JP5151395B2 - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明に係る電動式パワーステアリング装置は、自動車の操舵装置として利用するもので、電動モータを補助動力として利用する事により、運転者がステアリングホイールを操作する為に要する力の軽減を図るものである。本発明は、この様な電動式パワーステアリング装置を構成するウォーム式減速機部分で、歯打ち音と呼ばれる不快な異音が発生する事を抑えられ、しかも、ステアリングホイールの操作感を良好にできる構造の実現を意図して発明したものである。
操舵輪(フォークリフト等の特殊車両を除き、通常は前輪)に舵角を付与する際に運転者がステアリングホイールを操作する為に要する力の軽減を図る為の装置として、パワーステアリング装置が広く使用されている。又、この様なパワーステアリング装置で、補助動力源として電動モータを使用する電動式パワーステアリング装置も、近年普及し始めている。電動式パワーステアリング装置は、油圧式のパワーステアリング装置に比べて小型・軽量にでき、補助動力の大きさ(トルク)の制御が容易で、しかもエンジンの動力損失が少ない等の利点がある。
電動式パワーステアリング装置の構造は、各種知られているが、何れの構造の場合でも、ステアリングホイールの操作によって回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する回転軸に電動モータの補助動力を、減速機を介して付与する。この減速機として一般的には、ウォーム減速機が使用されている。ウォーム減速機を使用した電動式パワーステアリング装置の場合、上記電動モータにより回転駆動されるウォームと、上記回転軸と共に回転するウォームホイールとを噛合させて、上記電動モータの補助動力をこの回転軸に伝達自在とする。但し、ウォーム減速機の場合、何らの対策も施さないと、上記ウォームと上記ウォームホイールとの噛合部に存在するバックラッシュに基づき、上記回転軸の回転方向を変える際に、歯打ち音と呼ばれる不快な異音が発生する場合がある。
この様な歯打ち音の発生を抑えられる構造として従来から、特許文献1〜3に記載されている様に、ばね等の弾性部材によりウォームをウォームホイールに向け弾性的に押圧する事が考えられている。図5〜10は、このうちの特許文献2に記載された電動式パワーステアリング装置の1例を示している。ステアリングホイール1により所定方向に回転させられる、回転軸であるステアリングシャフト2の前端部は、ハウジング3の内側に回転自在に支持しており、この部分にウォームホイール4を固定している。このウォームホイール4と噛合し、電動モータ5により回転駆動されるウォーム歯6を軸方向中間部に設けたウォーム軸7の両端部は、深溝型玉軸受等の1対の転がり軸受8a、8bにより、上記ハウジング3内に回転自在に支持されている。更に、上記ウォーム軸7の先端部で上記転がり軸受8aよりも突出した部分に押圧駒9を外嵌し、この押圧駒9と上記ハウジング3との間に、弾性部材であるコイルばね10を設けている。
具体的には、上記ハウジング3内で上記ウォーム軸7の先端部に対向する部分に、保持凹部11を設け、この保持凹部11内にガイドブロック12を保持している。又、上記ウォーム軸7の先端寄り部分はこのガイドブロック12に、ゴムの如きエラストマー等の弾性部材13と、この弾性部材13の外径側に保持された上記転がり軸受8aとにより、回転及び上記ウォームホイール4に対する遠近動を可能に支持している。上記押圧駒9は、上記ウォーム軸7の先端部で上記転がり軸受8aよりも突出した部分に、この転がり軸受8aに対する相対回転を自在に(実際には押圧駒9の内側での上記ウォーム7の回転を自在に)外嵌している。この押圧駒9は、回転はしないが、上記ウォームホイール4に対する遠近動を可能に、上記ガイドブロック12の軸方向外側面(上記保持凹部11の奥側の側面)に保持されている。この為、このガイドブロック12の軸方向外側面に、それぞれが2分割された1対のガイド壁部14、14を、上記ウォームホイール4の軸方向に離隔し、且つ、上記ガイドブロック12の本体部分15よりも上記ウォーム歯6と反対側に突出した状態で設けている。上記両ガイド壁部14、14同士の間隔D14は、上記押圧駒9の幅Wよりも僅かに大きく(D14>W)して、この押圧駒9を上記両ガイド壁部14、14同士の間に、上記ウォームホイール4に対する遠近動を可能に、且つ、このウォームホイール4の軸方向の変位を抑えた状態で挟持している。
更に、上記押圧駒9に外嵌した、弾性部材であるコイルばね10を構成する線材の両端部を、コイル部16の径方向内方に折り曲げて成る1対の折り曲げ部17、17を、上記両ガイド壁部14、14に形成した係止凹部18、18に係止している。この状態で上記コイルばね10の内周面は、上記押圧駒9のうちの、上記ウォームホイール4から反対側の面に、弾性的に当接した状態となる。そして、上記コイルばね10により、上記押圧駒9を介して、上記ウォーム歯6を上記ウォームホイール4に向け押圧し、これらウォーム歯6とウォームホイール4との間のバックラッシュを抑え、前記歯打ち音の発生を抑えている。
上述した様な従来構造の場合、上記ウォーム歯6と上記ウォームホイール4との噛合部で異音が発生するのを防止する効果が、必ずしも十分ではなかった。この理由は、次の通りである。上記従来構造では、上記バックラッシュを抑えるべく、上記押圧駒9を上記ウォームホイール4に対し遠近動する方向に案内する為の1対のガイド壁部14、14が上記ガイドブロック12の本体部分15に対し、片持ち梁式に支持されている。言い換えれば、上記両ガイド壁部14、14の先端は自由端となっている。この為、これら両ガイド壁部14、14の曲げ剛性はあまり高くない。一方、上記ウォーム歯6と上記ウォームホイール4との間での動力伝達時にこのウォーム歯6から上記押圧駒9には、前記ウォーム軸7を介して、上記ウォームホイール4の軸方向の力が加わる。即ち、上記ウォーム歯6と上記ウォームホイール4との噛合部には、このウォーム歯6とウォームホイール歯との擦れ合い面に対し直角方向の力が作用し、この力のうちで上記ウォームホイール4の軸方向の分力に基づいて、上記ウォーム軸7の先端部に外嵌した上記押圧駒9が、上記ウォームホイール4の軸方向に押される。
前述した従来構造の場合、上記押圧駒9を挟持している上記両ガイド壁部14、14の曲げ剛性はあまり高くない為、上記分力により上記押圧駒9が上記ウォームホイール4の軸方向に、僅かとは言え変位する可能性がある。そして、この軸方向の変位に基づいて、上記ウォーム歯6と上記ウォームホイール4との噛合状態が不適正になったり、或いは、これらウォーム歯6とウォームホイール4との噛合部で、歯打ち音の如き不快な異音や振動が発生したりする可能性がある。
例えば、上記ウォーム軸7の中心軸が、このウォームホイール4の中心軸に対し直交する仮想平面上(図6、7に表われた面上)に存在した状態で、このウォームホイール4と上記ウォーム歯6との噛合状態が適正になる場合、上記ウォーム軸7の先端部が上記両ガイド壁部14、14のうちで上記分力の作用方向に存在するガイド壁部14の弾性変形分、上記ウォームホイール4の軸方向(図6、7の表裏方向)に変位すると、上記噛合状態が不適正になる。この弾性変形分の変位は僅かであり、この噛合状態が不適正になる程度は僅かであるが、不適正になる事で、上記ウォームホイール4と上記ウォーム歯6との噛合部の摩擦損失が大きくなる。そして、この摩擦損失が大きくなる分、前記電動モータ5から前記ステアリングシャフト2に付加される補助動力の大きさ(トルク)が変化(低減)する。又、変化する程度は、上記噛合状態が不適正の程度が大きくなる程著しくなる。更に、上記両ガイド壁部14、14の弾性変形量は、前記ガイドブロック12の軽量化、加工の容易化、上記押圧駒9との間に作用する摩擦力の低減等を目的として、上記ガイドブロック12を(金属製ではなく)合成樹脂製とした場合に著しくなる。
一方、上記ウォーム軸7の先端部を上記ウォームホイール4の軸方向に変位させる力は、上記噛合部から、上記補助動力を伝達する事に伴う反力として加わる。従って、上記ウォーム軸7の先端部が上記軸方向に変位する方向は、補助動力の伝達方向、即ち、上記ステアリングシャフト2の回転方向が逆転すれば、逆転する。そして、このステアリングシャフト2が所定方向に回転する状態での上記動力損失の大きさと、同じく逆方向に回転する状態での動力損失の大きさとが異なると、前記ステアリングホイール1の操作に要する力(操舵力)が、このステアリングホイール1の回転方向により互いに異なる状態が発生する可能性がある。この様な状態は、ステアリングホイール1を操作する運転者に違和感を与える為、好ましくない。
更には、補助動力の伝達開始や上記ステアリングシャフト2の回転方向の逆転が急激に行なわれ、上記ウォーム軸7の先端部が上記ウォームホイール4の軸方向に急激に変位した場合には、前記歯打ち音の如き不快な異音や振動が発生する。特許文献1、3には、図6とは異なる構造の電動式パワーステアリング装置が記載されているが、上述の様な問題に関しては、同様に発生する。
特開2000−43739号公報 特開2004−306898号公報 特表2006−513906号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、ガイド駒を案内している1対のガイド壁部の曲げ剛性を高くして、ウォーム歯とウォームホイールとの噛合状態を、動力の伝達方向に拘らず一定若しくはほぼ一定にすべく発明したものである。そして、運転者がステアリングホイールに加える必要がある操舵力が、このステアリングホイールの回転方向により変化する事がなく、歯打ち音の如き不快な異音や振動が発生する事がない、電動式パワーステアリング装置を実現するものである。
本発明の電動式パワーステアリング装置は、前述した従来から知られている電動式パワーステアリング装置と同様に、ハウジングと、回転軸と、ウォームホイールと、ウォームと、電動モータと、保持凹部と、ガイドブロックと、1対のガイド壁部と、押圧駒とを備える。
このうちのハウジングは、車体等の固定の部分に支持されて、操舵時にも回転する事はない。
又、上記回転軸は、上記ハウジングに対し回転自在に設けられて、ステアリングホイールの操作によって回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する。この様な回転軸としては、例えば前述の図5に示した構造でのステアリングシャフト2、或いは、中間シャフト31、更には、ステアリングギヤ32の入力軸(ピニオン軸)が採用可能である。 又、上記ウォームホイールは、上記ハウジングの内部で上記回転軸の一部に、この回転軸と同心に(締り嵌めによる外嵌固定、キー係合、スプライン係合等により相対回転を阻止された状態で)支持されて、この回転軸と共に回転する。
又、上記ウォームは、ウォーム軸の軸方向中間部にウォーム歯を設けて成る。そして、このウォーム歯を上記ウォームホイールと噛合させた状態で、上記ウォーム軸の軸方向両端部をそれぞれ軸受により、上記ハウジングに対し回転自在に支持している。
又、上記電動モータは、上記ウォーム軸の基端部と出力軸の先端部とを回転力の伝達を自在に係合させて、このウォーム軸を両方向に回転駆動自在としている。
又、上記保持凹部は、上記ハウジング内で上記ウォーム軸の先端部に対向する部分に設けられている。
又、前記ガイドブロックは、上記保持凹部内に保持されている。
又、前記両ガイド壁部は、上記ガイドブロックの一部に、上記ウォームホイールの軸方向に離隔し、且つ、このガイドブロックの本体部分よりも上記ウォーム歯と反対側に突出した状態で設けられている。
更に、前記押圧駒は、上記ウォーム軸の先端部を回転自在に支持した状態で上記両ガイド壁部同士の間に、上記ウォームホイールに対する遠近動を可能に挟持されている。
そして、上記押圧駒と上記ハウジングの内面との間に設けた弾性部材により、この押圧駒を介してウォーム歯を、上記ウォームホイールに向け押圧している。
特に、本発明の電動式パワーステアリング装置に於いては、上記両ガイド壁部同士の間に結合部を設けて、これら両ガイド壁部同士が互いに離れる方向に変形するのを阻止している。
更に本発明の電動式パワーステアリング装置を実施する場合には、上記結合部を、両ガイド壁部のうちで上記ウォームと反対側の先端面同士の間に、これら両ガイド壁部の先端面よりもこのウォームと反対側に突出する状態で設ける。そして、前記ハウジングの内面に設けた前記保持凹部の奥面中央部に、上記結合部を進入させる為の係合凹部を設け、これら結合部と係合凹部との係合に基づき、上記保持凹部内でのガイドブロックの回転を防止する。
上述の様な構成を有する本発明によれば、ガイド駒を案内している1対のガイド壁部の曲げ剛性を高くして、ウォーム歯とウォームホイールとの噛合状態を、動力の伝達方向に拘らず一定若しくはほぼ一定にできる。即ち、上記両ガイド壁部の先端同士を連結部により連結しているので、これら両ガイド壁部は、少なくとも上記ウォームホイールの軸方向に関する限り、互いに同期して変位する傾向になる。この為、ウォーム軸の先端部に外嵌した押圧駒から何れかのガイド壁部の内側面(1対のガイド壁部の互いに対向する面)に、上記ウォームホイールの軸方向に加わる荷重を、上記押圧駒により押されるガイド壁部だけでなく、他のガイド壁部によっても支承する事になる。この為、上記ウォームホイールの軸方向に加わる荷重に対する剛性(上記押圧駒により押されるガイド壁部の弾性変形し難さ)を、上記結合部を設けない場合の2倍にできて、上記噛合状態を、動力の伝達方向に拘らず一定若しくはほぼ一定にできる。
そして、運転者がステアリングホイールに加える必要がある操舵力が、このステアリングホイールの回転方向により、ほぼ若しくは殆ど変化する事のない、電動式パワーステアリング装置を実現できる。又、補助動力の伝達開始やステアリングシャフトの回転方向の逆転が急激に行なわれ、ウォーム軸の先端部が上記ウォームホイールの軸方向に急激に変位する傾向になった場合にも、歯打ち音の如き不快な異音や振動が発生する事を防止できる。
図1〜4は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本例の電動式パワーステアリング装置の特徴は、電動モータ5の回転力をステアリングシャフト2(図5参照)等の回転軸に伝達する為のウォーム減速機19を構成する、ウォーム歯6とウォームホイール4との噛合部のバックラッシュを解消できる構造で、しかも、この噛合部の噛合状態を、上記ウォーム減速機19部分での動力の伝達方向に拘らず一定にすると共に、上記噛合部での異音や騒音の発生をより効果的に防止する為の構造にある。その他、電動式パワーステアリング装置全体の構造及び作用に就いては、前述の特許文献2に記載された従来構造と同様であるから、この従来構造と同等部分に関する説明に就いては一部省略して、以下、本例の特徴部分及びこの特徴部分に関連する部分の構造を中心に説明する。
ウォーム20は、ウォーム軸7の軸方向中間部に上記ウォーム歯6を設けて成る。そして、このウォーム歯6を上記ウォームホイール4と噛合させた状態で、上記ウォーム軸7の軸方向両端部を、それぞれが単列深溝型の玉軸受である1対の転がり軸受8a、8bにより、ハウジング3aに対し回転自在に支持している。これら両転がり軸受8a、8bのうち、上記基端側の転がり軸受8bは、前述した特許文献1〜3に記載された従来構造と同様に、上記ハウジング3aに対し上記ウォーム軸7を、若干の揺動変位を可能に支持している。この揺動変位の角度は僅少であるから、単列深溝型の玉軸受のモーメント剛性が低い事により、容易に吸収できる。この点は、上記従来構造の場合と同様である。
これに対して、上記ウォーム軸7の先端部を支持する転がり軸受8aは、上記ウォームホイール4に対する若干の遠近動を可能に、上記ハウジング3aに対し支持している。この為に本例の場合には、このハウジング3a内で上記ウォーム軸7の先端部に対向する部分に保持凹部11aを設け、この保持凹部11a内にガイドブロック12aを保持している。このうちの保持凹部11aは、上記ハウジング3aの内側に開口した大径部21と、この大径部21と同心でこの大径部21よりも内径が小さい小径部22と、この小径部22の奥面中央部にこの奥面よりも更に凹む状態で形成された係合凹部23とから成る。又、上記ガイドブロック12aは、ポリアミド樹脂、ポリ四弗化エチレン樹脂等の滑り易い合成樹脂、或いは銅若しくは銅系合金の様に、自己潤滑性を有する代わりに比較的軟らかい金属により、一体に造られている。この様なガイドブロック12aは、円形の本体部分15を上記保持凹部11aの大径部21に(例えば僅かな締り嵌めにより)がたつきなく内嵌する事で、上記ハウジング3aの内面の所定部分に、後述する様に、1対のガイド壁部14、14の内側面(互いに対向する側面)が、それぞれ上記ウォームホイール4の中心軸に対し直角方向に存在する方向で支持固定している。そして、上記転がり軸受8aを上記本体部分15に内嵌し、更にこの転がり軸受8aの内径側に上記ウォーム軸7の先端部を、弾性部材13を介して支持している。
上記ガイドブロック12aの本体部分15は、上記転がり軸受8aを内嵌する為の円筒部24と、この円筒部24の外端円から径方向内方に折れ曲がった底板部25とを備え、このうちの底板部25の中央部に通孔26を形成している。更に、この本体部分15の外側面でこの通孔26を上記ウォームホイール4の軸方向に関して両側から挟む位置に、1対のガイド壁部14、14を形成している。これら両ガイド壁部14、14の外側面(互いに反対側の側面)は、上記本体部分15の中心軸を曲率中心とする部分円弧面としている。又、上記両ガイド壁部14、14の外側面の曲率半径は、上記保持凹部11aの小径部22の内径の1/2以下として、これら両ガイド壁部14、14をこの小径部22に挿入自在としている。
一方、これら両ガイド壁部14、14の内側面は、それぞれが上記ウォームホイール4の中心軸に対し直角方向若しくはほぼ直角な方向に存在する、互いに平行な平面としている。そして、上記両ガイド壁部14、14の内側面同士の間に、前記ウォーム軸7の先端部に外嵌した押圧駒9を挟持して、この押圧駒9を、上記両ガイド壁部14、14の内側面に沿った変位を可能に、且つ、上記ウォームホイール4の中心軸方向の変位を抑えた状態で支持している。この様な状態での変位を可能にする為に、これら両ガイド壁部14、14同士の間隔D14を、上記押圧駒9の幅Wよりも僅かに大きく(D14>W)している。更に、上記両ガイド壁部14、14の中央部には、径方向内方に凹んだ係止部27、27を形成している。尚、上記押圧駒9は上記ウォーム軸7の先端部で前記転がり軸受8aから突出した円筒面部分に、これら押圧駒9とウォーム軸7の先端部とがこのウォーム軸7の径方向に関して相対変位するのを阻止できる様に、隙間なく、但し、このウォーム軸7の回転を自在に、外嵌している。
特に、本例の場合には、上記両ガイド壁部14、14同士の間に結合部28を設けて、これら両ガイド壁部14、14同士が互いに離れる方向に変形するのを阻止している。本例の場合に上記結合部28は、上記両ガイド壁部14、14の内側面の延長面上に位置する1対の脚板部29、29と、これら両脚板部29、29の先端縁同士を連結する連結部30とから成る、コ字形である。この様な結合部28を上記両ガイド壁部14、14の先端部同士の間に掛け渡す事で、これら両ガイド壁部14、14のうちの一方のガイド壁部14が上記ウォームホイール4の中心軸の方向に弾性変形する傾向になった場合に、他方のガイド壁部14も同方向に弾性変形する傾向になる様にしている。尚、前記ガイドブロック12aの本体部分15の円筒部24を、前記保持凹部11aの大径部21に、同じく上記両ガイド壁部14、14を小径部22に、それぞれ内嵌した状態で、上記結合部28は、前記係合凹部23内に進入する。この様に、結合部28が係合凹部23内に進入した状態で、前記ガイドブロック12aが上記保持凹部11a内で回転する事が防止される。
上述の様な、上記両ガイド壁部14、14及び上記押圧駒9の周囲には、弾性部材であるコイルばね10を構成するコイル部16を配置している。又、このコイルばね10に設けた、前記両折り曲げ部17、17を、上記両ガイド壁部14、14に形成した、前記両係止凹部27、27に係止している。この状態で上記コイル部16の内周面の円周方向一部は、上記押圧駒9のうちの、上記ウォームホイール4から反対側の面に、弾性的に当接した状態となる。そして、上記コイルばね10により、上記押圧駒9を介して、上記ウォーム歯6を上記ウォームホイール4に向け押圧し、これらウォーム歯6とウォームホイール4との間のバックラッシュを抑え、前記歯打ち音の発生を抑える。
上述の様な構成を有する本例の電動式パワーステアリング装置によれば、前記電動モータ5の回転力を前記ステアリングシャフト2に伝達する為のウォーム式減速機19を構成する前記ウォーム歯6と上記ウォームホイール4との噛合状態を、動力の伝達方向に拘らず、ほぼ一定にできる。そして、進路変更時に、運転者がステアリングホイール1(図5参照)に加える必要がある操舵力が、このステアリングホイール1の回転方向により変化する事を抑えられる。又、上記電動モータ5の起動に伴う補助動力の伝達開始や、この電動モータ5の回転方向の変換に基づく上記ステアリングシャフト2の回転方向の変換が急激に行なわれ、前記ウォーム軸7の先端部が上記ウォームホイール4の軸方向に急激に変位する傾向になった場合にも、歯打ち音の如き不快な異音や振動が発生する事を防止できる。
即ち、本例の電動式パワーステアリング装置の場合には、上記ウォーム軸7の先端部に、このウォーム軸7の回転を許容するが径方向に関する相対変位を阻止する状態で外嵌された前記押圧駒9を、前記1対のガイド壁部14、14の内側面同士の間に、上記ウォームホイール4の軸方向の変位を阻止した状態で挟持している。更に、上記両ガイド壁部14、14の先端部同士の間に前記結合部28を設ける事により、これら両ガイド壁部14、14の曲げ剛性を高めている。即ち、これら両ガイド壁部14、14の先端同士を上記連結部28により連結しているので、これら両ガイド壁部14、14は、少なくとも上記ウォームホイール4の軸方向に関する限り、互いに同期して変位する傾向になる。この為、上記ウォーム軸7の先端部に外嵌した上記押圧駒9から、何れかのガイド壁部14の内側面に上記ウォームホイール4の軸方向に加わる荷重を、上記押圧駒9により押される上記一方のガイド壁部14だけでなく、他のガイド壁部14によっても支承する事になる。この為、上記ウォームホイール4の軸方向に加わる荷重に対する剛性、即ち、上記押圧駒9により押されるガイド壁部14の弾性変形し難さを、上記結合部28を設けない場合の2倍にできて、上記噛合状態を、動力の伝達方向に拘らず一定若しくはほぼ一定にできる。
この為、前述した通り、運転者がステアリングホイール1に加える必要がある操舵力が、このステアリングホイール1の回転方向により、ほぼ若しくは殆ど変化する事のない、電動式パワーステアリング装置を実現できる。又、補助動力の伝達開始やステアリングシャフトの回転方向の逆転が急激に行なわれ、上記ウォーム軸7の先端部が上記ウォームホイール4の軸方向に急激に変位する傾向になった場合にも、歯打ち音の如き不快な異音や振動が発生する事を防止できる。
本発明の実施の形態の1例を示す、要部切断面図。 押圧駒とガイドブロックとコイルばねとを取り出して、組み合わせた状態で示す斜視図。 同じく分解斜視図。 ハウジングのうちで保持凹部の奥部を、ハウジングの内側から見た状態で示す斜視図。 従来構造の1例を示す、部分切断側面図。 図5の拡大A−A断面図。 図6の右下部の拡大断面図。 図7の拡大B−B断面図。 押圧駒とガイドブロックとコイルばねとを取り出して、組み合わせた状態で示す斜視図。 同じく分解斜視図。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3、3a ハウジング
4 ウォームホイール
5 電動モータ
6 ウォーム歯
7 ウォーム軸
8a、8b 転がり軸受
9 押圧駒
10 コイルばね
11、11a 保持凹部
12、12a ガイドブロック
13 弾性部材
14 ガイド壁部
15 本体部分
16 コイル部
17 折り曲げ部
18 係止凹部
19 ウォーム減速機
20 ウォーム
21 大径部
22 小径部
23 係合凹部
24 円筒部
25 底板部
26 通孔
27 係止部
28 結合部
29 脚板部
30 連結板部
31 中間シャフト
32 ステアリングギヤ

Claims (1)

  1. 固定の部分に支持されて回転する事のないハウジングと、このハウジングに対し回転自在に設けられて、ステアリングホイールの操作によって回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する回転軸と、上記ハウジングの内部でこの回転軸の一部に、この回転軸と同心に支持されて、この回転軸と共に回転するウォームホイールと、ウォーム軸の軸方向中間部にウォーム歯を設けて成り、このウォーム歯を上記ウォームホイールと噛合させた状態で、上記ウォーム軸の軸方向両端部をそれぞれ軸受により上記ハウジングに対し回転自在に支持されたウォームと、上記ウォーム軸の基端部と出力軸の先端部とを回転力の伝達を自在に係合させた電動モータと、上記ハウジング内で上記ウォーム軸の先端部に対向する部分に設けられた保持凹部と、この保持凹部内に保持されたガイドブロックと、このガイドブロックの一部に、上記ウォームホイールの軸方向に離隔し、且つ、このガイドブロックの本体部分よりも上記ウォーム歯と反対側に突出した状態で設けられた1対のガイド壁部と、上記ウォーム軸の先端部を回転自在に支持した状態でこれら両ガイド壁部同士の間に、上記ウォームホイールに対する遠近動を可能に挟持された押圧駒とを備え、この押圧駒と上記ハウジングの内面との間に設けた弾性部材により、この押圧駒を介してウォーム歯を上記ウォームホイールに向け押圧している電動式パワーステアリング装置に於いて、上記両ガイド壁部同士の間に結合部を、これら両ガイド壁部のうちで上記ウォームと反対側の先端面同士の間に、これら両ガイド壁部の先端面よりもこのウォームと反対側に突出する状態で設けて、これら両ガイド壁部同士が互いに離れる方向に変形するのを阻止すると共に、上記ハウジングの内面の上記保持凹部の奥面中央部に、上記結合部を進入させる為の係合凹部を設け、これら結合部と係合凹部との係合に基づき、上記保持凹部内でのガイドブロックの回転を防止した事を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
JP2007278478A 2007-10-26 2007-10-26 電動式パワーステアリング装置 Active JP5151395B2 (ja)

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