JP5837954B2 - Nmr装置のためのパッシブrfシールドを有するアクティブシールドされた円筒状傾斜磁場コイル装置 - Google Patents

Nmr装置のためのパッシブrfシールドを有するアクティブシールドされた円筒状傾斜磁場コイル装置 Download PDF

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Description

本発明は、Z軸の方向に整列した主磁場を生成する主磁場磁石を備えたMR(磁気共鳴)分光計において使用するためのアクティブシールドされた円筒状傾斜磁場コイル装置であって、Z軸が貫通する測定容積の1つを電流が流れるとき、傾斜磁場コイル装置は、Z軸のゼロを通る経路が測定容積の中心に位置するZ軸傾斜磁場を生成し、また、傾斜磁場コイル装置は、少なくとも1つの主傾斜磁場コイル及び少なくとも1つのアクティブシールドコイルを有し、主傾斜磁場コイルは、Z軸方向において、長さL1だけ且つ測定容積の中心に対して対称に、互いに離隔した少なくとも2つの円筒状部分コイル装置から構築され、前記円筒状部分コイル装置の軸は、Z軸と同一直線上に延在し、円筒状部分コイル装置は、少なくとも一部がZ軸の周りに最大の外側半径R1gradientout maxで巻かれた導電体区間から構築され、アクティブシールドコイルの少なくとも1つは、Z軸の周りの最小の内側半径R1shieldin min上の導電体から構築され、このときR1shieldin min>R1gradientout maxである、傾斜磁場コイル装置に関する。NMR映像装置のための、このような傾斜磁場コイル装置は、例えば米国特許第5,296,810号明細書(特許文献1)によって開示されている。
現代の核磁気共鳴(NMR)分光計は、強力な静磁場を生成するための電磁石と、静磁場を均一化するためのシム装置と、NMRプローブとから構成され、このNMRプローブは、RFパルスを送信し信号を受信するための少なくとも1つの送信及び/又は受信コイル装置と、測定試料と、パルス状の磁場傾斜を生成するための傾斜磁場コイル装置とを備える。その上、NMR分光計は、電気信号を生成及び検出するための必要な装置を備え、この電気信号は前述の構成要素において生成され及び/又は検出される。
大半の現代のNMRプローブは、Z軸傾斜磁場を生成するための、まれではあるがさらにX軸傾斜磁場、Y軸傾斜磁場、及びZ軸傾斜磁場を生成するためのアクティブシールドされた傾斜磁場コイル装置を含む。多くのNMRパルスシーケンスが傾斜磁場の高速のスイッチングを必要とし、これにより、シールドされていない傾斜磁場コイル装置の場合には、周囲の金属性の構造体内で(特に、プローブの外部ケーシング、シム装置用の巻型、並びに、一部が極低温で冷却される超伝導磁石装置及び極低温シム装置の様々な金属性要素において)渦電流が誘起されるため、アクティブシールドが必要である。アクティブシールドの目的は、渦電流を低減して最小にし、測定容積中の残留渦電流によって引き起こされる測定偽像を低減させることである。これらの測定偽像は、傾斜磁場コイル装置の「回復特性」という用語の下にグループ化され、受信されるNMRの基線の位相及び振幅の両方の誤差を含む。
従来技術では、アクティブシールドされた傾斜磁場コイル装置は、通常、傾斜磁場コイル及び関連づけられたシールドコイルの巻線が、傾斜磁場毎に2つの異なる半径に位置するように製造される。内側半径上の巻線は、傾斜磁場を生成するために使用され、外側半径は外側に向かう傾斜磁場をシールドする役割を担う。場合によっては、ある線形化の作業は、外径上の巻線によって行われることがあり、シールドの一部が内部シリンダの最も外側の軸方向領域に位置する。
この設計原理には、傾斜磁場コイルの製造及び計算において大きな利点がある。特に、傾斜磁場コイルを、切断された導電性チューブ、フォイル、金属シート、PCB材料から構築する場合、若しくは、円筒状支持体上を被覆し構造化を行う場合において、2つのチューブ状の物体のみを夫々の場合において互いに位置合わせすればよいので、製造が簡略化される。多層の傾斜磁場コイルの場合には、さらに半径方向及び軸方向の位置決めを行わなければならず、これにより、通常、製造における歩留が低下する。
特に、Z軸傾斜磁場装置において、主傾斜磁場コイルの導電体の分布が測定容積の中心に対して対称に軸方向の離隔を示す、傾斜磁場に対する設計を選択することが可能である。概念設計次第で、この設計もアクティブ傾斜磁場のシールドに適用することができる。このような傾斜磁場の割り振りの例は、例えば、米国特許第4,733,189号明細書(特許文献2)に提供されている。
傾斜磁場の各巻線は、通常、すべての導体に一定電流が確実に流れることができるように直列に接続されている。並列接続は、特に、個々の導体の温度が、不均一な冷却、異なる導体長、及びその結果として生じる抵抗などのために、動作中に変わる場合、異なる部分コイルの電流のばらつきによって傾斜磁場の変動が生じる。しかし、実際には並列接続も使用されるが、この並列接続では傾斜磁場電流の生成及び調整により大きな労力を要する。
主傾斜磁場コイル及びアクティブシールドコイルの2つの対称な二等分部分間の電気的接続を行う通常の方法は、これらのコイルが離隔している中央領域を通してこれらのコイルを配線することであり、接続のための導体はシリンダの軸と同軸状に、又は任意のカーブに沿って延在し得る。カーブしたプロファイルの例は、米国特許第7,109,712B2号明細書(特許文献3)又は米国特許第6,456,076B1号明細書(特許文献4)に提供されている。
直線的なプロファイルの例は、例えば導入部で引用した米国特許第5,296,810号明細書(特許文献1)、又は米国特許第6,456,076B1号明細書(特許文献4)、又は米国特許第7,109,712B2号明細書(特許文献3)に示され、これらは従来技術として引用される文献である。
チューブ形状の傾斜磁場コイル装置の他に、従来技術は、主傾斜磁場コイル及び/又はシールド傾斜磁場コイルの巻線がより複雑な表面上に位置する他の幾何学形状も含む。
米国特許第5,512,828号明細書(特許文献5)は、1つの主傾斜磁場コイル及び1つのアクティブシールドコイルから構成される傾斜磁場を開示しており、その2つのコイル間の距離は、中央に近い領域よりも中央からより遠い領域において、より大きい。
米国特許第5,939,882号明細書(特許文献6)は、傾斜磁場コイル装置を開示するが、その傾斜磁場コイルは空間全てを占有しているわけではない。しかし、これは、曲面上にある2平面の傾斜磁場コイル装置の変更形態であり、円筒状傾斜磁場コイル装置ではない。RFコイルの領域において、少なくともxy平面の一部に対して、傾斜磁場コイルによって空間が占有されている。
米国特許第6,933,723B2号明細書(特許文献7)は、主傾斜磁場コイルがRFコイルの領域に再配置される傾斜磁場コイル装置を開示する。この特許においては、218/221が対称軸x及びzを、211が静磁場を生成するための磁石を、212が傾斜磁場コイル装置のアクティブシールドコイルを、213/213′が傾斜磁場コイル装置の主傾斜磁場コイルを、並びに、219がRFコイルを表わす。説明にも図にも、RF装置にアクセス可能な容積を限定するためのRFシールドについての記載がないので、この構成にはRFシールドがないものと見なさなければならない。
同じことが米国特許第7,852,083B2号明細書(特許文献8)に開示されているが、しかし、この特許おいては、RFシールドが明確に記載されており、これにより主傾斜磁場コイルのセットバック部分によってRFコイル装置により大きな容積が与えられ、したがってRFコイル装置の性能が向上する(若しくは、中央領域の外側領域において傾斜磁場のための傾斜磁場コイルとシールドコイルとの間の距離をより大きくすることができ、したがって従来の傾斜磁場コイル装置に比べて傾斜磁場コイルの効率が改善される)。RFシールドは、主傾斜磁場コイルの形態で設けられ、この主傾斜磁場コイルは、RFコイルの領域において、アクティブRF領域の外側よりも大きな半径r2>r1を有する。
両方の文献、米国特許第7,852,083B2号明細書(特許文献8)及び米国特許第6,933,723B2号明細書(特許文献7)に共通なのは、傾斜磁場コイル夫々が、Z軸の全長に沿って延在する、又は、傾斜磁場コイルの巻線が2つの半径上に存在する重なり領域さえ有するという事実である。主傾斜磁場コイルが巻線を有していない軸方向領域はない。
米国特許第7,057,391B1号明細書(特許文献9)は、傾斜磁場コイル(3)とRFコイル(4)が一体化された磁石装置を開示し、傾斜磁場コイル及びRFコイルが磁石内の凹部に設置されている。ここでは、その目的は、静磁場を効率的に生成するめに「未使用の」空間を利用することである。傾斜磁場コイルと、RFコイルと、及び、恐らくRFシールドも、円筒状に製造されているように見える。
米国特許第6,154,110号明細書(特許文献10)は、傾斜磁場コイル及びシールドコイルが中央領域において不連続になっている開放型MRI磁石に対する傾斜磁場コイル装置を開示する。RFシールドをその同じ領域に取り付けることはできず、その理由は、そうでない場合はRFシールドによって開放型装置が閉じられるからである。基本的には、これは、2平面の傾斜磁場コイル装置の変更形態である。
米国特許第5,600,245号明細書(特許文献11)は、RFコイルを取り囲み、RFコイルの領域において自由に開口させた局所的な傾斜磁場コイル装置を開示する。しかし、これらの傾斜磁場コイルは、アクティブシールドされたコイルでなく、主傾斜磁場コイルと共にしか機能することができず、単に、傾斜磁場を局所的に強くするために使用されているにすぎない。
米国特許第5,406,204号明細書(特許文献12)は、ある実施形態において異なる半径上に配置されたRFシールドを含む傾斜磁場コイル装置を開示する。一実施形態においてZ軸傾斜磁場コイルの巻線は、巻型の溝に設置される。RFシールドは、巻型の表面上であり且つ溝の中であるか、Z軸傾斜磁場コイルの外側か、又は溝の中とZ軸傾斜磁場コイルの外側との両方に設置される。
溝の深さは、多かれ少なかれZ軸傾斜磁場巻線の厚さに相当する。RFシールドの外表面は、Z軸傾斜磁場巻線の外表面とともに、X軸及びY軸傾斜磁場巻線を収容するためのほぼ平坦な表面を構成すべきであることが指摘される。
傾斜磁場コイル装置の大きな直径(60〜90mm)と比較すると、傾斜磁場巻線の厚さは、無視できるほど小さいと考えることができる。このことを、特に、米国特許第5,406,204号明細書(特許文献12)の図1〜3において確認することができる。Z軸傾斜磁場巻線の溝内のRFシールドのうち、グラデーションで図示される部分は、Z軸傾斜磁場巻線の半径のおよそ0.5〜1%の範囲にのみ延在する。半径のこの変動がわずかであるため、この溝が本発明の機能性と無関係であり、なんら性能を実質的に損なうことなく、一定の半径の連続的なRFシールド上にZ軸傾斜磁場を積層できることが明確に説明されている。RFシールドは、性能上の理由というよりもむしろ製造上の理由で溝の形状に沿っているように見える。
この文献は、Z軸傾斜磁場コイルの個々の巻線間の電気的接続がどのように実施されているかは明確には述べていない。しかし、X軸、Y軸、及びZ軸傾斜磁場コイルは、特許出願第07/942521号明細書(特許文献13)に記載の構成により設計されるのが好ましいと述べられている。これは、導入部で引用された出願公開された米国特許第5,296,810号明細書(特許文献1)に基づく出願であり、この米国特許においてもZ軸傾斜磁場に対する巻線の直列接続が中央領域を通過するように示されている。したがって、米国特許第5,406,204号明細書(特許文献12)では、傾斜磁場コイル装置の全長にわたって、X軸、Y軸、及びZ軸傾斜磁場コイルの、主コイル並びにシールドコイルの半径上に導電体が存在すると見なすことができる。X軸及びY軸傾斜磁場コイルは、Z軸傾斜磁場コイル上で接合されているので、溝を有する実施形態では、二等分された主傾斜磁場コイル間の電気的接続を形成する同軸状の溝も存在しなければならないと見なすことができる。
現代のNMRプローブは、通常、パルス磁場傾斜を生成するためのアクティブシールドされた傾斜磁場コイル装置を用いて製造される。磁気共鳴映像法(MRI)用のセンサと異なり、これらの傾斜磁場コイル装置のほとんどは、一軸の傾斜磁場、特に、Z軸傾斜磁場コイル装置のみであり、この装置では最も均一な傾斜磁場となる可能性のある磁場がZ軸方向に沿って印加され、このときZ軸方向は静磁場の方向によって定義される。スピンIに対するこの傾斜磁場の影響は、Z軸周りの角度γGzの回転であり、このときGは傾斜磁場の強度であり、γはスピンIの磁気回転比である。磁場傾斜を印加することによって、傾斜磁場軸に沿ってコード化された磁化の位相因子を誘導することができる。まれに、MRIに対して一般的に使用されるような複数の傾斜磁場、具体的にはX軸、Y軸、Z軸傾斜磁場を生成するための傾斜磁場コイル装置もまた使用される。
核磁気共鳴スペクトル分光法において、パルス状磁場傾斜磁場コイルを一体化させたプローブを製造するのは普通のことである。概して、プローブ及び傾斜磁場コイル装置は両方とも、円筒形状及び/又は中空円筒形状を有し、特に、環状の円筒状の変形形態が使用される。これらの傾斜磁場コイル装置は、通常、(環状の)円筒状支持体に取り付けられ、傾斜磁場コイル装置の導体は、実質的にシリンダの全外側面を占有する。よりまれであり、特別ではあるが、液体冷却を必要とする非常に強力な傾斜磁場装置については、傾斜磁場装置は、プローブとは分離される。
傾斜磁場コイル装置に対する様々な製造方法がある。すなわち、傾斜磁場コイル装置は、ワイヤにより巻かれ、このワイヤは、通常、巻型上の溝の内側に固定されるか、あるいはこのワイヤは、通常は金属性である、チューブ、フォイル、又は導電性被覆された巻型から切り取られるか、若しくはフレキシブルプリント回路板又は金属シート又はフォイル上に製造され、続いて巻型上に取り付けられる。
傾斜磁場巻線は、2つの異なる方法、すなわち、いわゆる「レーンチェンジ巻き(lane change winding)」法、又は「螺旋巻き」法によって製造することができる。問題を単純化するために、以下の説明は、Z軸傾斜磁場コイル装置に限定されるが、他のすべての傾斜磁場コイル装置にも極めて広い意味で当てはまる。
Z軸傾斜磁場コイル装置の場合には、「レーンチェンジ」においては、小さな区間を除いて、巻線があるzの位置に常に位置する。その小さな区間において、1つのzの位置から次のzの位置への移行が実施される。「螺旋巻き」においては、zの位置が連続的に占有される。特に、螺旋状の溝は高精度で製造することができないか、又は、大きな困難を伴ってのみ高精度で製造することが可能であるため、ワイヤ傾斜磁場は通常「レーンチェンジ巻き」として実施される。しかし、傾斜磁場の設計の計算がより簡単なため、異なる方法で製造される傾斜磁場タイプも、通常「レーンチェンジ巻き」として製造される。
Z軸傾斜磁場を製造するためには主傾斜磁場コイルが必要であり、この主傾斜磁場コイルは、通常、xy平面に対して対称である。しかし、傾斜磁場を生成するために、電流の回転方向は、2つの二等分の空間において反対でなければならない。通常、2つの二等分された傾斜磁場は、中心を通る電気的接続により直列に接続され、この接続は実際の傾斜巻線と同じ半径上に置かれる。
ほとんどのNMRの応用に対して、アクティブシールドされたZ軸傾斜磁場コイル装置が使用され、必然的に傾斜磁場回復時間が短いため、外部への傾斜磁場のシールド、並びに傾斜磁場と磁石及びシム装置との相互作用、及び内部のRFコイル装置との相互作用に特別の注意を払わなければならない。アクティブシールドされた傾斜磁場コイル装置は、通常、少なくとも1つの主傾斜磁場コイルと、1つのシールドコイル夫々とから構成され、このシールドコイルは主傾斜磁場コイルを円周方向に完全に取り囲む。特に、シールドコイルは、通常、主傾斜磁場コイルよりも長い。技術的な理由で、大抵は、傾斜磁場コイルのシリンダの外側面のみが占有され、シリンダの端面は占有されていないので、この欠けている端面は、シールドコイルを伸ばすことによって部分的に補償し得る。その上、軸方向のシールドの部品は、一般に、主傾斜磁場コイルのシリンダ外側面上にあるように設計される。
MRIと同様に、NMR分光法においては、極めて強く極めて効率的な磁場傾斜が必要である。特に、第2の点に関しては、主傾斜磁場コイルとシールドコイルとの間の半径方向距離ができるだけ大きいことが必要である。しかし、外部の寸法が磁石装置の口径によって決まるため、このことは、シールドコイルの固定された外側半径に対して主傾斜磁場コイルの半径を低減することによってのみ達成することができる。
NMRプローブは、特に、RF信号を送信及び受信するように設計されるので、NMRプローブが含む傾斜磁場コイル装置による特徴はあまりない。RF信号の送信及び受信は、RFコイル又は共振器装置を用いて行われ、この共振器装置は所与の静磁場において測定される核スピンの共鳴振動数に調整される。したがって主傾斜磁場コイルの半径の低減には下限があり、この主傾斜磁場コイルはRFコイル装置の効率的な動作のために必要な内部容積によって画定される。
基本的に、NMRプローブにおいてRFコイルと傾斜磁場コイル装置とを組み合わせるには2つの方法が可能である。すなわち、両方の装置が同じ空間を共有する、つまり両方が互いに電磁的に分離されていないか、若しくは利用可能な空間が傾斜磁場コイル装置用の領域(傾斜磁場領域)とRF装置用の領域(RF領域)とに分割されているかのいずれかがある。後者の場合は、RFシールドは、コイルと傾斜磁場コイル装置との間に配置される。
この2つのコンセプトの長所及び欠点は、以下の通りである。すなわち、RF装置に利用可能な容積は、傾斜磁場コイル装置のないNMRプローブと比較すると、シールドされていない傾斜磁場コイル装置によって、全く、又はわずかしか制限されない。挿入されるRFシールドは、シールド電流がRFシールド上を流れなければならないので、場合によって実質的にRF装置の性能を低下させ、このシールド電流は、一方では、散逸効果を有し、したがってRF装置のQファクターを損ない、他方では、RF磁場に対抗する磁場を生成し、したがって測定容積において単位電流当たりに生成される磁場の大きさを低下させる。したがって、RFシールドを有するNMRプローブの感度は、RFシールドのないプローブと比較して低下する。
しかし、無線周波数範囲においてRFシールドされていない傾斜磁場コイル装置は、固有共振の幅広いスペクトルを有し、特に3軸の傾斜磁場の場合には、場合によっては、RFコイル装置と非常によく結合する可能性があるので、RFシールドのない傾斜磁場コイル装置の使用は、通常、非常に複雑か、又は不可能でさえある。傾斜磁場コイル及びRFコイル装置の固有モード間の結合は、場合によっては、対応するRFシールドが生成する場合に比べ、Qファクター及び単位電流当たりの磁場の大きさにかなり高い損失をもたらす可能性がある。
このジレンマを回避するために、傾斜磁場コイル装置に対してできる限り大きな半径が選択され、RFシールドに起因する損失をできる限り低く抑える。しかし、これは、傾斜磁場コイル装置の効率の低下をもたらし、このことは、動作中に、より高い電流及び/又はより高いインダクタンス、並びにより高い散逸よって補償されなければならない。
米国特許第5,296,810号明細書 米国特許第4,733,189号明細書 米国特許第7,109,712B2号明細書 米国特許第6,456,076B1号明細書 米国特許第5,512,828号明細書 米国特許第5,939,882号明細書 米国特許第6,933,723B2号明細書 米国特許第7,852,083B2号明細書 米国特許第7,057,391B1号明細書 米国特許第6,154,110号明細書 米国特許第5,600,245号明細書 米国特許第5,406,204号明細書 米国特許出願公開第07/942521号明細書
したがって、本発明の目的は、NMRプローブにおいて利用可能な空間を、RFシールドによって、RF領域と傾斜磁場領域とに分割することができるように、導入部で説明したタイプのアクティブシールドされた傾斜磁場コイル装置を可能な限り最も単純な技術的手段によって改善し、傾斜磁場コイル装置の性能を損なうことなくRF領域の容積を最大化することである。
本発明によると、この目的は、驚くほど単純ではあるが非常に効果的なやり方で完全に達成され、主傾斜磁場コイルの最小の内側半径R1gradientin minとR1shieldin minとの間の半径範囲における測定容積の中心に対して対称な、軸方向長L1に沿った中空の円筒状区間において、傾斜磁場コイル装置の導電体要素は1つも存在せず、電気的に相互に接続された少なくとも3つの部分区間から構築されるパッシブRFシールドが設けられ、この少なくとも3つの電気的に相互に接続された部分区間のうちの2つの部分区間は、Z軸の周りに最大の外側半径R1hfout maxで配置され、これらの2つの部分区間の間に、軸方向長L2並びに最小の内側半径R2hfin min及び最大の外側半径R2hfout maxを有する第3の部分区間がZ軸の周りに配置され、このとき、R1hfout max<R1gradientin min及びR1gradientout max<R2hfin min<R2hfout max及びL2<L1が適用される。
例示を用いた本発明の詳細な説明
特に、アクティブシールドされたZ軸傾斜磁場コイル装置を使用する場合、従来技術の傾斜磁場コイル装置によくあるように、Z軸方向全範囲にわたって、シリンダの外側面全部を、又は様々な半径上の外側面を占有することが絶対に必要なわけではない。最も高い電流密度が傾斜磁場の反転点の領域において生成されなければならず、この反転点の領域は、概して、NMR装置のアクティブな範囲にわたって傾斜磁場の十分な長さを確保することができるように、RFコイル装置の範囲の外側に位置しなければならない。Z軸に沿ったZ軸傾斜磁場のよりよい線形性を得るために、RFコイル装置が位置する軸方向領域において追加の巻線が必要な場合があり、この場合は、傾斜磁場シールドコイルの巻線を用いて線形化の一部をシールド効果の損失に対して実施することが可能である。その上、線形化に必要な追加の巻線は、主傾斜磁場コイルの半径以外の半径上に置かれてもよい。
さらに、測定容積を覆うZ軸傾斜磁場に対する十分な線形性を達成するために、核スピン共鳴分光法の残存する寸法に対しては、1対の傾斜磁場コイルを主傾斜磁場コイルの対に追加すれば十分である。
最小のインダクタンス、最大の効率、特定の容積両端間の線形性、外部に対するシールド、及び画定された内径及び外径に対する回復特性のために傾斜磁場コイル装置を最適化する通常の目的に加えて、導体があってはならない容積が定められる。中央領域に導電体がないようにしておくために、主傾斜磁場コイルは、2つ以上の別々の部分コイル装置として構築されてもよい。部分コイル装置の夫々への入力電気ケーブルは、主傾斜磁場コイルとシールドコイルとの間の中間スペースにおいて、中央領域を横切らずに、軸方向に傾斜磁場の閉塞部端に導かれる。次に、シールドコイル(複数可)を含む傾斜磁場の部分コイル装置をすべて、直列に接続することができる。
本発明の傾斜磁場コイル装置は、このように中央領域において円筒状区間を有し、この区間は傾斜磁場コイル装置の導体要素を含まず、主傾斜磁場コイルの導体要素の最小の内側半径よりも大きな最大の外側半径を有する。実際の傾斜磁場巻線の他に、本発明の傾斜磁場コイル装置はまた、傾斜磁場コイルの個々の巻線間に入力電源及び接続ワイヤを含む。特に、この円筒状区間の外側半径は、この軸方向の範囲において、シールドコイルの最小の内側半径に対してサイズがそれほど小さくはない、又は等しい。
ここで傾斜磁場コイル装置の中央のこの自由空間を使用して、パッシブRFシールドを挿入することができ、中央領域におけるこのパッシブRFシールドの半径R2は中心から離れた領域のパッシブRFシールドにおける(特に、主傾斜磁場部分コイル装置の電流密度が最も高い領域における)半径R1よりも長さL2にわたって大きくなる。これを達成するために、RFシールドは、電気的に相互に接続された少なくとも3つの部分区間から構築される。この本文中において、電気的接続は、導電性接続又は電磁的接続のいずれかを意味する。2つの導体要素は、これらが実質的に電磁的に、特に容量性結合又は誘導性結合に起因して結合される場合、電磁的に接続されると見なされる。これは、容量性効果及び/又は誘導性効果を有する離散要素又は分布要素によって達成することができる。分布容量性要素は、例えば、絶縁のための誘電体層によって分離された導電体をオーバーラップさせて実施されてもよい。
少なくとも1つの送信及び/又は受信コイル装置がNMRプローブの中央領域に取り付けられるので、NMRプローブにとって利用可能な容積のRFシールドによる制限は、先行技術のものよりも少ない。傾斜磁場コイル装置の性能が互角の場合は、このことは従来技術によるNMRプローブと比較して、送信及び/又は受信コイル装置に対してより高い性能をもたらす。
特に、低いパルスパワーでの送信中に必要なパルス角度を達成することができ、これによって熱的な影響が低減される。さらに、受信中にプローブの感度、したがって信号対雑音比を改善することができる。
本発明の好ましい実施形態及びさらなる実施形態について、これらの作動原理及び独特の利点とともに、以下説明する。
本発明の傾斜磁場コイル装置の特に好ましい実施形態は、次式、すなわちR2hfout max<R1shieldin minが適用されることを特徴とする。
これは、傾斜磁場コイル装置のシールドコイルを、単一部品から、例えば単一の巻型上に製造することができることを意味する。これによって、製造中における、シールドコイルを有する主傾斜磁場コイルの部分コイル装置の据え付け及び位置合わせが簡略化される。
また、R2hfin min≧1.1・R1gradientout max、及びR2hfout max≧0.8・R1shieldin minの場合、本発明の傾斜磁場コイル装置の実施形態によって独特の利点が提供される。これらの寸法を用いて、送信及び/又は受信コイル装置の性能の著しい向上を達成することができる。
さらなる好ましい実施形態において、次式、すなわちR2hfin min≧R1gradientout max+3mm、及びR2hfout max≧R1shieldin min−3mmが適用される。NMRプローブの傾斜磁場コイル装置の通常の寸法、ほぼ33mm<R2<40mmであるR2、及び、ほぼ18mm<R1<25mmであるR1に対して、従来技術によるNMRプローブと比較して、送信及び/又は受信コイル装置の性能の顕著な向上がこれらの寸法からもたらされる。
本発明の傾斜磁場コイル装置の実施の形態の一例は、Z軸の周りに巻かれた導電体区間が好ましくは円形の断面を有するワイヤから構築されることを特徴とする。これは、例えば、ワイヤが巻かれる支持体内に溝を設けることによって製造するのが特に簡単である。円形の断面を有するワイヤは、任意の、特に正方形の断面を有するワイヤよりも取り付けるのがさらに簡単である。矩形の断面を有するワイヤは、円形ワイヤと比較して、設計において単位容積当たりの電流密度を最適化する。
代替部類の実施形態において、Z軸の周りに巻かれた導電体区間は、ストリップ導体から構築される。ストリップ導体とは、断面が、実質的に1から外れた幅対高さの比を有し、特に、1.5を超える高さ対幅又は幅対高さの比を有するワイヤを意味する。幅対高さの比が2を超える導体が特に好ましい。ストリップ導体は、所与の半径方向寸法に対して傾斜磁場装置の電気抵抗を最小にし、又は所与の電気抵抗に対して軸方向の導体間隔をより小さくすることができる。
さらなる実施の形態の他の例は、Z軸の周りに巻かれた導電体区間が被覆された誘電性の支持体の導電層から構築されることを特徴とする。精密であると同時に低コストである、傾斜磁場コイル装置の製造は、導電層で被覆された支持体の構造化(例えばレーザ構造化、また湿式化学法)によって可能である。このようにして、手作業の労力を最小限にすることができ、再現性が最大化される。適切な支持体は、セラミック材料、プラスチック、ガラスの形態、及び研磨された単結晶である。高い熱伝導率を有する支持体材料(例えば、セラミック又は単結晶の形態の、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、シリコン、若しくは炭化シリコン)を使用する場合は、支持体は、導電体の機械的な位置決め及び安定化の機能を行うことに加えて、導電体を冷却するための熱伝導をもたらすこともできる。これは、特に、極低温で冷却される傾斜磁場コイル装置に関して有利である。
主傾斜磁場コイルの軸方向に離隔した円筒状部分コイル装置の各対のうちの少なくとも2つが、異なる最小の内側半径R1gradientin min、R2gradientin min、R3gradientin minを有する本発明の傾斜磁場コイル装置の実施形態も好ましい。これらの実施形態を用いて、例えば、傾斜磁場を線形化するためにコイルを挿入することができるが、これは、RFシールドが傾斜磁場コイル装置の導体のプロファイルに沿う場合は、RF領域にとって利用可能な空間をほんのわずかだけ低減するにすぎない。
さらに有利な実施形態において、パッシブRFシールドの少なくとも2つの部分区間は、異なる最小の内側半径R1hfin min、R2hfin min、R3hfin min、R4hfin minを有する。これによって、異なる最小の内側半径を有する、少なくとも2対の軸方向に離隔する円筒状部分コイル装置を備えた傾斜磁場を使用する場合、RF領域を最大化することが可能になる。その上、これによってまた、主傾斜磁場コイルの部分コイル装置の導体の領域においてのみRFシールドの「凹部」を実施することが可能になる。これによって、RF領域、並びに、したがって、NMR送信及び/又は受信コイル装置の性能が最大化される。
さらにまた、円筒状部分コイル装置のうちの少なくとも1つが、半径方向に互いを覆うように巻かれた複数の導電体区間から構築される実施形態が好ましい。互いを覆うように巻かれた導体とは、ほぼ同じzの位置において複数の半径上に取り付けられた導体を意味する。これによって、一定の導体幅に対して、あるzの位置において、より高い電流密度を設計することが可能になる。このように、局所的に低減された導体幅を使用する設計と比較して、傾斜磁場コイルの抵抗を低減することができ、設計が簡略化される。導体が「分布して」占有している場合と比較して、RF領域にとってもはや利用可能でない、主傾斜磁場コイルの導体によって占有される空間も、最小化することができる。
主傾斜磁場コイルの円筒状部分コイル装置、並びに少なくとも1つのアクティブシールドコイルが、パッシブRFシールドによって、入力電源ケーブルの開口部以外は完全に包み込まれていることを特徴とする実施の形態のある例も等しく有利である。このようにして、一方では、傾斜磁場コイルと送信及び/又は受信コイル装置間の電磁結合を最小化し、又はゼロに低減することができ、他方では、傾斜磁場の材料からのいかなる検知可能なNMR信号(例えば導電体の絶縁材、接着剤、支持体材料などからのH又は13Cの信号)も最小化し、又はゼロに低減することができる。
本発明の傾斜磁場コイル装置のこの実施形態は、主傾斜磁場コイルの円筒状部分コイル装置の半径方向内側表面及び軸方向端面、並びに半径方向外側表面及び少なくとも1つのアクティブシールドコイルの軸方向端面を、パッシブRFシールドによって包み込むことによってさらに発展させることができる。このようにして、傾斜磁場コイル装置は、RFシールドによって完全に取り囲まれ、その結果結合及び背景信号を低減、又は排除することができる。
代替部類の実施形態は、パッシブRFシールドが、RF放射が外側に貫通することができないRF不透過性空間領域を取り囲むように成形されることを特徴とする。本実施形態において、RF領域は、外側空間との結合を効果的に最小化することができ、NMRの背景信号を外側空間からは受信することができないように厳密に画成される。
上記の2つの部類の実施形態は、パッシブRFシールドの要素を容量性オーバーラップさせること、及び/又ははんだ付けすることで、及び/又は圧縮によって、及び/又は導電性接着剤を用いて固着することによって、パッシブRFシールドのRF不貫通性を達成することができるようにさらに有利に発展させることができる。これによって、いくつかの部品によるRF不貫通性の階段状のパッシブRFシールドを低コストで製造することが可能になる。
前述の請求項のいずれか1項による傾斜磁場コイル装置は、パッシブRFシールド(3)が支持体上に、特に、真空蒸着、及び/又はスパッタリング、及び/又はCVD、及び/又はガルバニックコーティング、及び/又は印刷、及び/又は塗装、及び/又は固着によって取り付けられることを特徴とする。これによって、1つの製造ステップで支持体材料の内側及び/又は外側上にRFシールドを効果的に導入することが可能になる。さらに、このように取り付けられた導電性層は、さらなるステップにおいて、あるパターンで簡単に、精密に構造化することができ、傾斜磁場のスイッチング中において、シールド電流を最小化する。
さらなる好ましい実施形態は、電気的に相互に接続された部分区間のうちの少なくとも2つが対称に、Z軸の周りに、最大の外側半径R1hfout maxで円筒形状に配置され、これらの2つの部分区間の間に、軸方向長L2及び最小の内側半径R2hfin min、並びに最大の外側半径R2hfout maxを有する第3の部分区間がZ軸の周りに配置されること、並びに、夫々の場合において、第3の部分区間と2つの他の部分区間との間に、特に円錐形要素の形態の移行区間が配置され、この移行区間が異なる半径上に配置されるこれらの部分区間を、軸方向長L8に沿って相互に接続することを特徴とする。本実施形態は、コーティング法を使用してパッシブRFシールドを支持体上に取り付ける場合、円筒軸に垂直な表面又は鋭いエッジ部を、被覆又は構造化しなくてもよいので、特に適切である。
また最後に、本発明の範囲は、上記の本発明の変更形態による傾斜磁場コイル装置を有するMR分光計を含み、このMR分光計は、軸方向長L3<L2に沿って、半径R2hfin minの内側に、測定容積の中心に対して対称に配置されるRF送信及び/又は受信コイル装置が設けられていることを特徴とする。パッシブRFシールドの半径を拡大させた切り抜き部が、RF送信及び/又は受信コイル装置よりも長い長さを有する場合、RF送信及び/又は受信コイル装置の性能は、さらに改善される可能性がある。
さらなる利点は、説明及び図面によってもたらされる。図面は、様々な特性を必ずしも縮尺に忠実には示していない。その上、本発明によると、上記及びさらに以下に述べる特徴は、単独で、又は任意の組み合わせにおいて一緒に使用されてもよい。図示し説明する実施形態は、網羅的な列挙ではなく、むしろ本発明について説明するための例であることが意図されている。
本発明のアクティブシールドされた円筒状傾斜磁場コイル装置の特に簡単に構築された第1の実施形態による概略断面図である。 送信及び/又は受信コイル装置を含む本発明の傾斜磁場コイル装置の実施形態の図である。 異なる半径上に3対の部分コイル装置を含み、及び異なる半径上に3つの部分区間を有するパッシブRFシールドを含む主傾斜磁場コイルを備える実施形態の図である。 主傾斜磁場コイルの部分コイル装置は夫々多層の導体から製造され、RFシールドが導体の領域において凹部を画成する、さらなる本発明の傾斜磁場コイル装置の図である。 パッシブRFシールドによって完全に取り囲まれた本発明の傾斜磁場コイル装置の実施形態の図である。 パッシブRFシールドによって全体が取り囲まれた本発明の傾斜磁場コイル装置の図であって、傾斜磁場シールドコイルが中央領域において間を隔てた2つの離隔した部分コイル装置から構成される。 RFが貫通できないように密封されたRF領域を有する実施形態の図である。 支持体の外側に取り付けられた本発明の傾斜磁場コイル装置に対するRFシールドの図である。 支持体の外側に取り付けられたRFシールドの図であって、RFシールドの2つの半径間の移行は円錐のように構成されている。
以下の詳細な説明は、本教示についてのより深い理解を与えるために、特定の詳細を開示し、限定することなく説明することが意図されている例を提示する。しかし、本開示を読んだ当業者にとって、本文書に開示される特定の詳細から逸脱する本教示によるその他の例が、添付の特許請求の範囲よって保護されることは明白である。その上、従来技術から知られている機器及び方法の記載は、簡明にするために省略されている場合がある。そうした方法及び装置は、明らかに本教示の保護の範囲内にある。
本明細書で排他的に使用される専門用語は、ある例について説明する目的に役立ち、限定することは意図されていない。定義される表現は、本教示の技術分野において通常理解され認められているような定義された表現の技術的及び科学的な意味に対する追加である。
「1つの」や「その」(one,a,the)という表現は、文脈上明確に逆のことを述べている場合を除き、単数形及び複数形の両方を包含する。したがって、例えば、「(1つの)機器」(a device)は、1つの機器及び/又は複数の機器を包含する。
本明細書において及び添付の特許請求の範囲において使用される「実質的な」又は「実質的に」という表現は、「受け入れ可能な限界及び程度の範囲内」であることを示す。
「おおよその」又は「ほぼ」という表現は、「平均的な当業者によって理解されるような受け入れ可能な限界又は量の範囲内」であることを意味する。例えば、「ほぼ等しい」は、平均的な当業者が、比較されている要素が同一であると見なすことを意味する。
「特に」という表現は、ある集合の全個体数を明確に限定せずに、その集合の部分集合を強調しているにすぎない。例えば、「シリンダ、特に円形シリンダ」という集合は、任意の断面形状のすべてのシリンダの集合を含み、特に適切であるとして円形の断面形状を有するものを強調しているにすぎない。
Z軸の方向に整列した主磁石磁場を生成する1つの主磁場磁石を有するMR分光計において使用するための本発明のアクティブシールドされた傾斜磁場コイル装置は、Z軸の周りに円筒状に配置され、少なくとも2つの円筒状部分コイル装置から構築される1つの主傾斜磁場コイル、少なくとも1つの円筒状シールドコイル、及び少なくとも1つのパッシブRFシールドを備え、主傾斜磁場コイルの少なくとも2つの部分コイル装置は半径R1gradientで導電体から構築され、軸方向長L1に沿ってZ軸方向に離隔され、少なくとも1つのシールドコイルは半径R1shieldで導電体から構築される。
多くの実施形態、特にワイヤからなる導電体要素を有する実施形態において、主傾斜磁場コイル及びシールドコイルの半径方向の広がりは、非常に大きいので、最小内径と最大外径の差は、もはやほぼ等しいとは考えられない。このため、特に、無視できない半径方向寸法を有する実施形態については、夫々の場合において、最小内側半径R1gradientin min及びR1shieldin min、並びに最大外側半径R1gradientout max及びR1shieldout maxが、夫々割り当てられる。特に、環状の円筒状傾斜磁場コイル装置の場合には、最小内側半径が内側半径と等しく、最大外側半径が外側半径と等しい。実施形態、特に、部分コイルの内側半径と外側半径とがほぼ同じ環状の円筒状の実施形態については、R1gradientin min=R1gradientout max=R1gradientである。
ここで以下の条件が適用される。すなわち、R1gradientout max<R1shieldin minであり、すなわち主傾斜磁場コイルは、シールドコイルの内側に構成され得る。これによって、導体要素が内側及び外側に取り付けられるシールドコイル及び傾斜磁場コイル対する単一の巻型の製造中の簡単な据え付け、並びにそういった巻型上に製造することとの両方が容易になる。技術的に、この条件は、内側空間における、特に測定容積における磁場生成と、外側空間における、特にNMRプローブの外側における傾斜磁場のアクティブシールドとに機能性を分離するために必要である。
その上、R1shieldout maxは、NMRプローブ内又はMR分光計のシム装置内に依然として据え付けることができる傾斜磁場コイル装置の最大限可能な寸法によって決定される。R1gradientin minは、傾斜磁場コイル装置の性能、並びに送信及び/又は受信コイル装置の寸法及び性能に対する要求事項によって決定される。
傾斜磁場コイル装置は、断面が円筒状である、少なくとも1つのパッシブRFシールド装置からさらに構成され、このパッシブRFシールド装置の導電性要素は少なくとも2つの最小内側半径Rihfin min及び2つの最大外側半径Rihfout max内に位置し、このとき、iは2以上の自然数である。傾斜磁場コイルの半径と同様に、内側半径及び外側半径がほぼ等しい場合、内側半径及び外側半径は、Rihfin min=Rihfout max=Rihfとみなされ、これは特に、薄い、環状の円筒状RFシールドによって達成される。
RFシールドは、少なくとも3つの部分区間からなり、これらの部分区間のうちの2つは半径R1hfを有し、これら2つの間には、L2の軸方向長を有する第3の部分区間が半径R2hfに沿って測定容積の中心に対して対称に挿入される。
以下の条件がパッシブRFシールドの半径に対して適用される。すなわち、R1hfout max<R2hfin min、R1hfout max<R1gradientin min 及びR1gradientout max<R2hfin minである。さらに、軸方向寸法は、L2<L1である。これにより結果として、中央部において、外方向に延出する凹部を有するパッシブRFシールドを備えた、アクティブシールドされた傾斜磁場コイル装置が得られる。少なくとも1つの送信及び/又は受信コイル装置がNMRプローブのこの中央部に位置するので、NMRプローブの性能は、半径R1hf上に円筒状RFシールドを有する従来技術のNMRプローブと比較して、利用可能な容積のサイズが増加することによって改善される。
正確に2つの部分コイル装置及び1つの単一シールドコイルを備える1つの主傾斜磁場コイルから構成される実施形態であって、パッシブRFシールドが中央領域においてできる限り小さい、シールドコイルまでの半径方向距離、及びエッジ領域においてできる限り小さい、傾斜磁場コイルまでの半径方向距離を有する実施形態が特に好ましい。
本実施形態に対して、上記の条件に加えて、条件R2hfout max<R1shieldin minが適用される。本実施形態は、技術的に非常に簡単に実施することができ、シールドコイルの導体要素の位置決めを制限することなくRFコイル装置に大きな容積を提供することを可能にする。このようにして、外側に向かう傾斜磁場の効率的なシールドを確実に行うことができる。シールドコイルが巻型上に取り付けられ、且つ、この巻型が小さな壁厚を有する場合は、本実施形態における送信及び/又は受信コイル装置の性能の損失はわずかでしかない。本実施形態は、図1に断面図として概略的に示されている。
特に、そうした傾斜磁場コイル装置は、好ましくは以下の構成要素から製造されてもよい。すなわち、
1.支持体上のRFシールド、夫々がチューブ形状の支持体上にある主傾斜磁場コイルの2つの部分コイル装置、及び別のチューブ形状の支持体上にある1つのシールドコイルを含む4つの構成要素からである。この製造方法は、傾斜磁場装置を製造する一般的な方法すべてに対して使用することができる。特に、この製造方法は、ワイヤで巻かれた傾斜磁場装置に対してだけでなく、導電性被覆された巻型に対しても適している。傾斜磁場コイルが、切断された金属チューブから製造される場合は、少なくとも各要素の一部に対して巻型を省略することができる。
2.夫々が、内側にある主傾斜磁場コイルの1つ又は複数の部分コイル装置、及び外側にあるシールドコイルの(xy平面によって切断された)二等分部分、並びに、支持体上にあるRFシールドを備える3つの構成要素からである。ここで、2つの二等分部分が中央区間においてかなりの程度接触している場合、2つの二等分部分からシールドコイルを製造することは、単一の円筒状支持体上に製造することと実質的に同一であると見なされる得ることに留意されたい。この製造方法によって、構成要素を位置決めする自由度が低減され、したがって製造技法によって、確実に導体要素の正確な位置決めが両方の支持体上においてできる場合は、無駄を最小限にすることができる。
3.傾斜磁場コイル装置は、RFシールドが挿入される単一の支持体の内側及び外側に製造されてもよい。この場合、RFシールドは、通常、個々の部品から組み立てられるか、又は、傾斜磁場コイルの内側の絶縁体層上に取り付けられる。この製造方法は、導電性被覆を施した巻型に対して特に適しており、機械によって製造する場合は、シールドコイルに対する主傾斜磁場コイルの複雑な位置決めなしに、高い傾斜磁場が得られる。
4.もう1つの可能性は、長軸に沿って切断された「半殻形状の」(「half−shell shaped」)支持体の内側及び外側に傾斜磁場コイル装置を製造することである。ここで、傾斜磁場装置の設計は、特に、各「半殻」間の導電性接続を全く、又はほとんど必要としないように設計され得る。これは、例えば、切断エッジを横切って主傾斜磁場コイルとシールドコイルとの間で電流を複数回やりとりさせることによって達成され得る。RFシールドは、第3の支持体上に製造されてもよく、このRFシールドは両方の半殻に挿入され、又は半殻の内側の絶縁体層上に取り付けられる。
また、特にRFシールドに対して、より多くの要素から構成される他の製造方法は、特に、RFシールドが連続的な、薄い、導電性の層によってではなく、隣接する要素間で容量性結合を有する区間によって製造される場合は、ある状況の下では利点を有することがある。
また、別の好ましい実施形態において、RFシールドの外側半径は、長さL2の中央区間においてアクティブシールドコイルの内側半径よりも大きてもよく、すなわちR2hfout max≧R1shieldin minであってもよい。これは、傾斜磁場の設計が、主傾斜磁場コイルとシールドコイルのどちらも導体要素を有さない長さL6の中央領域を含んでいない場合に可能である。この場合、送信及び/又は受信コイル装置のための容積が最大化される。しかし、通常、アクティブ傾斜磁場シールドの効率はわずかに低下し、その結果、傾斜磁場が素早く切り替わる場合、R1shieldout maxよりも大きな半径を有する導電性構造体内に、より多くの渦電流が誘起される。これは、傾斜磁場コイル装置の近くで、高い電気抵抗を有する適切な材料及び/又は非導電性材料を使用することによって、若しくは測定容積に与える影響がより少ない渦電流を生成する傾斜磁場の設計を適応させることによって、弱められなければならない。概して、以下の式、すなわち、R2hfout max=R1shieldout maxがさらに適用される。
さらに、長さL2が、少なくとも1つの送信及び/又は受信コイル装置の長さL3よりも大きい実施形態が特に好ましい。これによって、RFシールドによる性能損失を可能な限り低くすることができ、同時に傾斜磁場コイル装置の良好な効率を達成することができる。図2は、そうした傾斜磁場コイル装置をその最も単純な形態で概略的に示す。NMRプローブは、通常2つ以上の送信及び/又は受信コイル装置を備える。この場合、長さL3は、これらのコイル装置のうちの1つの磁気長を指す。送信及び/又は受信コイル装置の磁気長に対しては様々な定義があるが、しかし、これらは本発明の範囲内でほぼ同じ値として解釈されてもよい。磁気長に対するこれらの定義のうちの1つは、Z軸上のRF磁場の半値長である。
別の実施形態において、主傾斜磁場コイルの部分コイル装置が2つ以上の半径上に製造され、RFシールドが3つ以上の半径上に製造される。これは、傾斜磁場の設計に対してより柔軟性を与え、傾斜磁場の線形性及びシールドを改善し、同時に、傾斜磁場コイル装置の所与の仕様に対して、RF領域にとって利用可能な容積をさらに増加させるという利点を有する。
図3は、RFシールドが長さL2にわたって内側半径R2hfin minを有する傾斜磁場コイル装置を概略的に示す。測定容積の中心に対して対称な、L2/2≦|z|≦L4/2の2つの区間に沿って、RFシールドは、半径R3hfを有するが、このときR3hfout max<R2hfin minである。残りの長さに沿って、RFシールドは、半径R1hfを有し、本例ではR1hfout max<R3hfin minが適用されている。原理上は、RFシールドのさらなる段付け(graduation)が可能である。プローブの磁気中心に対して対称に段付けを配置する必要はない。
さらなる好ましい実施形態において、主傾斜磁場コイルの部分コイル装置は、より小さな面積を占有する。これによって、RF領域に対する容積がさらに最大化される。特に、多層の導体が半径方向に順に積み重ねられている場合に、この占有される面積の低減を達成することができる。このことは、傾斜磁場のワイヤを収容するために支持体内に溝を製造することによって解決することが技術的に簡単であり、傾斜磁場がこれらの溝に稠密に詰め込まれて巻かれるため、ワイヤにより巻かれる傾斜磁場に対して、特に、有利である。あるいは、このことは、多層のPCBを使用して、又は多層のチューブを順番に入れ子にすることによって達成することができる。この場合、導体によって占有される各半径は、半径Rigradient上の独立した傾斜磁場コイルとして見なされる必要があり、このときiは自然数(正整数)である。したがって、異なる部分コイル装置のzの位置もまた、重なり合う場合がある。
図4において、そうした傾斜磁場コイル装置が、断面で概略的に表わされており、この特定の実施形態において、RFシールドは、間隔−L2/2≦z≦L2/2において半径R2hfを有し、2つのより遠くにある間隔L2/2<|z|<L4/2において半径R3hfを有し、間隔L4/2≦|z|≦L5/2において半径R4hfを有し、及び残りの長さにわたって半径R1hfを有する。図4において、R2hf=R4hfである。これは、必ずしも適用される必要はなく、特に好ましい変形形態を示すために単に使用されているにすぎない。一般に、半径は、すべて異なっていてもよい。その上、図4において、ほぼ同じzの位置にある様々な傾斜磁場コイルの軸方向の広がりは、等しいサイズで示されている。このことを一般的に保証する必要はないが、例えば、ワイヤが溝に巻かれる場合のワイヤ傾斜磁場に対して実施するのが特に簡単である。ワイヤ傾斜磁場を実施するための別の簡単な方法は、ワイヤを「球充填」(sphere packing)となるように巻くことであり、これによって各層はその前の層よりも1つ少ないワイヤを含み、Z軸方向にワイヤ径の半分だけオフセットするようになる。
NMRのある用途にとって、送信及び/又は受信コイル装置と傾斜磁場コイル装置との間の結合の低減だけでなく、ワイヤ若しくは導体の絶縁体、接着剤、又は傾斜磁場内の支持体材料に起因するNMRの背景信号の抑制も関連している。この背景信号は、NMR信号の励起及び受信によって生成される。最良の場合は、この背景信号は、NMRスペクトルの基線の再現性よい変化をもたらし、この変化を数値的に補正することができる。これは、特に、背景信号が微弱で、対応するNMRの基線が非常に広い場合である。しかし、最悪の場合は、背景信号は、補正することができない比較的強い狭いNMRの基線を含む。できる限り完全にこの背景信号を回避するために、傾斜磁場コイル装置をRF領域から完全に切り離すことが望ましい。このことを達成するために、RFシールドを使用して、内側、外側、及び端面上で傾斜磁場を取り囲むことが必要な場合がある。また、RFシールドは、傾斜磁場電源ケーブルの領域において背景信号の結合又は受信を防ぐために、この領域において実施されてもよい。この本文中において、通常は、ほとんど同一の静磁場を有する構成要素のみがNMRの背景信号に寄与することができ、そうでなければ、主磁石の静磁場が、測定範囲に対して実質的に対称であり、その範囲の外側では急激に低下する大きさを有する平坦域を示すため、背景信号の核のラーモア周波数が、測定周波数の外側で終了するような範囲にまで測定されるスペクトルに対してシフトするためであることに留意しなければならない。
図5は、傾斜磁場コイル装置がRFシールドによって完全に包み込まれている本実施形態の変形形態を概略的に示す。ここで、RFシールドは、傾斜磁場コイル装置の内側にある要素3aと、傾斜磁場コイル装置の端面にある要素3bと、傾斜磁場コイル装置の外側にある要素3cと、傾斜磁場電源ケーブルの封入容器6とから構成されている。RFシールドは、密封された傾斜磁場領域7を形成し、RFシールドが十分なレベルのRF放射の減衰を達成する限り、この傾斜磁場領域7の中には、基本的に、RF放射は侵入することができない。このことは、導体が、関連する周波数及び温度においていくらかの表皮厚さよりも厚い場合、電気的に閉じたRFシールドによって特によく達成されうる。あるいは、また、構造化されたRFシールドを、関連する周波数に対して十分なRF不貫通性を有するように、設計することができる。しかし、構造化されたシールドは、通常、背景信号によって生成される偽像を完全に防止する程にはRFに対して十分に不貫通性があるわけではない。
端面の要素とシリンダの外側面に対して成形された要素とを、例えば、容量性オーバーラップ、はんだ付け、圧縮、導電性の接着剤を用いた固着などによって接続して、必要なレベルにまでRFシールドのRF不貫通性を保持することができる。
図6は、RFシールドが、RFシールドの中央領域(3d)に対してR2hfout max≧R1shieldout maxが当てはまるように実施される実施形態を示す。結果として、送信及び/又は受信コイル装置の性能に関連するRF領域の容積をさらにもっと増加させることができる。これを達成するために、シールドコイルは、長さL6のその中心において、導体を含まない対称な領域を有さなければならない。この場合、半径R2hfout maxは、一体化された傾斜磁場コイル装置を有していない、又はRFシールドのない傾斜磁場コイル装置を有するNMRプローブのRFシールドの半径と同一である。
RFシールドの上記の変形形態において、背景信号を生成する材料は、RFシールドによって「詰め込まれている」(packed in)。これに対する代替として、RF不貫通性のRFシールドは、RF領域を外側に対して密封することによって、傾斜磁場装置の内側で実施されてもよい。これによって、例えば、実際のRF領域の外側の材料に起因するNMRの背景信号が受信されるのを防ぐ。すなわち、RF領域は、この領域の外側のいかなる信号も受信することができないように閉じ込められる。この理由で、RF領域の端面は、RFに対して可能な限り不貫通でなければならない。しかし、通常、プローブに測定サンプルを挿入しなければならないので、これは、片側においてのみ完全に達成されうる。この挿入開口は、例えば、遮断周波数未満で動作し、ひいてはRF波に対して指数関数的な減衰を示す導波路を使用して、閉じられてもよい。これが、図7に概略的に示されている。その上、RF電源ケーブルは、これらが外部空間にいかなる放射も放出することができないように、RFシールドを通して挿入されなければならない。
特に好ましい実施形態において、RFシールドは、巻型上に(例えば、真空蒸着、スパッタリング、CVD、ガルバニックコーティング、固着、型締め、印刷、又は塗装によって)取り付けられる。これは、内部の被膜を行う必要がなく、RFシールドを単に外側に取り付けるだけであるという利点を有する。これは、技術的に実施するのがかなり容易である。加えて、シリンダの外側面上にRFシールドを構造化することもまた、技術的により簡単である。構造化によって、RFシールドに誘起される渦電流がRFシールドにおける電気的遮断により低減されるので、傾斜磁場コイル装置の「回復挙動」(recovery behavior)を改善することができる。本発明の幾何学形状に適合し得るパターニングされたRFシールドの様々な変形形態が、文献において言及されている。本発明によるRFシールドの実行は、従来技術から知られているパッシブRFシールドを実施するための概念をすべて明示的に包含する。
NMR用途における典型的な寸法のために、RFシールドの個々の区間間の電気的な接続は、支持体の内側よりも外側で実施する方がかなり容易である。これは、例えば、支持体の外側に据え付けるときにはんだ付けすることによって導電性接続をする場合に特に当てはまる。同様に、フレキシブルプリント回路板(PCB)上に構成されるRFシールドは、例えば、固着又は型締めによって、外側から巻型上に簡単に取り付けることができる。
その上、巻型は、RFシールドを効果的に冷却することが可能な高い熱伝導率を有する材料(セラミックの、多結晶の形態の、又は単結晶としての、酸化アルミニウムや、窒化アルミニウムや、窒化シリコンや、又は炭化シリコン、例えばサファイアなど)から製造することができる。これは、RFシールドの雑音の寄与を可能な限り小さく保っておくために、極低温で冷却されるRFコイル装置を有するプローブにとって、特に必要である。さらに、これはまた、例えば巻型に埋め込まれた又は取り付けられた冷却液チューブによって動作中に冷却を行うことができるため、高電流で動作しなければならない傾斜磁場にとって有利である。こうして、本発明の傾斜磁場装置のデューティサイクル及び許容可能な最大電流を増加させることができる。
RFシールドの様々な半径間の移行部分に傾きがついている場合は、支持体上にRFシールドを製造するのが特に容易である。このタイプの巻型上に導電性被覆を施すことは、技術的にかなり容易である。傾き部分は、円錐形であってもよいが、より複雑な幾何学形状も含むことができる。
本発明の範囲内で提示されたパッシブRFシールドの設計は、従来技術によるRFシールド上の渦電流を低減するための様々な実施態様の選択肢と組み合わされてもよい。しかし、スロットがほとんどない又は全くない薄い金属層が特に好ましい。「薄い」とは、層dの厚さが、関連する周波数範囲において電気的な侵入深さ(表皮厚さ)δと同じ大きさ、すなわち、0<d<10δであるが、特に0<d≦3δの金属層を意味する。
スロットがつけられたシールドに対して、個々の導体要素間の容量性接続は、スロット間の容量性オーバーラップとして好ましくは実施される。これによって半径の寸法が最小になる。その上、誘電体層厚さが小さな容量性オーバーラップの方が、同じ容量値を有する容量性接続ではあるが導体要素間の距離がより大きい場合に比べて、残留するギャップを通り抜ける残留磁束が小さいため好ましい。より大きなRFシールドの場合には、離散のコンデンサを使用して容量性接続を行うこともでき、これによってより柔軟に要素を選択することができる。
1a〜1f 主傾斜磁場コイルの部分コイル装置の導電体区間
2,2a〜2c アクティブシールドコイル
3 パッシブRFシールド
3a〜3e パッシブRFシールドの部分区間
4 RF送信及び/又は受信コイル装置
z z軸
L1 R1gradientin minとR1shieldin minとの間に導体要素がない主傾斜磁場コイルの部分コイル装置間の軸方向間隔の長さ
L2 RFシールドの第3の部分区間の軸方向長
L3 RF送信及び/又は受信コイル装置の軸方向長
L4,5 RFシールドの様々な領域の軸方向長
L6 シールドコイルの2つの部分コイル装置間の軸方向間隔
R1gradientin min 主傾斜磁場コイルの最小の内側半径
R1gradientout max 主傾斜磁場コイルの最大の外側半径
R1shieldin min シールドコイルの最小の内側半径
R1hfout max RFシールドの少なくとも2つの部分区間の最大の外側半径
R2hfin min RFシールドの第3の(中央の)部分区間の最小の内側半径
R2hfout max RFシールドの第3の(中央の)部分区間の最大の外側半径
R2gradientin min 主傾斜磁場コイルの第2の部分コイル装置の最小の内側半径
R3gradientin min 主傾斜磁場コイルの第3の部分コイル装置の最小の内側半径
Rihfin min(i∈N) RFシールドの様々な部分区間の最小の内側半径

Claims (12)

  1. Z軸の方向に整列した主磁場を生成する主磁場磁石を備えたMR(磁気共鳴)分光計において使用するためのアクティブシールドされた円筒状傾斜磁場コイル装置において、電流が流れるとき、前記傾斜磁場コイル装置は、ゼロ交差が測定容積の中心に位置する前記Z軸が貫通する前記測定容積内にZ軸傾斜磁場を生成し、前記傾斜磁場コイル装置は、少なくとも1つの主傾斜磁場コイル(1a,1b;1a,1b,1c,1d,1e,1f)及び少なくとも1つのアクティブシールドコイル(2;2a,2b,2c)を有し、前記主傾斜磁場コイル(1a,b;1a,1b,1c,1d,1e,1f)は、前記Z軸方向において、長さL1だけ且つ前記測定容積の前記中心に対して対称に、互いに離隔した少なくとも2つの円筒状部分コイル装置(1a及び1b;1a,1b,1c及び1d,1e,1f;1,1b及び1c,1d)から構築され、前記円筒状部分コイル装置の軸は、前記Z軸と同一直線上にあり、前記円筒状部分コイル装置(1a及び1b;1a,1b,1c及び1d,1e,1f;1a,1b及び1c,1d)は、少なくとも一部は前記Z軸の周りに最大の外側半径R1gradientout maxで巻かれた導電体区間から構築され、前記アクティブシールドコイルの少なくとも1つ(2;2a)は、前記Z軸の周りの最小の内側半径R1shieldin min上の導電体から構築され、このときR1shieldin min>R1gradientout maxである、傾斜磁場コイル装置において、
    前記主傾斜磁場コイル(1a,1b;1a,1b,1c,1d,1e,1f)の最小の内側半径R1gradientin minとR1shieldin minとの間の半径範囲における前記測定容積の前記中心に対して対称な、軸方向長L1に沿った中空の円筒状区間において、前記傾斜磁場コイル装置の導電体要素は1つも存在せず、
    電気的に相互に接続された少なくとも3つの部分区間(3a,3b,3c)から構築されるパッシブRFシールド(3)が設けられ、前記少なくとも3つの電気的に相互に接続された部分区間のうちの2つの部分区間(3a,3c)は、前記Z軸の周りに最大の外側半径R1hfout maxで配置され、これらの前記2つの部分区間(3a,3c)の間に、軸方向長L2並びに最小の内側半径R2hfin min及び最大の外側半径R2hfout maxを有する第3の部分区間(3b)が前記Z軸の周りに配置され、このとき、R1hfout max<R1gradientin min及びR1gradientout max<R2hfin min<R2hfout max及びL2<L1が適用されることを特徴とする傾斜磁場コイル装置。
  2. R2hfout max<R1shieldin min
    又は
    R2hfin min≧1.1・R1gradientout max及びR2hfout max≧0.8・R1shieldin min
    又は
    R2hfin min≧R1gradientout max+3mm及びR2hfout max≧R1shieldin min−3mm
    のいずれかが適用されることを特徴とする請求項1記載の傾斜磁場コイル装置。
  3. 前記Z軸の周りに巻かれた前記導電体区間(1a,1b;1a,1c,1d,1f;1a,1d)が、断面が円形のワイヤから、又はストリップ導体から、又は誘電性の巻型上に被覆された導電層から構築されることを特徴とする請求項1又は2に記載の傾斜磁場コイル装置。
  4. 前記主傾斜磁場コイルの、軸方向に離隔した円筒状部分コイル装置の対(1a及び1f,1b及び1e,1c及び1d)のうちの少なくとも2つが異なる最小の内側半径(R1gradientin min,R2gradientin min,R3gradientin min)を有し、且つ/若しくは前記パッシブRFシールド(3)の、少なくとも2つの部分区間(3a,3b,3c,3d)が異なる最小の内側半径(R1hfin min,R2hfin min,R3hfin min,R4hfin min)を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  5. 前記円筒状部分コイル装置(1a及び1b;1a,1b,1c及び1d,1e,1f;1a,1b及び1c,1d)のうちの少なくとも1つが半径方向に積み重ねられた複数の導電体区間(1a,1b;1a,1c,1d,1f;1a,1d)から構築されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  6. 前記主傾斜磁場コイルの前記円筒状部分コイル装置(1a及び1f,1b及び1e,1c及び1d)と少なくとも1つのアクティブシールドコイル(2;2a,2b,2c)とが、入力電気ケーブルの開口部を除き、前記パッシブRFシールド(3)によって完全に包み込まれており、
    前記主傾斜磁場コイルの前記円筒状部分コイル装置(1a及び1f,1b及び1e,1c及び1d)の半径方向内側表面及び軸方向端面、並びに前記少なくとも1つのアクティブシールドコイル(2;2a,2b,2c)の半径方向外側表面及び軸方向端面が前記パッシブRFシールド(3)によって包み込まれていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  7. 前記パッシブRFシールド(3)が、RF放射に対して不貫通性でありRF放射が漏れ得ない空間の領域を、包み込むように成形されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  8. 前記パッシブRFシールド(3)が支持体上に取り付けられ、前記パッシブRFシールド(3)のRF不貫通性は、前記パッシブRFシールド(3)の要素を容量性オーバーラップさせることによって、及び/又ははんだ付けすることによって、及び/又は圧縮によって、及び/又は導電性接着剤を用いて固着させることよって達成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  9. 前記パッシブRFシールド(3)は、真空蒸着、及び/又はスパッタリング、及び/又はCVD、及び/又はガルバニックコーティング、及び/又は印刷、及び/又は塗装、及び/又は固着によって前記支持体上に取り付けられることを特徴とする請求項8記載の傾斜磁場コイル装置。
  10. 前記電気的に相互に接続された部分区間のうちの少なくとも2つ(3a,3c)が最大の外側半径R1hfout maxで前記Z軸の周りに円筒対称に配置され、これらの2つの部分区間(3a,3c)の間に、軸方向長L2と、最小の内側半径R2hfin minと、最大の外側半径R2hfout maxとを有する第3の部分区間(3b)が前記Z軸の周りに配置され、前記第3の部分区間(3b)と前記2つの他の部分区間(3a,3c)の夫々との間に、移行区間(3d,3e)が配置され、前記移行区間(3d,3e)は、異なる半径上に配置された前記部分区間(3a,3b及び/又は3c,3b)を軸方向長L8に沿って相互に接続することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置。
  11. 前記移行区間(3d,3e)は、円錐形要素の形態であることを特徴とする請求項10記載の傾斜磁場コイル装置。
  12. 軸方向長L3<L2に沿って前記半径R2hfin minの内側に、前記測定容積の前記中心に対して対称に配置されるRF送信及び/又は受信コイル装置(4)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の傾斜磁場コイル装置を備えたMR分光計。
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