JP5163103B2 - 飲酒操作防止装置、飲酒操作防止方法及び飲酒操作防止プログラム - Google Patents

飲酒操作防止装置、飲酒操作防止方法及び飲酒操作防止プログラム Download PDF

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Description

本発明は飲酒運転等の飲酒状態での操作を防止する技術に関し、特に生体認証技術と血中アルコール濃度等の酩酊情報を測定する技術とを用いた飲酒操作防止装置、飲酒操作防止方法及び飲酒操作防止プログラムに関する。
近年、自動車による交通事故は大きな社会問題であり、とりわけ飲酒運転による事故は運転者本人はもとより、多くの他者の生命を奪う可能性が大きい、恐るべき凶器による事故とも言える。道路交通法の改正(平成14年6月1日施行)により飲酒運転等の悪質・危険運転をした者への罰則が強化された。特に、酒気帯び運転については罪刑が引き上げられる共に、呼気中のアルコール濃度基準値が従来「0.25mg/リットル」であったものを、「0.15mg/リットル」に引き下げ、刑罰の威嚇効果によってかかる事態の発生を事前抑制すべく対策を講じているところである。
しかしながら、そのような刑罰の威嚇効果のみでは、飲酒運転による事故は一向に治まらないのが現状であり、自動車自体の運転を物理的に不可能とするような対策が一層要請されている。
このような対策として、運転者の呼気中に含まれるアルコール濃度を検出して飲酒運転の防止を物理的に図るアルコール成分検出装置がある(例えば、特許文献1参照)。また、指表面から吸引して出てくるガスをガスクロマトグラフィーで分析して、血中アルコール濃度を検出する技術も存在する(例えば、特許文献2参照)。更に、不必要な検査処理を排除し検査の効率化を図るべく、飲酒検査の対象である運転者を特定するため、指紋の画像を撮像して、個人の認証を行う装置も存在する(例えば、特許文献3参照)。
特開昭63−172953公報 特開平07−053366公報 特開2005−62931公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載された方法では、運転者以外の第三者が運転者になりすまして、アルコール成分検出装置の被検者となった場合は、酩酊した運転者の運転を禁止することができない問題がある。ここで、「なりすまし」とは、システムのアクセス制御機構を悪用し、権限のない第三者が目的のアクセス制御を得るため、システムの正規な利用者に「なりすます」行為である。
飲酒による事故は自動車に限られず、船舶や航空機でも同様であり、更に工作機械、建築機械、産業機械、製造装置、鉄鋼精錬炉、原子炉等の高温、高圧、高エネルギーを伴う種々の機械装置や設備の場合も飲酒による事故は発生しうる。
本発明は、なりすましを有効に防止して、飲酒による事故を防止できる飲酒操作防止装置、飲酒操作防止方法及び飲酒操作防止プログラムを提供することを目的とする。
本発明の様態は、(イ)被検者の生体情報を被認証情報として取得する生体情報取得部と、(ロ)生体情報取得部の動作と連動して、被検者の酩酊情報を測定する酩酊度測定部と、(ハ)特定操作者の生体情報として予め登録された登録生体情報及び、特定操作者の操作対象に対する操作を許容する酩酊度基準値を記憶する情報記憶部と、(ニ)登録生体情報と被認証情報とを比較し、被検者を操作対象に対する特定操作者として個人認証する認証部と、(ホ)酩酊度基準値と、酩酊度測定部が被認証情報の取得と連動して測定した酩酊情報とを比較し、特定操作者の操作対象に対する操作の可否を判定する操作判定部と、(ヘ)認証部及び操作判定部からの信号に基づいて操作対象の始動を制御する制御部とを備える飲酒操作防止装置であることを要旨とする。「生体情報取得部の動作と連動して」とは、生体情報取得部の動作と酩酊度測定部の動作のタイミングが特定の時刻で同期していれば良く、生体情報取得部の動作と酩酊度測定部の動作のいずれか一方が速く開始しても良く、生体情報取得部の動作と酩酊度測定部の動作のいずれか一方が遅く終了しても良い。即ち、生体情報取得部の動作期間と酩酊度測定部の動作期間の時間的な長さは同一である必要はない。
本発明の他の様態は、(イ)被検者の生体情報を被認証情報として取得するステップと、(ロ)この生体情報の取得のタイミングと連動して、被検者の酩酊情報を測定するステップと、(ハ)特定操作者の生体情報として予め登録された登録生体情報及び、酩酊度基準値を記憶するステップと、(ニ)登録生体情報と被認証情報とを比較し、被検者を特定操作者として個人認証するステップと、(ホ)酩酊度基準値と、酩酊度測定部が被認証情報の取得と連動して測定した酩酊情報とを比較し、特定操作者の操作対象に対する操作の可否を判定するステップと、(ヘ)認証の結果及び判定の結果から操作対象の始動を制御するステップとを含む飲酒操作防止方法であることを要旨とする。
本発明の更に他の様態は、コンピュータシステムとして構成された飲酒操作防止装置に、(イ)被検者の生体情報を被認証情報として取得させる命令と、(ロ)この生体情報の取得のタイミングと連動して、被検者の酩酊情報を測定させる命令と、(ハ)特定操作者の生体情報として予め登録された登録生体情報及び、酩酊度基準値を記憶させる命令と、(ニ)登録生体情報と被認証情報とを比較し、被検者を特定操作者として個人認証させる命令と、(ホ)酩酊度基準値と、酩酊度測定部が被認証情報の取得と連動して測定した酩酊情報とを比較し、特定操作者の操作対象に対する操作の可否を判定させる命令と、(ヘ)認証の結果及び判定の結果から操作対象の始動を制御させる命令とを含む一群の命令を実行させる飲酒操作防止プログラムであることを要旨とする。
本発明によれば、なりすましを有効に防止して、飲酒による事故を防止できる飲酒操作防止装置、飲酒操作防止方法及び飲酒操作防止プログラムを提供できる。
次に図面を参照して、本発明の第1及び第2の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。なお以下の示す第1及び第2の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は構成部品の配置等を下記のものに特定するものではない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。なお、本発明は、自動車、船舶、航空機、工作機械、建築機械、産業機械、製造装置、鉄鋼精錬炉、原子炉等の高温、高圧、高エネルギーを伴う種々の機械装置や設備の飲酒操作防止装置、飲酒操作防止方法及び飲酒操作防止プログラムに適用可能であるが、説明の便宜上、以下においては、自動車の飲酒運転を防止するための飲酒操作防止装置、飲酒操作防止方法及び飲酒操作防止プログラムを例示的に説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10は、図1に示すように、被検者の生体情報を被認証情報として取得する生体情報取得部11と、生体情報取得部の動作と連動して、被検者の酩酊情報を測定する酩酊度測定部12と、特定操作者(運転者)の生体情報として予め登録された登録生体情報及び、特定操作者(運転者)の操作対象に対する操作を許容する酩酊度基準値を記憶する情報記憶部2と、登録生体情報と被認証情報とを比較し、被検者を操作対象に対する特定操作者(運転者)として個人認証する認証部3と、酩酊度基準値と、酩酊度測定部12が被認証情報の取得と連動して測定した測定した酩酊情報とを比較し、特定操作者(運転者)の操作対象に対する操作の可否を判定する操作判定部4と、認証部3及び操作判定部4からの信号に基づいて操作対象の始動を制御する制御部5とを備える。ここで、「特定操作者(運転者)」とは、操作対象に対する現実の操作(運転)を行う特定者であり、第1の実施の形態では、自動車を操作対象としているので、第1の実施の形態の「特定操作者(運転者)」は、その自動車を実際に運転する運転者である。
そして、生体情報取得部11と酩酊度測定部12とで検知部1を構成しており、この検知部1は、特定操作者(運転者)の個人認証と酩酊情報の検知を同時に行う。ここで、「個人認証」とは、その個人(本人)しか持ち得ない属性を元にその属性を確認し本人であることを証明する行為を指す。本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10において、この個人認証は、生体情報取得部11が取得した生体情報を被認証情報として用いて生体認証を行う。ここで、「生体認証」とは、バイオメトリクス認証とも呼ばれ、人間の身体的特徴(生体器官)や行動的特徴(癖)の情報を用いて行う個人認証技術である。通常、「テンプレート」と呼ばれる情報を事前に採取登録し、認証時にセンサで取得した情報と比較することで認証を行う。単に画像の比較によって認証とする方式から、生体反応を検出する方式まで様々なレベルがある。生体認証の利用に適した生体情報の条件は、全ての人が持つ特徴であること、同じ特徴を持つ他人がいないこと、時間によって特徴が変化しないこと等が挙げられる。 利用される認証情報としては、指紋、瞳孔、虹彩、静脈、声紋、網膜及び筆跡等があるが、第1の実施の形態では、生体情報としての指紋を被認証情報として取得し、生体認証を実施する。
一方、本発明の第1の実施の形態における酩酊度測定部12が測定する「酩酊情報」とは、血液1リットルに含まれるアルコール濃度を「%」で表した「血中アルコール濃度」である。そして、第1の実施の形態における「酩酊度基準値」とは、操作対象(自動車)の操作が可能な酩酊情報(血中アルコール濃度)の上限の閾値である。
本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10は、更に、生体情報取得時及び酩酊情報の測定時(即ち血中アルコール濃度の測定時)における被検者への指示、生体情報取得の結果、酩酊情報の測定結果及び操作対象の操作の可否に対する判定結果の少なくともいずれかを表示する表示部6とを備える。
第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10の制御部5は、更に、駆動制動部7及び駆動部8に接続されている。飲酒操作防止装置10、駆動制動部7及び駆動部8は、一台の操作対象(自動車)に組み込まれている。
酩酊度測定部12は、被検者の呼気、指及び掌からの体液を利用して、本人の血中アルコール濃度を酩酊情報を測定すれば良いが、第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10においては、指から分泌された体液を利用するものとして説明する。このため、指から分泌された体液、及びこの体液が気化したガス分子は、図2に示す測定セル201中に導入される。即ち、酩酊度測定部12は、図2に示すように、一定方向(図2では左側から右方向)に気体が流れる流路を有する測定セル201を有し、測定セル201上には、透明測定板216aが配置され、測定セル201の下には、透明測定板216aに対向して下側ガラス板216bが配置されている。透明測定板216aは、透明な多孔質セラミックや透明なメンブレンフィルター等の通気性のある透明材料や細孔を設けたガラス板等からなる。透明測定板216aを通気性のある透明材料や細孔を設けたガラス板等から構成することにより、指から分泌された体液、及びこの体液が気化したガス分子が透明測定板216aを透過して測定セル201中に導入される。体液の分泌を促進安定させるために、測定セル201と共に指若しくは手全体は覆うカバーを設け、カバー内でヒータにより加温するような構造でも良い。カバー内の温度は、例えば、42℃程度まで上昇させれば良い。或いは透明測定板216aの内部に透明ヒータを埋込み、透明ヒータで透明測定板216aを加熱するようにしても良い。
本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10においては、酩酊度測定部12の動作と連動して、生体情報取得部11が、生体認証を行うために個人の身体的特徴に関する情報(生体情報)を透明測定板216aを介して取得する。このため、第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10の生体情報取得部11は、生体(人体)の一部としての指先を接触する透明測定板216aと、測定セル201及び下側ガラス板216bを介して、指先の像を取得する撮像装置208を備える。撮像装置208としては、例えばCCDカメラ等が使用可能である。
このようにして、生体情報取得部11の生体への接触箇所と酩酊度測定部12の生体への接触箇所とを同一の部材である透明測定板216aを介して実現し、生体(人体)の同一箇所から同時に被検者の生体情報と酩酊情報とを測定できるので、なりすましを有効に排除できる。第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10においては、酩酊度測定部12の動作とほぼ同時に生体情報取得部11が、生体情報を被認証情報として取得すれば良いので、撮像装置208にライン型のCCDセンサを用い、指をスキャンさせて指紋を採取し、そのスキャンさせた箇所から指の体液及び体液を気化したガスを吸引するようにしても良い。
観点を変えると、本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10においては、被認証情報が取得される生体の部位と酩酊情報が測定される生体の部位がどちらも指先であり、同一であるので、なりすましを有効に排除できることになる。
第1の実施の形態は自動車を操作対象としているので、酩酊度測定部12及び生体情報取得部11の取り付け箇所は、例えば操作対象(自動車)のドアノブや、操作席付近に設けられたエンジン始動ボタン若しくはハンドルの一部等が、取り付け箇所の候補になる。しかし、ハンドルの一部に酩酊度測定部12及び生体情報取得部11の生体への接触箇所を同一箇所として取り付けるのが、登録された特定操作者(運転者)以外の者が運転する事態を防止でき、酩酊運転を現実的且つ有効に防止できる。
そして、透明測定板216aの表面には、透明電極207が配置されている。透明電極207は、本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10の始動ボタン(電源投入ボタン)として用いられるものであるが、本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10においては、透明測定板216aが、図1の生体情報取得部11の一部として機能させるため、即ち、指紋認証を光学的になすために透明性が要求されている。透明電極207の材料は、可視光に透明でかつ電気を通す材料であれば良く、例えば、錫(Sn)をドープした酸化インジウム(In23)膜(ITO)、インジウム(In)をドープした酸化亜鉛(ZnO)膜(IZO)、ガリウム(Ga)をドープした酸化亜鉛膜(GZO)、酸化錫(SnO2)、耐酸性を付与するためにフッ素をドープした酸化亜鉛膜(FTO)等の透明電極が使用可能である。そして、始動ボタン(電源投入ボタン)として指の接触による電気抵抗の変化を測定するため、透明電極207は1対の櫛形電極を互いに交叉指状に(インターディジタルに)構成している。即ち、指が透明電極207に触ると、1対の櫛形電極間の電気抵抗の変化が検知され、この電気抵抗の変化を検知して飲酒操作防止装置10に通電が開始され、飲酒操作防止装置10の動作が開始する。
透明測定板216aを介して、体液の気化したガス分子が導入される測定セル201の一端(上流側)には、第1の主経路バルブVが設けられている。そして、第1の主経路バルブVの上流側には、揮発性有機化合物(VOC)を取り除く活性炭フィルタ205と気体を外気から取り入れる際に塵埃等を除去するゴミフィルタ206とを介して、外気を取り入れる吸気口213が接続されている。吸気口213には、体液の気化したガス分子を通気性のある透明測定板216aを介して測定セル201の内部に吸引する際に、一定の減圧下で吸引が可能な開閉可能な弁を設けることもでき、その際の圧力を検知する圧力センサも設置可能である。
測定セル201の他端(下流側)には、第2の主経路バルブVを介して検知セル209が接続されている。検知セル209には、圧力センサ202及び酸化物半導体等のアルコール検知センサ203a,203bが設置されている。検知セル209には、第3の主経路バルブVを介してポンプ215が接続されている。
また、活性炭フィルタ205と第1の主経路バルブVとを接続する主経路配管31からは、第1校正経路バルブVを有する第1の校正経路21が分岐している。検知セル209の上流側には、第2校正経路バルブVDを有する第2の校正経路22が接続されている。第3の主経路バルブVFとポンプ215を接続する主経路配管32からは、第3校正経路バルブVEを有する第3の校正経路23が分岐している。これらの第1の校正経路21、第2の校正経路22及び第3の校正経路23は、校正ガス発生器204に接続されている。校正ガス発生器204にはヒータ214が設置されている。
図1に示した情報記憶部2は、上述した酩酊度基準値や予め登録した特定操作者(運転者)の指紋情報の他に、生体情報取得部11が今回被認証情報として取得した被検者の生体情報(指紋情報)及びその取得日時、酩酊度測定部12が今回測定した被検者の酩酊情報及びその測定日時等も記録される。なお、特定操作者(運転者)としての登録は複数可能であり、操作対象(自動車)の所有者以外も運転(操作)できるよう利便性を向上させることも可能である。情報記憶部2には、ハードディスクのような磁気ディスク及びDVD(登録商標)のような光ディスクが利用可能であり、記憶された情報をデータとして管理し、容易に検索・抽出などの再利用をできるようにしたデータベースの形式で構築することもできる。
図1に示した認証部3は、情報記憶部2に記憶されている予め登録された特定操作者(運転者)の指紋と、生体情報取得部11が被認証情報として取得した被検者の指紋を比較して個人認証を行う。比較した2つの指紋が一致すれば指紋を取得した被検者を登録された特定操作者(運転者)として特定し、異なれば飲酒操作防止装置を搭載した操作対象(自動車)の操作資格がない被検者として特定する。認証部3には、認証演算機能(演算回路)を備えた演算処理回路(CPU)等が使用可能である。
図1に示した操作判定部4は、予め登録した酩酊度基準値と酩酊度測定部12が測定した被検者の測定結果とを比較し、被検者の操作の可否を判定する。血中アルコール濃度の測定結果が、酩酊度基準値内に収まっていれば、操作(運転)が可能と判定し、血中アルコール濃度の測定結果が酩酊度基準値を越えている場合には、操作(運転)できないと判定する。判定結果は制御部5及び表示部6に出力する。操作判定部4には、所定のアルゴリズムに則って酩酊情報を算出する演算機能を備えた演算処理回路(CPU)が使用可能である。
図1に示した制御部5は、操作判定部4による判定結果に基づいて操作対象(自動車)の始動を制御する。制御部5は、操作可能と判定された場合には、駆動制動部7及び駆動部8を始動させる。操作不可能と判定された場合には、駆動制動部7及び駆動部8の始動を中止させる。制御部5は、操作対象(自動車)の各機能部に対して制御信号を発信し、稼働に関する指示を与える機能を有する演算処理回路(CPU)が使用可能である。なお、認証部3、操作判定部4及び制御部5は、マイクロプロセッサとして一体化されて一つの演算処理回路(CPU)を構成しても良い。
図1に示した表示部6は、特定操作者(運転者)が容易に視認可能な場所に設置される。表示部6は、酩酊度測定部12が測定した酩酊情報、認証部3が認証した認証結果、操作判定部4が判定した判定結果及び飲酒操作防止装置10から特定操作者(運転者)、被検者への指示及びコメント等を表示する。表示部6としては、例えばカーナビゲーションシステムで試用されているディスプレイ及び車用計器パネル等の液晶ディスプレイが使用可能である。
図1に示した駆動制動部7は、運動状態の操作対象(自動車)に対し、摩擦材の押し付けや発電機の駆動などを介し、運動エネルギーから熱エネルギーに変換し、停止、減速及び抑速させるブレーキ、シフトレバー等を指す。駆動部8は、動力を与えて操作対象(自動車)を動かすエンジン等を指す。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10の生体情報取得部11の動作と、酩酊度測定部12の動作を、図2を用いて説明する。
(イ)まず、特定操作者(運転者)である運転者が操作開始の際に指を透明電極207に接触させることで、電極間の電気抵抗変化により第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10に電源が投入され、飲酒操作防止装置10が起動する。飲酒操作防止装置10の起動と同時に、表示部6に『OKと表示されるまで指でボタンを押し続けてください。』等の指示を表示する。同時に、生体情報取得部11が、指が接触しているガラス板216a,216bの細孔を通して被検者である被検者の指紋を撮影し、生体情報として取得する。
(ロ)この生体情報取得部11による被検者の指紋の撮影開始とともに、酩酊度測定部12が酩酊情報である血中アルコール濃度の測定を開始する。このため、酩酊度測定部12において、図示を省略するが、体液の分泌を促進安定させるために、指若しくは手全体は覆うカバー内でヒータにより加温され、カバー内の温度を一定温度、例えば、42℃まで上昇させるのが好ましい。また、飲酒操作防止装置10の起動と同時に第1の主経路バルブV、第2の主経路バルブV及び第3の主経路バルブVFが開きポンプ215が吸引を開始する。測定セル201内に所定流量の清浄ガスを流し、アルコール検知センサ203a,203bの0アジャストを行い、アルコール検知センサ203a,203bを安定させる。指若しくは手の温度が所定の温度、例えば、42℃に達し、且つアルコール検知センサ203a,203bが安定したら、ポンプ215による吸引を維持したまま第1の主経路バルブVを閉じることにより、測定セル201内の圧力を減圧する。このとき、測定セル201内の圧力が、例えば、10〜50kPa程度の所定の圧力に達したら、第3の主経路バルブVFの開度を調整する等によりポンプ215が吸引力を調節してその圧力を維持する。
(ハ)ポンプ215による一定時間の吸引後、圧力変動で酩酊度測定部12が振動しないように第1の主経路バルブVを静かに開き常圧に戻すと同時に、第3の主経路バルブVFの開度を調整する等してポンプ215の吸引力を高くして、一定排気速度で排気し、測定セル201内に導入された体液のガス分子を、検知セル209に輸送しアルコール検知センサ203a,203bで血中アルコール濃度を検知する。その際のピーク値とバックグラウンド出力との比率を求めて、図1に示す表示部6に出力する。排気速度は、例えば、検知セル209の内径が3mmφで50cc/min、1mmφで5〜6cc/min程度にすれば良い。一定時間後、表示部6である液晶ディスプレイ上に酩酊情報の測定を終了する旨を表示する。
(ニ)その後、第1の主経路バルブV及び第2の主経路バルブVを閉じ、第1校正経路バルブV及び第3校正経路バルブVEを開けて、第1の校正経路21及び第3の校正経路23を経由してガスを流し、校正ガス発生器204から発生させたガスを、酩酊度測定部12の外に排出する。この際、校正ガス発生器204の温度を40℃に上げた状態を所定の時間保つと同時に、この間に、第1の主経路バルブV及び第2の主経路バルブVを開き、アルコール検知センサ203a,203bの0アジャストが所定の時間行われる。校正ガス発生器204の温度を40℃に上げて一定時間経過後、第1の主経路バルブV及び第2の主経路バルブVを閉じ、第1校正経路バルブV及び第2校正経路バルブVを開け、校正ガス発生器204中を清浄ガスを通過させる。校正ガス発生器204には、細孔の開いたガラスビーズ中にアルコールを含浸させ、一定の温度に保持させてある。この結果、アルコール検知センサ203a,203bの感度を校正することができる。
以上のように、生体情報取得部11の動作時間と、酩酊度測定部12の動作時間とは、その時間的な長さは全く同一ではないが、時間的なタイミングとしては生体情報取得部11の動作と酩酊度測定部12の動作とは互いに連動している。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10を用いた飲酒操作防止方法を自動車の酩酊運転防止を例に、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
(イ)ステップS101において、操作対象(自動車)に実装された飲酒操作防止装置10の始動ボタンに被検者の指が接触する。図2に示したように透明測定板216aの表面の透明電極207が始動ボタン(電源投入ボタン)として機能しているので、始動ボタンへの被検者の指の接触と同時に、生体情報取得部11と酩酊度測定部12とが動作を開始する。即ち、始動ボタンへの接触すると、直ちに、ステップS102が開始され、被検者の生体情報(指紋情報)が被認証情報として生体情報取得部11により取得される。生体情報取得部11が取得した指紋情報は、図1の情報記憶部2に一時記憶される。
(ロ)ステップS103において、認証部3は、ステップS102で取得した被検者の指紋情報と予め登録している特定操作者(運転者)の登録生体情報(登録指紋情報)と比較し、ステップS104において、ステップS103の比較の結果に基づいて、始動ボタンに接触した被検者が操作対象(自動車)を操作するに当たって正当な権限を有する特定操作者(運転者)かどうかの認証処理を行う。ステップS102で取得した指紋情報と予め登録している特定操作者(運転者)の指紋情報が一致すれば、認証部3は被検者は正規の特定操作者(運転者)であると特定し、ステップS105に移る。一方、指紋情報が異なれば、被検者は特定操作者(運転者)ではなく、飲酒操作防止装置10が搭載された操作対象(自動車)を操作(運転)する権限のない者であると特定し、飲酒操作防止装置10の動作を終了する。この場合、アルコール検知処理も行われなければ、自動車のエンジンスイッチも始動させることができない。
(ハ)ステップS105において、酩酊度測定部12は、被検者の指から分泌される体液から被検者の酩酊情報を測定する。測定値には、1回の測定で算出された値や、妥当性を向上させるため一定時間に数回の測定後、測定した値を用いて算出した平均値を採用することができる。測定回数や測定値を使用した測定結果の算出方法は、操作対象(自動車)の所有者によって予め設定することができる。
(ニ)ステップS106において、操作判定部4は、被検者の酩酊情報と酩酊度基準値とを比較し、ステップS107において、被検者が操作(運転)可能かどうかを判定する。被検者が運転可能であると判定された場合はステップS108に移り、運転不可能だと判定された場合は、飲酒操作防止装置10の動作を終了する。この場合、自動車のエンジンスイッチも始動させることができない。
(ホ)ステップS108において、制御部5は、飲酒操作防止装置10からの信号を受け、操作判定部4により運転可能と判定された場合に、エンジンスイッチが始動し、駆動制動部7が起動し、更に駆動部8が起動する。
(ヘ)更に、ハンドルの一部に酩酊度測定部12及び生体情報取得部11の生体への接触箇所を取り付けておけば、操作(運転)中においても一定の頻度で、生体情報取得部11が運転者の個人認証を行うことができる。なりすまし等が行われ、操作対象(自動車)の操作(運転)をしている人物が、予め登録された特定操作者(運転者)とは異なると判断した際は、警告を液晶ディスプレイ等である図1の表示部6に表示し、一定時間を経て制御部5が駆動制動部7及び駆動部8の機能が停止するよう制御する。
図3に示した一連の飲酒操作防止方法の操作は、図3と等価なアルゴリズムのプログラムにより、図1に示したコンピュータシステムとして構成された飲酒操作防止装置を制御して実行できる。このプログラムは、本発明の飲酒操作防止装置を構成するコンピュータシステムのプログラム記憶装置(図示省略)に記憶させれば良い。また、このプログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に保存し、この記録媒体を飲酒操作防止装置のプログラム記憶装置に読み込ませることにより、本発明の一連の飲酒操作防止方法の操作を実行することができる。ここで、「コンピュータ読取り可能な記録媒体」とは、例えばコンピュータの外部メモリ装置、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのプログラムを記録することができるような媒体などを意味する。具体的には、フレキシブルディスク、CD−ROM,MOディスク、カセットテープ、オープンリールテープなどが「コンピュータ読取り可能な記録媒体」に含まれる。例えば、飲酒操作防止装置の本体は、フレキシブルディスク装置(フレキシブルディスクドライブ)及び光ディスク装置(光ディスクドライブ)を内蔵若しくは外部接続するように構成できる。フレキシブルディスクドライブに対してはフレキシブルディスクを、また光ディスクドライブに対してはCD−ROMをその挿入口から挿入し、所定の読み出し操作を行うことにより、これらの記録媒体に格納されたプログラムを飲酒操作防止装置を構成するプログラム記憶装置にインストールすることができる。また、所定のドライブ装置を接続することにより、例えばメモリ装置としてのROMや、磁気テープ装置としてのカセットテープを用いることもできる。更に、インターネット等の情報処理ネットワークを介して、このプログラムをプログラム記憶装置に格納することが可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10によれば、測定セルが指表面から吸引して出てくるガスをガスクロマトグラフィーで分析する装置と比較して、検知部1の小型化が可能となる。また、血中アルコール濃度の検知を行った特定操作者(運転者)の酩酊情報が、操作(運転)に適した状態かどうかを判定できる。また、第三者が偽装して被験者となり血中アルコール濃度検知を行い、飲酒者であるが特定操作者が操作(運転)を行おうとしても、登録生体情報によって、第三者による特定操作者(運転者)の飲酒運転幇助を抑止できる。
更に、本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10は、酩酊度測定部12の測定部周辺におけるバックグラウンドエアを清浄な空気にすることにより、周囲大気におけるガスの揮発性有機化合物(VOC)や様々な妨害ガスに影響されることなく、簡易な装置で酩酊情報を測定できるとともに、生体情報取得部11と連動して動作させることにより、運転者でない第三者が特定操作者(運転者)になりすまして血中アルコール濃度検知を行うことを排除できる。この結果、不必要な作業の発生を防ぐことができる。
更に、酩酊度測定部12の備える校正機能により、アルコール検知センサ203a,203bの感度変化、生体の状態、周辺大気組成等の影響による血中アルコール濃度検知結果のばらつきを抑え、常に正確な結果を得ることができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10のシステム構成は、ブロック図レベルでは、図1に示したシステム構成と同様であるが、図1に示した生体情報取得部11が被検者の顔貌、瞳孔、虹彩、眼球上の静脈パターン、網膜等の生体情報を被認証情報として取得し、酩酊度測定部12が光に対する瞳孔の大きさの変化の速度を被検者の酩酊情報として測定する点が、第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10とは異なる。この場合も、生体情報取得部の動作と連動して、酩酊度測定部12が動作し、生体(人体)の同一箇所から同時に被検者の生体情報と酩酊情報とを測定できるので、なりすましを有効に排除できる。
即ち、本発明の第2の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10の酩酊度測定部12は、血中アルコール濃度を直接測定するのではなく、光に対する瞳孔の大きさの変化の速度を酩酊情報として測定する。具体的には、人間の目は、明るくなると瞳孔が小さくなり、暗くなると瞳孔が大きくなることを利用している。瞳孔の大きさの変化の速度は、血中アルコール濃度が高くなると遅くなるので、この瞳孔の大きさの変化の速度を酩酊情報として測定しているのであり、このことは、間接的に血中アルコール濃度を測定しているのと等価である。
図4に示すように、第2の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10の酩酊度測定部12は、映像撮影装置401と、光源402と、接触パッド404a,404bと、映像撮影装置401、光源402及び接触パッド404a,404bに接続されたコントローラ403を備える。
映像撮影装置401は、被検者の顔貌を被認証情報として取得し、更に光を被検者の顔に照射した際の瞳孔の大きさの変化の速度を酩酊情報として測定し、取得した被認証情報と酩酊情報を、図1に示した情報記憶部2に記憶する。光源402は、瞳孔の大きさの変化の速度を測定する際に照射する光の出力元である。コントローラ403は、映像撮影装置401による映像記録の開始及び終了、光源402による光の照射開始及び終了等の処理を制御する。また、コントローラ403は、情報記憶部2が記憶した、光源402から照射された光に対する瞳孔の反射的動作における映像から、反射的応答速度を算出する。接触パッド404a,404bは、光源402から被検者の瞳孔に光を照射するよう促すために、被検者の顔が接触した際にコントローラ403に対して信号を送る。
このように、第2の実施の形態に係る飲酒操作防止装置10においては、記被認証情報の取得箇所と、酩酊情報の測定箇所とが空間的に同一箇所であり、被認証情報と酩酊情報とが同一部材である映像撮影装置401を介して入力される。
次に、第2の実施の形態に係る生体情報取得部11が被検者の顔貌を被認証情報として取得し、酩酊度測定部12が、瞳孔の大きさの変化の速度を酩酊情報として測定する処理について図5(a)〜図5(d)を用いて説明する。
(イ)図5(a)に示すように、酩酊度測定部12が備える映像撮影装置401は、被検者500の顔貌を撮影し、撮影した映像から画像を抽出し、画像認識用のデータを図1に示す情報記憶部2に記憶する。情報記憶部2に記憶された被検者500の画像は、予め記憶された特定操作者(運転者)の登録生体情報としての顔貌の画像と比較され、図1の認証部3により認証処理が随時行われる。具体的には、予め登録された鼻、眉、目、口、頬などの顔の画像の特徴点とをコンピュータのソフトウェアを用いて機械的に比較対照する。更に、図5(b)に示すように、酩酊度測定部12に被検者500の顔が接触するまで一定の間隔で被検者500の顔に対して映像撮影は継続され、随時図1の認証部3による認証処理が行われる。
(ロ)次に、図5(c)に示すように、酩酊度測定部12が備える上下の接触パッド404a,404bに、被検者500の額及び顎等が接触すると、接触パッド404a,404bはコントローラ403に信号を送り、光源402から被検者500の瞳孔に対して光の照射が行われる。光の照射は、光源402が点滅することで点滅の回数分、繰り返し行われ、その回数分、光に対する瞳孔の反射的応答の状況が記録される。記録された瞳孔の反射的応答の状況からコントローラ403は光に対する瞳孔の反射的応答速度を予め設定した算出方法に基づいて算出する。コントローラ403が測定及び算出した値と、図1の情報記憶部2に予め設定して記憶された飲酒時の値とを比較し、操作判定部4は、被検者が飲酒状態にあるか否かを判定する。操作判定部4が、被検者500を飲酒状態にあると判定した場合は、飲酒操作防止装置10を搭載した操作対象(自動車)は、被検者500に対して操作(運転)不可の状態となる。
(ハ)更に、「なりすまし」防止のため、図5(d)に示すように、操作(運転)中においても一定の頻度で、映像撮影装置401が記録した映像から抽出した画像を元に、特定操作者(運転者)の個人認証が行われる。なりすまし等が行われた場合は、図1の認証部3が操作対象(自動車)の操作(運転)をしている人物が、予め登録された特定操作者(運転者)とは異なると判断し、警告を液晶ディスプレイ等である図1の表示部6に表示し、一定時間を経て制御部5が駆動制動部7及び駆動部8の機能が停止するよう制御する。
このように、本発明の第2の実施の形態によれば、光に対する瞳孔の大きさの変化の速度を酩酊情報として測定することにより、血中アルコール濃度を間接的に推定することができる。また、一定頻度において操作(運転)を行う人物に対して個人認証行うことによって、飲酒状態ではない人物が操作(運転)していることを随時監視することが可能となり、なりすましを防止できる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の第1及び第2の実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、図1に示した酩酊度測定部12は、被検者の指紋を取得し、個人認証に利用すると説明した。これに対し、生体認証に利用される生体情報として、身体的特徴(主に静的な情報)を利用するものでは、虹彩、静脈、声紋及び網膜があり、また、行動的特徴(動的な情報)を利用するものでは、筆跡、キーストローク及びリップムーブメントがあるので、酩酊度測定部12と連動して生体情報取得部11が動作可能である限り、これらを生体情報の被認証情報として取得して認証に利用しても良い。この場合も、生体情報取得部の生体への接触箇所と酩酊度測定部の生体への接触箇所とが同一箇所に構成されることがなりすましを防止する上で有効であるので、例えば筆跡を生体情報の被認証情報として取得する場合には、この筆跡を形成する筆記具から被検者の酩酊情報を測定するようにするのが好ましい。
特に、第2の実施の形態においては、生体情報取得部11が被検者の顔貌を被認証情報として取得し、酩酊度測定部12が、瞳孔の大きさの変化の速度を酩酊情報として測定する処理について例示的に説明した。この場合は、被認証情報が取得された生体の部位である顔の一部である目から、酩酊情報が測定されたことになる。しかし、
第2の実施の形態で説明した図5(a)及び(b)の段階では被検者の生体情報を被認証情報として取得せず、図5(c)の段階で、瞳孔の大きさの変化の速度の測定と同時に、又は時間分割により、被検者の顔貌、瞳孔、虹彩、眼球上の静脈パターン、網膜等の生体情報を被認証情報として取得するようにしても良い。この場合は、被認証情報が取得された生体の部位である目から、酩酊情報も測定され、生体の同一部位から被認証情報と酩酊情報が測定されたことになる。
また、図1に示す情報記憶部2は飲酒操作防止装置10が備えると説明したが、カーナビゲーションシステムが備えるHDD等の記録装置を利用しても良いことは勿論である。
更に、操作対象としては、自動車に限定されず、船舶、航空機、工作機械、建築機械、産業機械、製造装置、鉄鋼精錬炉、原子炉等の高温、高圧、高エネルギーを伴う種々の機械装置や設備にも適用可能なことは勿論である。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明からは妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置の主要部の概略を説明する模式的なブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止装置の生体情報取得部と酩酊度測定部の構造を説明する模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る飲酒操作防止方法を示すフローチャート図である。 本発明の第2の実施の形態に係る飲酒操作防止装置の酩酊度測定部の主要部の概略を説明する模式的なブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る飲酒操作防止方法を説明するための時系列に沿った模式図である。
符号の説明
1…検知部
2…情報記憶部
3…認証部
4…操作判定部
5…制御部
6…表示部
7…駆動制動部
8…駆動部
10…飲酒操作防止装置
11…生体情報取得部
12…酩酊度測定部
21…第1の校正経路
22…第2の校正経路
23…第3の校正経路
31…主経路配管
32…主経路配管
201…測定セル
202…圧力センサ
203a,203b…アルコール検知センサ
204…校正ガス発生器
205…活性炭フィルタ
206…ゴミフィルタ
207…透明電極
208…撮像装置
209…検知セル
213…吸気口
214…ヒータ
215…ポンプ
216a…透明測定板
216b…下側ガラス板
401…映像撮影装置
402…光源
403…コントローラ
404a,404b…接触パッド
500…被検者
V…第1の主経路バルブ
V…第2の主経路バルブ
V…第1校正経路バルブ
V…第2校正経路バルブ
V…第3校正経路バルブ
V…第3の主経路バルブ

Claims (3)

  1. 被検者の生体情報を被認証情報として取得する生体情報取得部と、
    該生体情報取得部の動作と連動して、前記被検者の酩酊情報を測定する酩酊度測定部と、
    特定操作者の生体情報として予め登録された登録生体情報及び、前記特定操作者の酩酊度基準値を記憶する情報記憶部と、
    前記登録生体情報と前記被認証情報とを比較し、前記被検者を操作対象に対する特定操作者として個人認証する認証部と、
    前記酩酊度基準値と、前記酩酊度測定部が前記被認証情報の取得と連動して測定した前記酩酊情報とを比較し、前記特定操作者の前記操作対象に対する操作の可否を判定する操作判定部と、
    前記認証部及び前記操作判定部からの信号に基づいて前記操作対象の始動を制御する制御部
    とを備え、
    前記被認証情報の取得箇所と、前記酩酊情報の測定箇所とが空間的に同一箇所であり、前記被認証情報と前記酩酊情報とが同一部材を介して入力され、
    前記被認証情報の取得のタイミングと、前記酩酊情報の測定のタイミングとが時間的に少なくとも一部が重畳しており、
    前記生体情報取得部の生体への接触箇所と前記酩酊度測定部の生体への接触箇所とを同一の部材を介して同一箇所に構成され、該同一箇所に、前記飲酒操作防止装置の始動ボタンとして機能する電極が配置されたことを特徴とする飲酒操作防止装置。
  2. 被検者の生体情報を被認証情報として取得するステップと、
    該生体情報の取得のタイミングと連動して、前記被検者の酩酊情報を測定するステップと、
    特定操作者の生体情報として予め登録された登録生体情報及び、前記特定操作者の酩酊度基準値を記憶するステップと、
    前記登録生体情報と前記被認証情報とを比較し、前記被検者を特定操作者として個人認証するステップと、
    前記酩酊度基準値と、前記酩酊度測定部が前記被認証情報の取得と連動して測定した前記酩酊情報とを比較し、前記特定操作者の操作対象に対する操作の可否を判定するステップと、
    前記認証の結果及び前記判定の結果から前記操作対象の始動を制御するステップ
    とを含み、前記被認証情報の取得箇所と、前記酩酊情報の測定箇所とが空間的に同一箇所であり、前記被認証情報と前記酩酊情報とが同一部材を介して入力され、
    前記被認証情報の取得のタイミングと、前記酩酊情報の測定のタイミングとが時間的に少なくとも一部が重畳しており、
    前記生体情報取得部の生体への接触箇所と前記酩酊度測定部の生体への接触箇所とを同一の部材を介して同一箇所に構成され、該同一箇所に、前記飲酒操作防止装置の始動ボタンとして機能する電極が配置されたことを特徴とする飲酒操作防止方法。
  3. コンピュータシステムとして構成された飲酒操作防止装置に、
    被検者の生体情報を被認証情報として取得させる命令と、
    該生体情報の取得のタイミングと連動して、前記被検者の酩酊情報を測定させる命令と、
    特定操作者の生体情報として予め登録された登録生体情報及び、前記特定操作者の酩酊度基準値を記憶させる命令と、
    前記登録生体情報と前記被認証情報とを比較し、前記被検者を特定操作者として個人認証させる命令と、
    前記酩酊度基準値と、前記酩酊度測定部が前記被認証情報の取得と連動して測定した前記酩酊情報とを比較し、前記特定操作者の操作対象に対する操作の可否を判定させる命令と、
    前記認証の結果及び前記判定の結果から前記操作対象の始動を制御させる命令
    とを含む一群の命令を実行させ、前記被認証情報の取得箇所と、前記酩酊情報の測定箇所とが空間的に同一箇所であり、前記被認証情報と前記酩酊情報とが同一部材を介して入力され、
    前記被認証情報の取得のタイミングと、前記酩酊情報の測定のタイミングとが時間的に少なくとも一部が重畳しており、
    前記生体情報取得部の生体への接触箇所と前記酩酊度測定部の生体への接触箇所とを同一の部材を介して同一箇所に構成され、該同一箇所に、前記飲酒操作防止装置の始動ボタンとして機能する電極が配置されたことを特徴とする飲酒操作防止プログラム。
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