JP5154920B2 - 伸縮ブーム装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、複数のブームの数を(例えば七段等)更に増設しても、ワイヤの掛け回しの複雑さを抑えつつブームを長尺にし得る伸縮ブーム装置を提供することを目的としている。
さらに、本発明に係る伸縮ブーム装置によれば、第二のテレシリンダの第二のロッド先端の上面に且つ第一のテレシリンダ側に、伸縮方向に沿って回転するローラが設けられており、第一のテレシリンダのチューブ下面に、前記ローラに当接するスロープが設けられており、このスロープは、ローラが乗り上げることによって、隣接して配置されている二本のテレシリンダ相互の伸縮作動時の干渉を防止するような傾斜面になっているので、二本のテレシリンダ相互の伸縮作動時の干渉を防止する上で好適である。また、二本のテレシリンダのロッド伸長させたときに、付設したローラを支持脚とすれば、二本のテレシリンダの伸縮動作を円滑にする上で一層好適である。
図1は、本発明に係る伸縮ブーム装置の一実施形態を説明する図である。なお、この伸縮ブーム装置は、油圧クレーンに用いられる例であり、同図は伸縮ブーム装置を全伸長した状態での側面図であり、複数のブームについては縦断面を図示している。
同図に示すように、この伸縮ブーム装置1は、複数のブーム10〜16と、それら複数のブームを伸縮する伸縮機構とを備えて構成されている。ここで、本実施形態は、七段の入れ子型をなす例であって、基端側(同図左側)の大きなブームから順に、基端ブーム10、第一中間ブーム11、第二中間ブーム12、第三中間ブーム13、第四中間ブーム14、第五中間ブーム15および先端ブーム16が、順次摺動自在に嵌挿されている。そして、これら複数のブーム10〜16が、第一および第二の伸縮手段を有する伸縮機構の作動に応じて伸縮されるようになっている。
伸縮機構の第一の伸縮手段は、図1に示すように、複数のブーム内部に配設された二つのテレシリンダ21、24を有している。
これら二本のテレシリンダ21、24は、複数のブーム10〜16の伸縮方向に沿って隣接して配置されている。そして、二本のテレシリンダ21、24のうち、第一のテレシリンダ21は、通常の油圧シリンダ同様に、一段のロッド23を有している。一方、第二のテレシリンダ24は、同軸に設けられた二段のロッドを有する多段シリンダになっている。なお、第一のテレシリンダ21のロッド23の先端部には、二本のテレシリンダ21、24に連通する圧油給排管路29が付設されており、この圧油給排管路29によって、二本のテレシリンダ21、24の各ロッドの伸縮に必要な圧油が給排されるようになっている。
ここで、この第二のテレシリンダ24は、その第一ロッド26先端の上面に且つ第一のテレシリンダ21側に、伸縮方向に沿って回転する第一ローラ2が設けられている。また、第一テレシリンダ21の尾端には、そのチューブ22尾端の下面に且つ第二のテレシリンダ24側に、伸縮方向に沿って回転する第三ローラ3が設けられている。
そして、上記第二の伸縮手段は、二つのテレシリンダ21、24のうち、上述した第二テレシリンダ24の伸縮作動に連動するように、複数のシーブ31〜36およびワイヤロープ41〜45を組み合わせてなる伸長用の手段、および縮小用の手段から構成されている。
上述の構成により、この第二の伸縮手段は、第二テレシリンダ24の第二ロッド27の伸縮作動に連動してワイヤロープ41〜45の張力を利用して複数のブーム10〜16のうち、先端側の所定のブームとして、第四中間ブーム14、第五中間ブーム15および先端ブーム16全部を同時に伸縮させるようになっている。
この伸縮ブーム装置1は、図3および4に示す全縮小した状態から伸長されるときは、まず、図6に示すように、第一テレシリンダ21のロッド23が伸長され、これにより、図5に示すように、基端ブーム10内から第一中間ブーム11が突出することによって、各中間ブーム11〜15および先端ブーム16全体が基端ブーム10内から張り出す。
次に、図8に示すように、第二テレシリンダ24の第一ロッド26が伸長され、第三ロッド27およびチューブ25がブーム先端側にスライド移動していく。これにより、図7に示すように、第一中間ブーム11内から第二中間ブーム12が突出することによって、中間ブーム12〜15および先端ブーム16全体が第一中間ブーム11内から張り出す。
ここで、この伸縮ブーム装置1によれば、第一の伸縮手段は、複数のブーム10〜16を伸縮するための二本のテレシリンダ21、24が伸縮する方向に沿って隣接して配置されているので、本実施形態のように、複数のブーム10〜16の段数を七段にしても、ワイヤの掛け回しの複雑さを抑えつつブームを長尺にすることが可能である。
なお、本発明に係る伸縮ブーム装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能であることは勿論である。
2 第一ローラ
3 第二ローラ
4 スロープ
8、9 ガイドローラ
10 基端ブーム
11 第一中間ブーム(二段目のブーム)
12 第二中間ブーム(三段目のブーム)
13 第三中間ブーム(四段目のブーム)
14 第四中間ブーム
15 第五中間ブーム
16 先端ブーム
21 第一テレシリンダ
22 チューブ
23 ロッド
24 第二テレシリンダ
25 チューブ
26 第一ロッド
27 第二ロッド
28 グランド部
29 圧油給排管路
31 第一シーブ
32 第二シーブ
33 第三シーブ
34 第四シーブ
35 第五シーブ
36 第六シーブ
41 第一ワイヤ
42 第二ワイヤ
43 第三ワイヤ
44 第四ワイヤ
45 第五ワイヤ
51 第一連結ピン
52 第二連結ピン
53 第三連結ピン
54 第四連結ピン
Claims (1)
- 基端側から先端側に順次摺動自在に嵌挿された複数のブームと、それら複数のブームを伸縮する伸縮機構とを備え、該伸縮機構が、前記複数のブーム内部に配設されたテレシリンダを有する第一の伸縮手段と、その第一の伸縮手段の伸縮作動に連動してワイヤロープの張力を利用して複数のブームのうちの所定のブームを伸縮させる第二の伸縮手段とを有する伸縮ブーム装置であって、
前記第一の伸縮手段は、二本のテレシリンダを有し、これら二本のテレシリンダが前記複数のブームの伸縮方向に沿って隣接して配置されており、第一のテレシリンダは、基端側の基端ブームに対して基端側から二段目のブームを伸縮し、第二のテレシリンダは、同軸に設けられた二段のロッドを有し、これら二段のロッドのうち、第一のロッドの伸縮によって基端側から三段目のブームを伸縮し、第二のロッドの伸縮によって四段目のブームを伸縮するとともに、前記第二の伸縮手段を連動させて五段目以降の他のブーム全部を同時に伸縮するようになっており、
前記第二のテレシリンダは、その第二のロッド先端の上面に且つ前記第一のテレシリンダ側に、前記伸縮方向に沿って回転するローラが設けられており、前記第一のテレシリンダは、そのチューブ下面に、前記ローラに当接するスロープが設けられており、当該スロープは、前記ローラが乗り上げることによって前記隣接して配置されている二本のテレシリンダ相互の伸縮作動時の干渉を防止するような傾斜面になっていることを特徴とする伸縮ブーム装置。
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