JP5169108B2 - 農業用トラクタ - Google Patents

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Description

この発明は、農業用トラクタに関し、トラクタやフロントローダ等の車輌において、エンジンから車輪への動力伝動部に利用されるトロイダル無段変速装置に関する。
低速走行で作業を行うために、低速走行時の動力伝動効率が良い無段変速機構としてトロイダル無段変速装置を組み込んだトランスミッションが利用されている。
例えば、特許第3443724号公報や特開2005−273734号公報にトロイダル無段変速装置を組み込んだトランスミッション付の作業車が記載されている。
特許第3443724号公報 特開2005−273734号公報
トロイダル無段変速装置は、入力ディスクと出力ディスクの対抗面を円環凹面状にしてフルトライダルキャビティを形成してこれら対抗面間に例えば120°の等分周間隔で介設した摩擦ローラで動力を伝動し、摩擦ローラの傾斜角度を油圧制御で変更して入力ディスクの回転を出力ディスクへ無段で変速して伝動する。この場合には、一つのフルトライダルキャビティに対して3個の摩擦ローラの傾斜角度変更を油圧で行うので、摩擦ローラの支持構成及び油圧制御構成が複雑になりがちである。
そこで、この発明では、トロイダル変速装置の機構及び油圧制御を出来るだけ簡単に構成し、製作コストを低減することを課題とする。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1に記載の発明では、トロイダル変速機構(4)を内装するミッションケース()の側壁に、摩擦ローラ(5)を枢支した摩擦ローラ支持アーム(69)とこの摩擦ローラ支持アーム(69)を動作させる作動シリンダ(6)を設けたフルクラムプレート(68)を取り付け、このフルクラムプレート(68)に設ける作動シリンダ(6)のシリンダ孔(55)を閉じるスペーサプレート(70)を重ね、さらにこのスペーサプレート(70)上に制御用油圧機器を取り付けた油圧ブロック(71)を重ねて組み付けて構成し、
トラクタの左右の昇降ステップ(114),(113)をミッションケース(1)に対して左右同じ位置に設け、左右の昇降ステップ(114),(113)の内側に左右の燃料タンク(112),(111)を設け、左燃料タンク(112)を左昇降ステップ(114)と前記油圧ブロック(71)との間に設けたことを特徴とする農業用トラクタの構成した。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1の構成で、球面ベアリングで構成した摩擦ローラ5をローラ支持部材51で挟持し、この複数のローラ支持部材51にオイルを分散して供給する油路78をフルクラムプレート68の内面に配置したことを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1の構成で、トロイダル変速機構4を内装するケース1aをミッションケース1の他の部分と隔壁2,3でオイル隔離し、その底部に専用オイルを溜め、この専用オイルを吸引して循環しトロイダル変速機構4を潤滑することを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1の構成で、複数の作動シリンダ6を伸長・短縮して駆動する油圧供給路をフルクラムプレート68の表裏片側を伸長供給路で他側を短縮供給路にして設けたことを特徴とする。
請求項1の効果は、複数の摩擦ローラ5を傾ける作動シリンダ6をフルクラムプレート68に設け、そのシリンダ孔をスペーサプレート70で閉じた構成にすることで、作動シリンダ6の構成及び加工が単純化でき、製造コストを低減する。
請求項2の効果は、請求項1の効果に加え、摩擦ローラ5に供給するオイルの配管を集中できて構成が単純化できる。
請求項3の効果は、請求項1の効果に加え、トロイダル変速機構4に用いるオイルを一般的に使うミッションケース1内に溜めるオイルと分離して溜めることが出来て、オイル循環でトロイダル変速機構4を効果的に冷却できる。
請求項4の効果は、請求項1の効果に加え、複数の摩擦ローラ5を同じ方向へ同時に傾ける変速動作の圧力オイル供給回路の構成を単純化できる。
以下、図面に基づいて、この発明を農業用トラクタのミッションケースに実施した形態について説明する。
ミッションケース1は、図1に示すように、前からフロントケース1a、ミドルケース1b、リアケース1cの三つの中空ケースを連結して一体に構成している。
フロントケース1aは、前隔壁2と後隔壁3とを有し、その内部に溜めるオイルはトロイダル変速機構用の特殊オイルでミドルケース1bとリアケース1cに溜めるオイルとは異ならせている。このフロントケース1a内に、上からバリエータ軸10、走行駆動入力軸11、PTO入力軸12、前輪駆動軸13を軸支している。バリエータ軸10の前方で軸心線上には、エンジンEの出力軸と直結するメイン入力軸14を軸架している。
メイン入力軸14に前隔壁2の内側で固着したギア15は、下位の走行駆動入力軸11に固着した大小ギア16、43の大径ギア16に噛み合って増速伝動し、この大小ギア16、43の小径ギア部43が同時に回転する。この小径ギヤ43は、さらに下位のPTO入力軸12に固着したギア18に噛み合って減速伝動している。PTO入力軸12はミドルケース1b内の中継軸42に設けたPTO軸変速機構44に繋がるが、このPTO軸変速機構44の伝動前側でミドルケース1b内において、ワンウエイクラッチ29を設けており、エンジン停止時のゆり戻しによる逆回転を防止している。前記メイン入力軸14に固着しているギア15に対して、バリエータ軸10を遊嵌支持している。
最下位の前輪駆動軸13は、後述するミドルケース1b側からの伝動により前側のフロントデフ軸17へ動力を伝動している。フロントデフ軸17は、フロントデフギア装置19を介して左右の前輪20を駆動する。(図2参照)
前記バリエータ軸10に装着したトロイダル変速機構4について説明する。バリエータ軸10と一体回転する2つの出力ディスク4a,4aと、両出力ディスク4a,4aの中央側に位置して下方の走行駆動入力軸11に固着したギア21に中継ギア22を介して噛み合うギア23と共に回転する入力ディスク4b,4bを設けている。そして、前記出力ディスク4a,4aと入力ディスク4b,4bとの間に摩擦ローラ支持アーム69の先端部に枢支した摩擦ローラ5を片側三個ずつ挟持する構成(バリエータ機構)としている。
この片側三個ずつの摩擦ローラ5を油圧操作で位置を変更することにより摩擦ローラ5の傾倒角が変更され、前記入力ディスク4b,4bから出力ディスク4a,4aへ伝わる動力伝達比が変更されてバリエータ軸10の回転を変速する構成となっている。この変速伝動効率は約80〜90%と良く、特に低速での伝動効率が高いのが特徴である。
なお、トロイダル変速機構4の具体的構造は、後述する。
バリエータ軸10の回転は、後隔壁3のミドルケース1b側でバリエータ軸10に連結した入力クラッチ軸25にスプライン嵌合したギア26とワンウエイクラッチ60を駆動すると共に、遊星機構61のサンギア61aを駆動する。一方、前記走行駆動入力軸11は、後続の延長軸62、この延長軸62上のギア63、このギア63と噛みあう前記入力クラッチ軸25に遊嵌させたギア28を介して、遊星機構61のプラネタリギア61bを支持するキャリア61cを、サンギア61aの周りに公転駆動する。
また、前記入力クラッチ軸25の終端側には、油圧クラッチ形態の高速側クラッチ64を設け、これに隣接して同様に油圧クラッチ形態の低速側クラッチ65を配置する。なお、高速側クラッチ64は、そのクラッチ入りによって入力クラッチ軸25と出力クラッチ軸66を接続する。また、低速側クラッチ65は、遊星機構61のリングギア61dと出力クラッチ軸66とを接続する構成としている。これら高速側クラッチ64と低速側クラッチ65とによって符号30の高・低クラッチを構成する。
高・低クラッチ30の高速側クラッチ64が入りとなり、低速側クラッチ65が切りの状態では、変速されたバリエータ軸10の回転、即ち入力クラッチ軸25の回転が高速側クラッチ64と伝動ドラム67を経由して出力クラッチ軸66に伝達され、その回転はバリエータ軸10が低速の正転から高速の正転まで変速回転(「ハイレジウム」という)する。
また高・低クラッチ30の低速側クラッチ65が入りとなり、高速側クラッチ64が切りの状態では、変速されたバリエータ軸10の回転がサンギア61aに伝達され、一方延長軸62の回転は、ギア63、ギア28、プラネタリギア61bを介して遊星機構61のキャリア61cを駆動するため、サンギア61aとキャリア61cの回転との合成回転でリングギア61dを回転駆動し、このリングギア61dと一体回転するケーシング61eの回転が、低速側クラッチ65と伝動ドラム67を経由して出力クラッチ軸66に伝達する。この場合の出力クラッチ軸66の回転は、低速の逆転から零回転を通過して低速の正転まで変速回転(「ローレジウム」という)する。
また、走行駆動入力軸11の延長軸62には、入力クラッチ軸25にスプライン嵌合しているギア26と噛み合うワンウエイクラッチ27の外ギア27aを設けている。
また、入力クラッチ軸25のワンウエイクラッチ60の外ギア28と噛み合うギア63を、延長軸62にスプライン嵌合して動力を伝動している。このような遊星機構61のプラネタリギア61dとサンギア61aの駆動構成でリングギア61dが変速駆動される。
なお、ワンウェイクラッチ60に外ギア28を形成し、直接伝動することで伝動構成を単純化しローレジウムからハイレジウムへの変速伝動を段差無く円滑に行える。
以上の構成で、低速側クラッチ65を繋げば、出力クラッチ軸66は低速の逆転から零回転を通過して低速の正転まで変速され、さらに正転で増速するには高速側クラッチ64を繋いで摩擦ローラ5の傾きを変えていくことになる。この低速側クラッチ65と高速クラッチ64の断続タイミング、いわゆるローレジウムからハイレジウムへの引継ぎが低速側クラッチ65と高速側クラッチ64とから構成される高・低クラッチ30の断続で制御されて、低速逆転から零回転を通過して高速正転へ滑らかに変速されることになる。
この高・低クラッチ30の出力クラッチ軸66の後端にスプライン嵌合したギア31は、リアデフギア装置34のデフ軸32にスプライン嵌合しているギア33と噛み合っているので、出力クラッチ軸66の回転はデフ軸32を駆動する。デフ軸32の回転はリアデフギア34装置を介して左右の後輪35へ伝動される。
デフ軸32の回転は、ギア37からPTO出力軸41に遊嵌した二連ギア36a、36bを介して前輪駆動延長軸39にスプライン嵌合しているギア38に伝動され、このギヤ38が回転することで前輪駆動延長軸39を駆動する。
前輪駆動延長軸39には、トラクタの旋回時に前輪を同速回転、或いは増速回転して駆動させる前輪増速クラッチ40を装着している。さらにこの前輪駆動延長軸39に中継軸48を介して、前輪駆動軸13に伝動すべく連結している。前輪増速クラッチ40については、油圧クラッチを切り換えて軸40aを経由して中継軸48を駆動する場合が増速である。
次に、トロイダル変速機構4の詳細な説明を図3以降で説明する。
トロイダル変速機構4の概要は、前記の如く、バリエータ軸10に装着した入力ディスク4b、4bと出力ディスク4a、4aの間に摩擦ローラ5を設け、この摩擦ローラ5の傾倒角を変更して入力ディスク4bの回転を加減速して出力ディスク4aに伝動する構成である。
図6に示すように、摩擦ローラ5は、球面ベアリングで構成し、フロントケース1aの右側面に取り付けたフルクラムプレート68に設ける摩擦ローラ支持アーム69の先端に枢支し、前側の入出力ディスク4a,4bと後側の入出力ディスク4a,4bとの間にそれぞれ三個づつ円周等配で設けている。
フルクラムプレート68は、摩擦ローラ支持アーム69を枢支するボス部63をフロントケース1a内に向けて突設すると共に、フルクラムプレート68の内部に摩擦ローラ支持アーム69を回動する作動シリンダ6を設け、この作動シリンダ6のシリンダロッド7を摩擦ローラ支持アーム69に枢着している。(図8、10を参照)
フルクラムプレート68の外側には作動シリンダ6のシリンダ孔55を塞ぐスペーサプレート70を取り付け、さらに、このスペーサプレート70の上側に油圧ブロック71を取り付けている。
図11は、フルクラムプレート68のスペーサプレート70との接合面を表し、この接合面側から加工したシリンダ孔55を囲んでオイルシールリング56,57を嵌め込む溝を形成している。図示の如く、接近した二つのシリンダ孔55を囲む溝は楕円形にして一個のオイルシールリング57でシールしている。また、シリンダ孔55の周囲にはスペーサプレート70との締付けに用いるボルトを捻じ込むネジ孔58を設けてオイルシールリング56,57の近くを締付けてシール性を良くしている。
図12は、スペーサプレート70のフルクラムプレート68との接合面を表し、前記シリンダ孔55に対応する位置に、ピストンロッド7とピストン96を連結するボルト95の頭を逃がす逃し孔93を設けている。また、前記のネジ孔58に対応して締付けネジを貫通するネジ貫通孔59を逃し孔93の周囲に設けている。
フルクラムプレート68のボス部63に枢支軸72で枢支した摩擦ローラ支持アーム69の先端にジョイント73でローラ支持部材51を回動可能に支持している。このローラ支持部材51に支持軸52を介して摩擦ローラ5を回動可能に取付ける。
ローラ支持部材51には、摩擦ローラ支持アーム69の枢支軸72へ供給されるオイルを油路54からジョイント73の導入油路53を通って流れ出る吐出口51aに通じる油路51bを設け、この油路51bから支持軸52と摩擦ローラ5の全周について潤滑する。54aはプラグである。(図8参照)
図13は、作動シリンダ6の拡大図で、シリンダロッド7を摩擦ローラ支持アーム69に連結してシリンダロッド7の出入作動で摩擦ローラ支持アーム69を回動しているので、シリンダロッド7が出入作動に伴って僅かな首振りを行うので、シリンダロッド7に外嵌したシールリング106がシリンダ孔55に内嵌したシールリング受105に対して僅かな横スライドを許容するようにしている。
上記構成の摩擦ローラ5・・・は、入出力ディスク4a,4bの対向面によって形成されるフルトロイダルキャビティ内でその進退位置を作動シリンダ6・・・によって調節することにより、摩擦ローラ5・・・の転動面の傾倒角に応じた変速比で無段変速伝動を行うのであるが、各摩擦ローラ支持アーム69の形状と長さ及びシリンダロッド7の長さは、シリンダロッド7の伸長及び短縮側への同一動作量で摩擦ローラ5が同じ傾倒角になるように決められている。
また、ローラ支持部材51は、図9に示すように、ローラシュラウド50をねじ止めにより取付ける。このローラシュラウド50は、入出力ディスク4a,4bの間で進退動作に支障のない範囲で摩擦ローラ5・・・を覆うことにより、対向するディスク4a,4bの転動面を集中的に効率よく潤滑することができるようにオイルを導く。
各摩擦ローラ5・・・の下側に油圧ポンプ74を設け、下方へ延ばした吸引パイプ75の先端に取り付けたサクションフィルタ76からオイルを吸引し、吐出パイプ77からフルクラムプレート68の内面に取り付けた油路78へオイルを供給し、油路78で各摩擦ローラ支持アーム69の枢支軸72へオイルを供給する。この吸引パイプ75は、図5に示す如く、フロントケース1aの底部に位置するサクションフィルタ76からPTO入力軸12と前輪駆動軸13を迂回して油圧ポンプ74に繋ぎ、吐出パイプ77を分配パイプ78に差し込んでいる。
以上の構成で、前記エンジンEの回転をトロイダル変速機構4へ伝達し、このトロイダル変速機構4で変速する回転を高・低クラッチ30に伝動する。そしてこの高・低クラッチ30の低速クラッチを接続してトロイダル変速機構4の摩擦ローラ5の傾きを変更すると、出力回転を低速域内で逆転から正転に亘って無段階で変速する。この変速は作業車を対地作業に適した低速度で前後進する走行条件に適している。また高・低クラッチ30を高速にしてトロイダル変速機構4の摩擦ローラ5の傾きを変更すると、出力回転を高速域内で正転から逆転に亘って無段階で変速する。この変速は作業車が路上を移動する走行条件に適している。
対地作業機を駆動するPTO出力軸41は、次のように伝動している。
前後隔壁2,3の内部で、前記トロイダル変速機構4の下部に軸架した走行駆動走行駆動入力軸11に固着したギア43をPTO入力軸12に固着したギア18と噛み合わせて、このPTO入力軸12の回転を後隔壁3の後部に設けるPTO軸変速機構44とPTOクラッチ45を介してPTO出力軸41に伝動している。PTO出力軸41の回転は、リアケース1c内に設けるPTO軸第二変速機構46で適宜の回転数に変速してPTO出力軸47に伝動する。また、PTO入力軸12に固着したギア115と油圧ポンプ74の入力軸に固着したギア116を噛み合わせて油圧ポンプ74を駆動している。
このように、トロイダル変速機構4を内蔵する前後隔壁2,3内には、走行駆動入力軸11とPTO入力軸12及び前輪駆動軸13が軸支されて、ギア組が少ないので、底部に溜める作動油をあまり掻き混ぜることが少なく、作動油の泡立ちを極力防いでトロイダル変速機構4への悪影響を少なくしている。
トロイダル変速機構4の油圧制御系は、図3のシステム系統図に示すように、各摩擦ローラ5・・・を進退駆動する複動型の作動シリンダ6・・・を備え、かつ、それぞれの摩擦ローラ支持アーム69・・・に形成した油路54を介して専用オイルを摩擦ローラ5・・・へ供給し、入力ディスク4bと出力ディスク4aとの間の摩擦伝動を確保しつつ潤滑と冷却を行うとともに、各作動シリンダ6・・・による摩擦ローラ5・・・の進退駆動とバリエータ軸10の軸端入力によるエンドロード圧とを制御する。これらのオイルはフロントケース1a内に溜めたトロイダル変速専用オイルで循環して使用する。
詳細には、摩擦ローラ5・・・の作動シリンダ6・・・は、すべてを並列に油圧接続してフルクラムプレート68の外側の伸長側および内側の短縮側の作用油圧をそれぞれ制御する伸長用および短縮用の2つの油圧供給制御部を有する。
サクションフィルタ76を通ってポンプ74で吸引されたオイルは再度目の細かいフィルタ85を通って鉄粉などの異物を除かれて、メインリリーフ弁9aで圧を調整され、前記の油圧制御部へ送られる流れと、摩擦ローラ5の潤滑と電磁バルブ97への流れに分岐する。
電磁バルブ97への流れは、リリーフ弁99とアクムレータ98で圧を一定に保持されて摩擦ローラ5の潤滑と冷却に使われる。
油圧制御部へ送られる流れは、チェック弁86を通って、アキュムレータ84で圧を安定して作動シリンダ6の伸長側および短縮側の制御部と入出力ディスク4a,4bの圧力制御用に分岐される。
作動シリンダ6の伸長側油圧回路は、変速比によって電流値で制御される電磁減圧弁90と送油方向を切換えるパイロット弁89とアキュムレータ92と圧油の脈動を吸収して流量を絞るモード1ダンパ101で構成され、作動シリンダ6の短縮側油圧回路は、同じく、電磁減圧弁88とパイロット弁87とアキュムレータ91とモード1ダンパ100で構成されている。各作動シリンダ6の供給直前にモード3ダンパ107を設けてさらに油圧の安定を図っている。
作動シリンダ6の短縮側の圧力S1は電磁バルブ88とチェック弁87で調整され、作動シリンダ6の伸長側の圧力S2は電磁バルブ90とチェック弁98で調整される。こちら側にもモード3ダンパ108を設けてさらに油圧の安定を図っている。
また、入出力ディスク4a,4bの圧力制御用回路にはリリーフ弁104と二つのシャトル弁79,80により直接の圧力と前記短縮側圧力S1と伸長側の圧力S2の高い方の流れを変速部のエンドロード圧としてディスク圧供給部105へ供給するように構成することにより、摩擦ローラ5・・・の傾斜動作による速度変更と対応してエンドロード圧を制御して各摩擦ローラ5・・・の転動接触圧を調整する。
さらに、各作動シリンダ6には伸長側と短縮側のエアー抜き路109,110を設けて、このエアー抜き路109,110をフロントケース1aの前記フルクラムプレート68の取付側と反対側の底部に設けるエアーパージ弁102とアンチキャビテーションチェック弁103に繋いでいる。
図18は、ミッションケース1に対する燃料タンク111,112の配置(平面視)を示し、図面の左方向が機体の前側である。トラクタの昇降ステップ113,114はミッションケース1に対して左右同じ位置にあり、さらに、機体寸法の関係から昇降ステップ113,114の外側位置は必然的に決定される。また、ミッションケースの左側には前記油圧ブロック71を取り付けているので、左側燃料タンク112の左右幅は短くなってしまう。
そこで、左側の燃料タンク112は、その外側部分を昇降ステップ114まで接近させて、この外側部分を基準にして燃料タンクを油圧ブロック71との間に配置するようにする。これにより、左側燃料タンク112の大きさを限界まで大きくすることができるようになる。右側の燃料タンク111が配置される部分には、油圧ブロック71等の部品がないので、右側燃料タンク111は左側燃料タンク112よりも幅が長くなる構成としている。
なお、図4において、82はブレーキペダルとブレーキを繋ぐリンクの中継アームでスペーサプレート70に枢支する支軸83で支持している。
本発明を実施したミッションケースの側断面図。 ミッションケース内の動力伝動系統図。 本発明主要部の油圧駆動系統図。 ミッションケースの一部拡大側面図。 ミッションケースの正断面図。 トロイダル変速部の一部拡大側面図。 トロイダル変速部の一部拡大背面図。 トロイダル変速部の一部拡大断面図。 トロイダル変速部の一部拡大側面図。 トロイダル変速部の一部拡大側断面図。 トロイダル変速部の一部拡大側面図。 トロイダル変速部の一部拡大斜視図。 トロイダル変速部の一部拡大断面図。 トロイダル変速部の斜視図。 トロイダル変速部の斜視図。 ミッションケースの拡大斜視図。 トロイダル変速部の斜視図。 ミッションケースの平面図。
1 ミッションケース
1a ケース(フロントケース)
2 前隔壁
3 後隔壁
4 トロイダル変速機構
5 摩擦ローラ
6 作動シリンダ
51 ローラ支持部材
55 シリンダ孔
68 フルクラムプレート
69 摩擦ローラ支持アーム
70 スペーサプレート
71 油圧ブロック
78 分配パイプ
111 右燃料タンク
112 左燃料タンク
113 右昇降ステップ
114 左昇降ステップ

Claims (4)

  1. トロイダル変速機構(4)を内装するミッションケース()の側壁に、摩擦ローラ(5)を枢支した摩擦ローラ支持アーム(69)とこの摩擦ローラ支持アーム(69)を動作させる作動シリンダ(6)を設けたフルクラムプレート(68)を取り付け、このフルクラムプレート(68)に設ける作動シリンダ(6)のシリンダ孔(55)を閉じるスペーサプレート(70)を重ね、さらにこのスペーサプレート(70)上に制御用油圧機器を取り付けた油圧ブロック(71)を重ねて組み付けて構成し、
    トラクタの左右の昇降ステップ(114),(113)をミッションケース(1)に対して左右同じ位置に設け、左右の昇降ステップ(114),(113)の内側に左右の燃料タンク(112),(111)を設け、左燃料タンク(112)を左昇降ステップ(114)と前記油圧ブロック(71)との間に設けたことを特徴とする農業用トラクタ。
  2. 球面ベアリングで構成した摩擦ローラ(5)をローラ支持部材(51)で挟持し、この複数のローラ支持部材(51)にオイルを分散して供給する油路(78)をフルクラムプレート(68)の内面に配置したことを特徴とする請求項1に記載の農業用トラクタ。
  3. トロイダル変速機構(4)を内装するケース(1a)をミッションケース(1)の他の部分と隔壁(2),(3)でオイル隔離し、その底部に専用オイルを溜め、この専用オイルを吸引して循環しトロイダル変速機構(4)を潤滑することを特徴とする請求項1に記載の農業用トラクタ。
  4. 複数の作動シリンダ(6)を伸長・短縮して駆動する油圧供給路をフルクラムプレート(68)の表裏片側を伸長供給路で他側を短縮供給路にして設けたことを特徴とする請求項1に記載の農業用トラクタ。
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