JP5162824B2 - プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の実施の形態に用いるパネルの要部を示す分解斜視図である。パネル10は、ガラス製の前面基板21と背面基板31とを対向配置して、その間に放電空間を形成するように構成されている。前面基板21上には表示電極対を構成する走査電極22と維持電極23とが互いに平行に対をなして複数形成されている。そして、走査電極22および維持電極23を覆うように誘電体層24が形成され、誘電体層24上には保護層25が形成されている。また、背面基板31上には絶縁体層33で覆われた複数のデータ電極32が設けられ、絶縁体層33上に井桁状の隔壁34が設けられている。また、絶縁体層33の表面および隔壁34の側面に蛍光体層35が設けられている。そして、走査電極22および維持電極23とデータ電極32とが交差するように前面基板21と背面基板31とが対向配置されており、その間に形成される放電空間には、放電ガスとして、例えばネオンとキセノンの混合ガスが封入されている。なお、パネルの構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
時刻t1でスイッチング素子Q12をオンにする。すると走査電極22側の電荷はインダクタL10、ダイオードD12、スイッチング素子Q12を通してコンデンサC10に流れ始め、走査電極22の電圧が下がり始める。
インダクタL10と電極間容量Cpとは共振回路を形成しているので、共振周期の1/2の時間経過後の時刻t2において走査電極22の電圧は0V付近まで低下する。しかし共振回路の抵抗成分等による電力損失のため、走査電極22の電圧は0Vまでは下がらない。そして時刻t2でスイッチング素子Q14をオンにする。すると走査電極22はスイッチング素子Q14を通して直接に接地されるため、走査電極22の電圧は強制的に0Vに低下する。
インダクタL20と電極間容量Cpとも共振回路を形成しているので、共振周期の1/2の時間経過後の時刻t3において維持電極23の電圧はVs付近まで上昇するが、共振回路の抵抗成分等による電力損失のため、維持電極23の電圧はVsまでは上がらない。そして、時刻t3でスイッチング素子Q23をオンにする。すると維持電極23はスイッチング素子Q23を通して直接に電源VSへ接続されるため、維持電極23の電圧は強制的にVsまで上昇する。すると、書込み放電を起こした放電セルでは走査電極22−維持電極23間の電圧が放電開始電圧を超え維持放電が発生する。
走査電極22に印加される維持パルスと維持電極23に印加される維持パルスとは同じ波形であるため、期間T4から期間T6までの動作は期間T1から期間T3までの動作で走査電極22と維持電極23とを入れ替えた動作に等しいので説明を省略する。
この期間は、維持電極23に印加された維持パルスの立ち下がりであり、期間T4と同じである。すなわち、時刻t7でスイッチング素子Q22をオンにすることにより、維持電極23側の電荷はインダクタL20、ダイオードD22、スイッチング素子Q22を通してコンデンサC20に流れ始め、維持電極23の電圧が下がり始める。
時刻t8でスイッチング素子Q24をオンして、維持電極23の電圧を強制的に0Vに低下させる。そしてスイッチング素子Q11をオンにする。すると、電力回収用のコンデンサC10からスイッチング素子Q11、ダイオードD11、インダクタL10を通して電流が流れ始め、走査電極22の電圧が上がり始める。
インダクタL10と電極間容量Cpとは共振回路を形成しているので、共振周期の1/2の時間経過後には走査電極22の電圧はVs付近まで上昇するが、ここでは、電力回収部の共振の周期の1/2より短い期間、すなわち走査電極22の電圧がVs付近まで上昇する以前の時刻t9でスイッチング素子Q13をオンにする。すると走査電極22はスイッチング素子Q13を通して直接に電源VSへ接続されるため、走査電極22の電圧は急峻にVsまで上昇する。すると、書込み放電を起こした放電セルでは走査電極22−維持電極23間の電圧が放電開始電圧を超え維持放電が発生する。また、時刻t10の直前でスイッチング素子Q24をオフにする。
時刻t10でスイッチング素子Q28およびスイッチング素子Q29をオンにする。すると維持電極23はスイッチング素子Q28、Q29を通して直接に電源VEへ接続されるため、維持電極23の電圧は強制的にVe1まで上昇する。時刻t10は期間T9で発生した放電が収束する前、すなわち放電で発生した荷電粒子が放電空間内に十分残留している時刻である。そして荷電粒子が放電空間内に十分残留している間に放電空間内の電界が変化するので、この変化した電界を緩和するように荷電粒子が再配置されて壁電荷を形成する。このとき、走査電極22に印加されている電圧Vsと維持電極23に印加されている電圧Ve1との差が小さいため、走査電極22上および維持電極23上の壁電圧が弱められる。このように、最後の放電を発生させる電位差は、最後の維持放電が収束する前に表示電極対の電極間に与える電位差を緩和するように変化させた細幅パルス形状の電位差であり、発生する放電は消去放電である。また、データ電極32はこのとき0Vに保持されており、データ電極32に印加されている電圧と走査電極22に印加されている電圧との電位差を緩和するように放電による荷電粒子が壁電荷を形成するので、データ電極32上には正の壁電圧が形成される。
22 走査電極
23 維持電極
32 データ電極
51 画像信号処理回路
52 データ電極駆動回路
53 走査電極駆動回路
54 維持電極駆動回路
55 タイミング発生回路
58 点灯率算出回路
100,200 維持パルス発生部
110,210 電力回収部
120,220 クランプ部
Claims (1)
- 走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
1フィールド期間を、前記放電セルで選択的に書込み放電を発生させる書込み期間と、前記書込み放電を発生させた放電セルで輝度重みに比例した回数の維持放電を発生させる維持期間とを有する複数のサブフィールドで構成し、
前記維持期間において、最後の維持放電を発生させるための電圧を前記走査電極に印加した後、そのサブフィールドにおける放電セルの点灯率が高い程、長くなるように段階的に切換えられる時間間隔を置いて、前記最後の維持放電を発生させるための電圧を前記走査電極に印加したまま、前記表示電極対の電極間の電位差を緩和するための電圧を前記維持電極に印加して消去放電を発生させ、前記時間間隔はヒステリシス特性を有し、
現在のフィールドと直前のフィールドとの同一の輝度重みを有するサブフィールド間で放電セルの点灯率を比較し、現在のサブフィールドの点灯率が増加している場合に前記時間間隔を切り換える際のしきい値となる点灯率の値が、現在のサブフィールドの点灯率が減少している場合に前記時間間隔を切り換える際のしきい値となる点灯率の値より大きい値であることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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