JP5161157B2 - 周波数領域エコー除去装置、周波数領域エコー除去方法、プログラム - Google Patents

周波数領域エコー除去装置、周波数領域エコー除去方法、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、拡声通信会議などで使用され、音響信号中のエコーを除去するエコー除去技術に関する。
<明細書等における記号についての注意>
一般的な慣例に従い、可能な限り、ベクトルを太字で表記し、スカラーを斜字体で表記することにする。しかし、制度的制約を受けて、ベクトルとスカラーを共に同じ記号で表記している部分がある。このような場合、当該記号がベクトルを意図する場合にベクトルという文言を付すことで、これとスカラーを意図する場合とを区別する。行列についても同様である。
<背景技術>
図4は、従来の音響エコー除去装置(以下、エコーキャンセラという。)の要所を示す機能ブロック図である。
受話部1から送られてくる受話信号x(k)(ただしkは時刻を表す。)はスピーカ2で再生される。スピーカ2で再生された音は、反響路3を通り、マイクロホン4で収音される。マイクロホン4で収音されたエコー信号d(k)はエコー除去され、このエコー除去処理で得られた残留信号e(k)が送話部5へ至る。適応フィルタ適用部6は、フィルタ係数ベクトルw(k)を用いて、受話信号x(k)を入力として、擬似エコー信号y(k)を生成する。擬似エコー信号y(k)は、フィルタ係数ベクトルw(k)と受話信号ベクトルx(k)を用いて式(1)で計算される。ここでTは転置を表す。wj(k)(j=1,…,L)は適応フィルタの各係数である(下記式(3)参照)。
Figure 0005161157
減算部7は、マイクロホン4の出力であるエコー信号d(k)から擬似エコー信号y(k)を差し引き、残留信号e(k)を生成する。適応フィルタ推定部8は、残留信号e(k)と、受話信号x(k)を入力して、フィルタ係数ベクトルw(k)を逐次推定する。適応フィルタ推定部8が推定したフィルタ係数ベクトルw(k)は、適応フィルタ適用部6へ逐次コピーされる。適応フィルタ推定部8のフィルタ係数ベクトルw(k)は、式(2)に従って逐次更新される。ここで、μは更新量を制御するためのパラメータであり、Lは適応フィルタのフィルタ長である。
Figure 0005161157
時刻kにおける更新ベクトルΔw(k)は適応アルゴリズムによって異なり、それに伴って更新ベクトルを制御するパラメータμも異なる。例えば学習同定法だと、式(5)のように表される。この場合、0<μ<2である。
Figure 0005161157
適応フィルタ適用部6で模擬される擬似反響路が反響路3に等しくなるまでの時間が短ければ短いほど、通話相手へエコーが返る時間が短くなる。この時間を短くするため、これらが等しくなるまでの更新の収束速度を速くする研究が多くなされている。その中で、反響路3の特性を式(2)に取り入れて収束速度を速くするESアルゴリズムが知られている。
図5は、ESアルゴリズムを用いるエコーキャンセラの要所を示す機能ブロック図である。図4に示す構成要素と共通の構成要素には、同じ参照番号を付している。
ESアルゴリズムを用いる構成は、減衰係数αiを与える減衰係数保持部9を具備している。ESアルゴリズムによる更新則は式(8)で表される。ここで、diag[…]はベクトルの各要素を対角要素に持つ対角行列を表し、TRは残響時間を表し、TSはサンプリング周期を表す。反響路のインパルス応答は、指数減衰することが知られており、この特性を取り入れることにより、収束速度を速くしている(非特許文献1参照)。
Figure 0005161157
一方、各信号を周波数領域信号に変換して、周波数領域でエコーを消去する周波数領域エコーキャンセラも知られている(非特許文献2参照)。
図6は、周波数領域エコーキャンセラの要所を示す機能ブロック図である。図4に示す構成要素と共通の構成要素には、同じ参照番号を付している。ここでは、FFT(Fast Fourier Transform)とIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)を用いた処理を例示する。なお、この例では、時間領域の線形畳み込み演算をFFTにおける巡回畳み込み演算で実現するために、50%オーバーラップのオーバーラップ保存法を用いている(これらの技術事項については、例えば、非特許文献3参照)。また、FFTを用いるため、Lが2のべき乗の値2m(m:正整数)と等しい場合に最も効率良く演算できる。
第1FFT適用部61は、2L個のサンプルを要素として持つ受話信号ベクトルx(k) (式(13)参照)を時間領域から周波数領域の信号に高速フーリエ変換(FFT)し、周波数領域受話信号行列X(k)を出力する(式(11)参照)。FFTを行うためには、時間領域の信号をある程度蓄積しておく必要があるが、周知技術の範疇なので、ここでは図示しない。同様に、第2FFT適用部811が、残留信号ベクトルe(k)を時間領域から周波数領域の信号に高速フーリエ変換(FFT)し、周波数領域残留信号行列E(k)を出力する(式(12)参照)。
複素共役変換部82は、周波数領域受話信号行列X(k)を複素共役に変換し、複素共役周波数領域受話信号行列X*(k)を出力する。第1乗算部83は、複素共役周波数領域受話信号行列X*(k)に周波数領域残留信号行列E(k)を乗算し、拘束前周波数領域適応フィルタ更新係数行列ΔWu(k)を算出する(式(14)参照)。
第1IFFT適用部84は、拘束前周波数領域適応フィルタ更新係数行列ΔWu(k)を時間領域の信号に高速逆フーリエ変換(IFFT)し、拘束前時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔwu(k)を出力する(式(15)参照)。そして、拘束部85は、拘束前時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔwu(k)に式(16)による拘束をかけ、拘束付時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔwc(k)を出力する。ここで拘束とは、オーバーラップによる廃棄要素を除くL個の残余要素を処理対象として取り出し、L個の廃棄要素を0要素に置換する処理である(例えば非特許文献3参照)。
第3FFT適用部812は、拘束付時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔwc(k)を周波数領域の信号に高速フーリエ変換(FFT)し、拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数行列ΔWc(k)を出力する(式(17)参照)。
更新部86は、第3乗算部861によって拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数行列ΔWc(k)にパラメータ保持部89が保持する更新量制御パラメータμを乗じたものと、一時刻前の周波数領域適応フィルタ係数行列W(k-1)とを加算部862によって加算して、周波数領域適応フィルタ係数行列W(k)を出力する(式(18)参照)。一時刻前の周波数領域適応フィルタ係数行列W(k-1)は、遅延器87を用いて得られる。
第2乗算部62は、周波数領域適応フィルタ係数行列W(k)を周波数領域受話信号行列X(k)に乗算して、周波数領域擬似エコー信号行列Y(k)を出力する(式(19)参照)。第2IFFT適用部63は、周波数領域擬似エコー信号行列Y(k)を時間領域の信号に高速逆フーリエ変換(IFFT)して、時間領域擬似エコー信号ベクトルy(k)を出力する(式(20)参照)。減算部7は、エコー信号ベクトルd(k) (式(22)参照)から時間領域擬似エコー信号ベクトルy(k)を減算することで、エコーを除去する(式(21)参照)。この際、オーバーラップによるL個の廃棄要素が0要素に置換される(例えば非特許文献3参照)。エコー除去された時間領域残留信号e(k)は送話部5へ至る。
以上の処理を式で表すと以下の通りとなる。
Figure 0005161157
牧野昭二, "指数重み付けによるエコーキャンセラ用適応アルゴリズム," 音講論集3-6-5, pp. 517-518 (1989. 10) Ferrara E, "fast implementation of LMS adaptive filters," IEEEASSP, Vol. 28, Issue 4, pp. 474-475 (1980) Simon Haykin著、鈴木博 他5名 訳、「適応フィルタ理論」、株式会社科学技術出版、2001.
このように、従来の周波数領域エコーキャンセラは、適応フィルタ係数の更新を周波数領域で行うため、時間領域の情報である反響路の特性を取り入れることができず、適応フィルタ係数の更新の収束速度を向上させることができない。
そこで本発明は、適応フィルタ係数の更新が早く収束する周波数領域エコー除去技術を提供することを目的とする。
本発明は、周波数領域エコー除去技術を基本原理として、適応フィルタ係数の更新に推定対象の反響路の特性を取り入れることで、収束速度を高速化する。
つまり、現在の適応フィルタ係数を、1時刻前の適応フィルタ係数と、更新量である適応フィルタ更新係数に更新量制御パラメータμを乗じたものとの加算によって更新し、反響路を経た時間領域受話信号xを含む時間領域エコー信号dから、当該時間領域受話信号xに周波数領域で現在の適応フィルタを適用して得られた時間領域擬似エコー信号yを差し引くことで時間領域残留信号eを得る周波数領域エコー除去技術であって、次のような処理が行われる。時間領域受話信号xがフーリエ変換されて周波数領域受話信号Xが求められ、さらに、周波数領域受話信号Xが複素共役に変換されて複素共役周波数領域受話信号X*が求められる。また、時間領域残留信号eがフーリエ変換されて周波数領域残留信号Eが求められる。そして、複素共役周波数領域受話信号X*に上記周波数領域残留信号Eが乗算され、拘束前周波数領域適応フィルタ更新係数ΔWuが求められる。拘束前周波数領域適応フィルタ更新係数ΔWuが逆フーリエ変換されて拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuが求められる。拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuに反響路の特性を表す減衰係数Aが乗ぜられると共に拘束をかけられて、拘束付時間領域適応フィルタ更新係数Δw^cが求められる。拘束付時間領域適応フィルタ更新係数Δw^cがフーリエ変換されて拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数ΔW^cが求められる。そして、一時刻前の周波数領域適応フィルタ係数W’と、拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数ΔW^cに更新量制御パラメータμを乗じたものとを加算して、周波数領域適応フィルタ係数Wが求められる。周波数領域適応フィルタ係数Wを周波数領域受話信号Xに乗算することで、周波数領域擬似エコー信号Yが求められる。周波数領域擬似エコー信号Yが逆フーリエ変換されて時間領域擬似エコー信号yが求められる。時間領域エコー信号dから時間領域擬似エコー信号yが減算されて時間領域残留信号eが求められる。
ここで、時間領域の線形畳み込み演算を離散フーリエ変換における巡回畳み込み演算で実現するためにオーバーラップ保存法を用い、拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuのうちオーバーラップの残余要素に相当する要素に減衰係数Aを乗じ、拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuのうちオーバーラップの廃棄要素に相当する要素を0に置換することで拘束し、時間領域エコー信号dから、時間領域擬似エコー信号yのうちオーバーラップの残余要素を減算し、残りの廃棄要素を0に置換することで時間領域残留信号eを求める、としてもよい。
本発明に拠れば、適応フィルタ更新係数に拘束をかけるために周波数領域信号から時間領域信号に変換した際に、反響路の特性を取り入れる、つまり、反響路の特性を拘束前時間領域適応フィルタ更新係数に与えることで、適応フィルタ係数の更新の収束速度が向上する(適応フィルタ係数の更新が早く収束する)。
実施形態の周波数領域エコーキャンセラの機能構成例を示すブロック図。 実施形態の周波数領域エコーキャンセラにおける処理フローを示す図。 実施形態の周波数領域エコーキャンセラの計算機シミュレーション結果を示す図。 従来の時間領域エコーキャンセラの機能構成例を示すブロック図。 ESアルゴリズムを採用した従来の時間領域エコーキャンセラの機能構成例を示すブロック図。 従来の周波数領域エコーキャンセラの機能構成例を示すブロック図。
本発明は、周波数領域エコー除去技術を基本原理として、適応フィルタ係数の更新に推定対象の反響路の特性を取り入れることで、収束速度を高速化する。
本発明の実施形態である周波数領域エコーキャンセラ100(図1参照)では、適応フィルタ更新係数ベクトルに拘束をかけるために周波数領域信号から時間領域信号に変換した際に、反響路の特性を取り入れる、つまり、反響路の特性を拘束前時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔwu(k)に与える。具体的には、拘束前時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔwu(k)に、式(16)ではなく式(23)による拘束をかけ、拘束付時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔw^c(k)を出力する。式(23)に現れるAは、式(9)のAに等しい。そして、第3FFT適用部812は、式(17)ではなく式(24)によって、拘束付時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔw^c(k)を周波数領域の信号に変換し、拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数行列ΔW^c(k)を出力する。また、更新部86は、式(18)ではなく式(25)によって、拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数行列ΔW^c(k)に更新量制御パラメータμを乗じたものと、一時刻前の周波数領域適応フィルタ係数行列W(k-1)とを加算して、周波数領域適応フィルタ係数行列W(k)を出力する。
Figure 0005161157
図1は、周波数領域エコーキャンセラ100の機能ブロック図である。図5および図6に示す構成要素と共通の構成要素には、同じ参照番号を付している。図2は周波数領域エコーキャンセラ100処理フローである。ここでは、FFT(Fast Fourier Transform)とIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)を用いた処理を例示する。なお、この例では、時間領域の線形畳み込み演算をFFTにおける巡回畳み込み演算で実現するために、50%オーバーラップのオーバーラップ保存法を用いている(これらの技術事項については、例えば、非特許文献3参照)。また、FFTを用いるため、Lが2のべき乗の値2m(m:正整数)と等しい場合に最も効率良く演算できる。
・ステップS1
第1FFT適用部61は、2L個のサンプルを要素として持つ時間領域受話信号ベクトルx(k) (式(13)参照)を時間領域から周波数領域の信号に高速フーリエ変換(FFT)し、周波数領域受話信号行列X(k)を出力する(式(11)参照)。FFTを行うためには、時間領域の信号をある程度蓄積しておく必要があるが、周知技術の範疇なので、ここでは図示しない。Lは適応フィルタのフィルタ長(タップ数)である。
・ステップS2
同様に、第2FFT適用部811が、時間領域残留信号ベクトルe(k)を時間領域から周波数領域の信号に高速フーリエ変換(FFT)し、周波数領域残留信号行列E(k)を出力する(式(12)参照)。
・ステップS3
複素共役変換部82は、周波数領域受話信号行列X(k)を複素共役に変換し、複素共役周波数領域受話信号行列X*(k)を出力する。
・ステップS4
第1乗算部83は、複素共役周波数領域受話信号行列X*(k)に周波数領域残留信号行列E(k)を乗算し、拘束前周波数領域適応フィルタ更新係数行列ΔWu(k)を算出する(式(14)参照)。
・ステップS5
第1IFFT適用部84は、拘束前周波数領域適応フィルタ更新係数行列ΔWu(k)を時間領域の信号に高速逆フーリエ変換(IFFT)し、拘束前時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔwu(k)を出力する(式(15)参照)。
・ステップS6
拘束部85は、拘束前時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔwu(k)に対して、式(23)による反響路3の特性付与ならびに拘束を行い、拘束付時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔw^c(k)を出力する。この際、第4乗算部851によって、拘束前時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔwu(k)のうちオーバーラップの廃棄要素を除く残余要素に相当する要素の列に、減衰係数保持部9が保持する減衰係数行列Aが乗ぜられることで、適応フィルタ係数の更新に反響路3の特性が取り込まれる。拘束前時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔwu(k)のうちオーバーラップの廃棄要素に相当する要素は0要素に置換される。なお、式(23)による処理では、減衰係数行列Aを乗じる処理(反響路特性付与処理)と拘束処理が一括して行われるが、減衰係数行列Aを乗じる処理(反響路特性付与処理)と拘束処理を個別に行う場合には、その前後関係は問わない。
つまり、減衰係数行列Aを乗じる処理を拘束処理の前に行う場合、まず、第4乗算部851によって、拘束前時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔwu(k)に減衰係数保持部9が保持する減衰係数行列Aが乗ぜられ、次いで、拘束部85は、減衰係数行列Aが乗ぜられた拘束前時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルAΔwu(k)のうちオーバーラップによるL個の廃棄要素が0要素に置換される。
一方、減衰係数行列Aを乗じる処理を拘束処理の後に行う場合、まず、拘束前時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔwu(k)のうちオーバーラップによるL個の廃棄要素は0要素に置換される。次いで、第4乗算部851が、置換後の拘束前時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔwu(k)のうちオーバーラップによる廃棄要素を除くL個の残余要素(つまり、0要素に置換された要素以外の要素)の列に、減衰係数保持部9が保持する減衰係数行列Aが乗ぜられる。
・ステップS7
第3FFT適用部812は、拘束付時間領域適応フィルタ更新係数ベクトルΔw^c(k)を周波数領域の信号に高速フーリエ変換(FFT)し、拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数行列ΔW^c(k)を出力する(式(24)参照)。
・ステップS8
更新部86は、第3乗算部861によって拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数行列ΔW^c(k)にパラメータ保持部89が保持する更新量制御パラメータμを乗じたものと、一時刻前の周波数領域適応フィルタ係数行列W(k-1)とを加算部862によって加算して、周波数領域適応フィルタ係数行列W(k)を出力する(式(25)参照)。一時刻前の周波数領域適応フィルタ係数行列W(k-1)は、遅延器87を用いて得られる。
・ステップS9
第2乗算部62は、周波数領域適応フィルタ係数行列W(k)を周波数領域受話信号行列X(k)に乗算して、周波数領域擬似エコー信号行列Y(k)を出力する(式(19)参照)。
・ステップS10
第2IFFT適用部63は、周波数領域擬似エコー信号行列Y(k)を時間領域の信号に変換して、時間領域擬似エコー信号ベクトルy(k)を出力する(式(20)参照)。
・ステップS11
減算部7は、2L個のサンプルを要素として持つ時間領域エコー信号ベクトルd(k) (式(22)参照)から時間領域擬似エコー信号ベクトルy(k)を減算することで、エコーを除去する(式(21)参照)。この際、オーバーラップによるL個の廃棄要素が0要素に置換される(例えば非特許文献3参照)。式(21)では、時間領域エコー信号ベクトルd(k)のL個の残余要素から、時間領域擬似エコー信号ベクトルy(k)のL個の残余要素を要素単位で減算し、L個の廃棄要素0と合わせて時間領域残留信号e(k)を得ることを示しているが、2L個の要素を持つ時間領域エコー信号ベクトルd(k)から2L個の要素を持つ時間領域擬似エコー信号ベクトルy(k)を減算し、そのL個の残余要素にL個の廃棄要素0を合わせて時間領域残留信号e(k)を得てもよい。エコー除去された時間領域残留信号e(k)は送話部5へ至る。
この実施形態ではFFTとIFFTを用いた処理を例示したが、これに限定されず、例えば、通常の離散フーリエ変換と離散逆フーリエ変換を用いた処理を行ってもよい。また、オーバーラップ保存法のオーバーラップ度も50%に限定されず、これを任意の値に定めることが許される。FFTとIFFTを用いる処理である場合、一般的に、適応フィルタのタップ数Lが2のべき乗の値2m(m:正整数)と等しい場合に最も効率良く演算できるが、L≠2mの場合であっても、例えば時間領域から周波数領域に時間領域信号を高速フーリエ変換する際に、不足する要素数だけゼロパディング(zero padding)すればよい。
上述の実施形態では、受話信号は、相手方のマイクロホンで収音された音響アナログ信号に対して適宜に周知のサンプリング処理や量子化処理が施されたディジタル信号(時間領域)であり、必要に応じてA/D変換などを実行するための構成要素(手段)は、いずれも周知技術によって達成されるから、説明および図示を略した。残留信号は、ディジタル信号(時間領域)であり、相手方への送信に際して必要に応じてD/A変換などが実行されるが、このための構成要素(手段)は、いずれも周知技術によって達成されるから、説明および図示を略した。
なお、本発明は、話者2名による双方方向音声通信に限定されるものではなく、例えば音声会議やテレビ会議などのように、双方に複数名が存在する環境下における双方方向音声通信でもよい。また、マイクロホンで受音する音は、人の話し声などの音声に限定されず、楽音、雑音など一切の音を含む。
本発明の周波数領域エコー除去装置は、いわゆるコンピュータによって実現されることに限定されず、例えば、処理主体となりえるDSP(Digital Signal Processor)あるいはCPU(Central Processing Unit)、処理を実行するためのプログラムを保存したメモリなどの記憶装置、マイクロホン、スピーカなどを備えたハンズフリー通話装置として実現することも可能であり、また好適でもある。
例えばコンピュータによって周波数領域エコー除去装置を実現する場合であれば、実施形態に係わる周波数領域エコー除去装置100は、キーボードなどが接続可能な入力部、液晶ディスプレイなどが接続可能な出力部〔これらは、ハンズフリー通話装置の場合には必ずしも必要ではない。〕、周波数領域エコー除去装置100の外部に通信可能な通信装置(例えばモデム)が接続可能な通信部、DSP〔CPUでも良い。またキャッシュメモリなどを備えていてもよい。〕、メモリであるRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)やハードディスクである外部記憶装置並びにこれらの入力部、出力部、通信部、DSP、RAM、ROM、外部記憶装置間のデータのやり取りが可能なように接続するバスなどを備えている。また必要に応じて、周波数領域エコー除去装置100に、CD−ROMなどの記憶媒体を読み書きできる装置(ドライブ)などを設けるとしてもよい。
さらに周波数領域エコー除去装置100には、例えば音声、音楽、雑音などの音を受音する音響信号収音手段(マイクロホン)を接続可能であって、マイクロホンによって得られたアナログ信号の入力を受ける信号入力部、および、受話信号を音として出力する音響出力装置(スピーカ)を接続可能であって、スピーカに入力される信号(受話信号をD/A変換したもの)を出力するための信号出力部を設ける〔ハンズフリー通話装置の場合には、マイクロホンおよびスピーカが必要的に備わることが多い。〕。信号入力部にはマイクロホンが接続され、信号出力部にはスピーカが接続される。
周波数領域エコー除去装置100の外部記憶装置には、エコー除去のためのプログラムおよびこのプログラムの処理において必要となるデータ(例えば減衰係数αiなど)などが記憶されている〔外部記憶装置の無いハンズフリー通話装置の場合には、例えばプログラムを読み出し専用記憶装置であるROMに記憶させておけばよい。〕。また、これらのプログラムの処理によって得られるデータなどは、RAMなどに適宜に記憶される。
具体的には、外部記憶装置には、時間領域受話信号xを周波数領域受話信号Xにフーリエ変換するためのプログラムと、周波数領域受話信号Xを複素共役に変換し、複素共役周波数領域受話信号X*を求めるためのプログラムと、時間領域残留信号eを周波数領域残留信号Eにフーリエ変換するためのプログラムと、複素共役周波数領域受話信号X*に周波数領域残留信号Eを乗算し、拘束前周波数領域適応フィルタ更新係数ΔWuを求めるためのプログラムと、拘束前周波数領域適応フィルタ更新係数ΔWuを拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuに逆フーリエ変換するためのプログラムと、拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuに反響路の特性を表す減衰係数Aを乗じ、さらに拘束をかけて、拘束付時間領域適応フィルタ更新係数Δw^cを求めるためのプログラムと、拘束付時間領域適応フィルタ更新係数Δw^cを拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数ΔW^cにフーリエ変換するためのプログラムと、一時刻前の周波数領域適応フィルタ係数W’と、拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数ΔW^cに更新量制御パラメータμを乗じたものとを加算して、周波数領域適応フィルタ係数Wを求めるためのプログラムと、周波数領域適応フィルタ係数Wを周波数領域受話信号Xに乗算して、周波数領域擬似エコー信号Yを求めるためのプログラムと、周波数領域擬似エコー信号Yを時間領域擬似エコー信号yに逆フーリエ変換するためのプログラムと、時間領域エコー信号dから時間領域擬似エコー信号yを減算して時間領域残留信号eを求めるためのプログラムが記憶されている。その他、これらのプログラムに基づく処理を制御するための制御プログラムも適宜に保存しておく。
実施形態に係る周波数領域エコー除去装置100では、外部記憶装置〔あるいはROMなど〕に記憶された各プログラムとこの各プログラムの処理に必要なデータが必要に応じてRAMに読み込まれて、DSPで解釈実行・処理される。その結果、DSPが所定の機能(第1フーリエ変換適用部、複素共役変換部、第2フーリエ変換適用部、第1乗算部、第1逆フーリエ変換適用部、拘束部、第3フーリエ変換適用部、加算部、第2乗算部、第2逆フーリエ変換適用部、減算部)を実現することで、エコー除去が実現される。
本発明である周波数領域エコー除去装置・方法は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。また、上記周波数領域エコー除去装置・方法において説明した処理は、記載の順に従って時系列に実行される趣旨ではなく、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されるとしてもよい。
また、上記周波数領域エコー除去装置における処理機能をコンピュータによって実現する場合、周波数領域エコー除去装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記周波数領域エコー除去装置における処理機能がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto-Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP−ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、周波数領域エコー除去装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
図3に、従来の周波数領域エコーキャンセラのエコー除去特性と、本発明による実施形態の周波数領域エコーキャンセラ100のエコー除去特性を示す。横軸は時間(秒)、縦軸は相対パワー(dB)を表している。測定開始後1秒で、反響路が変わり、その時点からの収束速度を比較している。従来法では、誤差の相対パワーが35dBになるまで約3秒かかっているが、周波数領域エコーキャンセラ100は約2秒で同程度になっており、収束速度が1.5倍になっていることが分かる。

Claims (5)

  1. 現在の適応フィルタ係数を、1時刻前の適応フィルタ係数と、更新量である適応フィルタ更新係数に更新量制御パラメータμを乗じたものとの加算によって更新し、反響路を経た時間領域受話信号xを含む時間領域エコー信号dから、当該時間領域受話信号xに周波数領域で現在の上記適応フィルタを適用して得られた時間領域擬似エコー信号yを差し引くことで時間領域残留信号eを得る周波数領域エコー除去装置であって、
    上記時間領域受話信号xをフーリエ変換して周波数領域受話信号Xを求める第1フーリエ変換適用部と、
    上記周波数領域受話信号Xを複素共役に変換し、複素共役周波数領域受話信号X*を求める複素共役変換部と、
    上記時間領域残留信号eをフーリエ変換して周波数領域残留信号Eを求める第2フーリエ変換適用部と、
    上記複素共役周波数領域受話信号X*に上記周波数領域残留信号Eを乗算し、拘束前周波数領域適応フィルタ更新係数ΔWuを求める第1乗算部と、
    上記拘束前周波数領域適応フィルタ更新係数ΔWuを逆フーリエ変換して拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuを求める第1逆フーリエ変換適用部と、
    上記拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuに対して、上記反響路の特性を表す減衰係数Aを乗じると共に拘束をかけて、拘束付時間領域適応フィルタ更新係数Δw^cを求める拘束部と、
    上記拘束付時間領域適応フィルタ更新係数Δw^cをフーリエ変換して拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数ΔW^cを求める第3フーリエ変換適用部と、
    一時刻前の周波数領域適応フィルタ係数W’と、上記拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数ΔW^cに更新量制御パラメータμを乗じたものとを加算して、周波数領域適応フィルタ係数Wを求める更新部と、
    上記周波数領域適応フィルタ係数Wを上記周波数領域受話信号Xに乗算して、周波数領域擬似エコー信号Yを求める第2乗算部と、
    上記周波数領域擬似エコー信号Yを逆フーリエ変換して上記時間領域擬似エコー信号yを求める第2逆フーリエ変換適用部と、
    上記時間領域エコー信号dから上記時間領域擬似エコー信号yを減算して上記時間領域残留信号eを求める減算部と
    を含む周波数領域エコー除去装置。
  2. 請求項1に記載の周波数領域エコー除去装置において、
    時間領域の線形畳み込み演算を離散フーリエ変換における巡回畳み込み演算で実現するためにオーバーラップ保存法を用い、
    上記拘束部は、
    上記拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuのうちオーバーラップの残余要素に相当する要素に上記減衰係数Aを乗じ、上記拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuのうちオーバーラップの廃棄要素に相当する要素を0に置換することで拘束し、
    上記減算部は、
    上記時間領域エコー信号dから、上記時間領域擬似エコー信号yのうちオーバーラップの残余要素を減算し、残りの廃棄要素を0に置換することで上記時間領域残留信号eを求める
    ことを特徴とする周波数領域エコー除去装置。
  3. 現在の適応フィルタ係数を、1時刻前の適応フィルタ係数と、更新量である適応フィルタ更新係数に更新量制御パラメータμを乗じたものとの加算によって更新し、反響路を経た時間領域受話信号xを含む時間領域エコー信号dから、当該時間領域受話信号xに周波数領域で現在の上記適応フィルタを適用して得られた時間領域擬似エコー信号yを差し引くことで時間領域残留信号eを得る周波数領域エコー除去方法であって、
    上記時間領域受話信号xをフーリエ変換して周波数領域受話信号Xを求める第1フーリエ変換適用ステップと、
    上記周波数領域受話信号Xを複素共役に変換し、複素共役周波数領域受話信号X*を求める複素共役変換ステップと、
    上記時間領域残留信号eをフーリエ変換して周波数領域残留信号Eを求める第2フーリエ変換適用ステップと、
    上記複素共役周波数領域受話信号X*に上記周波数領域残留信号Eを乗算し、拘束前周波数領域適応フィルタ更新係数ΔWuを求める第1乗算ステップと、
    上記拘束前周波数領域適応フィルタ更新係数ΔWuを逆フーリエ変換して拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuを求める第1逆フーリエ変換適用ステップと、
    上記拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuに対して、上記反響路の特性を表す減衰係数Aを乗じると共に拘束をかけて、拘束付時間領域適応フィルタ更新係数Δw^cを求める拘束ステップと、
    上記拘束付時間領域適応フィルタ更新係数Δw^cをフーリエ変換して拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数ΔW^cを求める第3フーリエ変換適用ステップと、
    一時刻前の周波数領域適応フィルタ係数W’と、上記拘束付周波数領域適応フィルタ更新係数ΔW^cに更新量制御パラメータμを乗じたものとを加算して、周波数領域適応フィルタ係数Wを求める更新ステップと、
    上記周波数領域適応フィルタ係数Wを上記周波数領域受話信号Xに乗算して、周波数領域擬似エコー信号Yを求める第2乗算ステップと、
    上記周波数領域擬似エコー信号Yを逆フーリエ変換して上記時間領域擬似エコー信号yを求める第2逆フーリエ変換適用ステップと、
    上記時間領域エコー信号dから上記時間領域擬似エコー信号yを減算して上記時間領域残留信号eを求める減算ステップと
    を有する周波数領域エコー除去方法。
  4. 請求項3に記載の周波数領域エコー除去方法において、
    時間領域の線形畳み込み演算を離散フーリエ変換における巡回畳み込み演算で実現するためにオーバーラップ保存法を用い、
    上記拘束ステップでは、
    上記拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuのうちオーバーラップの残余要素に相当する要素に上記減衰係数Aを乗じ、上記拘束前時間領域適応フィルタ更新係数Δwuのうちオーバーラップの廃棄要素に相当する要素を0に置換することで拘束し、
    上記減算ステップでは、
    上記時間領域エコー信号dから、上記時間領域擬似エコー信号yのうちオーバーラップの残余要素を減算し、残りの廃棄要素を0に置換することで上記時間領域残留信号eを求める
    ことを特徴とする周波数領域エコー除去方法。
  5. コンピュータを請求項1または請求項2に記載された周波数領域エコー除去装置として機能させるためのプログラム。
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