JP5153862B2 - 高被写界深度撮像システム及び虹彩認証システム - Google Patents

高被写界深度撮像システム及び虹彩認証システム Download PDF

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Description

本発明は、一般的には撮像システム、中でも高被写界深度撮像システムに関する。更に詳しくは、高被写界深度虹彩認証システムに関する。
人間は、指紋、虹彩パターン、声等、様々な固有の肉体的特徴を有し、それらを測定することにより個人の識別が可能となる。かかる特徴の測定技術は、「バイオメトリクス」として知られている。
生体識別(「認証」)を行うのに人の虹彩パターンを測定することを、「虹彩認証」と呼ぶ。虹彩認証は、人の虹彩の像を撮り、そしてパターン認識技術を用いて目の「指紋」と同等のものを生成することを含む。しかし、虹彩イメージは、指紋と異なり、対象物と物理的な接触を必要としないため、指紋よりも目立たない方法で得られる。
虹彩認証システムに関する初期の研究は、次の文献に記載されている。なお、これらの論文及び特許は、引用をもって本願に含むものとする。
米国特許第5,291,560号(Daugman, "Biometric personal identification system based on iris analysis") 米国特許第4,641,349号(Flom et al., "Iris recognition system")
「How iris recognition works.」John G. Daugman著,(IEEE transactions on Circuits and Systems for Video Technology, 14(1), January 2004, pp. 21-30
虹彩認証は、片方又は両方の虹彩を比較的高い解像度で撮像して、できるだけ多くの虹彩の詳細を得られるようにすることが必要である。その撮像はまた、虹彩が立体的であり且つ一部のラチチュードが虹彩像を撮る光学系に対する対象者の目の正確な位置にあることが必要であるため、比較的高被写界深度において行われなければならない。光学系はまた、必要な画像処理を行うために、虹彩全体のみならず目の周りの顔の一部も撮るのに十分な視角(field-of-view; FOV)を有する必要がある。
多くの虹彩認証の主な欠点は、高被写界深度、十分に広い視角、高解像度という光学系の必須条件が多少矛盾していることである。例えば、高解像度の撮像システムは比較的大きい開口数(NA)(つまり、小さいF/♯)を必要とし、高被写界深度は比較的小さい開口数(つまり、大きいF/♯)を必要とする。比較的大きい開口数はまた、光学系の集光力を減少させ、虹彩像を撮るのに長い露光を必要とする。そして、これはまた、虹彩像がぼやけたり、遮られたりしないように、長い時間対象物が静止し続け、その目を動かさない(或いは瞬きしない)ことを必要とする。
同光学設計によりもたらされた課題を克服するため、波面符号化や比較的複雑な光学系を含む、様々なアプローチがなされてきた。しかし、幅広い条件や状況において必要な光学撮像処理を提供する、単純ではあるが強固な光学系を有する虹彩認証システムは求められ続けている。
本発明の一の態様は、高被写界深度(DOF)において人の片方又は両方の虹彩を撮像する虹彩認証(I−R)システムである。I−Rシステムは、i)撮像波長λIMで人の顔領域に照射し、同顔領域は片方又は両目と、少なくとも額部を含み、ii)額部にスポットを形成する照射システムを備える。I−Rシステムはまた、高被写界深度DOF内に物体面を、対応して高焦点深度DOF’内に像面を有する光学系を備える。イメージセンサは像面に配されている。光学系は、回折限界の光学系に比して被写界深度DOFが50%から500%の間の割合で増加するような撮像波長λIMの球面収差(SA)量を付与する。光学系は、顔領域が被写界深度DOF内に位置したとき、イメージセンサに顔領域の像を形成するよう構成されている。顔領域の像は、額のスポットの像を含む。I−Rシステムはまた、イメージセンサと照射システムとに電気的に接続されたコントローラを備える。コントローラは、イメージセンサと照射システムの動作を制御し調整する。コントローラはまた、顔領域の像に画像処理を施して、額のスポットから得られた額距離情報を使用して生成した向上変調伝達関数(MTF)に基づき、片方又は両方の虹彩の向上させた像を生成する。
本発明の他の態様は、人の少なくとも一方の虹彩の向上させた像を生成する方法である。同方法は、人の少なくとも片方の目と人の額部とを含む人の顔領域の原画像を生成することを含む。原画像は、回折限界の光学系に比して光学系の被写界深度DOFを50%から500%の間の割合で増加させる球面収差を有する光学系を使用して生成される。同方法はまた、原画像を電子的に撮り、対応する原変調伝達関数(MTF)を有するデジタル化した原画像を生成するイメージセンサを使用することを含む。そして同方法は、光学系に対する人の位置に基づき、デジタル化された原画像における所定のデフォーカス量を決めることを含む。同方法はまた、原MTFにデフォーカス量に応じた利得関数をかけることにより、原MTFから向上MTFを生成することを含む。同方法は更に、向上MTFをデジタル化した原画像に付与して向上させた画像を得ることを含む。
本発明のその他の態様は、物体のコントラストを向上させた画像を生成する、向上DOF撮像システムである。同システムは、回折限界の光学系に比して被写界深度DOFが50%から500%の間の割合で増加するような撮像波長λIMの球面収差(SA)量を有する光学系を備える。物体がDOF内にあり且つ光学系から所定の距離にあるとき、像面に物体の像を生成するように構成されている。撮像システムはまた、像面に配され、原画像としての画像を示す電気信号を生成するイメージセンサを備える。撮像システムはまた、イメージセンサに電気的に接続され、画像処理能力を有するコントローラを備え、コントローラは、電気信号を受信し、物体の距離に基づき生成された向上変調伝達関数(MTF)を使用して原画像に画像処理を行って向上させた画像を得る。
上記概要的説明や以下に述べる本発明の詳細な説明は、本発明の実施態様を示すものであって、請求の範囲に記載された本発明の性質及び特徴を理解するための概要又は構成を提供することを意図していることは理解されるべきである。添付の図面は本発明を更に理解されるよう含まれるものであり、本明細書に盛り込まれその一部をなすものである。図面は本発明の多様な実施形態を示しており、説明とともに本発明の本質や作用を説明するものである。
本発明による虹彩認証(I−R)システムの実施例全体の概略図である。 左右虹彩、左右瞳孔及び左右強膜を示す人の目の拡大画像である。ここでは、人にとっての「左」及び「右」とする。 aからgの曲線によって示したデフォーカス量を変化させるための回折限界の変調伝達関数(MTF)のプロットである。 理想化された撮像光学系のスルーフォーカスによる光強度分布のプロットである。点線の楕円は焦点深度を示す。 aからhの曲線によって示すように、0.75λの球面収差を有する撮像光学系のデフォーカス量を変化させるための変調伝達関数(MTF)のプロットであり、比較のためにゼロフォーカスの回折限界のMTFと共に示す。 図4AのMTFの光強度のプロットと同じタイプであって、球面収差の存在により図3Bの回折限界の場合と比べどのように焦点深度(点線)が延長されるかを示す。 NA=0.0063の物体空間において1ミリあたり3ラインペア(lp/mm)でスルーフォーカスMTFをプロットしたものである。 図5A〜5Dは、0.7λの球面収差を有する光学系の様々な像高さについての光路差(OPD)のプロットである。 向上被写界深度を提供する単一レンズ要素を含む、図1のI−Rシステムの光学系の実施例の概略図である。 ダブルガウスのレイアウトに基づく複数レンズ要素を含む、図1のI−Rシステムの光学系の実施例の概略図である。 2要素前方負レンズ群と5要素後方正レンズ群とを採用した、図1のI−Rシステムの光学系の実施例の概略図である。 図7A〜7Cは、表2Aで示し図6Bに示された光学系の赤、青、緑の波長光のOPDのプロットである。図7Dは、表3Aで示し図6Bに示された光学系の変調伝達関数(MTF)のプロットである。 図8A〜8Cは、表3Bで示し図6Cに示された光学系の赤、青、緑の波長光のOPDのプロットである。図8Dは、表3で示し図6Cに示された光学系の変調伝達関数(MTF)のプロットである。 図1のI−Rシステムの照射システムの実施例を示す概略図である。 図10A及び図10Bは、図1に示すものと類似するI−Rシステムの概略図であって、額の距離を測定するのに用いられる複数の主要な幾何学パラメータと照射領域とを示す。 図11は、図1に示すものと類似するI−Rシステムの概略図であって、額の距離を測定するのに用いられる複数の主要な幾何学パラメータと照射領域とを示す。 スポット高さhの関数である、額距離DHの距離測定に用いられるスクリーンの前面図である。 額距離DHの関数である、レーザスポット像高さh’のプロットである。 図1のI−Rシステムのコントローラの実施例を示す概略図である。 図1のI−Rシステムの光学系に関し、各デフォーカス位置について測定された(原)MTFのプロットである。 測定された原MTFに対し、画像処理から得られた向上MTFのゲインの各デフォーカス位置のプロットである。 画像処理後に得られた典型的な「出力」即ち向上MTFの各デフォーカス位置のプロットである。 画像のリンギングによって発生するオーバシュートΔosを示す、エッジの画像の位置に対する光強度Iのプロットである。 ベストフォーカスでの測定された原MTFと向上(出力)MTFのプロットであり、画像処理による画像解像度のリカバリを示す。 瞳の位置分析に用いられるスポットの目からの反射の写真である。 本発明のI−Rシステムによって撮られた顔領域の像であり、瞳の位置決めに用いられる、基準目テンプレートに対し像が明確な相関ピークを示している。 相関関数対距離をプロットしたものであり、左右の目からのそれぞれの反射に相当するピークPR及びPLとして目の反射がどのように生じるかを示す。 目の動きによる画像のぼやけを示し、また目の反射の動きを示す左目の画像。 連続する目の画像に関し目の反射の画像の画素位置をプロットしたものであり、目が動いている間目の反射が測定可能な路に沿ってどのように動くかを示す。 相関振幅と画像番号のプロットであり、片方又は両方の目を瞬きしたとき相関がどのように変化するかを示す。
本発明の好適な実施例について詳細に説明する。同例は添付の図面に示されている。可能な限り、図面を通じて同様の部分については同様の参照符号を用いる。以下の例では本発明の範囲内で多様な変形や変更が行われてもよい。また異なる実施例の各態様は多様に組み合わされて、他の実施例を創出してもよい。したがって、本発明の真の範囲は本開示の全体から理解されるべきものであり、ここで記載する実施形態を鑑みて理解されるべきであり、実施形態に限定されるべきではない。
本発明は、向上DOF撮像システムに関する。まず、本発明の向上DOF撮像システムに基づく虹彩認証(I−R)システム全体について説明し、次いで同I−Rシステムを構成する各部の詳細を、本発明をなす方法及びプロセスとともに説明する。
<I−Rシステム全体>
図1は、本発明による虹彩認証(I−R)システム10の実施形態全体の概略図である。I−Rシステム10は、光軸A1を有し、同光軸に沿って撮像光学系20が配されている。同撮像光学系は、横倍率ML、縦倍率MA=(ML2、物体空間OSにおける物体面OP及び像空間ISにおける像面IPを有する。光学系20は、物体空間OSに、物体が撮像されフォーカスされた状態が可能となる被写界深度DOFを有する。同様に、光学系20は、像空間ISに、物体の像がフォーカスされた状態にある対応する焦点深度DOF’を有する。したがって、物体及び像面OS及びISは、物体とその対応する像の理想的な位置であって、通常は最適物体位置及び「ベストフォーカス」位置にそれぞれ相当する。実際には、これらの面はそれぞれ被写界深度DOF及び焦点深度DOF’内のどこかにあたる。被写界深度DOF及び焦点深度DOF’は、光学系20の特性によって決められ、本発明のI−Rシステムにおけるこれらの相関関係及び重要性は後ほど詳細に説明する。
I−Rシステム10はまた、光学系20と光学的に連通するように光学系の像面IPに配された光電面32(例えば、電荷結合装置アレイ)を有するイメージセンサ30を備える。
人35は、物体空間OSに位置し、両目34を含むその顔の一部(「顔部」44)が光学系20に対する「物体」となる。図2は、左右虹彩36L,36R、左右瞳孔38L,38R及び左右強膜40L,40Rを示す人35の目34L,34Rの拡大画像である。なお、ここでは、人35にとっての「左」及び「右」とする。
人35は、左右の目34L,34Rが光学系20の被写界深度DOF内(例えば、物体面OP)に位置するように配される。人の額42は光学系20から距離DHに位置する。距離DHは、ここでは「額距離」と称することとし、後述するように光学系20に対する目34の適切な位置決めを行うのに使用される。光学系20は顔部44の像44’を形成し、顔部の像44’は目34L,34R、特にその虹彩36L,36Rの像を含む。像44’はまた、後述する理由により人の額又はその一部を含む。
I−Rシステム10は更に、コンピュータや同様の装置等のコントローラ50を備え、(例えばコンピュータ読み取り可能な媒体のソフトウエア等の命令を介して)I−Rシステムの各部の動作を制御する。コントローラ50の実施例は後述する。
コントローラ50は画像処理部54を有する。画像処理部54は、イメージセンサ30に電気的に接続され、イメージセンサからの原画像信号SRIを受信し処理して、処理後の画像信号SPIを生成する。
I−Rシステム10はまた、コントローラ50に電気的に接続された照射システム60を有する。照射システム60は、顔部44を対応する照射領域48とともに照射する、光軸A2に沿った第1の照射ビーム68を付与するよう構成されている。照射システムはまた、人の額42にスポット80等のマークを形成する、軸A3に沿った第2の照射ビーム70を付与するよう構成されている。照射システム60は、照射制御信号S1によりコントローラ50によって制御される。
I−Rシステム10はまた、コントローラ50に動作可能に連結されたデータベース部90を備える。データベース部90は、処理された画像信号SPIを受信するコンピュータ読み取り可能な媒体であり、処理された画像信号である虹彩36L及び36Rの処理後デジタル画像を格納する記憶部92を有する。記憶部(「メモリ」)92は、コンピュータ読み取り媒体であれば何でもよく、データを格納できる、RAM、ROM、EPROM、PROM、EEPROM、ディスク、フロッピィディスク、ハードディスク、CD−ROM、DVD等であるが、これらに限定されない。実施例では、データベース部90は、コントローラ50に含まれている。よってデータベース部90は、人の認証を行うために他の虹彩と比較することができる虹彩画像のライブラリを含む。
I−Rシステム10の一般的な動作においては、まず人35が物体空間OP内に正しく位置しその目34が光学系20の被写界深度DOF内にあるようにする。次いでコントローラ50は、照射制御信号S1を照射システム60に送信し、これにより照射システムが照射ビーム68を発生させる。照射ビームは照射領域48とともに顔部44に照射する。コントローラ50はまた、制御信号S30を送信して所定の照射時間イメージセンサ30を動作させ、光学系20に形成された顔部の像44’が光電面32によって捉えられる。イメージセンサ30はその「原」像44’をデジタル化し、その原の捉えられた像を示す電子原画像信号SRIを生成する。画像信号SRIはコントローラ50、特にその中の画像処理部54に送られる。実施例では、イメージセンサ30はスポット80を含む像44’の部分から別の電子スポット信号SSを生成するため、スポット信号は画像信号SIとは別に処理される。
次いで画像処理部54は、原画像信号SRIをデジタル処理して、電子処理後の画像信号SPIとして表わされた、対応する処理後画像を生成する。画像処理部54はまた、原画像信号SRIからスポット信号SSを抽出(或いは、イメージセンサ30から送信されたスポット信号SSを使用)して、後述するように三角測量によって距離DHを求める。画像処理部54は、距離DHを用いて原画像信号SRIをデジタル処理(例えば、フィルタ、圧縮等)し、向上させた虹彩36L、36Rのデジタル画像を示す上記の処理後画像信号SPIを生成する。そして、これらの画像は、虹彩認証のために別々に用いられてもよいし、一緒に用いられてもよい。
次いでコントローラ50を利用して、データベース部90に格納された処理後の虹画像にアクセスし、他の格納された虹彩画像や、最近取得された処理後の虹彩画像と比較し、人の認証を行う。
<光学系>
上述の通り、撮像光学系20は、それぞれの設計によって決まる、物体空間OSにおける被写界深度DOFと、像空間ISにおける焦点深度DOF’を有する。従来の光学系の被写界深度DOF及び焦点深度DOF’は、フォーカスを通じて点広がり関数(PSF)のエボリューションを測定することによって確定され、所定の用途としては許容できる解像度Rの損失量を特定することによって求めることができる。「最小錯乱円」はしばしば、焦点深度DOF’の限界を決めるパラメータとされる。
本発明では、被写界深度DOF及び焦点深度DOF’は、光学系20にある球面収差(SA)量を与えることにより拡張される。実施例では、0.2λIM≦SA≦5λIMとなる(ただし、λIMは撮像波長である。)。実施例では、撮像波長λIMにおける光学系の球面収差量は、被写界深度DOF又は焦点深度DOF’が、回折限界の光学系に比して、50%から500%の間の割合で増加するような量である。選択した球面収差量を加えることにより、被写界深度DOFにおける増加量を制御できる。後述する例示の光学系の設計は、選択した球面収差量が加えられるようになっているため、被写界深度DOFの選択も増え、像形成に対する他の収差の悪影響が増すこともない。
被写界深度DOF及び焦点深度DOF’は、光学系20の縦倍率MA及び横倍率MLに対し、DOF’=(MA)DOF=(ML2の関係式によって関連付けられているため、I−Rシステム10は、利便性のため「拡張された被写界深度」を有すると言われている。当業者であれば、この表現がI−Rシステムが「拡張された焦点深度」を有することを意味することも認識する。したがって、下記においては、被写界深度DOF又は焦点深度DOF’は、文脈に応じて使用される。
変調伝達関数(MTF)はまた、スルーフォーカスの像の解像度R及びコントラストCを調べることにより焦点深度DOF’を特徴付けるためにPSFと併せて用いることができる。ここで、「変調」又は「コントラスト」C=(IMAX−IMIN)/((IMAX+IMIN)は、特定の空間周波数を有する正弦関数の線空間対セットの像について測定され、IMAXとIMINはそれぞれ最大及び最小画像強度である。ベストフォーカスは、MTFが最大であり且つPSFが最も狭くなる像位置として定義される。光学系は収差がない(つまり、回折限界がある)とき、MTFに基づくベストフォーカスはPSFに基づくベストフォーカスと一致する。しかし、光学系には収差が存在するので、MTF及びPSFに基づくベストフォーカス位置は異なり得る。
従来のレンズ設計の原理は、光学系をあらゆる収差がないようにするか、少なくとも収差のバランスをとってその効果を最小限にして光学系全体として実質的に収差がないよう設計することを求めている。
しかし、本発明では、光学系20は優勢の収差として球面収差をもつように意図的に設計されるとともに、選択的に少量の色収差を有する。図3Aは、収差のないF/8レンズのMTFのプロット(aからgの曲線)であり、図4Aは0.75波長の球面収差を有するF5.6レンズのMTFのプロット(aからhの曲線)である。図3Bは、図3AのF/8レンズの回折限界の場合のスルーフォーカスの光強度のプロットであり、図4Bは、図4Aのレンズの球面収差を有するF/5.6レンズのスルーフォーカスの光強度のプロットである。図5Aから5Dは、0.7λの球面収差がある光学系の異なる像高さ(それぞれ0mm、20mm、30mm、60mm)の光路差(OPD)のプロットである。
球面収差は、MTFの全体のレベルを基本周波数f0=0からカットオフ周波数fCに削減して像のコントラストを縮減する。カットオフ周波数fCは理想的(つまり回折限界の)MTFに比して実質的には削減されていないため、ほぼ全ての元の空間周波数スペクトルが利用できる。よって、空間周波数情報は、低いコントラストではあるにもかかわらず像に利用できる。次いで縮減されたコントラストは、後述するように、画像処理部54によって行われるデジタルフィルタリングによって回復される。球面収差は、高い空間周波数がより広い範囲のデフォーカスにわたって利用可能であるという意味において、焦点深度DOF’を増加させる。デジタルフィルタリングは、向上した焦点深度DOF’におけるコントラストと良質の画像とを回復させ、光学系20の撮像性能を効果的に向上させる。
球面収差は、ρが瞳座標であるとき、波面誤差W(ρ)=ρ4という意味では「均等」な収差である。よって、球面収差は回転対称の波面誤差を示すため位相はゼロである。これは、結果の光学的伝達関数(OTF)(PSFのフーリエ変換)が回転対称の実関数であることを意味する。MTFは、OTFの大きさであり、球面収差が傾斜角度で測定される一次元MTFを考慮することによって優勢の収差である場合に得られる。この測定により、デジタル信号処理を介して二次元の像を回復するのに必要なすべての情報が得られる。また、いずれのデフォーカス位置においても位相がゼロであることにより、フーリエ(つまり空間周波数)空間におけるOTFの位相要素(つまり、位相伝達関数、PFT)を考慮する必要なくデジタル画像処理がMTFを向上させる。
図4Aから明らかなように、デフォーカスの像側(「ベストフォーカス」面から測定したもの)は、球面収差があるときMTFにゼロがないので、コントラストの反転はない。これにより、像はこの拡張焦点深度DOF’内に形成され検出されて、有害なリンギング、オーバシュート、その他のアーチファクトに対応する必要なく回復されることができる。
実施例では、光学系20は所定量の球面収差SAが与えられる。ただし、0.2λ≦SA≦5λとし、好適には0.2λ≦SA≦0.9λ、更に望ましくは0.2λ≦SA≦0.75λとする。SA=0.75λの球面収差量は、デフォーカス側のMTFにゼロを形成することなくDOFを実質的に向上させる。0.75λを超えると、ベストフォーカスからデフォーカスの両側でゼロが発生する。回折限界の光学系では、焦点深度DOF’はDOF’=±λ(NA2)の関係式が成り立つ。ただし、NAは光学系の開口数である。実施例では、光学系20は、NAは0.0625と0.125の間(つまり、F/8からF/4)である。ただし、F/#=NA/2であり、λ=800nmの中央波長、Δλの帯域幅で動作し、20mmの回折限界の焦点深度DOF’を提供する。0.75λの球面収差を導入することにより、焦点深度DOF’が100mmまで増加する。これは、回折限界の被写界深度DOFの約5倍の増加である。図4Cは、物体空間において3lp/mmのスルーフォーカスMTFをプロットしたものである。
<単一レンズの光学系の例>
図6Aは、本発明による光学系20の第1実施例の概略側面図である。光学系20は、光軸A1に沿って配された単一レンズ要素100を有する。レンズ要素100は、前(すなわち物体側)面102と、後(すなわち像側)面104と、中央(軸)肉厚部THを有する。開口絞りASは、レンズ前面102から距離DASの所に光軸A1に沿って配され、動径座標ρを有する瞳孔Pを形成する。瞳孔Pはまた、物体及び像空間それぞれから見て光学系の入出瞳孔を形成する。実施例では、レンズ要素100は面102が平面である平凸レンズである。実施例ではまた、面104は非球面である。レンズ要素100は、像面IPに像IMを形成する。
下記の表1は、単一レンズ要素100に基づく光学系20の設計例を示す。
Figure 0005153862
このレンズ100の単純な単一設計により、F/6.6で虹彩認証を行うための必要な実際に有効な条件によく合致する必要な球面収差が得られる。レンズ100として、F/#がF/4からF/8の範囲であるプラスチック材料を選択することもできる。光学系20の単一要素設計の利点としては、光学系を非常にコンパクトにできるため、I−Rシステム10全体もコンパクトにできる。
開口絞りASと瞳孔Pの距離DEは、コマ収差を最小化するものである。レンズ100の非点収差は約λ/10であり、画像品質には致命的な影響は与えない。単一要素設計は色収差のために全体的な修正は行わない。これは、一部の色収差がMTFのゼロをいくつか排除することにより比較的大きな撮像帯域幅ΔλIMで用いると被写界深度DOFを更に増加させるという点においては利点である。そうでない場合、色収差は、比較的大きい被写界の境界において横色を導入することによりMTFを減少させないように、アッベ数V>60を用いて制限される。軸上色収差はガラスの選択により多様な数値に設定できる。標準的な光学ガラスはアッベ数が20〜64の範囲内のものである。
軸上色収差は被写界深度DOFを増やすが、MTFのレベルは低下する。言い換えると、これは、デジタル処理におけるMTFの増幅を必要とすることになり、スペクトルノイズパワー密度(SNPD)を増加させる。よってアッベ数は、MTFの低下と被写界深度DOFの増加の間で最適な妥協点を得るよう選択されることが好ましい。実施例では、ガラス材料は、被写界深度DOFの増加(つまり、球面収差による増加)が20%までであり、平均MTFレベルの低下が25%程度に留まるように選択される。
石英ガラス(アッベ数67.8)は、比較的広い近赤外スペクトル帯域幅(例えば、ΔλIM=155nm(例えば、735nmから890nm))を有する撮像波長ΔλIMを用いた場合は、良い選択である。実施例では、許容される軸上色収差は像空間において約0.34mmである。単一LEDアレイからのような帯域幅の狭い撮像スペクトルΔλIMを、約50nmのFWHMの近赤外スペクトルの帯域幅ΔλIMで用いた場合、軸上色収差は小さくなるためより分散的なガラスを用いることができる。表1のレンズ100は、被写界境界において色収差が10μmである。
像面湾曲は、ベストフォーカス面の設定を考慮する必要がある。表1のレンズ100は物体空間において60mmの像面湾曲、或いは像空間において−20mmの像面湾曲を有する。しかし、像面湾曲はデフォーカスの一形態に過ぎないため、この像面湾曲量による悪影響は、球面収差による焦点深度DOF’のゲインによって解消し得る。
表1のレンズ100は、物体空間において解像度R=120μmを有し、これは虹彩認証を行うために虹彩36のパターンの詳細を解像するのに十分以上である。
<ダブルガウスタイプの光学系例>
図6Bは、本発明による光学システム20の第2実施例の概略側面図である。図3Bの光学系20は、ダブルガウス設計に基づき、物体側から像側へ5つのレンズ要素L1〜L5を有する。レンズL1及びL2は、レンズL1の凸面が物体側にありレンズL2の凸面が像側である対向するメニスカスレンズである。レンズL1はやや正レンズであり、レンズL2はやや負レンズである。実施例では、レンズL1及びL2の組合せにより全体としてやや負のパワーを有する前部レンズ群を形成し、他の実施例ではこの前部レンズ群は屈折力を有しない、つまり無限焦点である。
レンズL4及びL5は、それぞれ平凸正レンズ及び平凹負レンズであり、互いの平面を当接させてタブレットを形成している。レンズL5は、その凸面を物体側にした平凸レンズである。
以下の表2A及び2Bは、図6Bの光学系20のレンズ設計内容であり、同図のレンズ設計は、最小限の球面収差(表2A)と、レンズL2の表面曲率を調整することにより意図的にレンズに導入される0.75波長の比較的大きな球面収差量(表2B)とを有する。表2A及び2Bにおいては、以下に述べる表と同じく、「S#」が面番号で、「SRF」は表面詳細、「C」はmm単位の曲率、「R」はmm単位の半径、「TH」はmm単位の肉厚、「ガラス」はガラスの種類であり、「D」はmm単位の直径である。
Figure 0005153862
Figure 0005153862
表2Bにある光学設計は、一つのレンズ、つまりレンズL2の面曲率を調整することにより(下線部の値を参照)生じる0.75波長の球面収差を有する。この例は、いかにして光学系の焦点深度DOF’を増加させる球面収差を有するよう「従来の」光学設計を改変するかを示す。本実施例では、焦点深度DOF’の増加は、同じレンズの回折限界のものに対し約4倍である。
<負―正レンズの実施例>
図6Cは、本発明による光学系20の第2実施例の概略側面図である。光学系20は、二つのレンズ要素L1、L2を有する第1負レンズ群と、三つのレンズ要素L3,L4,L5,L6及びL7を含む第2正レンズ群とを備える。開口絞りASは、レンズ要素L4及びL5の間に位置し、レンズ要素L5に近接している。
表3Aは、最小限の球面収差を有する図6Cの光学系20のレンズ設計の内容例を示し、表3Bは、0.75波長の球面収差を意図的に設計に盛り込んだ図6Cの光学系20のレンズ設計の内容例を示す。
Figure 0005153862
Figure 0005153862
表3Bに示した0.75波の球面収差の設計は、レンズL3、L4及びL5によって生じる(表3A及び3Bの下線の値を参照)。
図7A、7B及び7Cは、表3Aに示した「球面収差なし」のレンズ設計の、青、緑、赤の撮像波長λIM(それぞれ486nm.587nm及び656nm)の光路差(OPD)をプロット(矢状面及び接平面)したものである。光路差のプロットは、いくつかの残りの収差、主に二次的な色収差とコマ収差とを示す。しかし、これらの収差は、図7Dに示すレンズのMTFのプロットで示すように、比較的小さい。図7Dは、MTFが回折限界のMTFに近いものを示している。
図8A、8B及び8Cは図7A、7B及び7Cと同様のOPDプロットであるが、表3Bに示す「球面収差」レンズ設計のものを示す。図8Dは、表3Bに示すレンズ設計のMTFのプロットである。
<照射システム及び額距離測定>
上述したように、I−Rシステム10は、顔部44と対応する照射領域48とに照射する構成をもち、額距離DHを測定するのに使用されるスポット80を額42上に形成する照射システム60を備える。図9は、光軸A2に沿って配された光源200、拡散器210、平行レンズ220を有する照射システム60の一実施例の概略図である。実施例では、光源200は、波長帯ΔλIの照射波長λIに集中して出射する発光ダイオード(LED)アレイを有する。LEDアレイのサイズ例は、8mm×8mmである。
実施例では、ΔλI〜200nm、例えば700nmと900nmの間である。好適な照射波長は、λI=810nmであり、照射ビーム68を見えにくくするため、人35にとって邪魔にならない。λI=810nmの照射波長はまた、特に青色や茶色の瞳を撮像するのによい。また、700nm及び900nmの照射波長帯域ΔλIに対し感度がよい、高解像度のイメージセンサ30を利用できる。比較的大きい照射帯域幅はまた、スペックル効果を和らげる。照明波長λIに近赤外波長を使用する別の理由は、かかる波長であれば瞳孔拡張を生じさせないからである。
実施例では、平行レンズ220はF/1で作用し50mmの焦点距離を有するフレネルレンズである。他の実施例では、分散器210は、約3度の一様な角度分布を有するように構成されたホログラフィック分散器である。
動作においては、光源200のLEDアレイは、人35の目34を含み照射領域48を形成する顔部44上に平行レンズ220により照射する。しかし、照射領域240は、分散器210の動作によってならされるため、イメージセンサ30で光学系20により形成された顔部の像44’は画像処理に十分な高品質を有する。
実施例では、照射システム50は、約10mW/cm2の照射領域48に平均的な照射を施し、約20msの顔部の像44’を撮る照射時間を与える。実施例では、LEDアレイの電流は、5Aの20m一定パルスである。これにより、顔部44においては、F/6.6で20msの照射時間で良好な信号対雑音ノイズ(S/N)比が可能となる。
実施例では、顔部44と平行レンズ220とは、約500mmから700mmの範囲の距離DF離れており、顔照射領域48の大きさは約120mm×120mmである。また、光軸A2と光軸A1間で測定した照射ビーム68の入射角θ2の平均角度は、図10のI−Rシステム10の概略図に示すように、約7度である。照射領域48は、目の網膜からの光後方散乱により生成されるいわゆる「赤目」等の害発生を避けることによって顔部のイメージ44’を阻害しないように形成される。照射領域48における照射の均一性はまた、網膜に結像され得る危険な照射ピークを回避することも可能である。照射領域48の照射レベルは、目34にとって安全であり、実施例では約10mW/cm2である。
光源200はコントローラ50からの信号S200によって発射される。実施例では、信号S200は、イメージセンサ30からコントローラ50への多目的の出力(GPO)に対する応答として発信される。コントローラ50は、光学系20を介して顔部の像44’を撮るのにイメージセンサの露光時間と照射システム60からの顔の照射との同期を設定する。
照射システム50はまた、光軸A3に沿って配され、額42上に上記スポット80を形成する略平行なレーザ光282を生成する、赤外(IR)又は近赤外レーザ源280を備える。実施例では、光軸A3は、光軸A1及びA2に対し傾斜し、レーザ光282が上から下というより人の額42の方に向かって下から上にあてられる。
図11は図10と同様の概略図であり、レーザ源200を用いて距離DHを計算するための主な幾何学的パラメータを示す。レーザ光282(及びその光軸A3)は、光軸A1に対して角度αを形成するため、スポット80の高さhはレーザ源280から像方向の距離が長くなると変化する。高さhの変化は距離DHの関数として慎重に測定することができる。更に、高さhは、イメージセンサ30で光学系20により形成されたその像の高さh’を測定することにより測定できる。スポットの高さhとその像の高さh’はh=(ML)h’により関係付けられる。ここで、MLは、光学系20の上記横拡大率である。よって、イメージセンサ30で像の高さh’を測定し、光学系の横拡大率MLを知ることによりスポットの像高さh’が得られる。
図12を参照すると、実施例では、様々な軸の距離DHに関してスポット80のスポット高さh(及びその対応する像の高さh’)を得るのにホワイトスクリーン292を用いる。この処理は、約1mmの精度の距離DHを得るのに用いられ、代表的な距離DH=600mmで精度は0.2%である。この測定を実行した結果は図13に示されており、同図は(額)距離DHに対する像の高さh’(画素による)をプロットしたものである。このように三角測量によりh、h’及び額距離DH間の関係が得られる。実施例では、この測定結果はデータテーブルやルックアップテーブルとしてコントローラ50に格納され、I−Rシステム10の動作時に(例えば、画像処理部54によって)アクセスされる。高さhの測定した値の間に入る距離DHを得るには線形補完を用いる。
<イメージセンサ>
実施例では、高解像度のCCDカメラやCMOSカメラであるか、それらを含む。好適な実施例では、光電面32は3000×2208画素で構成され、一画素は3.5ミクロンである。この小さな画素サイズのCMOSカメラでは、飽和容量は21000電子量まで削減され、飽和レベルでは最低43.2dBのショット雑音となる。
イメージセンサ30の例は、IEEE1394のFire Wireによってコントローラ50に連結されたPixelink PL−A781 3000×2208画素のカメラであるか、それを含む。アプリケーションはDLLのPixelinkライブラリによって提供されるAPIを呼び出し、カメラを制御するとともに撮像する。実施例では、イメージセンサ30は、顔部44に照射する照射システム60の動作と、イメージセンサ30による顔部の像44’の撮像とを同期させるのに用いられる上記GPO SGPOを提供する。
<コントローラ>
上述のように、コントローラ50はI−Rシステム10の動作を制御する構成であり、イメージセンサ30から原デジタル画像を取得し処理する画像処理部54を備える。例示のコントローラは図14に概略的に示されている。実施例では、コントローラ50は、プロセッサを有するコンピュータであるかそれを含み、マイクロソフトのWINDOWS(登録商標)やLINUX等のオペレーティングシステムを有する。
実施例では、画像処理部54は一連のソフトウエアの命令を実行することができるプロセッサや装置であるかそれを含み、汎用又は専用マイクロプロセッサ、有限状態マシン、コントローラ、コンピュータ、中央演算処理装置(CPU)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、或いはデジタル信号プロセッサ等を備え、制限はない。実施例では、プロセッサは、インテルXEONやペンティアム(登録商標)のプロセッサ、AMD TURIONや、AMD社、インテル社等の半導体プロセッサの製造業者によって製造されたプロセッサに該当するものである。
コントローラ10はまた、好適には画像処理部50と動作可能に連結された記憶部(「メモリ」)310を備える。ここで用いるように、「メモリ」という用語はプロセッサ読み取り可能な媒体であれば何でもよく、RAM、ROM、EPROM、PROM、EEPROM、ディスク、フロッピィディスク、ハードディスク、CD−ROM、DVD等、画像処理部54により実行可能な一連の命令を格納できるものを含むが、これらに限定されない。実施例では、コントローラ50は、CD−ROM、DVE、メモリスティック等の記憶媒体であるリムーバブルなプロセッサ読み取り可能な媒体316を収容するためのディスクドライブ320を備える。
本発明の虹彩認証方法は、I−Rシステム10を動作させることを含み、コントローラ50にI−Rシステムを動作させる方法及び制御動作を実行する機械読み取り可能な命令(例えば、コンピュータプログラム及び/又はソフトウエアモジュール)を備える機械読み取り可能な媒体(メモリ310等)によって各実施形態において実行されてもよい。実施例では、メモリ310からのコンピュータプログラムを画像処理部54で実行させる。コンピュータプログラムはまた、リムーバブルな媒体316に記録されている場合のディスクドライブ320、コントローラ50外で記録されている場合のネットワーク通信や最新の通信、読み出し及び利用が可能な他のタイプのコンピュータ若しくは機械読み取り可能な媒体を介して、不揮発性記憶からメインメモリへ転送されてもよい。
コンピュータプログラム及び/又はソフトウエアモジュールは、本発明の様々な方法を実行する多様なモジュール又はオブジェクトを備えていてもよく、I−Rシステム10の各部の動作及び機能を制御する。コードに用いられるコンピュータプログラミング言語の種類は、手続き型言語からオブジェクト指向型言語まで多様であってもよい。ファイル又はオブジェクトは、プログラマの好みに応じて記述されたモジュールや手順に一対一に対応している必要はない。更に、方法及び装置は、ソフトウエア、ハードウエア及びファームウエアの組合せからなっていてもよい。ファームウエアは画像処理部54にダウンロードして本発明の各実施例を実行してもよい。
コントローラ50はまた、多彩な英数字及び図形表現を用いた情報を表示するのに用いることができるディスプレイ330を有する。例えば、ディスプレイ330は処理後の虹彩画像の表示や、比較した虹彩イメージに基づく認証結果の通知に便利である。コントローラ50はまた、キーボード等のデータ入力装置332を備えていてもよい。同装置により、I−Rシステム10のユーザは、情報をコントローラ50に入力したり(例えば、I−Rシステムにより検査する人の名前)、I−Rシステムの動作を手動で制御したりすることができる。
<画像処理>
画像処理54は、顔部の原像44’を含む電気的信号をイメージセンサ30から取得し、その原画像を処理して高コントラストの処理後イメージを生成する。これは、空間周波数fに関し連続的に減少する平滑関数のMTFを回復させ、好適にはオーバシュート、リンギング等の画像のアーチクラフトを回避するように原画像をフィルタリングすることにより達成される。
ノイズ増幅は信号を鮮鋭にするためのフィルタリング処理(例えば、デジタル光学イメージのコントラストを上げる等)ではしばしば問題となる。したがって、ノイズのパワースペクトルを考慮した最適化した利得関数(ウィナーフィルタと同様)を本発明に適用して、コントラスト向上処理時のノイズ増幅を削減する。
「向上した」MTFを生成するために「生」のMTFに適用される利得関数は距離DHによる。距離DHに対するMTFは、測定処理によって得られる。ここではMTFは、サンプリングデフォーカスステップδF≦(1/8)(λ/NA2)を用いて予想される被写界深度の範囲内で測定し、アンダーサンプリングを避けてMTFのスルーフォーカス情報の損失を防ぐ。
図15は、ベストフォーカスから−50mm及び+50mmまでのデフォーカスにおける10mm毎の異なるデフォーカス距離δFにある、測定された即ち「生」のMTFをプロットする。各ステップのスルー・デフォーカスでは、デジタルフィルタリング機能を用いて測定されたMTFに応じて処理された画像のベストのMTFを回復させる。このフィルタの使用では、複数の利用可能な手段のいずれかを用いて測定されたデフォーカス量を知る必要がある。デフォーカスステップδFの間で用いられるフィルタは、隣接するフォーカスステップの線形補完である。
図16は、原MTFと、上記フィルタリング処理を用いて得られ回復された(向上された)MTFの一例をプロットしたものである。異なる焦点距離の原MTFのプロットは、デフォーカスにより生じるMTFの離散を示す。
<MTFの回復>
原MTFを回復又は向上させるために使用される上記MTFの利得関数は、G(u,v,d)が与えられた3次元関数である。ここで、uはX軸に沿った空間周波数であり、vはY軸に沿った空間周波数であり、dは許容された拡張被写界深度DOF内の物体の距離(よってdは額距離DHに相当する)である。PSF及びMTFの回転対称により、利得関数の定義は簡略化される。すなわち以下の通りである。
ω2=u2+v2とするG’(ω、d)
回転対称はまた、一般的なケースにおける複雑な関数の代わりにG’(ω、d)を実関数とする。
「向上された」或いは「回復された」OTF’は次のように定義される。
OTF’(u,v,d)=G(u,v,d)OTF(u,v,d)
ここで、OTFはインコヒーレントな光に関するレンズの光学的伝達関数であり、OTF’はデジタル処理を含む撮像システムの均等OTFであり、Gは上記MTFの利得関数である。元の、回復されていないMTFに基づく回復された、「出力された」或いは「向上された」MTF(つまりMTF’)の関係は次の通りである。
MTF’(ω,d)=G’(ω,d)MTF(ω,d)
デジタル後の処理は、有効被写界深度DOFの範囲内にある任意の距離で同じMTFを実現するよう最適化される。これにより、額距離DHが光学系20の被写界深度DOFの範囲内にある限り、額距離DHに関係なく、安定的な画像品質が得られる。光学系20は、球面収差により拡張された被写界深度DOFを有するため、I−Rシステム10は頭部位置に比較的多くのバリエーションを有し、かつ虹彩認証を行うのに適した像を得ることができる。これにより、より高い信頼性と低い認証エラー率を有するI−Rシステム10を達成できる。一定のMTFスルーフォーカスはまた、拡張された被写界深度DOFにおける任意の距離において同じ像品質を提供する場合に大いに利点がある。その利点は、このシステムがデータベース部90にイメージデータを記録するためと認証目的のためとの双方に使用されたときより大きくなる。この方法はまた、虹彩認証のために標準化された画像品質を提供することを可能にする。
図16は、上記プロセス用いて得られた、代表的な出力MTFスルーフォーカスのゲインをプロットしたものである。出力MTF’は、原MTFと利得関数の積である。図17は、異なる焦点位置における代表的な出力MTF’をプロットしたものである。出力MTF’の形状は、ハイパーガウス関数に可能な限り近い。つまり、次の通りである。
Figure 0005153862
ここで、nはハイパーガウスオーダであり、ωcは、原MTFが拡張された被写界深度の範囲全体で5%より高い最高周波数で設定されたカットオフ周波数である。
n=1の場合、出力MTF’はガウス分布である。これにより、リンギングのオーバシュートがない、PSF,LSF(線広がり関数)及びESF(エッジ広がり関数)が得られる。n>1の場合、出力MTF’はハイパーガウス分布となる。nの値が更に高い場合、高い空間周波数におけるコントラストもまた高くなるが、リンギングやオーバシュートの発生が多くなる。適切な妥協点はn=2である。この場合、出力MTF’は低レベル及び中レベルの空間周波数においてよくなり、リンギングやオーバシュートも3%に制限される。これは、本願の虹彩認証への適用を含めほとんどのバイオメトリックの用途において許容し得るものである。
実際の出力MTF’は、ハイパーガウス分布に可能な限り近くなり、次のように定義されるメリット関数Mを含む最適化処理により決定される。
Figure 0005153862
メリット関数Mは、例えば、ニュートンの最適化アルゴリズムを用いて最小化される。係数A0である最初の項によりハイパーガウス出力MTF’からの逸脱を最小限にする。係数A1である第2の項は電源ノイズの増幅を抑制する。係数A2である第3の項はオーバシュートの増幅を抑制する。
電源ノイズを抑制することは重要である。出力MTF’を得るために原MTFのゲインが高くなる距離においては、高い空間周波数において出力MTF’の傾斜を制御して大きなオーバシュートを回避しつつ、像の信号ノイズ比とMTFレベル間の妥協点を決めることができる。メリット関数Mにおける第3の項は、エッジ広がりの相対的オーバシュートの2乗であり、図18に示されている。ここでは、オーバシュートはΔosにより与えられる。
図19は、上述のプロセスを利用して生成された出力MTF’とともに原MTFをプロットしたものである。出力MTF’は滑らかな形状を有し、オーバシュートや他の撮像のアーチファクトを回避している。デジタルフィルタにより加えられたゲインは、ノイズのゲインを制御しつつ最大の出力MTF’を得られるよう最適化又は向上される。
実施例では、原MTFは、延長被写界深度DOFと重複する複数の異なるサンプル距離で測定される。これは、撮像中に用いられる同じスペクトルにおいて均一なインコヒーレントなバックライティングで、傾斜したエッジを用いて測定される。
<撮像>
I−Rシステム10を用いた像44’の撮像のプロセス例は次の通りである。まず、距離DHの測定を上述の通り行う。この測定には、コントローラ50がレーザ280を作動させて人35の額42上にレーザスポット80をつくることが含まれる。レーザスポット80が検出されない場合は、被写界深度DOFに人が位置しおらず、虹彩画像が取得できないと判断される。距離の測定は人の頭部が検出されるまで繰り返される。
レーザスポット80が検出されると、額距離DHが、I−Rシステムの被写界深度DOFにより定義された許容範囲内にある場合は、虹彩測定プロセスが引き続き行われる。一方、人が頭部の位置を直す必要がある場合、額距離DHは再度測定される。人の頭部が適切に配置されると、次いで顔部の像44’が照射部60の作動により撮られ、上述したように照射領域48を形成する。照射部60の作動とイメージセンサ30の作動のタイミングはコントローラ50からの電気信号S200とイメージセンサ30からの信号SPGOにより同期されるため、適切に照射がなされる。そして光電面32は像44’を得て、電気信号SRIにより示される上述の原デジタル電子画像に変換される。この信号はコントローラ50の画像処理部54に送られて、次の画像処理が行われ、上述したように、電気信号SPIにより示されるデジタル電子画像として具現化される処理後画像を生成する。
<目の位置>
両目34L、34Rの位置は、デジタル画像処理を高速化させるためにも正確に定めなければならない。正確な目の位置により、像44’全体を処理しなければならないのではなく、デジタルプロセスを行う二つの関心領域のみ決定することができる。画像処理が必要な画素数を減らすことにより画像処理を簡略化できるとともに、画像処理演算を高速化できる。
両目の位置を決めることは、マルチ・メガピクセルの像44’を得るために必要な細かいサンプリングを要しない。このため、像44’の解像度は、375×276画素の画像を生成するのに(例えば8倍)削減することができる。実施例では、イメージセンサ30は、低解像度と高解像度の撮像モードを切り替えることができる。視線追跡は、像の相関関数の二つのピークP1,P2を標準テンプレートで位置決めすることにより行う。このテンプレートは、32×32のマトリックスで、瞳の角膜と暗い領域とに対する反射光の明るい反射ピークをつくる。このテンプレートは、目の色に関係なく全ての目によく合う。
図20は、目34からの反射400を示す写真であり、図21は左右の目からの反射400(二つの白いスポット)を示す標準目テンプレートと関連した顔部の像44’である。図22は、両目の位置を決定する二つのピークP1,P2が背景より際立っている相関プロットである。画像処理を行うための二つの関心領域は、相関のある二つのピーク位置P1,P2を中心に、512×512画素に切り取った二つの画像に削減できる。
<目の動きの監視>
人の両目の各位置を決定する他に、撮像プロセス中の目の動きや瞬き等により、片方の目又は両目に動きがあるかどうかを監視する必要がある。目の動きを監視するために、イメージセンサ30で二つの小さな関心領域(例えば、512×512画素)を用いて連続画像(「アイモーション画像」)を撮る。撮られたアイモーション連続画像の数は、例えば、1又は2秒間で各目につき7から10枚撮ることができる。
像44’の撮像中にアイモーション画像において瞬きが検知された場合、その特定の虹彩測定はキャンセルされる。アイモーション画像においてアイモーションが検知され、そのモーションが(MTFの低下に相当する)画像ぶれに関係する許容閾値より大きい場合、像44’の撮像による虹彩測定は、キャンセルされる。
一方、ぶれを引き起こす動き(又は閾値を下回る動き)も瞬きも検知されない場合、撮られた像44’により虹彩測定が引き続き行われる。
<連続画像の平均化による画像ノイズの低減>
撮像と画像処理プロセスと関係したノイズ源は二つある。第1のノイズ源は、固定パターン雑音、或いは短くFPノイズと呼ぶ。FPノイズは、虹彩撮像のための操作条件において、イメージセンサ30による特別な測定によって削減される。実施例では、このノイズは、固定パターン雑音をマルチレベル・マッピングすることにより削減される。各画素はキャリブレーションテーブル、例えば訂正値を有するルックアップテーブルによって訂正される。これは、各イメージセンサの個別の測定とキャリブレーションファイルの測定データの格納とを必要とする。所定のイメージセンサのための固定パターン雑音のマッピングは、純白の画像(例えば、積分球より)を撮り、像のバリエーションを測定することにより行われる。
もう一つのノイズ源は、ショット雑音であり、これはランダム雑音である。ショット雑音は、電子の動きに関係したポアゾン統計によって電子機器で発生する。ショット雑音はまた、光電効果により光子が電子に変換されるとき生じる。
顔部44を撮像して顔部の像44’を生成することは、高解像度のイメージセンサ30を必要とする。上述の通り、実施例においては、イメージセンサ30は、画素サイズが3.5μmである3000×2208画素アレイを有するCMOS又はCCDカメラであるか、それを含むものである。この小さな画素サイズのCMOSカメラでは、飽和容量は21000電子量まで削減され、関係するショット雑音の最小値は飽和レベルでは約43.2dBである。
本発明のI−Rシステムの重要な観点は、ノイズを削減する手段を含むため、MTFの質が改善され、より良質な虹彩パターンの像が得られより優れた虹彩認証が可能となる。ショット雑音のランダムな性質は、取得したN個の像を平均化することがノイズを削減する(つまり、SNRを向上させる)唯一の可能な手段であるということである。ノイズはN1/2に比例して減少する(つまり、SNRが増加する)。
取得したN個の像を平均化することは、平均化した像が固定された物体又は景色である限り、適切なノイズ削減手段である。しかし、かかる平均化は、本願虹彩認証の場合のように物体が動く場合は問題がある。幸い、目の動きの軌跡は追うことができ、正確に測定することができる。そしてノイズ削減のための平均化プロセスは、原画像44’を平均化する前のいかなる目の動きも対応し補償することにより利用できる。図23は、像44及び反射400の動きのぶれによって示された目の動きを示した像44’の一部を示す。図24は、連続する目の画像に対し、反射400の位置を追跡することにより図23に示す目の動きの軌跡をプロットしたものである。
本発明の画像平均化処理は、同じ関心領域における連続画像間の相関関数を用いる。関連する二次元の画像のシフトは、相関ピークの位置によって決められる。相関の関心領域はまぶたの動きによる乱れを回避するため、瞳孔や虹彩の領域に制限される。相関関数はフーリエ領域で処理され、高速フーリエ変換(FFT)のアルゴリズムを用いて高速に処理される。与えられた相関関数は、最初の画像と同じサンプリング間隔でサンプリングされる。相関最大値は一画素サイズの精度で検出される。
この測定技術の改良としては、最大相関ピークに関係した画素を中心とした3×3の画素中心部を利用する。サブピクセル位置は、二次元の放物線関数に合わせて最大値を
設定することにより決められる。次いで(X,Y)画像シフトが決められる。画像はシフトされた位置において再度サンプリングされる。測定された(X,Y)シフトの小数部が0でない場合、双線形補間が行われる。ナイキスト周波数より高い周波数で像の信号がない場合は、シャノン補間を用いてもよい。全ての像は再サンプル後まとめられ、測定された相関における(X,Y)シフトが考慮される。
<瞬き及び画像平均化>
上述の通り、瞬きによる目の動き、眼球回転及び眼球運動は、撮像プロセスに悪影響を及ぼし、また良好な処理後虹彩画像を生成する画像処理部の性能にも悪影響を及ぼす。
相関関数のピークは、目の動きに関係する変化を除き、続けて取得した画像についてはほぼ一定の振幅を有する。一方、瞬きは、連続する画像群の相関振幅関数において負のパルスとして検出される。図25は、取得した画像の番号と相関振幅とをプロットしたものである。瞬きは、画像6及び10間に生じた相関振幅の落ち込みによって示されている。
瞬きによって影響された画像が二つより多い場合、全体の撮像は破棄される。二つの画像しか影響されていない場合は、瞬きにより影響されていない画像に対して平均化プロセスを行うことができる。
<眼球回転と画像平均化>
眼球回転は、連続する画像群の相関振幅関数に負のバリエーションを与える。原因は、眼球回転による虹彩パターンの明らかな変化であり、眼球回転では回転軸が角膜の湾曲中心に近いことから正反射位置はあまり移動しない。
よって、かかる事態が生じて撮像プロセスをリスタートする場合は、全ての像は破棄することがベストである。
<ぶれの動きと画像平均化>
眼球回転は、画像間で眼球が動いた距離が比較的大きい場合ぶれを生じさせる。実施例では、眼球移動の許容範囲は光照射時間である20msに基づく。MTFの減少は、動きの速さV及び露光時間Tのシンク関数によって得られる。即ち、次の通りである。
Figure 0005153862
この式は、眼球回転により生じるMTFのぶれ閾値を設定するのに利用できる。
<汎用の高被写界深度の撮像>
本発明は、主に照射のためのI−Rシステムに関連して上述のように説明した。しかし、その他多数の撮像用途にも提供できる。例えば、携帯電話のカメラやイメージスキャン等の用途であって、多様な位置をなす物体を撮像する必要があるものや、従来の撮像システムを用いると物体の一部が焦点外であるが他の部分が焦点内であるというような軸上深度を有するものの用途である。
以上の通り、当業者にとって、本発明の精神と範囲より逸脱することなく、本発明に対し多様な変更やバリエーションをなすことができることは理解されるところである。したがって、かかる変更やバリエーションが添付の請求の範囲やその均等物の範囲内に入るものであるならば、本発明は、それらの変更やバリエーションを含むことを意味する。
本願は、2007年4月6日に出願された欧州特許出願EP07300936.7号の優先権の利益を主張し、同出願は引用をもって本願に含むものとする。






Claims (11)

  1. 高被写界深度(DOF)において人の片方又は両方の虹彩を撮像する虹彩認証(I−R)システムであって、
    i)撮像波長λIMで人の顔領域に照射し、同顔領域は片方又は両目と、少なくとも額部を含み、ii)前記額部にスポットを形成する照射システムと、
    前記高被写界深度DOF内に物体面を、対応した高焦点深度DOF'内に像面を有し、
    イメージセンサを前記像面に配し、回折限界の光学系に比して前記被写界深度DOFが50%から500%の間の割合で増加するような撮像波長λIMの球面収差SA量を有するよう設計されたレンズを含む光学系であって、前記顔領域が前記被写界深度DOF内に位置したとき、前記イメージセンサ上に前記顔領域の像を形成するよう構成され、前記顔領域の像は、前記額部のスポットの像を含む、光学系と、
    前記イメージセンサと前記照射システムとに電気的に接続され、前記球面収差SA量を維持しつつ、前記イメージセンサと前記照射システムの動作を制御し調整し、前記顔領域の像に画像処理を施して、前記額部のスポットから得られたる額距離情報を使用して生成した向上変調伝達関数(MTF)に基づき、片方又は両方の虹彩の向上させた像を生成する、コントローラと、
    を備え、
    前記光学系は、単一のレンズ要素と、コマ収差を最小化する位置に配された開口絞りとからなり、
    前記球面収差SA量は、0.2λIM≦SA≦0.9λIMの関係式を満たす、
    I−Rシステム。
  2. 前記イメージセンサは、前記イメージセンサに形成された顔の原画像を示す、電子信号SRIを生成する、
    請求項1に記載のI−Rシステム。
  3. 前記コントローラは、前記電子信号SRIを受信及び処理して、前記原画像のコントラストより高いコントラストを有する片方又は両方の虹彩の向上させた像を生成する画像処理部を有する、
    請求項2記載のI−Rシステム。
  4. 前記画像処理部に電子的に接続され、一以上の向上されたコントラストの画像をコンピュータ読み取り可能な媒体に読み出し可能に格納するデータベースを更に有する、
    請求項3に記載のI−Rシステム。
  5. 前記照射システムは、前記顔領域に照射する第1の光源と、前記額部のスポットを形成する第2の光源とを有する、
    請求項1に記載のI−Rシステム。
  6. 人の少なくとも一方の虹彩の向上させた像を生成する方法であって、
    人の少なくとも片方の目と人の額部とを含む人の顔領域の原画像を、回折限界の光学系に比して光学系の被写界深度(DOF)を50%から500%の間の割合で増加させる球面収差SA量を有するよう設計されたレンズを含む光学系を使用して生成し、
    前記球面収差SA量を維持しつつ、
    前記原画像を電子的に撮り、対応する原変調伝達関数(MTF)を有するデジタル化した原画像を生成するイメージセンサを使用し、
    前記光学系に対する人の位置に基づき、前記デジタル化された原画像における所定のデフォーカス量を決め、
    前記原MTFに利得関数をかけることにより、前記原MTFから、前記デフォーカス量の関数である向上MTFを生成し、
    前記向上MTFを前記デジタル化した原画像に付与して向上させた画像を得、
    前記光学系は、単一のレンズ要素と、コマ収差を最小化する位置に配された開口絞りとからなり、
    前記球面収差SA量は、0.2λIM≦SA≦0.9λIMの関係式を満たす、
    方法。
  7. 前記人の額部にスポットを形成し、前記原画像における前記スポットの位置に基づき前記デフォーカス量を決めることにより、前記デフォーカス量を決定することを含む、請求項6に記載の方法。
  8. N数の原画像を撮り、前記原画像を分析して片方又は両方の目に動きがあったか、且つ/又は瞬きがあったかを判断することを含む、
    請求項6に記載の方法。
  9. 前記目の動きを追跡し、前記目の動きに対応し前記向上させた画像を生成するために用いられる前記イメージセンサの領域を特定することを含む、
    請求項8に記載の方法。
  10. 人と前記光学系との間の距離を測定し、
    前記向上させたMTFを生成することは、測定した距離に応じて前記原MTFに二次元線形デジタルフィルタを付与することを含む、
    請求項6に記載の方法。
  11. 向上DOF撮像システムであって、
    回折限界の光学系に比して被写界深度DOFが50%から500%の間の割合で増加するような撮像波長λ IM の球面収差SA量を有するよう設計されたレンズを含む光学系であって、物体が前記DOF内にあり且つ前記光学系から所定の距離にあるとき、像面に物体の像を生成するように構成されている光学系と、
    前記像面に配され、前記球面収差SA量を維持しつつ、原画像としての画像を示す電気信号を生成するイメージセンサと、
    前記イメージセンサに電気的に接続され、電気信号を受信し、前記物体の距離に基づき生成された向上変調伝達関数(MTF)を使用して前記原画像に画像処理を行って向上させた画像を生成するコントローラと、
    を備え、
    前記光学系は、単一のレンズ要素と、コマ収差を最小化する物体側の位置に配された開口絞りとからなり、
    前記球面収差SA量は、0.2λ IM ≦SA≦0.9λ IM の関係式を満たす、
    撮像システム。
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