JP5150300B2 - ヒートポンプ式給湯装置 - Google Patents

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本発明は、貯湯タンク内の水をヒートポンプ冷媒回路の熱交換器に循環させることにより、貯湯タンク内に湯を貯留するヒートポンプ式給湯装置に関するものである。
従来よりこの種ヒートポンプ式給湯装置は、湯を貯留可能な貯湯タンクを有する貯湯タンクユニットと、圧縮機、熱交換器、膨張弁等の減圧装置及び蒸発器とを配管接続することによりヒートポンプ冷媒回路が構成されたヒートポンプユニットから成る。上記熱交換器は、貯湯タンクユニットの貯湯タンク内からの水と、ヒートポンプユニットの冷媒回路を流れる冷媒とが熱交換可能に構成されている。そして、貯湯タンクの水を熱交換器に循環させ、そこで熱交換器を流れる圧縮機からの高温高圧の冷媒と熱交換させる。これにより、冷媒から熱を奪い加熱され、高温の湯となった水を貯湯タンクに戻して、当該貯湯タンク内に貯留するものであった。
また、熱交換器にて水に熱を奪われて放熱した冷媒は、膨張弁(減圧装置)で減圧された後、蒸発器に流入する。蒸発器に流入した冷媒は、当該蒸発器にて周囲の空気から吸熱し蒸発した後、圧縮機に吸い込まれて、再び、圧縮されるサイクルを繰り返すものであった(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上記のようなヒートポンプ式給湯装置では、従来、熱交換器にて冷媒が水と熱交換し、その際に水から奪った冷熱は、利用されることなく蒸発器にてそのまま外気に廃棄されていた。そこで、冷熱の有効利用を図るものとし、蒸発器による吸熱作用を利用して蓄熱タンク内に氷を生成し(即ち、氷蓄熱)、この氷の熱(冷熱)を室内の冷房(空調)など、被冷却対象の冷却に利用する試みも成されてきている。
特開2007−255820号公報
しかしながら、上述のように蓄熱タンク内に氷を生成する場合、冷媒の蒸発温度が0℃以下に低下し、氷の成長と共に、温度低下をもらたすため、効率が低下するという問題が生じていた。
本発明は、係る従来技術の課題を解決するために成されたものであり、ヒートポンプ式給湯装置において、蒸発器における温度の低下に伴う効率の悪化を改善することを目的とする。
即ち、本発明のヒートポンプ式給湯装置は、圧縮機、冷媒対水熱交換器及び蒸発器を有して構成されたヒートポンプ冷媒回路と、湯を貯留可能とした貯湯タンクとを備え、この貯湯タンク内の水を冷媒対水熱交換器に循環させることにより、貯湯タンク内に湯を貯留するものであって、ヒートポンプ冷媒回路は、圧縮機と、冷媒対水熱交換器と、補助絞り手段と、中間熱交換器と、主絞り手段及び蒸発器を有し、冷媒対水熱交換器から出た冷媒を二つの流れに分流して、第1の冷媒流を補助絞り手段を経て中間熱交換器の第1の流路に流し、第2の冷媒流を中間熱交換器の第2の流路に流した後、主絞り手段を経て蒸発器に流すことにより、中間熱交換器にて第1の冷媒流と第2の冷媒流とを熱交換させ、蒸発器から出た冷媒を圧縮機の低圧部に吸い込ませ、中間熱交換器から出た第1の冷媒流を圧縮機の中間圧部に吸い込ませると共に、蒸発器による吸熱作用を利用して氷を生成する蓄熱タンクと、中間熱交換器の第1の流路に第1の冷媒流を流すか流さないかを制御する弁装置と、蒸発器における冷媒の蒸発温度に基づいて弁装置を制御する制御装置とを備え、この制御装置は、冷媒の蒸発温度が所定の下限値より低下した場合、弁装置により第1の冷媒流を流すと共に、冷媒の蒸発温度が下限値以上である場合には、第1の冷媒流を流さないことを特徴とする。
請求項2の発明のヒートポンプ式給湯装置は、上記発明において蓄熱タンク内に生成される氷を利用して被冷却対象の冷却を行うことを特徴とする。
本発明によれば、圧縮機、冷媒対水熱交換器及び蒸発器を有して構成されたヒートポンプ冷媒回路と、湯を貯留可能とした貯湯タンクとを備え、この貯湯タンク内の水を冷媒対水熱交換器に循環させることにより、貯湯タンク内に湯を貯留するヒートポンプ式給湯装置において、ヒートポンプ冷媒回路は、圧縮機と、冷媒対水熱交換器と、補助絞り手段と、中間熱交換器と、主絞り手段及び蒸発器を有し、冷媒対水熱交換器から出た冷媒を二つの流れに分流して、第1の冷媒流を補助絞り手段を経て中間熱交換器の第1の流路に流し、第2の冷媒流を中間熱交換器の第2の流路に流した後、主絞り手段を経て蒸発器に流すことにより、中間熱交換器にて第1の冷媒流と第2の冷媒流とを熱交換させ、蒸発器から出た冷媒を圧縮機の低圧部に吸い込ませ、中間熱交換器から出た第1の冷媒流を圧縮機の中間圧部に吸い込ませると共に、蒸発器による吸熱作用を利用して氷を生成する蓄熱タンクと、中間熱交換器の第1の流路に第1の冷媒流を流すか流さないかを制御する弁装置と、蒸発器における冷媒の蒸発温度に基づいて弁装置を制御する制御装置とを備え、この制御装置は、冷媒の蒸発温度が所定の下限値より低下した場合、弁装置により第1の冷媒流を流すと共に、冷媒の蒸発温度が下限値以上である場合には、第1の冷媒流を流さないので、冷媒の蒸発温度が所定の下限値より低下した場合、中間熱交換器に第1の冷媒流を流し、中間熱交換器を流れる第2の冷媒流と熱交換させて、蒸発器に入る第2の冷媒流の比エンタルピーを小さくすることができる。これにより、蒸発器におけるエンタルピー差が拡大するので、冷凍効果を高めることができるようになる。
また、中間熱交換器から出た第1の冷媒流を圧縮機の中間圧部に吸い込ませることで、蒸発器から圧縮機の低圧部に吸い込まれる冷媒の量が減少し、低圧から中間圧まで圧縮するための圧縮仕事量を減らすことができる。これにより、圧縮機における圧縮動力が低下するので、成績係数の向上を図ることができるようになる。
更に、中間熱交換器から出た第1の冷媒流を圧縮機の中間圧部に吸い込ませることで、第1の冷媒流により中間圧部の温度が低下し、圧縮機から吐出される冷媒温度も下げることができるようになる。これらにより、ヒートポンプ式給湯装置の効率を改善することができるようになる。
特に、請求項2の発明の如く蓄熱タンク内に生成される氷を利用して被冷却対象の冷却を行うものとすれば、蓄熱タンク内の氷の融解潜熱を有効に利用することができる。これにより、省エネルギーに寄与することができる。
総じて、冷熱を有効に利用しながら、ヒートポンプ式給湯装置の性能を確保して、効率良く運転することができるようになる。
本発明は、従来ヒートポンプ式給湯装置において外気に廃棄されていた冷熱を蓄えて、この蓄えられた冷熱を室内の冷房などの被冷却対象の冷却に用いる場合、蒸発器における冷媒の蒸発温度の低下により、効率が低下する不都合を解消するために成されたものである。蒸発温度の低下に伴う効率の悪化を改善するという目的を、冷媒対水熱交換器から出た冷媒を二つの流れに分流して、第1の冷媒流を補助絞り手段を経て中間熱交換器の第1の流路に流し、第2の冷媒流を中間熱交換器の第2の流路に流した後、主絞り手段を経て蒸発器に流すことにより、中間熱交換器にて第1の冷媒流と第2の冷媒流とを熱交換させ、蒸発器から出た冷媒を圧縮機の低圧部に吸い込ませ、中間熱交換器から出た第1の冷媒流を圧縮機の中間圧部に吸い込ませると共に、蒸発器による吸熱作用を利用して氷を生成する蓄熱タンクと、中間熱交換器の第1の流路に第1の冷媒流を流すか流さないかを制御する弁装置と、蒸発器における冷媒の蒸発温度に基づいて弁装置を制御する制御装置とを備え、この制御装置は、冷媒の蒸発温度が所定の下限値より低下した場合、弁装置により第1の冷媒流を流すと共に、冷媒の蒸発温度が下限値以上である場合には、第1の冷媒流を流さないことにより実現した。以下、本発明の実施の形態を詳述する。
図1は、本発明を適用したヒートポンプ式給湯装置の一実施例の全体構成図である。このヒートポンプ式給湯装置Hは、ヒートポンプユニット10を有する室外機ユニット20と、給湯タンクユニット30とから構成されている。
ヒートポンプユニット10は、圧縮機11、冷媒対水熱交換器12、分流器13、補助絞り手段としての高圧側膨張弁14、中間熱交換器15、主絞り手段としての低圧側膨張弁16、17、蒸発器18、19及びアキュムレータ22とを備えて、これらを配管接続することによりヒートポンプ冷媒回路が構成されている。
本実施例の圧縮機11は、密閉容器24内に低段側圧縮要素としての第1の圧縮要素11Aと、高段側圧縮要素としての第2の圧縮要素11Bと、両圧縮要素を起動する単一のモータ(図示せず)とを備えたものであり、密閉容器24内が中間圧となる内部中間圧型の多段圧縮機である。本実施例の圧縮機11は、第1の圧縮要素11Aに低圧の冷媒を吸い込んで圧縮して中間圧とし、密閉容器24内(即ち、密閉容器24内は中間圧部となる)に吐出した後、第2の圧縮要素11Bに吸い込んで高圧まで圧縮するよう構成されている。
第1の圧縮要素11Aの冷媒吸込側(入口側)には、冷媒導入管40の一端が接続されており、ここから第1の圧縮要素11A内に低温低圧の冷媒ガスが導入される。当該冷媒導入管40の他端は、アキュムレータ22に接続されている。
また、第2の圧縮要素11Bの冷媒吐出側(出口側)には、冷媒吐出管42の一端が接続されており、この冷媒吐出管42から第2の圧縮要素11Bにて圧縮された高温高圧の冷媒ガスが圧縮機11の外部に吐出される。また、冷媒吐出管42の他端は後述する冷媒対水熱交換器12の一側(加熱部12Aの冷媒入口側)に接続されている。この冷媒対水熱交換器12の他側(即ち、加熱部12Aの冷媒出口側)には分流器13に至る配管44が接続されている。
上記分流器13は、冷媒対水熱交換器12の加熱部12Aから出た冷媒を二つの流れに分岐させるための分流手段である。本実施例の分流器13は、冷媒対水熱交換器12から出た冷媒を第1の冷媒流と第2の冷媒流とに分流し、第1の冷媒流を膨張弁14を経て中間熱交換器15の第1の流路15Aに至る補助回路に流し、第2の冷媒流を中間熱交換器15の第2の流路15B、膨張弁16を経て蒸発器18に至る主回路に流すか、若しくは、第2の流路15Bに流した後、膨張弁17を経て蒸発器19に流すように構成されている。即ち、分流器13の一方の出口には膨張弁14に至る配管45が接続され、他方の出口には中間熱交換器15の第2の流路15Bに至る配管47が接続されている。
尚、上記主回路とは、圧縮機11の第1の圧縮要素11A、密閉容器24内、第2の圧縮要素11B、冷媒対水熱交換器12の加熱部12A、分流器13、中間熱交換器15の第2の流路15B、膨張弁16、蒸発器18及びアキュムレータ22から成る環状の冷媒回路であり、補助回路とは、分流器13から膨張弁14、中間熱交換器15の第1の流路15Aを順次経て密閉容器24内に至る回路を指す。
前記膨張弁14は、分流器13で分流された第1の冷媒流を減圧するための補助絞り手段であると共に、第1の冷媒流を中間熱交換器15の第1の流路15Aに流すか流さないかを制御する弁装置として機能する。この膨張弁14は、後述するコントローラCに接続されており、開閉動作が当該コントローラCにより制御されている。
また、前記中間熱交換器15は、前記補助回路を流れる膨張弁14で減圧された後の第1の冷媒流と主回路を流れる第2の冷媒流とを熱交換させるための熱交換器である。この中間熱交換器15には、第1の冷媒流が流れる第1の流路15Aと第2の冷媒流が流れる第2の流路15Bとが交熱的に配置されている。更に、本実施例の中間熱交換器15は、当該中間熱交換器15において第1の冷媒流と第2の冷媒流とが対向流となるように各流路15A、15Bが設けられている。このように中間熱交換器15を設けることで、膨張弁14にて減圧され、第1の流路15Aに流入した第1の冷媒流は、第2の流路15Bを流れる第2の冷媒流から熱を奪う。他方、第2の冷媒流は第1の冷媒流により冷却される。これにより、蒸発器18(或いは、蒸発器19)に入る冷媒の比エンタルピーを小さくすることができる。
一方、中間熱交換器15の第1の流路15Aの出口は、圧縮機11の密閉容器24に至る配管46が接続されており、第1の流路15Aから出た冷媒が配管46から中間圧部である密閉容器24に吸い込まれるよう構成されている。
以上の如く分流器13で分流された第1の冷媒流は、膨張弁14で減圧された後、中間熱交換器15の第1の流路15Aを通過する過程で第2の流路15Bを流れる第2の冷媒流と熱交換して、蒸発する。蒸発して冷媒ガスとなった第1の冷媒流は、第1の流路15Aから出て圧縮機11の密閉容器24内に吸い込まれ、第1の圧縮要素11Aで圧縮され、この圧縮要素11Aから密閉容器24内に吐出された冷媒と合流した後、第2の圧縮要素11Bに吸い込まれることとなる。
他方、中間熱交換器15の第2の流路15Bの出口に接続された配管48は途中で二股に分岐し、分岐した一方の配管48Aは、膨張弁16の入口に接続され、膨張弁16を出た配管50は蒸発器18の入口に接続されている。また、分岐した他方の配管49Bは、膨張弁17に接続され、膨張弁17を出た配管52は蒸発器19の入口に接続されている。この場合、上記膨張弁16は、分流器13で分流された第2の冷媒流を減圧するための主絞り手段である。
上記蒸発器19は、ファン19Fから通風される空気から熱を奪って冷媒を蒸発させる空冷方式の熱交換器である。この蒸発器19の出口は、アキュムレータ22に至る配管54が接続されている。
また、前記蒸発器18は、蓄熱タンク60内に設けられ、当該蓄熱タンク60内に貯留された水と交熱的に設けられた配管から構成されている。この蒸発器18を通過する過程で、冷媒は蓄熱タンク60内の水から熱を奪って蒸発する。即ち、当該蒸発器18は蓄熱タンク60内の水から熱を奪って蒸発する水冷方式の熱交換器である。当該蒸発器18の出口に接続された配管56は、アキュムレータ22に至る前記配管54の途中部に接続されている。
本実施例の膨張弁16、17は、第2の冷媒流を減圧するための絞り手段であると共に、第2の冷媒流を蒸発器18に流すか、蒸発器19に流すかを制御する流路切換手段としても機能する。各膨張弁16、17は、前記コントローラCに接続されて、開閉動作がコントローラCにより制御されている。
即ち、蒸発器18に冷媒を流す場合には、コントローラCにより膨張弁17が全閉されると共に、所定の絞り効果が得られるように膨張弁16の開度が制御される。これにより、分流器13にて分流された後の第2の冷媒流が膨張弁16を経て蒸発器18に流れた後、アキュムレータ22を介して、圧縮機11の第1の圧縮要素11A、密閉容器24内、第2の圧縮要素11B、冷媒対水熱交換器12の加熱部12Aを経て再び分流器13にて分流されるサイクルを繰り返すこととなる。
他方、蒸発器19に冷媒を流す場合には、コントローラCにより膨張弁16が全閉されると共に、所定の絞り効果が得られるように膨張弁17の開度が制御される。これにより、分流器13にて分流された後の第2の冷媒流が膨張弁17を経て蒸発器19に流れた後、アキュムレータ22を介して、圧縮機11の第1の圧縮要素11A、密閉容器24内、第2の圧縮要素11B、冷媒対水熱交換器12の加熱部12Aを経て再び分流器13にて分流されるサイクルを繰り返すこととなる。
このヒートポンプ冷媒回路には、二酸化炭素が冷媒として用いられる。この二酸化炭素冷媒は、圧縮機11の第2の圧縮要素11Bにて超臨界圧力まで圧縮されて、冷媒対水熱交換器12の加熱部12Aに送られることとなる。この超臨界状態で加熱部12Aに流入した冷媒により冷媒対水熱交換器12の被加熱部12Bを流れる水を+90℃以上の高温に加熱することができる。尚、ヒートポンプ冷媒回路の蒸発器19及び中間熱交換器15の第1の流路15A及び第1の流路15Aを出た配管46上には各冷媒温度を検出するための温度センサTS1、TS2、TS3がそれぞれ介設されており、各温度センサTS1、TS2、TS3はそれぞれコントローラCに接続されている。
前述した冷媒対水熱交換器12は、ヒートポンプ冷媒回路を流れる圧縮機11の第2の圧縮要素11Bから出た高温高圧の冷媒と貯湯タンクユニット30の温水生成回路を流れる水とを熱交換させるための熱交換器である。具体的に、実施例の冷媒対水熱交換器12は、冷媒が流れる加熱部12Aと、貯湯タンクユニット30の水が流れる被加熱部12Bとが熱交換関係に一体化されたものであって、加熱部12Aを流れる冷媒と被加熱部12Bを流れる水の流れが対向流となるよう構成されている。
また、上記貯湯タンクユニット30は、湯を貯留する貯湯タンク31を備える。この貯留タンク31は、前記冷媒対水熱交換器12にて冷媒と熱交換して加熱された湯を貯留可能とした縦長円筒状を呈するタンクである。当該貯湯タンク31の下方には、温水生成回路の配管32が接続されている。この配管32は、貯湯タンク31内の下部にて一端が開口すると共に、他端が冷媒対水熱交換器12の他側(即ち、被加熱部12Bの水入口側)に接続されており、当該配管32から貯湯タンク31内の水が取り出し可能に構成されている。冷媒対水熱交換器12の一側(即ち、被加熱部12Bの水出口側)には、配管33が接続されている。また、貯湯タンク31の上方の側面には、温水生成回路の配管36が接続され、配管36の一端が貯湯タンク31内の上部にて開口している。配管36の他端は三方弁35の一方の出口に接続されている。更に、貯湯タンク31の上下方向(高さ方向)の略中心付近の側面には、配管37が接続され、一端が貯湯タンク31内の略中心部にて開口すると共に、他端が三方弁35の他方の出口に接続されている。
上記三方弁35は、前記冷媒対水熱交換器12の被加熱部12Bの水出口側に接続された配管33からの水、即ち、冷媒対水熱交換器12の被加熱部12Bを通過して当該熱交換器12にて冷媒により加熱され、高温となった湯を貯湯タンク31内の上方に戻すか、上下方向の中心付近に戻すかを切り換えるための流路切換手段である。通常、湯の生成が行われる場合には、配管33からの湯が配管36を介して貯湯タンク31内の上方に戻るように、三方弁35が切り換えられる。尚、風呂の浴槽内の湯の追い炊き運転などの際に、配管33からの湯が配管37を介して貯湯タンク31に戻るように三方弁35が切り換えられる。
本実施例では、上述する貯湯タンク31、配管32、冷媒対水熱交換器12、配管33、三方弁35、配管36及び配管37により温水生成回路が構成されている。また、配管32には温水生成回路に貯湯タンク31内の水を循環させるためのポンプ32Pが介設されている。即ち、温水生成回路は、ポンプ32Pの動作により貯湯タンク31内の下部の水を貯湯タンク31内から取り出して、冷媒対水熱交換器12に供給した後、貯湯タンク31内の上部、或いは、上下方向の略中心部に戻すよう構成されている。
尚、図1において、33Vは逆止弁、38は一端が貯湯タンクの下端に接続され、ここから貯湯タンク31内への給水を行う給水配管であり、この給水配管38の他端は水道水などの給水源に接続されている。また、貯湯タンク31の上端には、当該貯湯タンク31内の湯を取り出すための図示しない温水取出配管が接続されている。この温水取出配管は、当該貯湯タンク31内上部にて一端が開口し、そこから貯湯タンク31の外部に延出して、風呂やシャワー等の蛇口に接続されている。これにより、当該温水取出配管から取り出された貯湯タンク31内の湯が家庭用水として使用可能に構成されている。
ここで、前述した蓄熱タンク60は、内部に設けられた蒸発器18の吸熱作用を利用して氷を生成するものである。即ち、蓄熱タンク60内には水等の流体(本実施例では水)が貯留されており、蒸発器18を流れる冷媒が蒸発するときに周囲の水から熱を奪うため、これにより、蓄熱タンク60内に氷が生成されるのである。この蓄熱タンク60内に蓄えられた冷熱は、図示しない利用側熱交換器に供給可能に構成されている。例えば、蓄熱タンク60と利用側熱交換器とを配管により接続し、昼間などの給湯運転停止時に配管内の流体(水など)を利用側熱交換器に循環供給することで、流体を介して蓄熱タンク60内の冷熱を利用側熱交換器に輸送することができる。この場合、蓄熱タンク60からの冷熱の利用には、このように、蓄熱タンク60内の氷の融解潜熱を利用して比冷却対象の冷却に利用することで、省エネルギーに寄与することができる。
尚、前述したコントローラCは、ヒートポンプ式給湯装置Hの制御を司る制御装置である。コントローラCは、ヒートポンプユニット10の圧縮機11の運転、各膨張弁14、16、17の開閉動作を制御すると共に、給湯タンクユニットのポンプ32Pの運転及び三方弁35の動作等を制御している。
ところで、上述したように本発明のヒートポンプ式給湯装置Hでは、給湯運転時に外気に放出されていた冷熱を貯えて後に有効利用する蓄熱動作を行うことができる。これは、冷媒を前述した蓄熱タンク60内の蒸発器18に流し、そこで蒸発させることにより、蒸発器18による吸熱作用を利用して蓄熱タンク60内に氷を生成することで、冷媒対水熱交換器12にてヒートポンプユニット30の温水生成回路を流れる水から奪った冷熱を当該蓄熱タンク60内に貯えるものである。
この給湯運転時の蓄熱動作について説明すると、コントローラCにより膨張弁17が閉じられ、膨張弁16が所定の絞り効果が得られるような開度とされると共に、圧縮機11及びポンプ32Pが始動される。このとき、給湯タンクユニット30の温水循環回路は、配管33からの水が配管36に流れるようにコントローラCにより三方弁35が制御されるものとする。
圧縮機11が起動されると、冷媒導入管40から圧縮機11の第1の圧縮要素11Aに低温低圧の冷媒ガスが吸い込まれる。そして、第1の圧縮要素11Aで圧縮されて中間圧となった冷媒ガスは、中間圧部である密閉容器24内に吐出される。この密閉容器24内の中間圧の冷媒ガスは、高段側の第2の圧縮要素11Bに吸い込まれて圧縮される。第2の圧縮要素11Bにおける圧縮動作により二酸化炭素冷媒は超臨界状態まで圧縮され、この状態で圧縮機11から吐出され、冷媒吐出管42を経て冷媒対水熱交換器12の加熱部12Aに流入する。
また、前記給湯タンクユニット30のポンプ32Pの始動により、貯湯タンク31内の下部に貯留された低温の水が当該貯湯タンク31から取り出される。そして、貯湯タンク32から出た水は、配管32上のポンプ32Pに吸い込まれた後、冷媒対水熱交換器12側に吐出され、当該冷媒対水熱交換器12の被加熱部12Bに流入する。
一方、冷媒対水熱交換器12の加熱部12Aに流入した高温高圧の冷媒は、当該加熱部12Aと交熱的に設けられた被加熱部12Bを流れる水と熱交換して放熱する。このとき、当該冷媒対水熱交換器12に流入した冷媒は温度が略+100℃まで上昇しており、当該熱交換器12において被加熱部12Bを流れる水を高温に加熱することができる。冷媒により加熱された水(湯)は冷媒対水熱交換器12を出た後、配管33を経て三方弁35に至る。このとき、三方弁35はコントローラCにより配管33からの水(湯)が配管36に流れるように流路が切り替えられているので、水は三方弁35を経て配管36に入り、そこから貯湯タンク31内上部に戻るサイクルを繰り返す。
このような給湯運転を継続して行うことで、貯湯タンク31内は高温の湯の層が上部から中間部、更には、下部へと移り、最終的に貯湯タンク31内全体を高温の湯で満たすことができる。そして、貯湯タンク31に貯留された湯は前述したように温水取出配管から取り出され、風呂やシャワーとして使用される。この場合、温水取出配管から取り出された高温の湯は必要に応じて給水配管38からの水と混合され、所定の温度(例えば、+38℃)に調整された後、風呂やシャワーなどに供給される。尚、上述した夜間電力を利用した給湯運転に限らず、貯湯タンク31内の湯が所定量より少なくなった場合にも、給水配管38から貯湯タンク31内に水道水が供給され、上述した給湯運転が実行されるものとする。
他方、冷媒対水熱交換器12において冷媒自体は冷却されて当該熱交換器12から流出し、配管44、分流器13、配管47、中間熱交換器15の第2の流路15B、配管48、配管48Aを経て膨張弁16に至る。そして、冷媒はこの膨張弁16を通過する過程で圧力低下した後、蓄熱タンク60内に設けられた蒸発器18に流入する。
蒸発器18に流入した冷媒は、蒸発器18周囲の水と熱交換する。即ち、冷媒は蓄熱タンク60内の水から吸熱することにより蒸発する。このとき、冷媒と熱交換することにより蓄熱タンク60内の水の熱が奪われる。そして、蒸発器18にて蒸発した冷媒は、その後、蒸発器18から出て、配管56、配管54、アキュムレータ22を介して冷媒導入管40から圧縮機11の第1の圧縮要素11Aに吸い込まれるサイクルを繰り返す。
このような動作を繰り返すことで、蓄熱タンク60内の水は徐々に温度低下して、最終的に氷となる。これにより、蒸発器18による吸熱作用を利用して蓄熱タンク60内に氷を生成することができる。
ところで、上述したように蓄熱タンク60に蓄熱する(蓄熱タンク60内に氷を生成する)場合、蒸発器18における冷媒の蒸発温度は0℃以下に低下し、氷の成長と共に、温度低下をもらたすため、効率が低下するという問題が生じていた。即ち、蒸発器18における温度が低下すると、エンタルピー差を十分に確保できなくなるので、冷凍効果が低下する。この場合、冷凍効果を向上させるためには、圧縮機11の圧縮動力を増大して、蒸発器18により多くの冷媒を流さなければならない。このため、圧縮動力が増大し、成績係数(COP)が低下し、効率の悪化を招いていた。
そこで、本発明では係る蒸発器18における冷媒の蒸発温度が低下した場合には、前述した通常のサイクル(以下、1段膨張サイクルと称する)から膨張弁による分岐回路を用いた2段膨張サイクルに運転を切り替えるものとする。具体的に、当該分岐サイクルは、冷媒対水熱交換12で冷却された冷媒を2つの冷媒流に分流し、分流された一方の冷媒流(第1の冷媒流)を補助回路に流し、即ち、膨張弁14で絞った後に中間熱交換器15の第1の流路15Aに流し、もう一方の冷媒流(第2の冷媒流)を主回路に流す、即ち、中間熱交換器15の第1の流路15Aと交熱的に設けられた第2の流路15Bに流した後、膨張弁16を介して蒸発器18にて蒸発させるものである(以下、スプリットサイクルと称する)。
本発明のヒートポンプ式給湯装置Hでは、コントローラCが蒸発器18における冷媒の蒸発温度に基づき、膨張弁14を制御することで、1段膨張サイクルとスプリットサイクルとの運転を切り替えるものとしている。具体的に、コントローラCは温度センサTS1にて検出される蒸発器18における冷媒の蒸発温度が所定の下限値より低下した場合、膨張弁14により第1の冷媒流を流すと共に、蒸発温度が所定の下限値以上である場合には、第1の冷媒流を流さないように膨張弁14の動作を制御している。
ここで、本発明のヒートポンプ式給湯装置Hのサイクル切換の制御動作を図2に示すフローチャートを用いて説明する。給湯運転は、通常、電気の使用量が一日のうちでもっとも少ない夜間に夜間電力を利用して実行される。例えば、コントローラCは、タイマー機能を備えており、予め設定された所定の時間になると、係る給湯運転を開始するものとする。
先ず、ヒートポンプ式給湯装置Hの電源が投入されて、図1のステップS1の氷蓄熱運転が開始されると、コントローラCは、ステップS2に移行して、温度センサTS1にて検出される蒸発器18における冷媒の蒸発温度Tが予め設定された所定の下限値T0より低いか否かを判定する。このステップS2にてコントローラCは、温度センサTS1にて検出される蒸発温度Tが下限値T0以上である場合には、ステップS3に移行して、通常の1段膨張運転を開始する。
即ち、コントローラCは、ステップS3にて膨張弁14及び膨張弁17を全閉とすると共に、所定の絞り効果が得られるように膨張弁16の開度を制御しながら、圧縮機11とポンプ32Pの運転を開始する。尚、当該運転では、給湯タンクユニット30の温水循環回路は、配管33からの水が配管36に流れるようにコントローラCにより三方弁35が制御されているものとする。尚、図3は当該1段膨張運転におけるヒートポンプ冷媒回路の冷媒の流れを示す図である。即ち、図3において、矢印が当該1段膨張運転時の冷媒の流れを示している。
圧縮機11が起動されると、冷媒導入管40から圧縮機11の第1の圧縮要素11Aに低温低圧の冷媒ガスが吸い込まれる。そして、当該第1の圧縮要素11Aで圧縮されて、中間圧となった冷媒は、中間圧部である密閉容器24内に吐出された後、高段側の第2の圧縮要素11Bに吸い込まれて圧縮される。この第2の圧縮要素11Bにおける圧縮動作により二酸化炭素冷媒は超臨界状態まで圧縮され、この状態で圧縮機11から吐出され、冷媒吐出管42を経て冷媒対水熱交換器12の加熱部12Aに流入する。
また、前記給湯タンクユニット30のポンプ32Pの始動により、貯湯タンク31内の下部に貯留された低温の水が当該貯湯タンク31から取り出される。尚、貯湯タンクユニット30における温水生成動作は前述した通りであるので、ここでは説明を省略する。
一方、冷媒対水熱交換器12の加熱部12Aに流入した高温高圧の冷媒は、当該加熱部12Aと交熱的に設けられた被加熱部12Bを流れる水と熱交換して放熱する。冷媒対水熱交換器12において被加熱部12Bを流れる水により冷却された冷媒は、当該熱交換器12から流出し、分流器13に至る。このとき、膨張弁14が全閉とされているため、冷媒は当該分流器13にて分流されること無く、分流器13から配管47に流れ、中間熱交換器15の第2の流路15Bを通過する。尚、上述したように膨張弁14が全閉とされているため、中間熱交換器15の第1の流路15Aを冷媒が流れないので、中間熱交換器15の第2の流路15Bを流れる冷媒はそこで放熱することなく、当該第2の流路15Bから出て配管48に流入する。
また、前述したように膨張弁17が全閉とされているため、中間熱交換器15の第2の流路15Bから配管48に流入した冷媒は、膨張弁17から蒸発器19に流れることなく、全て配管48Aを経て膨張弁16に至る。そして、冷媒は当該膨張弁16を通過する過程で、圧力低下した後、蓄熱タンク60内に設けられた蒸発器18に流入する。
この蒸発器18に流入した冷媒は、蓄熱タンク60内の水から吸熱することにより蒸発する。このとき、冷媒と熱交換することにより蓄熱タンク60内の水の熱が奪われる。そして、蒸発器18にて蒸発した冷媒は、その後、蒸発器18から出て、配管56、配管54、アキュムレータ22を介して冷媒導入管40から圧縮機11の第1の圧縮要素11Aに吸い込まれるサイクルを繰り返す。
このような動作を繰り返すことで、蓄熱タンク60内の水は徐々に温度低下して、最終的に氷となる。これにより、蒸発器18による吸熱作用を利用して蓄熱タンク60内に氷を生成することができる。
尚、上述した通常のサイクル(1段膨張サイクル)での氷蓄熱運転は、温度センサTS1にて検出される蒸発器18における冷媒の蒸発温度TがT0に低下するまで継続して行われる。即ち、コントローラCは図2に示すステップS2にて蒸発温度TがT0以上であると判断すると、ステップS3に移行して上記1段膨張サイクルでの運転制御を行った後、ステップS2に戻り、以降、温度センサTS1にて検出される蒸発器18における冷媒の蒸発温度TがT0に低下するまで、ステップS2→ステップS3を繰り返す。
一方、温度センサTS1にて検出される蒸発器18における冷媒の蒸発温度TがT0に低下すると、コントローラCはステップS2からステップS4に移行して、スプリットサイクル運転を開始する。
即ち、コントローラCは、ステップS4にて膨張弁17を全閉としたまま、所定の絞り効果が得られるように膨張弁14及び膨張弁16の開度を制御しながら、圧縮機11とポンプ32Pを運転する。尚、この場合も給湯タンクユニット30の温水循環回路は、配管33からの水が配管36に流れるようにコントローラCにより三方弁35が制御されているものとする。図4はこの場合のヒートポンプ冷媒回路の冷媒の流れを示す図である。即ち、図4において矢印は当該スプリットサイクル運転時における冷媒の流れを示している。
これにより、冷媒対水熱交換器12にて被加熱部12Bを流れる水と熱交換して放熱した後、加熱部12Aを出た冷媒は、分流器13にて第1の冷媒流と第2の冷媒流に分流される。尚、貯湯タンクユニット30における温水生成動作は前記同様であるため、説明を省略する。
上記分流器13にて分流された第1の冷媒流は、配管45を経て膨張弁14に至り、そこを流れる過程で圧力低下した後、中間熱交換器15の第1の流路15Aに流入する。一方、分流器13にて分流された第2の冷媒流は、配管47を経て中間熱交換器15の第2の流路15Bを通過する。当該中間熱交換器15にて第1の流路15Aを流れる第1の冷媒流と第2の流路15Bを流れる第2の冷媒流とが熱交換する。即ち、第1の流路15Aを流れる第1の冷媒流は、第2の流路15Bを流れる第2の冷媒流により加熱される。その後、第1の流路15Aを出た第1の冷媒流は、配管46を経て圧縮機11の密閉容器24に吸い込まれて、第1の圧縮要素11Aから吐出された冷媒と合流する。その後、合流した冷媒は第2の圧縮要素11Bに吸い込まれて圧縮され、高温高圧の冷媒ガスとなり、圧縮機11から吐出され、冷媒吐出管42、冷媒対水熱交換器12の加熱部12A、配管44を経て分流器13に戻るサイクルを繰り返す。
他方、中間熱交換器15の第2の流路15Bにて第2の冷媒流は、第1の流路15Aを流れる第1の冷媒流と熱交換して、放熱する。このように、中間熱交換器15において、第2の流路15Bを出た第2の冷媒流を第1の流路15Aを流れる第1の冷媒流と熱交換させて、当該第1の冷媒流により冷却することができる。
その後、第2の冷媒流は中間熱交換器15の第2の流路15Bから出て配管48、配管48Aを経て膨張弁16を通過する。この膨張弁16を通過する過程で圧力低下した冷媒は、次に、蓄熱タンク60内に設けられた蒸発器18に流入し、蒸発器18周囲の水と熱交換する。即ち、冷媒は蓄熱タンク60内の水から吸熱することにより蒸発する。
このとき、蒸発器18に入る冷媒(第2の冷媒流)は、中間熱交換器15にて第1の冷媒流により、冷却された冷媒である。即ち、中間熱交換器15にて第1の冷媒流と第2の冷媒流とを熱交換させることで、蒸発器18に入る第2の冷媒流の比エンタルピーを小さくすることができる。これにより、蒸発器18におけるエンタルピー差が拡大するので、冷凍効果を高めることができるようになる。
そして、蒸発器18にて蒸発した冷媒は、その後、蒸発器18から出て、配管56、配管54、アキュムレータ22を介して冷媒導入管40から圧縮機11の第1の圧縮要素11Aに吸い込まれる。
この第1の圧縮要素11Aにて冷媒は中間圧まで圧縮され、密閉容器24内に吐出される。当該密閉容器24内に吐出された第1の圧縮要素11Aからの冷媒は、そこで、前記第1の冷媒流と合流する。その後、合流した冷媒は第2の圧縮要素11Bに吸い込まれて圧縮され、高温高圧の冷媒ガスとなり、圧縮機11から吐出され、冷媒吐出管42、冷媒対水熱交換器12の加熱部12A、配管44を経て分流器13に戻るサイクルを繰り返す。
ここで、スプリットサイクルにおける低温での優位性について図5及び図6を用いて更に詳述する。図5はスプリットサイクルにおける冷媒のモリエル線図(p−h線図)である。図5において、aは圧縮機11の第1の圧縮要素11Aの入口(吸込側)、bは第1の圧縮要素11Aの出口(吐出側)、cは第2の圧縮要素11Bの入口(密閉容器24内)、dは第2の圧縮要素11Bの出口、eは分流器13、fは中間熱交換器15の第2の流路15Bの出口、jは膨張弁14出口、kは中間熱交換器15の第1の流路15Aの出口の状態をそれぞれ示している。また、G’は冷媒対水熱交換器12の加熱部12Aを流れる冷媒の流量、Geは蒸発器18を流れる、即ち、主回路を流れる第2の冷媒流の流量、Giは分流器13で分流された後、補助回路に流れる第1の冷媒流の流量をそれぞれ示している。
それぞれの回路を流れる冷媒流量を考えた場合、質量保存則として、(1)式が成り立つ。
G’=Ge+Gi ・・・(1)式
この場合、中間熱交換器15でのエネルギー保存則から(2)式が成り立つ。
Ge×(hj−hi)=Gi×(hk−hj)=(G’−Ge)×(hk−hj)
Ge=G’×(hk−hj)/(hk−hi) ・・・(2)式
そして、中間熱交換器15の第1の流路15A出口k点の第1の冷媒流の過熱度を0、蒸発器18出口a点の第2の冷媒流の過熱度を0とそれぞれ仮定し、i点は中間圧で、ラインf−nと交差する点として、この交点が飽和液線と交わるとすると、上記(2)は、
G’=Ge/(1−X) ・・・(3)式
となる。上記(3)式中のXは中間熱交換器15の第1の流路15A入口j点の乾き度とする。
ここで、スプリットサイクルと1段膨張サイクルにおいて、蒸発器18の冷媒流量が一定の場合、冷媒対水熱交換器12における熱交換能力はおおよそ流量比倍(1/(1−X))大きくなるが、増大する冷媒流量は2段目である第2の圧縮要素11B以降にのみ流入し、1段目である第1の圧縮要素11Aには通常の1段膨張サイクルと同じ冷媒流量が流れる。従って、1段膨張サイクルに比べて第2の圧縮要素11Bの入力が増大するため、1段膨張サイクルに比較して常温ではCOPは大きくは上昇しない。
サイクルの効率の向上は、蒸発器18での能力が一定の場合、冷媒対水熱交換器12の能力向上により達成される。ここで、(3)式に示すように冷媒対水熱交換器12の能力は第1の流路15Aを流れる冷媒が膨張弁14を通過後の乾き度Xに依存し、1段膨張サイクルとスプリットサイクルが同様の加熱条件でサイクルを構成する場合は、乾き度Xが大きな条件ほど優位に働くこととなる。二酸化炭素冷媒の特性として乾き度Xは、低圧が低い条件ほど大きくなる傾向にあることから、運転条件としては外気温度が低い等の理由で蒸発温度が低くなるほど優位に働くこととなる。図6は、1段膨張サイクルとスプリットサイクルの外気温度に対する性能(COP)を比較した図である。このように、スプリットサイクルは外気温度が低いなどの理由で蒸発器の蒸発温度が低くなると1段膨張サイクルより性能が良くなることがわかった。
実際に、本実施例のヒートポンプ式給湯装置Hにて運転した場合、−10℃の蒸発温度で1段膨張サイクルと比較して10%性能が上昇し、−20℃の蒸発温度では17%も性能がアップした。
このように、蒸発器の温度が低い場合にスプリットサイクルを利用することで、1段膨張サイクルにて運転するより、成績係数を良くすることができるようになり、効率の向上を図ることが可能となる。
更に、中間熱交換器15の第1の流路15Aから出た第1の冷媒流を、圧縮機11の中間圧部に吸い込ませて、第1の圧縮要素11Aからの高温のガスと合流させることで、当該第1の冷媒流により、2段目である第2の圧縮要素11Bに吸い込まれる冷媒ガスの温度を下げることができるので、第2の圧縮要素11Bから吐出される冷媒ガスの温度も下げることができる。
ところで、当該スプリットサイクル運転において前記膨張弁14の開度は中間熱交換器15を出た第1の冷媒流の過熱度により制御されている。即ち、スプリットサイクル運転において最適な性能を実現するためには、膨張弁14の開度を制御して、膨張弁14で減圧された後の第1の冷媒流を最適な流量とする必要がある。具体的に、膨張弁14を調節して、膨張弁14で減圧された後の冷媒(第1の冷媒流)を最適な中間圧とすることで、第1の冷媒流の冷媒流量を最適な値とすることができ、これにより、中間熱交換器15において、第2の冷媒流を効果的に冷却して、蒸発器18の入口の比エンタルピーを小さくし、冷凍効果を大きくすることが可能となる。
この場合、中間熱交換器15から密閉容器24に戻す冷媒は、第2の圧縮要素11Bにおける液圧縮を回避するためにも、中間熱交換器15にて第2の冷媒流と熱交換することで蒸発して、完全にガス化させる必要がある。このため、中間熱交換器15における蒸発温度T2より幾分高い冷媒温度、即ち、幾分過熱された状態となるように過熱度が確保された状態となるように膨張弁14の開度を制御することが望ましい。
即ち、過熱度が高すぎるということは、中間熱交換器15にて第1の流路15Aを流れる第1の冷媒流が少なく、第2の流路15Bを流れる第2の冷媒流との熱交換により完全にガス化され、更に過熱された状態であることが明らかである。この場合、中間熱交換器15にて第2の冷媒流を第1の流路15Aを流れる第1の冷媒流により効果的に冷却できない。従って、蒸発器18入口の比エンタルピーが大きくなるため、冷凍効果を向上させることが困難となる。このように過熱度が高すぎる場合には、膨張弁14の開度を大きくして、第1の冷媒流を多くすることが望ましい。
一方、過熱度が殆ど無い状態では、中間熱交換器15にて第1の流路15Aを流れる第1の冷媒流が多く、第2の流路15Bを流れる第2の冷媒流との熱交換により完全にガス化されることができず、密閉容器24内に液が混在した状態で吸い込まれる恐れがある。この場合には、膨張弁14の開度を小さくして、第1の冷媒流を少なくし、過熱度を確保して密閉容器24内に吸い込まれる第1の冷媒流を完全にガス化し、第2の圧縮要素11Bにて液圧縮が生じる不都合を回避しなければならない。
そこで、コントローラCは、図2のステップS4にてスプリットサイクル運転が開始されると、次のステップS5にて過熱度制御を実行する。この場合、コントローラCは、ステップS5にて前記温度センサTS2にて検出される中間熱交換器15の第1の流路15Aの冷媒温度T2と、温度センサTS3にて検出される第1の流路15Aを出た冷媒温度T1から第1の冷媒流の過熱度(T1−T2)を算出し、算出された過熱度(T1−T2)が、予め設定された過熱度Tspにある値αを足した値より高いか、否かを判断する。尚、αはディファレンシャルであり、0より大きい正数とする。
そして、算出された過熱度(T1−T2)が、Tsp+αより高い場合、コントローラCは第1の冷媒流が少なすぎると判断し、次の図2のステップS6に移行して、膨張弁14を数ステップ開いた後、図2のステップS2に戻る。これにより、膨張弁14の開度が大きくなり、第1の冷媒流を増やすことができる。
一方、ステップS5にて算出された過熱度(T1−T2)がTsp+α以下である場合には、コントローラCは図2のステップS7に移行して、設定された過熱度Tspからある値αを引いた値より低いか、否かを判断する。
この場合、算出された過熱度(T1−T2)が、Tsp−αより低い場合、コントローラCは第1の冷媒流が多すぎて、密閉容器24に液冷媒が戻る可能性があると判断して、図2のステップS8に移行し、膨張弁14を数ステップ閉じた後、図2のステップS2に戻る。これにより、膨張弁14の開度が小さくなり、第1の冷媒流を減らすことができる。
他方、ステップS7にて算出された過熱度(T1−T2)が、Tsp−α以上である場合には、第1の冷媒流が最適な量であると判断して、膨張弁14の開度を維持した状態で、図2のステップS2に戻る。
このように、スプリットサイクル運転においてコントローラCにより上述の如く膨張弁13の開度を制御することで、第1の冷媒流の冷媒流量を最適な値とすることができる。これにより、スプリットサイクル運転のメリットを発揮させることが可能となる。
尚、給湯運転時に蓄熱運転を行わない場合、即ち、給湯運転時に蓄熱タンク60の冷熱の貯留が不要である場合には、コントローラCにより蒸発器19に冷媒が流れるように流路制御される。この場合、コントローラCにより膨張弁16が閉じられ、膨張弁17が所定の絞り効果が得られるような開度とされて、圧縮機11及びポンプ32Pが始動される。これにより、冷媒は、分流器13から配管47、中間熱交換器15の第2の流路15B、配管48、配管48Bを経て膨張弁17を通過する。この膨張弁17を通過する過程で圧力低下した冷媒は、蒸発器19に流入し、周囲の空気と熱交換する。即ち、冷媒はファンにて送風される空気から吸熱することにより蒸発する。
そして、蒸発器19にて蒸発した冷媒は、その後、蒸発器19から出た、配管56、配管54、アキュムレータ22を介して冷媒導入管40から圧縮機11の第1の圧縮要素11Aに吸い込まれる。第1の圧縮要素11Aにて冷媒は中間圧まで圧縮され、密閉容器24内に吐出される。その後、冷媒は第2の圧縮要素11Bに吸い込まれて圧縮され、高温高圧の冷媒ガスとなり、圧縮機11から吐出され、冷媒吐出管42、冷媒対水熱交換器12の加熱部12A、配管44を経て分流器13に戻るサイクルを繰り返す。
本発明を適用した一実施例のヒートポンプ式給湯装置の全体構成図である(実施例1)。 図1のヒートポンプ式給湯装置の制御動作を説明するフローチャートである。 図1のヒートポンプ式給湯装置の1段膨張サイクル運転時における冷媒の流れを示す図である。 図1のヒートポンプ式給湯装置のスプリットサイクル運転時における冷媒の流れを示す図である。 図4に示すスプリットサイクル運転時における冷媒のモリエル線図(p−h線図)である 通常のサイクル(1段膨張サイクル)運転とスプリットサイクル運転における成績係数(COP)と外気温度との関係を示す図である。
符号の説明
C コントローラ
H ヒートポンプ式給湯装置
10 ヒートポンプユニット
11 圧縮機
11A 第1の圧縮要素
11B 第2の圧縮要素
12 冷媒対水熱交換器
12A 加熱部
12B 被加熱部
13 分流器
14 膨張弁(補助絞り手段)
15 中間熱交換器
15A 第1の流路
15B 第2の流路
16、17 膨張弁(主絞り手段)
18、19 蒸発器
20 室外機ユニット
22 アキュムレータ
24 密閉容器
30 給湯タンクユニット
60 蓄熱タンク
ST1、ST2、ST3 温度センサ

Claims (2)

  1. 圧縮機、冷媒対水熱交換器及び蒸発器を有して構成されたヒートポンプ冷媒回路と、湯を貯留可能とした貯湯タンクとを備え、該貯湯タンク内の水を前記冷媒対水熱交換器に循環させることにより、前記貯湯タンク内に湯を貯留するヒートポンプ式給湯装置において、
    前記ヒートポンプ冷媒回路は、前記圧縮機と、前記冷媒対水熱交換器と、補助絞り手段と、中間熱交換器と、主絞り手段及び前記蒸発器を有し、前記冷媒対水熱交換器から出た冷媒を二つの流れに分流して、第1の冷媒流を前記補助絞り手段を経て前記中間熱交換器の第1の流路に流し、第2の冷媒流を前記中間熱交換器の第2の流路に流した後、前記主絞り手段を経て前記蒸発器に流すことにより、前記中間熱交換器にて前記第1の冷媒流と前記第2の冷媒流とを熱交換させ、前記蒸発器から出た冷媒を前記圧縮機の低圧部に吸い込ませ、前記中間熱交換器から出た前記第1の冷媒流を前記圧縮機の中間圧部に吸い込ませると共に、
    前記蒸発器による吸熱作用を利用して氷を生成する蓄熱タンクと、
    前記中間熱交換器の第1の流路に前記第1の冷媒流を流すか流さないかを制御する弁装置と、
    前記蒸発器における冷媒の蒸発温度に基づいて前記弁装置を制御する制御装置とを備え、
    該制御装置は、前記冷媒の蒸発温度が所定の下限値より低下した場合、前記弁装置により前記第1の冷媒流を流すと共に、前記冷媒の蒸発温度が下限値以上である場合には、前記第1の冷媒流を流さないことを特徴とするヒートポンプ式給湯装置。
  2. 前記蓄熱タンク内に生成される氷を利用して被冷却対象の冷却を行うことを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ式給湯装置。
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