JP5156190B2 - Nmr用複合型円筒形コイル - Google Patents
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グラント(Grant)他著、「アナリシス オブ マルチレイヤーラジオフレクエンシマイクロコイル フォー ニュークリアマグネティックレゾナンススペクトロスコピー(Analysis of Multilayer Radio Frequency Microcoils for Nuclear Magnetic Resonance Spectroscopy」,アイトリプルイー トランザクション オン マグネティックス(IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS)、米国、2001年7月、37巻、p.2989〜2998
この発明は、上述した背景技術による課題を解決するためになされたものであり、中空領域に形成されるRF磁場の均一度が、入出力端子に流れるRF電流に影響されないNMR用複合型円筒形コイルを提供することを目的とする。
また、請求項2に記載の発明にかかるNMR用複合型円筒形コイルは、請求項1に記載の発明において、前記第1の導体シート、前記第2の導体シート、前記コイル接続部および前記入出力端子が、一枚の導体パターンで形成されることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明にかかるNMR用複合型円筒形コイルは、請求項2に記載の発明において、前記導体パターンが、前記コイル接続部に長軸方向端部を有し、かつ前記コイル接続部を中央とする対称方向に短軸および長軸が位置する矩形状の第1および第2の導体シートを備えることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明にかかるNMR用複合型円筒形コイルは、請求項3に記載の発明において、前記入出力端子は、前記第1および第2の導体シートの前記コイル接続部が存在しない側の長軸方向端部に、前記第1の導体シートの短軸方向の長さと前記第2の導体シートの短軸方向の長さと前記コイル接続部の上記短軸方向の長さとの和の長さを有する金属板を備えることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明にかかるNMR用複合型円筒形コイルは、請求項4に記載の発明において、前記入出力端子が、前記第1および第2の導体シートの金属板の板面を、平行配置することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明にかかるNMR用複合型円筒形コイルは、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の発明において、前記第1の導体シートおよび前記第2の導体シートが、前記第1の円筒形コイルおよび前記第2の円筒形コイルが対向する側の辺縁部に、前記コイル接続部からの距離に比例して前記短軸方向の前記第1および第2の導体シートの長さを短くする傾きを備えることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明にかかるNMR用複合型円筒形コイルは、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の発明において、前記第1および第2の導体シートが、前記第1の長軸方向および前記第2の長軸方向に、前記円形断面の外円周長さの2倍を越える長さを備えることを特徴とする。
(実施の形態1)
まず、本実施の形態1にかかるNMR装置100についての概略の構成を図1に示す。図1は、NMR装置100の概略の構成を示す図である。NMR装置100は、静磁場発生装置99、複合型円筒形コイル20、試料管1およびRF送受信部98等を含む。静磁場発生装置99は、超電導あるいは常電導等のマグネットで、複合型円筒形コイル20および試料管1が存在する空間に均一な静磁場B0を発生する。
(実施の形態2)
ところで、上記実施の形態1では、複合型円筒形コイル20の入出力端子24および25は、入出力シート34および35からなり、RF送受信部98からの電流信号を入出力することとしたが、この部分に平面の金属板を付加し、この金属板を平行配置することにより、キャパシタとして機能させることもできる。そこで、本実施の形態2では、入出力端子に金属板を設け、キャパシタとして機能させる場合を示すことにする。
(実施の形態3)
ところで、上記実施の形態1では、複合型円筒形コイル20の第1の導体シート31および第2の導体シート32は矩形状の形をしており、第1の円筒形コイル61および第2の円筒形コイル62の導体シート間の距離は一定であるとしたが、第1の導体シートおよび第2の導体シートの形状を先細り状とし、第1の円筒形コイルおよび第2の円筒形コイルの導体シート間の距離が、渦巻きの外側に行くほど大きくなるようにし、導体シート間の耐電圧を高くすることもできる。そこで、本実施の形態3では、第1の導体シートおよび第2の導体シートの形状を先細り状とし、耐電圧を高める場合を示すことにする。
ここで、入出力端子84および85間に入力されるRF電流は、第1の円筒形コイル81および第2の円筒形コイル82内で電圧降下を発生させる。この電圧降下により生じる第1の円筒形コイル81および第2の円筒形コイル82間の電圧は、入出力端子84および85に近い程大きく、コイル接続部83に近い程小さくなる。
2 導電シート
3 内側リード
4 外側リード
5 中空領域
10 渦巻きコイル
20、60,80 複合型円筒形コイル
21、61、81 第1の円筒形コイル
22、62,82 第2の円筒形コイル
23、63、83 コイル接続部
24、25、64、65、84、85 入出力端子
26 第1の中空領域
27 第2の中空領域
30、70、90 導体シート
31、71、91 第1の導体シート
32、72,92 第2の導体シート
33、73、93 導体接続シート
34、35、74,75,94,95 入出力シート
50 入出力電流
51 接続部電流
52 第1の電流
53 第2の電流
54 入出力電流
60 複合型円筒形コイル
76、77 金属板
96 第1の傾き
97 第2の傾き
98 送受信部
99 静磁場発生装置
100 NMR装置
Claims (7)
- 矩形状の第1の導体シートを、前記第1の導体シートの第1の長軸方向に巻き上げを行い円筒形とし、前記第1の導体シートの第1の短軸方向と直交する前記円筒形の円形断面が渦巻き状態をなし、かつ前記円形断面の中央部分に被検体を裁置する第1の中空領域を有する第1の円筒形コイルと、
矩形状の第2の導体シートを、前記第1の長軸方向と180度異なる前記第2の導体シートの第2の長軸方向に巻き上げを行い円筒形とし、前記第2の導体シートの短軸方向を前記第1の短軸方向と一致させ、前記第2の導体シートの短軸方向と直交する前記円筒形の円形断面が渦巻き状態をなし、かつ前記円形断面の中央部分に被検体を裁置する前記第1の中空領域と前記短軸方向に連続する第2の中空領域を有する第2の円筒形コイルと、
前記第1の中空領域に存在する前記第1の導体シートの長軸方向端部および前記第2の中空領域に存在する前記第2の導体シートの長軸方向端部を電気的に接続する、前記第1および第2の導体シートの短軸方向に延びる幅広の導体シートで形成されたコイル接続部と、
前記第1の円筒形コイルの外周部に存在する前記第1の導体シートの長軸方向端部および前記第2の円筒形コイルの外周部に存在する前記第2の導体シートの長軸方向端部に、電気信号の入出力を行う入出力端子と、
を備えるNMR用複合型円筒形コイル。 - 前記第1の導体シート、前記第2の導体シート、前記コイル接続部および前記入出力端子は、一枚の導体パターンで形成されることを特徴とする請求項1に記載のNMR用複合型円筒形コイル。
- 前記導体パターンは、前記コイル接続部に長軸方向端部を有し、かつ前記コイル接続部を中央とする対称方向に短軸および長軸が位置する矩形状の第1および第2の導体シートを備えることを特徴とする請求項2に記載のNMR用複合型円筒形コイル。
- 前記入出力端子は、前記第1および第2の導体シートの前記コイル接続部が存在しない側の長軸方向端部に、前記第1の導体シートの短軸方向の長さと前記第2の導体シートの短軸方向の長さと前記コイル接続部の上記短軸方向の長さとの和の長さを有する金属板を備えることを特徴とする請求項3に記載のNMR用複合型円筒形コイル。
- 前記入出力端子は、前記第1および第2の導体シートの金属板の板面を、平行配置することを特徴とする請求項4に記載のNMR用複合型円筒形コイル。
- 前記第1の導体シートおよび前記第2の導体シートは、前記第1の円筒形コイルおよび前記第2の円筒形コイルが対向する側の辺縁部に、前記コイル接続部からの距離に比例して前記短軸方向の前記第1および第2の導体シートの長さを短くする傾きを備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載のNMR用複合型円筒形コイル。
- 前記第1および第2の導体シートは、前記第1の長軸方向および前記第2の長軸方向に、前記円形断面の外円周長さの2倍を越える長さを備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載のNMR用複合型円筒形コイル。
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