JP5167496B2 - 放射線硬化性樹脂組成物およびそれを使用した急速三次元的画像形成方法 - Google Patents

放射線硬化性樹脂組成物およびそれを使用した急速三次元的画像形成方法 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、光造形法、三次元印刷およびデジタル光処理等の層状に画像形成する方法による三次元的形状物品の製造にとりわけ好適な放射線硬化性組成物、およびこの組成物から、優れた機械的特性を有する硬化製品を製造する方法、とりわけ三次元的形状物体の光造形方法に関する。
発明の背景
複雑な形状を有する三次元的物品の光造形法による製造は、以前から公知である。この技術は、二つの工程(a)および(b)を交互に繰り返して連続的に行うことにより、放射線硬化性組成物から所望の形状物品を構築するものである。工程(a)では、適切な画像形成放射線、好ましくはコンピュータ制御された走査レーザー光線から放出される画像形成放射線を使用して、放射線硬化性組成物の、表面が境界となる層を硬化させて、形成すべき形状物品の所望の断面積に対応する表面区域内で硬化させ、工程(b)では、その硬化した層を放射線硬化性組成物の新しい層で覆い、工程(a)および(b)の連続を、所望の形状を有するいわゆる生型(green model)が完成するまで繰り返す。一般的に、この生型は、まだ完全には硬化してなく、従って、後硬化させることができるが、そのような後硬化が必要という訳ではない。
同等の方法により、光重合体をインクジェットまたは多インクジェット製法により、像様に噴射することもできる。光重合体を噴射している間、または光重合体を塗布した後、光照射を行い、重合を開始することができる。複数の材料(例えば非反応性ワックス、弱反応性光重合体、様々な物理的特性を有する光重合体、様々な色材または色形成剤を含む光重合体等)を噴射または塗布し、支持体またはかわりの硬化物を設けることができる。別の方法としては、層全体を同時に放射線硬化させることができるデジタル光処理である。
生強度(green strength)とも呼ばれる生型の機械的強度(弾性率、破壊強度)は、生型の重要な特性を構成するものであり、実質的に、使用する光造形法装置の型および部品加工の際に与えられる露光程度との組合せで、使用される光造形法樹脂組成物の性質により決定される。光造形法樹脂組成物の他の重要な特性としては、硬化の際に使用される放射線に対する高い感度、および生型の高い形状精度を可能にする最小量のカールまたは収縮変形がある。さらに、例えば製法の際に、光造形法樹脂組成物の新しい層を比較的容易に塗布できる必要がある。無論、生型のみならず、最終的な硬化した物品も、最終使用必要条件に適合する最適な機械的特性を有することが、より重要である。
この分野における技術開発は、ポリプロピレンのような日用品材料、および例えばポリアミド(PA6、PA66、・・)やポリエステル(PET、PBT)のようなエンジニアリング型重合体の特性を、より正確に再現するために、より優れた機械的特性を有する組成物に向けられている。また、部品を構築する時間を短縮するために、より速い硬化速度および処理速度も求められている。このために、エネルギー出力が高い固体レーザーを備えた新しい光造形機械が開発されている。これらの新しい機械は、旧来機の出力が200〜300mWである対して、出力が約800 mW以上のUV光を供給する。走査時間も3〜4倍短縮されている。これらの高出力、高走査速度、および短い再被覆時間により、加工の際の樹脂および部品の重合発熱のために、温度が高くなる。一般的な温度は50〜90℃の値にもなり、そのために、部品の歪みや過度の発色につながることがある。
ラピッドプロトタイピング(rapid prototyping)に使用でき、三次元的物品の機械的特性改良を目的とする樹脂組成物を開示する幾つかの特許が公開されている。そのような公開特許の例としては、欧州特許第831127号、欧州特許第848294号、欧州特許第938026号、欧州特許第1437624号、特開2003-238691号、米国特許6,833,231号、米国特許出願公開2003-198824号、米国特許出願公開2004-013977号、米国特許出願公開2005-072519号、米国特許出願公開2005-0175295号、国際公開WO9950711、国際公開WO0063272、国際公開WO04111733、および国際公開WO04113395が挙げられる。高い(引張)弾性率を有する物品が製造されるが、これらの物品の靱性/耐衝撃性が低い場合がある。耐衝撃性は高いが、弾性率が非常に低い製品を与える文献もある。完全硬化の後、高弾性率かつ高耐衝撃性の両方を有する物品を与える樹脂組成物は、文献には開示されていない。
発明の目的
本発明の目的は、完全硬化の後に、高い衝撃強度および/または亀裂伝播に対する高い耐性(破壊靱性)により示されるように高い(引張)弾性率および高い靱性を示す樹脂組成物を提供することである。
本発明の第二の目的は、複雑な幾何学的構造および優れた機械的特性を有する三次元的部品の製造に有用な光硬化性樹脂組成物を提供することである。
本発明の別の目的は、耐久性のある注文および半注文部品の迅速な製造に使用できる光硬化性樹脂組成物を提供することである。
本発明の別の目的は、光造形機械に容易に使用できる樹脂組成物を提供することである。
発明の概要
本発明は、
a.カチオン重合可能な成分と、
b.カチオン系光反応開始剤と、
c.ヒドロキシ成分と、
d.衝撃調節剤と、
を含んでなる放射線硬化性組成物であって、前記樹脂組成物が、完全硬化後に、>2 GPaの引張弾性率、降伏応力<70 MPa、およびK1C値>1.3 MPa. (m)1/2またはアイゾット値>0.45 J/cmを有する、組成物に関する。
本発明の別の実施態様は、
a.エポキシ官能性成分5〜90重量%と、
b.カチオン系光反応開始剤0.1〜10重量%と、
c.ポリオール1〜35重量%と、
d.コアシェル粒子1〜30重量%と、
e.少なくとも一個の(メタ)アクリレート基を有する化合物1〜35重量%と、
f.ラジカル光反応開始剤0.1〜15重量%と、
g.少なくとも一個のラジカル的に硬化し得る基および一個のカチオン硬化し得る基を有する化合物0〜25重量%と、
を含んでなる放射線硬化性組成物であって、前記組成物のエポキシ/ヒドロキシ比が2〜5であり、エポキシ/(メタ)アクリレート比が4.5〜15であり、芳香族/環状脂肪族成分含有量が0.2〜0.6である、組成物に関する。
発明の詳細な説明
(A)カチオン重合可能な成分
(A1)エポキシ
カチオン重合可能な成分は、好ましくは少なくとも一種のエポキシ基含有成分を含む。本発明の組成物に使用するエポキシド含有成分は、分子中に平均で少なくとも一個の1,2-エポキシド基を有する化合物である。「エポキシド」とは、3員環:
Figure 0005167496
を意味する。
エポキシ材料とも呼ばれるエポキシド含有成分は、カチオン硬化させることができ、これは、重合および/または架橋およびエポキシ基の他の反応が、カチオンにより開始されることを意味する。これらの材料は、モノマー状、オリゴマー状または重合体状でよく、「樹脂」と呼ばれることがある。そのような材料は、脂肪族、芳香族、環状脂肪族、アリール脂肪族または複素環式構造を有することができ、別の基としてエポキシド基を含んでなるか、またはこれらの基が、脂環式系または複素環式系の一部を形成する。これらの型のエポキシ樹脂は、一般的に公知であり、市販されている。
エポキシド含有材料(a)は、材料の組合せが液体になるように、少なくとも一種の液体成分を含んでなるべきである。従って、エポキシド含有材料は、単一の液体エポキシ材料、液体エポキシ材料の組合せ、または液体エポキシ材料と該液体中に可溶な固体エポキシ材料の組合せでよい。
好適なエポキシ材料の例としては、ポリカルボン酸のポリグリシジルおよびポリ(メチルグリシジル)エステル、またはポリエーテルのポリ(オキシラニル)エーテルがある。ポリカルボン酸は、脂肪族、例えばグルタル酸、アジピン酸、等、環状脂肪族、例えばテトラヒドロフタル酸、または芳香族、例えばフタル酸、イソフタル酸、トリメリト酸またはピロメリト酸でよい。ポリエーテルは、ポリ(テトラメチレンオキシド)でよい。同様に、例えばトリメリト酸とポリオール、例えばグリセロールまたは2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、のカルボキシ末端を有する付加物も使用することができる。
好適なエポキシ材料としては、少なくとも一個の遊離アルコール系ヒドロキシ基および/またはフェノール系ヒドロキシ基を有する化合物と、適切に置換されたエピクロロヒドリンの反応により得られるポリグリシジルまたはポリ(−メチルグリシジル)エーテルもある。アルコールは、非環式アルコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、およびより高級なポリ(オキシエチレン)グリコール、環状脂肪族、例えば1,3-または1,4-ジヒドロキシシクロヘキサン、ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、または1,1-ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ-3-エン、でよいか、あるいは芳香族核を含む、例えばN,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アニリンまたはp,p'-ビス(2-ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタンでよい。
エポキシ化合物は、単核フェノール、例えばレゾルシノールまたはヒドロキノン、からも誘導することもできる、あるいはこれらの化合物は、多核フェノール、例えばビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、もしくは酸性条件下で得られる、フェノールまたはクレゾールとホルムアルデヒドの縮合生成物、例えばフェノールノボラックおよびクレゾールノボラック、を基材とすることができる。
好適なエポキシ材料の例としては、ジチオール、例えばエタン-1,2-ジチオールまたはビス(4-メルカプトメチルフェニル)エーテルに由来する、ジ-S-グリシジル誘導体であるポリ(S-グリシジル)化合物がある。
他の好適なエポキシ材料の例としては、ビス(2,3-エポキシシクロペンチル)エーテル、2,3-エポキシシクロペンチルグリシジルエーテル、1,2-ビス(2,3-エポキシシクロペンチルオキシ)エタン、ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)メタングリシジルエーテル、2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンジグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ジ(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)ヘキサンジオエート、ジ(3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル)ヘキサンジオエート、エチレンビス(3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エタンジオールジ(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンジエポキシド、α-(オキシラニルメチル)-ω-(オキシラニルメトキシ)ポリ(オキシ-1,4-ブタンジイル)、ネオペンチルグリコールのジグリシジルエーテル、または2-(3,4-エポキシシクロヘキシル-5,5-スピロ-3,4-エポキシ)シクロヘキサン-1,3-ジオキサン、およびそれらの組合せがある。
しかし、1,2-エポキシ基が異なった異原子または官能基に結合しているエポキシ樹脂を使用することもできる。これらの化合物としては、例えば4-アミノフェノールのN,N,O-トリグリシジル誘導体、サリチル酸のグリシジルエーテルグリシジルエステル、N-グリシジル-N'-(2-グリシジルオキシプロピル)-5,5-ジメチルヒダントイン、または2-グリシジルオキシ-1,3-ビス(5,5-ジメチル-1-グリシジルヒダントイン-3-イル)プロパンがある。
さらに、そのようなエポキシ樹脂と硬化剤との液体予備反応付加物がエポキシ樹脂に好適である。
無論、エポキシ材料の混合物を本発明の組成物に使用することも可能である。
好ましいエポキシ材料は、環状脂肪族ジエポキシドである。3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、およびそれらの組合せが特に好ましい。他の好ましいエポキシ材料は、多核フェノール、例えばビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、またはそれらのオリゴマーを基剤とする。エポキシ材料は、広範囲な分子量を有することができる。一般的に、エポキシ当量、すなわち数平均分子量を反応性エポキシ基の数で割った値あは、好ましくは44〜1000である。
(A2)オキセタン基含有成分
本発明の組成物は、カチオン重合可能な成分としてオキセタンも含むことができる。オキセタン化合物は、少なくとも一個の、下記の式(1):
Figure 0005167496
により示されるオキセタン環を含む。
オキセタン化合物は、カチオン重合可能な光反応開始剤の存在下で、光で照射することにより、重合または架橋させることができる。
分子中に1個のオキセタン環を有するオキセタンの例は、下記の式(2):
Figure 0005167496
により示される。式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を表し、Rは、水素原子、フッ素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、およびブチル基、1〜6個の炭素原子を有するフルオロアルキル基、例えばトリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、およびペルフルオロプロピル基、6〜18個の炭素原子を有するアリール基、例えばフェニル基およびナフチル基、フリル基、またはチエニル基を表し、Rは、水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、およびブチル基、2〜6個の炭素原子を有するアルケニル基、例えば1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-メチル-1-プロペニル基、2-メチル-2-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、および3-ブテニル基、6〜18個の炭素原子を有するアリール基、例えばフェニル基、ナフチル基、アントラニル基、およびフェナントリル基、置換された、または置換されていない7〜18個の炭素原子を有するアラルキル基、例えばベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基、フェネチル基、スチリル基、シンナミル基、エトキシベンジル基、他の芳香族環を有する基、例えばアリールオキシアルキル、例えばフェノキシメチル基およびフェノキシエチル基、2〜6個の炭素原子を有するアルキルカルボニル基、例えばエチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基、2〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、例えばエトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、2〜6個の炭素原子を有するN-アルキルカルバモイル基、例えばエチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル、ペンチルカルバモイル基、または2〜1000個の炭素原子を有するポリエーテル基を表す。
分子中に2個のオキセタン環を有するオキセタン化合物の例は、下記の式(3):
Figure 0005167496
により示される。式中、Rは、上記式(2)に関して定義した基と同じであり、Rは、二価の有機基、例えば直鎖状または分岐鎖状の、1〜20個の炭素原子を有するアルキレン基、例えばエチレン基、プロピレン基、およびブチレン基、直鎖状または分岐鎖状の、1〜120個の炭素原子を有するポリ(アルキレンオキシ)基、例えばポリ(エチレンオキシ)基およびポリ(プロピレンオキシ)基、直鎖状または分岐鎖状の不飽和炭化水素基、例えばプロペニレン基、メチルプロペニレン基、およびブテニレン基を表す。
分子中に2個のオキセタン環を有する化合物の具体的な例としては、下記の式(9)および(10):
Figure 0005167496
により示される化合物を挙げることができる。
式(10)中、Rは、上記の式(2)に関して定義した基と同じである。
オキセタン化合物の具体例を以下に記載する。
分子中に1個のオキセタン環を含む化合物としては、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、3-(メタ)アリルオキシメチル-3-エチルオキセタン、(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ベンゼン、4-フルオロ[1-(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、4-メトキシ[1-(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、[1-(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)エチル]フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、イソボミルオキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、イソボミル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、2-エチルヘキシル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、エチルジエチレングリコール(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、2-テトラブロモフェノキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、2-トリブロモフェノキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、2-ヒドロキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、2-ヒドロキシプロピル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ボルニル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物としては、3,7-ビス(3-オキセタニル)-5-オキサ-ノナン、3,3'-(1,3-(2-メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス-(3-エチルオキセタン)、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,2-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレン(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、1,4-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリトリトールトリス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリトリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリトリトールヘキサキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリトリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリトリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン-変性されたジペンタエリトリトールヘキサキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン-変性されたジペンタエリトリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、EO-変性されたビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、PO-変性されたビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、EO-変性された水素化ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、PO-変性された水素化ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、EO-変性されたビスフェノールF(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられ、これらの化合物は、個別に、または2種類以上の組合せで使用することができる。
好ましいオキセタンは、上記式2により規定され、式中、RがC1〜C4アルキル基であり、Z=酸素であり、R=H、C1〜C8アルキル基またはフェニル基である化合物からなる群、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ベンゼン、2-エチルヘキシル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,2-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテルおよびビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテルから選択される。
オキセタン化合物は、個別に、または2種類以上の組合せで使用することができる。
(A3)他のカチオン重合可能な成分
本発明の組成物に使用できる他のカチオン重合可能な成分としては、例えば環状ラクトン化合物、環状アセタール化合物、環状チオエーテル化合物、スピロオルトエステル化合物、およびビニルエーテル化合物がある。
無論、カチオン重合可能な成分の混合物を本発明の組成物に使用できる。
本発明の一実施態様では、本発明の組成物は、カチオン重合可能な基および少なくとも一個のヒドロキシル基を有するカチオン重合可能な成分を含むことができる。好ましくは、この成分は、一個のカチオン硬化し得る基および一個以上のヒドロキシル基を有する。そのような成分は、中間の架橋密度を有する網目を有する三次元的物体の製造にも貢献し得ると考えられる。
好ましくは、本発明の組成物は、該組成物の総重量に対して少なくとも30重量%、より好ましくは少なくとも40重量%、最も好ましくは少なくとも60重量%のカチオン硬化し得る成分を含んでなる。好ましくは、本発明の組成物は、組成物の総重量に対して90重量%未満、より好ましくは80重量%未満のカチオン硬化し得る成分を含んでなる。
(B)カチオン系光反応開始剤
本発明の組成物では、光照射した時に、カチオン重合可能な化合物、例えばエポキシ材料、の反応を開始するカチオンを形成する、全ての好適な型の光反応開始剤を使用できる。非常に多くの、公知であり、技術的に立証された、好適なカチオン系光反応開始剤がある。これらの材料には、例えば弱求核性のアニオンを含むオニウム塩がある。例は、ハロニウム塩、ヨードシル塩またはスルホニウム塩、例えば公開欧州特許出願第EP153904号および国際特許出願第WO98/28663号に記載されている塩、スルホキソニウム塩、例えば公開欧州特許出願第EP35969号、同第44274号、同第54509号、および同第164314号に記載されている塩、またはジアゾニウム塩、例えば米国特許第3,708,296号および同第5,002,856号に記載されている塩である。これら8つの文献は、引用されることにより本明細書の開示の一部とされる。他のカチオン系光反応開始剤は、メタロセン塩、例えば両出願共、公開欧州特許出願第EP94914号および同第94915号(これら文献は引用されることにより本明細書の開示の一部とされる。)に記載されている塩である。
他の現在のオニウム塩開始剤および/またはメタロセン塩の調査は、「UV Curing, Science and Technology」、(編集者S.P. Pappas, Technology Marketing Corp., 642 Westover Road, Stamford, Conn., U.S.A.)または「Chemistry & Technology of UV & EB Formulation for Coatings, Inks & Paints」, Vol. 3(P.K.T. Oldring編集)に記載されている(これら文献は引用されることにより本明細書の開示の一部とされる。)
好ましい開始剤としては、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩等が挙げられる。典型的な光重合開始剤は、下記の式(11)および(12):
Figure 0005167496

により表され、式中、Qは、1〜18個の炭素原子を有するアルキル基、1〜18個の炭素原子を有するアルコキシル基、チオフェニル基または下記式(12a)により表される基を表す。
Figure 0005167496

式中、Mは金属原子、好ましくはアンチモンを表し、Zはハロゲン原子、好ましくはフッ素を表し、tは金属の原子価数、例えばアンチモンの場合には6、である。
好ましいカチオン系光反応開始剤としては、ヨードニウム光反応開始剤、例えばヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートがあるが、これは、ヨードニウム光反応開始剤は、特に光増感剤、例えばn-エチルカルバゾール、と併用した時に、黄変の傾向が低いためである。
光効率を増加する、または特定波長、例えば特定レーザー波長もしくは一連の特定レーザー波長、に対してカチオン系光反応開始剤を増感するために、開始剤の種類に応じて、増感剤を使用することもできる。例は、多環式芳香族炭化水素または芳香族ケト化合物である。好ましい増感剤の具体例は、公開欧州特許出願第EP153904号に記載されている。他の好ましい増感剤は、米国特許第5,667,937号に記載されているベンゾペリレン、1,8-ジフェニル-1,3,5,7-オクタテトラエン、および1,6-ジフェニル-1,3,5-ヘキサトリエンである(これら文献は引用されることにより本明細書の開示の一部とされる。)。増感剤の選択におけるもう一つのファクターは、光放射線源の性格および一次波長であることが分かる。
好ましくは、本組成物は、組成物の総重量に対して、0.1〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%の一種以上のカチオン系光反応開始剤を含んでなる。
(C)ヒドロキシ官能性成分
本発明の組成物は、少なくとも2個のヒドロキシル基を有するポリオールである、少なくとも一種のヒドロキシ成分を含む。本発明で使用するヒドロキシ成分は、第1級および/または第2級ヒドロキシル基を含むことができるポリオールである。ヒドロキシル成分は、少なくとも一個の第1級ヒドロキシル基を含むのが好ましい。第1級ヒドロキシル基は、2または3個の水素原子を有する炭素原子に共有結合したOH基である。好ましくは、ヒドロキシ成分は、2個の第1級ヒドロキシル基を含む。本発明の別の好ましい実施態様では、ヒドロキシ成分が、アルキルまたはアルコキシ鎖の末端に位置する第一級ヒドロキシル基および/または第二級ヒドロキシル基を有する化合物であり、該アルキルまたはアルコキシ鎖は、1〜100個のC原子、好ましくは2〜50個のC原子、より好ましくは5〜40個のC原子を有することができる。理論に捕らわれたくはないが、我々は、これらの第一級および第二級ヒドロキシル基が、好ましくはカチオン系重合反応で連鎖移動剤として機能すると考えている。異なったヒドロキシル化合物の混合物も使用できる。
ヒドロキシル成分は、分子量が200未満であり、一方の、より好ましくは両方のヒドロキシル基が第1級ヒドロキシル基であるジオールでよい。好適なジオールの例としては、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコールおよびトリプロピレングリコールがある。
ヒドロキシ成分は、好ましくは、中心構造に連鎖延長、例えばエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド、が付加している分子である。好ましくは、ヒドロキシ成分は、アルコキシル化されたポリオールまたはアルコキシル化された芳香族ジオールである。より好ましくは、ヒドロキシ成分は、エトキシル化されたポリオールまたはエトキシル化された芳香族ジオールである。
好適なヒドロキシ成分の例は、オリゴマー状および重合体状ヒドロキシル含有材料であり、ポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレングリコールおよび分子量が約200〜約1500 g/molのトリオール、様々な分子量のポリテトラメチレングリコール、ポリ(オキシエチレン-オキシブチレン)ランダムまたはブロック共重合体、ヒドロキシ末端を有するポリエステルおよびヒドロキシ末端を有するポリラクトン、ヒドロキシ官能化されたポリアルカジエン、例えばポリブタジエン、脂肪族ポリカーボネートポリオール、例えば脂肪族ポリカーボネートジオール、ヒドロキシ末端を有するポリエーテル、および下記の化学構造:
Figure 0005167496
(式中、R=-CH-、-C(CH)-、-C(CF)-、-CCl、-O-、-S-、R=-CHCH-または-CHCH(CH)-であり、nおよびmは1〜10である。)により表されるアルコキシル化芳香族ジオールが挙げられる。
本発明の一実施態様においては、ヒドロキシ成分は、好ましくはエトキシル化されたビスフェノールAを含んでなる。エトキシル化されたビスフェノールAは、例えばヒドロキシル基1個あたり1〜30エトキシル化、好ましくは2〜20のエトキシル化されている。本発明の別の実施態様では、ヒドロキシ成分は、好ましくはプロポキシル化されたビスフェノールAを含んでなる。プロポキシル化されたビスフェノールAは、例えばヒドロキシル基1個あたり1〜30プロポキシル化、好ましくはヒドロキシル基1個あたり2〜20プロポキシル化されている。
本発明のさらに別の態様においては、ヒドロキシ成分が、好ましくは混合でエトキシル化およびプロポキシル化されたビスフェノールAを含んでなる。このビスフェノールAは、例えばヒドロキシル基1個あたり1〜30エトキシル化および/またはプロポキシル化、好ましくはヒドロキシル基1個あたり2〜20エトキシル化/プロポキシル化されている。
他の好ましいヒドロキシル成分は、3個以上のヒドロキシル基を含む多価アルコール、例えばトリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリトール、ソルビトール、スクロース、またはクアドロール(quadrol)、を、環状エーテル化合物、例えばエチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド、またはテトラヒドロフラン、で変性することにより得られるポリエーテルポリオールである。具体例としては、EO変性されたトリメチロールプロパン、PO変性されたトリメチロールプロパン、テトラヒドロフラン変性されたトリメチロールプロパン、EO変性されたグリセロール、PO変性されたグリセロール、テトラヒドロフラン変性されたグリセロール、EO変性されたペンタエリトリトール、PO変性されたペンタエリトリトール、テトラヒドロフラン変性されたペンタエリトリトール、EO変性されたソルビトール、PO変性されたソルビトール、EO変性されたスクロース、PO変性されたスクロース、およびEO変性されたクアドロールがある。これらの中で、EO変性されたトリメチロールプロパン、PO変性されたトリメチロールプロパン、EO変性されたグリセロール、およびPO変性されたグリセロールが好ましい。
ヒドロキシル成分の分子量は、好ましくは100〜1500、より好ましくは160〜1000 g/molである。本発明の液体光硬化性樹脂組成物に使用するヒドロキシル成分の比率は、通常、1〜35重量%、好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは5〜25重量%である。
(D)衝撃調節剤
本発明の組成物は、少なくとも一種の衝撃調節剤を含んでなる。好適な衝撃調節剤の例としては、エラストマー、より好ましくは、予備加工されたエラストマー粒子である。これらのエラストマーは、ガラス転移温度(Tg)が、DSCで測定して0℃未満である。
本発明の組成物は、好ましくは1〜30重量%の衝撃調節剤を含む。衝撃調節剤は、好ましくは平均サイズが10 nm〜10μmのエラストマー粒子を含んでなる。
(D1)エラストマー
放射線硬化性樹脂組成物中に分散させることができる衝撃調節成分(D)の例としては、エチレンまたはプロピレンと、一種以上のC2〜C12α-オレフィンモノマーの共重合体を基剤とするエラストマーがある。
そのような材料の例としては、エチレン/プロピレン共重合体、または所望により第三の共重合可能なジエンモノマー、例えば1,4-ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、ジ-シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネンおよびテトラヒドロインデン、を含むエチレン/プロピレン共重合体(EPDM)、エチレン/α-オレフィン共重合体、例えばメチレン-オクテン共重合体およびエチレン/α-オレフィン/プロピレン共重合体が挙げられる。
他の好適なエラストマーは、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン/ブタジエンランダム共重合体、スチレン/イソプレンランダム共重合体、アクリルゴム(例えばポリブチルアクリレート)、エチレン/アクリレートランダム共重合体およびアクリル系ブロック共重合体、スチレン/ブタジエン/(メタ)アクリレート(SBM)ブロック共重合体、スチレン/ブタジエンブロック共重合体(スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(SIS)およびそれらの水素化された変形、SEBS、SEPS)、および(SIS)およびイオノマーである。
市販されているエラストマーの例は、Shell製のKraton(SBS、SEBS、SIS、SEBSおよびSEPS)ブロック共重合体、Lotrylエチル/アクリレートランダム共重合体(Arkema)およびSurlynイオノマー(Dupont)である。
所望により、エラストマーは、反応性基、例えばエポキシ、オキセタン、カルボキシルまたはアルコール、を含むように変性することができる。この変性は、例えば反応性グラフト化により、または共重合により導入することができる。後者の商業的例は、Arkema製のLotaderランダムエチレン/アクリレート共重合体AX8840(グリシジルメタクリレート/GMA変性)、AX8900およびAX8930(GMAおよび無水マレイン酸変性/MA)である。
所望により、エラストマーは、放射線硬化性樹脂組成物中に混合した後、架橋させることができる。架橋構造は、従来の方法により導入することができる。そのような材料に使用する架橋剤の例としては、過酸化物、硫黄、レゾール、等を、所望により多官能性モノマー、例えばジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルマレエート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルメタクリレート、等との組合せで、挙げることができる。
(D2)予備加工されたエラストマー粒子
放射線硬化性樹脂組成物中に分散させることができる、より好ましい衝撃調節剤(D)の例としては、予備加工されたエラストマー粒子である。エラストマー粒子は、エマルション重合により製造されたラテックスからの単離、エラストマー原料の粉砕または低温粉砕、または組成物の他の成分中での、その場における製造、により得られる粒子を含めて、様々な手段により製造することができる。これらのエラストマー粒子の平均サイズは、好ましくは10 nm〜10μmである。
そのような予備加工されたエラストマー粒子の商業的供給源の例としては、様々な製造業者から様々な平均粒子径で市販されている、PB(ポリブタジエン)またはPBA(ポリブチルアクリレート)ラテックス、もしくはEPDM、SBS、SISまたは他のいずれかのゴムの乳化により得られるラテックスが挙げられる。
所望により、エラストマーは、架橋構造を含むことができる。架橋構造は、従来の方法により導入することができる。そのような材料に使用する架橋剤の例としては、過酸化物、硫黄、レゾール、等を、所望により多官能性モノマー、例えばジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルマレエート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルメタクリレート、等との組合せで、挙げることができる。
所望により、粒子上にはシェルが存在することができ、例えばグラフト化により、またはエマルション重合の第二段階の際に導入することができる。そのような粒子の例は、ゴムコアおよびガラス質シェルを含むコア-シェル衝撃調節剤粒子である。コア材料の例は、ポリブタジエン、ポリイソプレン、アクリルゴム(例えばポリブチルアクリレートゴム)、スチレン/ブタジエンランダム共重合体、スチレン/イソプレンランダム共重合体、またはポリシロキサンである。シェル材料またはグラフト共重合体の例は、ビニル芳香族化合物(例えばスチレン)とシアン化ビニル(例えばアクリロニトリル)または(メタ)アクリレート(例えばMMA)の(共)重合体である。
所望により、反応性基は、共重合、例えばグリシジルメタクリレートとの共重合により、あるいは反応性官能基を形成するためのシェルの処理により、シェルの中に取り入れることができる。好適な反応性官能基としては、エポキシ基、オキセタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ビニルエーテル基、および/またはアクリレート基があるが、これらに限定するものではない。
これらのコア-シェル型エラストマー粒子の市販製品の例としては、Resinous Bond RKB(Resinous Chemical Industries Co., Ltd.製のコア-シェル粒子のエポキシ中分散物)、Durastrength D400、Durastrength 400R(Arkema Group製)、Paraloid EXL-2300(非官能性シェル)、Paraloid EXL-2314(エポキシ官能性シェル)、Paraloid EXL-2600、Paraloid EXL-3387およびParaloid KM-365(Rohm and Haas製)、Genioperl P53、Genioperl P23、Genioperl P22(Wacker Chemical製)等が挙げられる。
そのようなエラストマー粒子の他の例としては、ジアルキルシロキサン反復単位を包含する架橋したポリオルガノシロキサンゴムが挙げられる。ここで「アルキル」とは、C1〜C6アルキルである。そのような粒子は、Blockの米国特許第4,853,434号に開示されている方法により製造することができる(この文献は引用されることにより本明細書の開示の一部とされる。)。これらの粒子は、好ましくは粒子表面上に反応性基、例えばオキシラン、グリシジル、オキセタン、ヒドロキシル、ニルエステル、ビニルエーテル、または(メタ)アクリレート基、またはそれらの組合せ、を包含するために、変性することができる。
市販されているポリオルガノシロキサンエラストマー粒子の例としては、Albidur EP 2240(A)、Albidur EP 2640、Albidur VE 3320、Albidur EP 5340、Albidur EP 5640、およびAlbiflex 296(粒子のエポキシまたはビニルエーテル樹脂中分散物、Hanse Chemie, 独国)、Genioperl M41C(エポキシ中分散物、Wacker Chemical)、Chemisnow MX SeriesおよびMP Series(Soken Chemical and Engineering Co.)が挙げられる。
本発明で使用するコア-シェル粒子の製造に使用できる他の材料は、例えば下記のようなものを挙げることができる。ポリ(ブチルアクリレート)コアおよびポリ(メチルメタクリレート)シェルを含むコア/シェル材料を開示している、Nakamura etal J Appl Polym Sci v 33 n 3 Feb. 20, 1987 p 885-897, 1987。シェルは、エポキシド基を含むように処理されている。ポリ(メチルメタクリレート−コ−ブチルアクリレート)から調製したコアおよびシェルを含み、カルボン酸基を表面上に有する材料を製造するためにMMAまたはAMPSで処理したコアシェル材料を記載している、Saija, L.M.およびUminski, M., Surface Coatings International Part B 2002 85, No.B2, June 2002, p.149-53。ポリスチレン、ポリ(メチルメタクリレート)またはポリブタジエンをそのコアとして使用する材料を記載している、Aerdts, A.M etal, Polymer 1997 38, No. 16, 1997, p. 4247-52。エポキシド化されたポリ(メチルメタクリレート)は、シェルに使用されている。このエポキシド箇所が、この材料のコア上の反応性箇所である。
コアシェル粒子は、2個以上のコアおよび/または2個以上のシェルを包含することができる。さらに、コア−シェル粒子とエラストマー粒子の混合物を使用することもできる。
エラストマー粒子、またはコア−シェル粒子のエラストマー状コアは、好ましくはTgがDSCで測定して0℃未満である。
(D3)硬化する際にゴム状領域中に入り込む、混和し得る化合物
本発明の組成物は、硬化する際にゴム状領域中に入り込む、一種以上の溶解した成分を含むこともできる。これらの成分は、一般的に少なくとも一種の、Tgが0℃未満である、エラストマー領域中に組み込まれるエラストマー状ブロックを含む。これらの成分は、官能基、例えばエポキシ、ヒドロキシ、(メタ)アクリレート、ビニルエーテル、等を含むことができる。(D3)成分の分子量は、一般的に1500 g/molより高い。
これらの材料の例は、エポキシ−またはカルボキシ末端を有するブタジエン-ニトリルゴム(ETBN、CTBN)である。他の例は、エポキシ、ヒドロキシまたは(メタ)アクリレート官能性の低Tgオリゴマーである。オリゴマーがヒドロキシ官能性である場合、衝撃調節剤は、連鎖移動剤としても作用し、下記の段落に記載するように、ヒドロキシ含有量の計算に包含する必要がある。この場合、低分子量ヒドロキシ成分も組成物中に存在するのが好ましい。
市販されているCTBNの例は、EPON Resin 58000、例えば58003、58005、58006、58042、58901および58034である。分子量が1500 g/molを超えるエポキシ-またはヒドロキシ官能性低Tgオリゴマーの例は、様々な分子量を有するポリプロピレングリコールのAcclaimシリーズ(Bayer)、ポリテトラメチレングリコールのTerathaneシリーズ(Dupont)、ポリ(オキシエチレン-オキシブチレン)ランダムまたはブロック共重合体、Hodogaya Chemical Co.Ltd.製のpTGL、ヒドロキシ末端を有するポリエステルおよびヒドロキシ末端を有するポリラクトン、例えばDaicel製のPlaccel 220シリーズ、ヒドロキシル官能性ポリアルカジエン、例えばポリブタジエン、脂肪族ポリカーボネートポリオール、例えば脂肪族ポリカーボネートジオール、ヒドロキシ末端を有するポリエーテルまたは市販のエポキシド/脂肪族ポリオールブレンド、例えばUvacure 1530、1531、1532、1533および1534(UCB Chemicals)。他の例は、Arkema製のNanostrengthブロック共重合体E20、E40(SBM型)およびM22(全アクリル系)である。
カチオン重合可能な成分/ヒドロキシの比
本発明の組成物は、好ましくはカチオン重合可能な成分/ヒドロキシの比が2.0〜5.0である。カチオン重合可能な成分/ヒドロキシの比(Cat.Poly./ヒドロキシ)は、カチオン重合可能な官能基の量を、組成物中に存在するヒドロキシ官能基の量で割った値である。カチオン重合可能な官能基の量は、組成物100グラム中に存在するカチオン重合可能な基の数(mmol)を測定することにより、計算される。カチオン重合可能な基としては、エポキシ、オキセタン、テトラヒドロフラン、環状ラクトン、環状アセタール、環状チオエーテル、スピロオルトエステル、およびビニルエーテル基がある。ヒドロキシ基の量(またはヒドロキシ値)は、組成物100グラム中に存在するヒドロキシ基の数(mmol)を測定することにより、計算される。カチオン重合可能な成分(A)およびヒドロキシ成分(C)中に存在するヒドロキシル基(および所望によりヒドロキシル基含有成分(D3))だけを、ヒドロキシ値の計算で考慮する。他の成分もヒドロキシ基を含むことができる(例えばある種の(メタ)アクリレート化合物およびラジカル光反応開始剤)が、これらは、陽イオン的重合に対して強い連鎖移動効果を有するとは考えられず、この理由から、および簡単にするために、計算から除外する。
カチオン重合可能な基がエポキシ基である場合、カチオン重合可能な成分/ヒドロキシ比は、エポキシ/ヒドロキシ比として記載することもできる。
カチオン重合可能な成分/ヒドロキシの比は、好ましくは2.2〜4.75、最も好ましくは2.4〜4.5である。
(E)ラジカル重合可能な化合物
本発明の組成物は、ラジカル重合可能な化合物も含むことができる。ラジカル重合可能な化合物の好適な例は、一個以上のエチレン系不飽和基を有する化合物、例えばアクリレートまたはメタクリレート基を有する化合物である。
単官能性エチレン系不飽和化合物の例としては、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2-テトラクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラブロモフェニル(メタ)アクリレート、2-テトラブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2-トリクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2-トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、およびメチルトリエチレンジグリコール(メタ)アクリレートが挙げられる。
多官能性ラジカル重合可能な化合物の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジメチレンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド(以下、「EO」と略記することがある)変性されたトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド(以下、「PO」と略記することがある)変性されたトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの両末端(メタ)アクリル酸付加物、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、EO変性されたビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性されたビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性された水素化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性された水素化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性されたビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、フェノールノボラックポリグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート等が挙げられる。
好ましいラジカル重合可能な化合物は、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレートおよびモノ-アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレートおよびペンタアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ネオペンチルグリコールプロポキシル化されたジアクリレートおよびイソボルニルアクリレートからなる群から選択される。
上記ラジカル重合可能な化合物のそれぞれは、個別に、または二種類以上の組合せで、もしくは少なくとも一種の単官能性モノマーと少なくとも一種の多官能性モノマーの組合せで使用することができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物に使用できるラジカル重合可能な化合物の含有量は、通常0〜45重量%、好ましくは3〜35重量%である。ハイブリッド処方物の場合、好ましくは2〜6の官能性を有する多官能性アクリレートは、本発明の組成物中に、組成物全体に対して1〜30重量%、より好ましい2〜20重量%、最も好ましくは3〜15重量%の量で使用する。
(F)ラジカル光反応開始剤
本組成物は、一種以上のフリーラジカル光反応開始剤を使用することができる。光反応開始剤の例としては、ベンゾイン類、例えばベンゾイル、ベンゾインエーテル類、例えばベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、およびベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、およびベンゾインアセテート、アセトフェノン類、例えばアセトフェノン、2,2-ジメトキシアセトフェノン、4-(フェニルチオ)アセトフェノン、および1,1-ジクロロアセトフェノン、ベンジル、ベンジルケタール、例えばベンジルジメチルケタール、およびベンジルジエチルケタール、アントラキノン、例えば2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-tertブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、および2−アミルアントラキノン、トリフェニルホスフィン、ベンゾイルホスフィンオキシド、例えば2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(Lucirin TPO)、ベンゾフェノン類、例えばベンゾフェノン、ジメトキシベンゾフェノン、ジフェノキシベンゾフェノン、および4,4'-ビス(N,N'-ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、チオキサントンおよびキサントン、アクリジン誘導体、フェナゼン誘導体、キノキサリン誘導体または1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-O-ベンゾイルオキシム、1-アミノフェニルケトンまたは1-ヒドロキシフェニルケトン、例えば1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、フェニル(1-ヒドロキシイソプロピル)ケトンおよび4-イソプロピルフェニル(1-ヒドロキシイソプロピル)ケトン、またはトリアジン化合物、例えば4'''-メチルチオフェニル-1-ジ(トリクロロメチル)-3,5-S-トリアジン、S-トリアジン-2-(スチルベン)-4,6-ビストリクロロメチル、およびパラメトキシスチリルトリアジンであり、これらの全てが公知の化合物である。
放射線源として通常、例えば325 nmで操作するHe/Cdレーザー、例えば351 nm、または351および364 nm、もしくは333、351、および364 nmで操作するアルゴン-イオンレーザー、あるいは出力351または355 nmを有する周波数三重YAG固体レーザーと併用される、特に好適なフリーラジカル光反応開始剤は、アセトフェノン、例えば2,2-ジアルコキシベンゾフェノンおよび1-ヒドロキシフェニルケトン、例えば1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-1-{4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル}-2-メチル-1-プロパノン、ベンゾフェノン、または2-ヒドロキシイソプロピルフェニルケトン(2-ヒドロキシ-2,2-ジメチルアセトフェノンとも呼ばれる)であり、特に1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンである。別の区分のフリーラジカル光反応開始剤は、ベンジルケタール、例えばベンジルジメチルケタール、を含んでなる。特に、アルファ-ヒドロキシフェニルケトン、ベンジルジメチルケタール、または2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドを光反応開始剤として使用することができる。
別の区分の好適なフリーラジカル光反応開始剤は、光放射線を吸収し、(メタ)アクリレートの重合を開始できるフリーラジカルを発生することができるイオン系染料-対イオン化合物を含んでなる。従って、本発明の、イオン系染料-対イオン化合物を含んでなる組成物は、400〜700ナノメートルの調節可能な波長領域における可視光を使用する、より多様な様式で硬化させることができる。イオン系染料-対イオン化合物およびそれらの作用様式は、例えば、公開欧州特許出願第EP223587号および米国特許第4,751,102号、同第4,772,530号および同第4,772,541号から公知である。好適なイオン系染料-対イオン化合物の例としては、光放射線染料-ヨードニウムイオン複合体、光放射線染料-ピリリウムイオン複合体、および特に、下記の式(10)を有するカチオン系染料-ボレート陰イオン化合物を挙げることができる。
Figure 0005167496
式中、Dはカチオン系染料であり、R12、R13、R14、およびR15は、それぞれ互いに独立して、アルキル、アリール、アルカリール、アリル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、脂環式または飽和もしくは不飽和複素環式基である。基R12〜R15に関する好ましい定義は、例えば公開欧州特許出願第EP223587号に記載されている。
好ましいフリーラジカル光反応開始剤としては、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、2,2-ジメトキシアセトフェノン、ベンゾフェノンおよび2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドがある。これらの光反応開始剤は、単独で、または組合せで、黄変が比較的少ない傾向がある。
本組成物は、組成物の総重量に対して0.1〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%の一種以上のフリーラジカル光反応開始剤を含んでなる。
カチオン重合可能な成分/ラジカル重合可能な成分の比
ラジカル重合可能な成分ならびにカチオン重合可能な成分を含んでなる組成物は、好ましくはカチオン重合可能な成分/ラジカル重合可能な成分の比が4〜20である。カチオン重合可能な成分/ラジカル重合可能な成分の比は、カチオン重合可能な基の量を、組成物中に存在するラジカル重合可能な官能基の量で割った値である。カチオン重合可能な基の量は、組成物100グラム中に存在するカチオン重合可能な基の数(mmol)を測定することにより、計算される。ラジカル重合可能な基の量は、組成物100グラム中に存在する(メタ)アクリレートおよび他のラジカル重合可能な基の数(mmol)を測定することにより、計算される。カチオン重合可能な成分/ラジカル重合可能な成分の比(Cat.Poly./Rad.Poly)は、カチオン重合可能な成分の値をラジカル重合可能な成分の値で単純に割ることにより、計算される。
カチオン重合可能な基がエポキシ基であり、ラジカル重合可能な基が(メタ)アクリレート基である場合、当業者は、カチオン重合可能な成分/ラジカル重合可能な成分の比を、エポキシ/(メタ)アクリレート比として記載することもできる。
カチオン重合可能な成分/ラジカル重合可能な成分の比は、好ましくは4.5〜15、または好ましくは5〜10、もしくは最も好ましくは5〜9である。
(G)カチオン重合可能な、およびラジカル重合可能な基の両方を有する成分
本発明の組成物は、一種類の官能基がカチオン重合可能であり、同じ分子上にある第二の種類の官能基がラジカル重合可能であるように、二種類以上の反応性官能基を有する分子を含むことができる。これらの化合物を本発明の組成物に加えることにより、生部品の強度を増加し、破断点伸びを改良するという、予期せぬ効果が得られる。カチオン重合可能な基としては、エポキシ、オキセタン、テトラヒドロフラン、環状ラクトン、環状アセタール、環状チオエーテル、スピロオルトエステル、およびビニルエーテル基がある。陽イオン的重合に連鎖移動剤として酸化できるヒドロキシル基は、カチオン系条件下では単独重合できないので、カチオン重合可能な基としては含まれない。その上、これらの分子中に存在し得るヒドロキシル基は、陽イオン的重合に強い連鎖移動効果を有するとは期待されず、この理由から、および簡単にするために、カチオン重合可能な成分/ヒドロキシ比の計算から除外する。ラジカル重合可能な基としては、(メタ)アクリレート、ビニル基、およびビニリデン基がある。
カチオン重合可能な官能基、およびフリーラジカル重合可能な官能基を有する市販材料としては、「Cyclomer」シリーズ、例えばCyclomer M-100、M-101、またはA-200(Daicel Chemical, 日本国、から入手可能)、Ebecryl-3605(Radcure Specialtiesから入手可能)、VEEAまたはVEEM(Nippon Shokubai Co. Ltd.、大阪、日本、から入手可能)、およびCD611、SR531またはSR285(Sartomerから入手可能)がある。
カチオン重合可能な基、およびラジカル重合可能な基の両方を有する成分は、一般的に0〜25重量%、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは3〜15重量%の量で存在する。
カチオン重合可能な基、およびラジカル重合可能な基の両方を有する上記の化合物は、カチオン重合可能な成分/ヒドロキシ比およびカチオン重合可能な成分/ラジカル重合可能な成分比の計算に包含する。
(H)添加剤/他の成分
本発明の組成物中には、添加剤も存在してよい。粘度蓄積、例えば固体画像形成工程で使用する際の粘度蓄積を阻止するために、安定剤を組成物に加えることが多い。好ましい安定剤としては、米国特許第5,665,792号(本文献は引用されることにより本明細書の開示の一部とされる。)に記載されている安定剤がある。そのような安定剤は、通常、IAおよびIIA族金属の炭化水素カルボン酸塩である。これらの塩の最も好ましい例は、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、および炭酸ルビジウムである。炭酸ルビジウムは、本発明の、推奨量が組成物の0.0015〜0.005重量%である処方物に好ましい。他の安定剤は、ポリビニルピロリドンおよびポリアクリロニトリルである。他の可能な添加剤/他の成分としては、染料、顔料、充填材(例えばシリカ粒子-好ましくは円筒形または球形シリカ粒子-、タルク、ガラス粉末、アルミナ、アルミナ水和物、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリケート鉱物、ケイソウ土、シリカサンド、シリカ粉末、酸化チタン、アルミニウム粉末、青銅粉末、亜鉛粉末、銅粉末、鉛粉末、金粉末、銀ダスト、ガラス繊維、チタン酸カリウム髭状結晶、炭素髭状結晶、サファイア髭状結晶、ベリリア髭状結晶、炭化ホウ素髭状結晶、炭化ケイ素髭状結晶、窒化ケイ素髭状結晶、ガラスビーズ、中空ガラスビーズ、金属酸化物およびチタン酸カリウム髭状結晶)、酸化防止剤、湿潤剤、フリーラジカル光反応開始剤用の光増感剤、フリーラジカル連鎖移動剤、レベリング剤、消泡剤、界面活性剤等が挙げられる。
芳香族および環状脂肪族成分の含有量
本発明の組成物は、好ましくはかなり高い含有量の芳香族および/または環状脂肪族基を有する。これらの基の含有量を高くすることにより、特にカチオン重合可能な成分/ヒドロキシの比2.5〜5.0との組合せで、高い架橋密度を必要とせずに、高いアイゾットおよび/またはK1C値を維持しながら、硬化した物体の弾性率が改良されることが分かった。
処方物の芳香族および環状脂肪族成分の含有量は、組成物の各成分中に含まれる芳香族および環状脂肪族基の数により、決定することができる。各芳香族基に関して、置換に関係なく、平均分子量76 g/molを使用する。環状脂肪族基の分子量は、環状脂肪族基の環状脂肪族環部分の重量として定義される。環状脂肪族基がシクロヘキシル基である場合、分子量82 g/molを推定する(可能な置換基の重量は、シクロヘキシル基の重量の一部に計算しない)。
処方物中の各成分に関して、芳香族および環状脂肪族基の含有量は、その成分の全芳香族および環状脂肪族基の重量を総計し、これをその成分の分子量で割ることにより、計算することができる。これは、成分の芳香族/環状脂肪族重量画分である。
次に、総組成物の芳香族および環状脂肪族基の含有量は、組成物100 g中の各成分の重量を総計し、その組成物中にある各成分の芳香族/環状脂肪族重量画分を乗じることにより、計算することができる。
好ましくは、処方物の芳香族および環状脂肪族成分含有量は、0.2〜0.6、より好ましくは0.25〜0.5、さらに好ましくは0.3〜0.45、最も好ましくは0.32〜0.40である。
架橋密度
組成物は、中程度の架橋密度を有するのが好ましい。高い架橋密度は、組成物の脆化を引き起こすことが分かっている。架橋密度の尺度は、周波数1 Hzによる張力の動的機械的分析で測定して、200℃における動的弾性率E'の値を試験することにより、都合良く決定することができる。好ましくは、200℃における動的弾性率E'は2〜35 MPa、より好ましくは4〜30 MPa、さらに好ましくは6〜25 MPa、最も好ましくは8〜20 MPaである。
本発明の処方物
本願は、完全硬化した後に、独特な特性を有する物体を与える、特定の成分を含んでなる樹脂組成物を特許請求するものである。本発明を多くの例で実証するが、これらの例は、本発明の範囲を制限するものではない。当業者は、特許請求の範囲に入るが、開示する例とは異なった別の組成物を製造することができる。代わりの組成物を設計するための一方法は、下記の設計手順を適用することである。当業者は、二工程設計方法を使用することができるが、そこでは、先ずマトリックス材料(この材料は、組成物の、衝撃調節剤dを除く成分を含む)を設計する。この設計方法では、衝撃調節に敏感なマトリックス材料を開発する。そこでは、硬化した時の引張弾性率が室温で少なくとも2 GPa(好ましくは2.5 GPaより高く、より好ましくは3 GPaより高い)であり、降伏応力が85 MPa未満、好ましくは80 MPa未満、より好ましくは75 MPa未満であるマトリックス材料が得られるように、成分(衝撃調節剤dを除く全ての成分)を選択する。
そのようなマトリックスは、成分a、bおよびcの組合せを、
1.カチオン重合可能な基とヒドロキシル基のモル比が、好ましくは2.0〜5.0、より好ましく
は2.2〜4.75、最も好ましくは2.4〜4.5になり、
2.芳香族および環状脂肪族成分の含有量が、好ましくは0.2〜0.6、好ましくは0.25〜0.5、さらに好ましくは0.3〜0.45、最も好ましくは0.32〜0.40になる、
ように、選択することにより、開発することができる。
ハイブリッド処方物を設計する場合、例えば光造形法用途には、さらに、
3.カチオン重合可能な基とラジカル重合可能な基のモル比が、好ましくは4.5〜15、より好ましくは5〜10、最も好ましくは5〜9になるように設計する。
これらの指針に基づいて処方した場合、剛性と、引張試験の際に降伏挙動を示すのに十分に低い降伏応力の適切なバランスを有するマトリックス材料が得られる。さらに、これらの指針(特に重合可能な基とラジカル重合可能な基の目標とする比)に従う結果、硬化の後、中間の架橋密度を有する網目が得られる。上記のように、これは、1 Hzにおける動的機械的分析で測定して、200℃における動的弾性率E'の値が、好ましくは2〜35 MPa、より好ましくは4〜30 MPa、さらに好ましくは6〜25 MPa、最も好ましくは8〜20 MPaになることから分かる。ガラス転移温度が室温未満に低下するのを阻止して十分な弾性率を得るには、芳香族および環状脂肪族成分含有量の指針に従うことが好ましい。
第二の工程では、成分dを処方物に、所望の生成物(特許権請求するような)が得られるように加えることにより、材料の破壊靱性および/または耐衝撃性を改良する。
本願における比較例は、カチオン重合可能な基とヒドロキシル基のモル比が高すぎるか、またはカチオン重合可能な基とラジカル重合可能な基のモル比が低過ぎる場合、靱性が低過ぎる(即ちK1Cまたはアイゾット値が低い)部品が得られることを示している。他の比較実験では、芳香族および環状脂肪族成分含有量が低過ぎる、および/またはカチオン重合可能な基とヒドロキシル基のモル比が低過ぎる場合、完全に硬化した材料のゴム状挙動を室温で示す部品が得られる。最後に、衝撃調節剤を使用せずに、K1Cおよび/またはアイゾット値が低すぎる部品が得られる場合もある。
用途
本組成物は、広範囲な用途に適している。例えば、これらの組成物は、ラピッドプロトタイピングにより三次元的物体を製造するのに使用できる。ラピッドプロトタイピングは、「固体画像形成」または「光造形法」と呼ばれることもあり、光成形可能な組成物をある表面上に薄層として塗布し、その組成物が像様に固化するように、光放射線で像様露光する方法である。この塗布は、組成物が室温で液体である場合に最も都合良く行われるが、固体組成物を融解させて層を形成するか、または固体またはペースト組成物を、それがせん断粘度低下挙動を示す場合には、塗布することもできる。続いて、光成形可能な組成物の新しい層を、前の、露光した、および露光していない組成物の層の上に塗布する。次いで、この新しい層を像様露光し、各部を像様に固化させ、新たに硬化した区域の部分と、前に硬化した区域の部分との間の密着性を誘発する。各像様露出は、光硬化した物体の適切な断面に関連する形状で行われるので、全ての層が塗布され、全ての露出が完了した時、一体的な光硬化した物体を周囲の組成物から取り出すことができる。
従って、ラピッドプロトタイピング製法は、例えば下記の、
(1)表面上に、組成物の薄層を塗布し、
(2)前記薄層に光放射線を像様に露光して、画像形成された断面を形成するが、その際、前記露光された区域で前記薄層が実質的に硬化を引き起こすのに十分な強度および時間で光放射線を放射し、
(3)前に露光された画像形成した断面上に、前記組成物の薄層を塗布し、
(4)前記工程(3)から得た前記薄層に光放射線を像様に露光して、別の画像形成された断面を形成するが、その際、前記露光された区域で前記薄層が実質的に硬化を引き起こし、前記前に露光された、画像形成された断面に対して密着するのに十分な強度および時間で光放射線を照射し、
(5)前記工程(3)および(4)を、三次元物品を構築するのに十分な回数繰り返す、
こととして説明することができる。
一般的に、光放射線露光することにより形成される三次元的物品は、上記のように、完全には硬化していない、即ち組成物中の全ての反応性材料が反応している訳ではない。従って、物品をより完全に硬化させるための追加工程を行うことが多い。これは、光放射線をさらに照射すること、加熱、またはそれらの両方により、達成できる。光放射線に対する露光は、いずれかの都合の良い放射線源、一般的にはUV光を約10〜60分間以上露光することにより達成される。加熱は、一般的に約75〜150℃の温度で、約10〜60分間以上行う。
本発明では、他に指示が無い限り、さらに加熱せずに、後硬化を、UV後硬化装置中での露光を60分間行い、完全に硬化した物品を得る(例1〜3参照)。
1C およびアイゾット値
本発明の樹脂組成物から製造される硬化した物品は、完全硬化の後、高靱性を、高弾性率との組合せで有する。靱性は、多くの異なった方法により測定できるが、それらの方法の中で、アイゾット(耐衝撃性)が最良の、公知の方法である。本発明の硬化した物品は、アイゾットが、少なくとも0.45 J/cm、好ましくは少なくとも0.5 J/cm、より好ましくは少なくとも0.55 J/cm、より好ましくは少なくとも0.6 J/cm、さらに好ましくは少なくとも0.8 J/cmである。
靱性に関するもう一つの尺度は、亀裂伝播に対する耐性であり、これは、K1C値を測定することにより、求められる。先行技術に記載されている硬化物品のK1C値は、2 GPa(2000 MPa)以上のE-弾性率を測定した場合、常に1 MPa. (m)1/2未満である。本発明の樹脂組成物から製造された物品は、K1C値が、少なくとも1.3 MPa. (m)1/2、好ましくは少なくとも1.6 MPa. (m)1/2、より好ましくは少なくとも1.9 MPa. (m)1/2、最も好ましくは少なくとも2.5 MPa. (m)1/2である。
Figure 0005167496
エポキシ処方物の調製(表4)、例1〜3
エポキシとポリオール成分の混合物を60℃に加熱し、磁気攪拌機で5分間攪拌した。次の工程で、攪拌を続けながら、この処方物に衝撃調節剤を徐々に添加した。この添加が完了した後、処方物を100℃に加熱し、連続的に一晩攪拌し、良好な分散物を得た。この混合物をUltra-Turrax T25分散装置で処理することにより、分散品質をさらに最適化した。20秒間の3パルスを作用させた。この処理の後、液体樹脂を70℃に冷却し、次いで光反応開始剤を加え、処方物全体を磁気攪拌機で5分間攪拌した。最後に、液体樹脂を室温に冷却させた。
バルク成形(例1〜3)
予め規定された試料形状を有するゴム型を使用し、厚い部品(K1C破壊靱性バー)をバルク成形により調製した。寸法60*10*4 mmおよび150*30*4 mm(L*W*T)の細片を調製し、ここからK1Cの引張バーをそれぞれ機械加工した。
厚い部品を調製するために、液体樹脂処方物を型の中に、中間にUV硬化を入れながら順次4回充填で、それぞれ層厚約1 mmで注ぎ込んだ。硬化は、室温、空気中で、自家製の400ワット中圧Hg電球を備えたUVリグに型を3回通して、行った。各層に、6 J/cm2の総UV線量を作用させた。線量は、International Light IL390 Light Bugで測定した。
後焼付け(例1〜3)
後焼付けは、試料を高温空気加熱炉中に80℃で約20時間入れることにより、行った。後焼付けの後、試料を室温(23℃)および50%相対湿度で少なくとも1週間保存した後、試験を行った。これらの試料のK1Cおよび引張試験は、同じ環境条件下で行った。
ハイブリッド処方物の調製-例4〜10、比較例A〜D
分散物の調製(表4および表5a、5bおよび5c)
コア-シェル粉末をエポキシ樹脂に穏やかに攪拌しながら加え、粉末が湿潤するまで混合した。このスラリーをCharles Ross & Sons製の3軸Versamixerの混合缶に移した。スラリーを、アンカーミキサーで、水ジャケットを高温水で加熱しながら、60 rpmで混合した。スラリー温度が35℃に達した時、分散装置の速度を5000 rpmに設定し、水ジャケットへの水流を停止した。スラリー温度が45℃に上昇した時、分散装置の速度を6500 rpmに引き上げ、乳化装置の速度を5500 rpmに設定した。温度が60℃に達した後、混合缶を真空948 mbarに排気した。温度が80〜82℃に達した時、分散装置および乳化装置を停止し、水ジャケットに冷水を流して混合物を冷却した。温度が50℃に低下した後、アンカー攪拌機を停止し、混合缶中に再度空気を入れた。
Figure 0005167496
処方物の調製
個々の成分を計量し、好適な容器の中に入れた。幾つかの成分(コア-シェル/エポキシ分散物、Ebecryl 3605、およびStepanpol)は、55°に温めてから、計量し、混合した。混合は、プロペラ型混合ブレードを使用し、常温で6〜16時間で完了した。処方物を超音波浴中に浸漬し、30〜40℃で脱気した。例および比較実験処方物の組成物を表5および6に挙げる。
作業曲線測定
各処方物に対する露出応答を、30℃および30%RHに保持した直径100 mmのペトリ皿中の処方物20 gを使用して測定した。処方物の表面をレーザーで露出した。波長333、351、および364 nmで作動するアルゴン−イオンレーザー、または波長354 nmで作動する固体レーザーを使用することができる。露出は、半インチ正方形で行い、ペトリ皿に入れた液体の表面上に連続した、約50.8ミクロン間隔の平行線を引くことにより、走査した。液体表面におけるスポット直径は、約0.0127 cm(1/e2)であった。露出したパネルを硬化させるために少なくとも15分間待った後、パネルをペトリ皿から取り出し、Kimwipe EX-L (Kimberly Clark)でぬぐうことにより、未硬化樹脂を除去した。皮膜厚は、Mitutoyo Model ID-C112CE Indicator Micrometerで測定した。被膜厚さは、露出エネルギーの対数の直線関数であり、回帰の勾配は、Dp(単位ミクロン)であり、切片がEc(単位mJ/cm2)である。
構築部品
Somos Solid State Imager (SSI)または3D Systems SLA-250光造形法機械を使用し、試験処方物を、走査レーザー光線により選択的に照射し、所望の断面層を形成した。露出エネルギーは、レーザー出力、走査速度、レーザーパルス周波数、および走査線間隔により決定した。露出エネルギーを調節し、樹脂に対して測定したEcおよびDp値に基づき、目標とする硬化層厚(硬化深度)を得た。露出層を未重合樹脂層の下に浸漬し、露出工程を繰り返した。これらの露出および再塗布工程を、所望の部品厚を有する硬化部品が得られるまで、繰り返した。表5および6は、製造した機械的試験部品に対するレーザー波長、被覆層厚、および計算した硬化深度を示す。完成した部品を処方物バットから引き上げ、それらの構造プラットホームから取り外した。部品に付着している未硬化樹脂をTPM(トリプロピレングリコールモノメチルエーテル)で洗い流した。部品をイソプロパノールですすぎ、乾燥させた。次いで、部品を後硬化装置(3D Systemsにより販売されている「PCA」、Phillips TLK/05 40W電球を使用する10電球装置)中に入れ、室温でUV放射線に60分間露出した。
引張試験
ドッグボーン形引試験試料を多層露出により構築した。試料は、公称長さ150 mm、狭い区域における幅10.15 mm、および厚さ3.8 mmであった。各処方物から、少なくとも3個の試験試料を構築した。試料を洗浄し、乾燥させ、上記のようにUV後硬化にかけた。試料を50%RHおよび20〜23℃で調整した環境中に7日間置いた。試料は、試験直前に調整した環境から取り出した。各試料の幅および厚さをノギスで測定した。試料を、MTS Sintech引張試験機を使用し、ASTM D638の手順に従って試験した。試料を、一式の、表面に刻みを付けたくさび作用グリップ中に保持し、グリップ間隔は105 mmであった。応力は、28.913 kN負荷セルで測定し、ひずみは、初期ゲージ長25.4 mmに設定した伸長計で測定した。応力およびひずみは、グリップ分離速度5.08 mm/分で記録した。ヤング率、降伏点伸び%、降伏応力、破断点伸び%、および破断応力を、各試料に対して測定した。3個の試料に対する平均を、表5および6に示す。ヤング率は、応力−ひずみ曲線の0.05〜0.25%間の傾斜から得た。降伏応力は、通常は2〜8%伸長で見られる応力−ひずみ曲線の極大(即ち降伏点)から得た。試料が0〜10%伸長で、応力−ひずみ曲線の極大を示さずに破損した場合、最大応力を、降伏応力の近似として記録した。降伏点伸び%は、降伏点におけるひずみである。破断点伸び%および破断応力は、試料破損前の最後のデータ点から得る。
臨界応力強度ファクターK 1C の測定
破壊靱性測定を、European Group of Fracture (EGF、今日ではESISと呼ばれる)により起草された、J.G. Williams, ESIS: Testing protocol, October 1989、プラスチックに関するKcおよびGcを測定するためのLinear Elastic Fracture Mechanics (LEFM)標準、を使用して行った。
Kcは、亀裂伝播における臨界応力強度ファクターである。引張モード(モード-1と呼ぶ)で測定した場合、この靱性パラメータはK1Cと呼ばれる。この測定は、Single Edge Notch Bend (SENB)試料を使用して行う。使用するSENB試料を図1に示す。
1Cは、材料の亀裂伝播に対する耐性を測定するパラメータであるので、試料に予め亀裂を入れる必要がある。予備亀裂は、直線的で、鋭いのが好ましい。予備亀裂が十分に鋭くない場合、K1C値が高くなり過ぎる。SENB試料に関して、機械加工した切欠き部を、その切欠き中にカミソリ刃を叩いて入れることにより、さらに鋭くする。通常、予備亀裂長さが、カミソリ刃の先端よりも少なくとも数ミリメートル前にある時、鋭い予備亀裂切欠き部が発生する。
試料の寸法が、表3に規定するESIS必要条件に適合するように注意した。
Figure 0005167496
実際には、試料の厚さB、幅Wおよび長さLは、ESIS幾何学的構造の必要条件に適合していれば、試料毎に異なっていてもよい。本発明の材料に関しては、Bに関する好ましい範囲は2.5〜15 mmであり、Wに関しては8〜30 mmが好ましい。K1Cが3.5 MPa*√mを超える試料では、より大きな寸法が必要になる場合がある。試料の長さは、好ましくは試料の幅Wの4.5〜6倍である。
支持体の長さSは、試験開始時に試料幅Wの4倍に正確に調節する。試料幅Wの0.3倍に等しい長さaを有する切欠きを標準的な鋸で加工した後、上記のようにカミソリ刃で予備亀裂を入れた切欠きを形成する。
測定は、Zwick TestXpertソフトウエア(5.43版)で制御するZwick Z1455引張試験機を使用して行った。力は、2kN力変換器を使用して記録した。変位変換器(分解能0.0025 mm/段のZwick長行程伸長計)を使用し、ビームの中央たわみを測定した。標準的な3点曲げ工具を使用し、試料を機械中で支持し、荷重をかけた。試験速度1 mm/分を使用した。支持体および荷重直径は6 mmに固定した。
応力強度ファクターK 1Q の計算
応力強度ファクター(K1Q)は、SENB試験片に対するESIS試験規格から得た等式を使用して計算した。
1Q=f*(E/B)*√W
式中、
f=6*√(a/W)*(1.99-a/W(1-a/W)*(2.15-3.93*a/W+27*(a/W)2)/(1+2*a/W)/(1-a/W)3/2
である。
f 校正/幾何学的構造ファクター、a/W比によって異なる。
F 亀裂伝播の開始時における最大力
B 試料の厚さ
W 試料の帯幅
臨界応力強度ファクターK 1C の試験および測定の有効性
応力強度ファクターK1Qの臨界値、即ち臨界応力強度ファクターK1Cの確実な測定には、可塑性区域寸法の、応力強度分析に対する影響が全て無視でき、主として平面ひずみ状態が得られるように、試験試料寸法が可塑性区域サイズより大きいことが必要である。これは、下記のサイズ基準が満たされれば、確実に得られる。
B、a、(W−a)>2.5(K1Q/σ)
ここで、σは、上記の引張試験で求められる材料の降伏応力である。これらの条件が満たされれば、試料の厚さBは、平面ひずみを確保するのに十分であり、幅Wは、帯中で過剰の可塑性を回避するのに十分である。
典型的には、試験は、寸法が等しい3〜5点の試料に対して行う。これらの試験から得た結果の平均値を報告する。
アイゾット値
アイゾット衝撃試験は、材料の、急激に加えられた力、例えば落下物、衝突、落下、等による力、に対する耐性を査定することができる。この試験は特定材料に関する技術的データを与えるのではなく、特定の試料形状に形成され、同等の条件下で試験される材料の耐衝撃性を比較するのに使用される。
可塑性材料の耐衝撃性を比較する場合、ASTM D 256に記載されているような切欠きアイゾット試験が広く使用される。この試験では、試料を規定された幾何学的構造に加工し、試料の一面に切欠き部を機械加工する。切欠き部は、部品中に鋭い角、交差する面、または機械加工された構造(例えばくり抜いたねじ穴)が存在することを模擬している。
切欠きアイゾット試験では、試料を、万力の上部に垂直に、切欠き部を万力の上部と平行にして、保持する。振り子状に取り付けた、規定された衝突縁部を備えたハンマーを、規定された高さから放し、試料の切欠き部を有する面に、切欠き部から上に特定の距離でぶつける。試料をせん断した後にハンマーが到達する高さは、ハンマーの残留エネルギーに相当する。試料によって失われたハンマーエネルギーは、切欠き部先端に亀裂を造り、亀裂を伝播させ、試料の破片を衝撃区域から遠くへ飛ばすエネルギーである。衝撃エネルギーは、ハンマーにより失われたエネルギーから、破片を試料から飛ばすのに必要なエネルギーを差し引いたものとして規定される。異なった材料から得た結果は、幾何学的構造、切欠き部形成技術、切欠き部半径、および試験条件(装置、温度、等)を一定に維持した場合にのみ、比較すべきである。
アイゾット衝撃試験
試験試料を、多層露出により調製した。試料は、ASTM D-256Aに適合する、公称長さ63.5 mm、幅12.7 mm、および厚さ6.35 mmであった。試料は、上記のように洗浄し、乾燥させ、UV後硬化させた。試料を周囲条件に2日間放置してから切欠き部を形成した。試料は、ASTM D-256Aに従い、CSIから入手したCS-93M Sample Notcherを使用して切欠き部を形成した。切欠き部形成した試料を、50%RHおよび20〜23℃に調整した環境中に2日間置いた。試験の直前に試料を調整された環境から取り出した。アイゾット衝撃値は、2.75 J振り子を備えたZwick model 5110衝撃試験機で測定した。
200℃における動的弾性率E’の測定
本発明の材料の動的弾性率は、ASTM D5026-95a「張力下におけるプラスチックの動的機械的特性を測定するための標準試験方法」(Standard Test Method for Measuring the Dynamic Mechanical Properties of Plastics in Tension)に従い、本発明の被覆に適合する下記の条件下で、DMTAにより張力下で測定する。
温度掃引(sweep)測定は、下記の試験条件下で行う。
試験片 長方形細片
グリップ間長さ 18〜22 mm
幅 4 mm
厚さ 約50〜1000μm
装置 試験は、TA instrumentsから入手したDMTA機械タイプRSA3で行った。
周波数 1 Hz
初期ひずみ 0.15%
温度範囲 -130℃から出発して250℃まで加熱
上昇速度 5℃/分
自動張力 静止力追跡動的力(Static Force Tracking Dynamic Force)
初期静止力 0.9 N
静止>動的力 10%
自動ひずみ 最大印加ひずみ 2%
最小許容力 0.05 N
最大許容力 1.4 N
ひずみ調節 10%(現在のひずみの)
試験片寸法 厚さ 電子的Heidenhaiで測定
厚さ測定装置タイプMT 30B、分解能1μm
幅 MITUTOYO顕微鏡、分解能1μmで測定
装置は全て、ISO 9001により校正した。測定開始の前に、各長方形細片を、室温、窒素雰囲気中で5分間乾燥させた。
動的測定であるDMTA測定では、下記の弾性率、即ち動的弾性率E’、ロス弾性率E"、および動的弾性率Eを下記の関係
E=(E’+E")1/2により測定した。
動的弾性率E’の値は、DMTA曲線で、温度200℃、周波数1 Hzで、上記の条件下で測定した。
Figure 0005167496
Figure 0005167496
Figure 0005167496
Figure 0005167496
Figure 0005167496
Figure 0005167496
Figure 0005167496
表6bおよび6cは、先行技術の文書に開示されている樹脂組成物を示しているが、これらの組成物では、本発明で開示する所望の特性を示す物品が得られない。
Single Edge Notch Bend (SENB)の幾何学的構造を示したものである。

Claims (23)

  1. a.少なくとも一個のエポキシ基を有する成分を含む、カチオン重合可能な成分と、
    b.カチオン系光反応開始剤と、
    c.少なくとも一個の第1級ヒドロキシル基を含むポリオールを含む、ヒドロキシ成分と、
    d.エラストマー粒子を含む衝撃調節剤と、
    e.1〜30重量%のラジカル重合可能な化合物と、
    f.0.1〜15重量%のフリーラジカル光反応開始剤と、
    を含んでなる放射線硬化性組成物であって、
    前記樹脂組成物が、完全硬化した後に、>2GPaの弾性率、降伏応力<70MPa、およびK1C値>1.3MPa.(m)1/2またはアイゾット値>0.45J/cmを有し、
    前記組成物の前記カチオン重合可能な基/ヒドロキシの比が2〜5であり、前記カチオン重合可能な基/ラジカル重合可能な基の比が4.5〜15である、組成物。
  2. 前記ヒドロキシ成分が、2または3個のヒドロキシル基を含んでなる、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ヒドロキシ成分が、アルコキシル化されたポリオールまたはアルコキシル化された芳香族ジオールである、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記ヒドロキシ成分が、ポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレングリコールならびに分子量が約200〜約10,000のトリオール、種々の分子量のポリテトラメチレングリコール、ポリ(オキシエチレン-オキシブチレン)ランダムまたはブロック共重合体、ヒドロキシ末端を有するポリエステルおよびヒドロキシ末端を有するポリラクトン、ヒドロキシ官能化されたポリブタジエン等のポリアルカジエン、脂肪族ポリカーボネートジオール等の脂肪族ポリカーボネートポリオール、ヒドロキシ末端を有するポリエーテル、ならびに、下記の化学構造:
    Figure 0005167496
    (式中、R=-CH-、-C(CH)-、-C(CF)-、-CCl、-O-、-S-であり、R=-CHCH-または-CHCH(CH)-であり、nおよびmは1〜10である。)で表されるアルコキシル化された芳香族ジオール、からなる群から選択される、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記ヒドロキシ成分が、エトキシル化されたビスフェノールAである、請求項1または2に記載の組成物。
  6. 前記組成物が、1〜30重量%の衝撃調節剤を含んでなる、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記衝撃調節剤が、予備加工されたエラストマー粒子を含んでなる、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記エラストマー粒子が、架橋構造を含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記エラストマー粒子が、ゴムコアおよびガラス質シェルを含んでなるコア−シェル衝撃調節剤である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記ガラス質シェルが、グラフト共重合体またはビニル芳香族化合物、シアン化ビニルまたは(メタ)アクリレートの共重合体の反応生成物を含んでなる、請求項に記載の組成物。
  11. 前記ガラス質シェルが、エポキシ、オキセタン、ヒドロキシル、ビニルエーテルまたはアクリレート基を含んでなる反応性基を含む、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記ゴムコアが、ポリブタジエン、ポリイソプレン、アクリルゴム、スチレン/ブタジエンランダム共重合体、スチレン/イソプレンランダム共重合体、またはポリシロキサンを含んでなる、請求項11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記衝撃調節剤が、平均粒子直径10nm〜10μmのエラストマー粒子を含んでなる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 前記ラジカル重合可能な化合物が、多官能性アクリレートを含んでなる、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. a.エポキシ官能性成分5〜90重量%と、
    b.カチオン系光反応開始剤0.1〜10重量%と、
    c.ポリオール1〜35重量%と、
    d.コアシェル粒子1〜30重量%と、
    e.少なくとも一個の(メタ)アクリレート基を有する化合物1〜35重量%と、
    f.ラジカル光反応開始剤0.1〜15重量%
    g.少なくとも一個のラジカル硬化し得る基および一個のカチオン硬化し得る基を有する化合物0〜25重量%と、
    を含んでなる請求項1に記載の放射線硬化性組成物であって、前記組成物のエポキシ/ヒドロキシ比が2〜5であり、エポキシ/(メタ)アクリレート比が4.5〜15であり、芳香族/環状脂肪族成分含有量が0.2〜0.6である、組成物。
  16. 前記組成物が、少なくとも一個のエポキシ基および少なくとも一個の(メタ)アクリレート基を有する成分を1〜15重量%含んでなる、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 前記組成物のエポキシ/(メタ)アクリレート比が4.5〜15である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 前記組成物が、芳香族/環状脂肪族含有量0.2〜0.6を含んでなる、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
  19. 前記組成物の、200℃および1HzにおけるDMSから得た動的弾性率が2〜35MPaである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物。
  20. 前記組成物が充填材を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
  21. 前記組成物が、過度に分岐したアクリレート/ポリオールを含んでなる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
  22. (1)表面上に、組成物の薄層を塗布し、
    (2)前記薄層に光放射線を像様に露光して、画像形成された断面を形成するが、その際、前記露光された区域で前記薄層が実質的に硬化を引き起こすのに十分な強度および時間で光放射線を放射し、
    (3)前に露光された画像形成した断面上に、前記組成物の薄層を塗布し、
    (4)前記工程(3)から得た前記薄層に光放射線を像様に露光して、別の画像形成された断面を形成するが、その際、前記露光された区域で前記薄層が実質的に硬化を引き起こし、前記前に露光された、画像形成された断面に対して密着するのに十分な強度および時間で光放射線を照射し、
    (5)前記工程(3)および(4)を、三次元物品を構築するのに十分な回数繰り返す、
    ことを含んでなる、三次元的物品の製造方法であって、前記組成物が、請求項1〜21のいずれか一項に記載のものである、方法。
  23. 請求項1〜21のいずれか一項に記載の組成物から形成された三次元的物品。
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