JP5168939B2 - 水圧転写体の製造方法、及び水圧転写体 - Google Patents

水圧転写体の製造方法、及び水圧転写体 Download PDF

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Description

本発明は、金属調意匠を部分的に有する水圧転写体、及びその製造方法に関する。
水圧転写法は、水溶性もしくは水膨潤性の樹脂からなる支持体フィルムと意匠性を付与する転写層を有する水圧転写フィルムを、支持体フィルムを下方にして水面に浮かべ、通常活性化剤と呼ばれる有機溶剤を噴霧して転写層を柔軟化させた後、被転写体をその上方から押し付けながら水中に沈めることにより、転写層を被転写体に転写する方法である。水圧転写法は、意匠性を付与する転写層の柄を選択することにより、金属、あるいはプラスチック等からなる複雑な三次元立体形状を有する成型品に、任意の絵柄を均一に綺麗に付与できることができる。
一方近年、プラスチック等の基体に、金属類似の意匠、あるいは、金属類似の光沢を有する柄と汎用の印刷柄とを組み合わせた複雑な意匠を施した成型品を、金属部品、例えば自動車のバンパーやインパネの代替品等として使用する用途が急増し、これに伴い、プラスチック等の基体に金属類似の意匠を施す方法が多々試みられている。これまで、水圧転写法により、金属類似の意匠、あるいは、金属類似の光沢を有する柄と汎用の印刷柄とを組み合わせた複雑な意匠を施した成型物を得る方法はあまり試みられていない。金属類似の意匠については、金属粉末を含む透明樹脂からなる転写層を有する水圧転写フィルムを使用する方法や(例えば特許文献1参照)、水溶性又は水膨潤性の樹脂で形成された基材シートと、光輝性鱗片状薄片及び非水溶性の透明バインダー樹脂で形成された転写層とが積層された水圧転写シートであって、前記基材シートが前記転写層側の面に所定パターンの凹凸を有し、前記転写層が前記凹凸を埋めるように形成されている、ヘアライン模様を施した水圧転写シートが知られている(例えば特許文献2参照)。また、水圧転写法により、金属類似の光沢を有する柄と汎用の印刷柄とを組み合わせた複雑な意匠を施した成型物を得る方法としては、例えば、金属蒸着または金属メッキにより金属表面層を形成させた成型物の表面に、筋模様や腐食模様等の金属調表面模様を水圧転写により形成させた方法(例えば特許文献3参照)、金属箔を表面に施した成型物と、水圧転写法等により印刷柄を施した成型物とを組み合わせて目的とする形状を有する成型物とする方法、水圧転写法により印刷柄を施した成型物上に、金属箔や金属調インキを印刷する方法等の方法がある。
しかし、金属インキを使用した水圧転写フィルムを使用して水圧転写体を得る、特許文献1や2の方法では、どんなに金属光沢の高い金属インキを使用しても現状の水圧転写法ではその光沢を100%再現することできず、金属類似の光沢を有する柄を得ることは困難であった。
また、金属蒸着または金属メッキにより金属表面層を形成させた成型物の表面に水圧転写により模様を形成させる特許文献3の方法は、金属部分が被転写部分となるため、転写面にプライマー等を設けないと、被転写部分と水圧転写フィルムとの間で剥離が生じることがあった。
一方、金属箔を表面に施した成型物と、水圧転写法等により印刷柄を施した成型物とを組み合わせて目的とする形状を有する成型物とする方法は、目的とする形状の成型物が2つ以上の部品から形成されることとなり強度等に劣る。しかも、金属箔を表面に施した成型物を作成する工程、水圧転写法等により印刷柄を施した成型物を得る工程、これらの成型物を組み合わせる工程の多数の工程を必要とし、煩雑である。また、水圧転写法により印刷柄を施した成型物上に金属箔や金属調インキを印刷する方法は、成型物が3次元立体形状を有する場合は非常に難しく、現実的ではない。
従って、従来法において、金属類似の光沢を有する柄と汎用の印刷柄とを組み合わせた複雑な意匠を施した成型物を得ることは未だ困難であった。
特開昭61−40200号公報 特開2005−238674号公報 特開平11−28898号公報
本発明の課題は、プラスチック等の基体に、金属類似の意匠、あるいは、金属類似の光沢を有する柄と汎用の印刷柄とを組み合わせた複雑な意匠を施した成型物を、水圧転写法により得る方法を提供することにある。
本発明者らは、被転写体となるプラスチック等の基体表面の任意の箇所に、予め、最表面にマスキングフィルムを設けた、金属薄膜細片と結着樹脂を含有する金属光沢インキ層を含む金属調意匠を供する装飾層を設けておき、該基体表面を被転写面とし汎用の印刷柄を有する水圧転写フィルムを使用し水圧転写した後、マスキングフィルムを除去することにより、任意の箇所に金属調意匠を施した水圧転写体を得ることができることを見いだし、本発明の課題を解決した。
即ち、本発明は、水溶性もしくは水膨潤性の樹脂からなる支持体フィルムと該支持体フィルム上に設けた有機溶剤に溶解可能な転写層を有する水圧転写用フィルムを、前記支持体フィルムを下にして水に浮かべた状態で前記転写層を活性化する工程1と、前記転写層を被転写体に転写する工程2と、前記支持体フィルムを除去する工程3とを有する水圧転写体の製造方法であって、前記被転写体が、被転写面の一部に透明樹脂層で覆われた金属調意匠を供する装飾層を有し、該装飾層の最表面の一部もしくは全部にマスキングフィルムを貼付した、樹脂を基材とする成形体であり、
前記工程3において、または前記工程3を経た後、前記マスキングフィルムを除去する工程4を有する水圧転写体の製造方法を提供する。
また、本発明は、上記記載の製造方法により得られる水圧転写体を提供する。
本発明においては、煩雑な工程を必要とせずに、プラスチック等の3次元立体形状を有する1つの被転写体に、金属類似の光沢を有する柄と汎用の印刷柄とを任意の箇所に施すことができる。本発明で使用する被転写体は樹脂を基体としており、且つ、金属調意匠を供する装飾層も透明樹脂層で覆われている。すなわち水圧転写フィルムが付着する部分は全て樹脂で覆われているので、被転写体とフィルムとの接着性に優れ、得られた水圧転写体はフィルムと被転写体との間ではがれ等が生じることがない。
被転写体の金属調意匠を供する装飾層部分は、具体的には、透明樹脂フィルム層と金属光沢インキ層と支持基材樹脂層とがこの順に積層された熱成形用積層シートをから成り、透明樹脂フィルム層が最表面にくるため、使用する透明樹脂の種類を適宜選択することで、接着性に優れた水圧転写体を得ることが可能である。
また、被転写体として、インサート成形法により得られた3次元立体形状を有する成形体であり、インサート成形時に金型内に装着する装飾シートとして、マスキングフィルム層と、透明樹脂フィルム層と、金属薄膜細片と結着樹脂を含有する金属光沢インキ層と、支持基材樹脂層とがこの順に積層された積層シートであり、この積層シートを熱成形して装飾シートとした後、所望の形状にあわせて切断してインサート成形した成型体を使用すると、はがれ等がなく強固な金属調意匠部分と、汎用の印刷柄とを有する水圧転写体を得ることができる。
本発明の水圧転写体の製造方法は、前記水圧転写用フィルムを、前記支持体フィルムを下にして水に浮かべた状態で前記転写層を活性化する工程1と、前記転写層を被転写体に転写する工程2と、前記支持体フィルムを除去する工程3とを有し、前記被転写体が、被転写面の一部に透明樹脂層で覆われた金属調意匠を供する装飾層を有し、該装飾層の最表面の一部もしくは全部にマスキングフィルムを貼付した、樹脂を基材とする成形体であり、前記工程3において、または前記工程3を経た後、前記マスキングフィルムを除去する工程4を有することが特徴である。
本発明の製造方法において、工程1〜工程4の模式図を図1に示す。図1において、1は樹脂を基材とする成形体を、2は金属調意匠を供する装飾層を、3はマスキングフィルムを表す。1〜3からなる4は被転写体を、5は水圧転写用フィルムを、6は水槽を表す。水槽6に、前記支持体フィルムを下にして水圧転写用フィルム5を水に浮かべ、前記転写層を活性化させ(工程1)、被転写体4を水中に押しつけるようにして前記転写層を転写し(工程2)、水圧転写用フィルム5が有する支持体フィルムを除去し(工程3)、マスキングフィルム3を除去する(工程4)。
(水圧転写フィルム)
本発明の製造方法で使用する水圧転写フィルムは、公知の、水溶性もしくは水膨潤性の樹脂からなる支持体フィルムと該支持体フィルム上に設けた有機溶剤に溶解可能な転写層を有する水圧転写用フィルムである。本発明においては、被転写体の被転写面にある金属調意匠を供する装飾層部分のマスキングフィルムを施さない部分は、水圧転写フィルムで隠蔽する必要がある。従って水圧転写層は、被転写体を隠蔽可能な、着色インキ層で構成される装飾層を有することが好ましく、得られる水圧転写体の外観及び表面硬度に優れることから、活性エネルギー線又は熱により硬化可能な硬化性樹脂層及び装飾層を有することがより好ましい。
(水圧転写フィルム 支持体フィルム)
本発明で使用する水圧転写フィルムが有する支持体フィルムは、水溶性もしくは水膨潤性の樹脂から成るフィルムである。
水溶性もしくは水膨潤性の樹脂から成る樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、アセチルセルロース、ポリアクリルアミド、アセチルブチルセルロース、ゼラチン、にかわ、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が使用できる。なかでも一般に水圧転写用フィルムとして用いられているPVAフィルムが水に溶解し易く、入手が容易で、硬化性樹脂層の印刷にも適しており、特に好ましい。これらの樹脂層は単層でも多層でも良く、層厚みは10〜200μm程度が好ましい。
(水圧転写フィルム 転写層 装飾層)
本発明で使用する水圧転写用フィルムが有する転写層において、装飾層は、印刷等の方法で、前記支持体フィルム上にインキを単層または複数層重ね刷りさせて得る。印刷方法については特に限定はなく、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ロールコーティング、コンマコーティング、ロッドグラビアコーティング、マイクログラビアコーティングなどの方法で印刷又はコーティングして作製することができる。インキ層は、全面を同じインキで全面(網点ならば100%)を印刷または塗工してもよいし、絵柄を成すように部分的に印刷してもよい。さらに、前記支持体とインキ層の層間にインキの受理層、活性エネルギー線照射と加熱の少なくとも一種で硬化可能な硬化性樹脂層(以下、硬化性樹脂層と略す)等が積層されていても良い。
使用するインキにも特に制限はない。インキに含有される色剤としては、顔料が好ましく、無機系顔料、有機系顔料のいずれも使用が可能である。例えば、汎用の着色顔料としては、黒色顔料としてカーボンブラック;黄色顔料として、黄鉛、アントラキノンイエロー、ミネラルファストイエロー、チタンイエロー;赤色顔料として、ベンガラ、カドミウムレッド、キナクリドンレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ;青色顔料として、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー;緑色顔料として、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ;白色顔料として、チタンホワイト等が挙げられる。金属調等を呈する顔料として金属粉顔料(アルミ、ブロンズ等)金属箔顔料(アルミ、ブロンズ等)、金属蒸着箔顔料(アルミ、ブロンズ等が蒸着されたプラスチック等のフィルムを粉砕したもの)が挙げられる。パール調、多色効果、偏光効果、ホログラム等を呈する顔料として、パール顔料(天然の真珠を粉砕したもの、マイカ、アルミ、ガラス等薄片状物質に酸化チタン、酸化鉄等を被覆したもの等)等が挙げられる。炭酸石灰粉、沈降性炭酸カルシウム、石膏、クレー(China Clay)、シリカ粉、珪藻土、タルク、カオリン、アルミナホワイト、硫酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、炭酸マグネシウム、バライト粉、砥の粉等の無機体質顔料や、シリコーン、ガラスビーズなども用いることができる。また、インキに含有されるワニス用樹脂は、例えば、アクリル樹脂系、ポリウレタン樹脂系、ポリエステル樹脂系、ビニル樹脂系(塩ビ、酢ビ、塩ビ−酢ビ共重合樹脂)、塩素化オレフィン樹脂系、エチレン−アクリル樹脂系、石油系樹脂系、セルロース誘導体樹脂系などの公知のインキを用いることができる。これらの中でもポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩ビ−酢ビ共重合樹脂が、セルロース誘導体樹脂系は有機溶剤への溶解性、流動性、顔料分散性、転写性に優れることから好ましく用いられ、ポリウレタン樹脂系、ポリエステル樹脂系、及び、セルロース誘導体樹脂系が好ましく、ポリウレタン樹脂系、及び、セルロース誘導体樹脂系が特に好ましい。
(水圧転写フィルム 転写層 硬化性樹脂層)
本発明で使用する水圧転写フィルムが、転写層として硬化性樹脂層を有する場合の硬化性樹脂層は、活性エネルギー線照射又は加熱により硬化可能な樹脂を含む樹脂層である。また、活性エネルギー線硬化と加熱硬化とを併用させてもよい。該硬化性樹脂層は、得られる水圧転写体の装飾層の意匠性が良く発現できることから透明であることが好ましいが、転写体の要求特性や意匠性により。基本的に得られる水圧転写体の装飾層の色や柄が透けて見えれば良く、完全に透明であることは要しない。即ち、透明から半透明なものまでを含む。また、着色されていてもよい。
(水圧転写フィルム 転写層 活性エネルギー線硬化性樹脂)
活性エネルギー線照射により硬化可能な樹脂を含む樹脂層には、例えば、公知のラジカル重合性化合物、及び必要に応じて光重合開始剤を含む。ラジカル重合性化合物としては、1分子中に3つ以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーまたはポリマーが好ましく、1分子中に3つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する質量平均分子量が300〜1万、より好ましくは300〜5000の活性エネルギー線硬化性のオリゴマーまたはポリマーが好ましく用いられる。また、粘度を調製する目的で(メタ)アクリロイル基を有する反応性モノマーを含有することや、硬化性樹脂層の粘着性低減、ガラス転移温度(Tg)の向上、あるいは硬化性樹脂層の凝集破壊強度の向上等の目的で、熱可塑性樹脂を含有させてよい。
(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーまたはポリマーの例としては、例えば、ポリウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリアクリル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールポリ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等が挙げられ、中でもポリウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートおよびエポキシ(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。
(メタ)アクリロイル基を有する反応性モノマーの例としては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート(以下、合わせてメチル(メタ)アクリレートのように表記する)、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェニルセロソルブ(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシエチルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、スチレン等の単官能モノマー、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2’−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシポリエチレンオキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシポリプロピレンオキシフェニル)プロパン等の2官能モノマー、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート等の3官能モノマー、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の4官能モノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の6官能モノマー等が挙げられる。また、トリブチレングリコールビス(マレイミド酢酸エステル)のようなマレイミド化合物を使用することもできる。もちろん、これらのモノマーを2種類以上混合して用いることも可能である。
光重合開始剤の例としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトンの如きアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテルの如きベンゾイン系化合物;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシドの如きアシルホスフィンオキシド系化合物;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノンの如きベンゾフェノン系化合物;2,4−ジメチルチオキサントンの如きチオキサントン系化合物;4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノンの如きアミノベンゾフェノン系化合物;ポリエーテル系マレイミドカルボン酸エステル化合物などが挙げられ、これらは併用して使用することもできる。光重合開始剤の使用量は用いる活性エネルギー線硬化性樹脂に対して、通常、0.1〜15質量%、好ましくは0.5〜8質量%である。光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルの如きアミン類が挙げられる。さらに、ベンジルスルホニウム塩やベンジルピリジニウム塩、アリールスルホニウム塩などのオニウム塩は、光カチオン開始剤として知られており、これらの開始剤を用いることも可能であり、上記の光重合開始剤と併用することもできる。
使用する熱可塑性樹脂は、活性エネルギー線硬化性樹脂に相溶できるものが好ましく、具体例としては、ポリメタアクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステルなどが挙げられる。これらはホモポリマーまたは複数のモノマーが共重合したものであって良い。熱可塑性樹脂は、非重合性であることが好ましい。 なかでも、ポリスチレンおよびポリメタアクリレートは、Tgが高く硬化性樹脂層の粘着性低減に適しているために好ましく、特にポリメチルメタアクリレートを主成分としたポリメタアクリレートが透明性、耐溶剤性および耐擦傷性に優れる点で好ましい。
また、熱可塑性樹脂の分子量とTgは塗膜形成能に大きな影響を与える。硬化性樹脂の流動性を抑制し、かつ硬化性樹脂層の活性化を容易にするために、熱可塑性樹脂の質量平均分子量は好ましくは3,000〜40万、より好ましくは1万〜20万であり、Tgは好ましくは35℃〜200℃、より好ましくは35℃〜150℃である。Tgが35℃付近の比較的低いTgを有する熱可塑性樹脂を用いる場合は、熱可塑性樹脂の質量平均分子量は10万以上であることが好ましい。熱可塑性樹脂は、あまり多いと硬化性樹脂の硬化反応を阻害するので、硬化性樹脂層の全樹脂量100質量部に対して熱可塑性樹脂は70質量部を超えない範囲で添加することが好ましい。
(水圧転写フィルム 転写層 熱硬化性樹脂)
加熱により硬化可能な樹脂を含む樹脂層には、熱または触媒の作用により重合する官能基を分子中に有する化合物であるか、または主剤となる熱硬化性化合物に硬化剤となる熱反応性化合物を含む。また、前記活性エネルギー線硬化性樹脂と同様、硬化性樹脂層の粘着性低減、ガラス転移温度(Tg)の向上、あるいは硬化性樹脂層の凝集破壊強度の向上等の目的で、前記熱可塑性樹脂を含有させてよい。
熱重合開始剤としては特に限定はないが、被転写体が耐熱温度の低いプラスチック等の場合には、開始温度のなるべく低い熱重合開始剤を使用するのが好ましく、100℃を超えない温度の開始温度を有する熱重合開始剤を使用するのが好ましい。また、熱硬化性化合物としては公知のものを使用でき、例えば、熱または触媒の作用により重合する官能基を有する、例えば、N−メチロール基、N−アルコキシメチル基、エポキシ基、メチロール基、酸無水物、炭素−炭素二重結合などを有する化合物や樹脂等を使用できる。
硬化性樹脂層は、膜厚が厚いほど、得られる成形品の保護効果は大きく、また装飾層の凹凸を吸収する効果が大きいために成形品に優れた光沢を持たせることができる。従って、硬化性樹脂層の膜厚は、具体的には3μm以上、好ましくは15μm以上の厚みを持つことが好ましい。硬化性樹脂層の厚みが200μmを超えると、有機溶剤による硬化性樹脂層の活性化が十分なされにくい。有機溶剤による硬化性樹脂層の十分な活性化、装飾層に対する保護層としての機能、及び装飾層の凹凸の吸収等の観点から、硬化性樹脂層の乾燥膜厚は3〜200μmであることが好ましく、より好ましくは、15〜70μmである。
(被転写体)
本発明で使用する被転写体は、被転写面の一部に透明樹脂層で覆われた金属調意匠を供する装飾層を有し、該装飾層の最表面の一部もしくは全部にマスキングフィルムを貼付した、樹脂を基材とする成形体である。ここで、「被転写面」とは、被転写体において水圧転写フィルムが転写される面全てを指す。また、「被転写面の一部に透明樹脂層で覆われた金属調意匠を供する装飾層を有し、該装飾層の最表面の一部もしくは全部にマスキングフィルムを貼付した」とは、被転写面の一部に透明樹脂層で覆われた金属調意匠を供する装飾層を有し、且つ、該金属調意匠を供する装飾層の一部または全部にマスキングフィルムを貼付した状態を表す。本発明では、得られる水圧転写体の金属調意匠を供する装飾層の形状はマスキングフィルムの形状で得られるものであり、金属調意匠を供する装飾層の形状は、被転写面の上から見たときの形状が意匠性を表す必要はない。例えば、図2に示すように、金属調意匠を供する装飾層の全部を覆うような、金属調意匠を供する装飾層と同一形状のマスキングフィルムを設けた被転写体を使用してもよいし、図3に示すように、金属調意匠を供する装飾層の一部を覆うようにマスキングフィルムを設けた被転写体を使用してもよい。
被転写面の一部に有する金属調意匠を供する装飾層は、樹脂を基体とした成形体上に、透明樹脂層で覆われた、金属調意匠を供することのできる金属光沢インキ層または金属蒸着層を設けることで得られる。金属光沢インキ層または金属蒸着層は単層でも良いし、積層しても良い。積層する場合には互いを組み合わせても構わない。
(被転写体 金属光沢インキ層)
本発明で使用する金属光沢インキは、通常、金属粉末と結着樹脂とを含む。金属粉末としては、通常メタリックインキに使用される、塩基性炭酸鉛、砒酸水素鉛、酸塩化ビスマス、二酸化チタン被膜雲母、酸化鉄被覆雲母等の真珠光沢顔料や蒸着金属膜から得られる金属細片、アルミニウム、クロム、ニッケル、金、白金、銀、銅、ゲルマニウム、真鍮、チタン、インジウム、モリブデン、タングステン、パラジウム、イリジウム、シリコン、タンタル、ニッケルクロム、ステンレス鋼、クロム銅、アルミニウムシルコン、酸化亜鉛、酸化錫等金属粉や真珠、貝殻内部、魚鱗等の粉砕物やガラス粉、金属被覆ガラス粉等の金属粉や光輝性成分、金属薄膜細片等が使用される。中でも金属薄膜細片を使用した金属光沢インキは、該インキを印刷または塗工した際に金属薄膜細片が被塗物表面に対して平行方向に配向する結果、従来の金属粉では得られない高輝度の鏡面状で金属調の高い光沢が得られ、特に好ましい。金属としては、アルミニウム、クロム、ニッケル、金、白金、銀、銅、ゲルマニウム、真鍮、チタン、インジウム、モリブデン、タングステン、パラジウム、イリジウム、シリコン、タンタル、ニッケルクロム、ステンレス鋼、クロム銅、アルミニウムシルコン、酸化亜鉛、酸化錫等の金属または合金または化合物を用いる。
結着樹脂としては、従来のグラビアインキ、フレキソインキ、スクリーンインキ、あるいは塗料等に通常用いられている樹脂を使用できる。具体例として例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ウレア樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、オレフィン樹脂、塩素化オレフィン樹脂、エポキシ樹脂、石油系樹脂、セルロース誘導体樹脂などが用いられる。またこれらの樹脂にカルボン酸基、リン酸基、スルホン酸基、アミノ基、四級アンモニウム塩基などの極性基を化学的に結合させたものを使用または併用させても良い。
前記金属光沢インキには意匠性、成形性を阻害しない限り、必要に応じて、従来のグラビアインキ、フレキソインキ、スクリーンインキ、あるいは塗料等に通常用いられている各種添加剤を使用することもできる。また、粘度等を調整する目的で、各種有機溶剤を使用することもできる。
金属光沢インキとして、金属薄膜細片を使用するインキの場合は、金属光沢を発現させるために配合する金属薄膜細片は5〜25μmの大きさが好ましい。従って、通常の練肉等を行うと、金属薄膜細片は微粒子化して金属光沢が極端に低下するおそれがある。従って、この場合には練肉は行なわず、単に上記配合原料を混合してインキ化することが望ましい。そのためには、分散性を向上させる目的で、金属薄膜細片を表面処理しておくことが好ましい。
(被転写体 金属蒸着層)
本発明で使用する金属蒸着層に使用する金属としては、アルミニウム、クロム、ニッケル、金、銀、銅、ゲルマニウム、酸化亜鉛、酸化錫等の金属または合金または化合物を用いる。金属蒸着層の形成は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等で行う。金属蒸着層は全面に実施しても良いし、マスキングによって部分的に実施して色インキとの組合せで柄にしてもよい。
樹脂を基材とする成形体に前記金属調意匠を供する装飾層を設ける方法には、(a)該樹脂基材表面に、金属光沢インキを印刷または塗布、あるいは金属蒸着層を直接真空蒸着法等の方法で設けた後、透明樹脂層を印刷または塗布する方法、あるいは、(b)金属光沢インキ層や金属蒸着層を含む熱成形用積層シートを熱成形して装飾シートを得、該装飾シートを、必要に応じて所望の形状に合わせて切断した後、金型内に装着した状態でインサート成形する方法がある。中でも(b)の方法が簡便であり金属調意匠部分にむら等がなく好ましく、金属光沢インキを使用すると、熱成形時に金属調意匠部分に亀裂等が生じずに、より好ましい。また、金属調意匠を供する装飾層を含む熱成形用積層シートの装飾面となる側にマスキングフィルムを予め設けた状態で、熱成形した装飾シートを、インサート成形時に金型内に装着する装飾シートとして使用すると、マスキングフィルムを後で設ける手間が省け、より好ましい。
以下、本発明で使用する被転写体の好ましい態様である、インサート成形法により得られた3次元立体形状を有する成形体について、詳しく説明する。なお、以下、金属調意匠を供する装飾層を含む熱成形前の平版状のシートのことを「熱成形用積層シート」と称し、該熱成形用積層シートを熱成形した3次元立体形状を有するシートのことを、「装飾シート」と称する。
(被転写体 熱成形用積層シート)
本発明で使用する熱成形用積層シートは、少なくとも、透明樹脂フィルム層と、金属調意匠を供する装飾層と、支持基材樹脂層とがこの順に積層された積層シートである。金属調意匠を供する装飾層としては、中でも、金属薄膜細片と結着樹脂を含有する金属光沢インキ層が、優れた光沢が得られ特に好ましい。
(被転写体 熱成形用積層シート 透明樹脂フィルム層)
本発明で使用する透明樹脂フィルム層において、透明とは、装飾層の鮮鋭性を損なわない範囲内の透明性であればよく、着色されていてもよい。体的には該フィルムのヘーズ(曇価)が20%未満であることが好ましい。ヘーズ(曇価)は、JIS K−7105により測定する。
本発明で使用できる透明樹脂は、加熱により展延性を示しフィルム化可能な樹脂であれば特に限定はないが、展延性の容易さから熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。また熱成形性を阻害しない限り、ラッカー、イソシアネートもしくはエポキシ等の熱架橋型樹脂、UV架橋型樹脂、あるいはEB架橋型樹脂等を使用してもよい。
本発明で使用する透明樹脂フィルム層は、これらの透明樹脂をフィルム化させ1層もしくは複数層重ねた層である。1層の透明樹脂層は通常1種類の樹脂を主成分として構成される。層構成が1層である場合は、透明樹脂は熱可塑性樹脂が、加熱による展延性の容易さから好ましい。また複数層である場合は、熱成形の際の表面側に意匠性、耐摩擦性、耐擦傷性、耐候性、耐汚染性、耐水性、耐薬品性、耐熱性等の性能を付与できるような層を設けることが可能である。中でも、加熱による展延性と、表面硬度等を両立させるために、架橋型樹脂層が最表層となるように熱可塑性樹脂層と積層した透明樹脂フィルムが好ましい。最表層に架橋型樹脂層を有する被転写体は、水圧転写時の水または活性化剤である有機溶剤に対しても耐性を有するので、得られる水圧転写体の美観にも優れ好ましい。架橋性樹脂としては、熱架橋性樹脂が、成形時の熱を利用して架橋させることができるので好ましく、この場合は、成形前に予め半架橋させた状態で使用することが、成形時の熱のみで完全に架橋させることができるので好ましい。硬化系としては水酸基含有ビニル共重合体/イソシアネート硬化が好ましい
これらの樹脂は、透明性を阻害しない限り顔料もしくは染料等の着色剤を含有しても良い。
透明樹脂フィルムの製造方法は特に限定されず、定法によりフィルム化すれば良く、更に熱成形時の展延性を阻害しない範囲で一軸もしくは二軸方向に延伸処理を施しても良い。
透明樹脂フィルム全体の厚みは特に制限は無いが、金属光沢インキ層の塗工性や熱成形性から10〜2000μmの範囲が好ましく、更に好ましくは30〜500μmである。
本発明で使用する熱可塑性樹脂としては、真空成形等の熱による成形工程を行なうため、軟化点が30〜300℃の範囲にある熱可塑性樹脂が好ましく、更に好ましい軟化点は50〜250℃の範囲である。前記熱可塑性樹脂の例を挙げれば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレートやポリエチルメタクリレート等のアクリル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−スチレン樹脂、メチルメタクリレート−スチレン樹脂、ポリアクリロニトリル、ナイロン6やナイロン66等のポリアミド樹脂、エチレン−酢酸ビニル、エチレン−アクリル酸樹脂、エチレン−エチルアクリレート樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等の塩素樹脂、ポリフッ化ビニルやポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、メチルペンテン樹脂、セルロース系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)共重合樹脂等が好ましく用いられる。これらの熱可塑性樹脂の中でも、前記水圧転写フィルムとの接着性、熱成形性及び金属調意匠の発現性に優れることからアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、および環状ポリオレフィン樹脂の群から選択される少なくとも1種を主成分とするフィルムが好ましい。
またフィルムの透明性を損なわない範囲でこれらのブレンド物やポリマーアロイを使用することができる。またこれらは単層、多層で使用しても良い。また、これらの熱可塑性樹脂は透明性を阻害しない範囲でゴム変性体としても良い。ゴム変性体とする方法については特に限定はないが、各樹脂の重合時にブタジエン等のゴム成分モノマーを添加して共重合する方法、及び、各樹脂と合成ゴム、もしくは熱可塑性エラストマーとを熱溶融ブレンドする方法が挙げられる。また、これらの熱可塑性樹脂には透明性と成形性が阻害されない範囲で慣用の添加剤を添加してもよく、例えば、可塑剤、耐光性添加剤(紫外線吸収剤、安定剤等)、酸化防止剤、オゾン化防止剤、活性剤、耐電防止剤、滑剤、耐摩擦剤、表面調節剤(レベリング剤、消泡剤、ブロッキング防止剤等)、防カビ剤、抗菌剤、分散剤、難燃剤及び加流促進剤や加流促進助剤等の添加剤を配合してもよい。これら添加剤は単独で使用しても2種類以上を併用してもよい。
装飾層として前記金属光沢インキ層と前記透明樹脂フィルム層とが積層された熱成形用積層シートを得るには、前記透明樹脂フィルム上に前記金属インキを展着させて得ればよい。展着させる方法については、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等の印刷方式やグラビアコーター、グラビアリバースコーター、フレキソコーター、ブランケットコーター、ロールコーター、ナイフコーター、エナイフコーター、キスタッチコーター、キスタッチリバースコーター、コンマコーター、コンマリバースコーター、マイクログラビアコーター等の塗工方式を用いることが出来る。
また、装飾層として金属蒸着層を使用する場合は、前記透明樹脂フィルム上に、真空蒸着法、スパッタリング法、メッキ法等により蒸着する。これらの各層は単層でも良いし、積層しても良い。積層する場合には互いを組み合わせても構わない。
装飾層が薄すぎると隠蔽性に劣り、意匠性が損なわれる場合があり、厚すぎると熱成形時に色むらが発生しやすい事から、装飾層として金属光沢インキを使用する場合には厚みは0.01〜5μmが好ましく、更に好ましくは0.05〜3μmである。また装飾層として金属薄膜を用いる場合には、0.01〜0.1μmが好ましく、更に好ましくは0.02〜0.08μmである。また該透明樹脂フィルム層と装飾層の密着性を制御する目的で、該透明樹脂フィルム表面にはプラズマ処理、コロナ処理、フレーム処理、電子線照射処理、サンディング処理、オゾン処理等の表面処理、または真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等のドライプレーティング処理やプライマー塗工等の表面処理が施されてもよい。
(被転写体 熱成形用積層シート インキ保護層)
装飾層として金属薄膜細片を使用した金属光沢インキを使用する場合は、装飾層と透明樹脂フィルム層との間に、耐熱性、耐溶剤性、意匠性、耐候性等を向上させる目的でインキ保護層を一層以上設けても良い。中でも、耐インキ溶剤性、成形時の耐熱性が良好であることから、熱硬化性組成物からなるインキ保護層が好ましい。インキ保護層に使用できる樹脂の種類については、成形性を阻害しない限り、特に制限は無いが、架橋密度の調整の容易さ、耐候性、透明樹脂フィルム層との接着性などの点からアクリル系樹脂が好ましい。架橋機構についても特に制限は無く、アクリル系樹脂の場合、UV硬化、EB硬化、水酸基含有ビニル共重合体/イソシアネート硬化、シラノール/水硬化、エポキシ/アミン硬化などが使用できるが、架橋密度の調整の容易さ、耐候性、反応速度、反応副生物の有無、製造コストなどの点から、水酸基含有ビニル共重合体/イソシアネート硬化が好ましい。またインキ保護層は意匠性を付与するために、着色層とすることも出来る。その場合に着色剤の添加量は、着色剤の種類及び目的とする色調や保護層の全光線透過率は20%以上である事が好ましく、特に全光線透過率が40%以上である事がより好ましい。該着色剤としては顔料が好ましい。使用する顔料は特に限定されず、着色顔料、メタリック顔料、干渉色顔料、蛍光顔料、体質顔料及び防錆顔料などの公知の顔料を使用できる。着色顔料としては例えば、キナクリドンレッド等のキナクリドン系、ピグメントレッド等のアゾ系、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、及びペリレンレッド等のフタロシアニン系等の有機顔料;酸化チタンやカーボンブラック等の無機顔料が挙げられ、メタリック顔料としては例えば、アルミニウム粉、ニッケル粉、銅粉、真鍮粉及びクロム粉等が挙げられる。干渉色顔料としては、真珠光沢状のパールマイカ粉や真珠光沢状の着色パールマイカ粉等が挙げられ、蛍光顔料としては、キナクリドン系、アンスラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、モノアゾ系、不溶性アゾ系、ナフトール系、フラバンスロン系、アンスラピリミジン系、キノフタロン系、ピランスロン系、ピラゾロン系、チオインジゴ系、アンスアンスロン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、及びインダンスロン系等の有機顔料や、ニッケルジオキシンイエローや銅アゾメチンイエロー等の金属錯体や酸化チタン、酸化鉄、及び酸化亜鉛等の金属酸化物や、硫酸バリウムや炭酸カルシウム等の金属塩や、カーボンブラック、アルミニウムおよび雲母等の無機顔料が挙げられる。
(被転写体 熱成形用積層シート 支持基材樹脂層)
透明樹脂フィルム層に装飾層を形成した後に、更に支持基材樹脂層を積層することもできる。この層には熱可塑性フィルムが使用され、軟化点が30〜300℃の範囲にある熱可塑性樹脂が好まく、さらに好ましい軟化点は50〜250℃の範囲である。具体的な例としては、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、ABS系のポリマーアロイである、PVC(ポリ塩化ビニル)/ABS樹脂、PA(ポリアミド)/ABS樹脂、PC(ポリカーボネート)/ABS樹脂、PBT(ポリブチレンテレフタレート)/ABS等の樹脂やAAS(アクリロニトリル・アクリルゴム・スチレン)樹脂、AS(アクリロニトリル・スチレン)樹脂、AES(アクリロニトリル・エチレンゴム・スチレン)樹脂、MS((メタ)アクリル酸エステル・スチレン樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂、PMMA(ポリメチルメタクリレート)樹脂、PMMA/ABS/AS樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレートやポリエチルメタクリレート等のアクリル樹脂、アイオノマー樹脂、ナイロン6やナイロン66等のポリアミド樹脂、エチレン−酢酸ビニル、エチレン−アクリル酸樹脂、エチレン−エチルアクリレート樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等の塩素樹脂、ポリフッ化ビニルやポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂等が好ましく用いられる。また前記例示の樹脂を2種類以上を混合若しくは多層化して用いても良い。なかでも、これらの熱可塑性樹脂の中でも熱成形性に優れることからポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂、及びそれらのブレンド品や、ABS樹脂、AAS樹脂を主成分とするフィルムが好ましい。またこれらの樹脂には衝撃強度などの改良を目的として、エチレンプロピレンゴム(EPR)、スチレン・ブタジエン・スチレン(SBS)樹脂、スチレン・イソプレン・ブタジエン・スチレン(SIBS)樹脂、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン(SIBS)樹脂などのゴム系の改質剤を添加しても構わない。フィルムの透明性を損なわない範囲でこれらのブレンド物やポリマーアロイを使用することができる。またこれらは単層、多層で使用しても良い。支持基材樹脂層の厚みは特に制限しないが、例えば10〜3000μmが好ましい。また、これらの支持基材樹脂層には成形性が阻害されない範囲で慣用の添加剤を添加してもよく、例えば、可塑剤、耐光性添加剤(紫外線吸収剤、安定剤等)、酸化防止剤、オゾン化防止剤、活性剤、耐電防止剤、滑剤、耐摩擦剤、表面調節剤(レベリング剤、消泡剤、ブロッキング防止剤等)、防カビ剤、抗菌剤、分散剤、難燃剤及び加流促進剤や加流促進助剤等の添加剤を配合してもよい。これら添加剤は単独で使用しても2種類以上を併用してもよい。支持基材樹脂層の積層方法としては、製膜コストが低く、効率的で厚みムラの少ないシートが得られることから、熱溶融による共押出成形法が好ましい。
積層シートは熱成形によって三次元形状の装飾シートとするが、このとき支持基材樹脂層と透明樹脂フィルム層に使用される透明樹脂、特に熱可塑性樹脂の成形収縮率が異なると、成形体に変形が生じて良好な形状の維持が困難になる。これを改良する目的で支持基材樹脂層中に無機フィラーを配合することができる。無機フィラーの種類は特に限定されないが、タルク、炭酸カルシウム、クレー、珪藻土、マイカ、珪酸マグネシウム、シリカなどが挙げられる。無機フィラーの添加量は5〜60質量%が好ましい。粒径は特に限定しないが、大きすぎると、支持基材樹脂層の表面に凹凸が生じて、積層シートの外観や光沢に悪影響を及ぼすことがある。そのため、支持基材樹脂層中の無機フィラーの平均粒径は8μm以下が好ましく、4μm以下がより好ましい。
支持基材樹脂層中に着色剤を含有させると、装飾シート下地の隠蔽性が良好になり、被転写体の意匠に統一感を出せるのでより好ましい。着色剤は特に限定されず、基体素材の熱可塑性樹脂に使用される着色剤と同様に、目的とする意匠に合わせて、一般の熱可塑性樹脂の着色に使用される慣用の無機顔料、有機顔料および染料などが使用できる。例えば、酸化チタン、チタンイエロー、酸化鉄、複合酸化物系顔料、群青、コバルトブルー、酸化クロム、バナジウム酸ビスマス、カーボンブラック、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、タルク等の無機顔料;アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、アンスラキノン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、チオインジゴ系顔料及びジケトピロロピロール系顔料等の有機顔料;金属錯体顔料などが挙げられる。また染料としては主として油溶性染料のグループから選ばれる1種または2種を使用することが好ましい。 着色剤の配合量は、その種類や支持基材樹脂シートの厚みや色調によって異なるが、色相や隠蔽性を確保し、且つ衝撃強度を維持するために、支持基材樹脂層を構成する樹脂に対する質量百分率にして0.1〜20質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜15質量%の範囲にある。
(被転写体 熱成形用積層シート 接着剤層)
透明樹脂フィルム層に装飾層を形成した後に、更に支持基材樹脂層を積層する場合には接着剤層を介して積層することができる。接着方法としては慣用の溶剤型接着剤を用いたドライラミネーション法、ウェットラミネーション法、ホットメルトラミネーション法等で積層することができる。
接着剤を構成する成分は、慣用のフェノール樹脂系接着剤、レゾルシノール樹脂系接着剤、フェノール−レゾルシノール樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、ポリウレタン系接着剤、およびポリアロマチック系接着剤等の熱硬化性樹脂接着剤やエチレン不飽和カルボン酸等を用いた反応型接着剤、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、塩化ビニル、ナイロン、及びシアノアクリレート樹脂等の熱可塑性樹脂系接着剤やクロロプレン系接着剤、ニトリルゴム系接着剤、SBR系接着剤および天然ゴム系接着剤等のゴム系接着剤等が挙げられる。これら接着剤は、グラビアコーター、グラビアリバースコーター、フレキソコーター、ブランケットコーター、ロールコーター、ナイフコーター、キスタッチコーター、コンマコーター等で、装飾層上あるいは支持基材樹脂層上に塗工することが出来る。
接着剤の塗布量は接着力が十分で乾燥性も良好なためには、0.1〜30g/m2の範囲が好ましく、特に好ましくは2〜10g/m2である。2g/m2より少なすぎると接着力が弱くなり、10g/m2より多くすると乾燥性が低下する。 接着剤層の厚さとしては、0.1〜30μmの範囲が好ましく、より好ましくは、1〜20μm、特に好ましくは、2〜10μmである。 また、支持基材樹脂層の接着面は、接着剤との親和性を向上させる目的で、プラズマ処理、コロナ処理、フレーム処理、電子線照射処理、サンディング処理、オゾン処理等の表面処理、または真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等のドライプレーティング処理が施されてもよい。また、接着剤層に代えて、粘着剤層を設けることも出来る。粘着剤としては、アクリル系、ゴム系、ポリアルキルシリコン系、ウレタン系、ポリエステル系等が好ましく用いられる。
(被転写体 マスキングフィルム)
本発明で使用する被転写体は、被転写面の一部に透明樹脂層で覆われた金属調意匠を供する装飾層を有し、該装飾層の最表面の一部もしくは全部にマスキングフィルムを貼付した、樹脂を基材とする成形体である。マスキングフィルムは、金属調意匠を供する装飾層の上に仮貼りさせて、その後の工程で剥離する目的に使用されるフィルムであれば、特に限定はされず、公知のマスキングフィルムを使用することができる。通常は、粘着層を片面に有する熱可塑性のフィルムが使用される。具体的には、延伸あるいは未延伸のポリプロピレン樹脂フィルムや、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン樹脂フィルムやポリエステル(PET、PBT)樹脂フィルム、軟質塩化ビニル樹脂フィルム、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂フィルムやナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂フィルム等を用いることが出来る。また、ポリプロピレン樹脂フィルムに柔軟性を付与する目的で、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンやスチレンーエチレンーブタジエンースチレン共重合体、及びスチレンーエチレンープロピレンースチレン共重合体等のスチレン系エラストマーやエチレンープロピレン共重合体、及びエチレンープロピレンージエン共重合体等のオレフィン系エラストマー等を配合したものも使用できる。また、マスキングフィルムの粘着層に使用される樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンやスチレンーエチレンーブタジエンースチレン共重合体、及びスチレンーエチレンープロピレンースチレン共重合体等のスチレン系エラストマーやエチレンープロピレン共重合体、及びエチレンープロピレンージエン共重合体等のオレフィン系エラストマー、軟質塩化ビニル樹脂、アクリロニトリルーブタジエン共重合体、アクリルゴム、天然ゴム等が挙げられる。これらの樹脂層が、単層あるいは積層体となったマスキングフィルムを使用することも可能である。マスキングフィルムとして、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等の水溶性もしくは水膨潤性樹脂を用いてもよい。水溶性もしくは水膨潤性樹脂を用いると水圧転写後の水溶性もしくは水膨潤性支持体の水洗除去工程で、マスキングフィルムも同時に除去することも可能になる。
前記マスキングフィルムは、前記熱成形用積層シートの透明樹脂フィルム層側にあらかじめ貼り付けておき、前記熱成形用積層シートと一緒に熱成形し、マスキングフィルム付きの装飾シートとすることができる。また該装飾シートは、必要に応じて被転写体の所望の意匠形状にあわせて切断し、インサート成形することが出来る。あるいは、前記熱成形用積層シートを熱成形した後の装飾シートに、マスキングフィルムを貼り付けることもできる。この場合は、インサート成形後に、金属調意匠を供する装飾層上にマスキングフィルムを貼り付けてもよいし、装飾シートにマスキングフィルムを貼り付けた後、インサート成形させることもできる。
(被転写体 装飾シートの製造方法)
前記方法で得た熱成形用積層シート、あるいは、マスキングフィルム付きの熱成形用積層シートを熱成形して装飾シートとする。熱成形用積層シートの熱成形の方法としては熱板成形法、真空成形法、超高圧成形法、圧空成形法、圧空真空成形法、マッチモールド成形法、プレス成形法、真空積層プレス成形法、等の既存の熱成形方法で成形可能である。また必要に応じてプラグを使用するするストレート法、ドレープ法、プラグアシスト法、エアスリップ法、法、スナップバック法等の方法を併用しても良い。また加熱方法は、輻射熱や誘電加熱等の間接加熱法、熱板等に接触させて加熱を行なう直接加熱法のどちらを用いても良い。 熱成形の方法としては、量産性が高く、低温成形でも良好な型再現性の得やすい、マッチモールド成形法、圧空真空成形法を用いることが好ましい。
(被転写体 装飾シートの製造方法 圧空真空成形法)
圧空真空成形法は、加熱ゾーンで加熱されたシートに雄金型または雌金型を押し当てて、圧空及び真空圧を利用してシートを賦形する成形方法である。成形条件については、特に限定されるものではないが、遠赤外線ヒーターを用いた場合、ヒーター温度で200〜500℃、間接加熱時間を2〜30秒とし、該シートが所望の温度になるまで加熱する。また金型温度は得られる装飾シートの外観や収縮度合いを確認しながら決める必要があるが、20〜80℃とし、金型による冷却時間を1〜60秒とすることが望ましい。成形圧力は0.1〜1MPaが好ましいが、型再現性や設備投資の面から0.3〜0.7MPaがより好ましく使われる。尚、超高圧成形法の場合には30MPa程度の成形圧力を掛けて賦形するため、低温でも良好な型再現性が得られる。
(被転写体 装飾シートの製造方法 マッチモールド成形法)
マッチモールド成形法は、加熱ゾーンで加熱されたシートを挟むようにして雄金型と雌金型をマッチングさせて成形することを特徴とする。ここで用いられる金型には通常、金型内の空気の逃げ道としての真空孔が設けられているが、この孔を用いて補助的に真空吸引を行なっても構わない。成形圧力はサーボモーター、油圧等の力を利用できるので、通常の圧空成形に比べて10〜1000倍程度の力が掛けられることから、シートが破れない限り、充分な型再現性を得ることが出来る。また、より低温での成形が可能であり、マッチモールド成形では熱成形用積層シートの金属光沢インキを有する表面光沢を維持したまま装飾シートかすることが可能である。成形条件については特に限定されるものではないが、遠赤外線ヒーターを用いた場合、ヒーター温度で200〜500℃、間接加熱時間を2〜30秒とし、該シートが所望の温度になるまで加熱する。また金型温度は得られる装飾シートの外観や収縮度合いを確認しながら決める必要があるが、20〜100℃とし、金型による冷却時間を10〜5分とすることが望ましい。また成形終了後に得られた装飾シートをエアー等で冷却すると離型時に発生しやすい変形が防止できるのでより好ましい。
(金属調意匠を供する装飾層を有する被転写体の製造方法)
前記方法で得た装飾シート、あるいは、マスキングフィルム付きの装飾シートを、必要に応じてトリミングした後、射出成形用金型内に装着してインサート成形法で成形し、被転写体を得ることができる。トリミングの方法については特に限定されるものではないが、例を挙げるとダイカット法、レーザーカット法、ウォータージェット法、抜き刃プレス法等がある。
(金属調意匠を供する装飾層を有する被転写体の製造方法 インサート成形)
インサート成形に使用する樹脂は、そのまま被転写体の基材となる。したがって、前記熱成形用積層シート、あるいは、使用する水圧転写フィルムとの相性により選択するのが好ましい。具体的には、前記熱成形用積層シートの支持基材樹脂層と同系統の樹脂が好ましい。例えば支持基材樹脂層がABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂の場合には射出用の基体素材樹脂もABS樹脂が好ましいが、支持基材樹脂層との密着性が充分であればABS系のポリマーアロイである、PVC(ポリ塩化ビニル)/ABS樹脂、PA(ポリアミド)/ABS樹脂、PC(ポリカーボネート)/ABS樹脂、PBT(ポリブチレンテレフタレート)/ABS等の樹脂を使用しても構わない。また同様に密着性が良好であればAAS(アクリロニトリル・アクリルゴム・スチレン)樹脂、AS(アクリロニトリル・スチレン)樹脂、AES(アクリロニトリル・エチレンゴム・スチレン)樹脂、MS((メタ)アクリル酸エステル・スチレン樹脂、PC樹脂、PMMA(ポリメチルメタクリレート)樹脂、PMMA/ABS/AS樹脂等の異種の樹脂であっても良い。
また、支持基材樹脂層がポリプロピレン系樹脂の場合には、射出用の基体素材樹脂もポリプロピレン系樹脂が好ましく、積層シートの支持基材樹脂層との密着性の観点から、射出樹脂中に40質量%以上のポリプロピレンを含んでいることが好ましい。他の成分としてはポリプロピレンと溶融混合可能な樹脂成分を含んでいても良い。ポリプロピレン樹脂と溶融可能な樹脂としては高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、スチレンーエチレンーブタジエンースチレン共重合体、及びスチレンーエチレンープロピレンースチレン共重合体等のスチレン系エラストマーやエチレンープロピレン共重合体、及びエチレンープロピレンージエン共重合体等のオレフィン系エラストマー等が挙げられる。
また、前記射出樹脂中には成形中または成形後の変形を防止する為に、無機フィラーを添加することが出来る。無機フィラーは特に限定されないが、タルク、炭酸カルシウム、クレー、珪藻土、マイカ、珪酸マグネシウム、シリカ等が挙げられる。更に、成形性が阻害されない範囲で慣用の添加剤を添加してもよく、例えば、可塑剤、耐光性添加剤(紫外線吸収剤、安定剤等)、酸化防止剤、オゾン化防止剤、活性剤、耐電防止剤、滑剤、耐摩擦剤、表面調節剤(レベリング剤、消泡剤、ブロッキング防止剤等)、防カビ剤、抗菌剤、分散剤、難燃剤及び加流促進剤や加流促進助剤等の添加剤を配合してもよい。これら添加剤は単独で使用しても2種類以上を併用してもよい。
また、使用する水圧転写フィルムの色や柄に合わせて射出樹脂に着色剤を添加しても良い。着色剤の添加量は、着色剤の種類及び目的とする色調により異なるが、射出樹脂100質量部に対して30質量部以下であることが好ましく、より好ましくは20質量部以下である。用いる着色剤は、特に限定されず、目的とする意匠に合わせて、一般の熱可塑性樹脂の着色に使用される慣用の無機顔料、有機顔料および染料などが使用できる。例えば、酸化チタン、チタンイエロー、酸化鉄、複合酸化物系顔料、群青、コバルトブルー、酸化クロム、バナジウム酸ビスマス、カーボンブラック、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、タルク等の無機顔料;アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、アンスラキノン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、チオインジゴ系顔料及びジケトピロロピロール系顔料等の有機顔料;金属錯体顔料などが挙げられる。また染料としては主として油溶性染料のグループから選ばれる1種または2種を使用することが好ましい。
インサート成形の条件については特に限定されるものではなく、射出樹脂に応じた射出条件設定、金型温度設定で良いが、射出樹脂温度や金型温度が低すぎると支持基材樹脂層と射出樹脂が剥がれ易くなり、逆に射出樹脂温度や金型温度が高すぎると、ゲート近傍の支持基材樹脂層を射出樹脂が洗い流してしまう現象が発生する。このため、例えばポリプロピレン樹脂の場合には、充填温度は180〜270℃が好ましく、190〜260℃がより好ましい。ABS樹脂の場合は190〜290℃が好ましく、200〜270℃がより好ましい。金型温度はポリプロピレン樹脂やABS樹脂のインサート成形ではキャビティー側金型、コア側金型ともに水冷〜100℃程度の温調で良いが、インサート成形後の被転写体の形状によっては反りを生じる場合があり、こうした場合にはキャビティー側金型とコア側金型に温度差を設けた金型温調を行なっても良い。また金型内に挿入した装飾シートを射出樹脂の充填前に金型温度まで加温するために、型締めした金型内で1〜100秒の範囲で保持させる射出遅延時間を設定しても良い。
(水圧転写方法)
本発明の水圧転写体の製造方法について説明する。本発明の水圧転写の製造方法は、水溶性もしくは水膨潤性の樹脂からなる支持体フィルムと該支持体フィルム上に設けた有機溶剤に溶解可能な転写層を有する水圧転写用フィルムを、前記支持体フィルムを下にして水に浮かべた状態で前記転写層を活性化する工程1と、前記転写層を被転写体に転写する工程2と、前記支持体フィルムを除去する工程3とを有し、得られた水圧転写体から、前記工程3と同時に、または前記工程3を経た後、前記マスキングフィルムを除去する工程4を有する。
(水圧転写方法 工程1)
工程1とは、水溶性もしくは水膨潤性の樹脂からなる支持体フィルムと該支持体フィルム上に設けた有機溶剤に溶解可能な転写層を有する水圧転写用フィルムを、前記支持体フィルムを下にして水に浮かべた状態で前記転写層を活性化する工程でる。具体的には、水圧転写フィルムを、その支持体フィルムを下にし、転写層を上にして水槽中の水に浮かべ、前記支持体フィルムを水で溶解もしくは膨潤させた状態で、水圧転写用フィルムの転写層に活性化剤を塗布または噴霧することにより転写層を活性化させる工程である。なお、転写層の活性化はフィルムを水に浮かべる前に行っても良い。
(水圧転写方法 工程1 水)
水圧転写における水槽の水は、支持体フィルムを膨潤または溶解させる他、転写層を転写する際に水圧転写用フィルムを被転写体の三次元曲面に密着させる水圧媒体として働く。具体的には、水道水、蒸留水、イオン交換水などの水で良く、また用いる支持体フィルムによっては、水にホウ酸等の無機塩類やアルコール類を10%以内の範囲で溶解させたものでもよい。
(水圧転写方法 工程1 活性化)
本発明で用いる水圧転写フィルムの転写層は、有機溶剤、あるいは、活性エネルギー線硬化性組成物や熱硬化性組成物等の活性化剤を塗布または散布することにより活性化され、十分に可溶化もしくは柔軟化される。ここで言う活性化とは、転写層に活性化剤を塗布または散布することにより、転写層を完全には溶解せずに可溶化させ、転写層に柔軟性を付与することにより転写層の被転写体への追従性と密着性を向上させることを意味する。この活性化は転写層を水圧転写用フィルムから被転写体へ転写する際に、これらの転写層が柔軟化され、被転写体の三次元曲面へ十分に追従できる程度に行われれば良い。
(水圧転写方法 工程1 活性化剤)
活性化剤は公知のものを使用できる。具体的には、硬化性樹脂層と装飾層とを可溶化させ、柔軟性を付与する有機溶剤、あるいは、低粘度のラジカル重合性組成物を使用することができる。中でも、取り扱いが容易であることから、有機溶剤を使用することが好ましい。具体的には、有機溶剤としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、エチルセロソルブ、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ、カルビトール、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、ソルフィットアセテート及びそれらの混合物が挙げられる。 低粘度のラジカル重合性組成物は、光重合性プレポリマー、光重合性モノマー、及び光重合開始剤を必須成分とするもので、公知のものを使用することができる。また、粘度を調製する目的で有機溶剤で適宜添加しても構わない。
この活性化剤中に印刷インキ又は塗料と成形品との密着性を高めるために、若干の樹脂成分を含ませてもよい。例えば、ポリウレタン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂といった、インキのバインダーに類似の構造のものを1〜10%含ませることによって密着性が高まることがある。
(水圧転写方法 工程2)
工程2は、前記転写層を被転写体に転写する。具体的には、水圧転写用フィルムの転写層に被転写体を押しつけながら、被転写体と水圧転写用フィルムを水中に沈めて行き、水圧によって転写層を前記被転写体に密着させて転写する。
(水圧転写方法 工程3)
工程3は、転写後の被転写体から、前記支持体フィルムを除去する工程である。具体的には、水から出した被転写体から支持体フィルムを除去し、乾燥させる。被転写体からの支持体フィルムの除去は、従来の水圧転写方法と同様に水流で支持体フィルムを溶解もしくは剥離して除去する。乾燥工程は、加熱乾燥であると、乾燥を短時間で行うことができ、且つ、ブロックイソシアネート化合物のブロック剤の解離も行うことができるので好ましい。この時の乾燥温度は、被転写体が耐熱温度の低いプラスチック等の場合には、被転写体の熱変形を引き起こさないように、基材の耐熱温度を超えない温度で行うのが好ましい。この場合は、使用する水圧転写フィルム中の重合性化合物(A)のNCO解離温度は70℃以上130℃以下の範囲となるように設計されていることが好ましい。乾燥工程時に加熱しない場合は、ブロック剤を解離させるために、光照射後に後加熱を行うことも可能である。この場合も被転写体の熱変形を引き起こさないように、基材の耐熱温度を超えない温度で行うのが好ましい。これらは、オーブンや乾燥炉を使用することができる。
(水圧転写方法 工程4)
前記工程3と同時、または工程3を経た後、マスキングフィルムを除去する。マスキングフィルムの除去は、境界端面を浮き上がらせ、引き剥がせばよい。境界端面を浮き上げ難い場合は、粘着テープ等を貼り付けて、剥離端を作ってから引き剥がしてもよい。マスキングフィルムとして、水溶性もしくは水膨潤性樹脂を用いた場合、工程3における支持体フィルムの除去のための水流により、マスキングフィルムも溶解または膨潤するため、工程3で同時に転写体表面からマスキングフィルムを除去することができる。
また、前記前記支持体フィルムを除去する工程3と、前記マスキングフィルムを除去する工程4との間に、あるいは、前記マスキングフィルムを除去する工程4を経た後、スプレー塗装、刷毛塗装、カーテンコター等で、転写面に活性エネルギー線又は熱により硬化可能な硬化性樹脂組成物を形成する工程5を有してもよい。特にスプレー塗装は、様々な形状に対し、簡便に外観の良好な塗膜を形成することができるので、好適に用いることができる。具体的には、スプレーガンやリシンガン等の機械装置を用い、公知の表面保護用の塗料を塗装すればよい。本発明における硬化性樹脂層を有する水圧転写フィルムに用いる硬化性樹脂はインキ層への密着性を充分に有しているので、該硬化性樹脂を適正な粘度に希釈して用いることもできる。ただし、本発明における熱硬化性樹脂の場合、水圧転写フィルムの保存安定性の観点から、硬化剤としてブロックイソシアネートのような熱により保護基が解離し、反応性官能基を生ずるものを添加しているが、スプレー塗装等を行なう場合は、保護基を持たないポリイソシアネート等を硬化剤として用いればよい。工程5の後、マスキングフィルムが残っている場合はマスキングフィルムを除去した後、活性エネルギー線又は熱により硬化性樹脂層を硬化させる(工程6)。
あるいは、使用する水圧転写フィルムが、硬化性樹脂層を有する場合は、マスキングフィルムを除去する工程4を経た後、活性エネルギー線又は熱により硬化性樹脂層を硬化させる(工程6)。
前記工程6で使用する活性エネルギー線は、通常は可視光や紫外線を使用するのが好ましい。特に紫外線が好適である。紫外線源としては、太陽光線、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が用いられる。また、前記工程6で使用する加熱源としては、熱風、近赤外線など公知の熱源が適用可能である。
以下、本発明を実施例により説明する。特に断わりのない限り「部」、「%」は質量基準である。用いた測定方法と判定方法を下に記載する。
(製造例1〜7 比較製造例1 水圧転写フィルムの製造方法)
(製造例1 硬化性樹脂A1の製造)
ペンタエリスリトール2モル当量とヘキサメチレンジイソシアネート7モル当量とヒドロキシエチルメタクリレート6モル当量を60℃で反応して得られる平均6官能ウレタンアクリレート(UA1)60部(質量平均分子量890)とロームアンドハース社製アクリル樹脂パラロイドA−11(Tg100℃、質量平均分子量125,000)40部と、酢酸エチルとメチルエチルケトンの混合溶剤(混合比1/1)とで固形分42%の硬化性樹脂A1を製造した。
(製造例2 硬化性樹脂A2の製造)
ヒドロキシエチルメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート及びスチレンをモル比20:30:15:15:20で共重合させたアクリルポリオール(a)(質量平均分子量25,000)81部に対して、アクリルポリオールの水酸基価に対して1.1倍当量のイソシアネート価のヘキサメチレンジイソシアネートフェノール付加物とヘキサメチレンジイソシアネートの3量体のフェノール付加物との混合物19部をトルエンと酢酸エチル(1/1)の混合溶媒に溶解して固形分率35%の硬化性樹脂A6を製造した。
Figure 0005168939

(製造例3 装飾層を有するフィルム(B)B1の製造)
剥離性フィルムとして、東洋紡社製の厚さ50μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(以下、PPフィルムと略す)を用い、該フィルムにウレタンインキ(商品名:ユニビアA)をグラビア4色印刷機にて厚さ3μmの木目柄を印刷して、装飾フィルム(B)B1を製造した。
(インキ組成、黒、茶、白)
ポリウレタン(荒川化学社製ポリウレタン2569):20部
顔料(黒、茶、白):10部
酢酸エチル・トルエン(1/1):60部
ワックス等添加剤:10部
(製造例4 水圧転写フィルムC1の製造方法)
支持体フィルムであるアイセロ化学社製の厚さ30μmのPVAフィルムに製造例3と同様のインキをグラビア4色印刷機にて厚さ3μmの木目柄を印刷することにより水圧転写用フィルムC1を製造した。
(製造例5 水圧転写フィルムC2の製造方法)
支持体フィルムであるアイセロ化学社製の厚さ30μmのPVAフィルムにグラビア7色印刷機にて製造例1の硬化性樹脂A1を3版、製造例3と同様のインキを4版使用し、固形分膜厚約3μmの硬化性樹脂層と厚さ3μmの木目柄(インキ層)を印刷し、水圧転写用フィルムC2を製造した。
(製造例6 水圧転写フィルムC3の製造方法)
支持体フィルムであるアイセロ化学社製の厚さ30μmのPVAフィルムに製造例1の硬化性樹脂A1をコンマコーターで固形分膜厚20μmになるように塗工し、次いで60℃で2分間乾燥して、フィルム(A)を製造した。このフィルム(A)の硬化性樹脂層と装飾フィルム(B)B1のインキ層を向き合わせて60℃でラミネートした。ラミネートしたフィルムをそのまま巻き取り、水圧転写用フィルムC3を製造した。
(製造例7 水圧転写フィルムC4の製造方法)
硬化性樹脂としてA2を用い、ブロックイソシアネートを当量混合した塗料を用いた他は、実施例3と同様の方法で水圧転写用フィルムC4を製造した。
(比較製造例1 水圧転写フィルムC5の製造方法)
実施例1と同様の方法でグラビア3色印刷機にて厚さ3μmの高輝度シルバーベタの金属調印刷することにより水圧転写用フィルムC5を製造した。
(インキ組成、高輝度シルバー)
ポリウレタン(荒川化学社製ポリウレタン2569):20部
顔料(高輝度シルバー):10部
酢酸エチル・トルエン(1/1):60部
ワックス等添加剤:10部
Figure 0005168939
(製造例8〜12 被転写体の製造方法)
(マスキングフィルム)
マスキングフィルムとして厚さ50μmのスミロン社製表面保護フィルム(商品名「EC700」を使用した。
(透明樹脂フィルム)
透明樹脂フィルム層として、ヘイズ:0.1%、厚さ125μmのゴム変性PMMAフィルム(商品名「テクノロイS−001」、住友化学工業社製)を使用した。
(接着剤)
二液型のポリエステルウレタン系接着剤(大日本インキ化学工業株式会社製「LX−630PX」と「KR−90」の二液混合型接着剤)を30:1の割合で混合し接着剤Dを調整した。
(支持基材樹脂層)
支持基材樹脂層として日本エイアンドエル株式会社製ABS(クララスチックMTH−2)を押出機ホッパーより投入し、加工温度240℃にてTダイから押出成形し、100℃に加熱されたキャストロールを通した後、巻き取り、無延伸原反シートを製造した。
(製造例8 金属光沢インキの製造方法)
(1)アルミニウム薄膜細片
ニトロセルロース(HIG7)を、酢酸エチル:イソプロピルアルコール=6:4の混合溶剤に溶解して6%溶液とした。該溶液を、スクリーン線数175線/インチ、セル深度25μmのグラビア版でポリエステルフィルム上に塗布して剥離層を形成した。十分乾燥した後、剥離層上に厚さが0.04μmとなるようにアルミニウムを蒸着し、蒸着膜面に、剥離層に使用したものと同じニトロセルロース溶液を、剥離層の場合と同じ条件で塗布し、トップコート層を形成した。
上記蒸着フィルムを、酢酸エチル:イソプロピルアルコール=6:4の混合溶剤中に浸漬したポリエステルフィルムからアルミニウム蒸着膜を剥離したのち、大きさが約150μmとなるように攪拌機でアルミニウム蒸着膜を粉砕し、アルミニウム薄膜細片を調整した。
(2)アルミニウム薄膜細片スラリー
アルミニウム薄膜細片 10部
酢酸エチル 35部
メチルエチルケトン 30部
イソプロピルアルコール 30部
上記を混合し、攪拌しながら、下記組成のニトロセルロース溶液5部を加えた。
ニトロセルロース(HIG1/4) 25%
酢酸エチル:イソプロピルアルコール=6:4混合溶剤 75%
上記混合物を、温度を35℃以下に保ちながら、ターボミキサーを使用して、アルミニウム薄膜細片の大きさが5〜25μmになるまで攪拌し、アルミニウム薄膜細片スラリー(不揮発分10%)を調整した。
(製造例9 表面保護層及びインキ保護層の製造方法)
温度調節機、窒素導入管、滴下装置(2基)、攪拌装置を備え付けた反応容器に酢酸ブチル850部、パーブチルZ(商品名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシベンゾエート)1部を仕込み、窒素置換後、110℃まで1.5時間かけて昇温した。
別途、メチルメタクリレート660部、t−ブチルメタクリレート150部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート190部を良く攪拌した溶液(以下モノマー溶液と表記)と酢酸イソブチル200部、パーブチルO(商品名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート)9部、パーブチルZ(商品名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシベンゾエート)2部をよく攪拌した溶液(以下、触媒溶液と表記する。)、それぞれを滴下装置に仕込み、直ちに窒素置換した。
窒素雰囲気下で反応容器内に前述のモノマー溶液と触媒溶液を反応温度の急激な上昇がないように監視しつつ、5時間かけて滴下した。滴下終了後、約15時間攪拌を続けた結果、固形分含有率60%の水酸基含有共重合体を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は100,000、固形分の水酸基価は79KOHmg/g、Tgは95℃であった。前記水酸基含有共重合体と、ポリイソシアネート化合物「BURNOCK DN−981」(商品名、大日本インキ化学工業株式会社製、イソシアヌレート環含有ポリイソシアネート、数平均分子量約1000、不揮発分75%(溶剤:酢酸エチル)、官能基数3、NCO濃度13〜14%)を、固形分比1:1の割合で配合、混合し、インキ保護層用溶液を調整した。
(ここで、重量平均分子量はGPC測定結果のポリスチレン換算値である。また、固形分の測定は、アルミ皿に試料1gを採り、トルエンにて薄く均一に拡げた後、風乾し更に108℃の熱風乾燥機中で1時間乾燥し、乾燥後の重量より算出した。また、水酸基価はモノマー仕込み組成よりKOH中和量として算出し、ポリマーTgはDSCにより、酸価は0.05mol・dm−3水酸化カリウムートルエン溶液滴定法により測定した。)
(製造例10 熱成形用積層シートの製造方法)
前記熱可塑性フィルム層に、インキ保護層用に調整した溶液をマイクログラビアコーターを使用し乾燥膜厚2μmとなるように塗工し、その後40℃で3日間エージング処理を行なった。次に高輝性インキをインキ保護層にマイクログラビアコーターを使用し乾燥膜厚が1μmになるように塗工した。次に、支持基材樹脂層の接着面にコロナ処理を行ない、グラビアコーターを使用し乾燥膜厚5μmになるように塗工し、上記金属光沢インキ層と貼り合せを行ない、その後40℃で3日間エージング処理を行なった。
次にグラビアコータを使用し、該多層シートのPMMAフィルム側にマスキングフィルムを積層した。
(製造例11 装飾シートの製造方法)
前記熱成形用積層シートの製造方法で得られた熱成形用積層シートを、三和興業株式会社製PLAVAC真空成形機を用いて金型温度60℃、ヒーター温度300℃で圧空真空成形を行ない、装飾シートを得た。
(トリミング)
装飾シートの製造方法で得られた装飾シートを、トムソン刃にセットしてプレス機でカットして図2に示すように凸部形状部分を残す形状のトリミングを行った。
(製造例12 被転写体の製造方法 インサート成形)
装飾シートの製造方法で使用したものと同じ三次元形状をした射出成形用金型に対して、支持基材樹脂層側に射出樹脂が充填される向きになるように、トリミング後の装飾シートを装着し、インサート成形を行ない、被転写面の一部に、最表層にマスキングフィルムを有する金属調意匠を供する装飾層を有する被転写体を得た。射出成形用樹脂は奇美実業社製ABS樹脂(商品名「ポリラックPA−756」)を使用した。射出成形機は住友重機械工業株式会社製の住友ネスタールC160を使用した。金型は三次元形状の熱成形体に対して熱可塑性フィルム側に2.5mm厚の射出樹脂を充填できる構造である。
(比較製造例2 被転写体の製造方法)
射出成形用樹脂としては奇美実業社製ABS樹脂(商品名「ポリラックPA−727」)を使用した以外は製造例12と同じ方法で射出成形品を得た。次に、この射出成形品に対し電気メッキ法により順次銅メッキ、ニッケルメッキ、クロムメッキを施して被転写体を得た。
(実施例1 水圧転写)
水槽に28℃の温水を入れ、水圧転写用フィルムC1をPVA側を下にして水圧転写用フィルムC1を水面に浮かべた。活性剤(キシレン:MIBK:酢酸ブチル:ソルフィットアセテート、5:2:2:1)を20g/m噴霧し、被転写面の一部に、最表層にマスキングフィルムを有し、金属薄膜細片と結着樹脂を含有する金属光沢インキ層を含む、金属調意匠を供する装飾層を有するABS製被転写体をインキ面から水中に向かって挿入し水圧転写した。PVAを水洗除去した後、80℃で30分間乾燥させた後、マスキングフィルムを除去し、製造例2の硬化性樹脂に3官能イソシアネートを当量混合した塗料をスプレー塗装し、転写体全体に固形分膜厚約20μmの塗膜を形成し、80℃で30分加熱し活性剤の乾燥と熱硬化性樹脂層の硬化を行った。その結果、金属調意匠を施していない部分に木目調の装飾層を具備した水圧転写体が得られた。
(実施例2 水圧転写)
水槽に28℃の温水を入れ、水圧転写用フィルムC2をPVA側を下にして水圧転写用フィルムC2を水面に浮かべた。活性剤(キシレン:MIBK:酢酸ブチル:イソプロパノール、5:2:2:1)を40g/m噴霧し、被転写面の一部に、最表層にマスキングフィルムを有し、金属薄膜細片と結着樹脂を含有する金属光沢インキ層を含む、金属調意匠を供する装飾層を有するABS製被転写体をインキ面から水中に向かって挿入し水圧転写した。PVAを水洗除去した後、80℃で30分間乾燥した。続いて、マスキングフィルムを除去した後、1200mJ/cmの照射量でUV照射を行い、硬化性樹脂相を完全に硬化させた。その結果、金属調意匠を施していない部分に木目調の装飾層を具備した水圧転写体が得られた。
(実施例3 水圧転写)
水槽に28℃の温水を入れ、水圧転写用フィルムC3の剥離性フィルムを剥離後、PVA側を下にして水圧転写用フィルムC3を水面に浮かべた。活性剤(キシレン:MIBK:酢酸ブチル:イソプロパノール、5:2:2:1)を40g/m噴霧し、被転写面の一部に、最表層にマスキングフィルムを有し、金属薄膜細片と結着樹脂を含有する金属光沢インキ層を含む、金属調意匠を供する装飾層を有するABS製被転写体をインキ面から水中に向かって挿入し水圧転写した。PVAを水洗除去した後、80℃で30分間乾燥した。続いて、マスキングフィルムを除去した後、1200mJ/cmの照射量でUV照射を行い、硬化性樹脂相を完全に硬化させた。その結果、金属調意匠を施していない部分に木目調の装飾層を具備した水圧転写体が得られた。
(実施例4 水圧転写)
水槽に28℃の温水を入れ、剥離性フィルムを剥離した水圧転写用フィルムC4のPVA側を下にして水面に浮かべた。活性剤(キシレン:MIBK:酢酸ブチル:イソプロパノール、5:2:2:1)を40g/m噴霧し、被転写面の一部に、最表層にマスキングフィルムを有し、金属薄膜細片と結着樹脂を含有する金属光沢インキ層を含む、金属調意匠を供する装飾層を有するABS製被転写体をインキ面から水中に向かって挿入し水圧転写した。PVAを水洗除去した。続いて、マスキングフィルムを除去した後、80℃で60分加熱し活性剤の乾燥と熱硬化性樹脂層の硬化を行った。その結果、金属調意匠を施していない部分に木目調の装飾層を具備した水圧転写体が得られた。
(比較例1)
水槽に28℃の温水を入れ、水圧転写用フィルムC5をPVA側を下にして水圧転写用フィルムC1を水面に浮かべた。活性剤(キシレン:MIBK:酢酸ブチル:ソルフィットアセテート、5:2:2:1)を20g/m噴霧し、ABS製被転写体(金属調意匠を有していない)をインキ面から水中に向かって挿入し水圧転写した。PVAを水洗除去した後、80℃で30分間乾燥させた後、マスキングフィルムを除去し、製造例2の硬化性樹脂に3官能イソシアネートを当量混合した塗料をスプレー塗装し、転写体全体に固形分膜厚約20μmの塗膜を形成し、80℃で30分加熱し活性剤の乾燥と熱硬化性樹脂層の硬化を行った。金属調のインキ層を転写したが、輝度の低い金属調水圧転写体しか得られなかった。
(比較例2)
実施例2における被転写体を、比較製造例2で得た被転写体とした以外は、実施例2と同様にして金属調水圧転写体を得た。比較製造例2で得た被転写体は、金属部分が直接被転写面となるために、得られた水圧転写体は、転写柄抜けという外観不良が発生し、さらに、転写フィルムと金属部分との間で容易に剥がれてしまった。
本発明の結果を表3に示す。
Figure 0005168939

ここで、金属調意匠の表面光沢は、JIS−K7105に準拠し入射角20度、受光角20度とした、20度グロス測定法で求めた。尚、光沢計は日本電色社製VGS−300Aを使用した。
また、碁盤目試験は、JIS K5400 碁盤目テープ法に従った。
本発明の製造方法によって得られた水圧転写体は、金属類似の意匠、あるいは、金属類似の光沢を有する柄と汎用の印刷柄とを組み合わせた複雑な意匠を有するので、意匠性を要求される用途には勿論、曲面を有しかつ意匠性を必要とする成形品等に広く使用することが可能である。例えば、テレビ、ビデオ、エアコン、ラジオカセット、携帯電話、冷蔵庫等の家庭電化製品;パーソナルコンピューター、ファックスやプリンター等のOA機器;ファンヒーターやカメラなどの家庭製品のハウジング部分;テーブル、タンス、柱などの家具部材;バスタブ、システムキッチン、扉、窓枠などの建築部材;電卓、電子手帳などの雑貨;自動車内装パネル、自動車やオートバイの外板、ホイールキャップ、スキーキャリヤ、自動車用キャリアバッグなどの車内外装品;ゴルフクラブ、スキー板、スノーボード、ヘルメット、ゴーグルなどのスポーツ用品;広告用立体像、看板、モニュメントなどが挙げられる。
本発明の製造方法を模式的に示した図である。 本発明で使用する、金属調意匠を供する装飾層の全部を覆うような、金属調意匠を供する装飾層と同一形状のマスキングフィルムを設けた被転写体の模式図である。 本発明で使用する、金属調意匠を供する装飾層の一部を覆うようにマスキングフィルムを設けた被転写体の模式図である。
符号の説明
1 樹脂を基材とする成形体
2 金属調意匠を供する装飾層
3 マスキングフィルム
4 被転写体
5 水圧転写用フィルム
6 水槽

Claims (7)

  1. 水溶性もしくは水膨潤性の樹脂からなる支持体フィルムと該支持体フィルム上に設けた有機溶剤に溶解可能な転写層を有する水圧転写用フィルムを、前記支持体フィルムを下にして水に浮かべた状態で前記転写層を活性化する工程1と、前記転写層を被転写体に転写する工程2と、前記支持体フィルムを除去する工程3とを有する水圧転写体の製造方法であって、
    前記被転写体が、透明樹脂フィルム層と金属光沢インキ層と支持基材樹脂層とがこの順に積層された熱成形用積層シートの該金属光沢インキ層にマスキングフィルムを貼り合わせた積層シートを熱成形することにより得られた装飾シートを、インサート成形時に金型内に装着して、前記成型体に積層することにより得られたものであり、
    前記工程3において、または前記工程3を経た後、前記マスキングフィルムを除去する工程4を有することを特徴とする、水圧転写体の製造方法。
  2. 前記金属調意匠を供する装飾層が、金属薄膜細片と結着樹脂を含有する金属光沢インキ層を有する、請求項1に記載の水圧転写体の製造方法。
  3. 前記支持体フィルムを除去する工程3と、前記マスキングフィルムを除去する工程4との間に、転写面に活性エネルギー線又は熱により硬化可能な硬化性樹脂組成物を形成する工程5を有し、前記工程4を経た後、活性エネルギー線又は熱により硬化性樹脂層を硬化させる工程6を有する、請求項1に記載の水圧転写体の製造方法。
  4. 前記マスキングフィルムを除去する工程4を経た後、転写面に活性エネルギー線又は熱により硬化可能な硬化性樹脂層を形成する工程5と、活性エネルギー線又は熱により硬化性樹脂層を硬化させる工程6を有する、請求項1に記載の水圧転写体の製造方法。
  5. 前記水圧転写フィルムの転写層が、活性エネルギー線又は熱により硬化可能な硬化性樹脂層及び装飾層を有する転写層であり、前記マスキングフィルムを除去する工程4を経た後、活性エネルギー線又は熱により硬化性樹脂層を硬化させる工程6を有する、請求項1に記載の水圧転写体の製造方法。
  6. 前記マスキングフィルムが水溶性もしくは水膨潤性の樹脂である、請求項1に記載の水圧転写体の製造方法。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の製造方法により得られる水圧転写体。
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