の凸部331を連結部材330として、この凸部331で上記ウエブ14の凸部19を挟み嵌め等して結合されている。
本実施形態のクランクシャフト301は、第1の実施形態のクランクシャフト1と基本的に同様の作用効果を奏するが、特に第4の実施形態では、カウンタウエイト320が比重の異なる物質を組み合わせて成形されているため、より自由度の高いバランス調整を行うことができるという特有の効果を発揮する。
本発明は、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
本発明に係るクランクシャフトおよびその製造方法は、自動車エンジンのクランクシャフトのみならず、広く内燃機関用のクランクシャフトに適用しうる。
本発明に係るクランクシャフトの第1の実施形態を示す概略構成図である。 第2の実施形態のクランクシャフトにおける要部を示す斜視図である。 第3の実施形態のクランクシャフトにおける要部を示す斜視図である。 第3の実施形態の変形態様の要部を示す斜視図である。 第4の実施形態のクランクシャフトにおける要部を示す斜視図である。 カウンタウエイトの取り付け方案を示す概略図である。 ウエブへの取り付け方案を示す概略図である。 第4の実施形態の変形態様の要部を示す斜視図である。 第5の実施形態のクランクシャフトにおける要部を示す斜視図である。 第5の実施形態の他の態様の要部を示す斜視図である。
符号の説明
1、101a、101b、201、301 クランクシャフト、
11 クランクシャフト本体、
20、220、320 カウンタウエイト、
30 連結部材、
40 ステー、
50 止着部材。

Claims (9)

  1. クランクピンを支持するウエブの前記クランクピンと対向する部位にカウンタウエイトを備えるクランクシャフトであって、
    前記カウンタウエイト以外の部分が一体成形されたクランクシャフト本体と、
    前記クランクシャフト本体と別体で形成されたカウンタウエイトと、
    前記クランクシャフト本体と前記カウンタウエイトとを連結する連結部材と、
    を備え
    前記連結部材は、前記カウンタウエイトを幅方向両側から挟むように取り付けられるステーを有することを特徴とするクランクシャフト。
  2. 前記ステーの先端部に、前記カウンタウエイトの抜け防止部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のクランクシャフト。
  3. クランクピンを支持するウエブの前記クランクピンと対向する部位にカウンタウエイトを備えるクランクシャフトであって、
    前記カウンタウエイト以外の部分が一体成形されたクランクシャフト本体と、
    前記クランクシャフト本体と別体で形成されたカウンタウエイトと、
    前記クランクシャフト本体と前記カウンタウエイトとを連結する連結部材と、
    を備え、
    前記カウンタウエイトの前記連結部材への取り付け角度が調整可能とされていることを特徴とするクランクシャフト。
  4. クランクピンを支持するウエブの前記クランクピンと対向する部位にカウンタウエイトを備えるクランクシャフトであって、
    前記カウンタウエイト以外の部分が一体成形されたクランクシャフト本体と、
    前記クランクシャフト本体と別体で形成されたカウンタウエイトと、
    前記クランクシャフト本体と前記カウンタウエイトとを連結する連結部材と、
    を備え、
    前記カウンタウエイトの前記連結部材への取り付け部に、バランス調整用の部材が取り付けられていることを特徴とするクランクシャフト。
  5. 前記カウンタウエイトは扇状に形成され、当該カウンタウエイトが前記連結部材を介して前記クランクシャフト本体に取り付けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のクランクシャフト。
  6. 前記連結部材は、前記カウンタウエイトよりも比重の小さい物質により形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のクランクシャフト。
  7. 前記連結部材はボルトであることを特徴とする請求項3または4に記載のクランクシャフト。
  8. 前記カウンタウエイトが比重の異なる物質を組み合わせて成形されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のクランクシャフト。
  9. クランクピンを支持するウエブの前記クランクピンと対向する部位にカウンタウエイトを備えるクランクシャフトの製造方法であって、
    前記カウンタウエイト以外のクランクシャフト本体を一体成形するステップと、
    前記クランクシャフト本体と別体で、カウンタウエイトを形成するステップと、
    前記クランクシャフト本体と前記カウンタウエイトとを連結部材に二股に分岐して形成されたステーで前記カウンタウエイトを幅方向両側から挟むように取り付けて連結するステップと、を有することを特徴とするクランクシャフトの製造方法。
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