JP5160925B2 - 放熱部材付き電極 - Google Patents

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本発明は、放電ランプの電極構造に関し、特に、小型化した場合の放熱性向上に関する。
特許文献1には、表面に炭化タングステンと炭化タンタルとタングステンの混合物を焼結させた陽極が開示されている。かかる混合物を焼結させることにより、陽極との密着性を向上させるとともに、放熱効果を高くすることができる。
特開平9-115479号公報
しかし、特許文献1は、陽極の表面積を広げることにより、放熱効果を高めることはできても、陽極の表面に焼結する加工が煩雑であるという問題があった。また、消費電力が大きくなると陽極体積も大きくなり、その分重量が重くなるという問題があった。
この発明は、上記問題を解決するとともに、軽量で放熱効果の高い電極構造を提供することを目的とする。
1)本発明にかかる放電ランプの放熱部材付き電極は、1)金属の電極本体、2)前記電極本体の後端面と接する接触面を有する放熱部材を備え、3)前記放熱部材は、前記電極本体より比重が軽く熱放射性が高い放熱材料で構成されており、かつ、前記電極本体の後端面と密着するよう取り付けられている。したがって、電極本体の熱は前記接触面を伝わって、放熱部材から放熱される。これにより、電極の温度を下げることができる。また、放熱部材は電極本体より比重が軽い。したがって、その分だけ、電極本体を支える芯棒にかかるモーメントを小さくすることができる。
2)本発明にかかる放電ランプの放熱部材付き電極においては、前記放熱部材の前記接触面とは逆側の端面には、前記放熱部材よりも、大きな熱膨張率を有する材質で構成された、前記後端面と前記放熱部材の接触面を圧着する方向の応力を与える放熱部材押圧部材が設けられていること、したがって、前記後端面と前記放熱部材の接触面との接触を確保することができる。これにより、電極本体の熱は前記接触面を伝わって、放熱部材から放熱される。
3)本発明にかかる放電ランプの放熱部材付き電極は、前記放熱部材には、前記電極本体を支える電極支持棒が貫通する貫通穴が軸方向に形成されており、前記放熱部材押圧部材の前記放熱部材と接触している側とは逆側の端面には、前記電極支持棒に固定された固定具が設けられている。したがって、前記放熱部材押圧部材による応力により前記接触を確保することができる。
4)本発明にかかる放電ランプの放熱部材付き電極においては、前記放熱部材は、カーボンまたはセラミックである。このように、比重が軽いので電極本体を支える芯棒にかかるモーメントを小さくすることができる。
5)本発明にかかる放電ランプの放熱部材付き電極においては、前記電極本体の後端面における軸方向断面形状と前記放熱部材の接触面の軸方向断面形状とは同じである。したがって、アークジェットの高速流体を前記電極本体および前記放熱部材の外側面に沿って、発光管端部まで流すことができる。
6)本発明にかかる放電ランプの放熱部材付き電極は、前記放熱部材の外形は前記接触面から軸方向に離れるほど小さくなるよう構成されている。したがって、アークジェットの高速流体を前記電極本体および前記放熱部材の外側面に沿って、発光管端部までスムーズに流すことができる。
7)本発明にかかる放電ランプの放熱部材付き電極においては、前記後端面および接触面は、前記軸方向に対して斜めとなるよう構成されている。したがって、接触面積を増やすことができる。
なお、本明細書において、「円筒」とは、円柱形状、円錐形状(一部がそうであるものも含む)を包括する概念である。
図1に、本発明にかかる放電ランプの放熱部材付き電極1の断面図を示す。図1に示すように、放熱部材付き電極1は電極本体である本体部3および放熱部材であるセラミックス円筒5、および電極支持棒7を備えている。
本体部3は、高融点金属で構成されている。本実施形態においては、純度99.9%以上の純タングステンを採用した。本体部3は、直径d0の先端面から円錐状に直径d1まで直径が大きくなり、それ以降は円柱状で構成されている。なお、本体部3の先端形状としては円錐形など、種々のものが可能である。本体部3の後端面には、電極支持棒7が嵌合される底付穴3bが形成されている。電極支持棒7もタングステンで構成されている。
セラミックス円筒5は先端側は円柱状であり、途中から後端部へ向かうに従い、外直径が小さくなる中空円錐形状である(d1>d2)。本実施形態においては、外径のテーパー角θgは5°としたが、0°〜15°程度としてもよい。セラミックス円筒5の端面5aは本体部3の端面3aと接触している。セラミックス円筒5には、電極支持棒7が挿入される貫通穴5bが設けられている。貫通穴5bは、後端部へ向かうに従い、内径が大きくなるテーパー形状である。これにより、電極支持棒7を挿入する際に、セラミックス円筒5の内壁にじゃまされることがない。本実施形態においては、内径の最小径を電極支持棒7の径よりも0.1 mm大きな径とし、テーパー角θnは5°とした。なお、電極支持棒7が内壁がじゃまにならないような形状であれば、テーパーは必要ではなく、たとえば、電極支持棒7の径よりも0.5φ大きなストレート径としてもよい。
電極支持棒7と本体部3の嵌合方法は従来と同様に、図1では現れていないが、モリブデン箔を介して、嵌合させている。すなわち、電極支持棒7は、セラミックス円筒5を貫通し、本体部3の底付穴3bに嵌合されている。
なお、セラミックス円筒5と本体部3との結合は、中間層にモリブデン箔等を用い、セラミックスと金属を固相拡散結合させている。したがって、密着性を高めるとともに、熱膨張差による歪みを防止することができる。さらに、端面5aとは逆側の端面を端面5a側に押すようにコイルなどで固定してもよい。
また、本実施形態においては、放熱部材として、タングステンに比較して、ランプ点灯時における熱伝導率、および熱放射率が高く、且つ、熱膨張率が近似した窒化アルミニウム(AlN)を採用した。窒化アルミニウムは密度3,320 kg/m3であり、タングステンは、密度19,250 kg/m3である。したがって、同じ体積部分をセラミックスで構成することにより、その部分の質量を約1/6で構成することができる。さらに、熱伝導率はタングステンよりも高い。したがって、タングステンと比べて小さな体積で同じ熱量を放熱することができる。したがって、全体として小型、軽量化が可能となる。
なお、このように、本体部3の後端面側に、非導電性のセラミックスを設けた場合でも、これを貫通する電極支持棒7が導電性を示すので、陽極と陰極間の通電を確保できる。
また、本実施形態においては、セラミックス円筒5は絶縁体であるので、電流は電極支持棒7のみ流れる。電極支持棒7は電極の中心軸上にあるので、発生する磁界は軸対称となる。したがって、磁界の変動によって外壁に沿って流れるアークジェットのプラズマ流が変動することが低減される。
なお、前記電極支持棒によって通電する場合、支持棒の長さ1 cm当たりの電気抵抗は、直径が1.0 cmとすると、温度が1000Kのとき3.09×10-5 [Ω]で、2000Kのとき7.093.09×10-5 [Ω]である。したがって、前記電極支持棒に200Aの電流を流したとき、発生するジュール熱は、1.24 [W/cm] (2000K)〜2.84 [W/cm] (3000K)である。一方、前記電極支持棒を通過する熱流量は、タングステンの熱伝導率が温度2000Kで103 W/mKであるので、温度勾配が200K/cmのところでは約160Wの熱流量であり、前記電極支持棒のジュール加熱発生熱量より2桁も大きい。したがって、前記電極支持棒7でのジュール加熱効果は無視できる。
図1に示す放熱部材付き電極1を陽極に用いた放電ランプ20を図2に示す。放電ランプ20は、発光管内容積:620 cm3、発光長(電極間距離、ランプ動作中)d = 12 mmとし、陰極:トリエーティドタングステン(トリア:2wt. %)で構成し、電極支持棒7は外径10φのタングステンを採用した。本体部3の軸方向長さは30 mm、直径は40 mmであり、その先端部分は円錐台状にしている。セラミックス円筒5は円筒状であり、その両端に直線円筒部分が設けられている。本実施形態においては、円錐台部分の先端直径はd0=7.5 mmで、後端直径はd1= 40 mmであり、円錐台の軸方向長さはh=10mmとした。また、セラミックス円筒5の軸方向長さL1=90mm、先端部直径d1=40mm,後端部直径d2=20mm、内容積を6.52×104 mm3とした。
かかる形状により、電極前面に衝突したアークジェットの高速流体は電極本体及び放熱部材の側面に沿って安定に流れ、発光管端部までスムーズに流れる。これにより、放射光の通過する立体角内の発光管内壁面の黒化を防止できる。従来のように、陽極の端面で陽極半径から芯線の半径へ急激に変化していると、端面の後に乱流が発生し、その結果、流体は、電極の垂直方向に流れの向きを変える場合が多い。これに対して、放電ランプ20では、かかる乱流を少なくできるからである。
なお、セラミックス円筒5の単位体積当たりの質量は、本体部3の約1/6であるので、バルブ内の電極支持棒7の近辺まで、放熱部材で構成することも可能である。
放熱部材付き電極1における放熱作用について説明する。タングステンの熱伝導率λは、温度が2000K〜3000Kの高温領域になると、約100〜90 W/mKである。これに対して、窒化アルミニウムはタングステンよりも熱伝導率が高く170〜200W/mKである。また、一般に、セラミックは温度上昇によって熱伝導率が下がることはない。電極先端部付近に蓄積された熱は、熱拡散によって先端部周辺から電極全体に拡散するが、前記放熱部材のセラミックス円筒に伝達された熱は、セラミックス円筒の表面から熱放射により発光内雰囲気を通って発光管外部へ効率よく放出される。セラミックスの使用可能の温度は、例えば窒化アルミニウムの場合、非酸素雰囲気で1800度(摂氏)以下であるので、電極先端部の直ぐ近くに設置することはできないが、窒化アルミニウムの効率のよい熱放射によって熱拡散が促進され、電極先端部から3cm以上離れた箇所では1800度(摂氏)以下にすることができる。
以上のように、本体部3を構成するタングステンより、熱伝導率および熱放射率が高いセラミック円筒を、本体部3の後端に設けることにより、電極先端部の過熱を防止することができる。
本実施形態においては、電極端面に電極本体よりも高い熱伝導性と熱放射率を有する放熱部材が結合されているので、当該電極先端部の熱を効率的に放熱することができる。
このような実施形態においては、電極先端部の温度は低く抑えられるが、それでも2800K以下においてタングステンの蒸発は避けられず、電極先端部から蒸発したタングステン微粒子は陽極先端部に衝突したアークジェットの高速流体に混入する。放熱部材をテーパ形状にすることによって、陽極先端部に衝突したアークジェットの高速流体が前記電極本体および前記放熱部材の外側面に沿って安定して流れ、発光管端部までスムーズに流れるようにすることができる。
なお、セラミックス円筒5と本体部3の接触面5aを図3に示すように、軸方向に対して直交ではなく、斜めとなるよう構成してもよい。これにより、接触面積を少しでも増やすことができる。なお、斜めの角度は、図3では、セラミックス円筒5が凸形状となるようにしたが、凹形状であってもよい。
また、接触面積を増やすために、セラミックス円筒5と本体部3の接触面5aを凹凸に形成してもよい。なお、図3の実施形態では、セラミックス円筒5の外径は円柱状である。かかる円柱状であっても、軽量で放熱効果の高いという効果を実現することができる。
上記実施形態においては、放熱部材と電極本体端面との結合は、セラミックスと金属の固相拡散結合を採用した。しかし、点灯時にセラミックス円筒5と本体部3の接触状態を確保できる手法であればどの様なものであってもよい。
図4に他の実施形態を示す。この実施形態では、放熱部材と電極本体の膨張率の違いを利用して、両者の接触状態を確保している。
図4では、セラミックス円筒5の後部にステンレスワッシャ9を設け、さらにその後ろを、電極支持棒7に固定したモリブデン固定金具10で固定している。
既に述べたように、熱膨張率は、窒化アルミニウムとタングステンはほぼ同じで、ステンレスはこれらの約4倍である。また、ヤング率Eは、窒化アルミニウムおよびタングステンと比べて、ステンレスは約半分とそこそこ大きい。したがって、ステンレスは膨張しやすく、歪みが少ないという特性がある。よって、常温状態で両者が密着する程度にモリブデン固定金具で電極支持棒に固定することにより、膨張の差により、放電時には高熱によってより高い密着が得られる。
なお、本実施形態においては、放電ランプの製造時に、電極支持棒を中心に回転させてバルブに固定させる場合に、セラミックス円筒5により軽量化された分だけ、これを保持する石英ガラス部分にかかるモーメントを軽減することができる。これによって、大出力大型放電ランプの製作に際しても、作業性が良好となり、生産性の高い高品位な放電ランプを提供することができる。また、かかる軽量化および石英ガラス部分にかかるモーメントの軽減は、製造時におけるメリットだけでなく、搬送時の衝撃や振動等による破損も防止できる。
また、放熱部材と電極本体端面との間に、前記放熱部材と同じ素材の微粒子粉末を焼結した熱伝達層を設けるようにしてもよい。これらにより、放熱部材と電極本体背面との高い密着性を実現し、熱伝達性の高い構造とすることが可能となる。
本実施形態においては、セラミックス円筒によって、電極先端部の熱を放熱でき、電極温度上昇を抑制することができる。これにより、電極構成物質の蒸発が抑えられ、発光管部内壁の黒化を防止できる。さらに、セラミック円筒5の外壁がテーパ形状であるので、陽極先端部に衝突したアークジェットの高速流体が前記電極本体および前記放熱部材の外側面に沿って安定して流れ、発光管端部までスムーズに流れるようにすることができる。したがって、光放射出力の減衰が少ない放電ランプを提供することができる。
なお、電極本体は、高融点金属を主成分とする合金で構成してもよい。たとえば、高融点金属としてタングステンを用いる場合、微量のトリウムなどを含むドープタングステン等を用いることができる。また、高融点金属として、タングステン以外に、融点が3000(K)以上の他の金属を採用することもできる。本実施形態においては、放熱部材により高い放熱効果を得られるので、その結果電極先端の温度を低くすることもできる。したがって、それほど大電力のランプでなければ、融点が3000(K)よりもやや低いモリブデン等を電極本体に用いることもできる。
また上記実施形態においては、電極支持棒7を本体部3よりも純度の低いタングステンを用いたが、これは、本体部3ほどは耐熱性が要求されないからである。なお、電極支持棒7を他の高融点金属を主成分とする合金で構成することもできる。
なお、放熱性部材は、セラミックス(導電性または絶縁性)またはカーボンで構成することもできる。セラミックスであれば、アルミナなどの酸化物系、炭化珪素(SiC)などの炭化物系、窒化珪素、窒化アルミなどの窒化物系、その他、水酸化物系、炭酸塩系等が適用可能である。例えば、熱放射率は、3000(K)にて、タングステンは0.3であり、アルミナは0.9、カーボンは0.95である。また、セラミックスまたはカーボンは、タングステンに比べると熱伝導率も高いので、放熱部材として好ましい。
また、導電性セラミックスとして、ホウ化チタン(TiB2),ホウ化ジルコニウム(ZrB2)を採用することができる。例えば、これらの熱伝導率、融点、密度は、TiB2:122W/mK、3063度(摂氏)、4.53g/cm3で、ZrB2:134W/mK、3473度(摂氏)、6.09g/cm3で、放射率は、0.8〜0.9程度である。
また、消費電力の大きな放電ランプであれば、特に、熱伝導率170W/mK以上、熱放射率0.50以上、および熱膨張率4.0*10-5〜5.0*10-6を有する窒化アルミニウム(AlN)、または同特性の炭化珪素(SiC)が好ましい。特に、熱伝導率170〜200W/mK、熱放射率0.80〜0.95、熱膨張率4.5×10-6/度(摂氏)、密度3320kg/m3の窒化アルミニウムが好適である。さらに、窒化物系セラミックスまたは炭化セラミックスから選ばれる1種類または2種類以上の混合物であってもよいし、二層以上の構造であってもよく、上記実施形態に限定されるものではない。
さらに、放熱性部材は、カーボンで構成してもよい。カーボンは、密度が約2200kg/m3 とセラミックスと比べてさらに2/3程度であるので、より軽量化を図ることができる。
図5に放熱性部材としてカーボンまたはアルミナを用いた場合の実験結果を示す。この例の、条件を下記に示す。
ランプ型式 500Wショートアーク型高圧水銀ランプ
実験に用いたランプの特性
封入物:水銀
希ガス:アルゴン
極間距離:2.5mm
陽極:タングステン 先端径1.2mm 外径5mm,全長10mm
陰極:トリウムタングステン
定格消費電力: 500W(電流:10A、電圧:50V)
上記の規格のランプについて、陽極を全てタングステンで作成したものと、放熱性部材の長さの分だけ陽極の全長を短くし、その後ろに放熱性部材として直径6mmの軸方向に内径3mmの貫通穴が設けられた円筒状のカーボンを密着させたもの、放熱性部材の長さ(2mm)の分だけ陽極の全長を短くし、その後ろに放熱性部材として直径5mmの軸方向に内径3mmの貫通穴が設けられた円筒状のアルミナを密着させたものの3種類のランプを作成した。3種類のランプについて、陽極先端径を投影機で測定したところ、図5に示すように、タングステン単体で作成したものと比べて、いずれも陽極先端径がそれほど変化していない。
なお、このように放熱性部材を他の材質で構成した場合でも、上記実施形態と同様に、外径をテーパー形状とすることもできる。また、放熱性部材の密着性を確保するために、上記膨張係数の違いを用いた押圧機構を採用することもできる。
なお、上記各実施形態においては、接合体の中間層としてモリブデン箔を採用したが、延性の高い高融点金属であればよく、たとえばニオブ(Nb)等を採用することもできる。
なお、本願発明は上記構成に限定されず適宜変更が可能である。例えば、電極本体を構成する高融点金属について上述した物質に限定されない。
さらに、上記実施形態においては、セラミックス円筒5の先端側には、円柱形状部が設けられているが、これについては存在せず、端面5aからテーパ状となるようにしてもよい。または、端面5aとは逆側の端面をテーパではない円柱状で構成してもよい。このように、いずれかまたは双方の端面側に円柱状を設けることにより、貫通穴5bを設けた場合でも、後端部の径方向の肉厚を少しでも厚く形成することができる。
なお、本発明の電極構造は、直流点灯型放電ランプにおいて陽極を採用することが好ましいが、陰極に採用するようにしてもよい。また、陽極および陰極の双方に採用することもできる。また、交流点灯放電ランプにおいても採用できる。
放電ランプの管軸を垂直方向に配置して点灯される、いわゆる垂直点灯型放電ランプにおいては、上側に配置される電極が高温化されやすい。したがって、本発明に係る電極構造は、上側に配置される電極が好ましい。しかしながら、垂直点灯型放電ランプにおいて、下側に配置する電極に採用することを否定するものではなく、下側に採用した電極にも採用することもできる。さらに、本発明に係る電極構造は、管軸を水平に配置する水平点灯型放電ランプや斜めに配置する放電ランプにも、採用することができる。
本発明に係る電極構造は、ショートアーク型高圧水銀ランプに限るものではなく、さまざまな放電ランプに適用できる。
本発明の放熱部材は、実施例に示す形状に限定されるものではなく、例えば、放熱部材外周側面に放熱用フィンや凹凸を設ける等、適宜な形状変更が可能である。
放熱部材付き電極1の断面図である。 放熱部材付き電極1を用いた放電ランプ20の概要を示す図である。 他の実施形態を示す断面図である。 他の実施形態を示す断面図である。 放熱性部材としてカーボンまたはアルミナを用いた実験結果を示す。
符号の説明
1・・・・・放熱部材付き電極
3・・・・・本体部
3a・・・・端面
3b・・・・底付穴
5・・・・・セラミックス円筒
5a・・・・端面
5b・・・・貫通穴
7・・・・・電極支持棒
20・・・・放電ランプ

Claims (7)

  1. 金属の電極本体、
    前記電極本体の後端面と接する接触面を有する放熱部材、
    を備え、
    前記放熱部材は、前記電極本体より比重が軽く熱放射性が高い放熱材料で構成されており、かつ、前記電極本体の後端面と密着するよう取り付けられていること、
    を特徴とする非水冷型の放電ランプの放熱部材付き電極。
  2. 金属の電極本体、
    前記電極本体の後端面と接する接触面を有する放熱部材、
    を備え、
    前記放熱部材は、前記電極本体より比重が軽く熱放射性が高い放熱材料で構成されており、かつ、前記電極本体の後端面と密着するよう取り付けられている、放電ランプの放熱部材付き電極であって、
    前記放熱部材の前記接触面とは逆側の端面には、前記放熱部材よりも、大きな熱膨張率を有する材質で構成された、前記後端面と前記放熱部材の接触面を圧着する方向の応力を与える放熱部材押圧部材が設けられていること、
    を特徴とする放電ランプの放熱部材付き電極。
  3. 請求項2の放電ランプの放熱部材付き電極において、
    前記放熱部材には、貫通穴が軸方向に形成されており、
    前記貫通穴には前記電極本体を支える電極支持棒が貫通しており、
    前記放熱部材押圧部材の前記放熱部材と接触している側とは逆側の端面には、前記電極支持棒に固定された固定具が設けられていること、
    を特徴とする放電ランプの放熱部材付き電極。
  4. 金属の電極本体、
    前記電極本体の後端面と接する接触面を有する放熱部材、
    を備え、
    前記放熱部材は、前記電極本体より比重が軽く熱放射性が高い放熱材料で構成されており、かつ、前記電極本体の後端面と密着するよう取り付けられている、放電ランプの放熱部材付き電極であって、
    前記放熱部材は、カーボンまたはセラミックスであること、
    を特徴とする放電ランプの放熱部材付き電極。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかの放電ランプの放熱部材付き電極において、
    前記電極本体の後端面における軸方向断面形状と前記放熱部材の接触面の軸方向断面形状とは同じであること、
    を特徴とする放電ランプの放熱部材付き電極。
  6. 請求項5の放電ランプの放熱部材付き電極において、
    前記放熱部材の外形は前記接触面から軸方向に離れるほど小さくなるよう構成されていること、
    を特徴とする放電ランプの放熱部材付き電極。
  7. 請求項1〜4のいずれかの放電ランプの放熱部材付き電極において、
    前記後端面および前記接触面は、前記軸方向に対して斜めとなるよう構成されていること、
    を特徴とする放電ランプの放熱部材付き電極。
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