JP4068977B2 - 金属調表面成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属調表面成形品の製造方法に係り、特に、表面に金属感とともに玉虫効果の面白さのある意匠効果を発揮することができるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック素材、ゴム、ガラス、陶磁器、木材、皮革等の材料よりなる成形品の表面に金属蒸着等により金属表面層を形成した製品の一つに、金属調の自動車内装品やドアのノブ等がある。上記自動車内装品やドアのノブ等の表面に金属調の模様を施す技術としては、金属メッキやパール塗装をして金属表面層を形成したもの、さらにこの表面に金属調の柄を水圧転写したもの等がある。例えば、先行技術として「非金属成形体の金属表面加工法方法」というものがある。このものは、プラスチック素材等の非金属材料により非金属成形体を形成し、次に、上記非金属成形体の表面に金属蒸着または金属メッキにより金属表面層を形成させ、次いで、上記金属表面層にスジ模様や腐食模様等の金属調表面模様層を水圧転写により形成させたものである(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−28898号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の製造方法によるものでは、リアルな金属感のある表面を得ることができるが、それのみでは面白さのある意匠効果を発揮することはできず、現在の多様な意匠的要求に充分応えられていない。例えば、昼間時には金属感が得られるものの特殊な輝きを放つ光沢感などが得られないし、夜間時には発光しないから、これを例えば自動車内装品及びドアのノブ等に採用した場合、暗がりでの操作性が悪く安全性に欠けるという問題がある。近時は、ドライバーの要求として、上記金属調の自動車内装品には、安全な運転操作や夜間の視認性が得られる製品が望まれている。それは、ドアのノブ等においても同様で、夜間時の視認性が得られる製品が望まれている。
【0005】
更に、上記従来の製造方法によるものでは、非金属素材に金属蒸着法や電解メッキ法で金属表面層を形成するものであるから、有害な薬液や貴金属類を使用せざるを得ず、作業現場の環境不全やその廃液による公害で環境汚染してしまうこと、大きな設備と複雑な工程が必要で経済性に劣っていることが問題になっており、より簡易で経済性に富み、公害等の問題のない製造への要求が高まっている。
【0006】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、プラスチック素材等の材料により形成された成形品の表面に、簡単な製造方法によりリアルな金属感とともに特殊な輝きを放つ光沢感や夜間時の視認性などの面白さのある意匠効果を有する金属調表面成形品とその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するべく本発明の請求項1による金属調表面成形品の製造方法は、プラスチック素材等の材料により形成された成形品の表面に活性化処理剤と銀鏡反応処理剤をスプレーで吹き付けて銀鏡反応により銀鏡面層を形成し、転写フィルム上にスジ模様、腐食模様、梨地模様等の金属調表面模様を印刷、乾燥の後、該転写フィルムを水面上に浮かべる前後何れか一方又は双方において、活性剤を該パターン上に塗布して、該パターン上に活性剤層を形成するとともにこの活性剤層で模様を転写可能な状態に活性化し、次いで水面上の転写フィルムに成形品を当接せしめつつ該成形品の一部ないし全部を水中に没入させ、これによって転写フィルムを水圧によって該成形品に密着せしめ、銀鏡面層の表面にスジ模様、腐食模様、梨地模様等の金属調表面模様の装飾模様層を形成し、上記装飾模様層の表面にトップコート層を形成してなる金属調表面成形品の製造方法において、上記上記装飾模様層のインク、活性剤、又はトップコート層のクリアのうち少なくとも一つの層に光学干渉機能を有する複合繊維を含有させたことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】
本発明の請求項1の金属調表面成形品の製造方法によると、種々の素材の成形品に対して従来のメッキ法のような設備を要さずに簡易に綺麗な外観の銀鏡面層を形成でき、また、上記銀鏡面層の表面に装飾模様層とトップコート層を形成し、上記装飾模様層やトップコート層に光学干渉機能を有する複合繊維を含有させることにより、リアルな金属感を有するとともに、光学干渉機能を有する複合繊維は光学干渉効果を得て玉虫効果を有し、それが背面の銀鏡面により反射もされるのであり、しかも、その反射は光学干渉機能を有する複合繊維の含まれる層の深さによって異なるものとなるので、それらが複合して、見る方向によって色が変化して意匠的に面白い表現を有する金属調表面成形品を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図6を参照して本発明の第1参考例を説明する。図1は金属調表面成形品40の例として自動車のインストルメントパネル100を示すものである。上記インストルメントパネル100は、プラスチック素材等の材料により成形された成形品10をベースとし、この表面にスプレー法による金属メッキにより銀鏡面層20が形成され、更に、上記銀鏡面層の表面に蓄光性蛍光体Nを含んだトップコート層30が形成されてなるものである。
【0010】
また、図2は他の金属調表面成形品40の例を示すものであり、室内のドアのノブ200に適用したものである。上記ノブ200は、同様にプラスチック素材等の材料により成形された成形品10をベースとし、この表面にスプレー法による金属メッキにより銀鏡面層20が形成され、更に、上記銀鏡面層の表面に蓄光性蛍光体Nを含んだトップコート層30が形成されてなるものである。
【0011】
続いて、図3〜図6を参照して上記金属調表面成形品40の製造方法を説明する。まず、上記成形品10は、プラスチック素材等の材料により形成される。上記材料としては、ABS樹脂が代表的なものであり、射出成形等により、所定の形状に成形されるものである。もっとも、このものは各種のプラスチック素材、ゴム、ガラス、陶磁器、木材、皮革、金属、石等を使用し得るものである。
【0012】
上記成形品10の表面に形成される銀鏡面層20は、スプレー法による銀メッキ処理が採用されている。このスプレー法は、析出させる金属を含む溶剤(水)に溶ける化合物と還元剤を液に溶かし、基体を液に漬け基体表面で金属を析出させる銀鏡反応を利用した無電解メッキであり、上記種々の素材表面に銀鏡面を得ることかできるものである。
【0013】
図5と図6に具体的な製造工程を示すと、まず、基材10は、「前処理」Aにより表面洗浄と静電気除去を行う。続いて、「アンダーコート」Bにより上記基材10に、20μm以上のプライマー層Pを塗布する。この後、「乾燥」Cにより所定時間の間にわたりプライマー層Pの乾燥を行い、「表面洗浄」Dにより純水を吹き付けてゴミを洗い流す。更に、「表面活性化」Eにより二液式の表面活性剤Qを塗布した後、「表面洗浄」Fにて純水で表面を洗う。この工程後に、二液式の銀イオン液Rと一液式の還元液Sを同時に塗布して「銀鏡化」Gする。その後に、「表面洗浄」Hにより純水で表面を洗い、エアブローにより2分間程度「乾燥」Iさせる。最後に、「トップコート」Jにより、クリアに蓄光性蛍光体Nを含ませた塗料として塗布してトップコート層30を形成させ、「乾燥」Kさせて金属調表面成形品40を完成する。
【0014】
すなわち、上記スプレー法は、銀鏡面層20を形成する下地を調整し、この下地に活性化処理を施し、次いで、水洗処理し、金属塩と還元剤を反応させて銀鏡面を形成する方法であって、塩化第一錫とパラジウム、金、銀等の貴金属塩を含む活性化処理剤をスプレー法で吹き付けることによって活性化処理を施し、金属塩含有溶液と還元剤含有溶液からなる銀鏡反応処理剤をそれぞれスプレー法により同時に吹付けるものである。
【0015】
上記スプレー法のメリットとしては、有害な薬液や貴金属類を一切使用しないから無公害で環境汚染しないこと、従来のメッキ法に匹敵する全反射率の銀鏡面層20が簡単な設備と工程で経済的に実施できること、あらゆる素材表面に塗布が可能であること、が挙げられる。
【0016】
続いて、蓄光性蛍光体Nについて説明する。蓄光性蛍光体Nは、太陽光や蛍光灯などの光の刺激を受けてエネルギーを吸収し、刺激停止後も吸収したエネルギーを光として、徐々に、比較的長時間にわたり発光し、また永く繰り返し使用できるものである。放射性物質を含まず、残光輝度が高く、残光時間が長くて、耐光性、耐久性があり、従来の夜光塗料物質とは異なる、新規物質が幾つか開発され、販売されるに至っている。このようなものに、アルミン酸ストロンチウムにより、或いはこれを主成分とする、根本特殊化学株式会社のN夜光(商品名)がある。このものは、MAl2 O4 で表わされる化合物で、Mは、カルシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素からなる化合物を母結晶にすると共に、賦活剤としてユウロピウムをMで表わす金属元素に対するモル%で0.002%以上20%以下添加し、さらに共賦活剤としてセリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、テルピウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルピウム、ツリウム、イッテルピウム、ルテチウムからなる群の少なくとも1つの以上の元素をMで表わす金属元素に対するモル%で0.002%以上20%以下添加したものであり、その具体的な構成や製造方法は、「蓄光性蛍光体」として、特許第2543825号公報等に詳細に記載されている。すなわち、高純度のアルミナを主原料とし、これに炭酸ストロンチウムと、数種類の希土類元素を賦活剤として混合し、還元性雰囲気の1200度以上の高温で3時間程度焼成後冷却し、更にこれを粉砕して、ふるい分けすることにより製造される。
【0017】
また、このような蓄光性蛍光体Nは、クリア等のトップコート用の塗料類に添加されるのであるが、蓄光性蛍光体Nは平均粒度10ミクロン前後であって、活性剤や塗料中にあって沈降気味となるので、それらの塗布に際しては使用直前に撹拌するのが望ましい。
【0018】
上記蓄光性蛍光体Nは、長時間の残光特性を有し、酸化物系であることから化学的にも安定であり、且つ耐光性に優れている。また、放射線を含有しなくても視認可能な夜光性を有する。
【0019】
上記第1参考例の金属調表面成形品40は、ベース層が光沢のある銀鏡面となり、トップコート層において存在する蓄光性蛍光体Nは、太陽光や蛍光灯などの光の刺激を受けてエネルギーを吸収し、刺激停止後も吸収したエネルギーを光として、徐々に、比較的長時間にわたり発光する。このため、夜間、暗闇にあっては、それが施された成形品の存在、在り処が示されるようになる。一方、普段における成形品外観は銀鏡面によるものであり、光沢のある金属感を有し、高級感や意匠性が高められる。また、昼間観察される銀鏡面における微妙な発光による異なる意匠効果、夜間、暗闇での残光輝度の向上、視認性の向上をもたらす。更に、成形品が、自動車用パネルやドアのノブ等の形状に成形されたものであれば、視認性が向上し、それらの便利さ、安全性が助長される。
【0020】
具体的には、金属調表面成形品40を自動車のインストルメントパネル100に適用すると、薄暮から夜間時にかけては、金属調で上がボワーと光る特異な金属感が得られる。また、室内のドアのノブ200に適用すると、薄暮から夜間時にかけては、金属調で上がボワーと光る特異な金属感が得られるとともに、視認性が向上し、安全・確実にノブ操作ができる。
【0021】
更に、上記金属調表面成形品40の製造方法によると、種々の素材の成形品に対して従来のメッキ法のような設備を要さずに簡易に綺麗な外観の銀鏡面層を形成でき、また、上記トップコート層に蓄光性蛍光体を含有させることにより、金属感とともに夜間時の視認性という面白さのある意匠効果を有する金属調表面成形品を簡単な工程のみで提供することができる。
【0022】
次に、図7、図8を参照して本発明の第2参考例を説明する。この第2参考例の場合は、上記の実施の形態とはまた異なる意匠的な面白さを発揮できる金属調表面成形品41であり、プラスチック素材等の材料により成形された成形品10をベースとし、この表面にスプレー法による金属メッキにより銀鏡面層20が形成され、更に、上記銀鏡面層20の表面に光学干渉機能を有する複合繊維Tを含んだトップコート層31が形成されてなるものである。
【0023】
上記金属調表面成形品41は、銀鏡面層20を形成させる工程までは、上記第1参考例と同様に製造され、その構成も同じであるからその説明を省略する。本実施の形態の場合、最後に銀鏡面層20に光学干渉機能を有する複合繊維Tを含んだトップコート層31を形成させるものであり、表面に光学干渉機能を有する複合繊維Tを含んだクリアを塗布してトップコート層31を形成させ、乾燥させて金属調表面成形品41を完成する。
【0024】
上記光学干渉機能を有する複合繊維Tは、光の反射、干渉により発色する光学機能を有する交互多層積層構造の繊維である。すなわち、少なくとも2種のポリマー成分で構成される交互層状の断面構造を有する複合繊維において、(1)スルホン酸金属塩基を有する二塩基酸成分をポリエステルを形成している全二塩基酸成分当り0. 3〜5モル%共重合しているポリエチレンナフタレートを主成分とするポリエステルよりなるA成分および脂肪族ポリアミドを主成分とするB成分よりなり、(2)前記A成分よりなる層および前記B成分よりなる層とが、5層以上の交互積層し、かつ(3)それぞれの層の厚みが0. 02〜0. 3ミクロン(μm)の範囲にあるものであり、その具体的な構成や製造方法は、「光学干渉機能を有する複合繊維」として、特開平11−1826号公報に詳細に記載されているもの等である。上記光学干渉機能を有する複合繊維Tをトップコート層31に含有させることで、モルフォ蝶の羽の鱗粉発色機構による独特の透明感のある輝きを放つことができる。
【0025】
以上のように金属調表面成形品41は、ベース層が光沢のある銀鏡面となり、トップコート層において存在する光学干渉機能を有する複合繊維Tにより、モルフォ蝶の羽の輝きを放つ特殊な光沢感を発揮するものとなり、このため、成形品外観は銀鏡面によるものであり、光沢のある金属感を有し、高級感や意匠性が高められる。また、光学干渉機能を有する複合繊維Tは光学干渉効果を得て玉虫効果を有し、それが背面の銀鏡面により反射もされるのであり、しかも、その反射は光学干渉機能を有する複合繊維の含まれる層の深さによって異なるものとなるので、それらが複合して、見る方向によって色が変化して意匠的に面白い表現を有するものである。従って、上記金属調表面成形品41を自動車のインストルメントパネル100又は室内のドアDのノブ200に適用すると、金属感とともに見る方向によって色が変化する意匠的に面白い表現が得られる。
【0026】
また、上記金属調表面成形品41の製造方法によると、種々の素材の成形品に対して従来のメッキ法のような設備を要さずに簡易に綺麗な外観の銀鏡面層を形成でき、また、上記トップコート層に光学干渉機能を有する複合繊維を含有させることにより、上記のような金属感とともに玉虫効果により見る方向によって色が変化して面白さのある意匠効果を有する金属調表面成形品を簡単な工程のみで提供することができる。
【0027】
次に、図9〜図13を参照して本発明の第3参考例を説明する。この第3参考例の場合は、上記第1参考例とはさらに異なる意匠効果を発揮できる金属調表面成形品42であり、プラスチック素材等の材料により成形された成形品10をベースとし、この表面にスプレー法による金属メッキにより銀鏡面層20が形成され、更に、上記銀鏡面層20の表面に所望のパターンの装飾模様層25が形成され、上記装飾模様層25の表面にトップコート層33が形成され、上記装飾模様層25及びトップコート層33のうち少なくとも一つの層に蓄光性蛍光体Nが含有されてなるものである。
【0028】
本参考例の場合、その製造方法は上記銀鏡面層20を形成させる工程までは、上記第1参考例と同様であり、その構成も同じであるからその説明を省略する。次に、上記銀鏡面層20に、図11に示すスジ模様や図12に示す腐食模様や更には梨地模様等の金属調表面模様の装飾模様層25が水圧転写により形成される。図13に水圧転写による印刷装置21の一例を示す。金属調表面模様を写真製版したパターン現出用の版ローラ21aと、これに水圧転写用インクを供給するインクローラ21bと、上記版ローラ21aからパターンを転写されるウレタンロール等の印刷ローラ21cと、上記印刷ローラ21cと圧接して転写フィルム22を送る受ローラ21dと、インクローラ21bと接したインク練りローラ21eとを有し、上記転写フィルム22は印刷ローラ21cで転写パターンを印刷される。なお、この印刷装置21によるときは、単色で比較的ラフで同一の金属調表面模様層を大量に形成しようとする場合に好適である。勿論、通常行われているように、別途の精緻なグラビア印刷機等にて予め金属調表面模様の装飾模様層25を印刷し、乾燥の後、ロール状としたものから順次繰り出しつつ、活性剤を塗布してインクを膨潤させた上で、水圧転写するようにしてもよい。
【0029】
転写装置23は、上面開口の水槽23aを有し、水槽23a内には水が貯留される。また、被転写体たる成形品10の保持装置25Aを備える。保持装置25Aは、成形品10を保持して、これを水中に没入させるとともに、水面上に引き上げて、転写パターンを成形品10の表面に転写するものである。尚、勿論これら印刷装置や保持装置は、図示の構造のものに限られるものではなく、別途ポンプを付設して水を循環させるものであったり、フィルムを連続式で流さず、カットフィルムを静止水の上に置くバッチ式であったりしても良い。
【0030】
上記水圧転写工程について説明すると、まず、上記印刷装置21を使用して転写フィルム22に金属調表面模様を印刷する。水溶性転写フィルム22の一方の面に、例えば、スジ模様等の転写パターンを印刷し、インクの乾燥前に転写フィルム22を転写装置23に送る。
【0031】
次に、転写装置23を使用して、上記転写フィルム22を印刷面を上にして水槽23aの水面上に浮かべ、次いで、保持装置25Aを使用して、成形基材である成形品10を上記転写フィルム22に向かって上方から水中に没入させ、これに伴う水圧により成形品10の表面にスジ模様の転写パターンを転写する。
【0032】
その後、必要に応じて、残留する転写フィルム22成分を除去する水溶性フィルムの脱膜工程を行う。最後に上記装飾模様層25の表面に蓄光性蛍光体Nを含んだトップコート層33を形成させるものであり、表面に蓄光性蛍光体Nを含んだクリアを塗布してトップコート層33を形成させ、乾燥させて金属調表面成形品42を完成する。
【0033】
以上のように金属調表面成形品42は、ベース層が光沢のある銀鏡面、その上に所望のパターンの装飾模様層、その上にトップコート層と3層になり、光沢のあるリアルな金属感を有する。そして、上記装飾模様層及びトップコート層のうち少なくとも一つの層において存在する蓄光性蛍光体Nは、太陽光や蛍光灯などの光の刺激を受けてエネルギーを吸収し、刺激停止後も吸収したエネルギーを光として、徐々に、比較的長時間にわたり発光する。このため、夜間、暗闇にあっては、それが施された成形品の存在、在り処が示されるようになる。一方、普段における成形品外観は銀鏡面によるものであり、光沢のあるリアルな金属感を有して、高級感や意匠性が高められる。また、昼間観察される銀鏡面における微妙な発光による異なる意匠効果、夜間、暗闇での残光輝度の向上、視認性の向上をもたらす。更に、成形品が、自動車用パネルやドアのノブ等の形状に成形されたものであれば、視認性が向上し、それらの便利さ、安全性が助長される。具体的には、金属調表面成形品42を自動車のインストルメントパネル100に適用すると、薄暮から夜間時にかけては、金属調で上がボワーと光る特異な金属感が得られる。また、室内のドアのノブ200に適用すると、薄暮から夜間時にかけては、金属調で上がボワーと光る特異な金属感が得られるとともに、視認性が向上し、安全・確実にノブ操作ができる。
【0034】
また、上記金属調表面成形品42の製造方法によると、種々の素材の成形品に対して従来のメッキ法のような設備を要さずに簡易に綺麗な外観の銀鏡面層を形成でき、また、上記銀鏡面層20の表面に所望のパターンの装飾模様層25を形成し、また、上記装飾模様層25の表面にトップコート層33を形成し、上記装飾模様層25やトップコート層33に蓄光性蛍光体Nを含有させることにより、リアルな金属感とともに夜間時の視認性という面白さのある意匠効果を有する金属調表面成形品を簡単な工程で提供することができる。
【0035】
尚、本参考例の場合、上記蓄光性蛍光体Nを添加する部分及びその製造工程としては、蓄光性蛍光体Nをトップコートのクリアに添加してトップコート層33に含有させるのに代えて、水圧転写の際にインク又は活性剤に添加して装飾模様層25に含有させてもよく、あるいは、装飾模様層25とトップコート層33の双方に含有させてもよい。この参考例の場合にも、上記の参考例と同様の作用効果を奏することができる。
【0036】
次に、図14、図15を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。この第1の実施の形態の場合は、上記参考例とはさらに異なる意匠効果を発揮できる金属調表面成形品43であり、プラスチック素材等の材料により成形された成形品10をベースとし、この表面にスプレー法による金属メッキにより銀鏡面層20が形成され、更に、上記銀鏡面層20の表面に所望のパターンの装飾模様層25が形成され、上記装飾模様層25及びトップコート層33のうち少なくとも一つの層に光学干渉機能を有する複合繊維Tが含有されてなるものである。
【0037】
本実施の形態の場合、その製造方法は上記銀鏡面層20に、スジ模様、腐食模様、梨地模様等の金属調表面模様の装飾模様層25を水圧転写により形成させる工程までは、上記第3参考例と同様であり、その構成も同じであるからその説明を省略する。次に上記装飾模様層25の表面に光学干渉機能を有する複合繊維Tを含んだトップコート層35を形成させるものであり、表面に光学干渉機能を有する複合繊維Tを含んだクリアを塗布してトップコート層35を形成させ、乾燥させて金属調表面成形品43を完成する。
【0038】
上記金属調表面成形品43は、ベース層が光沢のある銀鏡面、その上に所望のパターンの装飾模様層25、その上にトップコート層33と3層になり、トップコート層において存在する光学干渉機能を有する複合繊維Tにより、モルフォ蝶の羽の輝きを放つ特殊な光沢感が得られる。このため、成形品外観は銀鏡面によるものであり、光沢のあるリアルな金属感を有し、高級感や意匠性が高められる。また、光学干渉機能を有する複合繊維Tにより光学干渉効果、所謂見る方向によって色が変化する玉虫効果を得ることができる。従って、上記金属調表面成形品43を自動車のインストルメントパネル100又は室内のドアDのノブ200に適用すると、金属感とともに見る方向によって色が変化する意匠的に面白い表現が得られる。成形品外観は光沢のあるリアルな金属感を有し、高級感や意匠性が高められ、また、光学干渉機能を有する複合繊維は光学干渉効果を得て玉虫効果を有するものであり、それが背面の銀鏡面により反射もされるのであり、しかも、その反射は光学干渉機能を有する複合繊維の含まれる層の深さによって異なるものとなるので、それらが複合して、見る方向によって色が変化して意匠的に面白い表現が得られる。
【0039】
また、上記金属調表面成形品43の製造方法によると、種々の素材の成形品に対して従来のメッキ法のような設備を要さずに簡易に綺麗な外観の銀鏡面層を形成でき、また、上記トップコート層に光学干渉機能を有する複合繊維Tを含有させることにより、金属感とともに玉虫効果を有し、それが背面の銀鏡面により反射もされるのであり、しかも、その反射は光学干渉機能を有する複合繊維の含まれる層の深さによって異なるものとなるので、それらが複合して、見る方向によって色が変化して意匠的に面白い表現を有する金属調表面成形品を簡単な工程により提供することができる。
【0040】
尚、本実施の形態の場合、上記光学干渉機能を有する複合繊維Tを添加する部分及びその製造工程としては、光学干渉機能を有する複合繊維Tをトップコートのクリアに添加してトップコート層33に含有させるのに代えて、水圧転写の際にインク又は活性剤に添加して装飾模様層25に含有させてもよく、あるいは、装飾模様層25とトップコート層33の双方に含有させてもよい。この実施形態の場合にも、上記の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0041】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本発明を適用する対象は、プラスチック素材で形成した自動車用パネルやドアのノブ等の成形品に限定されず、金属、ゴム、ガラス、陶磁器、木材、皮革等種々の材質のものに適用可能である。また、蓄光性蛍光体Nと光学干渉機能を有する複合繊維Tを同じトップコート層等に含有させることにより相乗的な意匠効果を発揮させるようにしても良い。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1の金属調表面成形品の製造方法によると、種々の素材の成形品に対して従来のメッキ法のような設備を要さずに綺麗な外観の銀鏡面層を形成でき、また、簡単な工程により、リアルな金属感を有するとともに、光学干渉機能を有する複合繊維は光学干渉効果を得て玉虫効果を有し、それが背面の銀鏡面により反射もされるのであり、しかも、その反射は光学干渉機能を有する複合繊維の含まれる層の深さによって異なるものとなるので、それらが複合して、見る方向によって色が変化して意匠的に面白い表現を有する金属調表面成形品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1参考例を示し、インストルメントパネルの正面図である。
【図2】本発明の第1参考例を示し、ドアのノブの斜視図である。
【図3】本発明の第1参考例を示し、金属調表面成形品の製造方法を示す工程図である。
【図4】本発明の第1参考例を示し、金属調表面成形品の断面図である。
【図5】本発明の第1参考例の形態を示し、スプレー法による金属メッキの工程図である。
【図6】本発明の第1参考例を示し、スプレー法金属メッキによる銀鏡表層の断面図である。
【図7】本発明の第2参考例を示し、金属調表面成形品の製造方法を示す工程図である。
【図8】本発明の第2参考例を示し、金属調表面成形品の断面図である。
【図9】本発明の第3参考例を示し、金属調表面成形品の製造方法を示す工程図である。
【図10】本発明の第3参考例を示し、金属調表面成形品の断面図である。
【図11】金属調表面模様の一例の写真である。
【図12】金属調表面模様の他例の写真である。
【図13】水圧転写印刷装置の説明図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態を示し、金属調表面成形品の製造方法を示す工程図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態を示し、金属調表面成形品の断面図である。
【符号の説明】
10 成形品
20 銀鏡面層
25 装飾模様層
27 銀鏡面層に蓄光性蛍光体を含んだインクの装飾模様層
29 銀鏡面層に光学干渉機能を有する複合繊維を含んだインクの装飾模様層
30 蓄光性蛍光体を含んだトップコート層
31 光学干渉機能を有する複合繊維を含んだトップコート層
33 装飾模様層に蓄光性蛍光体を含んだトップコート層
35 装飾模様層に光学干渉機能を有する複合繊維を含んだトップコート層
40〜45 金属調表面成形品
100 インストルメントパネル
200 ドアのノブ
Claims (1)
- プラスチック素材等の材料により形成された成形品の表面に活性化処理剤と銀鏡反応処理剤をスプレーで吹き付けて銀鏡反応により銀鏡面層を形成し、転写フィルム上にスジ模様、腐食模様、梨地模様等の金属調表面模様を印刷、乾燥の後、該転写フィルムを水面上に浮かべる前後何れか一方又は双方において、活性剤を該パターン上に塗布して、該パターン上に活性剤層を形成するとともにこの活性剤層でパターンを転写可能な状態に活性化し、次いで水面上の転写フィルムに成形品を当接せしめつつ該成形品の一部ないし全部を水中に没入させ、これによって転写フィルムを水圧によって該成形品に密着せしめ、銀鏡面層の表面にスジ模様、腐食模様、梨地模様等の金属調表面模様の装飾模様層を形成し、上記装飾模様層の表面にトップコート層を形成してなる金属調表面成形品の製造方法において、上記装飾模様層のインク、活性剤、又はトップコート層のクリアのうち少なくとも一つの層に光学干渉機能を有する複合繊維を含有させたことを特徴とする金属調表面成形品の製造方法。
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