JP5167061B2 - ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば食器洗い機などに搭載されるポンプに関する。
従来、食器洗い機に搭載され、食器の洗浄時や洗浄後の汚水の排水時に用いられるポンプとして例えば特許文献1に示すようなポンプが知られている。このポンプは、ケーシング(ポンプハウジング)を備えており、該ケーシング内にはモータの回転駆動に基づき正逆両方向へ回転可能なインペラ(羽根部材)が設けられている。さらに、ケーシングには、該ケーシング内に洗浄水を吸入するための流入部(吸入口)と、該流入口から吸入したケーシング内の洗浄水を食器洗い機の洗浄室側に供給するための第1循環用流出部(第3吐出口)及び第2循環用流出部(第1吐出部)と、該流入口から吸入したケーシング内の洗浄水を食器洗い機の外部に排出するためのポンプ排水部(第2吐出口)とが形成されている。
また、ケーシング内には、インペラが正転した場合の洗浄水の流れによって回動することでポンプ排水部を閉塞するとともに、インペラが逆転した場合の洗浄水の流れによって回動することでポンプ排水部を開放する切換弁が設けられている。そして、食器を洗浄するためにインペラが正転した場合には、ケーシング内に吸入された洗浄水が該ケーシング内のメイン流路(流体通路)をインペラの回転方向と同一方向(正転方向)に流れるとともに切換弁によってポンプ排水部が閉塞されることで該洗浄水が第1循環用流出部及び第2循環用流出部から吐出される。一方、洗浄水を排出するためにインペラが逆方向に回転した場合には、ケーシング内に吸入された洗浄水が該ケーシング内のメイン流路をインペラの回転方向と同一方向(逆方向)に流れるとともに切換弁によってポンプ排水部が開放されることで該洗浄水がポンプ排水部から吐出される。
このように特許文献1のポンプは、インペラの回転方向を変更することにより、ケーシング内に吸入された洗浄水を第1循環用流出部及び第2循環用流出部の双方またはポンプ排水部から選択的に吐出可能になっている。
特開2008−163822号公報
ところで、特許文献1のポンプにおいて、例えば、第1循環用流出部から吐出される洗浄水を食器洗い機の洗浄水量を検出するためのフロートセンサの洗浄に用いる場合には、第1循環用流出部から吐出される洗浄水の流量が多すぎて、フロートセンサの検出精度に悪影響を及ぼすおそれがあった。このため、第1循環用流出部の流路断面積を小さくして第1循環用流出部から吐出される洗浄水の流量を抑えようとすると、第1循環用流出部に異物が詰まりやすくなってしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものである。その目的とするところは、第3吐出口の流路断面積を十分に確保しつつ、第3吐出口から吐出される流体の流量を抑えることが可能なポンプを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ポンプハウジング内に所定軸線周りで正逆両方向に回転可能な羽根部材が収容され、前記ポンプハウジングに、前記羽根部材の回転に基づきポンプハウジング外からポンプハウジング内に流体を吸入するための吸入口と、前記吸入口からポンプハウジング内に吸入した流体を前記羽根部材の回転方向と同一方向へ流動させるための流体通路と、前記羽根部材が正逆両方向のうち一方の方向に回転した場合に前記流体通路内から前記ポンプハウジング外に流体を吐出するための第1吐出口と、前記羽根部材が正逆両方向のうち他方の方向に回転した場合に前記流体通路内から前記ポンプハウジング外に流体を吐出するための第2吐出口と、前記羽根部材が正逆両方向のうち少なくとも一方の方向に回転した場合に前記流体通路内から前記ポンプハウジング外に流体を吐出するための第3吐出口とが設けられたポンプにおいて、前記羽根部材が正逆両方向のうち少なくとも一方の方向に回転した場合に前記吸入口近傍に形成される負圧となる領域は吸入圧領域とされ、前記第3吐出口は、前記羽根部材の回転中心となる前記軸線方向において前記吸入圧領域と重なる部分である重なり部を有していることを要旨としている。
この構成によれば、流体通路を流れる流体が第3吐出口へ流れ込みにくくなるため、第3吐出口の流路断面積を十分に確保しつつ、第3吐出口からポンプハウジング外へ吐出される流体の量を抑えることが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のポンプにおいて、前記重なり部には、前記羽根部材が正逆両方向のうち一方の方向に回転した場合に前記第3吐出口から吐出される前記流体の吐出量と、前記羽根部材が正逆両方向のうち他方の方向に回転した場合に前記第3吐出口から吐出される前記流体の吐出量との間に差をもたせるための吐出量差形成部が設けられていることを要旨としている。
この構成によれば、吐出量差形成部により、羽根部材が正逆両方向のうち一方の方向に回転した場合の方が他方の方向に回転した場合よりも、第3吐出口から吐出される流体の吐出量が多くなるようにしたり少なくなるようにしたりすることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のポンプにおいて、前記第1吐出口近傍及び前記第2吐出口近傍に形成される各吐出圧領域のうち少なくとも一方の吐出圧領域と前記吸入圧領域との間を連通する連通路を設けるとともに、前記ポンプハウジングにおける前記羽根部材の回転方向に沿う前記第1吐出口と前記第2吐出口との間の位置に前記第3吐出口を設けたことを要旨としている。
この構成によれば、切換弁を持たないポンプにおいては、通常、流体を吸入口から吸入して第1吐出口または第2吐出口から吐出すると、吸入圧領域が負圧となるとともに、各吐出圧領域が正圧となるため、連通路の中途には流体の吸入圧(負圧)と吐出圧(正圧)とが相殺されて圧力が生じない部分が形成される。このため、例えば羽根部材を一方の方向に回転して第1吐出口から流体を吐出させる際には、第1吐出口側から意図しない第2吐出口側へ流れようとする流体がこの圧力が生じない部分により再びポンプハウジング内に循環させられるので、ポンプ効率が低下してしまう。
この点、この発明によれば、特に切換弁を持たないポンプにおいては、第1吐出口側から意図しない第2吐出口側へ流れようとする流体のうちの少なくとも一部が第3吐出口からポンプハウジング外に吐出される。このため、再びポンプハウジング内に循環させられる流体の量が減少するので、ポンプ効率の低下を抑制することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のポンプにおいて、内部に流体量を検出するための流体量センサを有する洗浄機に搭載され、前記第3吐出口から吐出される前記流体は、前記流体量センサを洗浄するための洗浄流体として利用されることを要旨としている。
この構成によれば、第3吐出口から吐出される流体を、流体量センサを洗浄するための洗浄流体として利用することで、流体量センサに異物が付着しても該異物を速やかに洗い流すことができるので、流体量センサの精度を維持することが可能となる。
本発明によれば、第3吐出口の流路断面積を十分に確保しつつ、第3吐出口から吐出される流体の流量を抑えることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を食器洗い機に搭載されるポンプに具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、洗浄機としての食器洗い機11は、機本体12内に、食器Dを洗浄するための洗浄室13と、該洗浄室13の下方に位置するポンプ室14とを備えている。すなわち、洗浄室13とポンプ室14とは、機本体12の内部空間を仕切り板15で上下に仕切ることにより区画形成されている。
洗浄室13には食器Dを配置するための食器籠16が収容されており、該食器籠16は水平方向に延びるレール17上にスライド移動可能に戴置されている。洗浄室13の下部には、食器Dを洗浄する際に流体としての洗浄水を洗浄室13内に噴射するためのノズル18が上下方向に延びる軸線を中心に回転可能な態様で配設されている。ノズル18の上面には、複数の孔(図示略)が形成されている。また、ノズル18の下面には上下に延びる洗浄管19の一端側が接続され、該洗浄管19の他端側は仕切り板15を貫通してポンプ室14内に配置されたポンプPに接続されている。そして、ポンプPの駆動により該ポンプPから洗浄管19を介して洗浄水がノズル18に供給されると、該ノズル18の上面の各孔(図示略)から洗浄室13内に洗浄水が勢いよく噴射されて食器籠16内に配置された食器Dが洗浄されるようになっている。
洗浄室13の左側には、機本体12の側壁の一部を構成すると共に、機本体12に対して開閉可能に形成された開閉扉20が設けられている。開閉扉20は、食器Dを洗浄室13内の食器籠16に配置する際や、洗浄後の食器Dを洗浄室13から外部へ取り出す際等に開放され、それら以外の時には閉じられる。洗浄室13の右側には所定容量の洗浄水を機本体12の外部から洗浄室13内に注入するための注入通路21が形成されており、洗浄室13の底部には該洗浄室13から洗浄水をポンプ室14に流入させるための流入口22が設けられている。流入口22には、食器Dに付着した残飯等が洗浄水と共にポンプ室14に流入しないようにするべく、該残飯等を取り除くためのフィルタFが配設されている。
ポンプ室14には、洗浄室13から流入口22を介して流下する洗浄水を貯留するための貯留槽23が設けられている。貯留槽23の右側にはポンプPが配置されており、該ポンプPは吸水管24を介して貯留槽23と連結されている。したがって、貯留槽23内に一旦貯留された洗浄水は、吸水管24を介してポンプP内に水平方向から吸水されるようになっている。また、ポンプPには、排水管25の一端側が接続されており、該排水管25の他端側は機本体12の側壁を貫通して該機本体12の外側まで延びている。そして、ポンプPの駆動により、ポンプP内から排水管25を介して洗浄水が機本体12外に排水されるようになっている。
また、ポンプ室14内における貯留槽23の左側には、該貯留槽23と連絡管26を介して連通する洗浄水槽27が設けられている。洗浄水槽27には、該洗浄水槽27内の洗浄水の水位(水量)が所定値以上であるか否かを検出するための流体量センサとしての水位センサ28が設けられている。水位センサ28は、洗浄水槽27内の洗浄水上に浮かぶように配置されるフロート29と、洗浄水槽27の上端部に設けられるとともにフロート29の高さを検出する検出部30とを備えている。そして、水位センサ28は、フロート29が検出部30に当接した場合に洗浄水槽27内の水位が所定値以上であることを検出し、フロート29が検出部30に当接しない場合に洗浄水槽27内の水位が所定値未満であることを検出するようになっている。
また、ポンプPには、一端側が洗浄水槽27に接続された吐出管31の他端側が接続されている。そして、ポンプPの駆動によってポンプP内から洗浄水が吐出管31を介して洗浄水槽27に供給されると、該供給された洗浄水が洗浄水槽27に設けられた噴射装置(図示略)によってフロート29に噴射されることで、フロート29に付着した残飯等の汚れが洗い流されるようになっている。
次に、ポンプPの構成について詳述する。
図2に示すように、ポンプPは、モータ部35とポンプ部36とから構成されている。モータ部35はモータMを備えており、該モータMの内部には回転子及び固定子(共に図示略)が配設されている。回転子には、モータM(モータ部35)の内部からポンプ部36内にわたって延びるシャフト37が固着されている。そして、図示しない電源からモータMの固定子に供給される電流の方向に対応して、回転子がシャフト37と共に該シャフト37の軸線(所定軸線)Sを回転中心にして正逆両方向に回転可能になっている。
一方、ポンプ部36は、一端側(図1では右側、図2では左側)が開口した略有底円筒状をなすポンプハウジング38と、該ポンプハウジング38の開口部を閉塞可能に形成されたポンプブラケット39と、モータ部35側との接合部材となる取付板40とを備えている。ポンプハウジング38、ポンプブラケット39及び取付板40は、ポンプブラケット39を中央にして複数本(本実施形態では6本)のネジ41により一体組み付けされるものであり、その一体組み付け状態において取付板40がモータ部35にネジ(図示略)にて接合固定されている。すなわち、ポンプ部36はモータ部35に一体結合されている。
ポンプブラケット39及び取付板40にはシャフト37を挿通可能な貫通孔39a,40aが形成されており、ポンプ部36がモータ部35に一体結合された状態では、モータ部35側から延びたシャフト37が取付板40の貫通孔40a及びポンプブラケット39の貫通孔39aに挿通されてポンプハウジング38内まで達するように構成されている。また、取付板40とポンプブラケット39との間におけるシャフト37の周面には、円環状の複数(本実施形態では2つ)のオイルシール42が介装されている。
ポンプハウジング38内においてシャフト37の先端には、羽根部材(ポンプ用羽根車)43が固定支持されている。この羽根部材43は、モータMの回転駆動に基づきシャフト37が回転した場合に、該シャフト37と共に軸線S周りで一体回転するように構成されている。この場合、羽根部材43は、モータMの回転駆動に基づき、シャフト37と共に該シャフト37の軸線S周りを正逆両方向に回転可能になっている。また、ポンプ部36の一体組み付け状態においてポンプハウジング38とポンプブラケット39との間にはOリング44が介在されており、該Oリング44によってポンプハウジング38内からの洗浄水の漏出が抑制されるようになっている。
図3及び図4に示すように、ポンプハウジング38は、その底壁部38aに、吸水管24に対する連結部位となって貯留槽23から羽根部材43の回転に基づきポンプハウジング38内に洗浄水を吸入するための吸入口45が設けられている。この吸入口45は、底壁部38aにおける羽根部材43の回転中心となる軸線S上の位置に設けられており、ポンプハウジング38内に軸線Sに沿って洗浄水を吸入するように、該軸線Sに沿う方向へ突出している。そのため、羽根部材43が回転した際には、図5及び図6に二点鎖線で示すように、吸入口45の近傍であり且つ羽根部材43の前面側(すなわち、吸入口45側)となる領域に羽根部材43の外周縁の回動軌跡と略同形状をなす負圧雰囲気の吸入圧領域46が形成されることになる。
また、ポンプハウジング38の周壁部38bには、洗浄管19に対する連結部位となる第1吐出口47と、排水管25に対する連結部位となる第2吐出口48とが設けられている。そして、ポンプハウジング38は、羽根部材43の回転に基づき両吐出口47,48を介してポンプハウジング38内の洗浄水をポンプハウジング38外へ吐出するようになっている。そのため、羽根部材43が回転した際には、図3、図5及び図6に二点鎖線で示すように、ポンプハウジング38内における第1吐出口47の近傍及び第2吐出口48の近傍に両吐出口47,48の開口形状と略同形状で負圧雰囲気の吸入圧領域46よりも高圧雰囲気の吐出圧領域49,50が夫々形成される。
ここで、第2吐出口48は、第1吐出口47から見て周壁部38bの周方向(羽根部材43の回転方向)へ所定角度(本実施形態では図3及び図5から理解されるように略90度)だけ離間した位置に設けられている。また、軸線Sに沿う方向においては、第1吐出口47が吸入圧領域46よりも羽根部材43側に設けられる一方、第2吐出口48が吸入圧領域46よりも吸入口45側に設けられている。第1吐出口47は、軸線S方向における吸入口45側から見た場合には、吐出圧領域49が吸入圧領域46と重ならない領域に形成される位置に設けられており、軸線Sと直交する方向へ突出するように形成されている。一方、第2吐出口48は、軸線S方向における吸入口45側から見た場合には、吐出圧領域50の一部が吸入圧領域46と重なる領域に形成される位置に設けられており、軸線Sと直交する方向へ突出するように形成されている。
また、図3、図5及び図6に示すように、ポンプハウジング38内には、該ポンプハウジング38内において洗浄水を羽根部材43の回転方向と同一方向へ流動させるための流体通路51が周壁部38bの内周面に沿うように円弧状に形成されている。この流体通路51は、羽根部材43の回転に基づき吸入口45からポンプハウジング38内に吸入され且つ遠心力で周壁部38b側に流動させられた洗浄水を、第1吐出口47及び第2吐出口48へと導水(誘導)するものであり、第2吐出口48に連絡する通路部分51aには溝部52が形成されている。すなわち、この溝部52は、流体通路51のうち第2吐出口48に対して直近で連絡する部分となる通路部分51aにおいて、流体通路51の一部を構成している。
流体通路51は、通路部分51aにおいて、軸線Sに沿う方向で吸入圧領域46よりも吸入口45側に位置する第2吐出口48に連なるように、羽根部材43側から見た場合の通路深さが、第2吐出口48に近付くにつれて次第に深くなるように形成されている。また、通路部分51aでは、吸入圧領域46よりも内側となる領域に吐出圧領域50が形成される位置に設けられた第2吐出口48に流体通路51を連絡するように、羽根部材43側から見た場合の通路幅が、第2吐出口48に近付くにつれて次第に内周方向へ幅広となるように形成されている。すなわち、図7に示すように、流体通路51は、通路部分51a(溝部52)において、羽根部材43側から吸入圧領域46の一部を介して第2吐出口48へ連絡する構成とされている。したがって、溝部52の一部は、吸入圧領域46と吐出圧領域50との間を連通する連通路Gとして機能するようになっている。
そして、図5に示すように、羽根部材43が正逆両方向のうち一方の方向(本実施形態では矢印Aで示す方向)へ回転した場合には、吸入口45からポンプハウジング38の流体通路51内に吸入された洗浄水が第1吐出口47から洗浄管19側へ吐出され、該洗浄管19を介して洗浄室13内に給水されるようになっている。一方、羽根部材43が正逆両方向のうち他方の方向(本実施形態では矢印Bで示す方向)へ回転した場合には、吸入口45からポンプハウジング38の流体通路51内に吸入された洗浄水が通路部分51aを通って第2吐出口48から排水管25側へ吐出され、該排水管25を介して機本体12の外部に排水されるようになっている。
また、ポンプハウジング38の周壁部38bのうち周方向において第1吐出口47と第2吐出口48との間の部分は、その内面が羽根部材43の外周縁に近接するように、該周壁部38bの壁厚が内周側へ厚く形成された誘導規制部53とされている。すなわち、この部分では、流体通路51が羽根部材43の回転を許容するだけの狭い隙間51bとなるように構成されている。そして、誘導規制部53によって隙間51bが狭くされていることで、図5に示すように、羽根部材43が矢印Aで示す方向へ回転した場合には、流体通路51に沿って第1吐出口47側へと導水(誘導)される洗浄水が隙間51bを通って第2吐出口48側へ流れ難くなっている。同様に、誘導規制部53によって隙間51bが狭くされていることで、図5に示すように、羽根部材43が矢印Bで示す方向へ回転した場合には、流体通路51に沿って第2吐出口48側へと導水(誘導)される洗浄水が隙間51bを通って第1吐出口47側へ流れ難くなっている。
また、ポンプハウジング38における羽根部材43の回転方向に沿う第1吐出口47と第2吐出口48との間の位置には、羽根部材43が図5において矢印Aで示す方向または矢印Bで示す方向に回転した際に隙間51bを流れる洗浄水をポンプハウジング38外へ吐出するための第3吐出口54が設けられている。第3吐出口54は、軸線Sと直交する方向において羽根部材43と隣り合うとともに、軸線S方向から見て吸入圧領域46と重ならない位置に位置している。そして、第3吐出口54には、一端側が洗浄水槽27(図1参照)に接続された吐出管31(図1参照)の他端側が接続されており、該第3吐出口54から吐出された洗浄水は吐出管31を介して洗浄水槽27に供給されるようになっている。
次に、上記のように構成された食器洗い機11におけるポンプPの作用を説明する。
さて、貯留槽23内の洗浄水を洗浄室13へ供給する場合には、まず、羽根部材43が図5において矢印Aで示す方向に回転するように、モータMを回転駆動させる。すると、吸入口45の近傍に吸入圧領域46が形成され、これと同時に、第1吐出口47の近傍及び第2吐出口48の近傍に、吐出圧領域49及び吐出圧領域50がそれぞれ形成される。すると、吸入圧領域46の負圧の作用により、貯留槽23に貯留された洗浄水が吸水管24を流動して吸入口45からポンプPのポンプハウジング38内に吸水される。このポンプハウジング38内に吸水された洗浄水は、回転する羽根部材43によって流体通路51に導水され、該流体通路51を羽根部材43の回転方向と同じ方向(図5において矢印Aで示す方向)に流動する。
そして、流体通路51を流動して第1吐出口47の近傍(吐出圧領域49)まで流動した洗浄水は、該吐出圧領域49の吐出圧(正圧)により第1吐出口47からポンプP外(洗浄管19)へ吐出される。このとき、吸入圧領域46と第2吐出口48の吐出圧領域50とは、連通路G(溝部52)を介して連通しており、該連通路Gの中途(すなわち、吸入圧領域46と吐出圧領域50との境界部分)には、吸入圧(負圧)と吐出圧(正圧)とが相殺されて圧力が生じない部分が形成される。
このため、第1吐出口47の近傍(吐出圧領域49)まで流動した洗浄水の一部が隙間51bを通って第2吐出口48の近傍まで流動しても連通路G(溝部52)から再び吸入圧領域46に導水される(再びポンプハウジング38内に循環される)ので、該洗浄水の一部が意図しない第2吐出口48からポンプハウジング38外へ吐出されることが効果的に抑制される。この場合、洗浄水の一部が第2吐出口48からポンプハウジング38外(排水管25)へ吐出されたとしても、排水管25の排水口25aがポンプPよりも高い位置(本実施形態では約30センチメートル高い位置)に位置しているため、該洗浄水の一部が機本体12の外部に排出されることはない。
また、第1吐出口47側から隙間51bを通って第2吐出口48側へ流動する洗浄水の少なくとも一部は、第3吐出口54から排出される。このため、第1吐出口47側から隙間51bを通って第2吐出口48側へ流動する洗浄水の量が、第3吐出口54から排出された分だけ低減されるので、連通路G(溝部52)から再び吸入圧領域46に導水される洗浄水の量が低減される。すなわち、連通路G(溝部52)から再びポンプハウジング38内に循環される洗浄水の量が低減されるので、ポンプPのポンプ効率の低下が抑制される。さらに、第3吐出口54から排出された洗浄水は、吐出管31を介して洗浄水槽27に供給され、その後、フロート29を洗浄するための洗浄水(洗浄流体)として利用される。このため、フロート29がクリーンな状態に維持されるので、フロート29の動作不良が抑制され、水位センサ28の性能が維持される。
一方、貯留槽23内の洗浄水を機本体12の外部に排水する場合には、まず、羽根部材43が図5において矢印Bで示す方向に回転するように、モータMを回転駆動させる。すると、吸入口45の近傍に吸入圧領域46が形成され、これと同時に、第1吐出口47の近傍及び第2吐出口48の近傍に、吐出圧領域49及び吐出圧領域50がそれぞれ形成される。すると、吸入圧領域46の負圧の作用により、貯留槽23に貯留された洗浄水が吸水管24を流動して吸入口45からポンプPのポンプハウジング38内に吸水される。このポンプハウジング38内に吸水された洗浄水は、回転する羽根部材43によって流体通路51に導水され、該流体通路51を羽根部材43の回転方向と同じ方向(図5において矢印Bで示す方向)に流動する。
そして、流体通路51を流動して第2吐出口48の近傍(吐出圧領域50)まで流動した洗浄水は、該吐出圧領域50の吐出圧(正圧)により第2吐出口48から排水管25(ポンプP外)へ吐出され、該排水管25の排水口25aから機本体12の外部に排水される。このとき、第2吐出口48の近傍(吐出圧領域50)まで流動した洗浄水の一部は、隙間51bを通って第1吐出口47の近傍まで流動する。この場合、第2吐出口48側から隙間51bを通って第1吐出口47側へ流動する洗浄水の少なくとも一部は、第3吐出口54から排出される。そして、第3吐出口54から排出された洗浄水は、吐出管31を介して洗浄水槽27に供給され、その後、フロート29を洗浄するための洗浄水として利用される。このため、フロート29がクリーンな状態に維持されるので、フロート29の動作不良が抑制され、水位センサ28の性能が維持される。
以上詳述した第1実施形態によれば次のような効果が発揮される。
(1)通常、ポンプPを駆動して洗浄水を吸入口45から吸入して第1吐出口47または第2吐出口48から吐出すると、吸入圧領域46が負圧となるとともに、各吐出圧領域49,50が正圧となるため、連通路Gの中途には洗浄水の吸入圧(負圧)と吐出圧(正圧)とが相殺されて圧力が生じない部分が形成される。このため、例えば、羽根部材43を図5において矢印Aで示す方向に回転して第1吐出口47から洗浄水を吐出させる際には、第1吐出口47側から隙間51bを通って意図しない第2吐出口48側へ流れようとする洗浄水が連通路Gに形成された圧力が生じない部分により再びポンプハウジング38内に循環させられるので、ポンプ効率が低下してしまう。この点、本実施形態によれば、第1吐出口47側から隙間51bを通って意図しない第2吐出口48側へ流れようとする洗浄水のうちの少なくとも一部を第3吐出口54からポンプハウジング38外へ吐出することができる。このため、再びポンプハウジング38内に循環させられる洗浄水の量を減少させることができるので、ポンプPのポンプ効率の低下を抑制することができる。
さらにこの場合、第3吐出口54からポンプハウジング38外へ吐出した洗浄水を水位センサ28のフロート29を洗浄するための洗浄水として有効利用することができるため、極めて合理的である。すなわち、フロート29を洗浄するためのポンプや配管を別途必要とすることなく、且つ食器洗い機11の食器洗浄性能及び排水性能を低下させることなく、フロート29の洗浄を行うことができる。
(2)吸入口45は羽根部材43の回転中心となる軸線S上の位置において羽根部材43の吸入口45側に吸入圧領域46が形成されるように設けられているとともに、第2吐出口48は軸線S方向から見た場合に吸入圧領域46の内側となる領域に吐出圧領域50の一部が形成される位置に設けられているため、吸入圧領域46と吐出圧領域50とが接近した位置関係となる。このため、羽根部材43を図5において矢印Aで示す方向に回転して第1吐出口47から洗浄水を吐出させる場合に、隙間51bを通って意図しない第2吐出口48側へ流れようとする洗浄水を吸入圧領域46側へ速やかに誘導することができるので、第2吐出口48から洗浄水が吐出されることを効果的に抑制することができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態を上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
この第2実施形態は、図8及び図9に示すように、第1実施形態のポンプハウジング38における第3吐出口54の基端部に軸線S方向において吸入圧領域46(羽根部材43)と重なる部分である重なり部54aを設けたものである。そして、この第2実施形態では、第3吐出口54は、軸線S方向において吸入圧領域46(羽根部材43)に対して吸入口45側にずれた位置に配置されている。重なり部54aは、第3吐出口54の一部を構成しており、吸入圧領域46側に開口した溝部54bを有している。
そして、ポンプPの駆動により羽根部材43が図8において矢印Aまたは矢印Bで示す方向に回転すると、洗浄水が隙間51bを第2吐出口48側または第1吐出口47側へ向かって流れるとともに、この隙間51bを流れる洗浄水の一部は第3吐出口54(溝部54b)からポンプハウジング38外へ吐出される。このとき、第3吐出口54の重なり部54aが軸線S方向において吸入圧領域46(羽根部材43)と重なっているため、第1実施形態に比べて隙間51bから第3吐出口54(溝部54b)へ洗浄水が流れ込みにくくなる。したがって、第3吐出口54からポンプハウジング38外へ吐出される洗浄水の量が第1実施形態に比べて少なくなる。
以上詳述した第2実施形態によれば、上記(1)及び(2)の効果に加えて、次のような効果が発揮される。
(3)第3吐出口54の重なり部54aが軸線S方向において吸入圧領域46(羽根部材43)と重なっているため、隙間51bを流れる洗浄水が第3吐出口54へ流れ込みにくくなる。このため、第3吐出口54からポンプハウジング38外へ吐出される洗浄水の量を第1実施形態の場合よりも減少させることができる。したがって、この第2実施形態におけるポンプハウジング38の構成は、第3吐出口54から洗浄水が過剰に吐出される場合の対策に有効である。
なお、第3吐出口54の内径を小さくして第3吐出口54からの洗浄水の吐出量を低減すると、洗浄水に含まれる残飯等の異物によって第3吐出口54が詰まり易くなってしまうおそれがあるが、本実施形態によれば、そのようなおそれがほとんどない。すなわち、本実施形態では、第3吐出口54の流路断面積を十分に確保しつつ、第3吐出口54から吐出される洗浄水の流量を抑えることができる。したがって、第3吐出口54から吐出される洗浄水を、フロート29を洗浄するための洗浄流体として利用しても、フロート29に悪影響を及ぼしたり洗浄水槽27内の洗浄水量が過剰に多くなって溢れたりすることがない。すなわち、洗浄水槽27から洗浄水が溢れないようにしつつフロート29に付着した異物を速やかに洗い流すことができるので、水位センサ28の精度を維持することができる。
因みに、第3吐出口54から洗浄水が過剰に吐出されると、フロート29が悪影響を受けたり洗浄水槽27から洗浄水が溢れたりするため、水位センサ28の精度を維持することができなくなってしまう。
(変更例)
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・図10及び図11に示すように、第2実施形態において、第3吐出口54の重なり部54aの溝部54bにおける第2吐出口48側の側面を該溝部54bの底部に向かって傾斜する吐出量差形成部としてのテーパ面54cにしてもよい。このようにすれば、テーパ面54cの作用により、洗浄水が隙間51bを、第1吐出口47側から第2吐出口48側に向かって流れるときに比べて、第2吐出口48側から第1吐出口47側に向かって流れるときの方が、隙間51bから第3吐出口54(溝部54b)に洗浄水が流れ込みやすくなる。したがって、洗浄水が隙間51bを、第1吐出口47側から第2吐出口48側に向かって流れるときに比べて、第2吐出口48側から第1吐出口47側に向かって流れるときの方が、第3吐出口54からポンプハウジング38外へ吐出される洗浄水の量が多くなるようにすることができる。
同様に、溝部54bにおける第1吐出口47側の側面をテーパ面54cにした場合には、テーパ面54cの作用により、洗浄水が隙間51bを、第1吐出口47側から第2吐出口48側に向かって流れるときに比べて、第2吐出口48側から第1吐出口47側に向かって流れるときの方が、第3吐出口54からポンプハウジング38外へ吐出される洗浄水の量が少なくなるようにすることができる。
このように、溝部54bにおける第1吐出口47側の側面及び第2吐出口48側の側面のうちいずれか一方をテーパ面54cにすることで、洗浄水が隙間51bを、第1吐出口47側から第2吐出口48側に向かって流れるとき(羽根部材43が図10において矢印Aで示す方向に回転するとき)と、第2吐出口48側から第1吐出口47側に向かって流れるとき(羽根部材43が図10において矢印Bで示す方向に回転するとき)との間で、第3吐出口54からポンプハウジング38外へ吐出される洗浄水の量に差をもたせることができる。
・図12及び図13に示すように、ポンプPを、例えばミストサウナ装置(図示略)に容器Tに貯留された水を供給するためのポンプとして用いてもよい。この場合、第1吐出口47には一端側がミストサウナ装置に接続された給水管(図示略)の他端側が接続され、第2吐出口48には一端側が排水口(図示略)に接続された排水管(図示略)の他端側が接続される。さらにこの場合、ポンプPは水が貯留された容器T内にポンプ部36のみが水に浸かるように設置されるため、第3吐出口54は筒状ではなく単なる貫通孔によって構成してもよい。
・上記各実施形態において、第3吐出口54からポンプハウジング38外へ吐出された洗浄水を、貯留槽23に送水するようにしてもよいし、あるいは機本体12外へ排出するようにしてもよい。
・上記各実施形態において、ポンプハウジング38に第3吐出口54を2つ以上設けてもよい。このようにすれば、各第3吐出口54から吐出される洗浄水を異なる用途で同時に有効利用することができる。
・上記各実施形態では、ポンプPは、連通路Gが設けられた切換弁のない可逆ポンプに具体化されているが、切換弁のある可逆ポンプに具体化してもよい。すなわち、羽根部材43が正逆両方向のうち一方の方向(図5における矢印Aで示す方向)へ回転した場合に第1吐出口47を開放するとともに第2吐出口48を閉塞し、羽根部材43が正逆両方向のうち他方の方向(図5における矢印Bで示す方向)へ回転した場合に第1吐出口47を閉塞するとともに第2吐出口48を開放する切換弁をポンプハウジング38内に設けてもよい。
・上記各実施形態では、ポンプPは、食器洗い機11用のポンプに具体化されているが、任意の装置等に搭載されるポンプに具体化してもよい。この場合、ポンプ内に流入される流体は、水(洗浄水)以外の任意の液体(例えばアルコール等)や気体(例えば空気等)であってもよい。
さらに、上記各実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
(イ)ポンプハウジング内に所定軸線周りで正逆両方向に回転可能な羽根部材が収容され、
前記ポンプハウジングに、
前記羽根部材の回転に基づきポンプハウジング外からポンプハウジング内に流体を吸入するための吸入口と、
前記吸入口からポンプハウジング内に吸入した流体を前記羽根部材の回転方向と同一方向へ流動させるための流体通路と、
前記羽根部材が正逆両方向のうち一方の方向に回転した場合に前記流体通路内から前記ポンプハウジング外に流体を吐出するための第1吐出口と、
前記羽根部材が正逆両方向のうち他方の方向に回転した場合に前記流体通路内から前記ポンプハウジング外に流体を吐出するための第2吐出口と、
前記第1吐出口近傍及び前記第2吐出口近傍に形成される各吐出圧領域のうち少なくとも一方の吐出圧領域と前記吸入口近傍に形成される吸入圧領域との間を連通する連通路とが設けられたポンプにおいて、
前記ポンプハウジングにおける前記羽根部材の回転方向に沿う前記第1吐出口と前記第2吐出口との間の位置には、前記流体通路内から前記ポンプハウジング外に流体を吐出するための第3吐出口が設けられていることを特徴とするポンプ。
従来、食器洗い機に搭載され、食器の洗浄時や洗浄後の汚水の排水時に用いられるポンプとして例えば特開2005−307787号公報に示すようなポンプが知られている。このポンプは、ポンプハウジングを備えており、該ポンプハウジング内にはモータの回転駆動に基づき正逆両方向へ回転可能な羽根部材が設けられている。さらに、ポンプハウジングには、該ポンプハウジング内に洗浄水を吸入するための吸入口と、該吸入口から吸入したポンプハウジング内の洗浄水を食器洗い機の洗浄室側に供給するための第1吐出口と、該吸入口から吸入したポンプハウジング内の洗浄水を食器洗い機の外部に排出するための第2吐出口とが形成されている。
そして、食器を洗浄するために羽根部材が一方向(例えば正方向)に回転した場合には、ポンプハウジング内に吸入された洗浄水が該ポンプハウジング内の周壁部に沿って羽根部材の回転方向と同一方向(正方向)に流体通路を流れることで第1吐出口から吐出される。一方、洗浄水を排出するために羽根部材が他方向(例えば逆方向)に回転した場合には、ポンプハウジング内に吸入された洗浄水が該ポンプハウジング内の周壁部に沿って羽根部材の回転方向と同一方向(逆方向)に流体通路を流れることで第2吐出口から吐出される。
さらに、特開2005−307787号公報に記載のポンプは、第1吐出口と第2吐出口とが、ポンプハウジング内における第1吐出口と第2吐出口との間に設けられた誘導規制部(ポンプハウジング内の周壁部の一部を構成している)と羽根部材との間の隙間(流体通路の一部を構成している)を介して連通している。このため、例えば羽根部材を正方向に回転して第1吐出口から洗浄水を吐出させる際に洗浄水の一部が第1吐出口側から上記隙間を通って意図しない第2吐出口側へ流れようとするため、これを抑制するべくポンプハウジング内における第2吐出口に連絡する通路部分に流体通路の一部を構成する溝部が形成されている。
このように特開2005−307787号公報に記載のポンプは、羽根部材の回転方向を変更することにより、切換弁を必要とすることなく、ポンプハウジング内に吸入された洗浄水を第1吐出口及び第2吐出口のうちのいずれか一方から選択的に吐出可能になっている。
ところで、特開2005−307787号公報に記載のポンプは、例えば第1吐出口から洗浄水を吐出させる際に、溝部の作用により該溝部の中途に圧力が生じない部分を形成することで、第1吐出口側から上記隙間を通って意図しない第2吐出口側へ流れようとする洗浄水を再びポンプハウジング内に循環させる構成であるため、ポンプ効率が低下してしまうという問題があった。
すなわち、通常、流体を吸入口から吸入して第1吐出口または第2吐出口から吐出すると、吸入圧領域が負圧となるとともに、各吐出圧領域が正圧となるため、連通路の中途には流体の吸入圧(負圧)と吐出圧(正圧)とが相殺されて圧力が生じない部分が形成される。このため、例えば羽根部材を一方の方向に回転して第1吐出口から流体を吐出させる際には、第1吐出口側から意図しない第2吐出口側へ流れようとする流体がこの圧力が生じない部分により再びポンプハウジング内に循環させられるので、ポンプ効率が低下してしまう。
この点、上記(イ)に記載の技術的思想によれば、第1吐出口側から意図しない第2吐出口側へ流れようとする流体のうちの少なくとも一部が第3吐出口からポンプハウジング外に吐出される。このため、再びポンプハウジング内に循環させられる流体の量が減少するので、ポンプ効率の低下を抑制することが可能となる。
第1実施形態における食器洗い機の概略断面図。 同食器洗い機のポンプの一部断面図。 同ポンプのポンプハウジングの平面図。 同ポンプのポンプハウジングの側面図。 図2の5−5線矢視一部断面図。 図5の6−6線矢視断面図。 図5の7−7線矢視断面図。 第2実施形態におけるポンプハウジングの平面図。 図8の9−9線矢視断面図。 変更例のポンプハウジングの平面図。 図10の11−11線矢視断面図。 変更例のポンプの側面図。 同ポンプのポンプハウジングの平面図。
符号の説明
11…洗浄機としての食器洗い機、28…流体量センサとしての水位センサ、38…ポンプハウジング、43…羽根部材、45…吸入口、46…吸入圧領域、47…第1吐出口、48…第2吐出口、49,50…吐出圧領域、51…流体通路、51a…通路部分、54…第3吐出口、54a…重なり部、54c…吐出量差形成部としてのテーパ面、G…連通路、P…ポンプ、S…軸線。

Claims (4)

  1. ポンプハウジング内に所定軸線周りで正逆両方向に回転可能な羽根部材が収容され、
    前記ポンプハウジングに、
    前記羽根部材の回転に基づきポンプハウジング外からポンプハウジング内に流体を吸入するための吸入口と、
    前記吸入口からポンプハウジング内に吸入した流体を前記羽根部材の回転方向と同一方向へ流動させるための流体通路と、
    前記羽根部材が正逆両方向のうち一方の方向に回転した場合に前記流体通路内から前記ポンプハウジング外に流体を吐出するための第1吐出口と、
    前記羽根部材が正逆両方向のうち他方の方向に回転した場合に前記流体通路内から前記ポンプハウジング外に流体を吐出するための第2吐出口と、
    前記羽根部材が正逆両方向のうち少なくとも一方の方向に回転した場合に前記流体通路内から前記ポンプハウジング外に流体を吐出するための第3吐出口と
    が設けられたポンプにおいて、
    前記羽根部材が正逆両方向のうち少なくとも一方の方向に回転した場合に前記吸入口近傍に形成される負圧となる領域は吸入圧領域とされ、
    前記第3吐出口は、前記羽根部材の回転中心となる前記軸線方向において前記吸入圧領域と重なる部分である重なり部を有していることを特徴とするポンプ。
  2. 前記重なり部には、前記羽根部材が正逆両方向のうち一方の方向に回転した場合に前記第3吐出口から吐出される前記流体の吐出量と、前記羽根部材が正逆両方向のうち他方の方向に回転した場合に前記第3吐出口から吐出される前記流体の吐出量との間に差をもたせるための吐出量差形成部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  3. 前記第1吐出口近傍及び前記第2吐出口近傍に形成される各吐出圧領域のうち少なくとも一方の吐出圧領域と前記吸入圧領域との間を連通する連通路を設けるとともに、
    前記ポンプハウジングにおける前記羽根部材の回転方向に沿う前記第1吐出口と前記第2吐出口との間の位置に前記第3吐出口を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポンプ。
  4. 内部に流体量を検出するための流体量センサを有する洗浄機に搭載され、
    前記第3吐出口から吐出される前記流体は、前記流体量センサを洗浄するための洗浄流体として利用されることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のポンプ。
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