以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すシステムでは、データ配信サービスを提供する配信サーバ10が、インターネットや公衆電話網などを含むネットワーク12を介して、パーソナルコンピュータ13、携帯電話機14、ゲーム機15などの電子機器と接続されて構成される。
配信サーバ10は、パーソナルコンピュータ13、携帯電話機14、ゲーム機15などの電子機器から提供されるコンテンツデータを受信し、また電子機器からの要求に応じてコンテンツデータを配信するサービスを提供する。パーソナルコンピュータ13、携帯電話機14、ゲーム機15などの電子機器は、送信側あるいは受信側クライアントとして使用される。なお、パーソナルコンピュータ13、携帯電話機14、ゲーム機15に限らず、ネットワーク12を介して配信サーバ10と接続可能な機能が搭載された電子機器であれば、送信側/受信側クライアントとして使用することができる。
図2は、送信側クライアント17、配信サーバ10、受信側クライアント18の関係を示す図である。
配信サーバ10は、送信側クライアント17(電子機器)から送信された、データ配信を制御するための制御情報が付加されたコンテンツデータを受信し、この受信された複数のデータを所定の分類によって記録しておく。配信サーバ10は、受信側クライアント18からのデータ配信要求を受け付けると、記録されたデータのそれぞれに対して付加された制御情報に従って配信対象とするデータを選択し、受信側クライアント18に配信するサービスを提供する。配信サーバ10は、制御情報に含まれる、例えばデータの保存期間、再生回数、パスワードの有無などのデータに基づいてデータ配信を制御することで、送信先の数に制限がない不特定の受信側クライアント18に対するデータ送信(以下、第1データ送信と称する)、送信先の数に制限を付けた不特定の受信側クライアント18に対するデータ送信(以下、第2データ送信と称する)、送信先を1つに制限した不特定の受信側クライアント18に対するデータ送信(以下、第3データ送信と称する)を実現する。また、配信サーバ10に記録されるコンテンツデータは、送信側クライアントから受信されものに限らず、予め配信サーバ10側で用意されたデータも含まれる。例えば、企業から提供されるコマーシャル用のデータがサービス提供側で用意されていても良い。
図3は、クライアント20(送信側クライアント17、受信側クライアント18)と配信サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
クライアント20は、パーソナルコンピュータ13や携帯電話機14等により構成されるもので、図3に示すように、制御部21、入力部22、表示部23、カメラ部24、音声入力部25、音声出力部26、記録装置27、及び通信部28が設けられている。
制御部21は、プロセッサやメモリを含んで構成されるもので、各種プログラムをプロセッサにより実行することにより各種の機能を実現することができる。制御部21は、配信サーバ10からネットワーク12を通じて受信されるクライアント用のデータ配信プログラムを実行することで、配信サーバ10が提供するデータ配信サービスを利用するためのコンテンツ作成処理部21a、コンテンツ保存処理部21b、コンテンツ検索処理部21c、コンテンツ再生処理部21d、メッセージ確認処理部21e、及びコレクション確認処理部21f等の機能を実現する。
コンテンツ作成処理部21aは、ユーザ操作によって入力される指示に応じて、配信サーバ10にアップロードするコンテンツを作成する。コンテンツは、クライアント20において入力される画像や音声の他、配信サーバ10から提供される各種データ(背景画像データなど)を選択して組み合わせることにより作成される。
コンテンツ保存処理部21bは、コンテンツ作成処理部21aにより作成されたコンテンツを配信サーバ10に送信(アップロード)して、配信サーバ10において配信用として記録させる。
コンテンツ検索処理部21cは、配信サーバ10に対してコンテンツのダウンロード要求(データ配信要求)を送信し、配信サーバ10からコンテンツデータをダウンロードする。コンテンツ検索処理部21cは、配信サーバ10においてコンテンツが記録されている区分(フィールド)の指定をユーザから入力してデータ配信要求と共に送信する。
コンテンツ再生処理部21dは、コンテンツ検索処理部21cによってダウンロードされたコンテンツの再生を実行する。コンテンツ再生処理部21dは、コンテンツデータに含まれる画像(静止画、動画)や音声を再生する機能を有する。
メッセージ確認処理部21eは、コンテンツ保存処理部21bにより配信サーバ10にアップロードしたコンテンツを、他のユーザがダウンロードして視聴した際に入力されたメッセージ等を確認するための処理を実行する。
コレクション確認処理部21fは、コンテンツ検索処理部21cにより配信サーバ10からダウンロードされた特別なコンテンツ(以下、コレクションと称する)をユーザに確認させるための処理を実行する。
過去履歴確認処理部21gは、配信サーバ10が提供するデータ配信サービスを利用した履歴を確認するための処理を実行する。
入力部22は、キーボードやボタン群、マウスなどのポインティングデバイス等からのユーザ操作に応じた入力を行う。
表示部23は、ディスプレイにおける各種情報の表示を制御する。表示部23は、コンテンツ作成処理部21aによりコンテンツを作成する際のコンテンツ作成画面や、コンテンツ再生処理部21dにより再生されるコンテンツの画像を表示する。
カメラ部24は、カメラから画像(静止画、動画)を入力するための処理を実行する。カメラ部24により入力された画像データは、配信サーバ10にアップロードとするコンテンツの素材として使用することができる。
音声入力部25は、マイクから音声を入力するための処理を実行する。音声入力部25により入力された音声データは、配信サーバ10にアップロードするコンテンツの素材として使用することができる。
音声出力部26は、スピーカから音声を出力させる処理を実行する。音声出力部26は、コンテンツ再生処理部21dにより再生されるコンテンツの音声を出力させる。
記録部27は、ハードディスクやメモリなどの記録媒体へのデータの記録を制御する。
通信部28は、ネットワーク12を介した配信サーバ10との通信を制御する。
一方、配信サーバ10は、図3に示すように、制御部31、入力部32、表示部33、記録装置37、及び通信部38が設けられている。
制御部31は、プロセッサやメモリを含んで構成されるもので、各種プログラムをプロセッサにより実行することにより各種の機能を実現することができる。制御部31は、 ネットワーク12を介して接続されたクライアント20に対してデータ配信サービスを提供するもので、クライアント20からのコンテンツのアップロード、コンテンツの記録、及びクライアント20に対するコンテンツのダウンロード(データ配信)のための制御を行う。制御部31は、サーバ用のデータ配信プログラムを実行することで、コンテンツ作成処理制御部31a、コンテンツ保存処理制御部31b、コンテンツ検索処理制御部31c、コンテンツ再生処理制御部31d、メッセージ確認処理制御部31e、コレクション確認処理制御部31f、及び過去履歴確認処理制御部31gの機能を実現する。
コンテンツ作成処理制御部31aは、送信側クライアント17からデータ配信を制御するための少なくとも配信回数を含む制御情報が付加されたコンテンツデータとコンテンツデータの分類先とする区分の指定を受信し、コンテンツデータと制御情報をもとに配信用のコンテンツデータを作成する。また、コンテンツ作成処理制御部31aは、送信側クライアント17から、コンテンツデータとして、音声に対する音響効果の指定と送信側クライアント17において入力された音声データを受信し、音声データに対して、指定された音響効果を付加して配信用の音声データファイルを生成することができる。また、コンテンツ作成処理制御部31aは、送信側クライアント17において音声データと共に入力された音響効果(例えば、合いの手)を付加するタイミングを示すタイミング情報を受信し、音声データファイルとタイミング情報とから配信用のコンテンツデータを作成することができる。さらに、コンテンツ作成処理制御部31aは、送信側クライアント17から、音声に対する音響効果の指定と、送信側クライアント17において入力されたテキストデータを受信し、この受信されたテキストデータが示す文章の音声データを生成して、同音声データに対して、指定された音響効果を付加して配信用の音声データファイルを生成することができる。
コンテンツ保存処理制御部31bは、配信先が指定されていない複数のコンテンツデータを複数の区分(フィールド)に分類して記録装置37において記録する。コンテンツ保存処理制御部31bは、送信側クライアント17から受信したコンテンツを記録する際には、送信側クライアント17から区分の指定を受信して、制御情報と関連付けて分類して記録する。
コンテンツ検索処理制御部31cは、受信側クライアント18から区分の指定と共にデータ配信要求を受け付け、このデータ配信要求に応じて、記録装置37に記録された指定された区分に分類された複数のコンテンツデータから配信対象とするコンテンツデータを選択する。また、コンテンツ検索処理制御部31cは、コンテンツに付加された制御情報(保存期間、再生回数、パスワード等)に従って、配信対象とするデータを選択する。
コンテンツ再生処理制御部31dは、コンテンツ検索処理制御部31cにより選択されたコンテンツデータを受信側クライアント18に配信して、受信側クライアント18において再生出力させる。
メッセージ確認処理制御部31eは、受信側クライアント18に対して配信したコンテンツに対して、受信側クライアント18のユーザにより入力されたメッセージを送信側クライアント17において確認させるための処理を実行する。
コレクション確認処理制御部31fは、送信側クライアント17から受信したコンテンツとは異なる、予め用意された特別なコンテンツ(コレクション)に対する処理を実行する。
過去履歴確認処理制御部31gは、クライアント20によるデータ配信サービスの利用履歴を記録し、クライアント20からの要求に対して閲覧させるための処理を実行する。
記録部37は、ハードディスク等の記録媒体への記録を制御する。記録部37は、コンテンツ保存処理制御部31bにより複数のコンテンツデータが複数の区分に分類して記録される他、サービスを提供するために必要な各種のデータが記録される。
通信部38は、ネットワーク12を介してクライアント20等との通信を制御する。
次に、ユーザによって設定される制御情報に含まれる配信ルール情報の一例について説明する。図4は、配信ルール情報の一例を示している。本実施形態では、例えば配信ルールとして、保存期間、再生回数、パスワードの有無などを、プレイヤが任意に指定することができる。
保存期間は、配信サーバ10にアップロードされてからダウンロードを終了するまでの期間を示すもので、例えば1日〜7日の間で任意に指定することができる。
再生回数は、配信サーバ10にアップロードされたコンテンツデータを受信側クライアント18に配信可能な回数を示すもので、例えば1回〜10回までの任意の回数、あるいは無制限を指定することができる。例えば、再生回数を無制限とすることで、送信先の数に制限がない不特定の受信側クライアント18に対するデータ送信(第1データ送信)を実現することができる。また、再生回数を2回〜10回の任意回数とすることで、送信先の数に制限を付けた不特定の受信側クライアント18に対するデータ送信(第2データ送信)を実現することができる。また、再生回数を1回とすることで、送信先を1つに制限した不特定の受信側クライアント18に対するデータ送信(第3データ送信)を実現することができる。
パスワードは、ユーザが任意に設定するか否かを選択することができる。パスワードについては、前述したように、英数字で表したり、図形の組み合わせなどによって設定することができる。パスワードを有りにすることで、パスワードを知るユーザのみがコンテンツをダウンロードすることができるので、送信先を1つに制限した特定の受信側クライアント18に対するデータ送信を実現することができる。
次に、送信側クライアント17からアップロードされるコンテンツの保存形態について図5を参照しながら説明する。
本実施形態では、コンテンツデータをアップロードする場合、保存先として複数のフィールドの何れかを選択することができる。フィールドとしては、例えば「森」「お墓」「街」など、ユーザが認識し易い名称が付されているものとする。コンテンツをアップロードするユーザは、コンテンツの内容などを考慮して、何れかの適当な名称が付されたフィールドを選択してアップロードすることができる。なお、意図的に、フィールドの名称と何ら関係ない内容のコンテンツをアップロードすることも可能である。また、コンテンツをダウンロードしようとするユーザは、フィールドの名称をもとに何れかを選択することで、所望するイメージに有ったコンテンツをダウンロードし易くできる(ただし、コンテンツの内容を特定できるものではない)。
また、各フィールドには、予め決められたトラックが用意されており、そのトラック数の分のコンテンツデータがアップロード可能であるものとする。配信サーバ10では、保存先情報が示すフィールドとトラックをもとに、アップロードされた各コンテンツデータを管理する。
図6は、配信サーバ10に記録されるコンテンツデータの管理構成を示す図である。図6に示すように、コンテンツデータには、アップロード時にユーザにより付加された制御情報の配信ルール情報などが関連付けられている。配信サーバ10は、保存期間を定期的に管理して、保存期間が過ぎたコンテンツデータについては無効に(消去)する。また、配信サーバ10は、配信回数が0回となったコンテンツデータについても、同様にして無効に(消去)する。また、配信サーバ10は、コンテンツデータがダウンロードされた場合、このコンテンツデータに関連付けられた再生回数のデータを更新(デクリメント)する。これにより、制御情報に基づいたコンテンツの配信を制御することができる。
図7は、配信サーバ10において記録されるユーザ別のデータ(ユーザ管理データ)の一例を示す図である。図7に示すように、配信サーバ10では、コンテンツ配信サービスを利用するクライアント20のユーザ別に、各種のデータが設定されたユーザ管理データを管理する。配信サーバ10は、各ユーザに設定された識別情報(例えばログイン時に指定されるユーザIDなど)と関連づけて、ユーザがアップロードあるいはダウンロードしたコンテンツを管理するためのコンテンツ管理データ、アップロードしたコンテンツに対して他のユーザから入力されたメッセージデータ、ユーザが取得したコレクションデータ、過去履歴データなどを記録する。
次に、本実施の形態におけるシステムの動作について説明する。
まず、クライアント20におけるメイン処理について、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
クライアント20は、ネットワーク12を介して、配信サーバ10にアクセスする。例えば、配信サーバ10がインターネット上で開設しているコンテンツ配信サービスを提供するサイト(Webページ)にアクセスする。
クライアント20は、コンテンツ配信サービスを利用する場合、例えば、予め登録しているログインIDなどを配信サーバ10に送信する。配信サーバ10は、ログインIDをもとにユーザ認証を実行し、サービス利用の権利があることを確認すると、サービスを利用するための処理を実行するデータ配信プログラムをクライアント20に配信する。クライアント20は、コンテンツ配信プログラムを受信して実行することで、コンテンツ配信サービスを利用するための処理を開始する。まず、クライアント20は、タイトル(メニュー)画面をディスプレイにおいて表示させる。
図9には、クライアント20において表示されるタイトル画面の一例を示している。図9に示すように、タイトル画面中にはメニューが表示され、例えばコンテンツの種類を選択するための「コエダマをつくる」「モジダマをつくる」、配信サーバ10へのコンテンツのアップロードを指示するための「埋める」、コンテンツのダウンロードを指示するための「探す」、ユーザ宛てのメッセージを表示させるための「メッセージを見る」などの項目が設けられている。
なお、「コエダマ」は、ユーザがクライアント20において入力された音声データを含むコンテンツを示し、「モジダマ」は、クライアント20から入力したテキストに応じて配信サーバ10において生成された音声データを含むコンテンツを示している。ユーザは、ポインティングデバイスやボタンなどの操作によって、任意に何れかの項目を選択することができる。
ここで、「コエダマをつくる」「モジダマをつくる」が選択された場合、クライアント20は、配信サーバ10にアップロードするためのコンテンツを作成するコンテンツ作成処理を実行する(ステップA3)。また、「埋める」が選択された場合、クライアント20は、コンテンツ作成処理により作成したコンテンツを、配信サーバ10にアップロードするコンテンツ保存処理を実行する(ステップA4)。また、「探す」が選択された場合、クライアント20は、配信サーバ10からコンテンツをダウンロードして再生出力するコンテンツ検索処理を実行する(ステップA5)。また、「メッセージを見る」が選択された場合、クライアント20は、配信サーバ10がユーザ宛てのメッセージを受信して出力するメッセージ確認処理を実行する(ステップA6)。同様にして、図示していない詮索方法により、コレクション確認、過去履歴確認の要求がユーザから指示された場合には、それぞれコレクション確認処理(ステップA7)、過去履歴確認処理(ステップA8)を実行する。
以下、コンテンツ作成処理、コンテンツ保存処理、コンテンツ検索処理について、それぞれ詳細を説明する。
まず、コンテンツ作成処理について、図10及び図11に示すフローチャートを参照しながら説明する。図10は、ユーザがクライアント20において音声データを入力して「コエダマ」(以下、コンテンツ1)を作成する処理を示すフローチャートである。
まず、配信サーバ10のコンテンツ作成処理部21aは、ユーザによりコンテンツ1の作成が選択されると(ステップB1,B2)、音声録音画面を表示させる(ステップB3)。
図12には、音声録音画面の一例を示している。図12に示す例では、マイクから入力される音量レベルを調整するための入力レベル表示エリア(インジケータ)が設けられている。入力レベル表示エリアには、音声入力部25によってマイクから入力される音声のレベルの変化に合わせたリアルタイム表示が行われ、この表示を参照してユーザは入力音声の音量を調整することができる。また、音声録音画面には、入力した音声に対して付加する音響効果(「こえの調味料」)を選択するボタン(例えば「ほわーん」「がりがり」など)が設けられている。なお、例えば「ほわーん」についてはリバーブ、「がりがり」についてはファズの音響効果を付加することが設定されているものとする。ここで、何れかの音響効果を選択することで、入力された音声に対して音響効果が付加されたコンテンツを作成できる。また、本実施形態では、音声の入力中にリアルタイムで音響効果、いわゆる「あいのて」を挿入することができる。「あいのて」の種類は、複数(例えば1〜6)用意されており、音声録音画面において何れかの数字を選択することで「あいのて」の音が出力され、確認することができる。
ここで、音声録音画面に設けられた「ろくおん」ボタンが選択されると、コンテンツ作成処理部21aは、音声録音を開始して録音中画面を表示させる(ステップB4)。図13には、録音中画面の一例を示している。
録音中画面では、録音可能時間の全体の長さを表す録音バーが設けられ、時間の経過を表すように表示される。また、「あいのて」の音響効果を挿入するタイミングと音響効果の種類を指示するための複数のボタンが設けられている。
コンテンツ作成処理部21aは、録音が開始されると、音声入力部25から音声を入力すると共に、入力部22から「あいのて」の挿入タイミングの指示を入力する(ボタン操作)。コンテンツ作成処理部21aは、入力される音声の音声データを、リアルタイムで配信サーバ10に送信する(ステップB6)。配信サーバ10のコンテンツ作成処理制御部31aは、クライアント20からの音声データを受信して一時保存しておく(ステップC1,C2)。一方、コンテンツ作成処理部21aは、「あいのて」の挿入タイミングと種類を示すデータ(以下、SE(sound effect)トリガー情報と称する)を、録音期間中、一時記録しておく。
音声可能時間が終了する、あるいはユーザから録音終了が指示されると(ステップB7、Yes)、コンテンツ作成処理部21aは、録音期間中に入力されたSEトリガー情報をまとめて配信サーバ10に送信する(ステップB8)。配信サーバ10のコンテンツ作成処理制御部31aは、クライアント20から受信したSEトリガー情報を受信して一時保存する。こうして、音声データとSEトリガー情報の送信を分けることで、クライアント20と配信サーバ10の双方の処理負荷を軽減することができる。
コンテンツ作成処理制御部31aは、クライアント20から受信した音声データに対して、音声録音画面において選択されていた音響効果に応じた音響効果を付加した音声データを生成する。
クライアント20は、録音した音声の試聴がユーザから指示されると(ステップB9、Yes)、配信サーバ10により生成された音響効果が付加された音声データを受信して(ステップC4)、音声出力部26により出力させる(ステップB10)。ユーザは、入力した音声を試聴して納得いかなければ、前述と同様にして音声データを再入力することができる。
図14には、コンテンツ作成処理制御部31aにより生成される音声データを示している。すなわち、音声データは、音響効果が付加された音声の音声データファイルと、SEトリガー情報とにより構成される。配信サーバ10は、音声データファイルとSEトリガー情報とをコンテンツデータとしてクライアント20に配信することで、クライアント20のコンテンツ再生処理部21dにより「あいのて」が付加された音声を出力することができる。
図15には、音声データとSEトリガー情報との関係を示している。SEトリガー情報は、音声に対して付加する音響効果の種類とタイミングを示している。クライアント20は、コンテンツデータとして音声データを受信した場合、音声データを元に音声を再生出力すると共に、図15に示すように、SEトリガー情報が示すタイミングで音響効果を付加することで、音声を録音したユーザが意図していた音声を出力することができる。
こうして音声録音が完了すると(ステップB11、Yes)、コンテンツ作成処理部21aは、次にコンテンツを構成する画像データを入力するための撮影選択画面を表示させる。撮影選択画面では、画像の有無をユーザが選択することができる。
図16(a)には、撮影選択画面の一例を示している。撮影選択画面において、「写真あり」(画像データの入力)が選択された場合(ステップB12、Yes)、コンテンツ作成処理部21aは、カメラ部24にカメラを起動させて、コンテンツ用の画像撮影が可能な状態にする。そして、図16(b)に示すように、画像撮影の実行が指示されると、コンテンツ作成処理部21aは、カメラ部24を通じて入力される画像データをコンテンツデータとして取り込む(ステップB13)。図16(c)には、コンテンツデータとして画像データが追加された後のコンテンツの表示例を示している。コンテンツ作成処理部21aは、入力された画像データを配信サーバ10に送信する。コンテンツ作成処理制御部31aは、クライアント20から画像データを受信して一時保存しておく(ステップC5)。
次に、コンテンツ作成処理部21aは、コンテンツのデータ配信を制御するための制御情報の設定を行う(ステップB14)。コンテンツ作成処理部21aは、制御情報入力用の設定画面を表示させて、この設定画面を通じてユーザにより指定された各制御用のデータを制御情報として設定する。
図17は、制御情報入力用の設定画面の一例を示している。図17(a)では、図4に示す配信ルールに該当する項目、保存時間、再生回数、パスワードの有無、名前などを、ユーザ操作によって任意に設定することができる。図17(b)は、パスワード有りと設定された場合の、パスワード設定画面の一例を示している。図17(b)は、例えばパスワードを「地図」と称しており、3×3マトリクスに複数の異なる形状の図形を配置することでパスワードを作成する例を示している。
コンテンツ作成処理部21aは、配信ルールを含む制御情報が設定されると、配信サーバ10に対して送信する。コンテンツ作成処理制御部31aは、クライアント20から制御情報を受信すると、それまでに一時保存していた音声データ、画像データと共にコンテンツデータとして確定保存する(ステップC6)。
次に、ユーザがクライアント20においてテキストデータを入力して「モジダマ」(以下、コンテンツ2)を作成する処理について図11のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、配信サーバ10のコンテンツ作成処理部21aは、ユーザによりコンテンツ2の作成が選択されると(ステップD1)、テキスト(文章)入力画面を表示させる(ステップD2)。
図18には、テキスト入力画面の一例を示している。例えば、図18(b)に示すように、テキスト入力画面を表示して、ユーザによるキーボードあるいはボタン操作によって入力部22から入力されるテキスト(文章)を表示させる。テキストの入力が終了すると、コンテンツ作成処理部21aは、配信サーバ10に対してテキストデータを送信する(ステップD3)。図18(a)の下段には、テキストが入力されたコンテンツ表示の一例を示している。
一方、配信サーバ10のコンテンツ作成処理制御部31aは、クライアント20からテキストデータを受信すると(ステップE1)、テキストデータを音声データに変換し(音声合成)、この音声データを一時保存しておく(ステップE2,E3)。
ここで、クライアント20においてテキスト入力画面から試聴の要求が入力されると(ステップD4、Yes)、コンテンツ作成処理部21aは、コンテンツ作成処理制御部31aに対して、テキストを元に生成された音声の試聴を要求する。コンテンツ作成処理制御部31aは、試聴要求に応じて、一時保存している音声データをコンテンツ作成処理部21aに送信する(ステップE4)。
コンテンツ作成処理部21aは、コンテンツ作成処理制御部31aから受信した音声データをもとに、音声入力部25によって音声を出力させる。図18(c)には、音声の試聴が行われている際のコンテンツの表示例を示している。
ここで、テキストの入力が完了すると(例えば、図18(c)の「OK」ボタンの選択)(ステップD6、Yes)、コンテンツ作成処理部21aは、以下、前述したコンテンツ1の場合と同様にして、画像データと制御情報の設定を行う(ステップD8,D9,E5,E6)。詳細な説明については省略する。
このようにして、コンテンツ作成処理では、クライアント20において、音声を含む画像データやテキストデータを組み合わせたコンテンツを作成することができる。
次に、コンテンツ作成処理で作成されたコンテンツを配信可能となるようにするコンテンツ保存処理について、図19に示すフローチャートを参照しながら説明する。
クライアント20においてタイトル画面中のメニューから配信サーバ10へのコンテンツのアップロードを指示するための「埋める」が選択されると、コンテンツ保存処理部21bは、コンテンツ作成処理によりコンテンツが作成されていれば、フィールド選択画面を表示させる(ステップF1)。すなわち、コンテンツを配信サーバ10において記録する際の区分の指定をユーザにより指定させる。
図20(a)にはフィールド選択画面の一例を示している。フィールド選択画面には、例えばポインティングデバイスやボタンなどの操作に応じて表示画面中を移動するキャラクタを表示させ、このキャラクタの移動先によってコンテンツの区分先とするフィールドを指定する。フィールドとしては、例えば「森」「お墓」「街」などが用意されており、作成したコンテンツの内容やコンテンツの配信要求で指定されやすくなるように何れかの適当な名称が付されたフィールドを選択することができる。
コンテンツ保存処理部21bは、フィールド決定が指示されると、コンテンツ保存処理制御部31bに対して選択フィールドを送信する(ステップF2)。
コンテンツ保存処理制御部31bは、コンテンツ保存処理部21bから選択フィールドを受信すると(ステップG1)、選択されたフィールドが存在しているかを確認する(ステップG2)。ここで、該当するフィールドがない場合には(ステップG3、No)、コンテンツ保存処理部21bに対してフィールド無しを通知する。コンテンツ保存処理部21bは、この通知に対してフィールド無し画面を表示して(ステップF3)、再度、ユーザに別フィールドを選択させる(ステップF1)。
一方、該当するフィールドが存在した場合には(ステップG3、Yes)、コンテンツ保存処理制御部31bは、該当フィールドの保存上限数を確認する(ステップG4)。すなわち、該当フィールド中のコンテンツが記録されていないトラックの空きがあるかを確認する。
ここで、コンテンツを記録可能なトラックの空きがない場合には(ステップG5、No)、コンテンツ保存処理制御部31bは、コンテンツ保存処理部21bに対してコンテンツの保存失敗を通知する。コンテンツ保存処理部21bは、コンテンツ保存処理制御部31bからの通知に応じて、保存失敗画面を表示させる(ステップF5)。図20(b)には、保存失敗画面の一例を示している。
一方、コンテンツを記録可能なトラックの空きがある場合には(ステップG5、Yes)、コンテンツ保存処理制御部31bは、コンテンツ作成処理により作成されたコンテンツを、選択されたフィールドに分類して記録部37において保存する(ステップG6)。
コンテンツ保存処理部21bは、コンテンツ保存処理制御部31bからのコンテンツ保存完了の通知に応じて保存完了画面を表示させる(ステップF6)。
このようにして、コンテンツ保存処理では、コンテンツに対して受信側のクライアントを特定する情報、例えばIPアドレスや、メールアドレス、ユニークID等の識別情報を指定することなく、コンテンツを配信サーバ10に保存(アップロード)することができる。
次に、配信サーバ10からコンテンツをダウンロードするコンテンツ検索処理について、図21に示すフローチャートを参照しながら説明する。
クライアント20においてタイトル画面中のメニューから配信サーバ10へのコンテンツのダウンロードを指示するための「探す」が選択されると、コンテンツ検索処理部21cは、コンテンツの探し方を選択するための選択画面を表示させる。図22(a)には探し方選択画面の一例を示している。探し方選択画面では、フィールドの指定によってコンテンツのダウンロードを要求するのか、あるいはパスワードを指定することにより要求するのかを指定することができる。
ここで、図22(a)に示すように、「フィールドから探す」が指定された場合には、コンテンツ検索処理部21cは、コンテンツの検索対象とするフィールドを指定するためのフィールド選択画面を表示させる(ステップH1)。すなわち、コンテンツを配信サーバ10において記録する際の区分の指定をユーザにより指定させる。
図22(b)にはフィールド選択画面の一例を示している。フィールド選択画面は、コンテンツ保存処理と同様にして、例えばポインティングデバイスやボタンなどの操作に応じて表示画面中を移動するキャラクタを表示させ、このキャラクタの移動先によってコンテンツの区分先とするフィールドを指定する。各フィールドには、フィールドに付された名称(例えば「森」「お墓」「街」など)と関連する内容のコンテンツが記録されている傾向があるため、所望するコンテンツの内容に関連する何れかの名称のフィールドを選択することで、所望する内容のコンテンツを取得され易くなる(ただし、コンテンツの内容を特定できるものではない)。
コンテンツ検索処理部21cは、フィールド決定が指示されると、配信サーバ10のコンテンツ検索処理制御部31cに対して選択フィールドを送信する(ステップH2)。選択フィールドを送信することで、クライアント20には、図22(c)に示すように、配信サーバ10においてダウンロード対象とするコンテンツの検索状態にあることを表す画面が表示される。
コンテンツ検索処理制御部31cは、コンテンツ検索処理部21cから選択フィールドを受信すると(ステップJ1)、選択されたフィールドが存在しているかを確認する(ステップJ2)。ここで、該当するフィールドがない場合には(ステップJ3、No)、コンテンツ検索処理部21cに対してフィールド無しを通知する。コンテンツ検索処理部21cは、この通知に対してフィールド無し画面を表示して(ステップH3)、再度、ユーザに別フィールドを選択させる(ステップH1)。
一方、該当するフィールドが存在した場合には(ステップJ3、Yes)、コンテンツ検索処理制御部31cは、指定されたフィールドに分類して記録された配信ルールを満たす複数のコンテンツからダウンロード対象とするコンテンツを選択する(ステップJ4)。すなわち、配信ルールの保存期間、再生回数とが有効であり、パスワードが設定されていない配信可能なコンテンツからランダムに1つのコンテンツを選択する。ここでは、ダウンロード要求元のクライアント20(受信側クライアント18)に関係なく、配信対象とするコンテンツを選択する。
なお、フィールドからコレクション(クライアント20からアップロードされたものではない特別なコンテンツ)が選択された場合には(ステップJ5、Yes)、コンテンツ検索処理制御部31cは、コンテンツ検索処理部21cにコレクションが検索(発見)されたことを通知すると共に、ユーザ管理データにコレクションデータとして記録しておく。コンテンツ検索処理部21cは、この通知に応じてコレクション発見画面を表示する(ステップH5)。
また、フィールドから通常のコンテンツが選択された場合には(ステップJ6、Yes)、コンテンツ検索処理制御部31cは、コンテンツ検索処理部21cに通知してコンテンツ発見画面を表示させ、選択されたコンテンツを再生出力させるためのコンテンツ再生処理を実行する(ステップJ7)。
クライアント20のコンテンツ検索処理制御部31cは、コンテンツ発見画面を表示し、コンテンツ再生処理部21dによるコンテンツ再生処理に移行する。
なお、前述した説明では、フィールドを指定することでコンテンツを取得する場合について説明しているが、図22(a)の探し方選択画面において「地図で探す」が選択されて、パスワードの指定によるコンテンツのダウンロードが指定された場合には、図22(c)に示すようなパスワード入力用の画面を表示し、この画面中においてパスワードを入力させる。ここでは、3×3マトリクスに複数の異なる形状の図形を配置することでパスワードを設定することができる。なお、パスワードは、コンテンツをアップロードしたユーザから他のユーザに対して、別途、何らかの方法(例えば電子メール)によって予め通知されているものとする。なお、パスワードは、図22(c)に示すような形式に限るものではなく、一般的な英数字などの文字の組み合わせによって設定されていても良い。
コンテンツ検索処理制御部31cは、コンテンツ検索処理部21cからパスワードを受信すると、このパスワードが設定されているコンテンツを検索し、該当するコンテンツがあった場合に、コンテンツ発見をコンテンツ検索処理部21cに通知してコンテンツ再生処理に移行するものとする。
次に、コンテンツをクライアント20において再生出力させるコンテンツ再生処理について、図23に示すフローチャートを参照しながら説明する。
配信サーバ10のコンテンツ再生処理制御部31dは、コンテンツ検索処理制御部31cによって選択されたコンテンツのコンテンツデータをクライアント20に対して送信する(ステップM1)。また、コンテンツ再生処理制御部31dは、クライアント20に送信されたコンテンツに対して設定された制御情報(配信ルール)を更新する。すなわち、コンテンツデータの再生回数が無制限に設定されていなければ、再生回数を更新(デクリメント)する。
一方、クライアント20において、コンテンツ再生処理部21dは、受信したコンテンツデータをもとにコンテンツ再生画面を表示させる(ステップK1)。すなわち、画像を表示させると共に、コンテンツデータに含まれる音声を再生出力させる。音声データにSEトリガー情報が含まれる場合には、コンテンツ再生処理部21dは、このSEトリガー情報に応じて音響効果を付加しながら音声を出力させる。図24(a)には、コンテンツ再生画面の一例を示している。
コンテンツの再生が終了すると、コンテンツ再生処理部21dは、再生終了画面を表示する。再生終了画面には、図24(b)に示すように、コンテンツに対する応答をするための返事メニューが設けられている。図24(b)に示す例では、「もう一度再生」「お返事する」「通報」などの項目が設けられている。
ここで、「もう一度再生」が選択された場合には、コンテンツ再生処理制御部31dは、コンテンツを再度、再生出力する。また、「お返事する」が選択された場合には、コンテンツ再生処理制御部31dは、コンテンツをアップロードしたユーザに対するメッセージを入力するための処理を行う。この場合、コンテンツ再生処理部21dは、メッセージを入力(選択)する拍手/メッセージ送信画面を表示し(ステップK4)、ユーザからの指定に応じたメッセージを配信サーバ10のコンテンツ再生処理制御部31dに送信する。
例えば、図24(e)に示す拍手/メッセージ送信画面では、メッセージの内容(例えば「面白かった」)を任意に選択することができる。また、コンテンツの内容が気に入ったことを通知するための「拍手」を選択することもできる(図示せず)。コンテンツ再生処理部21dは、メッセージを配信サーバ10に送信すると、図24(d)に示すように、返事完了画面を表示させる。
コンテンツ再生処理制御部31dは、コンテンツ再生処理部21dからのメッセージを受信すると(ステップM3)、コンテンツをアップロードしたユーザと関連付けて、メッセージデータとして拍手回数やメッセージの内容を保存しておく(ステップM4)。
ここで、メッセージ内容が記録されることで、クライアント20では、メッセージ確認処理や過去履歴確認処理などによって配信サーバ10からメッセージ内容を受信して、ユーザ宛のメッセージ内容を出力させることができる。
また、返事メニューから「通報」が選択された場合には、コンテンツ再生処理部21dは、通報送信画面を表示してユーザにより通報内容を入力させ、通報内容を配信サーバ10に送信する(ステップK6,K7)。例えば、コンテンツの内容が公序良俗に反するなど問題がある場合には、コンテンツをダウンロードしたユーザが配信サーバ10に対して通報することができる。
コンテンツ再生処理制御部31dは、コンテンツ再生処理部21dからの通報を受信して、通報内容を記録しておく(ステップM5,M6)。
また、返事メニューから「コンテンツ保存」(図示せず)が選択された場合には、コンテンツ再生処理部21dは、コンテンツ保存画面を表示し、この画面を通じてコンテンツの保存要求を配信サーバ10に送信する(ステップK8,K9)。コンテンツ再生処理制御部31dは、コンテンツ再生処理部21dからの要求に応じて、保存要求されたコンテンツを示すデータを、ユーザ管理データのコンテンツ管理データとして記録しておく(ステップM7,M8)。
例えば、コンテンツの内容が気に入った場合には、配信サーバ10にコンテンツ保存を要求しておくことで、クライアント20では、例えば過去履歴確認処理などによってコンテンツデータを配信サーバ10から受信して、任意にコンテンツを再生出力させることができる。
なお、返事メニューから「コンテンツ捨て」(図示せず)が選択された場合には、コンテンツ再生処理部21dは、コンテンツ捨て演出画面を表示させる(ステップK10)。この場合、コンテンツ再生処理制御部31dは、ダウンロードされたコンテンツについての記録をユーザ管理データにおいて残さないようにする。クライアント20は、新たなコンテンツを検索するためのコンテンツ検索処理に戻る。
このようにして、配信サーバ10に配信先を指定することなくアップロードされたコンテンツは、フィールドからランダムに選択されて不特定のユーザに配信されるが、ダウンロードしたユーザからのメッセージなどの応答を、コンテンツをアップロードしたユーザに通知することができる。
図25には、メッセージ内容を確認する画面の一例を示している。図25(a)に示す表示画面は、送信側クライアント17のユーザが自分が配信サーバ10にアップロードしたコンテンツの一覧を表示させている例を示している。図25(a)において、「1.溶けました」は、保存期間を経過したコンテンツであることを示している。このコンテンツを指定した場合、例えば図25(b)に示すように、同コンテンツに対して他のユーザから応答のあったメッセージや拍手回数が表示されている。
なお、前述した説明では、受信側クライアント18とする電子機器の種類(プラットホーム)を特定せずに説明しているが、電子機器によっては、再生可能なデータ(ファイル)形式が異なったり、コピーガードなどを付加するために特定のファイル形式にする必要がある場合もある。こうした場合、配信サーバ10は、コンテンツデータのファイル形式を変換した上で、コンテンツを配信することもできる。
例えば、パーソナルコンピュータ13において配信サーバ10の配信サービスを利用して、コンテンツを取得して保存したものとする。受信側クライアント18からコンテンツの保存が要求された場合、配信サーバ10は、ユーザ管理データに保存要求されたコンテンツを示すデータを記録して、コンテンツデータ本体については受信側クライアント18に保存させない。
このコンテンツの保存期間が経過するまでに、例えば携帯電話機14により配信サーバ10にアクセスし(パーソナルコンピュータ13でアクセスした際と同じユーザIDを使用してログインする)、コンテンツの再生を可能とするように要求することで、配信サーバ10は、携帯電話機14で再生可能なデータ形式のファイルに変換して、携帯電話機14においても、配信サーバ10に保存しておいたコンテンツを再生可能とすることができる。図26には、このファイル形式の変換を示している。このように、ファイル形式の変換を介してコンテンツをダウンロードできるようにすることで、特定のプラットホーム(例えば携帯電話機14)のみについては課金をするといった運用も可能となる。
なお、前述した説明では、配信サーバ10からフィールド指定でコンテンツを検索する場合、1つのフィールドのみを指定しているが、同時に複数のフィールドを指定して、複数のコンテンツを取得できるようにしても良い。この場合、複数のフィールドからそれぞれランダムに選択されたコンテンツを組み合わせて、1つのコンテンツとして再生出力させることもできる。
また、コンテンツは、単に音声や画像を組み合わせたデータだけでなく、クライアント20によりネットワーク12を介して他のサイトにアクセスさせるためのリンクが設定されたデータを含むようにしても良い。また、他サイトや実店舗などで商品を購入する際に使用可能なクーポンを表すデータが含まれていても良い。
このように、本実施形態における配信サーバ10では、宛先が特定されないコンテンツを不特定のユーザに配信することができるので、ボトルメール遊びのように、自分宛ではない意外性のあるコンテンツを無作為にダウンロードするといった楽しみ方が可能となる。
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
また、実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記録媒体を含むものである。
10…配信サーバ、12…ネットワーク、13…パーソナルコンピュータ、14…携帯電話機、15…ゲーム機、17…送信側クライアント、18…受信側クライアント、20…クライアント、21,31…制御部、21a…コンテンツ作成処理部、21b…コンテンツ保存処理部、21c…コンテンツ検索処理部、21d…コンテンツ再生処理部、21e…メッセージ確認処理部、21f…コレクション確認処理部、21g…過去履歴確認処理部、22,32…入力部、23,33…表示部、24…カメラ部、25…音声入力部、26…音声出力部、27,37…記録装置、28,38…通信部、31a…コンテンツ作成処理制御部、31b…コンテンツ保存処理制御部、31c…コンテンツ検索処理制御部、31d…コンテンツ再生処理制御部、31e…メッセージ確認処理制御部、31f…コレクション確認処理制御部、31g…過去履歴確認処理制御部。