JP5162995B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタや複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
近年、複数の感光体ドラムを並べて配置するとともに、各感光体ドラムとの対向部を循環搬送される搬送ベルトを設け、各感光体ドラムに形成された像を搬送ベルトに転写し、あるいは、各感光体ドラムに形成された像を搬送ベルトにて搬送される記録材に転写する所謂タンデム型の画像形成装置が広く用いられている。そして、この種の画像形成装置のうち、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、および黒(K)の像をそれぞれ形成する複数の感光体ドラムを備えたものにおいて、フルカラー画像を形成する場合にはYMCKの感光体ドラムをすべて搬送ベルトに接触させる一方、モノクロ画像を形成する場合にはKの感光体ドラムのみを搬送ベルトに接触させ、YMCの感光体ドラムを搬送ベルトから待避させるようにした技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−242680号公報
ところで、搬送ベルト等の搬送部材は駆動を受けて回転する。このため、搬送部材と複数の感光体ドラム等の像保持体との接触状態が変化すると、搬送部材が受ける回転負荷に変動が生じてしまう。例えばYMCKすべての像保持体を搬送部材に接触させた場合は、Kの像保持体のみを搬送部材に接触させた場合よりも、搬送部材の回転負荷が大きくなる。このように搬送部材にかかる回転負荷が変わってしまうと、回転負荷に応じて搬送部材の周速度に変動が生じてしまうおそれがある。
本発明は、上述した技術を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、複数の像保持体と搬送部材との接触状態が変化した場合においても、搬送部材にかかる回転負荷の変動を抑制することにある。
請求項1記載の発明は、それぞれが像を保持して回転する複数の像保持体と、無端ベルトで構成されるとともに複数の前記像保持体に接触配置され、複数の当該像保持体から転写された像あるいは複数の当該像保持体から像が転写された記録材を搬送する搬送部材と、複数の前記像保持体の一部と前記搬送部材とを離間させる離間手段と、複数の前記像保持体との対向部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材に接触し、第1の駆動力にて当該搬送部材を駆動する第1駆動手段と、前記第1駆動手段による駆動部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材に接触し、前記第1の駆動力よりも小さい第2の駆動力にて当該搬送部材を駆動する第2駆動手段と、前記離間手段にて前記搬送部材と複数の前記像保持体の一部とが離間された場合に、前記第2駆動手段による駆動部位よりも当該搬送部材の移動方向下流側且つ複数の当該像保持体との対向部位よりも当該搬送部材の移動方向上流側において当該搬送部材に回転負荷を追加する負荷追加手段とを含む画像形成装置である。
請求項2記載の発明は、複数の前記像保持体との対向部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材を掛け渡す第1掛け渡し部材と、前記第1掛け渡し部材による掛け渡し部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材を掛け渡す第2掛け渡し部材と、前記第2掛け渡し部材による掛け渡し部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側且つ複数の前記像保持体との対向部位よりも当該搬送部材の移動方向上流側において当該搬送部材を掛け渡す第3掛け渡し部材とを備え、前記第1駆動手段は、前記第1掛け渡し部材を介して前記搬送部材を駆動し、前記第2駆動手段は、前記搬送部材を介して前記第2掛け渡し部材に対向して配置される対向部材を介して当該搬送部材を駆動することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項3記載の発明は、前記負荷追加手段は、前記搬送部材のうち前記第3掛け渡し部材によって掛け渡された部位において、前記回転負荷の追加を行うことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置である。
請求項4記載の発明は、前記負荷追加手段は、複数の前記像保持体と前記搬送部材とが接触している場合に当該搬送部材から離間し、前記離間手段にて前記搬送部材と複数の前記像保持体の一部とが離間された際に当該搬送部材に接触する負荷部材を含み、前記負荷部材は前記搬送部材の周速度と異なる周速度で回転する回転体からなることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
請求項5記載の発明は、前記搬送部材の周速度よりも低い周速度で複数の前記像保持体を回転駆動する像保持体駆動手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の画像形成装置である。
請求項6記載の発明は、それぞれが像を保持して回転する複数の像保持体と、無端ベルトで構成されるとともに複数の前記像保持体に接触配置され、複数の当該像保持体から転写された像あるいは複数の当該像保持体から像が転写された記録材を搬送する搬送部材と、複数の前記像保持体との対向部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材に接触し、第1の駆動力にて当該搬送部材を駆動する第1駆動手段と、前記第1駆動手段による駆動部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材に接触し、前記第1の駆動力よりも小さい第2の駆動力にて当該搬送部材を駆動する第2駆動手段とを備え、複数の前記像保持体のすべてを前記搬送部材に所定の圧力で接触させながら画像形成を行う第1の画像形成モードと、複数の当該像保持体の一部を当該搬送部材から離間あるいは両者の接触圧力を低下させ、残りの一部を当該搬送部材に所定の圧力で接触させながら画像形成を行う第2の画像形成モードとを有し、前記第2の画像形成モードでは、前記第2駆動手段による駆動部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側且つ複数の前記像保持体との対向部位よりも当該搬送部材の移動方向上流側において当該搬送部材に回転負荷を追加することを特徴とする画像形成装置である。
請求項7記載の発明は、イエロー、マゼンタ、シアン、および黒の像をそれぞれ保持して回転する複数の像保持体と、複数の前記像保持体に接触配置され、複数の当該像保持体から転写された像あるいは複数の当該像保持体から像が転写された記録材を搬送する搬送部材と、イエロー、マゼンタ、シアン、および黒の前記像保持体との対向部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材に接触し、第1の駆動力にて当該搬送部材を駆動する第1駆動手段と、前記第1駆動手段による駆動部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材に接触し、前記第1の駆動力よりも小さい第2の駆動力にて当該搬送部材を駆動する第2駆動手段と、イエロー、マゼンタ、およびシアンの前記像保持体と前記搬送部材とを離間あるいは両者の接触圧力を低下させる圧力変更手段と、前記圧力変更手段にて前記搬送部材とイエロー、マゼンタ、およびシアンの前記像保持体とを離間あるいは両者の接触圧力を低下させた場合に、前記第2駆動手段による駆動部位よりも当該搬送部材の移動方向下流側且つイエロー、マゼンタ、シアン、および黒の当該像保持体との対向部位よりも当該搬送部材の移動方向上流側において当該搬送部材に回転負荷を追加する負荷追加手段とを含む画像形成装置である。
請求項8記載の発明は、前記搬送部材の移動方向に対し、イエロー、マゼンタ、シアン、および黒の順番で複数の前記像保持体が配列され、黒の前記像保持体との対向部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材を掛け渡す第1掛け渡し部材と、前記第1掛け渡し部材による掛け渡し部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材を掛け渡す第2掛け渡し部材と、前記第2掛け渡し部材による掛け渡し部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側且つイエローの前記像保持体との対向部位よりも当該搬送部材の移動方向上流側において当該搬送部材を掛け渡す第3掛け渡し部材とを備え、前記第1駆動手段は、前記第1掛け渡し部材を介して前記搬送部材を駆動し、前記第2駆動手段は、前記搬送部材を介して前記第2掛け渡し部材に対向して配置される対向部材を介して当該搬送部材を駆動することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置である。
請求項9記載の発明は、前記負荷追加手段は、前記搬送部材のうち前記第3掛け渡し部材によって掛け渡された部位において、前記回転負荷の追加を行うことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置である。
請求項1記載の発明によれば、例えば複数の像保持体の全部が搬送部材に接触する場合と複数の像保持体の一部が搬送部材に接触している場合とで、搬送部材のうち像保持体と接触する部位にかかる回転負荷の変動を抑制することが可能になる。
請求項2記載の発明によれば、別の掛け渡し部材を介して搬送部材を駆動する場合と比較して、掛け渡し部材の数の増加を抑制することができる。
請求項3記載の発明によれば、第3掛け渡し部材によって掛け渡された部位以外にて回転付加を追加する場合と比較して、装置の構成を簡易にすることができる。
請求項4記載の発明によれば、搬送部材に常に負荷部材を接触させた場合と比較して、負荷部材に起因する搬送部材の摩耗を抑制すること、および、負荷部材の周速度を搬送部材の周速度と同じにした場合と比較して、負荷部材が搬送部材に与える回転負荷を大きくすることができる。
請求項5記載の発明によれば、搬送部材の周速度と像保持体の周速度とを同じにした場合と比較して、像保持体から搬送部材への転写性能を向上させることができる。
請求項6記載の発明によれば、第1の画像形成モードと第2の画像形成モードとで、搬送部材のうち像保持体と接触する部位にかかる回転負荷の変動を抑制することが可能になる。
請求項7記載の発明によれば、イエロー、マゼンタ、およびシアンの像保持体と搬送部材との接触状態が変更された場合であっても、搬送部材のうち像保持体と接触する部位にかかる回転負荷の変動を抑制することが可能になる。
請求項8記載の発明によれば、別の掛け渡し部材を介して搬送部材を駆動する場合と比較して、掛け渡し部材の数の増加を抑制することができる。
請求項9記載の発明によれば、第3掛け渡し部材によって掛け渡された部位以外にて回転付加を追加する場合と比較して、装置の構成を簡易にすることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置10の全体構成を示している。この画像形成装置10は本体12を有しており、この本体12内に、搬送部材としての中間転写ベルト14を含むベルトユニット15と、例えば4つの像形成部16Y、16M、16C、16Kとが設けられている。また、本実施の形態では、複数の像形成部16Y、16M、16C、16Kが図中右上方向から左下方向に向かって斜めに配置されている。像形成部16Yはイエローのトナー像を、像形成部16Mはマゼンタのトナー像を、像形成部16Cはシアンのトナー像を、像形成部16Kは黒のトナー像を、それぞれ形成し、形成した各色トナー像を中間転写ベルト14に転写する。
本体12の下部にはシート供給装置18が設けられている。シート供給装置18は、例えば普通紙やOHPシート等からなる記録材としてのシートが積載されるシート積載部20と、シート積載部20に積載されたシートを取り出す取り出しロール22と、シートを捌きながら送り出すフィードロール24およびリタードロール26とを有する。シート積載部20は、例えば図中手前側に引き出すことができるように本体12に対して着脱可能に設けられている。
本体12の一端付近(図中左端付近)には、略鉛直方向に沿ってシート供給路28が設けられている。シート供給路28の周辺には、シート供給路28に沿って搬送ロール29、レジストロール30、二次転写ロール32、定着装置34および排出ロール36が設けられている。レジストロール30は、シート供給路28へ送り出されたシートを一時停止させ、タイミングを取って二次転写ロール32側へ送る。定着装置34は、加熱ロール34aおよび加圧ロール34bを備えており、加熱ロール34aと加圧ロール34bとの間を通過するシートに熱と圧力とを加えることにより、シートにトナー像を定着する。
本体12の上部には、排紙収容部38が設けられている。トナー像が定着されたシートは、前述した排出ロール36により排紙収容部38へ排出され、この排紙収容部38上に積層される。したがって、シート積載部20から送り出されたシートは、順次C字状のパスを通って排紙収容部38に排出される。
また、本体12の他端側(図中右側)には、現像剤を収容する4つのトナーボトル40Y、40M、40C、40Kが設けられている。トナーボトル40Yにはイエローのトナーが、トナーボトル40Mにはマゼンタのトナーが、トナーボトル40Cにはシアンのトナーが、トナーボトル40Kには黒のトナーが、それぞれ収容されている。トナーボトル40Yは像形成部16Yに、トナーボトル40Mは像形成部16Mに、トナーボトル40Cにはシアンは像形成部16Cに、トナーボトル40Kは像形成部16Kに、それぞれパイプ等により形成される供給路(図示せず)を介して、対応する色のトナーを供給する。これら4つのトナーボトル40Y、40M、40C、40Kは、例えば図中手前側に引き出すことができるように本体12に対して着脱可能に設けられている。
像形成部16Y、16M、16C、16Kは、中間転写ベルト14の一面(外周面)に対向配置された像形成ユニット48をそれぞれ有する。各像形成ユニット48は、本体12に対してそれぞれ着脱可能であり、例えば中間転写ベルト14に対して図中下方に移動させた後、図中手前側に引き出すことができるようになっている。
中間転写ベルト14は、駆動ロール41、バックアップロール42、および中間転写ベルト14に所定の張力を与えるテンションロール43によって掛け渡され、回転可能に支持されている。第1駆動部材として用いられる駆動ロール41は中間転写ベルト14に駆動力を伝達し、中間転写ベルト14を図中矢印方向に回転させる。なお、バックアップロール42は、中間転写ベルト14を挟んで二次転写ロール32に対向配置される。また、本実施の形態では、駆動部材として用いられる二次転写ロール32も、直接あるいはシートを介して中間転写ベルト14に駆動力を伝達し、中間転写ベルト14を、図中矢印方向に回転させるように駆動する。
一方、駆動ロール41やバックアップロール42とともに中間転写ベルト14を掛け渡しているテンションロール43には、バネ45が連結されている。このバネ45は、テンションロール43が駆動ロール41やバックアップロール42から遠ざかる方向に向かう力を与えており、中間転写ベルト14に所定の張力を付与している。
中間転写ベルト14の内側には、各像形成部16Y、16M、16C、16Kの像形成ユニット48にそれぞれ対向するように、4つの一次転写ロール50が取り付けられている。各一次転写ロール50には図示しないバネが取り付けられており、各一次転写ロール50を中間転写ベルト14に押し付けている。なお、これら4つの一次転写ロール50は、モータ等の駆動源を持たず、中間転写ベルト14の移動に伴って回転する。
また、中間転写ベルト14の上端側であって、中間転写ベルト14を挟んでテンションロール43と対向する位置には、ベルトクリーナ44が配置されている。したがって、テンションロール43は、ベルトクリーナ44の対向ロールとなっている。
さらに、中間転写ベルト14の内側において、像形成部16Cに対応する一次転写ロール50と像形成部16Kに対応する一次転写ロール50との間には、支点ロール46が取り付けられている。この支点ロール46は中間転写ベルト14の内周面に接触配置されており、中間転写ベルト14によって駆動され回転する。ただし、支点ロール46は、各一次転写ロール50のようにバネによる押し付けはなされておらず、その取り付け位置が固定されている。
さらにまた、中間転写ベルト14の外側において、テンションロール43による掛け渡し部位と像形成部16Yとの間には、押し込みロール47が取り付けられている。この押し込みロール47は、中間転写ベルト14から離れた位置(待避位置)と中間転写ベルト14の外周面に接触して中間転写ベルト14を押し込む位置(進出位置)との間を移動できるように構成されている。なお、押し込みロール47は、中間転写ベルト14と接触した場合に中間転写ベルト14によって駆動され回転する。
ここで、中間転写ベルト14、駆動ロール41、バックアップロール42、テンションロール43、支点ロール46、4つの一次転写ロール50、およびベルトクリーナ44は、上述したベルトユニット15として一体化されている。このベルトユニット15は、本体12に対して着脱自在であり、図中手前側に引き出すことが可能である。
また、二次転写ロール32も二次転写ユニット33としてユニット化されている。そして、二次転写ユニット33は、本体12に対して着脱可能であり、図中手前側に引き出すことが可能である。
図2は、各像形成部16Y、16M、16C、16Kを構成する像形成ユニット48を説明するための図である。なお、各像形成部16Y、16M、16C、16Kは、用いる現像剤の色が異なるものの、像形成ユニット48自身の構成は共通である。像形成ユニット48は、図示しない感光層を備えた像保持体としての感光体ドラム52と、感光体ドラム52を帯電させる例えばロール等からなる帯電装置54と、例えばLED(Light Emitting Diode)を備え、感光体ドラム52上に潜像を形成する露光装置56と、露光装置56により形成された感光体ドラム52上の潜像をトナーにより現像する現像装置58と、転写後の感光体ドラム52上に残ったトナーを清掃するドラムクリーナ60とを有する。
像形成ユニット48は、分離可能な感光体ユニット62と現像ユニット64とが結合されて構成されている。感光体ユニット62では、第1の筐体66に感光体ドラム52、帯電装置54、露光装置56およびドラムクリーナ60が収容されている。一方、現像ユニット64では、第2の筐体68に現像装置58が収容されている。そして、第1の筐体66と第2の筐体68とが分離可能に結合されて像形成ユニット48が構成されている。
また、感光体ドラム52の長手方向における両端部には、感光体ドラム52を回転可能に支持するベアリング53が装着されている。このベアリング53の一部は、感光体ドラム52の一部とともに第1の筐体66および第2の筐体68から露出している。
現像装置58は、現像剤としてトナーおよびキャリアを含む二成分現像剤を用いた二成分現像方式を採用している。そして、現像装置58は、例えば水平方向に平行に配置された第1オーガ70、第2オーガ72と、第2オーガ72の斜め上部に配置された現像ロール74とを有し、トナーおよびキャリアを第1オーガ70、第2オーガ72にて攪拌搬送して現像ロール74に供給する。現像ロール74では、キャリアによる磁気ブラシが形成され、この磁気ブラシによりキャリアに付着したトナーを搬送し、感光体ドラム52上の静電潜像をトナーにより現像する。
ドラムクリーナ60は、例えばブレードからなるトナー掻き落とし部76と、トナー掻き落とし部76で掻き落とされたトナーを回収する回収部78を備えている。
図3は、本実施の形態に係る画像形成装置10における駆動系を示す図である。
本実施の形態では、中間転写ベルト14がポリイミド系樹脂製の無端ベルトで構成されており、駆動ロール41、バックアップロール42、およびテンションロール43は、例えばアルミニウムやステンレス等の金属ロールで構成されている。このため、中間転写ベルト14を掛け渡す駆動ロール41、バックアップロール42、およびテンションロール43は、中間転写ベルト14にかかるテンションによってほとんど変形しない。なお、本実施の形態では、駆動ロール41、バックアップロール42、およびテンションロール43の外径がすべて同じに設定されている。一方、二次転写ロール32は、金属シャフトの外周に発泡ゴム層を形成したもので構成されている。このため、二次転写ロール32は、中間転写ベルト14に当たった際に変形する。また、二次転写ロール32は、二次転写ロール32と中間転写ベルト14との間にシートが挟まった場合にさらに変形する。
4つの感光体ドラム52には像保持体駆動手段としてのドラム駆動モータ81が接続されている。また、中間転写ベルト14側を掛け渡す駆動ロール41には主駆動モータ82が接続されている。さらに、二次転写ロール32には第1トルクリミッタ83を介して補助駆動モータ84が接続されている。なお、本実施の形態では、これら主駆動モータ82および補助駆動モータ84が、駆動手段として用いられている。さらにまた、押し込みロール47には押し込みロール47を進退させる離間手段あるいは圧力変更手段として用いられる進退駆動部85が接続されている。そして、テンションロール43には第2トルクリミッタ86を介してクラッチ87が接続されている。なお、本実施の形態では、これらテンションロール43、第2トルクリミッタ86、およびクラッチ87が、負荷追加手段として用いられ、テンションロール43が回転体としても機能する負荷部材として用いられる。そして、これらドラム駆動モータ81、主駆動モータ82、補助駆動モータ84、進退駆動部85、およびクラッチ87は、駆動制御部90によって制御されている。なお、本実施の形態にかかる画像形成装置10では、YMCK各色を用いて画像を形成するフルカラーモード(第1の画像形成モード)およびK単色を用いて画像を形成するモノクロモード(第2の画像形成モード)が実行可能であり、このような画像形成モード(フルカラーモードまたはモノクロモード)に関する信号が駆動制御部90に入力される。そして、駆動制御部90は、入力される画像形成モードの信号に応じて各構成部を制御している。
では次に、画像形成装置10による画像形成動作について、フルカラーモードの場合とモノクロモードの場合とに分けて説明を行う。なお、初期状態においては、押し込みロール47が中間転写ベルト14から待避する待避位置に置かれるものとする。また、初期状態においては、クラッチ87が切られており、第2トルクリミッタ86による負荷がかからない状態でテンションロール43が自由に回転できるようになっているものとする。
(A)フルカラーモードの場合
まず、図3、図4(a)等を参照しながら、フルカラーモードにおける動作について説明する。
フルカラーモードの指示を受けた駆動制御部90は、進退駆動部85およびクラッチ87に制御信号を出さずに、そのままの状態を維持させる。したがって、押し込みロール47は中間転写ベルト14から待避する待避位置に置かれたままとなり、Y、M、C、Kすべての感光体ドラム52が中間転写ベルト14に接触した状態となる。また、クラッチ87は第2トルクリミッタ86との接続が切られたまま(オフ)となり、テンションロール43が自由に回転できる状態となる。
また、駆動制御部90は、ドラム駆動モータ81に制御信号を出してドラム駆動モータ81を駆動させ、各感光体ドラム52をそれぞれ感光体周速度VPで回転させる。さらに、駆動制御部90は、主駆動モータ82および補助駆動モータ84に制御信号を出し、駆動ロール41および二次転写ロール32をそれぞれ回転させる。このとき、駆動ロール41には主駆動モータ82による駆動力がそのまま伝達され、二次転写ロール32には補助駆動モータ84による駆動力が第1トルクリミッタ83を介して伝達される。第1トルクリミッタ83は設定値を超える駆動力(トルク)を滑らせる機能を有しており、二次転写ロール32には一定以上の駆動力がかからないようになっている。そして、本実施の形態では、駆動ロール41にかかる主駆動力FMと二次転写ロール32にかかる補助駆動力FSとが、FS<FMとなるように予め設定されている。
このようにして駆動ロール41および二次転写ロール32が回転を開始すると、これら駆動ロール41および二次転写ロール32に接触している中間転写ベルト14が、摩擦力によって駆動され、回転を開始する。このとき、本実施の形態では、中間転写ベルト14のベルト周速度VBが、上述した感光体周速度VPよりも若干高速に設定される。なお、感光体周速度VPとベルト周速度VBとを異ならせているのは、各感光体ドラム52から中間転写ベルト14への一次転写効率を向上させるためである。
そして、フルカラーモードでは、各像形成部16Y、16M、16C、16Kにおいて、感光体ドラム52の表面が帯電装置54により均一に帯電され、均一に帯電された感光体ドラム52の表面に露光装置56により潜像が書き込まれる。次いで、この潜像を現像装置58で現像することによって感光体ドラム52の表面にトナー像が形成され、このトナー像が各一次転写ロール50によって中間転写ベルト14に一次転写される。その結果、各像形成部16Y、16M、16C、16Kにて形成されたトナー像は、中間転写ベルト14上で重ね合わされる。
中間転写ベルト14の表面で重ね合わされたトナー像は、二次転写ロール32によりシートへと二次転写され、シートへと二次転写されたトナー像が定着装置34により定着される。そして、トナー像の定着が完了したシートは排出ロール36を介して排紙収容部38に排出される。
(B)モノクロモードの場合
次に、図3、図4(b)等を参照しながら、モノクロモードにおける動作について説明する。
モノクロモードの指示を受けた駆動制御部90は、進退駆動部85に制御信号を出す。これに伴い、進退駆動部85は、押し込みロール47を進出位置まで移動させる。これに伴い、中間転写ベルト14のうち、テンションロール43と支点ロール46とに掛け渡されている部位が押し込まれ、一部の像保持体すなわちY、M、Cの各感光体ドラム52から中間転写ベルト14が離される。なお、各一次転写ロール50は上述したようにバネで中間転写ベルト14に押し付けられているため、中間転写ベルト14の移動に伴ってこれらY、M、Cの各色に対応する各一次転写ロール50も一緒に待避する。これにより、中間転写ベルト14には、Kの感光体ドラム52のみが接触する。また、駆動制御部90は、クラッチ87に制御信号を出し、クラッチ87を繋げる。テンションロール43は、クラッチ87が繋げられる(オン)ことで、第2トルクリミッタ86による負荷を受けながら回転できる状態となる。
また、駆動制御部90は、ドラム駆動モータ81に制御信号を出してドラム駆動モータ81を回転させる。モノクロモードでは、Kの感光体ドラム52だけで画像形成を行い、他のY、M、Cの感光体ドラム52では画像形成を行わないので、Kの感光体ドラム52のみを感光体周速度VPで回転させる。なお、Y、M、Cの各感光体ドラム52に対する駆動力伝達の有無は、クラッチ等で切り替えればよい。さらに、駆動制御部90は、主駆動モータ82および補助駆動モータ84に制御信号を出し、駆動ロール41および二次転写ロール32をそれぞれ回転させる。このとき、駆動ロール41には主駆動モータ82による駆動力がそのまま伝達され、二次転写ロール32には補助駆動モータ84による駆動力が第1トルクリミッタ83を介して伝達される。
このようにして駆動ロール41および二次転写ロール32が回転を開始すると、これら駆動ロール41および二次転写ロール32に接触している中間転写ベルト14が、摩擦力によって駆動され、回転を開始する。ここで、モノクロモードにおいても、フルカラーモードと同様に、中間転写ベルト14のベルト周速度VBが、感光体周速度VPよりも若干低速に設定される。この理由はフルカラーモードのところで説明したとおりである。
そして、モノクロモードでは、Kの像形成部16Kにおいて、Kの感光体ドラム52の表面が帯電装置54により均一に帯電され、均一に帯電された感光体ドラム52の表面に露光装置56により潜像が書き込まれる。次いで、この潜像を現像装置58で現像することによってKの感光体ドラム52の表面にKのトナー像が形成され、このKのトナー像が一次転写ロール50によって中間転写ベルト14に一次転写される。
中間転写ベルト14上に一次転写されたKのトナー像は、二次転写ロール32によりシートへと二次転写され、シートへと二次転写されたトナー像が定着装置34により定着される。そして、トナー像の定着が完了したシートは排出ロール36を介して排紙収容部38に排出される。
フルカラーモードにおいて、中間転写ベルト14は、4つの感光体ドラム52による負荷がかかった状態で駆動される。一方、モノクロモードにおいて、中間転写ベルト14は、1つの感光体ドラム52による負荷がかかった状態で駆動される。ここで、1つの感光体ドラム52が中間転写ベルト14にかける負荷をドラム負荷LPとしたとき、フルカラーモードでは、各感光体ドラム52によって4×LPの負荷が中間転写ベルト14にかかることになる。また、モノクロモードでは、Kの感光体ドラム52によって1×LPの負荷が中間転写ベルト14にかかることになる。つまり、フルカラーモードとモノクロモードとで中間転写ベルト14にかかる負荷が変化する。
また、小型化の要請に伴って駆動ロール41の外径を小さくした場合、駆動ロール41と中間転写ベルト14との接触面積が従前より少なくなり、十分な駆動力を持たせることができなくなることがある。また、高画質化の要請に伴い駆動ロール41として表面に弾性層など持たない外径精度の高い金属ロールを用いた場合に、駆動ロール41と中間転写ベルト14との間に働く摩擦力が従前よりも少なくなり、十分な駆動力を持たせることができなくなることがある。つまり、一本のロールだけで中間転写ベルト14の駆動を行った場合、その駆動力が不足するおそれがある。そこで、本実施の形態では、駆動ロール41および二次転写ロール32の2本のロールを用いて中間転写ベルト14の駆動を行っている。そして、上述したように駆動ロール41による主駆動力FMが二次転写ロール32による補助駆動力FSよりも大きくなるように設定している。ただし、フルカラーモードとモノクロモードとで中間転写ベルト14にかかる負荷が大きく変動すると、補助駆動力FSが主駆動力FMよりも大きくなってしまう場合があり、駆動ロール41による主駆動力FMが二次転写ロール32による補助駆動力FSよりも小さくなってしまうおそれもある。
これに対し、本実施の形態では、上述したように、モノクロモードにおいてテンションロール43に第2トルクリミッタ86による負荷をさらに加えるようにしている。より具体的に説明すると、モノクロモードにおいて第2トルクリミッタ86が中間転写ベルト14にかける負荷を、フルカラーモードにおいてY、M、Cの感光体ドラム52が中間転写ベルト14に加えていた負荷すなわち3×LPに合わせている。これにより、4つの感光体ドラム52が中間転写ベルト14に接触するフルカラーモードおよび1つの感光体ドラム52が中間転写ベルト14に接触するモノクロモードにおいて、中間転写ベルト14を駆動する際に中間転写ベルト14にかかる負荷がほぼ一定に維持されることになる。その結果、フルカラーモードおよびモノクロモードにおいて、ベルト周速度VBの変動が抑制される。また、フルカラーモードおよびモノクロモードで主駆動と補助駆動との関係が逆転するという事態も回避される。
<実施の形態2>
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同様であるが、フルカラーモードおよびモノクロモードにおいて中間転写ベルト14にかかる負荷の変動を抑制するための構成が一部異なる。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図5は、本実施の形態に係る画像形成装置10における駆動系を示す図である。
本実施の形態では、実施の形態1においてテンションロール43に連結されていた第2トルクリミッタ86やクラッチ87が設けられていない。その一方、本実施の形態では、中間転写ベルト14を挟んでテンションロール43と対向する位置に回転体としても機能する負荷部材としての負荷ロール91が取り付けられている。この負荷ロール91は、中間転写ベルト14から離間した位置(離間位置)と中間転写ベルト14に接触する位置(接触位置)との間を移動できるように構成されている。また、負荷ロール91は回転可能な状態で取り付けられており、その回転軸には第3トルクリミッタ92が取り付けられている。さらに、負荷ロール91には、負荷ロール91を上記離間位置と接触位置との間で移動させる移動駆動部93が取り付けられている。この移動駆動部93も、駆動制御部90によって制御される。そして、負荷ロール91には、ウレタンゴム等からなるクリーニングブレード91aが接触配置されている。このクリーニングブレード91aは、負荷ロール91と一体となって上記離間位置と接触位置との間を移動するようになっている。なお、本実施の形態では、これら負荷ロール91、クリーニングブレード91a、第3トルクリミッタ92、および移動駆動部93が、負荷追加手段として用いられる。
そして、フルカラーモードでは、図6(a)に示すように押し込みロール47が中間転写ベルト14から待避する。また、負荷ロール91も、中間転写ベルト14から離間する。一方、モノクロモードでは、図6(b)に示すように押し込みロール47が中間転写ベルト14を押し込み、Y、M、Cの感光体ドラム52から中間転写ベルト14を待避させる。また、負荷ロール91も、中間転写ベルト14に接触する。このとき、負荷ロール91に接続される第3トルクリミッタ92による負荷を、Y、M、Cの感光体ドラム52が中間転写ベルト14に与えていた負荷すなわち3×LPに設定しておく。
これにより、実施の形態1と同様、フルカラーモードおよびモノクロモードにおいて、中間転写ベルト14を駆動する際に中間転写ベルト14にかかる負荷がほぼ一定に維持されることになる。その結果、フルカラーモードおよびモノクロモードにおいて、ベルト周速度VBの変動が抑制される。また、フルカラーモードおよびモノクロモードで主駆動と補助駆動との関係が逆転するという事態も回避される。
また、負荷ロール91が中間転写ベルト14の外周面すなわちトナーの保持面に接触する場合、負荷ロール91の表面に残トナー等が付着するおそれがある。仮に負荷ロール91の表面に残トナー等が付着してしまうと、中間転写ベルト14と負荷ロール91との間に働く摩擦力に変化が生じ、所望とする負荷をかけられなくなるおそれがある。
これに対し、この例では、負荷ロール91にクリーニングブレード91aを設けているので、仮に負荷ロール91の表面に残トナーが付着した場合であっても、クリーニングブレード91aで取り除くことが可能になる。したがって、中間転写ベルト14と負荷ロール91との間に働く摩擦力の変動が抑制されることになる。
また、本実施の形態では、中間転写ベルト14の回転に伴って回転する負荷ロール91を用いているため、中間転写ベルト14に負荷ロール91を接触させた際の中間転写ベルト14の摩耗が抑制される。ただし、回転する負荷ロール91以外に、固定されたゴムブレード等を用いてもよい。
<実施の形態3>
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同様であるが、フルカラーモードおよびモノクロモードにおいて中間転写ベルト14にかかる負荷の変動を抑制するための構成が一部異なる。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図7は、本実施の形態に係る画像形成装置10における駆動系を示す図である。
本実施の形態では、実施の形態1においてテンションロール43に連結されていた第2トルクリミッタ86やクラッチ87が設けられていない。一方、本実施の形態では、押し込みロール47の回転軸に第4トルクリミッタ94が取り付けられている。したがって、本実施の形態では、押し込みロール47が回転体としても機能する負荷部材として用いられる。そして、押し込みロール47、進退駆動部85、および第4トルクリミッタ94が、負荷追加手段として用いられる。また、押し込みロール47の外周面には金属よりも摩擦係数が高いゴム材料等からなる高摩擦層(図示せず)が形成されている。
そして、フルカラーモードでは、図8(a)に示すように押し込みロール47が中間転写ベルト14から待避する。一方、モノクロモードでは、図8(b)に示すように押し込みロール47が中間転写ベルト14を押し込み、Y、M、Cの感光体ドラム52から中間転写ベルト14を待避させる。このとき、押し込みロール47に接続される第4トルクリミッタ94による負荷を、Y、M、Cの感光体ドラム52が中間転写ベルト14に与えていた負荷すなわち3×LPに設定しておく。
これにより、実施の形態1と同様、フルカラーモードおよびモノクロモードにおいて、中間転写ベルト14を駆動する際に中間転写ベルト14にかかる負荷がほぼ一定に維持されることになる。その結果、フルカラーモードおよびモノクロモードにおいて、ベルト周速度VBの変動が抑制される。また、フルカラーモードおよびモノクロモードで主駆動と補助駆動との関係が逆転するという事態も回避される。また、押し込みロール47そのものに負荷としての機能を与えることにより、負荷として別の部材を追加する場合と比較して、駆動系の構成がより簡易になる。さらに、押し込みロール47の外周面に高摩擦層を設けておくことにより、第4トルクリミッタ94による負荷をより確実に中間転写ベルト14にかけることが可能になる。
<実施の形態4>
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同様であるが、中間転写ベルト14からY、M、Cの感光体ドラム52を待避させる構成を有している点、および、機械的ではなく電気的に中間転写ベルト14に負荷を加えるようにした点が実施の形態1とは異なる。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図9は、本実施の形態にかかる画像形成装置10における駆動系を示す図である。
本実施の形態では、実施の形態1においてテンションロール43に連結されていた第2トルクリミッタ86やクラッチ87が設けられていない。また、支点ロール46および押し込みロール47も設けられていない。一方、本実施の形態では、Y、M、Cの感光体ドラム52を中間転写ベルト14と接触させ、また、中間転写ベルト14から待避させるドラム移動部95が設けられている。さらに、本実施の形態では、像形成部16Yよりも中間転写ベルト14の移動方向上流側に一対のバイアス印加ロール96が設けられている。この一対のバイアス印加ロール96は、中間転写ベルト14を挟んで対向配置されており、中間転写ベルト14の駆動を受けて回転するようになっている。また、バイアス印加ロール96の一方は接地され、他方は電源97に接続されている。そして、本実施の形態では、これらバイアス印加ロール96および電源97が、負荷追加手段として用いられる。
なお、ドラム移動部95および電源97も、駆動制御部90によって制御される。
そして、フルカラーモードでは、図10(a)に示すようにY、M、C、Kの感光体ドラム52すべてが中間転写ベルト14に接触する。また、図9に示す電源97が切られる(オフ)ことにより、バイアス印加ロール96にバイアスが印加されない状態となる。一方、モノクロモードでは、図10(b)に示すようにY、M、Cの感光体ドラム52が中間転写ベルト14から待避する。また、電源97が入れられる(オン)ことにより、バイアス印加ロール96に所定のバイアスが印加された状態となる。ここで、バイアス印加ロール96にバイアスを印加すると、バイアス印加ロール96とこれに挟まれた中間転写ベルト14との間に静電気力が働くことになり、その結果中間転写ベルト14には所定の負荷がかかることになる。このとき、バイアスの印加によりバイアス印加ロール96と中間転写ベルト14との間に生じる負荷が、Y、M、Cの感光体ドラム52が中間転写ベルト14に与えていた負荷すなわち3×LPとなるように、電源97にて印加するバイアス(電圧)の大きさを予め決定しておく。
これにより、実施の形態1と同様、フルカラーモードおよびモノクロモードにおいて、中間転写ベルト14を駆動する際に中間転写ベルト14にかかる負荷がほぼ一定に維持されることになる。その結果、フルカラーモードおよびモノクロモードにおいて、ベルト周速度VBの変動が抑制される。また、フルカラーモードおよびモノクロモードで主駆動と補助駆動との関係が逆転するという事態も回避される。
<実施の形態5>
上述した実施の形態1〜4では、感光体ドラム52上に形成されたトナー像を中間転写ベルト14に一次転写した後、中間転写ベルト14に一次転写されたトナー像をシートに二次転写する構成を有していた。これに対し、本実施の形態では、感光体ドラム上に形成されたトナー像を直接転写する構成としたものである。
図11は、本実施の形態が適用される画像形成装置100の構成およびその駆動系を示している。この画像形成装置100は、4つの像形成部110Y、110M、110C、110Kと、シート搬送装置120と、定着装置130とを備えている。
各像形成部110Y、110M、110C、110Kは、それぞれ、像保持体として用いられる感光体ドラム111、帯電装置112、露光装置113、現像装置114、およびドラムクリーナ115を備えている。なお、これら感光体ドラム111、帯電装置112、露光装置113、現像装置114、およびドラムクリーナ115は、実施の形態1で説明した感光体ドラム52、帯電装置54、露光装置56、現像装置58、およびドラムクリーナ60と同様である。
また、シート搬送部120は、無端状の搬送ベルト121と、搬送ベルト121を掛け渡すとともにこの搬送ベルト121を駆動する第1駆動ロール122および第2駆動ロール123とを備えている。また、シート搬送部120には、搬送ベルト121を挟んで各像形成部110Y、110M、110C、110Kに設けられた感光体ドラム111にそれぞれ対向配置される転写ロール124を備えている。なお、本実施の形態では、搬送ベルト121が搬送部材として用いられる。
また、搬送ベルト121を挟んで第2駆動ロール123と対向する位置には、負荷部材として用いられる負荷ロール140が設けられている。この負荷ロール140は、搬送ベルト121と接触する接触位置および搬送ベルト121から離間する離間位置との間を移動できるように配置されている。
次に、駆動系について説明する。
4つの感光体ドラム111には像保持体駆動手段として機能するドラム駆動モータ151が接続されている。また、4つの像形成部110Y、110M、110C、110Kのうち、黒以外の像形成部110Y、110M、110Cには、それぞれに設けられた感光体ドラム111を搬送ベルト121側に進出させ、また、待避させるためのドラム進退駆動部152が接続されている。なお、本実施の形態では、ドラム進退駆動部152が離間手段あるいは圧力変更手段として用いられる。さらに、搬送ベルト121を掛け渡す第1駆動部材としての第1駆動ロール122には第1駆動モータ153が接続されている。一方、駆動部材としての第2駆動ロール123にはベルトトルクリミッタ154を介して第2駆動モータ155が接続されている。そして、第1駆動ロール122による搬送ベルト121の駆動力は、第2駆動ロール123による搬送ベルト121の駆動力よりも大きく設定される。なお、本実施の形態では、第1駆動モータ153および第2駆動モータ155が駆動手段として用いられる。さらに、負荷ロール140には、負荷ロール140を搬送ベルト121に接触・離間させるための接離駆動部156が接続されている。なお、負荷ロール140の回転軸には、負荷トルクリミッタ157が接続されている。そして、これらドラム駆動モータ151、ドラム進退駆動部152、第1駆動モータ153、第2駆動モータ155、および接離駆動部156は、駆動制御部160によって制御されている。なお、本実施の形態にかかる画像形成装置100では、YMCK各色を用いて画像を形成するフルカラーモードおよびK単色を用いて画像を形成するモノクロモードが実行可能であり、このような画像形成モード(フルカラーモードまたはモノクロモード)に関する信号が駆動制御部160に入力される。そして、駆動制御部160は、入力される画像形成モードの信号に応じて各構成部を制御している。
この画像形成装置100においてフルカラーモードで画像形成を行う際、図12(a)Y、M、C、Kの感光体ドラム111が搬送ベルト121に接触する。また、負荷ロール140は、搬送ベルト121から離間する。一方、この画像形成装置100においてモノクロモードで画像形成を行う際、図12(b)に示すように、Y、M、Cの感光体ドラム111が搬送ベルト121から待避し、また、負荷ロール140を搬送ベルト121に接触させる。このとき、負荷ロール140による負荷を、Y、M、Cの感光体ドラム111が搬送ベルト121に与えていた負荷すなわち3×LPに設定しておく。
これにより、フルカラーモードおよびモノクロモードにおいて、搬送ベルト121を駆動する際に搬送ベルト121にかかる負荷がほぼ一定に維持されることになる。その結果、フルカラーモードおよびモノクロモードにおいて、ベルト周速度VBの変動が抑制される。また、フルカラーモードおよびモノクロモードで第1駆動ロール122による主駆動と第2駆動ロール123による補助駆動との関係が逆転するという事態も回避される。
なお、本実施の形態では、回転する負荷ロール140を用いていたが、固定されたゴムブレード等を用いてもよい。また、本実施の形態では、搬送ベルト121からY、M、Cの感光体ドラム111を待避させるように構成していたが、搬送ベルト121側を待避させるように構成してもよい。
実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示す図である。 各像形成部を構成する像形成ユニットを説明するための図である。 実施の形態1の画像形成装置における駆動系を示す図である。 (a)はフルカラーモード、(b)はモノクロモードにおける駆動系の動作を説明するための図である。 実施の形態2の画像形成装置における駆動系を示す図である。 (a)はフルカラーモード、(b)はモノクロモードにおける駆動系の動作を説明するための図である。 実施の形態3の画像形成装置における駆動系を示す図である。 (a)はフルカラーモード、(b)はモノクロモードにおける駆動系の動作を説明するための図である。 実施の形態4の画像形成装置における駆動系を示す図である。 (a)はフルカラーモード、(b)はモノクロモードにおける駆動系の動作を説明するための図である。 実施の形態5に係る画像形成装置および駆動系を示す図である。 (a)はフルカラーモード、(b)はモノクロモードにおける駆動系の動作を説明するための図である。
符号の説明
10…画像形成装置、14…中間転写ベルト、16Y、16M、16C、16K…像形成部、32…二次転写ロール、41…駆動ロール、42…バックアップロール、43…テンションロール、44…ベルトクリーナ、45…バネ、46…支点ロール、47…押し込みロール、50…一次転写ロール、52…感光体ドラム、81…ドラム駆動モータ、82…主駆動モータ、83…第1トルクリミッタ、84…補助駆動モータ、85…進退駆動部、86…第2トルクリミッタ、87…クラッチ、90…駆動制御部、91…負荷ロール、91a…クリーニングブレード、92…第3トルクリミッタ、93…移動駆動部、94…第4トルクリミッタ、95…ドラム移動部、96…バイアス印加ロール、97…電源

Claims (9)

  1. それぞれが像を保持して回転する複数の像保持体と、
    無端ベルトで構成されるとともに複数の前記像保持体に接触配置され、複数の当該像保持体から転写された像あるいは複数の当該像保持体から像が転写された記録材を搬送する搬送部材と、
    複数の前記像保持体の一部と前記搬送部材とを離間させる離間手段と、
    複数の前記像保持体との対向部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材に接触し、第1の駆動力にて当該搬送部材を駆動する第1駆動手段と、
    前記第1駆動手段による駆動部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材に接触し、前記第1の駆動力よりも小さい第2の駆動力にて当該搬送部材を駆動する第2駆動手段と、
    前記離間手段にて前記搬送部材と複数の前記像保持体の一部とが離間された場合に、前記第2駆動手段による駆動部位よりも当該搬送部材の移動方向下流側且つ複数の当該像保持体との対向部位よりも当該搬送部材の移動方向上流側において当該搬送部材に回転負荷を追加する負荷追加手段と
    を含む画像形成装置。
  2. 複数の前記像保持体との対向部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材を掛け渡す第1掛け渡し部材と、
    前記第1掛け渡し部材による掛け渡し部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材を掛け渡す第2掛け渡し部材と、
    前記第2掛け渡し部材による掛け渡し部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側且つ複数の前記像保持体との対向部位よりも当該搬送部材の移動方向上流側において当該搬送部材を掛け渡す第3掛け渡し部材とを備え、
    前記第1駆動手段は、前記第1掛け渡し部材を介して前記搬送部材を駆動し、
    前記第2駆動手段は、前記搬送部材を介して前記第2掛け渡し部材に対向して配置される対向部材を介して当該搬送部材を駆動することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記負荷追加手段は、前記搬送部材のうち前記第3掛け渡し部材によって掛け渡された部位において、前記回転負荷の追加を行うことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記負荷追加手段は、複数の前記像保持体と前記搬送部材とが接触している場合に当該搬送部材から離間し、前記離間手段にて前記搬送部材と複数の前記像保持体の一部とが離間された際に当該搬送部材に接触する負荷部材を含み
    前記負荷部材は前記搬送部材の周速度と異なる周速度で回転する回転体からなることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記搬送部材の周速度よりも低い周速度で複数の前記像保持体を回転駆動する像保持体駆動手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の画像形成装置。
  6. それぞれが像を保持して回転する複数の像保持体と、
    無端ベルトで構成されるとともに複数の前記像保持体に接触配置され、複数の当該像保持体から転写された像あるいは複数の当該像保持体から像が転写された記録材を搬送する搬送部材と、
    複数の前記像保持体との対向部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材に接触し、第1の駆動力にて当該搬送部材を駆動する第1駆動手段と、
    前記第1駆動手段による駆動部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材に接触し、前記第1の駆動力よりも小さい第2の駆動力にて当該搬送部材を駆動する第2駆動手段とを備え、
    複数の前記像保持体のすべてを前記搬送部材に所定の圧力で接触させながら画像形成を行う第1の画像形成モードと、複数の当該像保持体の一部を当該搬送部材から離間あるいは両者の接触圧力を低下させ、残りの一部を当該搬送部材に所定の圧力で接触させながら画像形成を行う第2の画像形成モードとを有し、
    前記第2の画像形成モードでは、前記第2駆動手段による駆動部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側且つ複数の前記像保持体との対向部位よりも当該搬送部材の移動方向上流側において当該搬送部材に回転負荷を追加することを特徴とする画像形成装置。
  7. イエロー、マゼンタ、シアン、および黒の像をそれぞれ保持して回転する複数の像保持体と、
    複数の前記像保持体に接触配置され、複数の当該像保持体から転写された像あるいは複数の当該像保持体から像が転写された記録材を搬送する搬送部材と、
    イエロー、マゼンタ、シアン、および黒の前記像保持体との対向部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材に接触し、第1の駆動力にて当該搬送部材を駆動する第1駆動手段と、
    前記第1駆動手段による駆動部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材に接触し、前記第1の駆動力よりも小さい第2の駆動力にて当該搬送部材を駆動する第2駆動手段と、
    イエロー、マゼンタ、およびシアンの前記像保持体と前記搬送部材とを離間あるいは両者の接触圧力を低下させる圧力変更手段と、
    前記圧力変更手段にて前記搬送部材とイエロー、マゼンタ、およびシアンの前記像保持体とを離間あるいは両者の接触圧力を低下させた場合に、前記第2駆動手段による駆動部位よりも当該搬送部材の移動方向下流側且つイエロー、マゼンタ、シアン、および黒の当該像保持体との対向部位よりも当該搬送部材の移動方向上流側において当該搬送部材に回転負荷を追加する負荷追加手段と
    を含む画像形成装置。
  8. 前記搬送部材の移動方向に対し、イエロー、マゼンタ、シアン、および黒の順番で複数の前記像保持体が配列され、
    黒の前記像保持体との対向部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材を掛け渡す第1掛け渡し部材と、
    前記第1掛け渡し部材による掛け渡し部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側において当該搬送部材を掛け渡す第2掛け渡し部材と、
    前記第2掛け渡し部材による掛け渡し部位よりも前記搬送部材の移動方向下流側且つイエローの前記像保持体との対向部位よりも当該搬送部材の移動方向上流側において当該搬送部材を掛け渡す第3掛け渡し部材とを備え、
    前記第1駆動手段は、前記第1掛け渡し部材を介して前記搬送部材を駆動し、
    前記第2駆動手段は、前記搬送部材を介して前記第2掛け渡し部材に対向して配置される対向部材を介して当該搬送部材を駆動することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  9. 前記負荷追加手段は、前記搬送部材のうち前記第3掛け渡し部材によって掛け渡された部位において、前記回転負荷の追加を行うことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
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