JP5158618B2 - 排水構造及び仕切部材 - Google Patents

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Description

本発明は、排水と空気の置換を確保して排水の流れを円滑にするサイホン排水の構造に関するものである。
従来よりサイホン式排水システムが提案されている。サイホン式排水システムは、排水が管を落下移動する際に、管内が負圧となることを利用して後続排水を吸引する仕組みである。
この排水システムを採用した場合、まず、建物内部の横引配管について従来の自然流下式排水システムで必須であった排水勾配(通常1/50〜1/200)は必ずしも必要ない。
また、この排水システムを流し台・洗面器・ユニットバスなどの雑排水やルーフドレンからの雨水排水に適用すれば、排水管を排水流量を確保しつつ小径にすることできるので、建物内部の配管スペースをより小さくできて、建築の設計・施工の自由度が大きくなるという利点がある。
本出願人は、サイホン排水を確実に発生させるための排水構造として、特許文献1において、排水器具の排水口と下流である小径の排水管の間に水溜部(排水チャンバー)を設けることを提案している。
すなわち、この水溜部は、排水器具の排水口に流入した排水をサイホン排水システムの最上流部に溜めて水頭圧を確保し、横引き配管の上り勾配に抗して排水を押し込むためのものである。これによりサイホン現象を発生させて排水管下流側内部に吸引作用を発揮させることも可能となる。
一方、一般に排水システムでは、排水管への詰まりを防ぐため、異物が配管内に進入することを防止する濾過機能が必要となる。
ここで、濾過機能を有する濾過部材を設ける位置は、清掃性に配慮すると、排水口の近傍、即ち、サイホン式排水システムでは水溜部の上方が好適である。
しかしながら、サイホン式排水システムの水溜部の上方に濾過部材を設けると、水溜部内において、サイホン式排水システムに必要な水頭圧を得ることができないという問題が発生することがある。これについて次に説明する。
特許文献1にあるように水溜部は、排水と空気の置換しにくい小径の管であるゆえに必要となるが、この管の径より大きい異物を通さぬ濾過部材の通水孔の径は、管よりも小径でなければならず、濾過部材の通水孔においては、必然的に空気と排水が置換しにくくなる。
具体的には、水溜部下流が排水で塞がれている場合、例えば、上り勾配や横引き部分に溜まった排水が表面張力で排水が管路の全断面を塞いでいるとき、水溜部内に存在する空気は、排水管の下流側に移動することができない。
この状態のまま、新たな排水が排水口に流れ、濾過部材上部の通水孔がすべて排水で覆われてしまう状態になると、水溜部内の空気は大気側に逃げることもできない。
こうして水溜部に空気が閉じ込められると、空気の存在によって、仕切部材の通水孔から水溜部へ流下する排水は、極めて小流量となることがある。すると、サイホン式排水システムの最上流部に必要な水頭圧がなかなか確保できずサイホン現象が発生しないので、期待される排水流量が得られないという問題があった。
これに対して、特許文献2には、排水口の濾過部材(金網)を上下に貫通する排気パイプを設け、濾過部材下方の空気を上方に抜くものが開示されている。
しかし、特許文献2をサイホン式排水システムに利用すると、サイホン現象が発生したとき、排気パイプから吸引された空気の分だけ、排水吸引量が減少する。すなわち、空気が混合した排水によるサイホン現象では、吸引力そのものが小さくなるので、単位時間あたりの排水量が低下することになる。
特開2006-037455 特開平11-140936 本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、サイホン式排水システムの濾過部材を含めた通水孔を有する仕切部材における空気と排水の置換を容易にし、円滑に排水を行わせる排水構造及び仕切部材を提供することである。
前記目的を達成するための本発明に係る第1の排水構造は、排水口を有し、前記排水口から流入した排水を一時的に溜める水溜部と、前記水溜部の排水を下流に導く排水管と、を有するサイホン現象を利用する排水構造であって、前記水溜部内に、前記水溜部の空間と外部とを上下に仕切る仕切部材を配設し、前記仕切部材は、通水孔を複数有し、少なくとも一の通水孔は、出口が他の通水孔の出口よりも低い位置となるよう筒状に形成されていることを特徴とする排水構造である。
また、第2の排水構造は、排水口を有し、前記排水口から流入した排水を一時的に溜める水溜部と、前記水溜部の排水を下流に導く排水管と、を有するサイホン現象を利用する排水構造であって、前記水溜部内に、前記水溜部の空間と外部とを上下に仕切る仕切部材を配設し、前記仕切部材は、少なくとも下面が錐状に形成されると共に、当該上面から下方に向けて貫通する通水孔が中央から外周に亘って複数設けられており、少なくとも一の通水孔は、出口が他の通水孔の出口よりも低い位置となるよう形成され、前記仕切部材の外周に形成される通水孔は、前記仕切部材の側面を欠き込んで形成されていることを特徴とする排水構造である
また、第1の仕切部材は、排水口を有し、前記排水口から流入した排水を一時的に溜める水溜部と、前記水溜部の排水を下流に導く排水管と、を有するサイホン現象を利用する排水構造の前記水溜部内に設けられて前記水溜部の空間と外部とを上下に仕切る仕切部材であって、通水孔を複数有し、少なくとも一の通水孔は、出口が他の通水孔の出口よりも低い位置となるよう筒状に形成されていることを特徴とする仕切部材である
また、第2の仕切部材は、排水口を有し、前記排水口から流入した排水を一時的に溜める水溜部と、前記水溜部の排水を下流に導く排水管と、を有するサイホン現象を利用する排水構造の前記水溜部内に設けられて前記水溜部の空間と外部とを上下に仕切る仕切部材であって、上面及び下面が錐状に形成されると共に、当該上面から下方に向けて貫通する通水孔が中央から外周に亘って複数設けられており、少なくとも一の通水孔は、出口が他の通水孔の出口よりも低い位置となるよう形成され、前記仕切部材の外周に形成される通水孔は、前記仕切部材の側面を欠き込んで形成されていることが好ましい
以上の構成により、サイホン式排水システムの濾過部材を含めた通水孔を有する仕切部材における空気と排水の置換を容易にし、円滑に排水を行わせる排水構造及び仕切部材を提供することができる。
〔第1実施形態〕
図を用いて本発明の第1実施形態を具体的に説明する。
図1は第1実施形態における排水構造の説明図であり、図1(a)は排水構造の全体構成を示す図、図1(b)は仕切部材20の詳細構成を示す断面図であり、図1(c)は仕切部材20の各通水孔における排水と空気の移動の様子を示す図である。
(排水構造の全体構成)
図1(a)に示すように、本実施形態の排水構造は、排水口11と、排水口11から流入した排水を一時的に溜める水溜部12と、水溜部12の排水を下流に導く排水管13と、を有する。この構造により、排水管13内及び水溜部12に排水wが溜まり、水頭Hを確保すると、排水管13内の排水wを、サイホン排水が始まる流水速度まで加速することができる。そして排水wの落下移動に伴ってサイホン現象が生じ、管13内が負圧になることで、水溜部内の後続排水を排水管13の内部において下流側に吸引する。このように、サイホン現象を利用し、効率のよい排水がなされる。
また、排水口11の下方で水溜部12の上部においては、仕切部材20が配設される。仕切部材20には、排水管13の径よりも小さい径の通水孔21が設けられる。これにより、水溜部12への異物の流入を防ぐことができる。
(仕切部材20の詳細構成)
次に仕切部材20および通水孔21の働きを説明する。
図1(b)に示すように、本実施形態においては、通水孔21aの入口と通水孔21bの入口の高さは同じであるが、通水孔21aの鉛直方向下方には筒状部21a1が形成される。これにより、通水孔21aの出口の方が通水孔21bの出口よりも低い位置となる。
通水孔21a、21bのように、通水孔の入口と出口とが略同一の径の場合、排水Wが通水孔21の内壁から落下する落下位置Rは、通水孔21の出口である(図1(b)参照)。ここで、排水Wの落下位置Rから水面までの、通水孔21aの水頭Haと、通水孔21bの水頭Hbとを比較すると、通水孔21aの出口の水頭の方が、通水孔21bの出口の水頭よりも高く(Ha>Hb)なる。このため、通水孔21aの出口における水頭圧は、通水孔21bの出口における水頭圧よりも大きくなる。
すると、水頭圧のアンバランスから、仕切部材20上に溜まった排水Wは、図1(c)に示すように、出口における水頭圧が大きい通水孔21aの出口から流下することとなる。一方、仕切部材20の下に滞留した空気は、出口における水頭圧が低い通水孔21bを通って上方に押し出される。このように本実施形態によれば、サイホン式排水システムの水溜め部における排水と空気とを積極的に置換させることができ、水溜部12内に水頭圧が確保されるので、サイホン排水を円滑に行わせることができる。
尚、仕切部材の複数の通水孔について、排水の落下位置が低い通水孔と、落下位置が高い通水孔との配設数の比率を変えることで、更に排水と空気を置換する能力を高くすることができる。
具体的には、排水の落下位置が低い通水孔の数を、排水の落下位置が高い通水孔の数よりも多くするとよい。次に実施例を挙げて説明する。
本実施形態に係る実施例1を図を用いて説明する。図2は実施例1に係る排水構造の概略を示す断面図であり、図3は実施例1に係る仕切部材30の構成を示す斜視図であり、図4は実施例1を用いた実験結果を示す図表である。
まず、実施例1に係る装置を説明する。図2に示すように、排水口11の下には、水溜部12が形成され、水溜部12の下流に排水管13が配設される。水溜部12の上部には、仕切部材30が配設され、排水口11と水溜部12とを仕切っている。仕切部材30の上部から排水口11までの間はドレン部材のドレン排水口部14で構成されている。
本実施例で使用する仕切部材30は、図3に示すように、天面32と側面33を有する円筒状の一体的な部材である。仕切部材30の天面32には、図3(a)の天面側斜視図に示すように、8つの円形の通水孔31が形成される。また、通水孔31の鉛直方向の長さは2種類あり、図3(b)の下面側斜視図(仕切り部材30を天地を逆転して見た図)に示すように、鉛直下方に長い筒状部31a1を有し出口が深い位置となる通水孔31aと、出口が仕切部材30の厚みのみの深さの位置となる通水孔31bと、が形成される。この場合、通水孔31aにおける排水の落下位置Rは、通水孔31bにおける排水の落下位置Rよりも低くなる。尚、図3においては、通水孔31aを5つ、通水孔31bを3つ配設した例を示す。
実験装置としての排水構造は、図2の実施例1の実施形態を用いてドレン排水口部14の側壁高さ(鉛直方向)を27mmとし、仕切部材30の天面から通水孔出口までの長さを、通水孔31bは5mm、筒状部31a1を有した31aは20mmとした。通水孔31a・31bの径は8mmである。そして、8L/minの流量の水を排水口11へ流入させ、通水孔31aと通水孔31bの数を変えながら、ドレン排水口部14における最高水位を計測した。その結果が図4である。
図4において、ドレン排水口部14内の最高水位が低ければ低いほど気液の置換が円滑であるためサイホン現象が起こりやすいことを示す。従って、実験番号は4及び5においてサイホン現象が起こりやすいことがわかり、その他の実験番号1、2、3、6は、それよりもサイホン現象が比較的起こりにくいことがわかった。
実験番号4及び5においては、通水孔31aが、通水孔31bよりも多く配設される。一方、実験番号1、2、3は、通水孔31aが、通水孔31bよりも少なく配設される。このことから、通水孔31aの数は、通水孔31bの数よりも多く配設する(配設数の比率を高くする)方が、サイホン現象が起こりやすいことが分かる。これは、排水よりも空気の方が小孔を移動しやすいためと考えられる。
しかしながら、実験番号6のように全てを通水孔31aにしてしまい、通水孔31bをなくしてしまうと、各通水孔31aにおける水頭圧の差がなくなってしまう。このため、各通水孔の間に水頭圧の差が生じず、空気と排水の置換が困難となる。
図1及び図2の仕切部材20、30においては、各通水孔の間で排水の落下位置の高さを変えるため、即ち一部の通水口の落下位置を低くするために当該通水孔の下側に筒状部を配設したが、これに限るものではない。例えば、変形例として、図5に示すような仕切部材40としてもよい。図5は、本実施形態の変形例の仕切部材の構成を示す図であり、(a)が斜視図で(b)が断面図である。
図5に示す仕切部材40は、上面42及び下面43が錐状に形成された一体の部材である。仕切部材40には、上面42から下面43まで貫通する通水孔41が複数形成される。ここで、仕切部材40は錘状に形成されているため、複数の通水孔41のうち、外周に形成される通水孔41aは、中央に形成される通水孔41bよりも出口の高さが低い位置となる。このように、出口の高さが異なる通水孔41(通水孔41a、41b等)を配設することで、図5(b)に示すように各通水孔41の間で水頭Ha、Hb等を異ならせ、排水と空気の置換を促進することができる。
また、仕切部材40の外周に形成される通水孔41aは、仕切部材40の側面を欠き込んで形成したものであり、水溜部12内に挿入しなければ、通水孔41aの側面が開放されて孔としては、不完全な形状である。しかし、水溜部12内に挿入した後は、通水孔41aの側面が閉じて完全な通水孔が形成されるようになっている。このような通水孔41aをもつ仕切部材40は、最も排水の通過頻度が高い通水孔41aの内面の汚れを清掃しやすく、また仕切り部材40と水溜部12の密着面積を少なくすることができる。一般に密着面積が広い場合、長期に仕切り部材40を装着していると、排水に含まれる成分によって仕切り部材40が水溜部12に固着してしまい、取り外しが困難になることがあるが、本例ではそのようなことがない。
図6(a)は、仕切り部材40を、柱梁44に外壁パネル45、床パネル46を敷設して躯体構造を構成した住宅のベランダに本発明の排水構造を適用した場合の断面図である。図6(b)は、ドレン部材47の拡大図の一例である。ドレン部材47には、異物が水溜部や排水管内に進入することを防止する排水目皿がはめ込まれている。
本例では、ベランダの床構造の断面構成は、床パネル46の上に断熱材である防水下地パネル、歩行用ボード、シート防水が敷設されている。排水口11及び水溜部12の部位は、前記ベランダの床構造を貫通して形成される。
水溜部12の出口には排水管13が接続され、水平方向に向かって連続している(横引き配管)。
このような構成で住宅の建物内部の天井裏に隠蔽させて雨水の排水管を形成することができる。なお、排水管材は、防音材付架橋PE管(外径29.5mm)である。また、水溜部12の内径は、30〜200mmが望ましく、本例では、保温材を施したVU50を使用している。また、深さは、排水管路の上り勾配部(逆勾配部)の総和以上の深さ寸法が必要であるが、排水と管の摩擦や排水の表面張力などを考慮すると、さらに横引き配管の長さ(排水管の水平長さ)1mあたり、1cm以上の深さを加算するのが望ましい。
尚、錘状の仕切部材40は、錘状側面の裾の部分の表面積が、中央部分の表面積より広くなる。すると、出口の高さが高い通水孔41bよりも、出口の高さが低い通水孔41aの数を多く形成することができる。このため、上記実施例1でも示したように、仕切部材40の上下の排水と空気の置換を促進し、排水性能を高くすることができる。
参考例として図7に示す仕切部材50は、中央の円筒部が突出し全体として凸形状をしている。円筒部の天面52には、排水の落下位置Rが高く主に空気抜きとなる通水孔51bが形成される。一方、円筒部の側面53には、排水の落下位置Rが低く主に排水が流下する通水孔51aが形成される。また、円筒部の下端には、ドレン排水口部14の内径と略同径の外径を有する鍔部54が配設される。これにより、仕切部材50はドレン排水口部14に嵌まり込み、排水口11と水溜部12とを仕切る。
このような仕切部材50を配設すると、図7(b)に示すように、上部に排水Wが溜まったとしても、円筒部の低い位置に配設され高い水頭Haが得られる通水孔51aには排水が流入しやすく、円筒部の高い位置に配設され低い水頭Hbである通水孔51bからは空気が上昇しやすくなる。このため、排水口11における排水と水溜部12おける空気の置換を容易にし、排水を円滑に行わせることができる。
図8は参考例における排水構造の仕切部材の断面図を拡大した図である。本実施形態は、前述の実施形態と比較して、仕切部材の通水孔の断面形状のみ異なっている。このため、他の部分は説明を省略する。
図8に示すように、本参考例における仕切部材60、70は、複数の通水孔を有し、それぞれ少なくとも2種類の断面形状の異なる孔から構成される。具体的には、孔の出口における鉛直方向の位置は同様であるが、通水孔の開口の径が入口と出口で異なるように構成する。これを次に更に詳細に説明する。
例えば、図8(a)に示すように、仕切部材60に、入口の径が出口の径より大きい通水孔61aと入口の径が出口の径より小さい通水孔61bとを併設する。通水孔61aにおいては、入口から出口に向かって徐々に孔の側壁の径が小さくなっていくため、排水Wが側壁に沿いやすくなり出口まで至るまで落下しにくい。このため、鉛直方向の排水の落下位置Rは出口付近となる。一方、通水孔61bにおいては、入口から出口に向かって孔の側壁の径が大きくなっているため、排水Wは側壁に沿いにくく、排水Wは側壁から離れて落下しやすい。このため、鉛直方向の排水の落下位置Rは入口付近となる。
このように、出口の鉛直方向の位置が同じであっても、通水孔の断面形状を変えることで、排水の落下位置Rが変わる。すると、図8(a)において、通水孔61aに対する水頭Haが通水孔61bに対する水頭Hbよりも高くなり、通水孔61aにおける水頭圧の方が、通水孔61bにおける水頭圧よりも大きくなる。これにより、排水口11における排水と水溜部12おける空気の置換を容易にし、排水を円滑に行わせることができる。
また、図8(b)に示すように、仕切部材70に、入口と出口が略同径の通水孔71aと入口の径が出口の径より小さい通水孔71bとを併設する。この場合も、通水孔71aでの排水の落下位置Rが出口付近となり、通水孔71bでの排水の落下位置Rが入口付近となる。この結果、前述と同様に、排水口11における排水と水溜部12おける空気の置換を容易にし、排水を円滑に行わせることができる。
〔他の実施形態〕
図1、図2の実施形態においては、仕切部材を筒状のものを例示して説明したが、これに限るものではなく、排水口と水溜部とを仕切る板状の部分があればよい。このため、例えば、仕切部材30の天面32の板状の部分のみで構成され、側面33の部分はないような構成でもよい。
本発明は、サイホンの原理を利用した排水構造のみならず、空気と液体を置換させる構造全般に利用することができる。
第1実施形態における排水構造の説明図。 第1実施形態の実施例1に係る排水構造の概略を示す断面図。 第1実施形態の実施例1に係る仕切部材30の構成を示す斜視図。 第1実施形態の実施例1の実験結果を示す図表。 第1実施形態の変形例の仕切部材の構成を示す図。 第1実施形態の変形例の仕切部材を住宅のベランダに適用した場合を示す図。 参考例の仕切部材の構成を示す図。 参考例における排水構造の断面図。
H…水頭、Ha…水頭、Hb…水頭、W…排水、w…排水管内の排水、R…落下位置、1…排水構造、11…排水口、12…水溜部、13…排水管、14…ドレン排水口部、20…仕切部材、21…通水孔、21a…通水孔、21a1…筒状部、21b…通水孔、30…仕切部材、31…通水孔、31a…通水孔、31a1…筒状部、31b…通水孔、32…天面、33…側面、40…仕切部材、41…通水孔、41a…通水孔、41b…通水孔、42…上面、43…下面、44…柱梁、45…外壁パネル、46…床パネル、47…ドレン部材、50…仕切部材、51a…通水孔、51b…通水孔、52…天面、53…側面、54…鍔部、60…仕切部材、61…通水孔、61a…通水孔、61b…通水孔、70…仕切部材、71a…通水孔、71b…通水孔

Claims (4)

  1. 排水口を有し、前記排水口から流入した排水を一時的に溜める水溜部と、前記水溜部の排水を下流に導く排水管と、を有するサイホン現象を利用する排水構造であって、
    前記水溜部内に、前記水溜部の空間と外部とを上下に仕切る仕切部材を配設し、
    前記仕切部材は、通水孔を複数有し、
    少なくとも一の通水孔は、出口が他の通水孔の出口よりも低い位置となるよう筒状に形成されていることを特徴とする排水構造。
  2. 排水口を有し、前記排水口から流入した排水を一時的に溜める水溜部と、前記水溜部の排水を下流に導く排水管と、を有するサイホン現象を利用する排水構造であって、
    前記水溜部内に、前記水溜部の空間と外部とを上下に仕切る仕切部材を配設し、
    前記仕切部材は、少なくとも下面が錐状に形成されると共に、当該上面から下方に向けて貫通する通水孔が中央から外周に亘って複数設けられており、
    少なくとも一の通水孔は、出口が他の通水孔の出口よりも低い位置となるよう形成され 前記仕切部材の外周に形成される通水孔は、前記仕切部材の側面を欠き込んで形成されていることを特徴とする排水構造。
  3. 排水口を有し、前記排水口から流入した排水を一時的に溜める水溜部と、前記水溜部の排水を下流に導く排水管と、を有するサイホン現象を利用する排水構造の前記水溜部内に設けられて前記水溜部の空間と外部とを上下に仕切る仕切部材であって、
    通水孔を複数有し、少なくとも一の通水孔は、出口が他の通水孔の出口よりも低い位置となるよう筒状に形成されていることを特徴とする仕切部材。
  4. 排水口を有し、前記排水口から流入した排水を一時的に溜める水溜部と、前記水溜部の排水を下流に導く排水管と、を有するサイホン現象を利用する排水構造の前記水溜部内に設けられて前記水溜部の空間と外部とを上下に仕切る仕切部材であって、
    少なくとも下面が錐状に形成されると共に、当該上面から下方に向けて貫通する通水孔が中央から外周に亘って複数設けられており、
    少なくとも一の通水孔は、出口が他の通水孔の出口よりも低い位置となるよう形成され 前記仕切部材の外周に形成される通水孔は、前記仕切部材の側面を欠き込んで形成されていることを特徴とする仕切部材
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