JP2016124051A - 電動工具および電動工具用吊下げ具 - Google Patents

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浩幸 椿本
Hiroyuki Tsibakimoto
浩幸 椿本
秀規 清水
Hideki Shimizu
秀規 清水
陵平 大石
Ryohei Oishi
陵平 大石
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Abstract

【課題】固定金具を使用せずに電動工具本体に吊下げ具を取り付けられると共に、電動工具本体が吊下げ具から不用意に外れ難い電動工具を提供する。【解決手段】電動工具本体10を作業者側の支持具70に吊下げるための吊下げ具50を備えた電動工具1であって、前記電動工具本体10の外表面10aには、先端に拡径部分33を有する軸部35が少なくとも一つ突設されており、前記吊下げ具50は、前記支持具70に掛止される掛止部51と、前記掛止部51に延設された軸受部52とを有し、前記軸受部52には、前記拡径部分33を挿脱可能な挿脱穴53と、前記拡径部分33を挿脱不可能な軸受穴54とが繋がって開設され、前記挿脱穴53を介して前記軸受穴54内に前記軸部35を挿入することで前記軸受部52を前記軸部35に軸着可能であり、前記挿脱穴53は、前記軸受穴54よりも前記掛止部51側に位置している構成とする。【選択図】図2

Description

本発明は、電動工具および電動工具用吊下げ具に関する。
従来から、電動工具本体を作業者の腰ベルト等に吊り下げるための吊下げ具を備えた電動工具が知られている。このような吊下げ具付きの電動工具は、例えば電動工具本体を使用しない間は作業者の腰ベルトに電動工具本体を吊り下げておくことができ、空いた両手でその他の作業を行えるため利便性が高い。
例えば、特許文献1および特許文献2に記載の電動工具では、電動工具本体のグリップ部に吊下げ具の一例としてのフックが取り付けられており、当該フックを作業者の腰ベルトに引っ掛けて電動工具本体を腰ベルトに吊り下げることができる。また、フックには開口が設けられており、当該開口に作業者の腰ベルトに取り付けたカラビナ等を通すことで、より脱落し難い状態で電動工具本体を腰ベルトに吊り下げることもできる。当該フックは、ねじで固定することにより電動工具本体に取り付けられている。
特開2011−235372号公報 特開2009−78322号公報
しかしながら、ねじ、リベット、スナップピン等の固定金具を使用してフック等の吊下げ具を電動工具本体に固定する構造を採用した場合、電動工具本体に対する吊下げ具の着脱作業が煩雑になる。また、当該作業の際に工具が必要になる。かといって、固定金具を使用しなければ、電動工具本体が吊下げ具から不用意に外れ難い構造の実現は難しい。
本発明は、上記した課題に鑑み、固定金具を使用せずに電動工具本体に吊下げ具を取り付けられると共に、電動工具本体が吊下げ具から不用意に外れ難い電動工具および電動工具用吊下げ具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る電動工具は、電動工具本体を作業者側の支持具に吊下げるための吊下げ具を備えた電動工具であって、前記電動工具本体の外表面には、先端に拡径部分を有する軸部が少なくとも一つ突設されており、前記吊下げ具は、前記支持具に掛止される掛止部と、前記掛止部に延設された軸受部とを有し、前記軸受部には、前記拡径部分を挿脱可能な挿脱穴と、前記拡径部分を挿脱不可能な軸受穴とが繋がって開設され、前記挿脱穴を介して前記軸受穴内に前記軸部を挿入することで前記軸受部を前記軸部に軸着可能であり、前記挿脱穴は、前記軸受穴よりも前記掛止部側に位置していることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る電動工具用吊下げ具は、電動工具本体を作業者側の支持具に吊下げるための電動工具用吊下げ具であって、前記支持具に掛止される掛止部と、前記掛止部に延設された軸受部とを有し、前記軸受部には、前記電動工具本体の外表面に突設された先端に拡径部分を有する軸部の前記拡径部分を挿脱可能な挿脱穴と、前記拡径部分を挿脱不可能な軸受穴とが繋がって開設され、前記挿脱穴を介して前記軸受穴内に前記軸部を挿入することで前記軸受部を前記軸部に軸着可能であり、前記挿脱穴は、前記軸受穴よりも前記掛止部側に位置していることを特徴とする。
本発明の一態様に係る電動工具および電動工具用吊下げ具は、吊下げ具が、支持具に掛止される掛止部と、前記掛止部に延設された軸受部とを有し、前記軸受部には、挿脱穴と軸受穴とが繋がって開設されている。そして、軸受部は、電動工具本体の外表面に突設された軸部を挿脱穴を介して軸受穴内に挿入することで前記軸部に軸着可能である。したがって、固定金具を使用せずに吊下げ具を電動工具本体に取り付けることができる。
また、本発明の一態様に係る電動工具および電動工具用吊下げ具は、挿脱穴が軸受穴よりも掛止部側に位置している。そのため、支持具に電動工具本体を吊り下げた状態において、挿脱穴は軸受穴よりも上方に位置する。したがって、重力に逆らって電動工具本体を持ち上げる等して軸部を挿脱穴の位置まで移動させなければ、軸部が軸受部から外れない。それ故、電動工具本体が吊下げ具から不用意に外れ難い。
本発明の一態様に係る電動工具を示す側面図である。 本発明の一態様に係る電動工具を示す斜視図である。 本発明の一態様に係る棒状部材を示す斜視図である。 本発明の一態様に係る吊下げ具を示す斜視図である。 棒状部材が取り付けられ、吊下げ具が取り付けられていない状態の電動工具本体を示す背面図である。 第1の吊下げ具の二つの姿勢を説明するための側面図であって、(a)は第1の姿勢を示す図、(b)は第2の姿勢を示す図である。 第2の吊下げ具の二つの姿勢を説明するための側面図であって、(a)は第1の姿勢を示す図、(b)は第2の姿勢を示す図である。 第1の吊下げ具および第2の吊下げ具の可動範囲を説明するための側面図である。 第1の吊下げ具を使用して吊り下げた状態の電動工具を示す側面図である。 第2の吊下げ具を使用して吊り下げた状態の電動工具を示す側面図である。 変形例1に係る電動工具の第1の吊下げ具付近を示す斜視図である。 変形例2に係る電動工具の第1の吊下げ具付近を示す斜視図である。 変形例2に係る電動工具において軸部の位置を説明するための上面図である。 第1の吊下げ具を使用して吊り下げた状態の変形例2に係る電動工具を示す側面図である。 変形例3に係る電動工具の第1の吊下げ具付近を示す斜視図である。
以下、本発明の一態様に係る電動工具および電動工具用吊下げ具について、図面を参照しながら説明する。
<基本構成>
図1は、本発明の一態様に係る電動工具を示す側面図である。図1に示すように、本発明の一態様に係る電動工具1は、電動工具本体10、電池パック20、第1の棒状部材30、第2の棒状部材40、第1の吊下げ具50、および、第2の吊下げ具60等で構成されている。
電動工具本体10は、略円筒状の胴体部12と、当該胴体部12における筒軸J方向中央付近に延設されたグリップ部13とからなる側面視略T字形のハウジング11を有する。胴体部12には、モータ14a等で構成される駆動部14、および、出力軸15の一部が内蔵されている。出力軸15は、一端部15aが胴体部12内で駆動部14に接続されており、他端部15bが胴体部12から前方に突出している。そして、他端部15bが、図示しないビット(先端工具)を装着するためのビット装着部となっている。グリップ部13には、作業者が駆動部14の駆動および停止を指示するためのトリガースイッチ13aが設けられている。
電池パック20は、二次電池21を内蔵しており、電動工具本体10のグリップ部13の下端部13bに着脱可能である。駆動部14のモータ14aへは電池パック20の二次電池21から電力が供給される。
以下では、胴体部12の筒軸J(出力軸15の軸心と一致)に沿った方向を前後方向、グリップ部13の略延出方向に沿った方向であって前後方向と直交する方向を上下方向、前後方向および上下方向のいずれとも直交する方向を左右方向として説明する。前後方向において、出力軸15の他端部15bが突出する方向が前方である。上下方向において、グリップ部13の略延出方向が下方である。なお、各図では、前後方向をX軸(図1等参照)で示し、上下方向をY軸(図1等参照)で示し、左右方向をZ軸(図2等参照)で示す。
<要部構成>
図2は、本発明の一態様に係る電動工具を示す斜視図である。図2に示すように、電動工具本体10の上部中央(図1における二点鎖線Aで囲んだ部分)には、第1の棒状部材30を介して第1の吊下げ具50が取り付けられている。また、電動工具本体10の後部下端(図1における二点鎖線Bで囲んだ部分)には、第2の棒状部材40を介して第2の吊下げ具60が取り付けられている。
(軸部)
図3は、本発明の一態様に係る棒状部材を示す斜視図である。図3に示すように、第1の棒状部材30は、略円柱状であって、本体部分31と、当該本体部分31の両側に延設された一対の支持部分32と、各支持部分32の本体部分31とは反対側に延設された一対の拡径部分33とで構成される。
当該第1の棒状部材30の両先端付近には、それぞれ断面コ字形の溝部34が周方向全周に亘って設けられている。第1の棒状部材30における溝部34が設けられている部分が支持部分32である。また、第1の棒状部材30における二つの溝部34間の部分が本体部分31である。また、第1の棒状部材30における溝部34よりも第1の棒状部材30の両先端側が拡径部分33である。溝部34が設けられていることによって、拡径部分33は支持部分32と比べて相対的に拡径している。拡径部分33の径は、本体部分31の径と略同じである。
第1の吊下げ具50を使用して電動工具本体10を吊り下げた場合(図9参照)、第1の棒状部材30には、電動工具本体10による吊り下げ荷重がかかる。第1の棒状部材30は、例えば金属材料で形成されており、前記吊り下げ荷重に耐える耐久性を有する。第1の棒状部材30の耐久性には、本体部分31と後述する第1の軸取付部16との接触面圧強度、支持部分32と後述する軸受部52との接触面圧強度、および、支持部分32のせん断強度等が影響する(図2参照)。
第2の棒状部材40は、第1の棒状部材30と同じ形状であって、本体部分41と、一対の支持部分42と、一対の拡径部分43とで構成され、第2の棒状部材40の両先端付近にはそれぞれ溝部44が設けられている。また、第2の棒状部材40は、第1の棒状部材30と同じ材料で形成されている。第2の棒状部材40は、既に説明した第1の棒状部材30と構成が同じであるため、詳細な説明は省略する。
(吊下げ具)
図4は、本発明の一態様に係る吊下げ具を示す斜視図である。図4に示すように、第1の吊下げ具50は、略平行な一対の直線部とそれら直線部を連結する屈曲部とを有する略U字形である。前記屈曲部が第1の吊下げ具50の掛止部51を構成し、前記一対の直線部における前記屈曲部とは反対側の端部が、第1の吊下げ具50の二つの軸受部52を構成している。
各軸受部52には、第1の棒状部材30の拡径部分33を挿脱可能な挿脱穴53と、拡径部分33を挿脱不可能な軸受穴54とが繋がってなる開口55が開設されている。開口55は所謂だるま穴(かぎ穴)であって、第1の棒状部材30が開口55内をスムーズに移動できる形状となっているため、第1の棒状部材30および軸受部52にかかる荷重が分散され易い。
挿脱穴53は略円形であって、挿脱穴53の径は第1の棒状部材30の拡径部分33の径よりも若干大きい。軸受穴54はスリット状であって、軸受穴54のスリット幅は、第1の棒状部材30の拡径部分33の径よりも小さく、第1の棒状部材30の支持部分32の径よりも若干大きい。各軸受部52において、挿脱穴53は軸受穴54よりも掛止部51側に位置している。
各軸受部52は、先端部分56が丸みを帯びた先細り形状になっており、第1の吊下げ具50が回動する際に軸受部52が電動工具本体10の外表面10a(具体的には胴体部12の上面12a。図1参照。)に当たり難くなっている。
第1の吊下げ具50を使用して電動工具本体10を吊り下げた場合、第1の吊下げ具50には、電動工具本体10による吊り下げ荷重がかかる。第1の吊下げ具50は、例えば金属材料で形成されており、前記吊り下げ荷重に耐える耐久性を有する。第1の吊下げ具50の耐久性には、軸受部52の先端部分56の破断強度、軸受穴54の両側に位置する両側部分57のせん断強度、および、挿脱穴53の両側に位置する両側部分58の引張強度等が影響する。
第1の吊下げ具50には、屈曲部から各直線部の中央付近まで略U字形の溝部59が形成されている。当該溝部59が形成されているため、電動工具本体10を吊り下げた状態において、第1の吊下げ具50が捻じれ難くなっている。
第2の吊下げ具60は、第1の吊下げ具50と同じ形状であって、掛止部61と二つの軸受部62とを有し、各軸受部62には挿脱穴63と軸受穴64とが繋がってなる開口65が開設されている。各軸受部62は、先端部分66と、軸受穴64の両側に位置する両側部分67と、挿脱穴63の両側に位置する両側部分68とを有する。また、第2の吊下げ具60にも、屈曲部から各直線部の中央付近まで略U字形の溝部69が形成されている。さらに、第2の吊下げ具60は、第1の吊下げ具50と同じ材料で形成されている。第2の吊下げ具60は、既に説明した第1の吊下げ具50と構成が同じであるため、詳細な説明は省略する。
(電動工具本体における軸取付部)
図1に戻って、胴体部12の上面12aの前後方向中央付近には、上方に向けて山状に膨出してなる第1の軸取付部16が設けられている。
図5は、棒状部材が取り付けられ、吊下げ具が取り付けられていない状態の電動工具本体を示す背面図である。図5に示すように、第1の軸取付部16の左右方向の幅W1は、胴体部12の外径W2より小さく、第1の棒状部材30の本体部分31の軸方向(図5におけるZ軸方向)の長さと略同じである。そして、第1の軸取付部16には、左右方向に貫通する第1の貫通孔16aが設けられている。第1の貫通孔16aの径は、第1の棒状部材30の本体部分31および拡径部分33の径よりも若干大きく、第1の貫通孔16aに第1の棒状部材30を挿通可能である。
第1の貫通孔16aに第1の棒状部材30を挿入し、第1の棒状部材30の両端が第1の貫通孔16aから左右均等に突出した状態とすると、第1の棒状部材30の支持部分32および拡径部分33が第1の軸取付部16から左右それぞれに突出した状態となる。当該状態において、支持部分32および拡径部分33によって第1の軸部35が構成される。すなわち、電動工具本体10の外表面10a(正確には、電動工具本体10のハウジング11の胴体部12に設けられた第1の軸取付部16の表面)に第1の軸部35が突設された状態となる。
図1に戻って、胴体部12の背面12bと下面12cとの間のコーナー面12dには、斜め下方に向けて山状に膨出してなる第2の軸取付部17が設けられている。
図5に示すように、第2の軸取付部17の左右方向の幅W3は、胴体部12の外径W2より小さく、第2の棒状部材40の本体部分41の軸方向(図5におけるZ軸方向)の長さと略同じである。そして、第2の軸取付部17には、左右方向に貫通する第2の貫通孔17aが設けられている。第2の貫通孔17aの径は、第2の棒状部材40の本体部分41および拡径部分43の径よりも若干大きく、第2の貫通孔17aに第2の棒状部材40を挿通可能である。
第2の貫通孔17aに第2の棒状部材40を挿入し、第2の棒状部材40の両端が第2の貫通孔17aから左右均等に突出した状態とすると、第2の棒状部材40の支持部分42および拡径部分43が第2の軸取付部17から左右それぞれに突出した状態となる。当該状態において、支持部分42および拡径部分43によって第2の軸部45が構成される。すなわち、電動工具本体10の外表面10a(正確には、電動工具本体10のハウジング11の胴体部12に設けられた第2の軸取付部17の表面)に第2の軸部45が突設された状態となる。
(吊下げ具の電動工具本体への取り付け)
図2に戻って、次に、第1の吊下げ具50および第2の吊下げ具60を電動工具本体10に取り付ける手順について説明する。
第1の吊下げ具50の取り付けは、まず、第1の吊下げ具50を電動工具本体10に対して、一対の軸受部52が第1の軸取付部16の左右両側に位置するように配置する。次に、第1の軸取付部16の第1の貫通孔16aと第1の吊下げ具50の二つの挿脱穴53とが左右方向において重なるように位置決めをする。そして、重なった第1の貫通孔16aおよび二つの挿脱穴53内に第1の棒状部材30を挿入する。挿入後、第1の吊下げ具50を第1の棒状部材30から離す方向に引っ張ると、第1の吊下げ具50の移動に伴って第1の棒状部材30が挿脱穴53内から軸受穴54内に移動する。第1の棒状部材30の軸受穴54内への移動が完了することにより、軸受部52は第1の棒状部材30(第1の軸部35)に軸着された状態となる。以上のようにして、第1の吊下げ具50は電動工具本体10に取り付けられる。
第1の棒状部材30は、径の小さい支持部分32の部位が軸受穴54内に移動可能である。支持部分32が軸受穴54内に移動すると、第1の棒状部材30を第1の貫通孔16aから抜こうとしても、第1の棒状部材30の拡径部分33が軸受部52に当たってストッパの役割を果たすため抜けない。第1の棒状部材30が抜けなければ、第1の吊下げ具50は電動工具本体10から外れない。
第2の吊下げ具60の取り付けは、まず、第2の吊下げ具60を電動工具本体10に対して、一対の軸受部62が第2の軸取付部17の左右両側に位置するように配置する。次に、第2の軸取付部17の第2の貫通孔17aと第2の吊下げ具60の二つの挿脱穴63とが左右方向において重なるように位置決めをする。そして、重なった第2の貫通孔17aおよび二つの挿脱穴63内に第2の棒状部材40を挿入する。挿入後、第2の吊下げ具60を第2の棒状部材40から離す方向に引っ張ると、第2の吊下げ具60の移動に伴って第2の棒状部材40が挿脱穴63内から軸受穴64内に移動する。第2の棒状部材40の軸受穴64内への移動が完了することにより、軸受部62は第2の棒状部材40(第2の軸部45)に軸着された状態となる。以上のようにして、第2の吊下げ具60は電動工具本体10に取り付けられる。
第2の棒状部材40は、径の小さい支持部分42の部位が軸受穴64内に移動可能である。支持部分42が軸受穴64内に移動すると、第2の棒状部材40を第2の貫通孔17aから抜こうとしても、第2の棒状部材40の拡径部分43が軸受部62に当たってストッパの役割を果たすため抜けない。第2の棒状部材40が抜けなければ、第2の吊下げ具60は電動工具本体10から外れない。
<作用効果>
(吊下げ具の第1の姿勢および第2の姿勢)
次に、電動工具本体10に取り付けられた第1の吊下げ具50および第2の吊下げ具60の二つの姿勢について説明する。第1の吊下げ具50は、電動工具本体10に取り付けられた状態において、第1の棒状部材30を軸として回動可能であり、第2の吊下げ具60は、電動工具本体10に取り付けられた状態において、第2の棒状部材40を軸として回動可能である。そして、それら第1の吊下げ具50および第2の吊下げ具60は、回動動作によって、第1の姿勢と第2の姿勢とに切り替え可能である。
図6は、第1の吊下げ具の二つの姿勢を説明するための側面図であって、(a)は第1の姿勢を示す図、(b)は第2の姿勢を示す図である。
図6(a)に示すように、第1の姿勢の第1の吊下げ具50は、例えば実線で示す姿勢である。第1の吊下げ具50が第1の棒状部材30に対して実線で示す傾きを保つとき、第1の吊下げ具50を矢印の方向(掛止部51を第1の棒状部材30に近づける方向)にスライドさせて二点鎖線50Aで示す位置まで移動させることができる。第1の吊下げ具50が二点鎖線50Aで示す位置まで移動すれば、第1の棒状部材30は挿脱穴53内に移動するため、第1の棒状部材30を第1の貫通孔16a(図2参照)から抜くことができる。そうすると、第1の吊下げ具50を電動工具本体10から取り外すことができる。
以上のような、第1の吊下げ具50が第1の棒状部材30(第1の軸部35)に対して実線で示す傾きのような第1の姿勢であるときは、第1の吊下げ具50をスライドさせると、電動工具本体10から取り外し可能である。
一方、図6(b)に示すように、第2の姿勢の第1の吊下げ具50は、例えば実線で示す姿勢である。第1の吊下げ具50が第1の棒状部材30に対して実線で示す傾きを保つとき、第1の吊下げ具50を矢印の方向(掛止部51を第1の棒状部材30に近づける方向)にスライドさせても二点鎖線50Aで示す位置まで移動させることはできない。図5に示すように、第1の軸取付部16の左右方向の幅W1は胴体部12の外径W2よりも狭いため、第1の軸部35の下側には胴体部12の上面12aが位置している。したがって、図6(b)に示すように、胴体部12の上面12aに軸受部52の先端部分56が当たってしまうからである。換言すると、軸受部52の先端部分56が電動工具本体10の外表面10aに当たってしまうからである。そうすると、第1の棒状部材30を挿脱穴53内に移動させることはできないため、第1の棒状部材30を第1の貫通孔16a(図2参照)から抜くことはできず、第1の吊下げ具50を電動工具本体10から取り外すことはできない。
以上のように、第1の吊下げ具50が第1の棒状部材30(第1の軸部35)に対して実線で示す傾きのような第2の姿勢であるときは、第1の吊下げ具50をスライドさせても、電動工具本体10から取り外し不可能である。
図7は、第2の吊下げ具の二つの姿勢を説明するための側面図であって、(a)は第1の姿勢を示す図、(b)は第2の姿勢を示す図である。
図7(a)に示すように、第1の姿勢の第2の吊下げ具60は、例えば実線で示す姿勢である。第2の吊下げ具60が第2の棒状部材40に対して実線で示す傾きを保つとき、第2の吊下げ具60を矢印の方向(掛止部61を第2の棒状部材40に近づける方向)にスライドさせて二点鎖線60Aで示す位置まで移動させることができる。第2の吊下げ具60が二点鎖線60Aで示す位置まで移動すれば、第2の棒状部材40は挿脱穴63内に移動するため、第2の棒状部材40を第2の貫通孔17a(図2参照)から抜くことができる。そうすると、第2の吊下げ具60を電動工具本体10から取り外すことができる。
以上のように、第2の吊下げ具60が第2の棒状部材40(第2の軸部45)に対して実線で示す傾きのような第1の姿勢であるときは、第2の吊下げ具60をスライドさせると、電動工具本体10から取り外し可能である。
一方、図7(b)に示すように、第2の姿勢の第2の吊下げ具60は、例えば実線で示す姿勢である。第2の吊下げ具60が第2の棒状部材40に対して実線で示す傾きを保つとき、第2の吊下げ具60を矢印の方向(掛止部61を第2の棒状部材40に近づける方向)にスライドさせても二点鎖線60Aで示す位置まで移動させることはできない。図5に示すように、第2の軸取付部17の左右方向の幅W3は胴体部12の外径W2よりも狭いため、図1に示すように、第2の軸部45の上側および前側には胴体部12の背面12bと下面12cとの間のコーナー面12dが位置している。したがって、図7(b)に示すように、胴体部12のコーナー面12dに軸受部62の先端部分66が当たってしまうからである。換言すると、軸受部62の先端部分66が電動工具本体10の外表面10aに当たってしまうからである。そうすると、第2の棒状部材40を挿脱穴63内に移動させることはできないため、第2の棒状部材40を第2の貫通孔17a(図2参照)から抜くことはできず、第2の吊下げ具60を電動工具本体10から取り外すことができない。
以上のように、第2の吊下げ具60が第2の棒状部材40(第2の軸部45)に対して実線で示す傾きのような第2の姿勢であるときは、第2の吊下げ具60をスライドさせても、電動工具本体10から取り外し不可能である。
(吊下げ具の可動範囲)
次に、電動工具本体10に取り付けられた第1の吊下げ具50および第2の吊下げ具60の可動範囲について説明する。
図8は、第1の吊下げ具および第2の吊下げ具の可動範囲を説明するための側面図である。
図8に示すように、第1の吊下げ具50は、第1の棒状部材30(第1の軸部35)を軸として回動可能である。第1の吊下げ具50の右回転は、ハウジング11の胴体部12の上面12aに設けられた凸部18によって、一点鎖線L1の位置で規制される。第1の吊下げ具50の左回転は、胴体部12の上面12aによって、一点鎖線L2の位置で規制される。一点鎖線L1の位置と一点鎖線L2の位置との間が、第1の吊下げ具50の可動範囲である。
図2に示すように、凸部18は、胴体部12の上面12aの前後方向中央付近に、第1の軸取付部16を挟んで左右両側に一つずつ設けられている。また、図8に示すように、凸部18は、第1の軸部35の前方に位置しており、胴体部12の上面12aから上方に向けて山状に膨出してなる形状である。
第2の吊下げ具60は、第2の棒状部材40(第2の軸部45)を軸として回動可能である。第2の吊下げ具60の右回転は、ハウジング11の胴体部12のコーナー面12dによって、一点鎖線L3の位置で規制される。第2の吊下げ具60の左回転も、ハウジング11の胴体部12のコーナー面12dによって、一点鎖線L4の位置で規制される。一点鎖線L3の位置と一点鎖線L4の位置との間が、第2の吊下げ具60の可動範囲である。
(吊下げ具の作用効果)
図9は、第1の吊下げ具を使用して吊り下げた状態の電動工具を示す側面図である。図9に示すように、電動工具1は、作業者側の支持具としてのカラビナ70に、第1の吊下げ具50の掛止部51を掛止させることによって吊り下げることができる。
図10は、第2の吊下げ具を使用して吊り下げた状態の電動工具を示す側面図である。図10に示すように、電動工具1は、カラビナ70に、第2の吊下げ具60の掛止部61を掛止させることによっても吊り下げることができる。
図9および図10に示すように、カラビナ70はゲート71を開閉可能であって、ゲート71から吊下げ具50,60の掛止部51,61をカラビナ70に通すことで、掛止部51,61をカラビナ70に掛止させることができる。
本発明の一態様に係る電動工具1では、吊下げ具50,60の軸受部52,62において、挿脱穴53,63が軸受穴54,64よりも掛止部51,61側に位置している(図4参照)。したがって、電動工具1を、吊下げ具50,60を利用して吊り下げた状態において、軸受部52,62の挿脱穴53,63は軸受穴54,64よりも上方に位置する。そうすると、電動工具本体10を上方に持ち上げなければ、軸部35,45は挿脱穴53,63の位置まで移動しない。すなわち、電動工具本体10が上方に持ち上がらなければ、電動工具本体10は吊下げ具50,60から外れない。したがって、電動工具本体10が吊下げ具50,60から不用意に外れ難い構造であると言える。
また、本発明の一態様に係る電動工具1は、吊下げ具50,60が第1の姿勢と第2の姿勢とに軸部35,45を軸とする回動動作によって切り替え可能であって、電動工具本体10をカラビナ70に吊下げた状態において吊下げ具50,60は第2の姿勢となる。
図8に戻って、第1の吊下げ具50は、一点鎖線L1の位置と一点鎖線L2の位置との間の可動範囲において、回動動作により第1の吊下げ具50の第1の軸部35に対する角度が変わり、第1の姿勢と第2の姿勢とに切り替わる。一点鎖線L1の位置と一点鎖線L5の位置との間が、第1の吊下げ具50が第2の姿勢となる範囲であって、第1の吊下げ具50を電動工具本体10から取り外し不可能な範囲である。
第2の吊下げ具60は、一点鎖線L3の位置と一点鎖線L4の位置との間の可動範囲において、回動動作により第2の吊下げ具60の第2の軸部45に対する角度が変わり、第1の姿勢と第2の姿勢とに切り替わる。一点鎖線L6の位置と一点鎖線L7の位置との間が、第2の吊下げ具60が第2の姿勢となる範囲であって、第2の吊下げ具60を電動工具本体10から取り外し不可能な範囲である。
図9に示すように、電動工具1を、第1の吊下げ具50を利用して吊り下げた状態において、第1の吊下げ具50は、一点鎖線L1と一点鎖線L5との間に位置する第2の姿勢になる。そうすると、仮に電動工具本体10が上方に持ち上がったとしても、第1の吊下げ具50が第2の姿勢であるため、第1の軸部35は挿脱穴53の位置まで移動しない。したがって、仮に電動工具本体10が上方に持ち上がったとしても、電動工具本体10は第1の吊下げ具50から外れない。
また、図10に示すように、電動工具1を、第2の吊下げ具60を利用して吊り下げた状態において、第2の吊下げ具60は、一点鎖線L6と一点鎖線L7との間に位置する第2の姿勢になる。そうすると、仮に電動工具本体10が上方に持ち上がったとしても、第2の吊下げ具60が第2の姿勢であるため、第2の軸部45は挿脱穴63の位置まで移動しない。したがって、仮に電動工具本体10が上方に持ち上がったとしても、電動工具本体10は第2の吊下げ具60から外れない。
図8に戻って、本発明の一態様に係る電動工具1は、電動工具本体10の外表面10aに、第1の吊下げ具50が第1の姿勢に切り替わる回動動作を規制する凸部18が設けられている。仮に第1の吊下げ具50が一点鎖線L1の位置よりもさらに右回転すると、第1の吊下げ具50が電動工具本体10から外れる第1の姿勢になるが、さらに右回転することは凸部18により規制されていて不可能である。したがって、第1の吊下げ具50を使用して吊り下げられた電動工具本体10(図9参照)が揺れて第1の吊下げ具50が第1の軸部35を軸として右回転で回動しても、第1の吊下げ具50が第1の姿勢になることは凸部18によって阻止される。この構成によれば、吊り下げられた状態の電動工具本体10が揺れたとしても、電動工具本体10は第1の吊下げ具50から外れ難い。
また、第1の吊下げ具50が一点鎖線L5の位置よりもさらに左回転しても、第1の吊下げ具50が電動工具本体10から外れる第1の姿勢になるが、さらに左回転することはカラビナ70(図9参照)により規制されて困難である。すなわち、第1の吊下げ具50の可動範囲のうち、一点鎖線L5の位置から一点鎖線L2の位置までの間は第1の姿勢になる範囲であるが、第1の吊下げ具50にカラビナ70が取り付けられているときは、カラビナ70が邪魔になって第1の吊下げ具50が当該範囲に移動し難い。カラビナ70が胴体部12の上面12aと第1の吊下げ具50との間に挟まって、第1の吊下げ具50の回動動作が規制されるからである。この構成によれば、第1の吊下げ具50を使用して吊り下げられた状態の電動工具本体10が揺れたとしても、電動工具本体10は第1の吊下げ具50から外れ難い。
一方、第2の吊下げ具60については、第2の吊下げ具60が一点鎖線L6の位置よりもさらに右回転した場合および一点鎖線L7の位置よりもさらに左回転した場合に、第2の吊下げ具60が電動工具本体10から外れる第1の姿勢になる。しかしながら、第2の吊下げ具60を使用して吊り下げられた電動工具本体10(図10参照)は、一点鎖線L6の位置より右回転することも、一点鎖線L7の位置より左回転することも、カラビナ70(図10参照)により規制されて困難である。第2の吊下げ具60にカラビナ70が取り付けられているときは、カラビナ70が、胴体部12の背面12b、下面12cまたはコーナー面12dと、第2の吊下げ具60との間に挟まって、第2の吊下げ具60の回動動作が規制されるからである。この構成によれば、第2の吊下げ具60を使用して吊り下げられた状態の電動工具本体10が揺れたとしても、電動工具本体10は第2の吊下げ具60から外れ難い。
以上のように、吊下げ具50,60からカラビナ70を外さない限り、吊下げ具50,60は第1の姿勢に切り替わり難い状態となっており、電動工具本体10が吊下げ具50,60から不用意に外れ難い構造となっている。
図2に示すように、本発明の一態様に係る電動工具1は、電動工具本体10の外表面10aに、互いの軸心を一致させるようにして軸部35,45が二つずつ突設されている。そして、吊下げ具50,60は軸受部52,62を二つずつ有し、二つの軸部35,45と二つの軸受部52,62とは一対一の関係でそれぞれ軸着されている。このように二か所で軸着される構成であるため、安定した姿勢で電動工具本体10を吊り下げることができる。
本発明の一態様に係る電動工具1は、電動工具本体10には貫通孔16a,17aが設けられていると共に、貫通孔16a,17aには棒状部材30,40が電動工具本体10の外表面10aから両端が突出する状態で挿入されている。そして、二つの軸部35,45は、棒状部材30,40における外表面10aから突出する部分で構成されている。この構成によれば、電動工具本体10を吊り下げる必要がない時は、吊下げ具50,60だけではなく棒状部材30,40をも取り外しておくことができる。そうすることで、電動工具本体10の外表面10aから不要な突起を無くし、電動工具本体10をより取り扱い易くすることができる。
本発明の一態様に係る電動工具1は、吊下げ具50,60が、略平行な一対の直線部とそれら直線部を連結する屈曲部とを有する略U字形である。そして、前記屈曲部が掛止部51,61としてカラビナ70(図9および図10参照)に掛止され、一対の直線部における前記屈曲部とは反対側の端部が二つの軸受部52,62として二つの軸部35,45に軸着される。この構成によれば、カラビナ70を吊下げ具50,60に掛止させ易く、安定した姿勢で電動工具本体10を吊り下げることができる。
<変形例>
本発明に係る電動工具および電動工具用吊下げ具は、上記本発明の一態様に係る電動工具および電動工具用吊下げ具には限定されない。例えば、以下のような変形例が考えられる。
電動工具1は吊下げ具50,60を二つ備えていたが、本発明に係る電動工具において吊下げ具は少なくとも一つ備えていればよい。また、電動工具1は棒状部材30,40を二つ備えていたが、本発明に係る電動工具において棒状部材は少なくとも一つ備えていればよい。また、電動工具1には貫通孔16a,17aが二つ設けられていたが、本発明に係る電動工具において貫通孔は少なくとも一つ設けられていればよい。そして、本発明に係る電動工具において、吊下げ具、棒状部材および貫通孔は必ずしも同数である必要はなく、それぞれ任意の数であればよい。但し、棒状部材は吊下げ具と同数であることが好ましく、貫通孔は吊下げ具の数以上であることが好ましい。
例えば、貫通孔が二つ設けられているが、吊下げ具および棒状部材は一つずつしか備えていない構成であってもよい。具体的には、電動工具1において、第2の吊下げ具60および第2の棒状部材40を備えていない構成であってもよい。その場合、第1の吊下げ具50および第1の棒状部材30は、第1の貫通孔16aまたは第2の貫通孔17aに選択的に取り付けられる。
(変形例1)
電動工具1では、軸部35,45が、貫通孔16a,17aに挿脱自在の棒状部材30,40の一部で構成されており、軸部35,45はハウジング11に固定されていなかったが、本発明に係る電動工具の軸部はハウジングに固定されていてもよい。
図11は、変形例1に係る電動工具の第1の吊下げ具付近を示す斜視図である。図11に示すように、変形例1に係る電動工具101では、ハウジング11の胴体部12の上面12aの前後方向中央付近に、第1の軸取付部16の代わりに第1の軸取付部116が設けられている。電動工具101のハウジング11および胴体部12は、電動工具1のハウジング11および胴体部12と同じ構成であるため説明を省略する。
第1の軸取付部116は、第1の貫通孔16aが設けられていない点と、第1の軸部135が第1の軸取付部116に固定(植設)されている点において、第1の軸取付部16と異なり、それ以外の点、例えば外観形状等は第1の軸取付部16と同じである。第1の軸部135は、第1の軸部35に相当する部材であって、支持部分32に相当する支持部分132と、拡径部分33に相当する拡径部分133とで構成されている。支持部分132および拡径部分133は、支持部分32および拡径部分33と同じ形状であるため、説明を省略する。
この場合、第1の軸部135は第1の軸取付部116に固定されており抜けないため、金属材料からなる第1の吊下げ具50を取り付けることはできない。そのため、電動工具101の第1の吊下げ具150は、ゴム等の弾性材料で形成されている。第1の吊下げ具150は、掛止部51に相当する掛止部151と、軸受部52に相当する軸受部152とを有し、軸受部152には挿脱穴153および軸受穴154からなる開口155が開設されている。第1の吊下げ具150は、第1の吊下げ具50と同じ形状であるため詳細な説明は省略する。
第1の軸取付部116に第1の吊下げ具150を取り付ける際は、指等を使って矢印の方向に力を加えて、二点鎖線で示すように二つの軸受部152が互いに離間するように第1の吊下げ具150を変形させる。そして、変形させた状態の第1の吊下げ具150を第1の軸部135に近づけ、第1の軸部135に対して挿脱穴153を位置決めして、指等で加えていた力を開放して挿脱穴153内に第1の軸部135を挿入させる。その後、第1の吊下げ具150を第1の軸部135から離す方向に引っ張って、第1の軸部135を挿脱穴153内から軸受穴154内に移動させる。
変形例1に係る電動工具101のように、第1の軸部135はハウジング11に対して挿脱自在でなくてもよく、また、第1の吊下げ具150は金属材料で形成されていなくてもよい。なお、変形例1の構成は、第2の軸取付部17、第2の軸部45および第2の吊下げ具60にも適用可能である。
(変形例2)
電動工具1では、吊下げ具50,60は略U字形であって二つの軸受部52,62を有していたが、本発明に係る電動工具の軸受部は、吊下げ具に少なくとも一つあればよい。また、電動工具1では、電動工具本体10の外表面10aに二つずつ軸部35,45が突設されていたが、本発明に係る電動工具の軸部は、電動工具本体の外表面に各吊下げ具に対し少なくとも一つ突設されていればよい。
図12は、変形例2に係る電動工具の第1の吊下げ具付近を示す斜視図である。図13は、変形例2に係る電動工具において軸部の位置を説明するための上面図である。図14は、第1の吊下げ具を使用して吊り下げた状態の変形例2に係る電動工具を示す側面図である。
図12に示すように、変形例2に係る電動工具201では、ハウジング11の胴体部12の上面12aの前後方向中央付近に、第1の軸取付部16の代わりに第1の軸取付部216が設けられている。電動工具201のハウジング11および胴体部12は、電動工具1のハウジング11および胴体部12と同じ構成であるため説明を省略する。
第1の軸取付部216は、第1の貫通孔16aが設けられていない点と、第1の軸部235が第1の軸取付部216に固定されている点と、第1の軸部235が一つしか設けられていない点において、第1の軸取付部16と異なる。それ以外の点、例えば外観形状等は第1の軸取付部16と同じである。第1の軸部235は、第1の軸部35に相当する部材であって、支持部分32に相当する支持部分232と、拡径部分33に相当する拡径部分233で構成されている。支持部分232および拡径部分233は、支持部分32および拡径部分33と同じ形状であるため、説明を省略する。
電動工具1では、第1の軸取付部16の左右両側に第1の軸部35が一つずつ設けられていたが、電動工具201では第1の軸部235は第1の軸取付部216の左右方向における片側(中央側)にのみ設けられている。したがって、第1の軸部235の数は一つである。
図13に示すように、第1の軸取付部216は、第1の軸部235の支持部分232が胴体部12の左右方向(Z軸方向)中央付近に位置するように配置されている。このような構成とすることで、第1の軸部235が一つであっても左右方向に安定した状態で電動工具本体10を吊り下げることを可能にしている。
図12に戻って、電動工具201には第1の軸部235が一つしかないため、第1の吊下げ具250の軸受部252も一つだけである。第1の吊下げ具250は、一端側にカラビナ70(図14参照)に掛止される掛止部251を有すると共に、他端側に第1の軸部235に軸着される軸受部252を有する。掛止部251は環状であって、環内にカラビナ70を通すことができる。軸受部252は、電動工具1の軸受部52と同じ形状を有し、拡径部分233を挿脱可能な挿脱穴253と、拡径部分233を挿脱不可能な軸受穴254とが繋がってなる開口255が開設されている。開口255は、所謂だるま穴(かぎ穴)である。
挿脱穴253は略円形であって、挿脱穴253の径は、第1の軸部235の拡径部分233の径よりも若干大きい。軸受穴254はスリット状であって、軸受穴254のスリット幅は、第1の軸部235の拡径部分233の径よりも小さく、第1の軸部235の支持部分232の径よりも若干大きい。軸受部252において、挿脱穴253は軸受穴254よりも掛止部251側に位置する。
図14に示すように、電動工具201の電動工具本体210は、カラビナ70に第1の吊下げ具250の掛止部251を掛止させることによって吊り下げることができる。軸受部252において挿脱穴253が軸受穴254(図12参照)よりも掛止部251側に位置しているため、電動工具本体210を吊り下げた状態において、軸受部252の挿脱穴253は軸受穴254よりも上方に位置する。したがって、電動工具本体210が上方に持ち上がらなければ、電動工具本体210は第1の吊下げ具250から外れないため、電動工具本体210は第1の吊下げ具250から不用意に外れ難い。
変形例2に係る電動工具201のように、第1の軸部235および第1の吊下げ具250の軸受部252は二つずつある必要はなく、任意の数であればよい。なお、変形例2の構成は、第2の軸取付部17に相当する第2の軸取付部217、第2の軸部45に相当する第2の軸部245、および、第2の吊下げ具60に相当する第2の吊下げ具260にも適用されている。第2の軸取付部217は第1の軸取付部216と同じ趣旨の変形を加えた構成であり、第2の軸部245は第1の軸部235と同じ構成であり、第2の吊下げ具260は第1の吊下げ具250と同じ構成であるため、説明は省略する。
(変形例3)
電動工具1では、軸部35,45が、棒状部材30,40の支持部分32,42と拡径部分33,43とで構成されていたが、本発明に係る電動工具の軸部は、先端に拡径部分を有していれば形状は任意である。
図15は、変形例3に係る電動工具の第1の吊下げ具付近を示す斜視図である。図15に示すように、変形例3に係る電動工具301では、第1の棒状部材30に相当する第1の棒状部材330が、本体部分331と、当該本体部分331の両端に延設された拡径部分333とで構成されている。本体部分331は、本体部分31に相当する部分と、支持部分32に相当する部分とが一体となった部分であるが、本体部分331の径は全長において均一であって、支持部分32の径と同じである。拡径部分333は拡径部分33に相当する部分であって、拡径部分33と同じ形状である。すなわち、第1の棒状部材330には第1の棒状部材330の溝部34に相当する溝部が設けられていない。
第1の棒状部材330を使用しても、第1の吊下げ具50を、ハウジング11の胴体部12の第1の軸取付部16に取り付けることが可能である。取り付けの手順は電動工具1の場合と同じであって、まず、第1の軸取付部16の第1の貫通孔16aと第1の吊下げ具50の二つの挿脱穴53とが左右方向において重なるように位置決めをする。そして、重なった第1の貫通孔16aおよび二つの挿脱穴53内に第1の棒状部材330を挿入する。挿入後、第1の吊下げ具50を第1の棒状部材330から離す方向に引っ張り、第1の棒状部材330を挿脱穴53内から軸受穴54内に移動させると、軸受部52は第1の棒状部材330に軸着された状態となる。
この構成の場合、本体部分331における第1の貫通孔16aから突出している部分と拡径部分333とで第1の軸部335が構成される。
変形例3に係る電動工具301のように、第1の軸部335は先端に拡径部分333を有していればよく、形状は任意である。なお、変形例3の構成は、第2の棒状部材40にも適用可能である。
(その他の変形例)
その他に、電動工具1では、第1の棒状部材30と第2の棒状部材40とが同じ形状であったが、本発明に係る電動工具の第1の棒状部材と第2の棒状部材とは必ずしも同じ形状でなくてもよい。また、電動工具1では、第1の吊下げ具50と第2の吊下げ具60とが同じ形状であったが、本発明に係る電動工具の第1の吊下げ具と第2の吊下げ具と必ずしも同じ形状でなくてもよい。また、電動工具1では、第1の吊下げ具50が胴体部12の上部の前後方向中央付近に取り付けられ、第2の吊下げ具60が胴体部12の背面12bと下面12cとの間のコーナー面12dに取り付けられていた。しかしながら、本発明に係る電動工具において吊下げ具の取付位置は任意である。
以上、本発明の構成を、上記本発明の一態様および変形例に基づいて説明したが、本発明は上記本発明の一態様およびその変形例に限られない。例えば、上記本発明の一態様およびその変形例の部分的な構成を、適宜組み合わせてなる構成であってもよい。また、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることは可能である。
本発明の一態様に係る電動工具1は、電池パック20を備えた所謂充電式の可搬式電動工具であったが、例えば商用電源等の外部電源から電力が供給されるコード有りタイプの電動工具としてもよい。
本発明は、電動工具全般に広く利用可能である。例えば、ハンマやハンマドリル等の打撃工具、レシプロソーやジグソー等の切断作業工具等に利用可能である。
1,101,201,301 電動工具
10,210 電動工具本体
10a 外表面
16a,17a 貫通孔
18 凸部
30,40,330 棒状部材
33,43,133,233,333 拡径部分
34,44 溝部
35,45,135,235,245,335 軸部
50,60,150,250,260 吊下げ具
51,61,151,251 掛止部
52,62,152,252 軸受部
53,63,153,253 挿脱穴
54,64,154,254 軸受穴
70 支持具

Claims (7)

  1. 電動工具本体を作業者側の支持具に吊下げるための吊下げ具を備えた電動工具であって、
    前記電動工具本体の外表面には、先端に拡径部分を有する軸部が少なくとも一つ突設されており、
    前記吊下げ具は、前記支持具に掛止される掛止部と、前記掛止部に延設された軸受部とを有し、前記軸受部には、前記拡径部分を挿脱可能な挿脱穴と、前記拡径部分を挿脱不可能な軸受穴とが繋がって開設され、前記挿脱穴を介して前記軸受穴内に前記軸部を挿入することで前記軸受部を前記軸部に軸着可能であり、
    前記挿脱穴は、前記軸受穴よりも前記掛止部側に位置していることを特徴とする電動工具。
  2. 前記吊下げ具は、前記軸受部を前記軸部に軸着した状態において、前記挿脱穴を前記軸部の位置まで移動可能な第1の姿勢と、前記吊下げ具が前記電動工具本体の外表面に当たるため前記挿脱穴を前記軸部の位置まで移動不可能な第2の姿勢とに、前記軸部を軸とする回動動作によって切り替え可能であって、
    前記電動工具本体を前記支持具に吊下げた状態において、前記吊下げ具は前記第2の姿勢となることを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記電動工具本体の外表面には、前記吊下げ具が前記第2の姿勢から前記第1の姿勢に切り替わる回動動作を規制する凸部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の電動工具。
  4. 前記電動工具本体の外表面には、互いの軸心を一致させるようにして前記軸部が二つ突設されていると共に、前記吊下げ具は前記軸受部を二つ有し、前記二つの軸部と前記二つの軸受部とは一対一の関係でそれぞれ軸着されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電動工具。
  5. 前記電動工具本体には貫通孔が設けられていると共に、前記貫通孔には棒状部材が前記電動工具本体の外表面から前記棒状部材の両端が突出した状態で挿入されており、前記二つの軸部は、前記棒状部材における前記電動工具本体の外表面から突出した部分で構成されていることを特徴とする請求項4に記載の電動工具。
  6. 前記吊下げ具は、略平行な一対の直線部とそれら直線部を連結する屈曲部とを有する略U字形であって、前記屈曲部が前記掛止部として前記支持具に掛止され、前記一対の直線部における前記屈曲部とは反対側の端部が前記二つの軸受部として前記二つの軸部に軸着されることを特徴とする請求項4または5に記載の電動工具。
  7. 電動工具本体を作業者側の支持具に吊下げるための電動工具用吊下げ具であって、
    前記支持具に掛止される掛止部と、前記掛止部に延設された軸受部とを有し、前記軸受部には、前記電動工具本体の外表面に突設された先端に拡径部分を有する軸部の前記拡径部分を挿脱可能な挿脱穴と、前記拡径部分を挿脱不可能な軸受穴とが繋がって開設され、前記挿脱穴を介して前記軸受穴内に前記軸部を挿入することで前記軸受部を前記軸部に軸着可能であり、
    前記挿脱穴は、前記軸受穴よりも前記掛止部側に位置していることを特徴とする電動工具用吊下げ具。
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