JP5161723B2 - スタビライザ取付構造 - Google Patents
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なお、特許請求の範囲における方向は、車両の前後左右上下を基準としている。
また、かかる構成によれば、タイヤからの入力をロアアーム、板状部材、リアクロスメンバの順に伝達することができる。
図1及び図2に示すように、スタビライザ取付構造1は、主に、車両の前後方向に延設された一対のサイドメンバ2,2と、一対のサイドメンバ2,2同士を連結するリアクロスメンバ3と、一対の車輪W,Wをそれぞれ支持する一対のロアアーム5,5と、一対の車輪W,Wの角度を調節するためのステアリングギアボックス6と、一対の車輪W,WのサスペンションS同士を連結するスタビライザ7と、を備えている。そして、スタビライザ取付構造1は、サイドメンバ2の後端部付近にスタビライザ7の取付部25を有することを特徴としている。
以下、各構成について詳細に説明する。
また、サイドメンバ2の車内側の側面の後端寄りの部分には、リアクロスメンバ3の連結部23が形成されている。連結部23は、例えば、リアクロスメンバ3の端部を上下から挟持する構造となっている。
さらに、サイドメンバ2は、第1固定部21と連結部23の間に、スタビライザ7の取付部25を有している。取付部25については後に詳しく説明する。
リアクロスメンバ3の左右両端部は、サイドメンバ2の連結部23に、例えばボルトで締結されている。リアクロスメンバ3の上部には、ステアリングギアボックス6を載置するための凹溝3a(図1参照)が設けられている。
スタビライザ7は、図1、図2に示すように、左右方向に延設され、ステアリングギアボックス6の後方に配置されたトーション部71と、トーション部71の両端から前方に延出する一対のアーム部72,72と、を有している。
スタビライザ7は、一対のアーム部72,72に位相差が生じたときに、トーション部71が捩れることによって、車体のロールを抑制するようになっている。
アーム部72は、トーション部71の両端部から前方に延出しつつ、ステアリングギアボックス6を迂回するように上方に湾曲する湾曲部72aを有している。アーム部72のうち、湾曲部72aよりも先端側の部分は、左右方向に延出している。アーム部72の先端部は、スタビライザリンク73を介して、左右の車輪W,WのダンパD,Dに連結されている。
ダンパDの上端部はストラットタワー(図示せず)に固定されており、ダンパDの下端部は、ロアアーム5の車外側の端部51付近に連結されている。コイルスプリングCは、ダンパDの上端側に外嵌設置されている。
なお、サスペンションSの形式は特に限定されるものではなく、マクファーソンストラット式、ウィッシュボーン式、マルチリンク式など公知の形式の中から適宜選択することができる。
図3は、図1のA部を拡大して示した分解斜視図である。図3では、ロアアーム5を省略するとともに、スタビライザ7を仮想線(2点鎖線)で描いている。
なお、スタビライザ7の取付部25付近の構造は、左右対称であるので、左側のサイドメンバ2の後端部付近について説明し、右側の説明を省略する。
第1固定部21は、平面視で円弧状の側壁21aと、この側壁21aの下端部から車外側に延出する平面視扇形状の底壁21bと、側壁21aの上端部から車外側に延出する平面視扇状の頂壁21cと、から構成されている。つまり、第1固定部21は、中空円筒状の部材を軸方向に1/4にカットしたような形状を呈している。
側壁21aは、サイドメンバ2の車外側の側面に例えば溶接固定されている。頂壁21cは、サイドメンバ2の上面よりも上方に配置されている。すなわち、サイドメンバ2の上面2aと頂壁21cとの間には段差が形成されている。
なお、第1固定部21は、サイドメンバ2と一体に成形してもよい。
平板部91とサイドメンバ2との間には空隙が形成されている。平板部91にはボルト孔91a,91aが形成されているとともに、平板部91の下面には、ボルト孔91a,91aに対応する位置にナット96が溶接固定されている。
取付部25を構成する平板部91には、図3に示すように、スタビライザブラケット8が取り付けられている。
図4(a)は本実施形態に係るスタビライザ取付構造を後方からみた拡大側面図であり、(b)は比較例に係るスタビライザ取付構造を後方からみた拡大側面図である。なお、比較例に係るスタビライザ取付構造100について、本実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態では、ステアリングギアボックス6がサイドメンバ2の上側に設置されているので、スタビライザ7の取付部25も、サイドメンバ2から上方に突出するように設けたが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ステアリングギアボックス6がサイドメンバ2の下側に設置されている場合は、図5に示すように、板状部材9をサイドメンバ2の下側に取り付けることで、スタビライザ7の取付部25をサイドメンバ2の下面2bから下方に突出するように形成してもよい。
本実施形態では、第1固定部21について、ロアアーム5を水平方向に揺動可能に固定する構造としたが、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、第2変形例に係るスタビライザ取付構造1Bの第1固定部21’は、図6に示すように、ロアアーム5を上下方向に揺動可能に固定する構造に形成されている。かかる場合でも、ロアアーム5の第1固定部21’とリアクロスメンバ3の連結部23の間に介在するように板状部材9を取り付けることができる。
2 サイドメンバ
3 リアクロスメンバ
4 フロントクロスメンバ
5 ロアアーム
6 ステアリングギアボックス
7 スタビライザ
8 スタビライザブラケット
9 板状部材
21 第1固定部(固定部)
23 連結部
25 取付部
S サスペンション
W 車輪
Claims (4)
- 前後方向に延設された一対のサイドメンバと、
左右方向に延設され、前記一対のサイドメンバ同士を連結するとともに、上下方向のいずれか一方にステアリングギアボックスが配置されたリアクロスメンバと、
前記一対のサイドメンバに揺動可能にそれぞれ固定され、一対の車輪をそれぞれ支持する一対のロアアームと、
前記一対の車輪のサスペンション同士を連結するスタビライザと、を備えるスタビライザの取付構造であって、
前記サイドメンバは、前記リアクロスメンバに対する前記ステアリングギアボックスの配置方向と同方向となる上下方向のいずれか一方に突出するように設けられた前記スタビライザの取付部を有し、
前記スタビライザは、左右方向に延設され、前記ステアリングギアボックスに対して前後方向のいずれか一方に配置されたトーション部と、前記ステアリングギアボックスを前記スタビライザの取付部の突出方向と同方向となる上下方向のいずれか一方に迂回しつつ、前記トーション部の両端から前後方向のいずれか他方に延出する一対のアーム部と、を有し、
前記スタビライザの取付部は、前記サイドメンバと前記ロアアームとの固定部と、前記サイドメンバと前記リアクロスメンバとの連結部と、の間に介在して前記サイドメンバと前記ロアアームとの固定部から車幅方向内側に向けて延出するように設けられたことを特徴とするスタビライザ取付構造。 - 前記スタビライザの取付部は、前記サイドメンバとは別体の板状部材で構成され、
前記板状部材の一端部は、前記サイドメンバと前記ロアアームとの固定部に取り付けられ、前記板状部材の他端部は、前記サイドメンバと前記リアクロスメンバとの連結部に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のスタビライザ取付構造。 - 前記スタビライザは、スタビライザブラケットにねじれ可能に保持されており、
前記スタビライザブラケットは、前記板状部材にボルトで締結されていることを特徴とする請求項2に記載のスタビライザ取付構造。 - 前記スタビライザの取付部は、前記サイドメンバと前記ロアアームとの固定部から車幅方向内側の前記ステアリングギアボックスに近接する方向に向けて延出形成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のスタビライザ取付構造。
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