以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態のカラオケシステムの全体構成を表す機能ブロック図である。
図1において、カラオケシステム1は、少なくとも1つのカラオケ装置10と、少なくとも1つの操作端末30と、サーバ40とを有している。カラオケ装置10は、例えばカラオケ店舗等のカラオケルームKRに設置されている。カラオケ装置10は、楽曲データとしてのMusical Instrument Digital Interface(MIDI;登録商標)データ及び映像データを用いて、カラオケ演奏曲の再生サービスを提供する装置である。カラオケ装置10とサーバ40とは、例えば通信ネットワーク等のネットワークNWとを介し、互いに情報送受信可能に接続されている。操作端末30とサーバ40とは、上記ネットワークNWとを介し、互いに情報送受信可能に接続されている。
カラオケ装置10は、装置本体20と、リモコン12と、マイクロフォン14と、撮影手段としてのカメラ16とを有している。装置本体20とリモコン12とは、例えば無線または有線のLAN等のネットワークを介し、互いに情報送受信可能に接続されている。装置本体20とマイクロフォン14及びカメラ16とは、それぞれ無線回線または有線回線により接続されている。
装置本体20は、制御部21と、大容量記憶装置22と、操作部23と、受信部24と、音源25と、音声制御部26と、スピーカ27と、表示部28(表示手段)と、通信制御部29とを有している。
制御部21は、図示しないCPUや、RAM及びROM等のメモリを備えている。この制御部21は、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMや上記大容量記憶装置22に予め記憶された各種プログラムを実行する。これにより、装置本体20全体の制御を行う。
特に、制御部21は、カメラ16により動画撮影された歌唱者を含むカラオケルームKR内の所定範囲の映像データに対し画像処理を行い、その映像データを大容量記憶装置22に記憶するとともに表示部28に表示させる処理を行う。
大容量記憶装置22は、例えばHard Disk Drive(HDD)などから構成される。この大容量記憶装置22は楽曲データ記憶手段として機能し、楽曲データ(MIDIデータ)、背景映像データ、及び歌詞データ等の各種情報が記憶されている。また、この大容量記憶装置22には、ユーザの歌唱時の歌唱音を示す歌唱データ及び映像データが順次記憶される。
操作部23は、例えば複数のキーやスイッチなどから構成される。ユーザは、この操作部23または後述のリモコン12を用いて、カラオケ演奏曲の予約操作等の各種操作を行うことができる。
受信部24は、上記のマイクロフォン14から出力された歌唱者の音声信号を受信する。
音源25は、上記制御部21によって大容量記憶装置22から読み出された楽曲データを再生して音声制御部26へ出力する。音声制御部26は、音源25から出力された楽曲データ、及び、受信部24を介してマイクロフォン14により入力された音声信号を増幅し、スピーカ27へ出力する。スピーカ27は、音声制御部26から出力された楽曲データ及び音声信号を音声出力する。
なお、以下適宜、音源25、音声制御部26、及びスピーカ27を、省略して「音源25等」と称する。
表示部28は、例えば液晶ディスプレイなどから構成され、各種映像を表示する表示手段として機能する。特に、表示部28は、上記音源25等により楽曲データの再生が行われるのにしたがい、楽曲データの再生に同期して、大容量記憶装置22から読み出された背景映像データ、及び歌詞データに対応したテロップ等を表示することができる。なお、表示部28は、カラオケ装置10に含まれず、カラオケ装置10の外部に設置されても良い。
通信制御部29は、リモコン12やサーバ40との間で情報通信の制御を行う。
リモコン12は、利用者がカラオケ演奏曲の予約操作等の各種操作を複数のキーやスイッチ等で行うための操作端末である。
マイクロフォン14は、歌唱者の歌唱音を入力し、対応する上記歌唱データを出力する。
カメラ16は、歌唱時に歌唱者を含む所定範囲の視野を動画撮影するためのもので、その所定範囲の映像データを生成する。
操作端末30は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)からなる。操作端末30は、CPU31と、例えばRAMやROM等からなるメモリ32と、例えばキーボードやマウスなどから構成される。また、パーソナルコンピュータは、ユーザにより指示や情報が入力される操作部33(操作手段)と、例えば液晶ディスプレイなどから構成される。さらに、パーソナルコンピュータは、各種情報やメッセージを表示する表示部34(表示手段)等を備えている。なお、この操作端末30は、例えばユーザの自宅や勤務先や立ち寄り箇所等、ユーザが自らの意思で適宜に操作できる箇所に設置されている。操作端末30は、スマートフォンやタブレットPCであっても良い。
サーバ40は、例えば大容量記憶装置等からなる図示しないデータ格納部と、サーバ40全体の各種制御機能を司るサーバ制御部(後述の図4のフロー参照)と、を備えている。サーバ40のデータ格納部には、予め、過去にあるユーザがカラオケ演奏曲を歌唱したときの歌唱データと、歌唱者の姿を含む所定範囲の映像データと、当該カラオケ演奏曲の曲ID(曲識別情報)とが、互いに関連付けられ、セットで記憶されている。
以上において、本実施形態のカラオケシステム1では、あるカラオケ装置10において歌唱者(同一利用者でもよいし、複数利用者でもよい)が同一の特定カラオケ楽曲について複数回歌唱し、対応する複数の歌唱データをサーバ40へ投稿した後、操作端末30またはカラオケ装置10で各歌唱データごとに削除等の編集を行うことができる。すなわち、本実施形態では、ある1つのカラオケ楽曲について、歌唱者による歌唱音を複数回録音可能に構成されており、各回ごとに、それまでに録音された歌唱音を再生しながら、新たな歌唱音を重ねるように録音するようになっている。その際、本実施形態の特徴として、各回の歌唱データは、互いに合成されることなく、互いに独立しつつ1つの歌唱データフォルダ内にグループ化しつつ組み込まれる。
図2は、上記複数回の録音において、各回の録音ごとに、歌唱データがグループ化されて管理される上記歌唱データフォルダの例を示す説明図である。図2(a)は、特定の1つのカラオケ楽曲の再生に合わせて、まず1回目の録音として、歌唱者Aが歌唱を行い、その歌唱データが録音された状態を表している。このとき、本実施形態では複数回分の録音の歌唱データを順次組み込み可能な歌唱データフォルダが用いられる。この1回目の録音では、図示のように、上記歌唱者Aの歌唱データ(曲ID付き。以下同様)のみを含む歌唱データフォルダが形成される。なお、各歌唱データは適宜の識別情報(この例では、録音回数を示す録音歌唱データとしての録音ID)により識別される。この1回目の録音における録音IDは「001」である。
図2(b)は、2回目の録音として、上記歌唱者Aの歌唱データに歌唱者Bの歌唱データが組み込まれた歌唱データフォルダ(録音ID「002」)が生成された状態を表している。具体的には、図2(b)は、上記と同一のカラオケ楽曲について、当該カラオケ楽曲及び上記1回目に録音された歌唱者Aの歌唱データに合わせて歌唱者Bが歌唱を行った例である。さらに図2(c)は、3回目の録音として、さらに歌唱者Cが歌唱を行うことで、上記歌唱者Aの歌唱データ及び歌唱者Bの歌唱データに、上記歌唱者Cの歌唱データが組み込まれた歌唱データフォルダ(録音ID「003」)が形成された状態を表している。具体的には、図2(c)は、上記と同一のカラオケ楽曲について、当該カラオケ楽曲及び上記1回目に録音された歌唱者Aの歌唱データ及び上記2回目に録音された歌唱者Bの歌唱データに合わせた例である。
本実施形態では、上記のように、複数回の同一カラオケ楽曲の再生に合わせて各回ごとに歌唱者A,B,Cが順次重ねるように歌唱して3つの歌唱データが1つの歌唱データフォルダ内に組み込まれる。すなわち、各歌唱者A,B,Cそれぞれの歌唱データを同一カラオケ楽曲の曲IDとともに歌唱データフォルダに組み込むことで、3つの歌唱データをグループ化してグループ化データが生成されている。いずれの歌唱データフォルダも、歌唱データフォルダをサーバ40に投稿後、サーバ40の当該歌唱データフォルダにアクセスすることにより、歌唱データフォルダ内の複数(この例では3つ)の歌唱データを各歌唱データごとに削除を行うことができる。各歌唱データごとの削除以外に、歌唱音の音量増減などのパラメータ変更等も行うことができる。以下適宜、これらを総称して単に「編集」又は「編集処理」という。詳細は後述する。これにより、そのような編集後のグループ化データを更新して公開することができる。
本実施形態による上記の手法を実現するために、カラオケ装置10の制御部21によって実行される処理手順を図3により説明する。
図3において、まず、ステップS10で、制御部21は、歌唱者によるカラオケ楽曲の予約が行われたか否かを判定する。歌唱者が操作部23の直接操作またはリモコン12を介した操作によりカラオケ楽曲の予約操作を行うと、制御部21は、そのカラオケ楽曲を特定する曲IDを取得するとともに、上記カラオケ楽曲の予約が行われたと判定する。歌唱者によるカラオケ楽曲の予約が行われるまで判定が満たされず(ステップS10:NO)、ステップS10をループして待機する。歌唱者によるカラオケ楽曲の予約が行われたら判定が満たされ(ステップS10:YES)、ステップS15に処理を移す。なお、上記のような一般的なカラオケの予約によって多重録音が開始されるのではなく、多重録音用の別のアプリケーションが、上記カラオケ予約時に適宜の特定の操作によって別途起動される構成でもよい。この場合、上記ステップS10では、上記通常のカラオケ予約に加え、上記特定の操作が行われたかどうかが判定される。
ステップS15では、制御部21は、上記ステップS10でのカラオケ楽曲の予約に基づき、大容量記憶装置22から、当該予約に係わるカラオケ楽曲に対応した楽曲データ、背景映像データ、及び歌詞データ等を読み出す。そして、音源25等に、上記楽曲データの再生を開始させるとともに、表示部28に、上記楽曲データの再生と同期して、上記背景映像データ及び歌詞データの表示を開始させる。これにより、歌唱者はマイクロフォン14を手にして、楽曲データに基づき再生されるカラオケ楽曲に合わせて歌唱することができる。歌唱者によるカラオケ楽曲の歌唱でマイクロフォン14に入力された歌唱音は、マイクロフォン14で音声信号に変換され、歌唱データとして音声制御部26に出力される。ステップS15が終了すると、ステップS20に移る。
ステップS20では、制御部21は、音声制御部26を介し、マイクロフォン14から出力された歌唱者の特定カラオケ楽曲の歌唱データを取得する。なお、このステップS20が、各請求項記載の歌唱音取得手段として機能する。ステップS20が終了すると、ステップS25に移る。
ステップS25では、制御部21は、上記ステップS20で取得した歌唱データを(歌唱したカラオケ楽曲の曲IDと対応付けて)組み込んだ上記歌唱データフォルダを作成し、大容量記憶装置22に格納する。このステップS25が、各請求項記載の記憶手段として機能する。ステップS25が終了すると、ステップS30に移る。
ステップS30では、制御部21は、同一のカラオケ楽曲について所定回数(この例では例えば3回)の録音分の歌唱データが組み込まれた歌唱データフォルダが生成されたか(言い換えれば上記所定回数の多重録音が行われたか)否かを判定する。例えばユーザが、当該カラオケ楽曲について上記所定回数の歌唱及び録音が終了すると、操作部23またはリモコン12により、上記多重録音を終了させる操作を行う。当該操作が行われないうちはステップS30の判定が満たされず(ステップS30:NO)、上記ステップS15に戻り同様の手順を繰り返す。すなわち、上記ステップS15での当該カラオケ楽曲の楽曲データの再生、ステップS20での当該再生に伴う新たな歌唱データの取得、及びステップS25での新たな歌唱データフォルダの生成が繰り返される。上記操作が行われた場合はステップS30の判定が満たされ(ステップS30:YES)、ステップS35に移る。このステップS30からステップS35へ移行する機能が、各請求項記載の決定手段として機能する。
ステップS35では、制御部21は、この時点での最新の歌唱データフォルダを大容量記憶装置22から読み出し、当該歌唱データフォルダに係わる上記録音IDや上記ステップS10で取得したカラオケ楽曲の曲IDとともに、ネットワークNWを介してサーバ40へ投稿しアップロードする。このステップS35が、各請求項記載の投稿手段として機能する。アップロードされた歌唱データフォルダは、サーバ40に設けられた上記データ格納部に格納される。ステップS35が終了すると、その後、本フローを終了する。
次に、上記に対応して、サーバ40の制御部によって実行される処理手順を図4により説明する。
図4において、まず、ステップS110で、サーバ40のサーバ制御部は、前述のステップS35においてカラオケ装置10から歌唱データフォルダが投稿されたか否かを判定する。カラオケ装置10から歌唱データフォルダがサーバ40へ投稿されるまで判定が満たされず(ステップS110:NO)、ステップS110をループして待機する。カラオケ装置10から歌唱データフォルダがサーバ40へ投稿されると判定が満たされ(ステップS110:YES)、ステップS115に移る。このとき、サーバ40では、カラオケ装置10から歌唱データフォルダが投稿されると、サーバ係員による試聴など適宜の方法で、上記ステップS110で投稿された上記歌唱データフォルダ内の複数の歌唱データの個々について所定の検閲処理が行われる。そして、検閲処理の結果、複数の歌唱データのうちの少なくとも1つが、公序良俗等の観点から公開するのが不適当で公開を拒否すべき歌唱データであった場合は、サーバ係員により、適宜の操作手段を介し、歌唱データの検閲NGの操作が行われる。一方、歌唱データフォルダ内の複数の歌唱データの全てに問題がなく公開を許可する場合は、サーバ係員により、歌唱データの検閲OKの操作が行われる。
上記に応じて、ステップS115で、サーバ制御部は、投稿された歌唱データフォルダについて歌唱データの検閲OK操作があったか否かを判定する。歌唱データの検閲OK操作があった場合は判定が満たされ(ステップS115:YES)、ステップS120に移る。歌唱データの検閲OK操作がない場合は判定が満たされず(ステップS115:NO)、ステップS125に移る。
ステップS120では、サーバ制御部は、投稿された歌唱データフォルダの歌唱データの公開を許可するOK結果を、ネットワークNWを介して上記操作端末30(PC)に送信する。ステップS125が終了すると、ステップS140に移る。
ステップS140では、サーバ制御部は、上記ステップS115でOK結果を送信した歌唱データフォルダ(投稿データ)をサーバ40上に公開し、本フローを終了する。なお、このステップS140が各請求項記載の公開手段として機能する。
一方、ステップS125では、サーバ制御部は、投稿された歌唱データフォルダの歌唱データの検閲NG操作があったか否かを判定する。歌唱データの検閲NG操作がない場合は判定が満たされず(ステップS125:NO)、上記ステップS115に戻り、同様の手順を繰り返す。歌唱データの検閲NG操作があった場合は判定が満たされ(ステップS125:YES)、ステップS130に移る。
ステップS130では、サーバ制御部は、投稿された歌唱データフォルダの歌唱データの公開を拒否するNG結果を操作端末30(PC)に送信する。この送信するNG結果には、歌唱データフォルダ内の複数の歌唱データのうちのいずれの歌唱データが公開に不適当であるかを示す公開拒否情報を含ませることができる。ステップS130が終了すると、本フローを終了する。
次に、上記に対応して、操作端末30のCPU31によって実行される処理手順を図5により説明する。
図5において、ステップS210で、CPU31は、サーバ40から歌唱データフォルダの歌唱データの検閲結果(上記図4のステップS120又はステップS130参照)が送られてきたか否かを判定する。サーバ40から歌唱データの検閲結果が送信されるまで判定が満たされず(ステップS210:NO)、ステップS210をループして待機する。サーバ40から歌唱データの検閲結果が送信されると判定が満たされ(ステップS210:YES)、ステップS215に移る。
ステップS215では、CPU31は、表示部34に制御信号を出力し、表示部34にサーバ40から送信された検閲結果を表示する。ステップS215が終了すると、ステップS220に移る。
ステップS220では、CPU31は、表示部34に表示された検閲結果がOK結果であるか否かを判定する。表示部34に表示された検閲結果がOK結果である場合は判定が満たされ(ステップS220:YES)、その後、本フローを終了する。表示部34に表示された検閲結果がOK結果でない場合は判定が満たされず(ステップS220:NO)、ステップS225に移る。
ステップS225では、CPU31は、ユーザによるサーバ40へのアクセス操作があるか否かを判定する。ユーザが操作部33を用いてサーバ40へのアクセス操作を行うまでは判定が満たされず(ステップS225:NO)、ステップS225をループして待機する。ユーザがサーバ40へのアクセス操作を行った場合は判定が満たされ(ステップS225:YES)、ステップS230に移る。
ステップS230では、CPU31は、ネットワークNWを介してサーバ40へアクセスし、サーバ40にアップロードされた歌唱データフォルダにアクセスする。アクセスされた歌唱データフォルダには、上述のようにカラオケ楽曲の曲IDが含まれる。この歌唱データフォルダ内の歌唱データには、前述したように、サーバ40において、公開が不適当とした歌唱データそのものに公開拒否情報が付随させることができる。ステップS230が終了すると、ステップS235に移る。
ステップS235では、CPU31は、表示部34に制御信号を出力し、上記アクセスした歌唱データフォルダ内の歌唱データの一覧(この例では例えば3回分の歌唱データ)を表示する。ステップS235が終了すると、ステップS240に移る。
ステップS240では、CPU31は、ユーザが表示部34に表示された歌唱データフォルダ内の複数個の歌唱データの一覧の中からいずれか1つの歌唱データを削除する削除要求操作を行ったか否かを判定する。ユーザは、以下の操作により、削除すべき歌唱データを知ることができる。例えば、図4のステップS130でサーバ40から操作端末30に送信されたNG結果に含まれる公開拒否情報を見ることによって、削除すべき歌唱データを知ることができる。また、操作端末30の表示部34に表示された複数の歌唱データのうちの公開拒否の対象となった歌唱データに付随した公開拒否情報を見ることによって、削除すべき歌唱データを知ることができる。これによりユーザは、操作部33を用いて該当する歌唱データの削除要求操作をサーバ40に対し行うことができる。ユーザが歌唱データの削除要求操作を行った場合は判定が満たされ(ステップS240:YES)、ステップS245に移る。ユーザが歌唱データの削除要求操作を行わなかった場合は判定が満たされず(ステップS240:NO)、後述のステップS250に移る。
ステップS245では、CPU31は、上記ステップS235で表示された歌唱データフォルダ内の複数の歌唱データのうち、ユーザの削除要求操作の対象となった歌唱データを削除する削除要求(編集要求)をサーバ40に送信する。サーバ40のサーバ制御部はこの削除要求を受信し(各請求項記載の受信手段としての機能)た後、さらに編集処理として、当該削除要求の対象となったいずれかの歌唱データを上記歌唱データフォルダから削除する(各請求項記載の実行手段としての機能)。こうしてステップS245が終了すると、ステップS250に移る。
ステップS250では、CPU31は、歌唱データの削除が完了したか否か、言い換えれば歌唱データフォルダの編集が終了したか否かを判定する。具体的には、上記ステップS245に対応した上記サーバ40のサーバ制御部での上記編集処理により、歌唱データフォルダ内の複数の歌唱データのうちの公開拒否対象の全ての歌唱データの削除が完了したか否かが判定される。歌唱データフォルダ内に公開拒否対象の歌唱データが残っていれば判定が満たされず(ステップS250:NO)、上記ステップS235に戻って同様の手順を繰り返す。歌唱データフォルダ内に公開拒否対象の歌唱データがなくなった場合は判定が満たされ(ステップS250:YES)、ステップS255に移る。
ステップS255では、CPU31は、公開拒否対象の歌唱データが削除された後に残った歌唱データで歌唱データフォルダを上書き更新する指示をサーバ40に出力する。これにより、サーバ40のサーバ制御部は、上記歌唱データフォルダを更新する。ステップS255が終了すると、このフローを終了する。
以上説明したように、本実施形態のカラオケシステム1によれば、複数回の録音に基づき複数の歌唱データを含む投稿データを、各歌唱データごとに編集することができる。これにより、複数の歌唱データの一部に、例えば削除されるべき不適当な歌唱データがあった場合でも、上記不適当な歌唱データを編集で除いた後に公開することができる。したがって、複数の歌唱データ全体としての処理(全歌唱データ削除等)しかできない従来手法に比べ、利用者の利便性を向上することができる。
なお、上記実施形態では、サーバ40での歌唱データの検閲結果を操作端末30に送信し、公開が拒否された特定の歌唱データがあった場合に、操作端末30で特定の歌唱データを削除する編集要求をサーバ40に送信したが、これに限られない。すなわち、操作端末30に代えて歌唱データの検閲結果をカラオケ装置10に送信し、カラオケ装置10から歌唱データフォルダにアクセスし特定の歌唱データを削除する編集要求を送信するようにしてもよい。
また、本発明は、上記にも限られず、技術思想を逸脱しない範囲でさらに種々の変形が可能である。以下、そのような変形例について説明する。なお、各変形例の各図において、上記実施形態と同様の部分には適宜同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
(1)歌唱者が、同一カラオケ楽曲の別の歌唱者の歌唱データに合わせてコラボレーション歌唱する場合
上記実施形態では、カラオケ装置10で歌唱者が同一カラオケ楽曲について複数回歌唱する場合を説明したが、これに限られない。すなわち、サーバ40にアップロード済みの特定カラオケ楽曲の歌唱データがダウンロードされても良い。この場合、ダウンロードした特定カラオケ楽曲の再生に合わせて、歌唱者が当該ダウンロードした歌唱データの歌唱者と競演してコラボレーション歌唱するようにしてもよい。
上記コラボレーション歌唱する変形例1において、図2と同様、複数回の録音の各回ごとに、歌唱データがグループ化された歌唱データフォルダの例を示す説明図を、図6に示す。図6(a)は、特定の1つのカラオケ楽曲の歌唱データ(コラボレーション相手となる歌唱者X)がダウンロードされた状態を表している。このとき、図示のように、上記歌唱者Xの歌唱データ(曲ID付き。以下同様)のみを含む歌唱データフォルダ(録音ID「011」)が形成される。
図6(b)は、1回目の録音として、上記歌唱者Xの歌唱データに歌唱者Aの歌唱データが組み込まれた歌唱データフォルダ(録音ID「012」)が生成された状態を表している。具体的には、図6(b)は、同一のカラオケ楽曲について、当該カラオケ楽曲及び上記ダウンロードされた歌唱者Xの歌唱データに合わせて歌唱者Aが歌唱を行った例である。さらに図6(c)は、2回目の録音として、さらに歌唱者Bが歌唱を行うことで、上記歌唱者Xの歌唱データ及び歌唱者Aの歌唱データに、上記歌唱者Bの歌唱データが組み込まれた歌唱データフォルダ(録音ID「013」)が生成された状態を表している。具体的には、図6(c)は、同一のカラオケ楽曲について、当該カラオケ楽曲及び上記ダウンロードされた歌唱者Xの歌唱データ及び上記1回目に録音された歌唱者Aの歌唱データに合わせて、歌唱者Bが歌唱を行う例である。
本変形例のカラオケ装置10の制御部21によって実行される処理手順を図7により説明する。図7のフローチャートは、図3に示すフローチャートのステップS10の代わりにステップS11〜ステップS14を設け、ステップS15とステップS20との間にステップS17を設けた点が異なる。図7において、例えば図示しないカラオケ管理者により例えばカラオケ装置10の電源がオンにされることによって、このフローが開始される。
図7において、まず、新たに設けたステップS11で、カラオケ装置10の制御部21は、特定のカラオケ楽曲について歌唱者によるコラボレーション歌唱の要求があったか否かを判定する。例えば、歌唱者は、操作部23の直接操作またはリモコン12を介した操作により、特定のカラオケ楽曲のコラボレーション歌唱の要求操作を行う。すると、制御部21は、そのカラオケ楽曲の曲IDを取得するとともに、コラボレーション歌唱要求が行われたと判定する。歌唱者によるカラオケ楽曲のコラボレーション歌唱要求が行われるまで判定が満たされず(ステップS11:NO)、制御部21は、ステップS11の処理をループして待機する。歌唱者による特定のカラオケ楽曲のコラボレーション歌唱要求が行われたら判定が満たされ(ステップS11:YES)、制御部21は、新たに設けたステップS12に処理を移す。
ステップS12では、制御部21は、ネットワークNWを介してサーバ40にアクセスする。このアクセスにより、サーバ40の上記データ格納部に格納されたアップロード済みの上記特定のカラオケ楽曲の歌唱データの一覧が、表示部28に表示される。ステップS12が終了すると、新たに設けたステップS13に移る。
ステップS13では、制御部21は、歌唱者により、表示部23に表示された特定のカラオケ楽曲の歌唱データの一覧から1つの歌唱データ(本変形例における第1歌唱データに相当)が選択されたか否かを判定する。歌唱者が操作部23の直接操作またはリモコン12を介した操作により特定のカラオケ楽曲の上記第1歌唱データの選択操作を行うまで判定が満たされない(ステップS13:NO)。すなわち、制御部21は、ステップS13の処理をループして待機する。歌唱者が特定のカラオケ楽曲の第1歌唱データの選択操作を行った場合は判定が満たされ(ステップS13:YES)、制御部21は、新たに設けたステップS14に処理を移す。
ステップS14では、制御部21は、ネットワークNWを介してサーバ40にアクセスする。そして、サーバ40のデータ格納部に格納されたアップロード済みの複数の歌唱データの中から、上記ステップS13で選択した1つの特定の第1歌唱データをダウンロードする。そして制御部21は、上記ダウンロードした第1歌唱データを(カラオケ楽曲の曲IDと対応付けて)組み込んだ歌唱データフォルダを生成し(上記図6(a)参照)、大容量記憶装置22に格納する。ステップS14が終了すると、ステップS15に移る。
ステップS15では、上記図3と同様、制御部21は、上記ステップS13での特定のカラオケ楽曲の第1歌唱データの選択に基づき、大容量記憶装置22から、当該選択に係わる特定のカラオケ楽曲に対応した楽曲データ、背景映像データ、及び歌詞データ等を読み出す。そして、音源25等に、上記楽曲データの再生を開始させるとともに、表示部28が、上記楽曲データの再生と同期して、上記背景映像データ及び歌詞データの表示を開始する。ステップS15が終了すると、制御部21は、新たに設けたステップS17に処理を移す。
ステップS17では、制御部21は、上記ステップS14でダウンロードした第1歌唱データを読み出し、音源25等に、読み出した第1歌唱データの再生を開始させる。これにより、上記ステップS15で開始されるカラオケ楽曲の再生に同期して、第1歌唱データの再生が開始される。これにより、歌唱者はマイクロフォン14を用いて、カラオケ楽曲の再生に合わせて第1歌唱者(第1歌唱データの歌唱者。前述の例では歌唱者X)の歌唱音を聞きながら歌唱することにより、第1歌唱者とコラボレーション歌唱(競演)することができる。歌唱者によるカラオケ楽曲のコラボレーション歌唱でマイクロフォン14に入力された歌唱音は、マイクロフォン14で音声信号に変換される。そして、変換された音声信号が、第2歌唱データとして音声制御部26に出力される。ステップS17が終了すると、制御部21は、ステップS20に処理を移す。
ステップS20では、上記図3と同様、制御部21は、音声制御部26を介し、マイクロフォン14から出力された歌唱者のコラボレーション歌唱時の上記第2歌唱データを取得する。ステップS20が終了すると、制御部21は、ステップS25に処理を移す。
ステップS25では、制御部21は、上記図3と同様、上記ステップS20で取得した第2歌唱データを(歌唱したカラオケ楽曲の曲IDと対応付けて)組み込んだ上記歌唱データフォルダを作成する。そして、制御部21は、作成した歌唱データフォルダを大容量記憶装置22に格納する。このステップS25が、各請求項記載の記憶手段として機能する。ステップS25が終了すると、制御部21は、ステップS30に処理を移す。
ステップS30では、制御部21は、上記図3と同様、同一のカラオケ楽曲について所定回数(この例では例えば2回)の録音分の歌唱データが組み込まれた歌唱データフォルダが生成されたか(言い換えれば上記所定回数の多重録音が行われたか)否かを判定する。ユーザにより前述と同様の多重録音終了操作が行われないうちはステップS30の判定が満たされず(ステップS30:NO)、上記ステップS15に戻り、制御部21は同様の手順を繰り返す。すなわち、上記ステップS15での当該カラオケ楽曲の楽曲データの再生、ステップS20での当該再生に伴う新たな歌唱データの取得、及びステップS25での新たな歌唱データフォルダの生成が繰り返される。上記操作が行われた場合は判定が満たされ(ステップS30:YES)、制御部21はステップS35に処理を移す。このステップS30からステップS35へ移行する機能が、各請求項記載の決定手段として機能する。
ステップS35では、制御部21は、上記図3同様、この時点での最新の歌唱データフォルダを大容量記憶装置22から読み出す。そして、制御部21は、当該歌唱データフォルダに係わる上記録音IDや上記カラオケ楽曲の曲IDとともに、ネットワークNWを介してサーバ40へ投稿しアップロードする。このステップS35が、各請求項記載の投稿手段として機能する。アップロードされた歌唱データフォルダは、サーバ40に設けられた上記データ格納部に格納される。ステップS35が終了すると、その後、制御部21は、本フローの処理を終了する。
上記において、上記ステップS14及びステップS20の手順は各請求項記載の歌唱音取得手段として機能する。
なお、本変形例におけるサーバ40の制御部によって実行される処理手順は前述の図4と同等であり、操作端末30のCPU31によって実行される処理手順は図5と同様であるので、説明を省略する。
以上説明したように、本変形例1においては、サーバ40からダウンロードして再生した第1歌唱データとコラボレーション歌唱して、第1歌唱データと、コラボレーション歌唱した第2歌唱データとを含む、複数の歌唱データを用いて、編集処理を実行することができる。
(2)歌唱データのパラメータを変更する編集処理を行う場合
以上においては、サーバ40において、投稿された歌唱データフォルダの歌唱データの公開の可否が検閲され、それに対しユーザが、特定の歌唱データを削除する編集要求を行ったが、これに限られない。すなわち、サーバ40により公開された歌唱データに対し、ユーザが、特定の歌唱データについて、例えば音量を増減する等のパラメータ変更の編集処理を行えるようにしてもよい。
本変形例2を図8及び図9により説明する。図8は、変形例2でのサーバ40の制御部によって実行される処理手順を示す。図8のフローチャートは、図4に示すフローチャートのステップS110とステップS140との間のステップS115〜ステップS135を削除し、代わりにステップ122を設けた点だけが異なる。
図8において、ステップS110の手順は図4と同様である。すなわち、ステップS110において、カラオケ装置10から歌唱データフォルダがサーバ40へ投稿されて判定が満たされる(ステップS110:YES)と、制御部21は、新たに設けたステップS122に処理を移す。
ステップS122では、サーバ制御部は、投稿された歌唱データフォルダの歌唱データをそのまま公開するアップロード通知を、ネットワークNWを介して操作端末30(PC)に送信する。ステップS122が終了すると、サーバ制御部は、ステップS140に処理を移す。
ステップS140の手順は上記図4と同様である。ステップS140では、サーバ制御部は、上記ステップS122でアップロード通知を送信した歌唱データフォルダ(投稿データ)をネットワーク上に公開し、本フローを終了する。
図9は、変形例2での操作端末30のCPU31によって実行される処理手順を表すフローチャートである。図9のフローチャートは、図5に示すフローチャートのステップS210、ステップS215及びステップS220の代わりに、新たにステップS212及びステップS217を設け、ステップS240及びステップS245の代わりに、新たにステップS242及びステップS247を設けた点が異なる。
図9において、まず、新たに設けたステップS212で、操作端末30のCPU31は、カラオケ装置10から投稿した歌唱データフォルダに対し、サーバ40から歌唱データフォルダのアップロード通知(図8のステップS122参照)が送られてきたか否かを判定する。サーバ40からアップロード通知が送信されるまで判定が満たされず(ステップS212:NO)、CPU31は、ステップS212の処理をループして待機する。サーバ40からアップロード通知が送信されると判定が満たされ(ステップS212:YES)、CPU31は、新たに設けたステップS217に処理を移す。
ステップS217では、CPU31は、表示部34に制御信号を出力し、表示部34にサーバ40から送信されたアップロード通知を表示する。サーバ40は、操作端末30へアップロード通知を送信した後、投稿した歌唱データフォルダを公開する(図8のステップS140参照)。このため、表示部34に表示されたアップロード通知を見た歌唱者は、サーバ40の歌唱データフォルダにアクセスし歌唱データをダウンロードして、当該歌唱データの音量等のパラメータを変更する編集を行なうことが可能となる。ステップS217が終了すると、ステップS225に移る。
ステップS225〜ステップS235の手順は図5と同様であるので詳細な説明を省略する。上記ステップS235において、表示部34に上記アクセスした歌唱データフォルダ内の歌唱データの一覧(この例では例えば3回分の歌唱データ)を表示し、上記ステップS235が終了すると、CPU31は、新たに設けたステップS242に処理を移す。
ステップS242では、CPU31は、ユーザが、変更要求操作を行ったか否かを判定する。変更要求操作は、上記表示部34に表示された歌唱データフォルダ内の複数個の歌唱データの一覧の中から、いずれか1つの歌唱データのパラメータ(例えば歌唱音の音量を増減するパラメータ)を変更する操作である。ユーザが操作部33を用いて歌唱データのパラメータ変更要求操作を行った場合は、ステップS242の判定が満たされる(ステップS242:YES)。これにより、CPU31は、新たに設けたステップS247に処理を移す。ユーザが歌唱データのパラメータ変更要求操作を行わなかった場合は、ステップS242の判定が満たされない(ステップS242:NO)。これにより、CPU31は、後述のステップS250に処理を移す。
ステップS247では、CPU31は、上記ステップS235で表示された歌唱データフォルダ内の複数の歌唱データのうち、ユーザのパラメータ変更要求操作の対象となった歌唱データの当該パラメータの変更要求(編集要求)をサーバ40に送信する。サーバ40のサーバ制御部はこの変更要求を受信し(各請求項記載の受信手段としての機能)た後、さらに編集処理として、当該変更要求の対象となったいずれかの歌唱データの対応するパラメータを上記要求に沿って変更する(各請求項記載の実行手段としての機能)。こうしてステップS247が終了すると、CPU31は、ステップS250に処理を移す。
ステップS250では、CPU31は、上記図5と同様、歌唱データフォルダ内の複数の歌唱データのうちの所望の歌唱データのパラメータ変更が完了したか否かを判定する。これは、言い換えれば、CPU31が、歌唱データフォルダの編集が終了したか否かを判定することである。歌唱データフォルダ内にパラメータ変更対象の歌唱データが残っていれば判定が満たされず(ステップS250:NO)、CPU31は、上記ステップS235に処理を戻して同様の手順を繰り返す。歌唱データフォルダ内にパラメータ変更対象の歌唱データがなくなった場合は判定が満たされ(ステップS250:YES)、CPU31は、ステップS255に処理を移す。
ステップS255では、CPU31は、上記図5と同様、パラメータ変更後の歌唱データで歌唱データフォルダを上書き更新する指示をサーバ40に出力する。これにより、サーバ40のサーバ制御部は、上記歌唱データフォルダを更新する。ステップS255が終了すると、このフローを終了する。
以上のように、本変形例2においても、複数回の録音に基づき複数の歌唱データを含む投稿データを、各歌唱データごとに編集することができる。これにより、複数の歌唱データの一部に、例えば音量等のパラメータを変更したい歌唱データがあった場合には、上記パラメータを変更する編集を行った後に公開することができる。したがって、複数の歌唱データ全体としての処理しかできない従来手法に比べ、利用者の利便性を向上することができる。
なお、上記変形例2では、投稿した歌唱データフォルダの特定の歌唱データの音量に関するパラメータを操作端末30からの操作により変更する編集を行ったが、これに限られない。すなわち、操作端末30に代えてカラオケ装置10からパラメータを変更する編集要求を送信するようにしてもよい。
(3)歌唱者の映像データを撮影し投稿する場合
本変形例では、上記実施形態と同様に、同一カラオケ楽曲について歌唱した複数の歌唱データがグループ化され、歌唱データフォルダとして投稿される。その投稿の際、各回のカラオケ楽曲の歌唱時それぞれにおける歌唱時の歌唱者を含む映像データからいずれか1回の映像データが選択される。そして、その選択された特定の回の映像データが、歌唱データフォルダと一緒に投稿される。
図10は、複数回の録音において、各回の録音ごとに、歌唱データがグループ化され、さらに複数回のうち1回の映像データが組み込まれることで形成される動画データフォルダの例を示す説明図である。図10(a)は、特定の1つのカラオケ楽曲の再生に合わせて、まず1回目の録音として、歌唱者Aが歌唱を行う例である。具体的には、図10(a)は、その歌唱データが録音されて上記歌唱データフォルダ(録音ID「021」)が生成され、さらに1回目録音時の歌唱者である歌唱者Aの姿を撮影した映像データが組み込まれて動画データフォルダが形成された状態を表している。
図10(b)は、2回目の録音として、上記歌唱者Aの歌唱データに歌唱者Bの歌唱データが組み込まれた歌唱データフォルダ(録音ID「022」)が形成された状態を表している。具体的には、図10(b)は、上記の形成の結果、上記歌唱者Aの映像データとともに動画データフォルダが形成された状態を表している。その後、上記と同一のカラオケ楽曲について、当該カラオケ楽曲と、上記1回目に録音された歌唱者Aの歌唱データと、上記2回目に録音された歌唱者Bの歌唱データとに合わせて、さらに歌唱者Cが歌唱を行う。これにより、3回目の録音として、上記歌唱者Aの歌唱データ及び歌唱者Bの歌唱データに、上記歌唱者Cの歌唱データが組み込まれた歌唱データフォルダ(録音ID「003」)が形成される。図10(c)は、このようにして、上記歌唱者Aの映像データとともに動画データフォルダが形成された状態を表している。
本変形例では、上記のように、複数回分の録音の歌唱データの歌唱データフォルダと、複数回分の録音時のうちいずれかの回(この例では1回目)の歌唱時の歌唱者の姿の映像データと、が動画データフォルダに組み込まれる。すなわち、各歌唱者A,B,Cそれぞれの歌唱データを同一カラオケ楽曲の曲IDとともに歌唱データフォルダに組み込み3つの歌唱データが形成されている。さらにそれら歌唱データと、上記いずれかの回の歌唱者の姿を含む映像データと、がグループ化されて、グループ化データが生成されている。いずれの動画データフォルダも、サーバ40に投稿された後にそれぞれ編集可能である。すなわち、サーバ40の動画データフォルダにアクセスが行われることにより、動画フォルダに含まれる歌唱データフォルダ内の複数(この例では3つ)の歌唱データが、各歌唱データごとに編集可能である。ここでいう編集とは、上記同様に、削除若しくは歌唱音の音量増減などのパラメータ変更等のことである。なお、さらにそのような編集後のグループ化データはさらに更新されて公開可能である。
変形例3での上記の手法を実現するために、カラオケ装置10の制御部21によって実行される処理手順を図11により説明する。図11のフローチャートは、図3に示すフローチャートのステップS25〜ステップS35を削除し、代わりに新たなステップS22、ステップS27、ステップS31、ステップS32、ステップS33及びステップS37を設けた点が異なる。
図11において、ステップS10〜ステップS20の手順は図3と同じである。すなわち、制御部21は、ステップS20においてマイクロフォン14から出力された歌唱者の歌唱データを取得し、ステップS20が終了すると、新たに設けたステップS22に移る。
ステップS22では、制御部21は、上記ステップS20でのカラオケ楽曲の歌唱データを取得するのに合わせて、当該カラオケ楽曲の歌唱時における歌唱者の姿を撮影した映像データをカメラ16から取得する(その際歌唱したカラオケ楽曲の曲IDと対応付ける)。このステップS22が、各請求項記載の映像取得手段として機能する。ステップS22が終了すると、新たに設けたステップS27に移る。
ステップS27では、制御部21は、上記ステップS20で取得した歌唱データを(歌唱したカラオケ楽曲の曲IDと対応付けて)組み込んだ上記歌唱データフォルダを作成する。さらに、制御部21は、上記ステップS22で取得した映像データを組み込んで上記動画データフォルダを仮作成し、上記大容量記憶装置22に格納する。このステップS27が、各請求項記載の記憶手段として機能する。ステップS27が終了すると、制御部21は、新たに設けたステップS31に処理を移す。
ステップS31では、制御部21は、同一のカラオケ楽曲について所定回数(この例では例えば3回)の録音分の歌唱データと各回の映像データが組み込まれた動画データフォルダが生成されたか(言い換えれば上記所定回数の多重録音及び録画が行われたか)否かを判定する。例えばユーザが、当該カラオケ楽曲について上記所定回数の録音及び撮影が終了すると、操作部23またはリモコン12により、上記多重録音・録画を終了させる操作を行う。当該操作が行われないうちはステップS31の判定が満たされない(ステップS31:NO)。これにより、制御部21は、上記ステップS15に処理を戻して様の手順を繰り返す。すなわち、上記ステップS15での当該カラオケ楽曲の楽曲データの再生と、ステップS20及びステップS22での当該再生に伴う新たな歌唱データ及び新たな映像データの取得と、ステップS27での新たな動画データフォルダの生成(仮生成)と、が繰り返される。上記操作が行われた場合は判定が満たされ(ステップS31:YES)、新たに設けたステップS32に移る。
ステップS32では、制御部21は、この時点での最新の動画データフォルダを大容量記録装置22から読み出す。そして、制御部21は、当該データフォルダ内に前述のようにして含まれている複数回の映像データから、適宜の選択設定により1つの映像データを選択する。この選択は、例えばユーザが、操作部23またはリモコン12により選択操作を行うようにしてもよいし、予め固定的に定められた適宜のルールにより制御部21が自動選択するようにしてもよい。このステップS32が、各請求項記載の映像決定手段として機能する。ステップS32が終了すると、新たに設けたステップS33に移る。
ステップS33では、制御部21は、上記ステップS32で選択した1つの映像データを除く他の回の映像データを削除(または適宜の除外処理)することで、投稿すべき動画データフォルダを完成する(図10(c)参照)。このステップS33が、各請求項記載の決定手段として機能する。ステップS33が終了すると、新たに設けたステップS37に移る。
ステップS37では、制御部21は、上記ステップS33で完成した動画データフォルダを、当該動画データフォルダに係わる上記カラオケ楽曲の曲IDとともに、カラオケ装置10からネットワークNWを介してサーバ40へ投稿しアップロードする。このステップS37が、各請求項記載の投稿手段として機能する。アップロードされた動画データフォルダは、サーバ40に設けられた上記データ格納部に格納される。ステップS37が終了すると、制御部21は、その後、本フローの処理を終了する。
次に、上記に対応して、サーバ40の制御部によって実行される処理手順を図12により説明する。図12のフローチャートは、図4に示すフローチャートのステップS110の代わりに新たなステップS112を設け、ステップS120とステップS140との間に新たなステップS131及びステップS132を設けた。さらに、図12のフローチャートは、その新たなステップS131と上記ステップS140との間に新たなステップS133、ステップS134及びステップS135を設けた点が異なる。
図12において、まず、新たに設けたステップS112で、サーバ40のサーバ制御部は、前述のステップS37においてカラオケ装置10から動画データフォルダが投稿されたか否かを判定する。カラオケ装置10から動画データフォルダがサーバ40へ投稿されるまで判定が満たされない(ステップS112:NO)。これにより、サーバ制御部は、ステップS112の処理をループして待機する。カラオケ装置10から動画データフォルダがサーバ40へ投稿されると判定が満たされ(ステップS112:YES)、サーバ制御部は、ステップS115に処理を移す。このとき、サーバ40では、カラオケ装置10から動画データフォルダが投稿されると、上記図4と同様、サーバ係員による試聴など適宜の方法で、上記ステップS112で投稿された動画データフォルダに含まれる歌唱データフォルダ内の複数の歌唱データの個々について所定の検閲処理が行われる。そして、検閲処理の結果、複数の歌唱データのうちの少なくとも1つが、公序良俗等の観点から公開するのが不適当で公開を拒否すべき歌唱データであった場合は、サーバ係員により、適宜の操作手段を介し、歌唱データの検閲NGの操作が行われる。一方、動画データフォルダに含まれる歌唱データフォルダ内の複数の歌唱データの全てに問題がなく公開を許可する場合は、サーバ係員により、歌唱データの検閲OKの操作が行われる。
上記に応じて、ステップS115で、サーバ制御部は、投稿された動画データフォルダにおける歌唱データフォルダについて歌唱データの検閲OK操作があったか否かを判定する。歌唱データの検閲OK操作があった場合はステップS115の判定が満たされ(ステップS115:YES)、サーバ制御部は、ステップS120に処理を移す。歌唱データの検閲OK操作がない場合はステップS115の判定が満たされず(ステップS115:NO)、サーバ制御部は、ステップS125に処理を移す。
ステップS120では、サーバ制御部は、投稿された動画データフォルダにおける歌唱データフォルダ歌唱データの公開を許可するOK結果を、ネットワークNWを介して上記操作端末30(PC)に送信する。ステップS120が終了すると、サーバ制御部は、新たに設けたステップS131に処理を移す。
一方、ステップS125では、サーバ制御部は、投稿された動画データフォルダにおける歌唱データフォルダの歌唱データの検閲NG操作があったか否かを判定する。歌唱データの検閲NG操作がない場合は判定が満たされず(ステップS125:NO)、上記ステップS115に戻り、同様の手順を繰り返す。歌唱データの検閲NG操作があった場合はステップS112の判定が満たされ(ステップS125:YES)、サーバ制御部は、ステップS130に処理を移す。
ステップS130では、サーバ制御部は、投稿された動画データフォルダにおける歌唱データフォルダの歌唱データの公開を拒否するNG結果を操作端末30(PC)に送信する。この送信するNG結果には、歌唱データフォルダ内の複数の歌唱データのうちいずれの歌唱データが公開に不適当であるかを示す公開拒否情報を含ませることができる。ステップS130が終了すると、サーバ制御部は、新たに設けた上記ステップS131に処理を移す。
ステップS131では、サーバ制御部は、投稿された動画データフォルダについて映像データの検閲OK操作があったか否かを判定する。すなわち、上記歌唱データと同様、映像データについても、サーバ係員による試写など適宜の方法で、上記ステップS112で投稿された動画データフォルダ内の1つの映像データについて所定の検閲処理が行われる。そして、検閲処理の結果、当該1つの映像データが、公序良俗等の観点から公開するのが不適当で公開を拒否すべき映像データであった場合は、サーバ係員により、適宜の操作手段を介し、映像データの検閲NGの操作が行われる。一方、動画データフォルダに含まれる1つの映像データに問題がなく公開を許可する場合は、サーバ係員により、映像データの検閲OKの操作が行われる。このようにして映像データの検閲OK操作があった場合はステップS131の判定が満たされ(ステップS131:YES)、サーバ制御部は、新たに設けたステップS132に処理を移す。映像データの検閲OK操作がない場合は判定が満たされず(ステップS131:NO)、サーバ制御部は、新たに設けたステップS133に処理を移す。
ステップS132では、上記ステップS120と同様、サーバ制御部は、投稿された動画データフォルダに含まれる上記1つの映像データの公開を許可するOK結果を、ネットワークNWを介して操作端末30(PC)に送信する。ステップS132が終了すると、サーバ制御部は、ステップS140に処理を移す。
一方、ステップS133では、サーバ制御部は、投稿された動画データフォルダの映像データの検閲NG操作があったか否かを判定する。映像データの検閲NG操作がない場合は判定が満たされず(ステップS133:NO)、サーバ制御部は、上記ステップS131に処理を戻して同様の手順を繰り返す。映像データの検閲NG操作があった場合は判定が満たされ(ステップS133:YES)、サーバ制御部は、新たに設けたステップS134に処理を移す。
ステップS134では、サーバ制御部は、上記ステップS130と同様、投稿された動画データフォルダの映像データの公開を拒否するNG結果を操作端末30(PC)に送信する。この送信するNG結果には、動画データフォルダの映像データを、いわゆるアバター等の歌唱者を模した所定の静止画または動画等の設定画像に差し替える、旨の通知情報を含ませることができる。ステップS134が終了すると、サーバ制御部は、新たに設けたステップS135に処理を移す。
ステップS135では、サーバ制御部は、サーバ40のデータ格納部に予め格納して用意してあるアバター(歌唱者を模した所定の静止画または動画の設定図像)を読み出す。そして、サーバ制御部は、動画データフォルダの映像データをアバターに差し替える差し替え処理を行う。ステップS135が終了すると、サーバ制御部は、ステップS140に処理を移す。
ステップS140では、上記図4と同様、サーバ制御部は、動画データフォルダ(投稿データ)をサーバ40上に公開する。この動画データフォルダは、上記ステップS132でOK結果を送信した動画データフォルダ(投稿データ)であり、かつ、上記ステップS135で映像データの差し替え処理を行った動画データフォルダである。その後、サーバ制御部は、本フローの処理を終了する。
なお、このステップS140が各請求項記載の公開手段として機能する。
次に、上記に対応して、操作端末30のCPU31によって実行される処理手順を図13により説明する。図13のフローチャートは、図5に示したフローチャートのステップS230、ステップS255、ステップS260の代わりに、それぞれステップS232、ステップS257、ステップS262を設けた点が異なる。
図13において、ステップS210で、上記図5と同様、CPU31は、サーバ40から動画データフォルダに含まれる歌唱データフォルダの歌唱データの検閲結果(上記図12のステップS120又はステップS130参照)が送られてきたか否かを判定する。サーバ40から歌唱データの検閲結果が送信されるまで判定が満たされず(ステップS210:NO)、CPU31は、ステップS210の処理をループして待機する。サーバ40から歌唱データの検閲結果が送信されると判定が満たされ(ステップS210:YES)、CPU31は、ステップS215に処理を移す。
また、本変形例のステップS220では、CPU31は、上記図5と同様、表示部34に表示された検閲結果がOK結果であるか否かを判定する。表示部34に表示された検閲結果がOK結果である場合は判定が満たされ(ステップS220:YES)、その後、CPU31は、本フローの処理を終了する。表示部34に表示された検閲結果がOK結果でない場合は判定が満たされず(ステップS220:NO)、CPU31は、ステップS225に処理を移す。
ステップS225では、上記図5と同様、CPU31は、ユーザによるサーバ40へのアクセス操作があるか否かを判定する。ユーザが操作部33を用いてサーバ40へのアクセス操作を行うまでは判定が満たされず(ステップS225:NO)、ステップS225をループして待機する。ユーザがサーバ40へのアクセス操作を行った場合はステップS225の判定が満たされ(ステップS225:YES)、CPU31は、新たに設けたステップS232に処理を移す。
ステップS232では、CPU31は、ネットワークNWを介してサーバ40へアクセスする。そして、CPU31は、サーバ40にアップロードされた動画データフォルダにアクセスする。アクセスされた動画データフォルダには、上述のようにカラオケ楽曲の曲IDが含まれる。この動画データフォルダに含まれる歌唱データフォルダ内の歌唱データには、前述したように、サーバ40において、公開が不適当とした歌唱データそのものに公開拒否情報を付随させることができる。ダウンロードした動画データフォルダはメモリ32に格納される。ステップS232が終了すると、CPU31は、ステップS235に処理を移す。
ステップS235では、上記図5と同様、CPU31は、表示部34に制御信号を出力する。そして、CPU31は、上記アクセスした動画データフォルダに含まれる歌唱データフォルダ内の歌唱データの一覧(この例では例えば3回分の歌唱データ)を表示する。ステップS235が終了すると、CPU31は、ステップS240に処理を移す。
ステップS240では、上記図5と同様、CPU31は、ユーザが表示部34に表示された歌唱データフォルダ内の複数個の歌唱データの一覧の中からいずれか1つの歌唱データを削除する削除要求操作を行ったか否かを判定する。ユーザは、図12のステップS132でサーバ40から操作端末30に送信されたNG結果に含まれる公開拒否情報、あるいは操作端末30の表示部34に表示された複数の歌唱データのうちの公開拒否の対象となった歌唱データに付随した公開拒否情報を見ることによって、削除すべき歌唱データを知ることができる。これによりユーザは、操作部33を用いて該当する歌唱データの削除要求操作をサーバ40に対し行うことができる。ユーザが歌唱データの削除要求操作を行った場合は判定が満たされ(ステップS240:YES)、CPU31は、ステップS245に処理を移す。ユーザが歌唱データの削除要求操作を行わなかった場合は判定が満たされず(ステップS240:NO)、CPU31は、後述のステップS250に処理を移す。
ステップS245では、上記図5と同様、CPU31は、上記ステップS235で表示された歌唱データフォルダ内の複数の歌唱データのうち、ユーザの削除要求操作の対象となった歌唱データを削除する削除要求(編集要求)をサーバ40に送信する。サーバ40のサーバ制御部はこの削除要求を受信し(各請求項記載の受信手段としての機能)た後、さらに編集処理として、当該削除要求の対象となったいずれかの歌唱データを上記歌唱データフォルダから削除する(各請求項記載の実行手段としての機能)。こうしてステップS245が終了すると、CPU31は、ステップS250に処理を移す。
ステップS250では、上記図5と同様、CPU31は、動画フォルダに含まれる歌唱データフォルダ内の複数の歌唱データのうちの、公開拒否対象の全ての歌唱データの削除が完了したか否かを判定する。言い換えれば、CPU31は、歌唱データフォルダを含む動画データフォルダの編集が終了した否かを判定する。歌唱データフォルダ内に公開拒否対象の歌唱データが残っていれば判定が満たされず(ステップS250:NO)、CPU31は、上記ステップS235に処理を戻して同様の手順を繰り返す。歌唱データフォルダ内に公開拒否対象の歌唱データがなくなった場合は判定が満たされ(ステップS250:YES)、CPU31は、新たに設けたステップS257に処理を移す。
ステップS257では、CPU31は、上記図5のステップS255と同様、公開拒否対象の歌唱データが削除された後に残った歌唱データで歌唱データフォルダを上書きして動画データフォルダを上書き更新する指示をサーバ40に出力する。これにより、サーバ40のサーバ制御部は、上記動画データフォルダを更新する。ステップS257が終了すると、CPU31は、このフローの処理を終了する。
以上説明したように、本変形例3においては、ユーザは、複数の歌唱データを含むデータを投稿して公開しようするとき、カメラ16で撮影された歌唱者の歌唱している姿を含む映像データを、歌唱データと併せて投稿することができる。そして、上記映像データとともに投稿された上記第1歌唱データ又は第2歌唱データについては、前述と同様、各データごとに編集することができる。なお、上記においては映像データは編集しなかったが、歌唱データと同様に映像データも操作端末30側から編集可能としてもよい。
また、複数回の録音時にそれぞれ取得された各回の映像データのうち1つの映像データが選択され、その選択された1つの映像データを動画データフォルダに含めて投稿が行われる。これにより、ユーザは、複数の歌唱データを含むデータを投稿して公開しようするとき、いずれかの回における歌唱者の歌唱している姿を含む映像データを、歌唱データと併せて投稿することができる。1つの映像データに限定することにより、データ量が大きくなりすぎるのを防止し、ネットワーク接続及び通信の円滑化を図ることができる。
また、動画データフォルダに含まれていた1つの映像データが公開不可であった場合に、当該1つの映像データに代えて、アバター等の歌唱者を模した所定の静止画または動画の設定画像を公開する。これにより、映像データとともに投稿された複数の歌唱音のデータに、何の視覚的データも付随しなくなるのを防止することができる。
以上の変形例3では、サーバ40へ投稿した動画データフォルダに対し、操作端末30からの編集要求に応じてサーバ40で編集処理を行ったが、これに限られない。すなわち、操作端末30に代えてカラオケ装置10からの編集要求に応じてサーバ40で編集処理を行うようにしてもよい。
(4)歌唱者が、同一カラオケ楽曲の別の歌唱者の動画に合わせてコラボレーション歌唱し、かつ映像を撮影する場合
すなわち、本変形例では、上記変形例1のように、サーバ40にアップロード済みの特定カラオケ楽曲の動画データが、ダウンロードされる。その後、ダウンロードされた特定カラオケ楽曲の動画再生に合わせて、歌唱者が、当該ダウンロードした動画と競演してコラボレーション歌唱する。そして、そのときの映像データとともに、上記動画フォルダが生成される。
上記コラボレーション歌唱する本変形例4において、図10と同様、複数回の録音の各回ごとに、歌唱データがグループ化されて組み込まれることで生成される上記動画データフォルダの例を示す説明図を、図14に示す。図14(a)は、特定の1つのカラオケ楽曲の動画データ(コラボレーション相手となる歌唱者X)がダウンロードされた状態を表している。このとき、図示のように、上記歌唱者Xの動画データに含まれる歌唱データ(曲ID付き。以下同様)を含む歌唱データフォルダ(録音ID「031」)が生成され、さらにこれを含む動画データフォルダが生成される。
図14(b)は、1回目の録音として、上記歌唱者Xの歌唱データに歌唱者Aの歌唱データが組み込まれた歌唱データフォルダ(録音ID「032」)が形成された状態を表している。その際、さらに、上記に対し、1回目録音時の歌唱者である歌唱者Aの姿を撮影した映像データが組み込まれることで、動画データフォルダが形成されている。さらに図14(c)は、2回目の録音として、上記歌唱者Xの歌唱データ及び歌唱者Aの歌唱データに、上記歌唱者Bの歌唱データが組み込まれた歌唱データフォルダ(録音ID「033」)が形成された状態を表している。その際、さらに、上記に対し、1回目録音時の歌唱者である歌唱者Aの姿を撮影した映像データが組み込まれることで、動画データフォルダが形成されている。
本変形例4でのカラオケ装置10の制御部21によって実行される処理手順を図15に示す。図15のフローチャートは、図11に示すフローチャートのステップS10の代わりにステップS5を設け、且つこのステップS5とステップS15との間にステップS6〜ステップS8を設け、ステップS15とステップS20との間に図7と同様のステップS17を設けた点が異なる。
図15において、まず、新たに設けたステップS5で、カラオケ装置10の制御部21は、特定のカラオケ楽曲について歌唱者による動画(コラボレーション歌唱用動画)の要求があったか否かを判定する。歌唱者が操作部23の直接操作またはリモコン12を介した操作により特定のカラオケ楽曲のコラボレーション用動画の要求操作を行うと、そのカラオケ楽曲の曲IDを取得するとともに、コラボレーション動画要求が行われたと判定する。歌唱者によるカラオケ楽曲のコラボレーション動画要求が行われるまで判定が満たされず(ステップS5:NO)、制御部21は、ステップS11の処理をループして待機する。歌唱者による特定のカラオケ楽曲のコラボレーション動画要求が行われたら判定が満たされ(ステップS5:YES)、制御部21は、新たに設けたステップS6に処理を移す。
ステップS6では、制御部21は、ネットワークNWを介してサーバ40にアクセスする。そして、制御部21は、サーバ40のデータ格納部に格納されたアップロード済みの動画データの一覧を表示部28に表示する。ステップS6が終了すると、制御部21は、新たに設けたステップS7に処理を移す。
ステップS7では、制御部21は、歌唱者により、表示部28に表示された動画データの一覧から1つの動画データが選択されたか否かを判定する。歌唱者が操作部23の直接操作またはリモコン12を介した操作により特定の動画データの選択操作を行うまで判定が満たされず(ステップS7:NO)、制御部21は、ステップS7の処理をループして待機する。歌唱者が特定の動画データの選択操作を行った場合は判定が満たされ(ステップS7:YES)、制御部21は、新たに設けたステップS8に処理を移す。
ステップS8では、制御部21は、ネットワークNWを介してサーバ40にアクセスする。そして、制御部21は、サーバ40のデータ格納部に格納されたアップロード済みの動画データの中から上記ステップS7で選択した動画データをダウンロードする。そして制御部21は、上記ダウンロードした動画データに含まれる歌唱データ(第1歌唱データに相当)をカラオケ楽曲の曲IDと対応付けて組み込んだ歌唱データフォルダを作成し、さらにこれを含む動画データフォルダを作成(上記図14(a)参照)して、大容量記憶装置22に格納する。ステップS8が終了すると、ステップS15に処理を移す。
ステップS15では、制御部21は、上記図11及び図7と同様、上記ステップS7での特定のカラオケ楽曲の動画データの選択に基づき、大容量記憶装置22から、当該選択に係わる特定のカラオケ楽曲に対応した楽曲データ、及び歌詞データ等を読み出す。そして、音源25等に、上記楽曲データの再生を開始させるとともに、表示部28が上記楽曲データの再生と同期して、上記歌詞データの表示を開始する。ステップS15が終了すると、制御部21は、ステップS17に処理を移す。
ステップS17では、制御部21は、上記図7と同様、上記ステップS8でダウンロードした第1歌唱データ及び映像データを読み出す。そして、制御部21は、音源25等に、上記楽曲データの再生と同期して、第1歌唱データの再生を開始させる。また、表示部28が、上記映像データの再生を開始して表示する。これにより、上記ステップS15で開始されるカラオケ楽曲の再生に同期して、第1歌唱データの再生及び映像データの再生が開始される。歌唱者は、マイクロフォン14を手にして、カラオケ楽曲の再生に合わせて第1歌唱者の映像を見ながら歌唱する。これにより、歌唱者は、第1歌唱者とコラボレーション歌唱(競演)することができる。歌唱者によるカラオケ楽曲のコラボレーション歌唱でマイクロフォン14に入力された歌唱音は、マイクロフォン14で音声信号に変換される。そして、変換された音声信号が第2歌唱データとして音声制御部26に出力される。ステップS17が終了すると、制御部21は、ステップS20に処理を移す。
ステップS20の手順は図11及び図7と同じである。ステップS20において、制御部21は、マイクロフォン14から出力された歌唱者の歌唱データ(第2歌唱データ)を取得する。ステップS20が終了すると、制御部21は、ステップS22に処理を移す。
ステップS22では、制御部21は、上記図11と同様、上記ステップS20でのカラオケ楽曲の歌唱データを取得するのに合わせて、当該カラオケ楽曲の歌唱時における歌唱者の姿を撮影した映像データをカメラ16より取得する。ステップS22が終了すると、ステップS27に処理を移す。
ステップS27〜ステップS37の手順は、図11と同じであり、説明を省略する。
以上において、上記ステップS22の手順は各請求項記載の映像取得手段として機能し、上記ステップS8及びステップS20の手順は各請求項記載の歌唱音取得手段として機能する。
以上説明したように、本変形例4においては、サーバ40からダウンロードして再生した映像データ(第1歌唱データを含む)とコラボレーション歌唱して、その歌唱時に撮影した歌唱者の姿を含む映像データを、歌唱データと併せて投稿することができる。そして、上記映像データとともに投稿された上記第1歌唱データ又は第2歌唱データについては、前述と同様、各データごとに編集することができる。なお、上記においては撮影した映像データは編集しなかったが、歌唱データと同様に映像データも操作端末30側から編集可能としてもよい。
なお、図3、図4、図5、図7、図8、図9、図11、図12、図13、図15に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除または順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。