JP5157559B2 - 電子カメラ - Google Patents
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請求項9に記載の本発明による電子カメラは、撮像素子と、撮像素子に繰り返し撮像させ、該撮像素子から逐次出力される画像データに基づく再生画像を表示手段に逐次表示させるライブビュー画像表示を許可するライブビューモード設定手段と、被写体像の撮像指示を行うレリーズ操作部材と、ライブビューモード設定手段によりライブビュー画像表示が許可された場合に遮光状態にして撮像素子により撮像された第1画像と、レリーズ操作部材により撮像指示が行われた場合にライブビュー画像表示を終了させるとともに遮光状態にして撮像素子により撮像された第2画像とを取得する画像取得手段と、取得された第1画像および第2画像に基づいてノイズ補正情報を演算する演算手段と、撮像指示により露光状態で撮像素子が撮像した画像データの欠陥画素に対応する画像データに対して、演算されたノイズ補正情報を用いてノイズ低減処理を施すノイズ低減手段とを備えたことを特徴とする。
ライブビューモードは、たとえば、撮像素子13から出力された撮像信号に基づいて生成したモニター画像(ライブビュー画像)を観察したい場合や、撮像素子13から出力された撮像信号に基づいてフォーカス調節(コントラスト検出方式によるAF)を行いたい場合に設定される。
AF制御部107は、位相差検出方式によるAF演算を行う。具体的には、レンズ光学系51の異なる領域を介して入射された一対のデフォーカス量検出用光束による像であって、それぞれが測距素子22上の異なる位置で撮像されている2つの像の相対位置ずれ量(相対間隔)を求める。
メインミラー11をアップした状態では測距素子22へ被写体光束が導かれないため、上述した位相差検出方式によるAF演算ができない。そこで、システム制御部101は、コントラスト検出方式によるAF演算を行う。この場合のシステム制御部101は、レンズ通信部109を介してフォーカスレンズの移動を指示する信号を撮影レンズ50へ送信する。システム制御部101は、フォーカスレンズが光軸方向に移動されている状態で撮像素子13から出力される撮像信号に基づいて周知の焦点評価値演算を行うことにより、画像の高周波成分を尖鋭度に置き換えた焦点評価値(以後コントラスト情報と呼ぶ)を算出する。コントラスト情報は、レンズ光学系51が撮像素子13の撮像面上に尖鋭像を結ぶ合焦状態、すなわち、 撮像素子13によって撮像される被写体像のエッジのボケが最小の状態で最大になる。
システム制御部101は、第1暗黒画像を構成する全データを対象にレベル判定を行い、データ値が所定のノイズ判定閾値を超える場合、該データに対応するアドレス情報(xk,yk)、および該データ値(zk)をフラッシュメモリ105に記憶する。
第1暗黒画像は、撮像素子13に形成されている所定のOB(オプティカルブラック)領域(たとえば、有効画素領域の外側周囲部分)からのデータを含む。システム制御部101は、OB領域からの画像データのうち、光電変換素子(フォトダイオード)を備えるアドレスからのデータの平均値m1と、光電変換素子(フォトダイオード)を備えていないアドレスからのデータの平均値m2との差xdをフラッシュメモリ105に記憶する。
システム制御部101は、第2暗黒画像を構成する全データを対象にレベル判定を行い、データ値がステップS15の場合と同様のノイズ判定閾値を超える場合、該データに対応するアドレス情報(x'k,y'k)、および該データ値(z'k)をフラッシュメモリ105に記憶する。
第2暗黒画像も、第1暗黒画像と同様に撮像素子13におけるOB(オプティカルブラック)領域からのデータを含む。システム制御部101は、OB領域からの画像データのうち、光電変換素子(フォトダイオード)を備えるアドレスからのデータの平均値m'1と、光電変換素子(フォトダイオード)を備えていないアドレスからのデータの平均値m'2との差x'dをフラッシュメモリ105に記憶する。
システム制御部101はさらに、第2暗黒画像を構成するデータのうち有効画素領域内のホットスポット判定領域からの画像データの平均値xhを算出し、該平均値xhをフラッシュメモリ105に記憶する。ホットスポット判定領域は、撮像素子13のうち温度上昇しやすい領域(たとえば、増幅回路に近いため該増幅回路で発生した熱が伝わりやすい画素領域)であり、その領域に含まれる画素を示すアドレス情報があらかじめフラッシュメモリ105に記憶されている。
システム制御部101は、アドレス情報(xk,yk)、およびアドレス情報(x'k,y'k)に該当するアドレスからの画像データを対象に欠陥補正を行うためのフラグf1をセットする。これにより、後述するステップS32において、撮影用の蓄積後に撮像素子13から読み出される画像データのうち、対応するアドレスからのデータに対して欠陥補正用のデータをそれぞれ加算する。欠陥補正用のデータは、データ値zkまたはz'kに応じて大きさが異なる補正データがあらかじめフラッシュメモリ105に記憶されている。なお、補正用データが負の値の場合は減算となることはいうまでもない。
システム制御部101は、差xdおよび差x'dの少なくとも一方が所定の判定閾値xdth以上の場合、暗電流補正を行うためのフラグf2をセットする。これにより、後述するステップS32において、撮影用の蓄積後に撮像素子13から読み出される全ての画像データに対し、暗電流補正用のデータをそれぞれ加算する。暗電流補正用のデータは、差xdまたはx'dに応じて大きさが異なる補正データがあらかじめフラッシュメモリ105に記憶されている。なお、補正用データが負の値の場合は減算となることはいうまでもない。
システム制御部101は、平均値xhが所定の判定閾値xhth以上の場合、2回蓄積によるノイズリダクションを行うためのフラグf3をセットする。これにより、後述するステップS30の撮影用の蓄積の際に2枚の画像データを取得する。1枚目の画像データは、撮像素子13の蓄積時間を制御シャッタ秒時にセットし、撮像素子13を露光状態(シャッタ12を開)で取得する画像データ(Img1(x,y)とする)である。2枚目の画像データは、撮像素子13の蓄積時間として上記制御シャッタ秒時を維持し、撮像素子13を遮光した状態(シャッタ12を閉)で取得する画像データ(Img2(x,y)とする)である。2回蓄積によるノイズリダクションは、画像データ(Img1(x,y))から画像データ(Img2(x,y))を減算して行う。
(1)ライブビュー表示の前に第1暗黒画像を、ライブビュー表示の後に第2暗黒画像をそれぞれ取得し、ライブビュー表示後に撮影用に取得した画像データのうち、第1暗黒画像、および第2暗黒画像に基づいて決定したアドレスからのデータを対象にノイズリダクション処理を行うようにした。これにより、ライブビュー動作を行うことに起因して増加するノイズの影響を適切に抑え、高品位の撮影画像が得られる。
上述した説明では、第2暗黒画像の全データを対象にレベル判定を行うようにした。この代わりに、第1暗黒画像に対して行ったレベル判定結果を用いることにより、第2暗黒画像の一部のデータのみを対象にレベル判定を行うようにしてもよい。たとえば、第1暗黒画像において予備判定閾値(予備判定閾値<ノイズ判定閾値)を超えた信号に対応するアドレスからのデータのみを対象に、第2暗黒画像がノイズ判定閾値を超えるか否かについてレベル判定を行う。この場合、第2暗黒画像の全データを対象にレベル判定を行う場合に比べて、判定処理の負担を軽くすることができる。
上記の説明では、第1暗黒画像においてノイズ判定閾値を超える信号に対応するアドレス(xk,yk)と、第2暗黒画像においてノイズ判定閾値を超える信号に対応するアドレス(x'k,y'k)との双方に該当するアドレスからのデータを対象に欠陥補正を行うようにした。この代わりに、アドレス(xk,yk)およびアドレス(x'k,y'k)のうち共通するアドレスからのデータを対象に欠陥補正を行ってもよい。
上述した説明では、ステップS30において単写撮影を行う例を説明した。連写撮影を行う場合であって、2回蓄積によるノイズリダクションを行う場合には以下のようにする。すなわち、撮像素子13の蓄積時間を制御シャッタ秒時にセットし、撮像素子13を露光状態(シャッタ12を開)で取得する画像データ(Img1(x,y))、(Img2(x,y))、(Img3(x,y))、…、(ImgN(x,y))をそれぞれ連写撮影してから、最後に撮像素子13の蓄積時間として上記制御シャッタ秒時を維持したままで撮像素子13を遮光した状態(シャッタ12を閉)とし、画像データ(Img(N+1)(x,y))を取得する。そして、画像データ(Img1(x,y))、(Img2(x,y))、(Img3(x,y))、…、(ImgN(x,y))のそれぞれから、画像データ(Img(N+1)(x,y))を減算する。
50…撮影レンズ
13…撮像素子
20…液晶モニタ
101…システム制御部
102…画像処理部
104…表示画像作成回路
105…フラッシュメモリ
106…操作部材
107…AF制御部
112…半押しスイッチ
113…全押しスイッチ
114…温度センサ
Claims (9)
- 被写体像を撮像して画像データを出力する撮像素子と、
前記撮像素子に繰り返し撮像させ、該撮像素子から逐次出力される画像データに基づく再生画像を表示手段に逐次表示させるライブビュー制御手段と、
前記ライブビュー制御の前に遮光状態で前記撮像素子が撮像した第1画像と、前記ライブビュー制御の後に遮光状態で前記撮像素子が撮像した第2画像とに基づいて、ノイズ補正情報を演算する演算手段と、
前記ライブビュー制御後に露光状態で前記撮像素子が撮像する画像データに対し、前記ノイズ補正情報を用いてノイズ低減処理を施すノイズ低減手段とを備え、
前記ノイズ低減手段は、前記撮像素子の画素の欠陥に起因するノイズ、および前記画素を構成する光電変換素子の暗電流に起因するノイズのうち少なくとも一方の低減処理を行い、
前記演算手段は、前記第1画像において第1所定値以上である画像データに対応する画素を特定し、前記第2画像において前記特定した画素に対応する画像データのみを対象に前記第1所定値より大きい第2所定値以上である画像データをさらに特定し、該特定した画像データに対応する画素を欠陥画素と判定し、前記ライブビュー制御後に露光状態で前記撮像素子が撮像した画像のうち、前記欠陥画素による画像データを補正するための欠陥ノイズ補正情報を演算することを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記演算手段は、前記第1画像または前記第2画像において、第1所定領域内の画像データのうち、前記光電変換素子により構成される画素群からの画像データの平均値と、前記光電変換素子により構成されない画素群からの画像データの平均値との差が第1所定値以上の場合、前記ライブビュー制御後に露光状態で前記撮像素子が撮像した画像の全域の画像データを補正するための暗電流ノイズ補正情報を演算することを特徴とする電子カメラ。 - 請求項2に記載の電子カメラにおいて、
前記演算手段は、前記第1所定領域内の画像データに基づく平均値の差が前記第1所定値未満の場合、前記暗電流ノイズ補正情報を演算しないことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項2または3に記載の電子カメラにおいて、
前記演算手段は、前記第1所定領域内で前記光電変換素子により構成される画素群からの画像データの第1平均値と、前記第1所定領域内で前記光電変換素子により構成されない画素群からの画像データの第2平均値との差を前記第1画像および前記第2画像においてそれぞれ算出し、前記第1画像および前記第2画像の少なくとも一方において前記第1平均値と前記第2平均値との差が前記第1所定値以上の場合、前記ライブビュー制御後の画像の全域の画像データを補正するための暗電流ノイズ補正情報を演算することを特徴とする電子カメラ。 - 請求項2または4に記載の電子カメラにおいて、
前記暗電流ノイズ補正情報は、前記差の大小に応じて補正量が可変にされていることを特徴とする電子カメラ。 - 請求項2〜5のいずれか一項に記載の電子カメラにおいて、
前記演算手段はさらに、前記第2画像において第2所定領域内の画像データの第3平均値を演算し、
前記ノイズ低減手段はさらに、前記演算手段によって演算された前記第3平均値が第2所定値以上の場合、前記ライブビュー制御後に前記撮像素子が遮光状態で撮像した第3画像と、前記ライブビュー制御後に前記撮像素子が露光状態で撮像した第4画像とに基づいて、前記ライブビュー制御後の画像を生成することを特徴とする電子カメラ。 - 請求項6に記載の電子カメラにおいて、
前記ノイズ低減手段は、前記演算手段によって演算された前記第3平均値が前記第2所定値未満の場合、前記第4画像をライブビュー制御後の画像とすることを特徴とする電子カメラ。 - 請求項6または7に記載の電子カメラにおいて、
前記演算手段は、前記撮像素子のうち他の領域に比べて温度上昇する領域を前記第2所定領域とすることを特徴とする電子カメラ。 - 撮像素子と、
前記撮像素子に繰り返し撮像させ、該撮像素子から逐次出力される画像データに基づく再生画像を表示手段に逐次表示させるライブビュー画像表示を許可するライブビューモード設定手段と、
被写体像の撮像指示を行うレリーズ操作部材と、
前記ライブビューモード設定手段によりライブビュー画像表示が許可された場合に遮光状態にして前記撮像素子により撮像された第1画像と、前記レリーズ操作部材により前記撮像指示が行われた場合に前記ライブビュー画像表示を終了させるとともに遮光状態にして前記撮像素子により撮像された第2画像とを取得する画像取得手段と、
前記取得された前記第1画像および前記第2画像に基づいてノイズ補正情報を演算する演算手段と、
前記撮像指示により露光状態で前記撮像素子が撮像した画像データの前記欠陥画素に対応する画像データに対して、前記演算された前記ノイズ補正情報を用いてノイズ低減処理を施すノイズ低減手段とを備えたことを特徴とする電子カメラ。
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