JP5336260B2 - サイフォン排水システム用貯留槽、及び、サイフォン排水システム - Google Patents

サイフォン排水システム用貯留槽、及び、サイフォン排水システム Download PDF

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本発明は、サイフォン排水システム、及び、サイフォン排水システムに用いられるサイフォン排水システム用貯留槽に関する。
近年、従来の勾配排水システムに代わって、サイフォン排水システムが提案されている。サイフォン排水システムは、特許文献1に記載されるように、水廻り器具とサイフォン排水管とで構成されており、サイフォン排水管の垂下部をなす竪管にて発生するサイフォン力(負圧力)を利用して、水廻り器具からの排水効率を向上させるシステムである。
そして、更に、サイフォン排水システムにおいて、排水システム中に、水廻り器具からの排水を一時的に貯留する貯留槽を設置することも提案されている。
サイフォン排水システムでは、排水の開始からサイフォン力起動までにタイムラグがあるため、排水量が多い場合、水廻り器具に排水が溢れるということが起こりうるが、このタイムラグ時の排水の溢れを、貯留槽への排水貯留により解消することができる。すなわち、貯留槽が満水になるまでは、水廻り器具からの排水を貯留槽に溜めることにより、水廻り器具からの排水を行わせることができる(特許文献2参照)。
特開平6−42019号公報 特開2006−336322号公報
ところで、貯留槽を設けて、排水を一時的に貯留槽に溜める構成とした場合には、貯留槽の内部の汚れに対する対策が必要となる。貯留槽の壁面にスケールなどの汚れが付着すると、この付着物によって、貯留槽内で排水の流れが阻害される、付着物の堆積により貯留槽の容積が減少する、などの問題が発生することが考えられる。更に、一旦付着物が付着すると、その付着物を核として付着物が大きくなったり、付着物が貯留槽自体の物性に影響を与えて劣化が進んだりするということも考えられる。
本発明は、上記事実に鑑みてなされたものであり、付着物の付着を抑制することの可能なサイフォン排水システム用貯留槽、及び、このサイフォン排水システム用貯留槽を備えたサイフォン排水システムを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載のサイフォン排水システム用貯留槽は、サイフォン排水システムにおいて、水廻り器具から排出された排水を一時的に貯留する貯留槽であって、排水を貯留する貯留空間を構成する壁部と、前記壁部に構成され、水廻り器具から排出された排水を前記貯留空間へ流入させる流入口と、前記壁部に構成され、前記貯留空間から前記排水をサイフォン排水管へ流出させる流出口と、前記貯留空間内に配置され、前記流入口よりも前記流出口側で排水が滞留する位置の壁部に向かって流れるように、前記流入口から流入された排水の流れる方向を変える水流方向変更手段と、を備えている。
本発明のサイフォン排水システム用貯留槽は、貯留空間内に、水流方向変更手段が配置されている。水流方向変更手段は、排水の流入口よりも流出口側で排水が滞留する位置の壁部に向かって流れるように、流入口から流入された排水の流れる方向を変える。ここでの排水の滞留は、水流方向変更手段が配置されない場合における貯留空間内の排水の滞留を意味する。
貯留空間を構成する壁部において、付着物の付着が多い部分は、排水の流出口側で排水が滞留する部分であることが、実験により明らかになった。そこで、本発明では、排水の流出口側で排水が滞留する位置の壁部に向かって流れるように、流入口から流入された排水の水流方向を変更する。これにより、排水が滞留する位置の壁部に水流が当たるため、壁部への付着物の付着を抑制することができる。
請求項2に記載のサイフォン排水システム用貯留槽は、前記壁部が、側壁部、天井部、及び底部を有し、前記水流方向変更手段は、前記側壁部、天井部、底部、の少なくとも1箇所から前記貯留空間内に突出した突起形状とされていること、を特徴とする。
このように、水流方向変更手段を、側壁部、天井部、底部、の少なくとも1箇所から貯留空間内に突出した突起形状とすることにより、流入口から流入した排水の水流方向を変更することができる。
請求項3に記載のサイフォン排水システム用貯留槽は、前記水流方向変更手段が、前記流出口側の角部に向かって流れるように、前記流入口から流入された排水の水流方向を変更すること、を特徴とする。
ここでの角部は、R形状の角部を含んでいる。流出口側の角部には、特に付着物が付着しやすいことから、水流方向変更手段によって当該角部へ水流を向かわせることにより、効果的に付着物の付着を抑制することができる。
請求項4に記載のサイフォン排水システム用貯留槽は、前記角部が前記流出口を挟んで両側に2箇所に構成されており、前記水流方向変更手段は、前記流入口から流入された排水を2分すると共に、2分された排水の一方が1の前記角部へ向かうように水流方向を変更する第4水流変更面と、2分された排水の他方が他の前記角部へ向かうように水流方向を変更する第5水流変更面と、を有すること、を特徴とする。
上記構成によれば、第4水流変更面と第5水流変更面を設ける簡易な構成により、流出口の両側の角部の各々に水流を当てることができる。
請求項5に記載のサイフォン排水システム用貯留槽は、前記水流方向変更手段が、前記流入口から流入された排水の水流方向を2方向以上に分流変更すること、を特徴とする。
このように、水流を2方向以上に分流することにより、壁部の複数箇所に水流を当てることができ、壁部への付着物の付着を、効果的に抑制することができる。
請求項6に記載のサイフォン排水システムは、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のサイフォン排水システム用貯留槽を備えたものである。
本発明のサイフォン排水システムは、貯留槽への付着物の付着が抑制されているので、良好なサイフォン排水を維持することができる。
本発明は上記のように貯留空間に水流方向変更手段を設けたので、壁部への付着物の付着を抑制することができる。
本実施形態に係るサイフォン排水システムの全体構成を示す概略図である。 本実施形態に係る貯留槽と各種配管を示す斜視図である。 本実施形態に係る貯留槽の内部を示す斜視図である。 本実施形態に係る貯留槽の内部を示す断面図である。 本実施形態に係る貯留槽の内部を上面からみた図である。 本実施形態に係る第3水流変更部材の一例を示す斜視図である。 貯留槽の流出口付近の水位の変化と内壁に付着物が付着する様子を示す説明図である。 貯留槽の全体としての水位の変化を示す説明図である。 本実施形態の変形例に係る貯留槽の内部を上面からみた図である。 本実施形態の他の変形例に係る貯留槽の内部を上面からみた図である。 本実施形態の他の変形例に係る貯留槽の内部を上面からみた図である。 本実施形態の他の変形例に係る貯留槽の内部を上面からみた図である。 本実施形態の他の変形例に係る貯留槽の内部を上面からみた図である。 本実施形態の他の変形例に係る貯留槽の内部を上面からみた図である。 本実施形態の他の変形例に係る貯留槽の内部を上面からみた図である。 従来例の貯留槽の内部を上面からみた図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づき説明する。
まず、本実施形態に係るサイフォン排水システムの全体構成を説明する。図1には、本実施形態に係るサイフォン排水システムの全体構成が概略図にて示されている。
本実施形態に係るサイフォン排水システム10は、サイフォン力を利用して水廻り器具からの排水を効率よく排出する排水システムである。
本実施形態のサイフォン排水システム10は、主に複数階で構成された集合住宅などに用いられる。図1に示すように、サイフォン排水システム10は、排水を下方へ流す排水立て管12を備えている。
集合住宅の各階の各戸には、複数の水回り器具16が設けられており、この水回り器具16には、水回り器具16から排出される排水を流す排水導入管18の一端がそれぞれ接続されている。なお、水回り器具16は、単数であってもよい。排水導入管18の他端は、貯留槽50と接続されている。排水導入管18は、貯留槽50側が低くなるように勾配をもって配設されている。排水導入管18は、このように勾配をもって配設されることが好ましいが、無勾配であってもよい。
貯留槽50は、水廻り器具16からの排水を一時貯留するためのものである。図2に示すように、貯留槽50は、外壁部51A、底部51B、蓋部51Cを備えている。貯留槽50の内部には、図3に示すように、貯留空間52が構成されている。貯留空間52は、仕切壁部54によって3つの個別貯留空間52A、52B、52Cに区画されている。なお、貯留空間52は、このように区画されていることが好ましいが、必ずしも複数空間に区画されている必要はなく、仕切壁部のない構成とすることもできる。図4(B)にも示すように、仕切壁部54は、上方で個別貯留空間52A、52B、52Cが互いに連通するように、外壁部51Aの最上部よりも若干低い位置までの配置とされている。これにより、3つの個別貯留空間52A〜52Cは、上部で互いに連通され、水位の上昇した1つの個別貯留空間52から他の個別貯留空間52へ排水を流入させることが可能となっている。
外壁部51Aには、個別貯留空間52A、52B、52Cの各々に対応する位置に、流入口53A、53B、53Cが構成されている。前述した水廻り器具16からの複数の排水導入管18は、流入口53A、53B、53Cを介して、個別貯留空間52A、52B、52C、へ各々連通されている。
また、外壁部51Aには、個別貯留空間52A、52B、52Cの各々に対応する位置に、流出口55A、55B、55Cが構成されている。流出口55A、55B、55Cの各々には、サイフォン排水管22A、22B、22Cが接続されている(これらをまとめて「サイフォン排水管22」という)。
サイフォン排水管22は、図1に示すように、床スラブ14に沿って配設される横引き管24と、この横引き管24と連通する竪管26とを備えて構成されている。横引き管24は、貯留槽50と連通され、床スラブ14上で水平方向に無勾配で配設されている。横引き管24と連通する竪管26は、排水立て管12に沿って、上下方向(鉛直方向)に配設されている。この竪管26は、合流部継手40を介して排水立て管12と連結されている。合流部継手40は、竪管26からの排水を排水立て管12へ合流させる。
横引き管24及び竪管26は、1本の排水管で構成され(複数の部材を繋ぎ合わせて1本の排水管を構成する場合を含む)、合流部継手40までは他の排水管と途中で合流することなく、排水立て管12へ排水を導くようになっている。また、横引き管24及び竪管26は、排水が満流で流れるように管の内径が設定されている。横引き管24内の排水には、サイフォン水頭Hsのエネルギーにより、排水方向へ向かうサイフォン力が作用される。
貯留槽50の蓋部51Cには、個別貯留空間52A〜52Cを跨ぐように、上側に凸状の通気部31が構成されている。通気部31には、通気管30の一端側が接続されている。通気管30の他端側は、合流部継手40を介して排水立て管12と連結されている。通気管30により、貯留槽50の内部を大気圧にすることができる。なお、通気管30に代えて、貯留槽50内外の通気を行う通気弁を用いてもよい。また、通気管30や通気弁は、設置されることが好ましいが、必須の構成ではない。
図5に示されるように、貯留槽50の個別貯留空間52Cの排出口55C側には、第1角部61、第2角部62が構成されている。第1角部61、第2角部62は、後述する第1水流変更部材64、第2水流変更部材66が設けられていない状態では、特に、個別貯留空間52Cの流出口55C側で排水の滞留する箇所となっている。また、貯留槽50の個別貯留空間52Bの排出口55B側には、第3角部63、第4角部67が構成されている。第3角部63、第4角部67は、後述する第3水流変更部材68が設けられていない状態では、特に、個別貯留空間52Bの流出口55B側で排水の滞留する箇所となっている。
貯留槽50の個別貯留空間52C内の仕切壁部54には、第1水流変更部材64、第2水流変更部材66が固定されている。第1水流変更部材64は、流入口53Cと対向する位置に配置され、第2水流変更部材66は、第1水流変更部材64と間隔をあけて流出口55C側に配置されている。第1水流変更部材64には、流入口53Cから流入する排水を受けると共に第2水流変更部材66へ向かって流す、R形状の第1水流変更面64Aが形成されている。第2水流変更部材66には、第1水流変更部材64側からの水流を受けると共に水流の一部を第1角部61へ向かって流す第2水流変更面66A、及び、第2水流変更面66Aよりも下流側で第2水流変更面66Aを通過した水流の一部を第2角部62へ向かって流す第3水流変更面66Bが形成されている。
貯留槽50の個別貯留空間52B内の底部51Bには、第3水流変更部材68が固定されている。第3水流変更部材68は、流入口53Bと対向する位置で、わずかに流出口55B側に配置されている。第3水流変更部材68は、上側からみて三角形状とされており、流入口53B側に頂点が向くように配置されている。
なお、第3水流変更部材68は、三角柱形状とすることも、図6(A)に示すように、三角錐形状とすることも、図6(B)に示すように、図6(A)の第4水流変更面68A、68BがR状とされた形状とすることもできる。
第3水流変更部材68の流入口53B側の頂点を挟んで両側には、第4水流変更面68A、及び、第5水流変更面68Bが形成されている。第4水流変更面68Aは、流入口53Bから流入する排水を受けると共に、排水が第3角部63へ向かうように水流方向を変更している。第5水流変更面68Bは、流入口53Bから流入する排水を受けると共に、排水が第4角部67へ向かうように水流方向を変更している。
なお、個別貯留空間52A内の底部51Bにも、第3水流変更部材68と同様の第3水流変更部材68が固定されている。
次に、本実施形態のサイフォン排水システム10での排水について説明する。
水廻り器具16からの排水は、排水導入管18を経て貯留槽50へ流入する。排水導入管18からの排水は、まず、各々の排水導入管18が接続された貯留空間52(個別貯留空間52A〜52C)へ流入する。
個別貯留空間52A〜52Cに流入した排水は、個別貯留空間52A〜52Cに接続されたサイフォン排水管22A〜22Cから排出される。排水導入管18からの流入量が、サイフォン力の起動前におけるサイフォン排水管22A〜22Cでの排水量を上回ると、個別貯留空間52A〜52Cの貯留水位が上がる。このとき、図7(A)に示すように、排水中に含まれる、油脂分、洗剤泡などの比重が水よりも軽い成分(浮遊物D)が水面に浮いた状態となる。油脂分、洗剤泡などは、スケールなどの付着物の原因となるものである。この状態で、サイフォン排水管22A〜22Cでのサイフォン力が起動すると、図7(B)に示すように、流出口55A〜55C近傍における水位が、急激に下がる。これにより、水面の浮遊物Dが、流出口55A〜55C付近の外壁部51Aの内側に付着する。このように付着した浮遊物が、スケールなどの付着物になって、特に角部に堆積すると考えられる。
一方、流出口55A〜55Cから遠い位置の外壁部51Aでは、図8(A)のように水位が上昇した状態から、サイフォン力が起動して水位が下がっても、図8(B)に示すように、流出口55A〜55Cと比較して水位が急激に下がることはなく、比較的緩やかに下がる。したがって、流入口53A〜53C側では、浮遊物Dの外壁部51Aへの付着は少ないと考えられる。
ここで、第1水流変更部材64、第2水流変更部材66を配置しない場合の、個別貯留空間52Cにおける排水の流れFは、図16に示すように、仕切壁部54に当たった後、第2角部62側へ向かう。第2角部62を構成する外壁部51A及び仕切壁部54には、付着物Dが付着した後、粉砕された形跡が確認されている。一方、第1角部61を構成する外壁部51Aの内側には、大量の付着物の付着が確認され、付着物が粉砕されたり剥がれたりした形跡は確認されていない。
そこで、本実施形態では、個別貯留空間52Cに第1水流変更部材64、第2水流変更部材66を配置し、個別貯留空間52A、52Bに第3水流変更部材68を配置している。
図5に示すように、個別貯留空間52Cへ排水が流入すると、排水は、第1水流変更部材64の第1水流変更面64Aに当たって第2水流変更部材66へ向かうように水流方向が変更される。排水は、第2水流変更部材66へ向かって流れ、第2水流変更面66Aにより更に水流方向が変更されて、一部が第1角部61へ向かって流れ、一部が第3水流変更面66Bを経て第2角部62へ向かって流れる。これにより、第1角部61、第2角部62へ向かって流れる水流が発生し、第1角部61、第2角部62近傍の外壁部51Aに勢いよく当たることにより、第1角部61、第2角部62近傍の外壁部51Aに付着している付着物を破砕したり、剥がしたりすることができる。したがって、特に付着物が付着して蓄積されやすい外壁部51Aの部分への付着物の蓄積を抑制することができる。
また、個別貯留空間52Bへ排水が流入すると、排水は、第3水流変更部材68の頂部で2分され、第4水流変更面68A側の排水は第3角部63へ向かって流れるように水流方向が変更され、第5水流変更面68B側の排水は第4角部67へ向かって流れるように水流方向が変更される。これにより、第3角部63、第4角部67へ向かって流れる水流が発生し、第3角部63、第4角部67近傍の外壁部51Aに勢いよく当たることにより、第3角部63、第4角部67近傍の外壁部51Aに付着している付着物を破砕したり、剥がしたりすることができる。したがって、特に付着物が付着して蓄積されやすい外壁部51Aの部分への付着物の蓄積を抑制することができる。
なお、本実施形態では、第1水流変更部材64、第2水流変更部材66、を仕切壁部54に沿って配置したが、これらを他の位置に配置したり、他の形状としたりしてもよい。例えば、図9に示すように、第2水流変更部材66に代えて、第4水流変更部材65を流入口53Cの近傍に配置してもよい。第4水流変更部材65には、流入口53Cからの排水の一部(約半分)を受けて第1角部61へ向かって流れるように水流方向を変更する第6水流変更面65Aが構成されている。流入口53Cからの排水の一部は、第4水流変更部材65によって第1角部61へ向かって流れる水流となり、排水の他の一部は第1水流変更部材64によって第1角部61へ向かって流れる水流となる。このような構成とすることによっても、第1角部61、第2角部62近傍の外壁部51Aに付着している付着物を破砕したり、剥がしたりすることができる。
また、本実施形態では、2個の第1水流変更部材64、第2水流変更部材66を設けた例について説明したが、図10に示すように、第1水流変更部材64のみを設けてもよい。第2水流変更部材66を設けない場合であっても、第1水流変更部材64が設置されていることにより、流入口53Cから流入した排水が仕切壁部54に直接当たる場合と比較して、第2角部62へ勢いのある水流を当てることができる。
また、本実施形態の個別貯留空間52Cの流入口53Cは、仕切壁部54へ向かって排水を流入させる位置に構成されているが、図11に示すように、流入口53Cは、流出口55Cと対向する位置に構成することもできる。この場合には、第1水流変更部材64、第2水流変更部材66に代えて、個別貯留空間52Bと同様の位置に、第3水流変更部材68と同様のものを固定して、流入口53Cからの排水の水流方向の変更を行うことができる。
また、本実施形態では、第1水流変更部材64、第2水流変更部材66を仕切壁部54に固定し、第3水流変更部材68を底部51Bに固定した例について説明したが、これらの水流変更部材は、他の部分、例えば、蓋部51Cに固定してもよい。図12には、第2水流変更部材66が蓋部51Cに固定されている例が示されている。
また、水流変更部材は、外壁部51A、底部51B、蓋部51C、仕切壁部54とは別部材として外壁部51A、底部51B、蓋部51C、仕切壁部54へ固定することにより設置することができる。また、水流変更部材は、外壁部51A、底部51B、蓋部51C、仕切壁部54と一体的に構成し、外壁部51A、底部51B、蓋部51C、仕切壁部54の一部が、貯留空間52内に突出した形状とすることもできる。
また、本実施形態では、1の個別貯留空間に1つの流入口が構成されている例について説明したが、流入口は複数構成することもできる。図13には、個別貯留空間52Cに2つの流入口53C−1、53C−2が構成されている例が示されている。
さらに、本実施形態の第3水流変更部材68は、図14(A)に示すように、上面からみで三角形状とされていたが、他の形状、例えば、図14(B)に示すように、第4水流変更面68A、第5水流変更面68Bが内側に凹のRとなるような形状とすることもできる。また、図14(C)に示すように、流入口53C側の第4水流変更面68A、第5水流変更面68Bを外側に凸となるR状とすると共に、流出口55C側を外壁部51Aと平行にする形状とすることもできる。また、図14(D)に示すように、第4水流変更面68A、第5水流変更面68Bが内側に凹のRとなるような形状にすると共に、流出口55C側の面を外側に凸のR形状にすることもできる。また、図15(E)に示すように、三角形の3面を外側に凸のR形状とすることもできる。また、図15(F)に示すように、ダイヤモンド形状とすることもできる。また、図15(G)に示すように、ホームベース形状(5角形)とすることもできる。
また、貯留槽50内の貯留空間52の区画や、各区画(個別貯留空間)に対する流入口、流出口の位置は、貯留槽50の設置位置、他の配管や設置物との関係により、種々のパターンが設定され得るが、水流変更部材の形状や設置位置は、これらに応じて適切に水流方向の変更が行われるように、設定を変えることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、個別貯留空間52A〜52Cに水流変更部材が設けられていて、付着物の蓄積されやすい部分へ向かって水流方向を変更するので、水流が当たることにより付着物を粉砕させたり、剥がしたりすることによって、付着物の蓄積を抑制することができる。
10 サイフォン排水システム
18 排水導入管
22 サイフォン排水管
50 貯留槽
51A 外壁部
51B 底部
51C 蓋部
52 貯留空間
53A 流入口
53B 流入口
53C 流入口
54 仕切壁部
55A 流出口
55B 流出口
55C 流出口
61 第1角部
62 第2角部
63 第3角部
67 第4角部
64 第1水流変更部材
66 第2水流変更部材
68 第3水流変更部材

Claims (6)

  1. サイフォン排水システムにおいて、水廻り器具から排出された排水を一時的に貯留する貯留槽であって、
    排水を貯留する貯留空間を構成する壁部と、
    前記壁部に構成され、水廻り器具から排出された排水を前記貯留空間へ流入させる流入口と、
    前記壁部に構成され、前記貯留空間から前記排水をサイフォン排水管へ流出させる流出口と、
    前記貯留空間内に配置され、前記流入口よりも前記流出口側で排水が滞留する位置の壁部に向かって流れるように、前記流入口から流入された排水の流れる方向を変える水流方向変更手段と、
    を備えた、サイフォン排水システム用貯留槽。
  2. 前記壁部は、側壁部、天井部、及び底部を有し、前記水流方向変更手段は、前記側壁部、天井部、底部、の少なくとも1箇所から前記貯留空間内に突出した突起形状とされていること、を特徴とする請求項1に記載のサイフォン排水システム用貯留槽。
  3. 前記水流方向変更手段は、前記流出口側の角部に向かって流れるように、前記流入口から流入された排水の水流方向を変更すること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載の、サイフォン排水システム用貯留槽。
  4. 前記角部は前記流出口を挟んで両側に2箇所に構成されており、前記水流方向変更手段は、前記流入口から流入された排水を2分すると共に、2分された排水の一方が1の前記角部へ向かうように水流方向を変更する第4水流変更面と、2分された排水の他方が他の前記角部へ向かうように水流方向を変更する第5水流変更面と、を有すること、を特徴とする請求項3に記載のサイフォン排水システム用貯留槽。
  5. 前記水流方向変更手段は、前記流入口から流入された排水の水流方向を2方向以上に分流変更すること、を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のサイフォン排水システム用貯留槽。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のサイフォン排水システム用貯留槽を備えた、サイフォン排水システム。
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