JP5165805B1 - ハンドブレーカーにおける手指の保護構造 - Google Patents
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Abstract
はつり作業中にはつり対象物が予測以上の壊れ方をして、作業員がハンドブレーカーの重量を支えきれず、ハンドルの握り部を握持した手指がハンドブレーカーごとにはつり対象物の方向に突き進んでしまっても、ハンドルとはつり対象物との間に手指を挟み込んで大けがをしてしまうのを防止したハンドブレーカーにおける手指の保護構造を提供しようとするものである。
【解決手段】
建造物の破壊に使用されるハンドブレーカーにおいて、該ハンドブレーカーはハンドブレーカー本体の先端にモイルポイントを、また前記ハンドブレーカー本体の末端にハンドルを備えるとともに、該ハンドルと所定の間隔をおいて前記ハンドブレーカー本体に着脱可能に取り付けられる手指の保護カバーと、該保護カバーの前記ハンドブレーカー本体への着脱手段とを備えるようにしたことを特徴とするハンドブレーカーにおける手指の保護構造。
【選択図】図1
Description
この種のハンドブレーカーは、約10〜50kg程度の重量があり、自重を利用してはつり作業を行うように、つまりハンドブレーカーの重量をはつり対象物に預けた状態で、タガネを振動させるように構成されているものである。
しかしながら、はつり作業中にはつり対象物が予測以上の壊れ方をしたとき、作業員がハンドブレーカーの重量を支えきれず、ハンドルの握り部を握持した手がハンドブレーカーごとにはつり対象物の方向に突き進んでしまい、ハンドルとはつり対象物との間に手指を挟み込んで大けがをしてしまうことがあった。
この発明の第1実施例を示す図1ないし図5において、Xはハンドブレーカー、1はハンドブレーカー本体で、振動付与機構(図示せず)が内蔵されている。
前記ハンドブレーカー本体1の上端部には左右両端側に握り部2,2を有するハンドル3が設けられており、下端部には前記振動付与機構により駆動されるタガネ(モイルポイントチゼル)4が着脱交換自在に装着されている。
そして、ハンドブレーカーXの重量をはつり対象物に預けた状態で、両手で握り部2,2を握り、かつ、片側の握り部2にある操作レバー5を操作することにより、コンプレッサー(図示せず)より送られる圧搾空気が前記振動付与機構に供給され、前記タガネ4がその軸芯方向に振動して、はつり対象物をはつるように構成されている。
したがって、例えばハンドブレーカーXの重量をはつり対象物に預けた状態ではつり作業を行っている際、はつり対象物が予測しない壊れ方をし、ハンドル3を握った手指がハンドブレーカーXごとはつり対象物の方向に突き進んでしまっても、手指は前記保護カバー6によってハンドル3とはつり対象物との間で挟まれるのを防止することができ、手指が大けがをすることが確実に防止できる。
前記保護カバー6を構成する保持部6−1および手指の保護部6−2の各パーツは、前記ハンドブレーカー本体1が非常に重いものであるため、アルミ等の軽量素材で作製しておくことが望ましい。
前記ハンドル3に係合する一方の保護カバー6の挿通孔6−3の上部には、片側の握り部2にある操作レバー5をはめ込むための切り込み6−4が形成されている。
また前記着脱手段は、前記保護カバー6の保持部6−1の他方の側に取り付けたキャッチクリップ8を備えている。このキャッチクリップ8は、保護カバー6の保持部6−1の一方に本体8−1を、他方に受座8−2を取り付け、その間にアーム8−3を差し渡してその弾性を利用することによりワンタッチで連結することができるようにしたものである。もちろん、前記アーム8−3はコイルスプリング(図示せず)を介して弾性力を高めたものであってもよい。
前記ハンドブレーカー本体1への着脱手段により、保護カバー6を簡単に前記ハンドブレーカー本体1へ取付けあるいは取外すことができ、したがって保護カバー6の装着の手間を軽減して、より安全面に配慮した手指の保護構造を提供することができる。
図において9は保護カバー6の保持部6−1に取り付けた、プラスチック発泡体やゴム等の素材からなる弾性材層であり、ハンドブレーカー本体1と保護カバー6との密着力を高め、ハンドブレーカー本体1の振動が保護カバー6へ伝わるのを減衰させる効果がある。
図6は、保護カバー6の保持部6−1の内側から弾性材層を取り外した状態の分解斜視図である。この段階では前記蝶番7やキャッチクリップ8は組み付けられていない。そして図7のように両側の前記蝶番7を結合するとともに、キャッチクリップ8のアーム8−3を受座8−2に係合させて本体8−1のレバーを倒す。その際の内部の状態を、図8に示す。
図9は、保護カバー6の保持部6−1の内側に弾性材層9を取り付けた状態の分解斜視図である。この段階では前記蝶番7やキャッチクリップ8は組み付けられていない。そして図10のように両側の前記蝶番7を結合するとともに、キャッチクリップ8のアーム8−3を受座8−2に係合させて本体8−1のレバーを倒す。次いで、図11のように前記蝶番7の筒状部分に軸ピン7−1を挿通し、該軸ピン7−1の先端に止ピン7−2を取り付けて抜け止めする。その際の内部の状態を、図12に示す。
前記ハンドブレーカー本体11の上端部には左右両端側に握り部12,12を有するハンドル13が設けられており、下端部には前記振動付与機構により駆動されるタガネ(モイルポイントチゼル)14が着脱交換自在に装着されている。
そして、ハンドブレーカーAの重量をはつり対象物に預けた状態で、両手で握り部12,12を握り、かつ、片側の握り部12にある操作レバー15を操作することにより、コンプレッサー(図示せず)より送られる圧搾空気が前記振動付与機構に供給され、前記タガネ14がその軸芯方向に振動して、はつり対象物をはつるように構成されている。
したがって、例えばハンドブレーカーAの重量をはつり対象物に預けた状態ではつり作業を行っている際、はつり対象物が予測しない壊れ方をし、ハンドル13を握った手指がハンドブレーカーAごとはつり対象物の方向に突き進んでしまっても、手指は前記保護カバー21によってハンドル13とはつり対象物との間で挟まれるのを防止することができ、手指が大けがをすることが確実に防止できる。
もちろん、前記ハンドル13に係合するフック部24も幅方向に切り込むだけで簡単に設けることができる。
前記ハンドブレーカー本体41の上端部には左右両端側に握り部42,42を有するハンドル43が設けられており、下端部には前記振動付与機構により駆動されるタガネ(モイルポイントチゼル)44が着脱交換自在に装着されている。
そして、ハンドブレーカーBの重量をはつり対象物に預けた状態で、両手で握り部42,42を握り、かつ、片側の握り部42にある操作レバー45を操作することにより、コンプレッサー(図示せず)より送られる圧搾空気が前記振動付与機構に供給され、前記タガネ44がその軸芯方向に振動して、はつり対象物をはつるように構成されている。
前記ハンドブレーカー本体71の上端部には左右両端側に握り部72,72を有するハンドル73が設けられており、下端部には前記振動付与機構により駆動されるタガネ(モイルポイントチゼル)74が着脱交換自在に装着されている。
そして、ハンドブレーカーCの重量をはつり対象物に預けた状態で、両手で握り部72,72を握り、かつ、片側の握り部72にある操作レバー75を操作することにより、コンプレッサー(図示せず)より送られる圧搾空気が前記振動付与機構に供給され、前記タガネ74がその軸芯方向に振動して、はつり対象物をはつるように構成されている。
前記ハンドブレーカー本体101の上端部には左右両端側に握り部102,102を有するハンドル103が設けられており、下端部には前記振動付与機構により駆動されるタガネ(モイルポイントチゼル)104が着脱交換自在に装着されている。
そして、ハンドブレーカーDの重量をはつり対象物に預けた状態で、両手で握り部102,102を握り、かつ、片側の握り部102にある操作レバー105を操作することにより、コンプレッサー(図示せず)より送られる圧搾空気が前記振動付与機構に供給され、前記タガネ104がその軸芯方向に振動して、はつり対象物をはつるように構成されている。
なお、片側の握り部102に設けた操作レバー105の側における、前記ハンドブレーカー本体101に沿って取り付けられる板状の保持部112の貫通孔115には、操作レバー105の挿通を許容する溝116が設けられている。
1 ハンドブレーカー本体
2,2 握り部
3 ハンドル
4 タガネ
5 操作レバー
6 保護カバー
6−1 保持部
6−2 保護部
6−3 挿通孔
6−4 切り込み
7 蝶番
7−1 軸ピン
7−2 止ピン
8 キャッチクリップ
8−1 本体
8−2 受座
8−3 アーム
9 弾性材層
A ハンドブレーカー
11 ハンドブレーカー本体
12 握り部
13 ハンドル
14 タガネ
15 操作レバー
21 保護カバー
22 保持部
23 保護部
24 フック部
25 凹所
31 バンド
32 バックル
B ハンドブレーカー
41 ハンドブレーカー本体
42 握り部
43 ハンドル
44 タガネ
45 操作レバー
51 保護カバー
52 保持部
53 保護部
54 フック部
55 凹所
61 バンド
62 バックル
C ハンドブレーカー
71 ハンドブレーカー本体
72 握り部
73 ハンドル
74 タガネ
75 操作レバー
81 保護カバー
82 保持部
83 保護部
84 フック部
85 凹所
91 バンド
92 バックル
D ハンドブレーカー
101 ハンドブレーカー本体
102 握り部
103 ハンドル
104 タガネ
105 操作レバー
111 保護カバー
112 保持部
113 保護部
114 保持部
115 貫通孔
116 溝
121 バンド
122 バックル
Claims (3)
- 建造物の破壊に使用されるハンドブレーカーにおいて、該ハンドブレーカーはハンドブレーカー本体の先端にモイルポイントを、また前記ハンドブレーカー本体の末端にハンドルを備えるとともに、該ハンドルと所定の間隔をおいて前記ハンドブレーカー本体に着脱可能に取り付けられる手指の保護カバーを有し、この手指の保護カバーは、前記ハンドブレーカー本体に沿って取り付けられる保持部と、該保持部から前記ハンドルとほぼ平行に形成された手指の保護部とでL字状をなしており、かつ前記保持部は、前記ハンドル側の端部において、前記ハンドルに係合するフック部もしくは貫通孔が設けられており、該フック部もしくは貫通孔を前記ハンドルに係合して前記保護カバーの位置ずれを防止するようにしたことを特徴とするハンドブレーカーにおける手指の保護構造。
- 前記保持部は、前記ハンドブレーカー本体外周に沿って配設された、平板ないし円弧状断面の板状体であることを特徴とする請求項1に記載のハンドブレーカーにおける手指の保護構造。
- 前記ハンドブレーカー本体への着脱手段は、前記保持部の一方の側に取り付けた蝶番および前記保持部の他方の側に取り付けたキャッチクリップ、もしくは前記ハンドブレーカー本体へ巻き付けるバンドからなることを特徴とする請求項1または2に記載のハンドブレーカーにおける手指の保護構造。
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