JP5151760B2 - 向流式直接加熱型熱交換器 - Google Patents
向流式直接加熱型熱交換器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5151760B2 JP5151760B2 JP2008188083A JP2008188083A JP5151760B2 JP 5151760 B2 JP5151760 B2 JP 5151760B2 JP 2008188083 A JP2008188083 A JP 2008188083A JP 2008188083 A JP2008188083 A JP 2008188083A JP 5151760 B2 JP5151760 B2 JP 5151760B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- formula
- supply nozzle
- heat exchanger
- fluid
- heated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28C—HEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA COME INTO DIRECT CONTACT WITHOUT CHEMICAL INTERACTION
- F28C3/00—Other direct-contact heat-exchange apparatus
- F28C3/06—Other direct-contact heat-exchange apparatus the heat-exchange media being a liquid and a gas or vapour
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22B—PRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
- C22B3/00—Extraction of metal compounds from ores or concentrates by wet processes
- C22B3/02—Apparatus therefor
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28C—HEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA COME INTO DIRECT CONTACT WITHOUT CHEMICAL INTERACTION
- F28C3/00—Other direct-contact heat-exchange apparatus
- F28C3/10—Other direct-contact heat-exchange apparatus one heat-exchange medium at least being a fluent solid, e.g. a particulate material
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Description
例えば、ニッケル、コバルト等の非鉄金属を含有する酸化鉱石の湿式製錬方法のひとつとして、オートクレーブを利用した高温加圧酸浸出法が採用されている。前記高温加圧酸浸出法では、まず、前記酸化鉱石は、粉砕工程や篩別工程で、2mm以下の平均粒径に調製され、次にスラリー製造工程で、固形成分が所定濃度の鉱石スラリーに調製される。その後、前記鉱石スラリーは、浸出工程に装入され、必要に応じて選択された温度や圧力などの浸出条件下で浸出処理が行なわれる。続いて、浸出残渣と分離され得られた浸出液から、不純物元素を除去した後、ニッケル、コバルト等の目的金属を回収している。
上記事態、特に突発的に漏れ出すという事態が発生すると、当該破損箇所の補修のために多大なコストと時間が必要となり、予熱工程の休止に留まらず、製錬操業全体において大幅な稼働率の低下を招く。しかも、スラリーが偏流する際には、傘型分散板の斜面を放射状に均等に下降する流れが形成されている場合に比べて鉱石スラリーと水蒸気の接触面積が低下する結果、熱交換効率が低下し、操業コストが悪化するという問題もあった。
(A)前記略円筒状容器の上部で、その水平断面の直径部分に配置した、前記被加熱物流体の供給パイプ、
(B)前記水平断面の中心部で前記供給パイプと接続され、鉛直方向の下端部に開口した、前記被加熱物流体の供給ノズル、
(C)前記略円筒状容器の側壁内面の円周上に設置された複数のリング状整流板、及び
(D)前記略円筒状容器の鉛直方向で前記リング状整流板と交互になるように、かつ形状が略円錐形であって円錐形の頂点が前記水平断面の中心部と一致するように設置された複数の傘型分散板、
前記供給ノズルの形状は、円形断面を有するパイプ形状であり、その寸法は、下記の式(1)と式(2)とを満足すること、及び
前記傘型分散板は、その上面に、下記の要件(1)を満足する緩衝片が複数個放射状に設置され、かつその上面の周縁部に、下記の要件(2)を満足する堰が設置されることを特徴とする向流式直接加熱型熱交換器が提供される。
式(1):Ln/Dn ≧ 1
(式中Lnは、供給ノズルの長さを、式中Dnは、供給ノズルの内径を表す。)
式(2):1.5 ≦Sp/Sn≦ 2.0
(式中Spは、供給パイプの内部断面積を、式中Snは、供給ノズルの内部断面積を表す。)
要件(1):緩衝片の形状は、底面が正方形の直方体であり、その寸法は、次の式(5)と式(6)とを満足する。
式(5):1/50×φ ≦W≦ 1/25×φ
(式中Wは、直方体の底辺の長さを、式中φは、傘型分散板の円錐形状の底辺外径を表す。)
式(6):t≧ 1/5×W
(式中tは、直方体の高さ(厚さ)を、式中Wは、直方体の底辺の長さを表す。)
要件(2):堰の高さは、mm単位で表す次の式(7)を満足する。
式(7):25 ≦h≦ H
(式中hは、堰の高さを、式中Hは、傘型分散板の円錐形状の頂点から底辺への垂直距離(高さ)を表す。)
式(4):8×(Dp)3 ≦V≦ 27×(Dp)3
(式中Vは、貯留部の容積を、式中Dpは、供給パイプの内径を表す。)
式(3):1/2×Dn ≦X≦ Dn
(式中Xは、供給ノズルの下端部と傘型分散板の頂点との間の距離を、Dnは、供給ノズルの内径を表す。)
前記被加熱物流体は、ニッケル酸化鉱石のスラリーであり、かつ前記加熱媒体は、水蒸気であることを特徴とする向流式直接加熱型熱交換器が提供される。
本発明の向流式直接加熱型熱交換器は、図1に示すように、直立する略円筒状容器内へ、被加熱物流体をその上部から流入させその下部から流出させ、同時に加熱媒体をその下部から流入させその上部から流出させながら、熱交換を行なう向流式直接加熱型熱交換器であって、後述する実施例において具体的に説明するように、従来の改造前の供給ノズルと傘型分散板に対して、特定の形状と寸法を有する供給ノズルを用い、さらに上面に特定の形状の緩衝片と堰を備えた傘型分散板を用いることによって、被加熱物流体を供給する際の偏流を抑制し、傘型分散板の斜面を放射状に均等に下降する均一な流れを制御することにより、局所的な部材の損耗を防止するとともに効率的に熱交換することができるものである。
図1において、直立する略円筒状容器5の内部には、下記の(A)〜(D)からなる部品を備えている。
(A)前記略円筒状容器5の上部で、その水平断面の直径部分に配置した供給パイプ1、
(B)前記水平断面の中心部で前記供給パイプ1と接続され、鉛直方向の下端部に開口した供給ノズル2、
(C)前記略円筒状容器5の側壁内面の円周上に設置された複数のリング状整流板3、及び
(D)前記略円筒状容器5の鉛直方向で前記リング状整流板3と交互になるように、かつ形状が略円錐形であって円錐形の頂点が前記水平断面の中心部と一致するように、すなわち、前記供給ノズルの開口の真下にくるように設置された複数の傘型分散板4
スラリー製造工程:ニッケル酸化鉱石を、粉砕工程や篩別工程で、2mm以下の平均粒径に調製し、次にスラリー製造工程で、シックナー等の固液分離装置を用いてスラリー中の余剰の水を除去し濃縮して所定の濃度で固形成分を含有する鉱石スラリーに調製する。
予熱工程:スラリー製造工程から移送された鉱石スラリーを予熱する。
浸出工程:予熱工程から移送された鉱石スラリーに、硫酸を添加し、かつ高圧空気及び高圧水蒸気を吹込みながら浸出し、ニッケル及びコバルトを含む浸出液を得る。
硫化工程:浸出工程で得られた浸出液から、硫化沈殿法により、ニッケル・コバルト混合硫化物を得る。
(実施例1)
本発明の第1の実施態様としては、図1に示される下記の(A)〜(D)を含む部品を内部に備えた、直立する略円筒状容器5内へ、被加熱物流体7をその上部から流入させその下部から流出させ、同時に加熱媒体8をその下部から流入させその上部から流出させながら、熱交換を行なう向流式直接加熱型熱交換器であって、
(A)前記略円筒状容器5の上部で、その水平断面の直径部分に配置した、被加熱物流体7の供給パイプ1、
(B)前記水平断面の中心部で前記供給パイプ1と接続され、鉛直方向の下端部に開口した、被加熱物流体7の供給ノズル2、
(C)前記略円筒状容器5の側壁内面の円周上に設置された複数のリング状整流板3、及び
(D)前記略円筒状容器5の鉛直方向で前記リング状整流板3と交互になるように、かつ形状が略円錐形であって円錐形の頂点が前記水平断面の中心部と一致するように設置された複数の傘型分散板4
前記供給ノズル2の形状としては、円形断面を有するパイプ形状であり、その寸法は、下記の式(1)と式(2)とを満足するものであることを特徴とするものである。
式(1):Ln/Dn ≧ 1
(式中Lnは、供給ノズルの長さを、式中Dnは、供給ノズルの内径を表す。)
式(2):1.5 ≦Sp/Sn≦ 2.0
(式中Spは、供給パイプの内部断面積を、式中Snは、供給ノズルの内部断面積を表す。)
ただし、内部断面積とは、パイプの内径より求めた開口部の断面積である。
すなわち、前記供給ノズルは、供給パイプを通じて、熱交換器の外部から流入された被加熱物流体の流れの方向を、水平方向の流れから、鉛直方向の下方への流れに変更するものであるが、上記式(1)の条件を具備することにより、被加熱物流体の流れは充分な高さの供給ノズル側壁にぶつかり、被加熱物流体の流れの水平方向成分のほとんどが減殺される。また、上記式(2)の条件を具備することにより、供給パイプから供給ノズルに移行する被加熱物流体の量が制限され、鉛直方向の下部に開口した供給ノズルの方向に向かう押出し圧力が働く。そのため、被加熱物流体の流れは鉛直方向の下方向に流され、傘型分散板の頂点に供給される。その結果、被加熱物流体は傘型分散板の斜面を放射状に均等に流れ落ちることになる。
式(3):1/2Dn ≦X≦ Dn
(式中Xは、供給ノズルの下端部と傘型分散板の頂点との間の距離を、Dnは、供給ノズルの内径を表す。)
すなわち、供給ノズル2の下端部と傘型分散板4の頂点との間の距離(X)が近すぎると、この部分における閉塞や傘型分散板4の磨耗が進行する恐れがある。ここで、供給ノズルの下端部と傘型分散板の頂点との間の距離は、Dnの1/2以上の距離となるように設置されることが好ましい。一方、Xが大きすぎると、上昇してくる加熱媒体の影響を受けるため、Dnと同程度以下の距離となるように設置されることが好ましい。
このように、Ln/Dnの上限値としては、前記Yの値によって変動するため、特定することができないが、通常、Yの最大値はDnの3倍程度であるため、最大の場合でもLn/Dn≦ 2.5となる。
本発明の第2の実施態様としては、前記第1の実施態様において、図2に示すように、供給ノズル2は、その開口断面において、中心部が閉塞され、周辺部が開口された2重管の構造であることを特徴とするものである。図2は、本発明の供給ノズルの一例を表す2重管構造の供給ノズルの概略図である。
すなわち、一般的にパイプ中を流れる被加熱物流体の流速が、円形断面を有するパイプ断面の中心部で大きくなる。したがって、供給ノズル2を2重管構造とすることにより、傘型分散板の頂点に供給される被加熱物流体は、ほぼ円筒状の流れとなって供給され、しかも該円筒状の流れのほぼ中心部に傘型分散板4の頂点が位置することになる。この結果、被加熱物流体は、前記第1の実施態様の場合より、より均一な流速で供給される。
本発明の第3の実施態様としては、前記第1の実施態様において、図3に示すように、さらに、前記供給パイプ1と供給ノズル2の間に、被加熱物流体の貯留部6を設けることを特徴とするものである。図3は、本発明の供給ノズルの一例を表す被加熱物流体の貯留部を有する供給ノズルの概略図である。
すなわち、一般的に配管の屈曲部では被加熱物流体の流れに乱れが生じ、流速が不均一になりやすい。したがって、供給パイプ1と供給ノズル2の接続部分に、被加熱物流体の貯留部6を設けることによって、供給パイプ1中の被加熱物流体の流れが直接供給ノズル2に流れ込んで、被加熱物流体の流れに乱れが発生することを防止することができるので、被加熱物流体は、前記第1の実施態様の場合より、より均一な速度で傘型分散板へ供給される。
式(4):8×(Dp)3 ≦V≦ 27×(Dp)3
(式中Vは、貯留部の容積を、式中Dpは、供給パイプの内径を表す。)
すなわち、貯留部の容積としては、乱流防止だけのためには大きいほど好ましいが、容積の上限としては、設置に際して、供給パイプの支持強度に過剰な負担をかけないようにするため、供給パイプ内径の3倍の長さを1辺とする立方体に相当する容積程度に設定することが好ましい。一方、小さすぎると乱流防止の効果が不充分となるため、容積の下限としては、供給パイプ内径の2倍の長さを一辺とする立方体に相当する容積に設定することが好ましい。
しかしながら、被加熱物流体が傘型分散板の頂点に供給され、傘型分散板の斜面を放射状に均等に流れ落ちたとしても、被加熱物流体の流速があまりにも大き過ぎる場合には、側壁内面の円周上の全面に、流速の大きい被加熱物流体がぶつかることとなる。また、流速が大きいことで熱交換の効率も不充分となる恐れがある。このため、被加熱物流体が傘型分散板の斜面を流れ落ちる際の被加熱物流体の流速を低減させる対策を講ずることがより望ましい。
本発明の第4の実施態様としては、前記第1の実施態様において、図4(a)、(b)に示されるように、傘型分散板4は、その上面に、下記の要件(1)を満足する緩衝片9が複数個放射状に設置され、かつその上面の周縁部に、下記の要件(2)を満足する堰10が設置されることを特徴とするものである。
要件(1):緩衝片9の形状は、底面が正方形の直方体であり、その寸法は、次の式(5)と式(6)とを満足する。
式(5):1/50×φ ≦W≦ 1/25×φ
(式中Wは、直方体の底辺の長さを、式中φは、傘型分散板の円錐形状の底辺外径を表す。)
式(6):t≧ 1/5×W
(式中tは、直方体の高さ(厚さ)を、式中Wは、直方体の底辺の長さを表す。)
要件(2):堰の高さは、mm単位で表す次の式(7)を満足する。
式(7):25 ≦h≦ H
(式中hは、堰の高さを、式中Hは、傘型分散板の円錐形状の頂点から底辺への垂直距離(高さ)を表す。)
ここで、図4(a)、(b)は、その上面に緩衝片が複数個放射状に設置され、かつその上面の周縁部に堰が設置された傘型分散板の上面(a)と縦断面(b)の一例を表す概略図である。
ここで、緩衝片9の形状としては、底面が正方形の直方体であり、その寸法としては、式(5)と式(6)の条件を具備することが重要である。すなわち、緩衝片9の底面を正方形とすることにより、緩衝片の加工の手間及び傘型分散板への設置の手間が省ける。一方、厚みについては、直方体の底辺の長さ(W)の1/5以上とすることにより、充分な流速の低減効果が得られる。しかしながら、あまり厚すぎても効果が変らず、閉塞等の別の問題が発生する恐れがあるので、その上限としては、供給ノズルの下端部と傘型分散板の頂点との間の距離(X)である。
ここで、堰の高さとしては、式(7)の条件を具備することが重要である。すなわち、堰の高さとしては、25mm以上であれば、被加熱物流体の流速を落とし、側壁への衝突をやわらげることができる。一方、堰の高さが高すぎると、供給パイプやリング状整流板に接触して、閉塞等の別の問題が発生する恐れがあるので、その上限としては、傘型分散板の高さ(H)以下とすることが好ましい。
(イ)向流式直接加熱型熱交換器の本体:、胴径が2000mm、及び高さ7000mmの円筒型容器であって、その側壁の材質は、内部に面する側が9mm厚のチタン、及び外部に面する側が23.5mm厚のカーボンスチールのクラッド鋼である。
(ロ)供給パイプ:内径は187mmである。
(ハ)供給ノズル:内径(Dn)は151mmで、断面が円形状のパイプを用い、その長さ(Ln)は300mmであり、供給ノズルの水平断面の中心部が、傘型分散板の頂点を通る鉛直上方となるように配置した。なお、Ln/Dnは、2.0であり、Sp/Snは、1.5であった。
(ニ)傘型分散板:外径が1400mm、及び高さが390mmであり、その上面に緩衝片と堰を設けた。ここで、緩衝片は、図4(a)のとおりに放射状に配置し、緩衝片の底面の一辺の長さは50mm、及び高さは20mmである。また、堰は、図4(b)のとおりで、高さは100mmである。
(ホ)供給パイプへのニッケル酸化鉱石のスラリーの供給流量:240〜280m3/hである。
(ヘ)ニッケル酸化鉱石のスラリーの性状:表1に示す。
本発明の第5の実施態様としては、前記第2の実施態様において、図4(a)、(b)に示されるように、傘型分散板4は、その上面に、上記の要件(1)を満足する緩衝片9が複数個放射状に設置され、かつその上面の周縁部に、上記の要件(2)を満足する堰10が設置されることを特徴とするものである。
なお、供給ノズルとして、図2に示した2重管構造としたものを用いたこと以外は、上記第4の実施態様の向流式直接加熱型熱交換器を用いた具体例と同様に行なった。なお、2重管構造の供給ノズルとしては、開口部の内径が179mm、及び中心部の閉塞部分の直径が93mmであり、供給ノズルのスラリーが通過可能な断面積(Sn)と供給パイプの断面積(Sp)の比:Sp/Snは1.5であった。
その結果、熱交換器の側壁内面での局所的な磨耗は見受けられなかった。また、加熱媒体としての水蒸気使用量は、第4の実施態様の向流式直接加熱型熱交換器を用いた場合とほぼ同様であった。
本発明の第6の実施態様としては、前記第3の実施態様において、図4(a)、(b)に示されるように、傘型分散板4は、その上面に、上記の要件(1)を満足する緩衝片9が複数個放射状に設置され、かつその上面の周縁部に、上記の要件(2)を満足する堰10が設置されることを特徴とするものである。
なお、図3に示した供給パイプと供給ノズルの間に、被加熱物流体の貯留部を設けたものを用いたこと以外は、上記第4の実施態様の向流式直接加熱型熱交換器を用いた具体例と同様に行なった。なお、供給ノズルの内径は151mmであり、供給ノズルの断面積(Sn)と供給パイプの断面積(Sp)の比:Sp/Snは、1.5である。また、貯留部の幅、長さ及び高さは、供給パイプ内径(Dp)に対しそれぞれ2倍、2倍及び3倍であり、貯留部の容積(V)は12×(Dn3)である。
その結果、熱交換器の側壁内面での局所的な磨耗は見受けられなかった。また、加熱媒体としての水蒸気使用量は、第4の実施態様の向流式直接加熱型熱交換器を用いた場合とほぼ同様であった。
なお、比較例として、図5に示す従来形状の供給ノズル2と、緩衝片も堰も設置しない傘型分散板とを備えた向流式直接加熱型熱交換器を、上記[高温加圧酸浸出法によるニッケル酸化鉱石を湿式製錬方法]の鉱石スラリーの予熱工程に採用した場合について説明する。
ここで、供給ノズルの寸法が異なることと、緩衝片も堰も設置しない傘型分散板を用いたこと以外は、上記第4の実施態様の向流式直接加熱型熱交換器を用いた場合と同様である。なお、比較例の供給ノズルは内径が179mmであり、供給ノズルの断面積(Sn)と供給パイプの断面積(Sp)の比は:Sp/Snは1.1であった。また、供給ノズルの長さは68mmであり、供給ノズルの内径Dnと長さLnの比:Ln/Dnは、0.4であった。
なお、1年間の操業を実施し、操業後半年の時点で定期検査を実施した。その結果、半年後の定期点検の際に、側壁内面には局所的な磨耗が発見され、1年後には当該箇所に孔があいて蒸気漏れ出しの事態が発生した。また、加熱媒体としての水蒸気使用量は、操業期間中の平均値で、0.1014(トン/m3)であった。
2 供給ノズル
3 リング型分散板
4 傘型分散板
5 略円筒状容器
6 貯留部
7 被加熱物流体
8 加熱媒体
9 緩衝片
10 堰
Claims (7)
- 下記の(A)〜(D)を含む部品を内部に備えた、直立する略円筒状容器内へ、被加熱物流体をその上部から流入させその下部から流出させ、同時に加熱媒体をその下部から流入させその上部から流出させながら、熱交換を行なう向流式直接加熱型熱交換器であって、
(A)前記略円筒状容器の上部で、その水平断面の直径部分に配置した、前記被加熱物流体の供給パイプ、
(B)前記水平断面の中心部で前記供給パイプと接続され、鉛直方向の下端部に開口した、前記被加熱物流体の供給ノズル、
(C)前記略円筒状容器の側壁内面の円周上に設置された複数のリング状整流板、及び
(D)前記略円筒状容器の鉛直方向で前記リング状整流板と交互になるように、かつ形状が略円錐形であって円錐形の頂点が前記水平断面の中心部と一致するように設置された複数の傘型分散板、
前記供給ノズルの形状は、円形断面を有するパイプ形状であり、その寸法は、下記の式(1)と式(2)とを満足すること、及び
前記傘型分散板は、その上面に、下記の要件(1)を満足する緩衝片が複数個放射状に設置され、かつその上面の周縁部に、下記の要件(2)を満足する堰が設置されることを特徴とする向流式直接加熱型熱交換器。
式(1):Ln/Dn ≧ 1
(式中Lnは、供給ノズルの長さを、式中Dnは、供給ノズルの内径を表す。)
式(2):1.5 ≦Sp/Sn≦ 2.0
(式中Spは、供給パイプの内部断面積を、式中Snは、供給ノズルの内部断面積を表す。)
要件(1):緩衝片の形状は、底面が正方形の直方体であり、その寸法は、次の式(5)と式(6)とを満足する。
式(5):1/50×φ ≦W≦ 1/25×φ
(式中Wは、直方体の底辺の長さを、式中φは、傘型分散板の円錐形状の底辺外径を表す。)
式(6):t≧ 1/5×W
(式中tは、直方体の高さ(厚さ)を、式中Wは、直方体の底辺の長さを表す。)
要件(2):堰の高さは、mm単位で表す次の式(7)を満足する。
式(7):25 ≦h≦ H
(式中hは、堰の高さを、式中Hは、傘型分散板の円錐形状の頂点から底辺への垂直距離(高さ)を表す。) - 前記供給ノズルは、その開口断面において、中心部が閉塞され、周辺部が開口された2重管の構造であることを特徴とする請求項1に記載の向流式直接加熱型熱交換器。
- さらに、前記供給パイプと供給ノズルの間に、前記被加熱物流体の貯留部を設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の向流式直接加熱型熱交換器。
- 前記被加熱物流体の貯留部の容積は、下記の式(4)を満足することを特徴とする請求項3に記載の向流式直接加熱型熱交換器。
式(4):8×(Dp)3 ≦V≦ 27×(Dp)3
(式中Vは、貯留部の容積を、式中Dpは、供給パイプの内径を表す。) - 前記供給ノズルの下端部と前記傘型分散板の頂点との間の距離は、下記の式(3)を満足することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の向流式直接加熱型熱交換器。
式(3):1/2×Dn ≦X≦ Dn
(式中Xは、供給ノズルの下端部と傘型分散板の頂点との間の距離を、Dnは、供給ノズルの内径を表す。) - 高温加圧酸浸出法によるニッケル酸化鉱石を湿式製錬方法の鉱石スラリーの予熱設備として用いる向流式直接加熱型熱交換器であって、
前記被加熱物流体は、ニッケル酸化鉱石のスラリーであり、かつ前記加熱媒体は、水蒸気であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の向流式直接加熱型熱交換器。 - 前記供給ノズルの内部断面積(Sn)は、供給ノズルの内径(Dn)が25mm以上であることに相当する断面積であることを特徴とする請求項6に記載の向流式直接加熱型熱交換器。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008188083A JP5151760B2 (ja) | 2008-07-22 | 2008-07-22 | 向流式直接加熱型熱交換器 |
AU2009202416A AU2009202416B2 (en) | 2008-07-22 | 2009-06-17 | Countercurrent direct-heating-type heat exchanger |
US12/458,598 US8101118B2 (en) | 2008-07-22 | 2009-07-16 | Countercurrent direct-heating-type heat exchanger |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008188083A JP5151760B2 (ja) | 2008-07-22 | 2008-07-22 | 向流式直接加熱型熱交換器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010025455A JP2010025455A (ja) | 2010-02-04 |
JP5151760B2 true JP5151760B2 (ja) | 2013-02-27 |
Family
ID=41567919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008188083A Active JP5151760B2 (ja) | 2008-07-22 | 2008-07-22 | 向流式直接加熱型熱交換器 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8101118B2 (ja) |
JP (1) | JP5151760B2 (ja) |
AU (1) | AU2009202416B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5151760B2 (ja) * | 2008-07-22 | 2013-02-27 | 住友金属鉱山株式会社 | 向流式直接加熱型熱交換器 |
CN201811599U (zh) * | 2010-07-12 | 2011-04-27 | 靳北彪 | 直混对流热交换器 |
JP5755525B2 (ja) * | 2010-08-04 | 2015-07-29 | 株式会社東芝 | 直接接触式熱交換器およびこれを用いた固体高分子型燃料電池システム |
CN102589324B (zh) * | 2012-03-19 | 2014-03-26 | 镇海石化建安工程有限公司 | 一种不可拆的换热器 |
JP6004019B2 (ja) | 2014-11-21 | 2016-10-05 | 住友金属鉱山株式会社 | コーンバルブ |
JP6075395B2 (ja) * | 2015-01-14 | 2017-02-08 | 住友金属鉱山株式会社 | 向流式直接加熱型熱交換器 |
JP6631346B2 (ja) * | 2016-03-18 | 2020-01-15 | 住友金属鉱山株式会社 | 向流式直接加熱型熱交換器 |
EP3406995B1 (en) * | 2016-03-18 | 2020-09-16 | Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. | Countercurrent-type direct-heating heat exchanger |
KR101883634B1 (ko) * | 2017-08-30 | 2018-07-31 | (주)대명에스이에스 | 향상된 저장성 및 내진성을 가지는 물탱크 |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5170244U (ja) * | 1974-08-06 | 1976-06-03 | ||
JPS5278165U (ja) * | 1975-12-10 | 1977-06-10 | ||
JPS5560183A (en) * | 1978-10-30 | 1980-05-07 | Gadelius Kk | Flow layer type heat exchanger |
AU7807487A (en) * | 1986-08-21 | 1988-03-08 | Emil Bader | Countercurrent heat-exchanger with helical bank of tubes |
ID827B (id) * | 1987-05-20 | 1996-07-25 | Meq Nickel Pty Ltd | Pemisahan dan perolehan kembali nikel dan kobal dalam sistem-sistem amoniak |
JP2558770Y2 (ja) * | 1990-10-17 | 1998-01-14 | 豊国工業株式会社 | 連続流下式穀物乾燥装置 |
JPH0526429A (ja) | 1991-07-16 | 1993-02-02 | Ube Ind Ltd | 石炭−水スラリーの加熱方法及び装置 |
JP3257853B2 (ja) | 1993-02-18 | 2002-02-18 | 株式会社チサキ | 横型回転加熱装置 |
JPH10330853A (ja) * | 1997-05-30 | 1998-12-15 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 非鉄金属製錬原料の焼結方法および装置 |
JP2004057885A (ja) * | 2002-07-26 | 2004-02-26 | Kaihatsu Dengyo Kk | 流動層発生方法及び流動層発生装置 |
JP4631818B2 (ja) * | 2006-06-27 | 2011-02-16 | 住友金属鉱山株式会社 | ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法 |
JP5151760B2 (ja) * | 2008-07-22 | 2013-02-27 | 住友金属鉱山株式会社 | 向流式直接加熱型熱交換器 |
-
2008
- 2008-07-22 JP JP2008188083A patent/JP5151760B2/ja active Active
-
2009
- 2009-06-17 AU AU2009202416A patent/AU2009202416B2/en not_active Ceased
- 2009-07-16 US US12/458,598 patent/US8101118B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US8101118B2 (en) | 2012-01-24 |
AU2009202416B2 (en) | 2013-07-04 |
US20100019422A1 (en) | 2010-01-28 |
AU2009202416A1 (en) | 2010-02-11 |
JP2010025455A (ja) | 2010-02-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5151760B2 (ja) | 向流式直接加熱型熱交換器 | |
JP5287010B2 (ja) | ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法 | |
JP5768918B2 (ja) | フラッシュベッセルの運転方法 | |
JP6135609B2 (ja) | オートクレーブへのガス吹込み方法 | |
JP5007415B2 (ja) | 溶鉄製造装置 | |
JP2019209292A (ja) | オートクレーブの冷却方法 | |
WO2017056626A1 (ja) | ニッケル粉の製造方法、反応設備の運転方法 | |
JP5534121B1 (ja) | フラッシュベッセルの運転方法 | |
JP6075395B2 (ja) | 向流式直接加熱型熱交換器 | |
US9310133B2 (en) | Rotary hearth furnace exhaust gas duct apparatus and method for operating same | |
CN114369695A (zh) | 一种气基还原铁竖炉 | |
JP6647459B1 (ja) | オートクレーブ及びオートクレーブの塩除去方法 | |
JP6631346B2 (ja) | 向流式直接加熱型熱交換器 | |
JP6729302B2 (ja) | 向流式直接加熱型熱交換器 | |
CN210458237U (zh) | 一种高炉渣激冷气化装置 | |
CN109666771A (zh) | 高效全氧炼铁炉 | |
CN217684954U (zh) | 一种工业气体加热系统 | |
AU2004200385B2 (en) | Method of Obtaining Nickel | |
US20220226889A1 (en) | Fluid heating furnace and heating method | |
CN107805681A (zh) | 一种竖炉炉顶煤气排放装置及竖炉 | |
CN107881278A (zh) | 一种竖炉炉顶煤气排放装置及竖炉 | |
CN104807316A (zh) | 一种湿法锌冶炼渣烘干烧结装置及方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101025 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120315 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120508 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120605 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121106 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121119 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151214 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5151760 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |