JP5156418B2 - 減速歯車装置付き電動弁 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和機の冷媒の流量を制御する電動弁、特に気密容器であるキャン内にギア式の減速機構を備える減速歯車装置付き電動弁に関する。
電動モータを介して弁の開閉を行ういわゆる電動弁としては、大きく分けて次の二つのタイプが知られている。第1のタイプは、ロータの回転を直接にねじ機構に伝達して弁の開閉を行うようにしたもので、例えば特許文献1に開示されている。第2のタイプは、ロータの回転を減速装置で減速してねじ機構に伝達する減速歯車装置を備えたもので、例えば特許文献2や特許文献3等に開示されている。
前記第1のタイプの電動弁は、比較的コンパクトに構成できるものの、用途が低負荷の場合に限られ、また1駆動パルス当たりの弁開度の分解能を高くすることは困難である不都合を有している。
前記第2のタイプの電動弁は、負荷が大きい場合にも使用でき、1駆動パルス当たりの弁開度の分解能を高くすることはできるが、減速歯車装置のためのギヤボックスがモータ部分と別個に構成されるために電動弁全体が大型化してしまう問題を有している。
ところで、減速歯車装置付き電動弁として、本出願人は、弁室及び弁座を有する弁本体と、弁室内で弁座の開口を開閉可能に配置される弁体と、弁体を操作する弁棒と、弁本体に固着される有底円筒状のキャンと、キャンの外周部に装着されるモータ励磁装置と、キャンの内周部に回転自在に支持され励磁装置によって回転駆動されるロータ組立体と、ロータ組立体の回転を減速する減速歯車装置と、減速歯車装置の出力回転が入力されて弁体を弁座に対し進退させるねじ機構とを備え、ロータ組立体と減速歯車装置とは弁本体とキャンとによって区画形成される空間に配置されているものを、既に提案している(特許文献4参照)。減速歯車装置は、ロータ組立体の内部空間内に配置され、かつロータ組立体と一体の太陽ギアと、弁本体側に固定されるリングギアを有する固定ギアと、キャリアに支持されて太陽ギアと固定ギアに同時に噛合う遊星ギアと、遊星ギアに噛合うリングギアを有する出力ギアとを備えるものとして構成されている。
この種の減速歯車装置付き電動弁においては、減速歯車装置を金属射出成形、金属ダイキャスト又は硬質プラスチックで構成した場合は特に、ギアの噛み合い時摩耗粉が発生することがある。そうした摩耗粉は、通常の摩耗粉よりも硬く、弁室側の高圧冷媒との均圧のために均圧孔を通じて減速歯車装置内に導入される潤滑油を含む冷媒によってキャン内を浮遊する。こうした摩耗粉は減速歯車装置を構成する各ギアの噛み合い部分に介在すると、モータにとって負荷抵抗となり、正確な動作を維持する上での障害や噛み合いロックの原因となるとともに、更なる摩耗粉の発生原因となることがある。
特開2000−356278号公報 特開2002−84732号公報 特開2003−232465号公報 特開2007−24206号公報
本発明の目的は、減速歯車装置等で発生した摩耗粉に起因したモータの負荷抵抗の増大、減速歯車装置の各ギアでの噛み合いロックの発生や更なる摩耗粉の発生を防止し、長期間安定して作動する減速歯車装置付き電動弁を提供することである。
本発明による減速歯車装置付き電動弁は、本出願人が提案している上記の構成に加えて、前記減速歯車装置には、当該減速歯車装置の各ギアの噛み合いによって生じる摩耗粉による噛み合いロックを防止するための噛み合いロック防止手段が設けられ、前記噛み合いロック防止手段は、前記リングギア部が内周面に形成された有底の筒状部材である前記出力ギアの前記筒状部材の底部に形成され、前記摩耗粉を冷媒と一緒に通過させ得る孔であり、前記遊星ギアを支持する前記キャリアと前記出力ギアの底部との間には、前記冷媒通過用孔が連通する隙間が形成されていることを特徴としている。減速歯車装置に噛み合いロック防止手段を設けることにより、減速歯車装置を構成する各ギアが噛み合いながら駆動されること等に起因して発生する摩耗粉は、噛み合いロック防止手段によって、減速歯車装置を構成する各ギアの噛み合い部分に介在することがなくなり、減速歯車装置内の所定の位置に滞留する、或いは減速歯車装置から速やかに排出されるなどして、減速歯車装置を巡って流れる冷媒中に浮遊することがない。
この減速歯車装置付き電動弁において、前記出力ギアと当該出力ギアに連結された出力軸とを支える軸受には、前記冷媒通過用孔が形成される前記出力ギアの径方向位置と対応する径方向位置に、軸線方向に延びる冷媒通路が形成されている
この減速歯車装置付き電動弁によれば、減速歯車装置には、当該減速歯車装置の各ギアの噛み合いによって生じる摩耗粉による噛み合いロックを防止するための噛み合いロック防止手段を設けており、当該噛み合いロック防止手段によって、減速歯車装置等から発生する摩耗粉が減速歯車装置内のギア間に噛み込まれることに起因した噛み合いロックが発生するのを防止することができる。摩耗粉は、減速歯車装置内で捕捉・滞留される、或いは減速歯車装置から速やかに排出されるので、モータの負荷抵抗の増大や更なる摩耗粉の発生を防止することができ、電動弁としての正確な動作を長期間に亘って安定的に維持・確保することができる。
また、噛み合いロック防止手段を出力ギアや遊星ギアに設けた凹部とし、この凹部に摩耗粉を捕捉・滞留させることができる。或いは、噛み合いロック防止手段を出力ギアの底部に形成した摩耗粉を冷媒と一緒に通過させ得る孔とすることで、当該孔を通して摩耗粉を減速歯車装置から速やかに排出させることができる。
以下、添付図面を参照して、この発明による減速歯車装置付き電動弁の実施形態を説明する。図1は、本発明による減速歯車装置付き電動弁の全体構造を示す断面図である。全体を符号1で示す減速歯車装置付き電動弁は、気密容器である有底円筒状のキャン30内に回転自在に支持されるロータ組立体40を有する。キャン30の外周部には、モータのステータを構成するコイル3が樹脂と一体にモールドされたモータ励磁装置2が装着されており、板ばねにより製作された取付具5によりキャン30に対して着脱自在に嵌装される。コイル3は電気回路4を介して外部の電源に連結される。
キャン30は、受け部材20を介して弁本体10に固着される。弁本体10は弁室12と弁座15とを有している。弁本体10には冷媒の配管18a,18bが固着されている。弁本体10の下端にはオリフィス14が形成されており、オリフィス14を通じて配管18bと連通している。弁本体10の弁室12は側方に開口しており、配管18aと連通している。弁本体10の弁室12には、モータ励磁装置2によってロータ組立体40が回転駆動されるとき、詳細を後述する減速歯車装置50及びねじ移動機構60を介して上下方向に移動して弁軸13が配設されている。弁軸13の先端部は弁体16となっており、弁体16は、弁軸13の移動に伴って弁座15に接離可能である。弁室12の上部は室17となっており、弁軸13及び上記のねじ移動機構60が収容されているが、弁室12からは冷媒が進入可能である。
キャン30の内部に装備されるロータ組立体40は、キャン30の外側に嵌装されたモータ励磁装置2のコイル3に駆動信号を供給することにより生じる磁界作用によって回転駆動される。
ロータ組立体40の回転は、遊星歯車を備える減速歯車装置50により減速される。減速歯車装置50は、ロータ組立体40と一体の太陽ギア51と、弁本体10側に固定されるリングギア部53を有する固定ギア52と、キャリア55に支持されて太陽ギア51と固定ギア52とに同時に噛合う遊星ギア54と、遊星ギア54に噛合うリングギア部57を有する出力ギア56とを備えており、ロータ組立体40がその内部に定めるロータ空間に配置されている。減速歯車装置50をロータ空間に配置するため、減速歯車装置50を構成する各歯車はそれに見合う小さいサイズとなっている。
太陽ギア51はロータ組立体40とともに回転し、太陽ギア51と噛み合う遊星ギア54は固定ギア52とも噛み合っているので、キャリア55に支持されて公転しながら自転をする。遊星ギア54と噛み合う出力ギア56の歯数は固定ギア52の歯数と僅かに異なっているので、出力ギア56には、減速比の大きい回転出力が出力軸58に伝達される。このような遊星歯車機構は、不思議遊星歯車機構と称されている。
固定ギア52は、この実施例では、キャン30内の空間に固定されるホルダ部64(後述する)に固着される円筒状のギアケース59の上端部に支持されている。減速歯車装置50を構成する各ギアは、硬質プラスチック(例えば、エンジニアリングプラスチックの一つであるPPS樹脂等)にて形成される。各ギアは、硬質プラスチックに代えて金属射出成形(MIM)や金属ダイキャスト(一例としては亜鉛ダイキャスト)にて形成されることもある。ロータ組立体40と減速歯車装置50とは、弁本体10とキャン30とによって区画形成される空間に配置されている。
出力軸58の回転は、ねじ移動機構60に伝達される。ねじ移動機構60は、軸方向の相対変位を吸収しながら回転を伝達可能な継ぎ手部61と、雄ねじ部を有し継ぎ手部61からの回転力を受けて回転するねじ軸62と、ねじ軸62の雄ねじ部とねじ係合する雌ねじ部を有する軸受63とを備えている。軸受63は、弁本体10の上端部であるホルダ部64に固定支持されており、減速歯車装置50の出力軸58を回転自在に支持しているとともに出力ギア58の底部を回転自在に支持している。出力軸58及び継ぎ手部61を経て回転力が伝達されるねじ軸62は、軸受63とのねじ作用によって軸線方向に移動する。なお、軸受63はホルダ部64と一体に形成されることもあり、この場合には出力ギア56(出力軸58)はホルダ部64に直接的に支持される。
ねじ軸62の移動量は、ボール65、ボール受け部材66を介して弁軸13へ伝達される。弁軸13の先端に設けられている弁体16は、弁室12内にあって、ねじ移動機構60の作用によって上下動するように操作され、弁座15に対し進退して弁座15の開口を開閉可能である。弁体16の弁座15に対する位置は、減速装置50によって高い分解能で位置決めできるので、弁体16と弁座15間の流路面積は高精度に制御され、通過する冷媒流量を高精度で調節することができる。
ねじ移動機構60におけるバックラッシュを除去するため、弁本体10には、弁軸13を開弁方向に付勢するコイルばね68が設けられている。コイルばね68を支持するため、弁室12には金属製の有底筒状のばね受け69(ばね覆い部材)が配設されている。ばね受け69は、筒状の周壁によってコイルばね68と弁軸13の外周面をその下端部を残して覆うとともに、その上端に外側に屈曲する外向きフランジ部で弁本体10の段部に係止されており、下端側は内向きのフランジ部となっていてコイルばね68の下端を支持している。ばね受け69の最下部分は延長ガイド部69aとなっており、弁軸13を軸方向にガイドするのに充分な長さを有しており、弁軸13との隙間を通してキャン30の内部へ冷媒が流れる流体通路の一部を形成している。ばね受け69は、コイルばね68を弁体16との間で圧縮状態に保持している。圧縮状態に保持されたコイルばね68のばね力によって、弁軸13は常に開弁方向に付勢されており、軸受63に対してねじ軸62が上方に寄せられることでガタツキが吸収されている。閉弁時のモータの駆動力は、このコイルばね68のばね力に打ち勝って弁軸13を押し下げ、ねじ部でのガタツキを吸収するという無効な行程を経ることなく直ちに反力が軸受63に伝達される。また、開弁の際には、弁体16が弁座15から離れたときに、弁軸13はねじ軸62に追従して移動する。
ホルダ部64には、径方向に貫通する均圧孔67が形成されている。均圧孔67は、弁室12に連通する室17側に存在する冷媒の高圧圧力とキャン30内側の冷媒圧力とを均圧させるものである。均圧孔67が形成されていないと、減速歯車装置50やねじ移動機構60に対して上方へ引き上げるような力が作用する。均圧孔67を形成することで弁室12側とキャン30内側とで均圧させることにより、特に、ねじ移動機構60の雄ねじ部と雌ねじ部とが係合するねじ面に作用する力を緩和させることができ、電動弁にとってのモータ負荷を軽減することができる。
本発明によれば、減速歯車装置50には、減速歯車装置50の作動中にその噛み合い時に発生する摩耗粉の噛み込みに起因した噛み合いロックを防止する噛み合いロック防止手段が設けられている。減速歯車装置50の、特に、遊星ギア54が金属射出成形(MIM:Metal Injection Mold)又はダイキャスト成形(実際は亜鉛ダイキャスト成形)、プラスチック成形(硬質のPPS成形)によって成形されたものである場合に、その噛み合い時に発生する摩耗粉が通常のものよりも硬く、そのため、そうした摩耗粉が歯車間に介在すると噛み合いロックを生じやすい。そこで、摩耗粉に起因した歯車の噛み合いロックを防止する手段が求められる。
図2は、噛み合いロック防止手段を減速歯車装置50の出力ギア56に設けた実施例を示した縦断面図である。出力ギア56は、底部70の中央部分に出力軸58との結合用の孔71が形成された有底の筒状部材であり、筒状部72の内周面には上記したリングギア部57が形成されている。噛み合いロック防止手段は、筒状部材の底部70の内側に設けられた摩耗粉滞留用の凹部73である。凹部73は、好ましくは、底部70の筒状部72と交差する最外隅部に形成されている周溝によって構成されている。なお、凹部73は摩耗粉を滞留させるだけであれば、周方向に部分的であってもよい。
減速歯車装置50において、特にギア同士の噛み合いに起因して生じた摩耗粉は、出力ギア56の底部70に形成された凹部73に滞留される。摩耗粉は、出力ギア56の回転による遠心力で外側へ移動する傾向があるので、凹部73は底部70の最も外径よりに形成しておく。こうすることで、凹部73に一端捕捉された摩耗粉は、再度、外へ出ることが殆ど無くすることができる。
図3は、噛み合いロック防止手段を減速歯車装置50の遊星ギア54に設けた実施例を示した縦断面図である。この噛み合いロック防止手段は、遊星ギア54の長手方向の中間部分、即ち、太陽ギア51(図1参照)と噛み合う上側部分80と、星ギア54の出力ギア56(図1参照)と噛み合う下側部分81との間の非噛み合い部分82に設けられた摩耗粉滞留用の凹部83である。凹部83は、遊星ギア54の歯底部84に達する周溝85とすることができる。周溝85は、特に、上側部分80で生じた摩耗粉を滞留させることができる。
遊星ギア54の凹部83の構造によって、技術的な効果として、遊星ギア54や固定ギア52及び出力ギア56との噛み合い部分を潤滑し易くなる。潤滑が不足気味のギア歯があっても、周溝85を通じて潤滑油が豊富な側から回って供給される。
遊星ギア54において、非噛み合い部分82の歯を切り欠くことで、次のような作用・効果を得ることもできる。遊星ギア54は、上下の各部分80,81でそれぞれ別の歯車(固定ギア52と出力ギア56)に噛み合っている歯車である。遊星ギア54は固定ギア52と出力ギア56との伝達トルクに差(通常、トルクの向きが異なる)があるので、遊星ギア54には上下の各部分80,81の間で捩じるようなトルクが発生する。遊星ギア54への上記捩じりトルクの影響は、結局のところ、固定ギア52と出力ギア56が最も接近している部分で最も大きくなり、非噛み合い部分82でギア歯が連続しているとすると、この部分で曲げの応力が大きくなって遊星ギア54の歯が欠損(欠け)する可能性がある。破損すると摩耗粉が生じ、生じた摩耗粉が研磨剤のような働きをし、更に摩耗を促進させる。非噛み合い部分82を予め切り欠いておくことで、捩じり力が歯の部分に曲げとして作用することがなくなり、欠損の危険性も無くなる。
図4は、噛み合いロック防止手段を減速歯車装置50の出力ギア56に設けた別の実施例を示した縦断面図である。図1及び図2において既に示した要素や部位には、図1で使用した符号と同じ符号を付しているので、これらについては再度の説明を省略する。この実施例では、出力ギア56はリングギア部57が内周面に形成された有底の筒状部材(底部70、筒状部72)であり、噛み合いロック防止手段は、出力ギア56の底部70に形成された摩耗粉が冷媒と一緒に通過し得る孔90である。この孔70は、図4では1個が示されているが、周方向に隔置して複数個形成することができる。
出力ギア56の底部70に孔90を形成することにより、冷媒は、一部の孔90を通じて上昇して減速歯車装置50に入り、また別の孔90を通じて下降することにより、減速歯車装置50に出入りする。減速歯車装置50内で生じた摩耗粉は、その冷媒の流れによって減速歯車装置50からその外部へと強制的に除去される。また、冷媒は潤滑オイルを含んでいるので、孔90を通じた流れによって、潤滑オイルも減速歯車装置50に出入りし、ギア部は強制的に潤滑される。
遊星ギア54を支持するキャリア55と出力ギア56の底部70との間には、摩耗粉が冷媒と一緒に通過し得る孔90が連通する隙間91が形成されている。また、軸受63は、出力ギア56と、出力ギア56に連結された出力軸58とを支えているが、軸受63には、出力ギア56において孔90が形成される径方向位置と対応する径方向位置に、軸線方向に延びる冷媒通路92が形成されている。冷媒通路92についても、周方向に複数個形成することができる。冷媒通路92は、実施例に示すように、軸受63を貫通する貫通孔として形成しても良いが、外周面に軸線方向に延びる複数の連通溝を形成してその外側をホルダ部64で覆うことによって形成してもよい。
弁室12からの高圧冷媒は、固定されている軸受63の冷媒通路92を通じて上昇し、出力ギア56の底部70の底面に向かって吹き出す。大きな減速比で回転する出力ギア56の底部70には複数の孔90が形成されているので、幾つかの冷媒通路92からの冷媒は、孔90を通ってキャリア55と出力ギア56の底部70との間に形成されている隙間91を通って、減速歯車装置50の内部に進入する。進入した冷媒は、ギア部を流れて、逆の順に弁室12の方向に流れ、減速歯車装置50内で発生した摩耗粉を減速歯車装置50外に排出する。冷凍システムにおいては、冷媒循環路中に他の異物除去手段が設けられているので、冷媒中の摩耗粉は異物として当該手段によって捕捉される。
本発明による減速歯車装置付き電動弁の全体構造を示す断面図。 噛み合いロック防止手段の第1実施態様を示す要部断面図。 噛み合いロック防止手段の第2実施態様を示す要部断面図。 噛み合いロック防止手段の第3実施態様を示す要部断面図。
符号の説明
1 減速歯車装置付き電動弁 2 モータ励磁装置
3 コイル 4 電気回路
5 取付具
10 弁本体 12 弁室
13 弁軸 14 オリフィス
15 弁座 16 弁体
17 室 18a,18b 配管
30 キャン 40 ロータ組立体
50 減速歯車装置 51 太陽ギア
52 固定ギア 53 リングギア部
54 遊星ギア 55 キャリア
56 出力ギア 57 リングギア部
58 出力軸 59 ギアケース
60 ねじ移動機構 61 継ぎ手部
62 ねじ軸 63 軸受
64 ホルダ部 65 ボール
66 ボール受け部材 67 均圧孔
68 コイルばね 69 ばね受け
69a 延長ガイド部
70 底部 71 孔
72 筒状部 73 凹部(噛み合いロック防止手段)
80 上側部分 81 下側部分
82 非噛み合い部分 83 凹部(噛み合いロック防止手段)
84 歯底部 85 周溝
90 摩耗粉を冷媒と一緒に通過させ得る孔(噛み合いロック防止手段)
91 隙間 92 冷媒通路

Claims (2)

  1. 弁室及び弁座を有する弁本体と、前記弁室内で前記弁座の開口を開閉可能に配置される弁体と、前記弁体を操作する弁棒と、前記弁本体に固着される有底円筒状のキャンと、該キャンの外周部に装着されるモータ励磁装置と、前記キャンの内周部に回転自在に支持され前記励磁装置によって回転駆動されるロータ組立体と、該ロータ組立体の回転を減速する減速歯車装置と、前記減速歯車装置の出力回転が入力されて前記弁体を前記弁座に対し進退させるねじ機構とを備え、前記ロータ組立体と前記減速歯車装置とは前記弁本体と前記キャンとによって区画形成される空間に配置されており、
    前記減速歯車装置は、前記ロータ組立体の内部空間内に配置され、かつ前記ロータ組立体と一体の太陽ギアと、前記弁本体側に固定されるリングギアを有する固定ギアと、キャリアに支持されて太陽ギアと前記固定ギアに同時に噛合う遊星ギアと、該遊星ギアに噛合うリングギアを有する出力ギアとで構成され、
    前記減速歯車装置には、当該減速歯車装置の各ギアの噛み合いによって生じる摩耗粉による噛み合いロックを防止するための噛み合いロック防止手段が設けられ
    前記噛み合いロック防止手段は、前記リングギア部が内周面に形成された有底の筒状部材である前記出力ギアの前記筒状部材の底部に形成され、前記摩耗粉を冷媒と一緒に通過させ得る孔であり、
    前記遊星ギアを支持する前記キャリアと前記出力ギアの底部との間には、前記冷媒通過用孔が連通する隙間が形成されていることを特徴とする減速歯車装置付き電動弁。
  2. 前記出力ギアと当該出力ギアに連結された出力軸とを支える軸受には、前記冷媒通過用孔が形成される前記出力ギアの径方向位置と対応する径方向位置に、軸線方向に延びる冷媒通路が形成されていることを特徴とする請求項1記載の減速歯車装置付き電動弁。
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