JP2005099185A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
転写ロールの駆動系が該転写ロールを駆動するためのギヤの噛み合い振動と共振するのを防止し、総てのプロセススピードでバンディングのない高画質の記録画像を形成することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】
中間転写体から記録シートにトナー像を最終転写させる転写ロールを備え、記録シートの種類や画像形成条件に応じた数段階のプロセススピードを有する画像形成装置において、モータ及び伝達ギヤを含み前記転写ロールを回転駆動する補助駆動手段を設け、数段階のプロセススピードのうち、少なくとも第1のプロセススピードでは前記補助駆動手段で転写ロールを駆動する一方、それ以外のプロセススピードでは前記転写ロールと補助駆動手段とを切り離し、前記中間転写体で転写ロールを連れ回すように構成し、更に前記第1のプロセススピードにおける前記伝達ギヤの噛み合い周波数を補助駆動手段の共振周波数と異なる周波数領域に設定した。
【選択図】 図3
転写ロールの駆動系が該転写ロールを駆動するためのギヤの噛み合い振動と共振するのを防止し、総てのプロセススピードでバンディングのない高画質の記録画像を形成することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】
中間転写体から記録シートにトナー像を最終転写させる転写ロールを備え、記録シートの種類や画像形成条件に応じた数段階のプロセススピードを有する画像形成装置において、モータ及び伝達ギヤを含み前記転写ロールを回転駆動する補助駆動手段を設け、数段階のプロセススピードのうち、少なくとも第1のプロセススピードでは前記補助駆動手段で転写ロールを駆動する一方、それ以外のプロセススピードでは前記転写ロールと補助駆動手段とを切り離し、前記中間転写体で転写ロールを連れ回すように構成し、更に前記第1のプロセススピードにおける前記伝達ギヤの噛み合い周波数を補助駆動手段の共振周波数と異なる周波数領域に設定した。
【選択図】 図3
Description
本発明は、電子写真複写機やレーザビームプリンタ等の画像形成装置、特に、中間転写ドラム又は中間転写ベルト等の中間転写体を備えた画像形成装置に係り、詳細には、中間転写体から記録シートへトナー像を転写するための転写ロールの駆動機構の改良に関する。
電子写真方式を用いる複写機やレーザビームプリンタ等の画像形成装置においては、画情報に応じたトナー像を感光体ドラム上に形成した後、これを記録シートに転写することによって記録画像を形成している。例えばレーザビームプリンタでは、先ず所定の背景部電位に感光体ドラムの表面を帯電した後、画情報によっ変調されたレーザビームで感光体ドラムの表面を露光して静電潜像を形成している。次に、この静電潜像をトナーで現像して可視像たるトナー像を形成した後、このトナー像を記録シートに転写し、トナー像転写後の記録シートを定着器によって加熱定着することで記録画像を得ている。
このような記録画像の形成工程において、トナー像を記録シートに転写する方法としては、感光体ドラムから記録シートに対して直接トナー像を転写する方法の他、ドラム状やベルト状の中間転写体を介して記録シートへ最終転写する方法等が用いられている。このうち、中間転写体を用いる転写方法は、複数色のトナー像の重ね合わせが必要とされるフルカラー画像の形成に最適であり、カラー複写機やカラープリンタ等に採用されている。
トナー像を中間転写体から記録シートへ転写する具体的方法としては、高効率転写、発生オゾンの低減化といった観点から、近年では導電性の転写ロールを用いる方法が主流となりつつある。この方法では、記録シートの裏面側から中間転写体へ向けて転写ロールを付勢し、中間転写体と転写ロールとの間に記録シートを挟み込むと共に、かかる転写ロールによって記録シートの裏面にトナーの帯電電荷と逆極性の電荷を与え、適度な接触圧力と静電誘引力とによって、トナー像を像担持体から記録シートの表面に静電転写するように構成されている。
一般的に、記録シートの像担持体に対する接触圧力が高くなると、転写効率は増加すると共にそのばらつきも小さくなる傾向にある。しかし、接触圧力が過剰になると、像担持体の表面にトナーが押し付けられて凝集し、かかるトナーの像担持体に対する機械的付着力が増加することから、トナー像の中心等が部分的に欠落する所謂中抜けが発生し易くなる。このようなトナー像の中抜け防止の対策としては、転写ロールの周速を像担持体のそれよりも速く設定することによって、記録シートを像担持体よりも1.0〜2.0%程度速い速度で搬送し、トナーと像担持体との間に剪断力を作用させることで、トナーと像担持体との機械的付着力を低減させるものが知られている(特開平2−262175号公報、特開平7−319320号公報、特開平10−142971号公報)。
また、トナー像を中間転写体から記録シートへ転写する際、記録シートが中間転写体と転写ロールとの間に突入すると、かかる記録シートの厚さに応じた回転負荷が新たに中間転写体へ作用するので、記録シートの突入の度に中間転写体の回転速度は変動し易い。このため、感光体ドラムから中間転写体へトナー像の転写を行っている最中に、記録シートが転写位置に突入すると、瞬間的に中間転写体の回転速度が変動することから、トナー像の転写位置ずれや画質劣化が生じる可能性がある。前述のように転写ロールを中間転写体との別個に回転駆動し、かかる転写ロールに対して中間転写体よりも速い周速を与えることは、記録シートの突入時における中間転写体の回転速度の変動を抑えるといった観点からも有効な手段である。
更に、中間転写体を用いるカラー複写機やカラープリンタには、単一の感光体ドラムから中間転写体に対して4色のトナーを繰り返し転写し、中間転写体が4回転した後に該中間転写体上のトナー像を記録シートに一括転写する所謂4サイクルタイプのものが存在するが、この4サイクルタイプのカラー画像形成装置にあっては、トナー像を記録シートに最終転写するための転写ロールが中間転写体に対して接離するように構成されており、記録シートが転写位置に突入してくる直前に、転写ロールが中間転写体に接するようになっている。このため、転写ロールが中間転写体に接すると、やはり瞬間的に中間転写体の回転速度が変動してしまうことから、これを防止する目的で転写ロールを中間転写体とは別個に駆動している例も存在する(特開平11−052757号公報)。
転写ロールを中間転写体の回転に従動(連れ回り)させるのではなく、独自に回転駆動するためには、駆動源であるモータの回転をギヤ列によって転写ロールへ伝達する必要があるが、その場合にはギヤ同士の噛み合う振動が転写ロールに伝播し易く、かかる振動が余りに顕著になると、記録シートに転写されたトナー像にバンディングと称される縞模様の画質欠陥が生じてしまう。
一方、近年の複写機やプリンタの中には、数段階の画像形成速度(以下、「プロセススピード」という)を有しており、画質等に関する画像形成条件や使用する記録シートの種類等に応じてプロセススピードを自動的に切り替えるものが存在する。また、カラー画像形成装置にはモノクロ画像を出力する場合とカラー画像を出力する場合とで、異なるプロセススピードを用いているものも存在する。
このようにプロセススピードが数段階存在すると、各プロセススピード毎に異なった周波数の噛み合い振動が転写ロールに作用することになり、仮にいずれかの噛み合い振動の周波数(以下「噛み合い周波数」という)がモータとギヤ列から構成される転写ロールの駆動系の共振周波数と重なる場合には、転写ロール及び中間転写体がギヤの噛み合い振動に共振してしまい、前述したバンディングが記録画像中に発生し、その画質が著しく低下してしまう。本来は、転写ロールの駆動系を設計するに当たり、転写ロールの駆動系共振周波数がギヤの噛み合い周波数と重ならないような処理を行えば良いのであるが、プロセススピードの最低速と最高速が4倍近くも異なるような画像形成装置では、そのような設計を行うのが困難であり、前述の原因で生じるバンディングが記録画像の高画質化の妨げとなっていた。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、転写ロールの駆動系が該転写ロールを駆動するためのギヤの噛み合い振動と共振するのを防止し、総てのプロセススピードでバンディングのない高画質の記録画像を形成することが可能な画像形成装置を提供することにある。
すなわち、本発明は、トナー像が転写される中間転写体と、この中間転写体との間に記録シートをニップし、かかる記録シートにトナー像を最終転写させる転写ロールとを備え、記録シートの種類や画像形成条件に応じた数段階のプロセススピードを有する画像形成装置において、モータ及び伝達ギヤを含み前記転写ロールを回転駆動する補助駆動手段を設け、数段階のプロセススピードのうち、少なくとも第1のプロセススピードでは前記補助駆動手段で転写ロールを駆動する一方、それ以外のプロセススピードでは前記転写ロールと補助駆動手段とを切り離し、前記中間転写体で転写ロールを連れ回すように構成し、更に、前記第1のプロセススピードにおける前記伝達ギヤの噛み合い周波数を補助駆動手段の共振周波数と異なる周波数領域に設定したことを特徴とするものである。
このように画像形成装置に備えられた数段階のプロセススピードのうち、少なくとも第1のプロセススピードでのみ転写ロールを駆動するように構成すれば、転写ロールを回転駆動する前記補助駆動手段の伝達ギヤにおける噛み合い振動は、第1のプロセススピードでのみ発生し、それ以外のプロセススピードでは発生しない。このため、前記補助駆動手段を設計するに当たっては、その共振周波数が第1のプロセススピードにおける伝達ギヤの噛み合い周波数と異なる周波数領域に設定されれば良く、それよって総てのプロセススヒードにおいて転写ロールが伝達ギヤの噛み合い振動に共振してしまうのを防止することができる。
ここで、本発明における中間転写体とは、中間転写ドラムや中間転写ベルト等、トナー像が作像される感光体ドラム等の像担持体からトナー像が転写され、更に該トナー像を記録シートに転写する回転体を総て含む意である。
また、トナー像を形成して記録シートに転写する際のプロセススピードを数段階有していることが前提となるが、かかるプロセススピードの切り換えは、記録シートの種類(厚さ、材質等)をトリガーとして行われても良いし、高画質、標準画質等のユーザによる選択画質をトリガーとして行われても良い。また、カラーモード又はモノクロモードの選択をトリガーとして行われても良い。
更に、本発明が適用される画像形成装置は、中間転写体を具備しているものであれば、所謂4サイクルタイプのカラー画像形成装置であっても良いし、トナー像の作像エンジンを各色トナー毎に備えた所謂タンデムタイプのカラー画像形成装置であっても良い。
以上説明してきたように、本発明の画像形成装置によれば、使用が予定されている複数段階のプロセススピードが広範な速度域に散在している場合であっても、総てのプロセススピードにおいて転写ロールの駆動系が該転写ロールを駆動するためのギヤの噛み合い振動と共振するのを防止し、バンディングのない高画質の記録画像を形成することが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の画像形成装置を詳細に説明する。
図1は本発明を適用したフルカラーレーザビームプリンタの第1実施例を示すものである。このレーザビームプリンタはイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色毎にトナー像を形成する4基の作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkを備えると共に、各作像エンジンからトナー像が一次転写される中間転写ベルト20を備え、かかる中間転写ベルト20に多重転写されたトナー像を記録シートPに二次転写(最終転写)してフルカラー画像を形成するように構成されている。
図1は本発明を適用したフルカラーレーザビームプリンタの第1実施例を示すものである。このレーザビームプリンタはイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色毎にトナー像を形成する4基の作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkを備えると共に、各作像エンジンからトナー像が一次転写される中間転写ベルト20を備え、かかる中間転写ベルト20に多重転写されたトナー像を記録シートPに二次転写(最終転写)してフルカラー画像を形成するように構成されている。
前記中間転写ベルト20は無端状に形成されると共に駆動ロール21を含む3本のベルト搬送ロール21〜23に架け回されており、矢線方向に回動しながら各色作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkで形成されたトナー像の一次転写を受けるように構成されている。また、中間転写ベルト20を挟んでベルト搬送ロール23と対向する位置には二次転写ロール30が配設されており、記録シートPは互いに圧接する転写ロール30と中間転写ベルト20との間に挿通されて、かかる中間転写ベルト20からトナー像の二次転写を受けるようになっている。すなわち、前記ベルト搬送ロール23は転写ロール30のパックアップロールとして機能しており、これら転写ロール30及びベルト搬送ロール23によって二次転写部が構成されている。
この中間転写ベルト20は3本のベルト搬送ロール21〜23に張架されており、ベルト搬送ロール21,22の間に略水平な受像スパンが形成される一方、この受像スパンの直下に前記二次転写ロール30と対向する第3のベルト搬送ロール23が配設されており、全体として逆三角形状に張られている。
前記中間転写ベルト20の受像スパン上には前述した4基の作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkが並列的に配設されており、各色の画情報に応じて形成したトナー像を中間転写ベルト20に一次転写するようになっている。これら4基の作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkは中間転写ベルト20の回動方向に沿ってイエロー10Y、マゼンタ10M、シアン10C及びブラック10Bkの順に配設されており、最も頻繁に使用されるであろうブラックの作像エンジン10Bkが最も二次転写部の近傍に配置されている。また、これら作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkは、各作像エンジンに具備された感光体ドラム11を画情報に応じて露光するラスタ走査ユニット12を夫々備えており、各色の画情報に応じて変調されたレーザ光Bmが各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkの感光体ドラム11を露光するようになっている。
また、各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkは、感光体ドラム11と、この感光体ドラム11を一様な背景部電位にまで帯電させる帯電器13と、前記レーザ光Bmの露光によって感光体ドラム11上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像器14と、トナー像を中間転写ベルト20に転写した後の感光体ドラム11の表面から残留トナーや紙粉を除去するドラムクリーナ15と、このドラムクリーナによる清掃に先立って残留トナーを除電するクリーニング前除電器16とを備えており、感光体ドラム11上に各色の画情報に応じたトナー像を形成し得るように構成されている。
各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkの感光体ドラム11と対向する位置には、中間転写ベルト20を挟むようにして一次転写ロール17Y、17M、17C、17Bkが配設されており、これら転写ロール17Y、17M、17C、17Bkに対して所定の転写バイアス電圧を印加することにより、感光体ドラム11と転写ロール17Y、17M、17C、17Bkとの間に電界が形成され、感光体ドラム11上で電荷を帯びているトナー像がクーロン力で中間転写ベルト20に転写されるようになっている。
従って、このカラーレーザビームプリンタによるフルカラー画像の形成に当たっては、先ず、各色の画情報に応じてラスタ走査ユニット12が各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkの感光体ドラム11を所定のタイミングで露光し、これによって各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkの感光体ドラム11上には画情報に応じたトナー像が形成される。各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkで形成されたトナー像は回動する中間転写ベルト20に対して順次転写され、かかる中間転写ベルト20上には各色トナー像が重なり合った多重トナー像が形成される。
一方、記録シートPは給紙ロール41によって給紙カセット40から一枚ずつ引き出された後、図中に破線で示す所定のシート給送通路46を経て中間転写ベルト20と二次転写ロール30とが接する二次転写部に給送される。二次転写部の手前側にはレジストレーションロール42が設けられており、記録シートPはこのレジストレーションロール42によって二次転写部に対する突入タイミングが制御され、中間転写ベルト20上に一次転写されたトナー像との位置合わせがなされる。
中間転写ベルト20を挟んで二次転写ロール30と対向するバックアップロール23は絶縁性ロールの表面を半導電性シートで被覆して形成されており、その表面には所定の転写バイアス電圧が印加された導電性のコンタクトロール50が当接している。従って、このコンタクトロール50に対してトナー像と同極性の転写バイアス電圧を印加し、バックアップロール23の表面に対して電荷を付与すると、記録シートPの裏面側に位置する転写ロール30と中間転写ベルト20の裏面側に位置するバックアップロール23との間に転写電界が形成され、中間転写ベルト20上に保持されていたトナー像は記録シートPに静電転写される。
トナー像の二次転写がなされた記録シートPは中間転写ベルト20から剥離された後、直列的に配置された二連のシート搬送ベルト43によって定着器44へと搬送される。そして、記録シートPは定着器44によってトナー像の定着がなされたのち、排紙トレイ45に排出され、これによって記録シートPに対するフルカラー画像の形成が完了する。また、このプリンタでは記録シートPの画像面を下向きにした所謂フェイスダウン排出を可能にするため、定着器44と排紙トレイ45との間に記録シートPの表裏を反転させるためのインバータ通路47が形成されている。更に、このインバータ通路47はシート再送通路48によって前述のシート給送通路46と繋がれており、インバータ通路47において表裏反転した記録シートPを再度二次転写部に送り込むことによって、記録シートPの表裏両面に記録画像を形成することが可能となっている。
この図1に示すプリンタはフルカラーモードとモノクロモードを備え、フルカラーモードでは前述した4基の作像エンジン10Y,10M,10C,10Bkを総て駆動してフルカラー画像を形成する一方、モノクロモードではブラックの作像エンジン10Bkのみを駆動してモノクロ画像を形成するようになっている。モノクロ画像の生産性を高めるため、モノクロモードにおける画像形成速度(プロセススピード)はフルカラーモードにおけるそれよりも高速に設定されている。また、前記定着器44においてトナー像に十分な熱量を与え、トナー像の定着を良好なものにすると共に、カラー画像の発色性を良好なものにするべく、記録シートPの種別に応じてプロセス速度を異ならせている。すなわち、厚紙にモノクロ画像又はカラー画像を形成する場合は、かかる厚紙の熱容量が普通紙よりも大きいことから、普通紙以上に熱エネルギを与えなくては定着器においてトナー像を十分に溶融させることができず、普通紙に記録画像を形成する場合よりも遅いプロセス速度を採用している。従って、このプリンタではモノクロモード/カラーモードの別、普通紙/厚紙の別に応じてプロセス速度が切り替わることになり、計4段階のプロセス速度が準備されている。尚、このようなプロセス速度の設定は飽くまでも一例であり、他の記録シートの種別等に応じて更に多段階に設定することも可能である。また、モノクロモードの場合には記録シートの種別に関係なく1段階のプロセススピードのみを採用することも自由である。
一方、図2に示すように、二次転写ロール30は導電性の軸芯部材30aの周囲に抵抗値を調整した弾性層30bを設けて構成されており、中間転写ベルト20に圧接して所定幅のニップ領域を形成している。記録シートPに対してトナー像を最終転写する際には、かかる記録シートPの先端が前記ニップ領域に対して強引に突入することになり、中間転写ベルト20の回転に対して作用する負荷は記録シートPがニップ領域に突入すると共に増大する。この中間転写ベルト20の回転負荷の増大はトナー像を転写する記録シートPの厚さに依存しており、薄紙がニップ領域に突入する場合に比べて、厚紙がニップ領域に突入する場合の方が、中間転写ベルト20の回転負荷の増大割合は大きくなる。このように中間転写ベルト20の回転負荷が記録シートPの突入と共に増大すると、かかる中間転写ベルト20の回転速度は変動することになるが、例えば中間転写ベルト20上に一次転写されているトナー像を1枚目の記録シートに転写している際に、2枚目の記録シートPに転写するトナー像を各作像エンジン10Y,10M,10C,10Bkの感光体ドラム11から中間転写ベルト20に対して一次転写していることもあり、そのような状況下で中間転写ベルト20の回転速度が変動すると、中間転写ベルト20上に一次転写されたトナー像の転写位置ずれや画質欠陥が生じる懸念がある。
そこで、この実施例のカラープリンタでは前記二次転写ロール30を中間転写ベルト20とは別に独自に回転駆動し、二次転写ロール30にも回転駆動力を与えることで、記録シートPが中間転写ベルト20と二次転写ロール30とのニップ領域に突入してきた際に、かかる中間転写ベルト20に速度変動が発生するのを抑え込んでいる。
図3は二次転写ロール30を回転駆動するための補助駆動手段を示す斜視図である。この補助駆動手段6は、回転駆動力を発生するモータ60と、このモータ60の回転が伝達される第1ギヤ61と、この第1ギヤ61と第1従動軸62との間に設けられたトルクリミッタ63と、前記第1従動軸62に固定された第2ギヤ64と、この第2ギヤ64と噛み合う第3ギヤ65と、この第3ギヤ65と第2従動軸66との間に設けられた電磁クラッチ67と、前記第2従動軸66の先端に設けられた出力ギヤ68とから構成されており、前記出力ギヤ68が二次転写ロール30側の入力ギヤ(図示せず)と噛み合うようになっている。前記クラッチ67は第3ギヤ65と第2従動軸66とを連結し、あるいは切り離すために使用され、第3ギヤ65と第2従動軸66とを連結すると、モータ60の回転が二次転写ロール30に伝達される一方、第3ギヤ65と第2従動軸66とを切り離すと、モータ60の回転を停止した状態で第2従動軸66を二次転写ロール30の回転に従動させることができるようになっている。
ここで、二次転写ロール30の周速は中間転写ベルト20の周速よりも0.5%程度だけ高速に設定されており、記録シートPが二次転写ロール30と中間転写ベルト20のニップ領域を通過した際に、これら三者間に僅かなスリップが生じるようになっている。すなわち、二次転写ロール30が中間転写ベルト20に対して記録シートPを引っ張るように搬送することで、中間転写ベルト20による記録シートPの搬送が介助され、記録シートPがニップ領域を通過する際の中間転写ベルト20の速度変動を抑えるように構成されている。
もっとも、中間転写ベルト20と二次転写ロール30との間に作用する摩擦力は、記録シートPと二次転写ロール30との間に作用する摩擦力よりも大きいことから、中間転写ベルト20と二次転写ロール30が直接接触している状態では、二次転写ロール30の回転が中間転写ベルト20によって制動されてしまい、仮に前記モータ60と二次転写ロール30をギヤ列によって直結した場合には、前記補助駆動手段6の各ギヤの破損や歯飛びの発生が懸念される。前記トルクリミッタ63は中間転写ベルト20と二次転写ロール30が記録シートPを介さずに直接接触した場合に、そのような問題が発生するのを防止し、モータ60の発生した回転トルクの一部を吸収することで、第1ギヤ61が第1従動軸62に対して滑りを生じるようにしている。
すなわち、前記トルクリミッタ63の上限伝達トルク、換言すれば、第1ギヤ61と第1従動軸62との間でトルクリミッタ63が伝達し得る最大トルクは、記録シートPが中間転写ベルト20と二次転写ロール30との間に介在する場合に、前記第1ギヤ61から二次転写ロール30へ伝達される回転トルクよりも大きく、且つ、中間転写ベルト20と二次転写ロール30が直接接触している場合に、前記第1ギヤ61から二次転写ロール30に伝達される回転トルクよりも小さいトルクに設定されている。
このようなトルクリミッタ63の設定によれば、トナー像を記録シートPに転写するために、かかる記録シートPが中間転写ベルト20と二次転写ロール30との間を通過している最中は、トルクリミッタ63の両側に位置している第1ギヤ61と第1従動軸62とは滑ることなく一体のものとして回転する。そして、二次転写ロール30は中間転写ベルト20よりも速い周速で回転し、記録シートPは二次転写ロール30に引きずられるようにして、中間転写ベルト20の周速よりも僅かに速い速度で搬送される。これにより、記録シートPが中間転写ベルト20と二次転写ロール30のニップ領域を通過し該中間転写ベルト20の回転負荷が一時的に増大しても、二次転写ロール30が中間転写ベルト20の回転を介助するので、かかる中間転写ベルト20の回転速度の変動を抑えることができるようになっている。
一方、記録シートPの先端が中間転写ベルト20と二次転写ロール30のニップ領域に突入する前、あるいは記録シートPの後端がニップ領域を抜けた後、二次転写ロール30と中間転写ベルト20とが直に接触すると、中間転写ベルト20が二次転写ロール30の回転を制動しようとするので、第1ギヤ61からトルクリミッタ63に伝達される回転トルクは該トルクリミッタ63に設定された上限伝達トルクを上回るものとなり、かかるトルクリミッタ63では第1ギヤ61と第1従動軸62との間にスリップが生じる。つまり、第1ギヤ61が第1従動軸62よりも速い周速で回転するのである。これにより、二次転写ロール30の回転数はモータ60の回転数とは無関係となり、かかる二次転写ロール30は中間転写ベルト20と同一の周速で回転することになる。
その反面、二次転写ロール30を前記補助駆動手段6で駆動した場合には、ギヤの噛み合い振動が二次転写ロール30に伝播し易く、かかる振動の周波数が補助駆動手段6の共振周波数と重なるような場合には、かかる補助駆動手段6がギヤの噛み合い振動に対して共振してしまい、二次転写ロール30に対して大きな振動が作用してしまう懸念がある。仮に、二次転写ロール30がトナー像の転写中に大きく振動すると、記録シートPに転写されたトナー像にバンディングが発生し、プリント画像の品質が著しく低下してしまう。前記補助駆動手段6の共振周波数は該補助駆動手段6の構成によって固有なため、本来はギヤの噛み合い振動と補助駆動手段6の共振周波数が重ならないように該補助駆動手段6を設計すれば良いのだが、前述の如くこのプリンタでは記録画像を形成する際のプロセススピードが4段階用意されており、各プロセススピード毎に周波数の異なる噛み合い振動が発生するので、そのような対策を講じることも困難である。
そこで、この実施例のプリンタでは、多段階に設定された総てのプロセススピードにおいて二次転写ロール30を補助駆動手段6によって駆動するのではなく、少なくとも一つのプロセス速度では前記補助駆動手段6で二次転写ロール30を駆動するが、それ以外のプロセススピードでは二次転写ロール30を補助駆動手段6によっては駆動せず、単に中間転写ベルト20で連れ回すようにしている。具体的には、モノクロモードで普通紙に記録画像をプリントする場合には、モータ60の回転を停止すると共に、前記電磁クラッチ67によって第3ギヤ65と第2従動軸66とを切り離し、第1ギヤ61、第1従動軸62、第2ギヤ64及び第3ギヤ65は停止した状態で、出力ギヤ68及び第2従動軸66のみが二次転写ロール30と共に中間転写ベルト20に連れ回される構成とした。一方、モノクロモードで厚紙に記録画像をプリントする場合、フルカラーモードで普通紙又は厚紙に記録画像をプリントする場合には、電磁クラッチ63を動作させて第3ギヤ65と第2従動軸66とを連結し、前述の如くモータ60で発生した回転トルクを二次転写ロール30へ伝達するように構成した。以下の表は、各作像モードにおける二次転写ロール30の駆動の有無を示すものである。
普通紙が中間転写ベルト20と二次転写ロール30のニップ領域に突入する場合は、厚紙がニップ領域に突入する場合と比較して、中間転写ベルト20の回転負荷の変動は小さく、しかもモノクロ画像の殆どは文字や線画の画像なので、普通紙のニップ領域への突入によって極僅かに中間転写ベルト20の回転速度が一時的に変動したとしても、記録画像の画質への影響は殆どなく、しかもモノクロ画像であるから色ずれの問題も生じない。
そして、このようにモノクロ/普通紙モードの場合に二次転写ロール30の駆動を行わず、二次転写ロール30が中間転写ベルト20に対して連れ回されるようにすれば、少なくともモノクロ/普通紙モードでは前記補助駆動手段6でギヤの噛み合い振動が発生することはない。もっとも、前記電磁クラッチ67で補助駆動手段6の第3ギヤ65と第2従動軸66との間を切断したとしても、出力ギヤ68は二次転写ロール30の回転軸に設けられた入力ギヤと噛み合って回転しており、ギヤの噛み合いが全く排除される訳ではない。しかし、出力ギヤ68は何ら負荷を伴わずに入力ギヤに連れ回されるだけなので、噛み合い振動の発生は殆ど回避することができる。
このモノクロ/通紙モード以外の作像モード、すなわちモノクロ/厚紙モード、カラー/普通紙モード、カラー/厚紙モードでは二次転写ロール30を補助駆動手段6によって駆動していることから、トナー像を記録シートPに転写している最中には補助駆動手段6のギヤから噛み合い振動が発生しており、かかる噛み合い振動の周波数は各作像モードでのプロセススピード毎に異なったものとなっている。従って、二次転写ロール30の振動を抑えると共に記録画像にバンデイングが発生するのを防止するためには、前記補助駆動手段6の共振周波数がこれら3つの作像モードにおけるギヤの噛み合い振動の周波数と異なる周波数領域に設定されれば良いことになる。
前述の如く、ギヤの噛み合い振動が幅広い周波数領域で発生する場合には、補助駆動手段6の共振周波数を前記噛み合い振動と異なる周波数領域に設定することは困難である。しかし、本実施例のプリンタでは少なくともモノクロ/普通紙モードのプロセススピードでは補助駆動手段6のギヤから噛み合い振動は発生しておらず、補助駆動手段6においてギヤの噛み合い振動が発生しない周波数領域は明確に特定されている。このことから、モノクロ/普通紙モードのプロセススピードで二次転写ロール30を駆動した場合に発生するであろう噛み合い振動の周波数領域に対して補助駆動手段6の共振周波数を設定すれば、他の作像モードで二次転写ロール30を補助駆動手段6により駆動しても、かかる補助駆動手段6がギヤの噛み合い振動に共振してしまうことがなく、二次転写ロール30に対してギヤの噛み合い振動が増幅された形で伝播するのを防止することが可能となる。すなわち、前記表1に示すように、補助駆動手段6のモータ60をOFFに設定している作像モードでのプロセススピードに対応して、補助駆動手段6の共振周波数を設定すれば良いのである。
これにより、何れの作像モードにおいても二次転写ロール30が補助駆動手段6を構成するギヤの噛み合い振動に対して共振してしまうことがなく、中間転写ベルト20から記録シートPに転写した画像にバンディングといった画像欠陥が生じるのを防止することができるものである。
以上説明してきた実施例では、前記補助駆動手段6に内臓されるトルクリミッタ63の上限伝達トルクは1段階にのみ設定されているが、記録シートPが中間転写ベルト20と二次転写ロール30のニップ領域を通過している最中に、かかる二次転写ロール30が記録シートPの種類に応じたトルクアシストを中間転写ベルト20に与えるといった観点からすれば、前記トルクリミッタ63はその上限伝達トルクを制御信号に応じて適宜変更し得る電磁可変タイプとするのが好ましい。
図4はトルクリミッタ63の上限伝達トルクを設定する手順を示すフローチャートである。先ずは、ユーザがクライアントPC上からプリントジョブの指令を行うと、かかるジョブの内容に応じた作像モードが選定される。この作像モードの選定では、モノクロ/カラーの別、使用する記録シートPの種類が指定される。プリンタの制御部は選定された作像モードに対応したプロセススピードを選び、各作像エンジン10Y,10M,10C,10Bk、中間転写ベルト20、レジストレーションロール42等の駆動を制御する。また、前記表1に従い、選定された作像モードに応じて二次転写ロール30の駆動も制御する。二次転写ロール30を駆動するのであれば、制御部は予め記憶されている記録シート種別と上限伝達トルクの対応テーブルから、記録シートPの種別に適した上限伝達トルクを選び出し、これを電磁可変タイプのトルクリミッタ63に対して設定する。
このようにトルクリミッタ63の上限伝達トルクを変更するということは、前記補助駆動手段6のモータ60が負荷するトルクの最大値を変更するということであるから、かかる上限伝達トルクの設定値を大きくする程、二次転写ロール30から中間転写ベルト20に伝達される回転トルクが増加することになる。従って、厚紙にトナー像を転写する作像モードではトルクリミッタ63の上限伝達トルクを大きく設定し、普通紙を使用する作像モードの場合にはトルクリミッタ63の上限伝達トルクをそれよりも小さく設定する。これにより、中間転写ベルト20と二次転写ロール30のニップ領域に対して記録シートPが突入した際、かかる中間転写ベルト20の負荷変動の大きさに応じたトルクアシストを二次転写ロール30から中間転写ベルト20に対して与えることができ、記録シートPの突入時における中間転写ベルト20の速度変動を更に抑えることが可能となる。
図5は本発明を適用可能な画像形成装置の第2実施例を示すものであり、所謂4サイクルタイプのフルカラー複写機を示している。この複写機は、プラテンガラス110上に置かれた原稿111の画情報を光学的に読み取ってこれをCCDセンサ112で電気的な画像データに変換する画像入力部101と、この画像入力部101から転送された画情データに基づいて記録シートP上に画像形成を行う画像出力部102とから構成されている。
前記画像出力部102は画像入力部101から転送された画像データに基づいて感光体ドラム120上にトナー像を形成した後、かかるトナー像を無端状の中間転写ベルト103に一次転写し、更に中間転写ベルト103上のトナー像を記録シートPに二次転写することで該記録シートP上に記録画像を形成しており、トナー像が二次転写された記録シートPは定着器104を経て排出トレイ150上に排出されるようになっている。
また、前記感光体ドラム120は所定のプロセス速度で矢線方向に回動しており、その周囲には、かかる感光体ドラム120の表面を所定の背景部電位にまで一様帯電する帯電コロトロン121と、画像データに基づいて変調されたレーザピームで感光体ドラム120を露光し、該感光体ドラム120上に静電潜像を形成するレーザビームスキャナ122と、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色現像器を有し、いずれかの現像器で感光体ドラム上の静電潜像を現像するロータリ現像ユニット123と、中間転写ベルト103に対するトナー像の一次転写に先立って感光体ドラム120上の電位を除去する転写前処理コロトロン124と、トナー像の一次転写が終了した後の感光体ドラム120上の残留トナーを除去するクリーナ125とが配置されている。
一方、前記中間転写ベルト103は複数のロールに掛け回されて矢線方向に回動しており、感光体ドラム120上に順次形成される各色トナー像はこの中間転写ベルト103に多重転写された後に、かかる中間転写ベルト103から記録シートPへ一括して二次転写されるようになっている。この中間転写ベルト103を挟んで感光体ドラム120と対向する位置には該感光体ドラム120との間に転写電界を形成する一次転写ロール130が配設される一方、トナー像の二次転写位置には二次転写ロール30131及び対向電極ロール132が中間転写ベルト103を挟んで配設されており、記録シートPは前記二次転写ロール30131と中間転写ベルト103との間に挿通されてトナー像の転写を受けるように構成されている。また、中間転写ベルト103の回動経路のうち、二次転写位置と一次転写位置との間には、二次転写が終了した中間転写ベルト103の表面から紙粉や残留トナーを除去するベルトクリーナ133が設けられている。
また、前記画像出力部102の下方にはサイズの異なる記録シートPを収容した4段のシート供給トレイ105a〜105dが装備されており、画像入力部101で検知された原稿サイズに応じた適切なサイズの記録シートPがピックアップロール151の回動により、いずれかのシート供給トレイから画像出力部102へ送り出されるようになっている。各シート供給トレイ105a〜105dからトナー像の二次転写位置へ至る記録シートPの搬送経路上には複数のシート搬送ロール152が配設されると共に、二次転写位置の直前にはレジストレーションロール153が配設されており、かかるレジストレーションロール153はシート供給トレイ105a〜105dから送り出された記録シートPを感光体ドラム120に対する静電潜像の書き出しタイミングに同期した所定のタイミングで二次転写位置に送り込む。
尚、図5中において、符号113はプラテンカバー、符号126は画像入力部101から画像出力部102に転送されてきた画像データを複写作業の内容に応じて処理した後に前記レーザビームスキャナ122に供給する画像処理部、符号154は記録シートPの手差し給紙に用いる手差しトレイ、符号155はトナー像が二次転写された記録シートPを定着器104へ給送するためのシート搬送ベルト、符号156は記録シートPの両面コピーの際に該記録シートPを反転させて定着器104から二次転写位置へ給送するためのインバータ通路である。
以上のように構成された本実施例のカラー複写機では、画像入力部101によって取り込まれた原稿の画情報に基づいてレーザビームスキャナ122が感光体ドラム120を露光し、先ず、感光体ドラム120上にはブラックに対応した静電潜像の書き込みが行われる。一方、ロータリー現像ユニット123ではブラックトナーの現像器が感光体ドラム120との対向位置に設定され、前記静電潜像はこのブラック現像器によってその書き込みタイミングから少し遅れて現像される。そして、このようにして形成されたブラックのトナー像は一次転写ロール130によって中間転写ベルト103上に一次転写され、中間転写ベルト103はトナー像を担持したまま回転する。また、ブラック現像器による現像工程が終了すると、中間転写ベルト103が1回転サイクルを終了する迄の間に現像器の交換が行われ、ロータリ現像ユニット123の90°回転によってイエロートナーの現像器が感光体ドラム120との対向位置に設定される。
以降は中間転写ベルト103の1回転サイクル毎にこれら動作が繰り返され、その度毎にイエロー、マゼンタ及びシアンのトナー像が感光体ドラム120から中間転写ベルト103に転写され、かかる中間転写ベルト103上には4色のトナー像による重ね合わせトナー像が形成される。そして、このようにして形成されたフルカラーの多重転写トナー像は所定のタイミングでレジストレーションロール153から送られてきた記録シートPに二次転写され、未定着トナー像が転写された記録シートPは定着器104を経て排出トレイ150に排出される。
前記二次転写ロール131は中間転写ベルト103に対して接離自在に構成されており、例えばフルカラー画像を形成する作像モードでは、最終色のトナー像が感光体ドラム120から中間転写ベルト103に対して一次転写されるまでの間、既に一次転写されているトナー像を乱すことがないよう、かかる中間転写ベルト103から離間している。そして、この二次転写ロール131は最終色のトナー像の一次転写がなされると中間転写ベルト103に圧接し、中間転写ベルト103と相まって記録シートPのニップ領域を形成する。この後、記録シートPは前記ニップ領域を通過し、中間転写ベルト103からトナー像の転写を受ける。
また、この実施例のカラー複写機においても、第1実施例のタンデム型プリンタと同様、作像モードはモノクロ/カラーの別、記録シートの種別に応じて4段階設けられており、各作像モード毎に異なったプロセススピードが用いられている。勿論、記録シートPの種別に応じて更に作像モードを細分化することも可能である。
このカラー複写機の二次転写ロール131に対しても、前記第1実施例と同様にして、本発明が適用される。すなわち、モノクロ/厚紙モード、カラー/普通紙モード、カラー/厚紙モードでは二次転写ロール131を補助駆動手段(図示せず)によって回転駆動する一方、モノクロ/普通紙モードでは二次転写ロール131と補助駆動手段とを切り離し、二次転写ロール131が中間転写ベルト103に連れ回るようにする。また、モノクロ/普通紙モードのプロセススピードで二次転写ロール131を駆動した場合に発生するであろうギヤの噛み合い振動の周波数領域に対して補助駆動手段の共振周波数を設定する。
これにより、何れの作像モードにおいても二次転写ロール131が補助駆動手段を構成するギヤの噛み合い振動に対して共振してしまうことがなく、中間転写ベルト103から記録シートPに転写した画像にバンディングといった画像欠陥が生じるのを防止することが可能となる。
このカラー複写機の二次転写ロール131が第1実施例のそれと異なる点は、中間転写ベルト103に対して接離自在に構成されている点である。4サイクルタイプのカラー複写機やカラープリンタでは二次転写ロール131が中間転写ベルト103に対してリトラクトする構成は必須であるが、二次転写ロール131が中間転写ベルト103に対して急に接すると、記録シートPが中間転写ベルト103と二次転写ロール131のニップ領域に突入する場合と同様、中間転写ベルト103の回転負荷が急激に変動し、かかる中間転写ベルト103の回転速度が変化してしまう懸念がある。そして、二次転写ロール131が中間転写ベルト103に接するタイミングと同時に、最終色のトナー像が感光体ドラム120から中間転写ベルト103に対して一次転写されていると、中間転写ベルト103の急激な速度変動に起因して、かかる中間転写ベルト103上に一次転写されたトナー像の転写位置ずれや画質欠陥が生じる懸念がある。
そこで、このような4サイクルタイプのカラー複写機では、前記二次転写ロール30131の回転駆動を中間転写ベルト103と接する前からスタートさせておき、予め回転駆動している二次転写ロール131を中間転写ベルト103に圧接させることで、かかる中間転写ベルト103の回転負荷が急激に変動するのを防止している。このときの二次転写ロール131の周速は中間転写ベルト103の周速よりも高速に設定されており、二次転写ロール131が中間転写ベルト103に接した瞬間、該二次転写ロール131が中間転写ベルト103に対して回転トルクを与え、中間転写ベルト103の回転負荷を軽減するようになっている。
このように二次転写ロール131が中間転写ベルト103に接する際の該中間転写ベルト103の回転速度の変動を一層効果的に防止するといった観点からすれば、二次転写ロール131に対して事前に与えておく回転速度は各作像モードにおけるプロセススピード、換言すれば、中間転写ベルト103の周速毎に最適な速度に設定するのが好ましい。例えば、カラー/厚紙の作像モードとカラー/普通紙の作像モードでは、カラー/普通紙の作像モードの方がプロセススピードが高速であり、中間転写ベルト103が高速で回転しているので、二次転写ロール131が中間転写ベルト103から離間している状態で該二次転写ロール131に与える回転速度は、カラー/普通紙の作像モードで一層高速に設定する。これにより、二次転写ロール131が中間転写ベルト103に接した際に、かかる二次転写ロール131が中間転写ベルト103に対して与えるアシストトルクを、各作像モードのプロセススピード毎に最適化することができ、いずれの作像モードにおいても中間転写ベルト103の速度変動を最小限に抑え、画像劣化や色ずれのない高品位の記録画像を記録シートP上に形成することが可能となる。
6…補助駆動手段、20…中間転写ベルト(中間転写体)、30…二次転写ロール、60…モータ、63…トルクリミッタ、67…電磁クラッチ、M…モータ、P…記録シート
Claims (3)
- トナー像が一次転写される中間転写体と、この中間転写体との間に記録シートをニップし、かかる記録シートにトナー像を最終転写させる転写ロールとを備え、記録シートの種類や画像形成条件に応じた数段階のプロセススピードを有する画像形成装置において、
モータ及び伝達ギヤを含み前記転写ロールを回転駆動する補助駆動手段を設け、数段階のプロセススピードのうち、少なくとも第1のプロセススピードでは前記補助駆動手段で転写ロールを駆動する一方、それ以外のプロセススピードでは転写ロールと補助駆動手段とを切り離し、前記中間転写体で転写ロールを連れ回すように構成し、更に、
前記第1のプロセススピードにおける前記伝達ギヤの噛み合い周波数を補助駆動手段の共振周波数と異なる周波数領域に設定したことを特徴とする画像形成装置。 - 前記補助駆動手段はモータから転写ロールに伝達される最大回転トルクを複数段階に設定可能な可変型トルクリミッタを含み、かかる補助駆動手段で転写ロールを駆動する場合に、トナー像の最終転写がなされる記録シートの種別毎に前記トルクリミッタの設定トルクを異ならせたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記転写ロールは中間転写体と接離自在に構成されると共に、中間転写体との接触前に該中間転写体のプロセススピードよりも大きい周速度で回転駆動され、かかる転写ロールの中間転写体に対する増速率は数段階のプロセススピード毎に異なっていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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