JP5149756B2 - 作業車両 - Google Patents

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Description

この発明は、走行機体に連結された作業機に動力を出力するPTO軸を備えた作業車両に関する。
走行機体に連結される作業機の昇降又は昇降操作を検出する昇降検出手段と、走行機体側から作業機側に動力を出力するPTO軸と、PTO軸の駆動の入切操作を行うPTO操作具と、作業機の昇降又は昇降操作にPTO軸の駆動の入切を連動させる昇降連動モードと連動させない昇降非連動モードとの切替操作を行う昇降連動切替操作具と、PTO軸の駆動を入切制御する制御部とを備えた特許文献1に示す作業車両が公知になっている(特に、第3図参照)。
また、走行機体の走行・走行停止又は走行・走行停止操作を検出する走行検出手段と、走行機体側から作業機側に動力を出力するPTO軸と、PTO軸の駆動の入切操作を行うPTO操作具と、走行機体の走行・走行停止又は走行・走行停止操作にPTO軸の駆動の入切を連動させる連動モードと連動させない独立モードとの切換操作を行う切替操作具と、PTO軸の駆動を入切制御する制御部とを備えた作業車両が公知になっている(特に、図2参照)。
特開昭59−18024号公報 特開2007−161025号公報
特許文献1の作業車両は、昇降連動モードでPTO軸が駆動している際にPTO軸を駆動停止させるためには、昇降連動切替操作具(同文献の第3図のSW)により昇降非連動モードへの切替操作を行うとともに、PTO操作具(同文献の第3図のSW)の切操作状態を確認する必要があり、場合によっては昇降連動切替操作具とPTO操作具の2つの操作具を操作するため、円滑の作業を行う上で、課題が残る。
また、特許文献1には昇降連動モードと昇降非連動モードが記載され、特許文献2には連動モードと独立モードが記載されているが、これらの文献には、昇降連動モードと昇降非連動モードの切替と、連動モードと独立モードの切替とをそれぞれ単独で利用する場合のみ記載されており、これらの2つの切替を併用する場合に課題がある。
本発明は上記課題を解決し、作業機の昇降又は昇降操作にPTO軸の駆動の入切を連動させる昇降連動モードと連動させない昇降非連動モードと、走行機体の走行・走行停止又は走行・走行停止操作にPTO軸の駆動の入切を連動させる連動モードと連動させない独立モードとを有する作業車両において、昇降連動モードと昇降非連動モードの切替と、連動モードと独立モードの切替とを併用可能で、円滑の作業を行うことが可能な作業車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の作業車両は、第1に、走行機体3に連結される作業機6の昇降又は昇降操作を検出する昇降検出手段96と、走行機体3の走行・走行停止又は走行・走行停止操作を検出する走行検出手段99と、走行機体3側から作業機6側に動力を出力するPTO軸S3と、PTO軸S3の駆動の入切操作を行うPTO操作具69と、走行機体3の走行・走行停止又は走行・走行停止操作にPTO軸S3の駆動の入切を連動させる連動モード及び連動させない独立モードとの切換操作を行う切替操作具67と、作業機6の昇降又は昇降操作にPTO軸S3の駆動の入切を連動させる昇降連動モードと連動させない昇降非連動モードとの切替操作を行う昇降連動切替操作具68と、昇降検出手段96及び走行検出手段99の検出及びPTO操作具69の操作状態及び切替操作具67と昇降連動切替操作具68の操作状態に基づいてPTO軸S3の駆動を入切制御する制御部47とを備え、PTO操作具69が入操作され且つ昇降連動切替操作具68によって昇降連動モードに切替えられている場合には、切替操作具68によって選択される連動モード又は独立モードに基づく制御とともに昇降連動モードに基づく制御が実行され、PTO操作具69が入操作されているとともに昇降連動切替操作具68によって昇降連動モードから昇降非連動モードに切替えられた場合、PTO軸S3が駆動されている際には、直ちに、昇降連動モードから昇降非連動モードへの切替が実行されるとともに、切替操作具67によって選択される連動モード又は独立モードに基づく制御が実行される一方で、PTO軸S3が駆動停止している際には、PTO操作具69の切操作後の再度の入操作、作業機6の昇降或いは昇降操作、切替操作具68による切替操作又は走行機体3の走行開始が検出されるのを待って、昇降連動モードから昇降非連動モードへの切替が実行されるとともに、切替操作具67によって選択される連動モード又は独立モードに基づく制御が実行されるように前記制御部47を構成したことを特徴としている。
第2に、PTO操作具69が入操作されているとともに昇降連動切替操作具68によって昇降非連動モードから昇降連動モードに切替えられた場合には、連動モード時には連動モードにおけるPTO軸S3の駆動許可状態を条件として、独立モード時には独立モードにおけるPTO軸S3の駆動許可状態を条件として、昇降連動モードに基づく制御を開始するように前記制御部47を構成したことを特徴としている。
第3に、PTO操作具69による入操作が行われ且つ昇降連動切替操作具68によって昇降連動モード又は昇降非連動モードに切替えられている場合、切替操作具67による独立モードから連動モードへの切替操作又は連動モードから独立モードへの切替操作が行われた際には、直ちに、独立モードから連動モード又は連動モードから独立モードに移行するように前記制御部47を構成したことを特徴としている。
以上のように構成される本発明の作業車両によれば、昇降連動モードと昇降非連動モードの切替と、連動モードと独立モードの切替とを併用するにあたり、PTO軸が駆動されている場合には、所定条件により駆動状態を維持してモード切替が行われるため、円滑な作業を行うことができる他、PTO軸が駆動停止されている場合には、所定状態の検出を待ってモード切替が行われるため、モード切替によって駆動停止状態のPTO軸が不測に駆動されることが防止されるという効果がある。
また、PTO操作具が入操作されているとともに昇降連動切替操作具によって昇降非連動モードから昇降連動モードに切替えられた場合には、連動モード時には連動モードにおけるPTO軸の駆動許可状態を条件として、独立モード時には独立モードにおけるPTO軸の駆動許可状態を条件として、昇降連動モードに基づく制御を開始するように前記制御部を構成することにより、PTO軸が停止していれば、作業開始を意図する所定の行為をもって昇降連動モードに基づく制御が開始されるため、円滑な作業を行うことが可能になるという効果がある。
さらに、PTO操作具による入操作が行われ且つ昇降連動切替操作具によって昇降連動モード又は昇降非連動モードに切替えられている場合、切替操作具による独立モードから連動モードへの切替操作又は連動モードから独立モードへの切替操作が行われた際には、直ちに、独立モードから連動モード又は連動モードから独立モードに移行するように前記制御部を構成することにより、連動モード時又は独立モード時のPTO軸の駆動許可状態を条件として昇降連動モードに基づく制御を開始するようにした場合に、連動モード又は独立モードに切替わらないため駆動許可状態が満たされず作業不能状態になるという事態を回避できるという効果がある。
以下、図示する例に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用したトラクタの全体側面図である。本トラクタは、左右一対の前輪1及び後輪2を有する走行機体3と、走行機体3の後部に昇降リンク(リンク機構)4を介して昇降自在に連結されたロータリ耕耘装置等の作業機6とを備えている。走行機体3の後半部には操縦部7を覆うキャビン8に設置され、前半部のボンネット9内にはエンジン10(図3参照)が収容固定されている。
図2は、本トラクタのトランスミッションの構成を示すミッションケースの側断面図である。エンジン10の動力は、ミッションケース11内のトランスミッション12によって前後輪1,2及び作業機6に変速伝動される。
具体的には、エンジンの動力が、ミッションケース前方に連結固定されたクラッチハウジング13内の主クラッチ14に伝動される。主クラッチ14は、入切操作され、エンジンから入力軸S1への動力伝動を断続させる。入力軸S1の動力は、走行変速機構の一部を構成する主変速機構16と、油圧クラッチであるPTOクラッチ(作業機駆動入切手段)17とに伝動される。
PTOクラッチ17は、入切操作されることによって、入力軸S1から作業機伝動軸S2への動力伝動を断続させる。作業機伝動軸S2の動力は、PTO変速機構(変速機構)18を介して、走行機体3側の動力を作業機6側に出力伝動するPTO軸(出力軸)S3に、変速伝動される。ちなみに、PTO変速機構18は、PTO軸S3を正転・逆転切換を行うとともに、正転時に3段の変速切換を行う。すなわち、PTOクラッチ17は、PTO軸S3(作業機6)への動力伝動を断続するように構成されている。
一方、主変速機構16は、4つの油圧クラッチ21,21,21,21の何れか1つを入操作して他を切操作することによって4段階の変速切換を行い、変速後の動力を前後進切換機構22に伝動するように構成されている。
前後進切換機構22は、主変速機構16側の動力を、伝動軸S4に正・逆回転で伝動する。詳しくは、前後進切換機構22が2つの油圧クラッチ23,23を備え、一方の油圧クラッチ23を入操作することにより、主変速機構16側の動力が伝動軸S4に正転(走行機体3を前進させる方向への回転)伝動され、他方の油圧クラッチ23を入操作することにより、主変速機構16側の動力が伝動軸S4に逆転(走行機体3を後進させる方向への回転)伝動される。すなわち、前後進切換機構22によって、本トラクタの前後進切換を行う。
伝動軸S4からの動力は、走行変速機構の一部を構成する副変速機構24によって、後進伝動軸S5に伝動される。副変速機構24は、2つの油圧クラッチ26,26の一方を入操作して他方を切操作することにより、2段階の変速切換を行い、変速後の動力を後進伝動軸S5に伝動するように構成されている。
後進伝動軸S5からの動力は、後輪2に伝動される他、前輪駆動切換機構27にも伝動される。前輪駆動切換機構27は、油圧クラッチである四輪駆動クラッチ28及び増速クラッチ29を入切操作することにより、通常速度(後輪2と同一速度)で駆動させるように、後進伝動軸S5の動力を前輪伝動軸S6に伝動する四輪駆動モード(前後輪1,2が駆動される状態)と、前輪1を高速(後輪2の約2倍の速度)で駆動させるように、後進伝動軸S5の動力を前輪駆動軸S6に伝動する急速旋回モード(本コンバインが左右に急速旋回する状態)と、前進1に動力に伝動しない二輪駆動モード(後輪2のみが駆動される状態)との切替を行う。
また、前述した昇降リンク4は、図1に示すように、左右一対のロアリンク31,31と、ロアリンク31,31上方のトップリンク32等により構成されており、上記左右のロアリンク31の前端部が、走行機体3後端部に上下揺動自在に支持された前後方向の左右のリフトアーム(図示しない)の後端部に、リストロッド33,33を介してそれぞれ吊下げ支持連結されている。リストアームは、油圧シリンダであるリフトシリンダ34(図3参照)の伸縮作動によって上下揺動される。
くわえて、左右のリフトロッド33,33の一方は、油圧シリンダであるリフトロッドシリンダ36により構成され、このリストロッドシリンダ36の伸縮により、一方のロアリンク31とリフトアームとの間の間隔に対して、他方ロアリンク31とリフトアームとの間の間隔を変更し、走行機体3に対する作業機6の左右の傾きを調整することが可能になる。この左右傾き調整によって、圃場の傾斜に関係無く、作業機6の左右傾斜を一定に保持するローリング制御(水平制御)を行うことができる。
図3は、本トラクタに搭載された油圧装置の油圧回路図である。本トラクタは、前述した各種油圧シリンダ及び油圧クラッチへの圧油の供給・排出等を行う油圧装置37を搭載している。油圧装置37は、エンジン10の動力によって駆動される第1油圧ポンプ38及び第2油圧ポンプ39を備えている。第1油圧ポンプ38によって油圧タンク41から圧送される圧油は分流弁42によって分流され、一方の圧油はPTOクラッチ17側に供給され、他方の圧油はステアリングハンドル43(図1参照)のための油圧駆動ユニットであるステアリングユニット44に供給される。
上記分流弁42とPTOクラッチ17との間の圧油流路には比例制御電磁弁であるPTOバルブ46が設けられている。PTOバルブ46は、後述される制御装置47(図9参照)から出力される制御信号に基づいて、PTOクラッチ17に圧油を供給する油路を形成することにより、PTOクラッチ17を入作動させてPTO軸S3に動力を伝動する状態と、PTOクラッチ17から圧油を排出させる油路を形成することにより、PTOクラッチ17を切作動させてPTO軸S3への動力を遮断する状態との切換を行う。すなわち、制御装置47は、PTO軸S3の駆動の入切(駆動・駆動制御)の制御を行うことが可能に構成されている。
第2油圧ポンプ39によって油圧タンク41から圧送される圧油は、まず、分流弁48と、四輪駆動クラッチ28及び増速クラッチ29側への圧油の供給を制御する四輪駆動バルブ49に供給される。四輪駆動バルブ49は、制御装置47から出力される制御信号に基づいて、四輪駆動クラッチ28及び増速クラッチ29側に圧油を供給する油路を形成する状態と、四輪駆動クラッチ28及び増速クラッチ29側から圧油を排出する油路を形成する状態との切換を行う。四輪駆動クラッチ28及び増速クラッチ29側に供給された圧油は、四輪駆動クラッチ28に供給され四輪駆動クラッチ28を入作動させる他、電磁バルブである増速バルブ51に供給される。増速バルブ51は、増速クラッチ29に圧油を供給する油路を形成して増速クラッチ29を入作動させる状態と、増速クラッチ29から圧油を排出する油路を形成して増速クラッチ29を切作動させる状態との切換を行う。
分流弁48に供給される圧油は、リフトシリンダ34側への圧油と、リフトロッドシリンダ36側への圧油とに分流される。
リフトシリンダ34側の圧油は、パイロット圧によって開度調整される油圧バルブである上昇バルブ52に供給される。該上昇バルブ52のパイロット圧は、比例制御電磁弁である上昇側ソレノイドバルブ53によって調整される。該上昇側ソレノイドバルブ53は、制御装置47から出力される制御信号のデューティ比に応じた開度で開作動し、開度に応じたパイロット圧の圧油を上昇バルブ52に供給する。上昇バルブ52は、パイロット圧に応じた開度で開作動し、開度に応じた量の圧油をシフトシリンダ34に供給し、その圧油供給量に応じた速度で、作業機6を上昇駆動させる。すなわち、制御装置47は、作業機6の昇降制御を行うことができるように構成されている。
シフトシリンダ34内の圧油は、パイロット圧によって開度調整される油圧バルブである下降バルブ54によって、油圧タンク41に排出される。該下降バルブ54のパイロット圧は、比例制御電磁弁である下降側ソレノイドバルブ56によって調整される。該下降側ソレノイドバルブ56は、制御装置47から出力される制御信号のデューティ比に応じた開度で開作動し、開度に応じたパイロット圧の圧油を下降バルブ54に供給する。下降バルブ54は、パイロット圧に応じた開度で開作動し、開度に応じた量の圧油をシフトシリンダ34から油圧タンク41側に排出し、その排出量に応じた速度で、作業機6を下降作動させる。
一方、リフトロッドバルブ36側の圧油は、電磁弁であるリフトロッドバルブ57に供給される。リフトロッドバルブ57は、制御装置47からの制御信号によって、分流弁57からの圧油をシフトロッドシリンダ36に供給する油路を形成してシフトロッドシリンダ36を伸長作動させる状態と、リフトロッドシリンダ36内の圧油を油圧タンク41に排出する油路を形成してリフトロッドシリンダ36を縮小作動させる状態と、リフトシリンダ36への圧油の供給路及びリフトシリンダ36からの圧油の排出路を遮断してシフトシリンダ36の伸長を停止させる状態との切換を行う。
図4,5は、操縦部の座席周辺の正面図及び平面図である。操縦部7のオペレータが着座する座席58の側方(図示する例では右側方)には上下及び前後方向に延びるサイドパネル59が配置され、サイドパネル59の機体外側(左側)斜め上方には各種制御用の操作具が配された操作パネル61が設置されている。くわえて、座席58前方には、前述のステアリングハンドル43が設けられたフロント操作部62(図1参照)が配置されている。
図6は、サイドパネルの平面図である。サイドパネル59の上部前側には作業機6の昇降高さの調整操作を行うポジションコントロールレバー(昇降操作具,昇降レバー)63が上下回動可能に支持され、該昇降レバー63の後方には前述したローリング制御の入切操作を行う押ボタン式のローリング制御入切スイッチ(ローリング制御入切操作具)64が配置され、ローリング制御入切スイッチ64の後方には、作業機6の最大上昇高さを設定するダイヤル操作式の上げ高さボリューム(上げ高さ設定手段,上げ高さ設定操作具)66が設けられている。
ポジションコントロールレバー63が上下回動操作されると、制御装置47が作業機6をポジションコントロールレバー63の上下回動角に応じた高さに昇降駆動させる。上記作業機6の最大上昇高さは上げ高さボリューム66のダイヤル操作量に応じて設定され、その設定された最大上昇高さ以上に作業機6を上昇駆動されないように、制御装置47によって、作業機6の昇降が制御される。
図7は、操作パネルの平面図である。操作パネル61の前部には、走行機体3の走行・走行停止又は走行・走行停止操作にPTO軸S3の駆動の入切を連動させる連動モードと、連動させない独立モードとのモード切替を行う切替スイッチ(切替操作具)67が配置され、操作パネル61の後部には、作業機6の昇降又は昇降操作にPTO軸S3の駆動の入切を連動させる昇降連動モードと、連動させない昇降非連動モードとのモード切替を行う昇降連動切替スイッチ(昇降連動切替操作具,上昇PTO停止スイッチ)68が設置されている。くわえて、操作パネル61における切替スイッチ67と昇降連動切替スイッチ68との間には、PTOクラッチ17を入切操作するPTOスイッチ(操作具,PTO操作具)69が設けられている。
上記切替スイッチ67は、左右の回動操作によって、独立モードと連動モードとの切替操作を行う。
昇降連動切替スイッチ68は、押ボタン式の操作具であり、1回の押操作毎に、昇降連動モードと昇降非連動モードとの切替を行う。昇降連動モード時には昇降連動切替スイッチ68の近くに配置された制御ランプ71が点灯する一方で、昇降非連動モード時には制御ランプ71が消灯する。ちなみに、後述する走行モード時には、昇降連動切替スイッチ68によるモード切替操作を行っても、昇降連動モードへのモード切替が実行されないように、制御装置47が構成されている。
なお、昇降連動モード時、制御装置47は、作業機6が上昇作動される過程で、走行機体3に対して作業機6が所定高さ(PTO軸駆動停止高さ、入切高さ)以上に上昇すると、PTOクラッチ17を切作動させてPTO軸S3の駆動を停止させる一方で、作業機6が下降作動される過程で、走行機体3に対して作業機6が所定高さ(PTO軸駆動高さ、入切高さ)以下に下降すると、PTOクラッチ17を入作動させてPTO軸S3を駆動させる制御を行う。上記PTO駆動停止高さとPTO駆動高さは一致させてもよいし、各別に異なる値に設定してもよいが、本実施例では一致させている。ただし、作業機6が入切高さ近傍に位置している場合に、無用に作業機6が駆動、駆動停止作動されないように、所定のヒステリシスを設けてある。
上記PTOスイッチ68は、押操作可能且つ左右回動操作可能に構成されており、弾性部材により回動範囲の始端側に付勢されて切操作(PTO軸駆動停止操作,PTOクラッチ切操作)状態で保持されている。この状態からPTOスイッチ68を押しながら終端側まで回動操作すると、PTOスイッチ68が回動範囲の終端側で係止され、入操作(PTO軸駆動操作,PTOクラッチ入操作)状態で保持される。この状態で、PTOスイッチ68を1回押操作すると、PTOスイッチ68の終端側への係止が解除され、上記弾性部材により、PTOスイッチ68が始端側に回動作動されて切操作状態になる。
図8(A)はフロント操作部の要部背面図であり、(B)は表示部の拡大図である。フロント操作部62には、ステアリングハンドル43の他、ステアリングハンドル43前方にメータ72や表示部(液晶パネル)73が配されたメータパネル74が配置され、ステアリングハンドル43左側方に、走行機体3の前後進切換を行う前後進切換レバー(前後進切換操作具)76(図1参照)が前後揺動操作可能に支持され、ステアリングハンドル43右側方に、簡易昇降レバー(クイックアップレバー)77が上下揺動操作可能に支持されている。
簡易昇降レバー77は、弾性部材等により中立位置で保持され、オペレータが1回上方揺動操作すると、作業機6が最大上昇高さまで上昇駆動される一方で、1回下方揺動操作すると、作業機6が作業高さまで下降駆動させるように、制御装置47が構成されている。
くわえて、メータパネル74の左部下方には各種制御の入切を行う制御操作パネル78が設けられ、メータパネル74の右部下方には表示部73の画面を操作する各種操作具が設置された表示部操作パネル79が設置されている。
上記制御操作パネル78には、走行機体3の後進又は後進操作時に作業機6が所定の昇降高さ以下である場合には自動的に所定の昇降高さ(最大上昇高さ)まで作業機6を上昇駆動させるバックアップ制御(後進時上昇駆動制御)の入切操作を行うバックアップスイッチ(後進時上昇駆動制御入切操作具)81と、走行機体3の旋回又は旋回操作時に作業機6が所定の昇降高さ以下である場合には自動的に所定の昇降高さ(最大上昇高さ)まで作業機6を上昇駆動させる旋回アップ制御(旋回時上昇駆動制御)の入切操作を行う旋回アップスイッチ(旋回時上昇駆動制御入切操作具)82等とが押操作可能に設けられている。
上記表示部操作パネル79には、表示部73に表示されている選択事項の選択、値の変更等を行うための上ボタン83、下ボタン84、左ボタン86、右ボタン87、設定ボタン(決定ボタン)88が設けられている。これらのボタン83,84,86,87,88を押操作することにより、画面を切替えて各種設定を行う。また、前述した入切高さも、表示部73を見ながら、操作パネル79上のボタン83,84,86,87,88を操作して行う。
詳細は後述するが、具体的には、表示部73の画面を入切高さ設定画面(PTO停止高さ設定画面)に切替操作した後、0乃至100の整数値から何れか一の値を選択することにより、入切高さの設定を行う。すなわち、表示部73及び表示部操作パネル79が、オペレータの都合や圃場条件に合わせて、入切高さをその場で適宜設定可能な入切高さ設定手段を構成している。
なお、表示部73の画面を昇降連動モード・昇降非連動モード切替画面に切替操作して、ボタン83,84,86,87,88を適宜押操作することにより、昇降連動モードと昇降非連動モードとの切替操作が行うこともできる。すなわち、表示部73及び表示部操作パネル79が、昇降連動モードと昇降非連動モードとの切替操作を行う昇降連動切替手段も構成している。
また、表示部操作パネル79には、各種自動制御を実行しない路上走行用の走行モードと、各種自動制御を実行する圃場作業走行用の作業モード(おまかせモード)とのモード切換を行う押ボタン式の走行・作業切替スイッチ85も設けられている。
図9は、制御装置のブロック図である。本トラクタでは、前述した制御装置(制御部)47によって、各種制御が実行される。制御装置47は、マイコンからなりPTO軸S3の駆動の入切制御及び作業機6の昇降制御等を行う主制御部89と、マイコンからなり表示部73の表示制御を行う表示制御部91と、マイコンからなり表示部操作パネル79の各種操作具が入力側に接続される表示部操作パネル側制御部92とを備え、これらがCAN(Control Area Network)によって接続されている。
主制御部89の入力側には、前述した、上げ高さボリューム66、切替スイッチ67、昇降連動切替スイッチ68及びPTOスイッチ69の他、簡易昇降レバー77の上方揺動操作と下方揺動操作をそれぞれ検出可能なクイックアップスイッチ(簡易昇降操作検出手段)93と、ポジションコントロールレバー63の上下回動角を検出可能なポジションセンサ(昇降操作検出手段)94と、作業機6の昇降又は昇降操作を検出する昇降検出手段96と、後進又は後進操作を検出可能な後進検出手段97と、走行機体3の旋回又は旋回操作を検出可能な旋回検出手段98と、走行機体3の走行・走行停止又は走行・走行停止操作を検出可能な走行検出手段99とが接続されている。
なお、昇降検出手段96は、図示する例では、作業機6の昇降高さを検出するポテンショメータである昇降高さ検出センサ(リフトアームセンサ,リフトアーム角センサ)により構成されているが、昇降操作を検出するようにポジションセンサ94及クイックアップスイッチ93から構成してもよい。また、後進検出手段97は、図示する例では、前後進切換レバー76の基端部等に設けられて、後進操作を検出するバックスイッチにより構成されているが、後輪伝動軸S5に設けられた回転センサ等により後進作動を直接的に検出するようにしてもよい。また、旋回検出手段98は、図示する例では、前輪1の直進時からの左右回動角度である切れ角を検出するセンサにより構成され、直接的に旋回検出を行っているが、ステアリングハンドル43の操舵角等を検出するセンサにより構成し、旋回操作を検出するようにしてもよい。
さらに、走行検出手段99は、図示する例では、主クラッチ14を入切操作するクラッチペダル101(図1参照)の踏込み操作を検出するクラッチペダルスイッチにより構成され、走行・走行停止操作を検出しているが、後輪伝動軸S5に設けられた回転センサ等により走行機体3の走行・走行停止を直接的に検出するようにしてもよい。ちなみに、クラッチペダル101を踏込み操作すると、クラッチペダルスイッチ99は入操作され、主クラッチ14は切作動され、前後輪1,2への動力伝動が遮断される一方で、クラッチペダル101の踏込みを解除すると、弾性部材等の付勢力によりクラッチペダル101が主クラッチ14を入作動させ、クラッチペダルスイッチ99は切操作される。
主制御部89の出力側には、前述したPTOバルブ46、上昇側ソレノイドバルブ53
下降側ソレノイドバルブ56及び制御ランプ71が接続され、主制御部89側から電気的な制御信号が出力される。
なお、本トラクタは、PTOクラッチ17を切状態にするためにPTOスイッチ69を切操作した後、図示しないキースイッチを入操作することにより、エンジン10が始動されるように構成されている。
次に、図9乃至12に基づき、制御装置47によるPTO軸S3の駆動の入切制御について説明する。
図10は、入切高さの設定手段の構成を示す特性グラフである。この特性グラフは、リフトアームセンサ96の検出値とリフトアームの角度(作業機6の昇降高さ)との相関関係を示すものであり、オペレータは、作業機6の所定の昇降高さを下限値とし作業機6が物理的に上昇可能な昇降高さを上限値とした最大上昇高さ範囲R内で、好みや圃場条件等を考慮して、上げ高さボリューム66のダイヤル操作により、作業機6の最大上げ高さを自由に設定することができる。
入切高さは、最大上昇高さ範囲内R内の値よりも小さい予め定められた作業機6の昇降高さを下限値(入切高さ下限値)とし、上げ高さボリューム66により設定された最大上昇高さを上限値(入切高さ上限値)とした入切高さ範囲R内の値になる。具体的には、入切高さ範囲Rから按分算出される複数の選択値のうちから、オペレータが選択した一の値が入切高さになる。
ちなみに、前述した表示部73に表示される0〜100の値は、入切高さ範囲Rから按分する割合を0〜100%で表しており、例えば、前述する手段により、「0」を選択した場合には、入切高さ範囲Rから按分される割合が0%になるため、入切高さは上記入切高さ下限値と一致し、「100」を選択した場合には、入切高さ範囲Rから按分される割合が100%になるため、入切高さは上げ高さボリューム66により設定された最大上昇高さと一致し、「50」を選択した場合には、入切高さ範囲Rから按分される割合が50%になるため、上記入切高さ下限値と、入切高さは上げ高さボリューム66により設定された最大上昇高さとの中間値が入切高さになる。このように0〜100の値を表示することによって、オペレータは感覚的に入切高さを設定することが可能になる。
なお、入切高さであるPTO駆動高さとPTO駆動停止高さを各別に設定する場合には、PTO駆動高さと、PTO駆動停止高さとのそれぞれに対して、上記と同様の設定操作を行えばよい。
図11,12は、それぞれ所定モード時又は所定モードへの移行時の状態図である。PTOスイッチ69が切操作された場合には、昇降連動切替スイッチ68やPTOスイッチ69の操作状態に関わらず、PTO軸は駆動停止され、その状態で保持される。一方、PTOスイッチ69の入操作状態が入力側で検出されると、制御装置47は、切替スイッチ67及び昇降連動切替スイッチ68から入力される操作信号に基づいて、連動モードと昇降連動モードを同時に実行するモードと、連動モードと昇降非連動モードを同時に実行するモードと、独立モードと昇降連動モードを同時に実行するモードと、独立モードと昇降非連動モードを同時に実行するモードとのモード切替を行うように構成されている。以下、PTOスイッチ69が入操作されていることを前提として、各状態を説明する。
切替スイッチ67によって独立モードに切替えられているているとともに昇降連動切替スイッチ68によって昇降非連動モードに切替えられている場合(以下、「状態A」)には、制御装置47が独立モードと昇降非連動モードとを同時に実行し、PTOクラッチ17が入操作されてPTO軸S3の駆動状態が保持される。
切替スイッチ67によって連動モードに切替えられているとともに昇降連動切替スイッチ68によって昇降非連動モードに切替えられている場合(以下、「状態B」)には、制御装置47が連動モードと昇降非連動モードとを同時に実行し、走行検出手段99によって検出される走行機体3の走行・走行停止又は走行・走行停止操作に、PTO軸S3の駆動に入切が連動される。具体的には走行機体3の走行又は走行操作時にPTO軸S3が駆動され、走行停止又は走行停止操作時にPTO軸S3が駆動停止される。
切替スイッチ67によって独立モードに切替えられているとともに昇降連動切替スイッチ68によって昇降連動モードに切替えられている場合(以下、「状態C」)には、制御装置47が独立モードと昇降連動モードとを同時に実行し、昇降検出手段96によって検出される作業機6の昇降又は昇降操作に、PTO軸S3の駆動に入切が連動される。
ちなみに、昇降連動モードでは、作業機上昇条件を満たすことによりPTO軸S3が駆動停止され、作業機下降条件を満たすことによりPTO軸S3が駆動される。
作業機上昇条件とは、簡易昇降レバー77による作業機6の上昇操作(クイックアップ操作)がクイックアップスイッチ93によって検出された場合、バックアップ制御時(バックアップ制御の入状態時)に走行機体3の後進又は後進操作が後進検出手段97によって検出された場合、旋回アップ制御時(旋回アップ制御時の入状態時)に走行機体3の旋回又は旋回操作が旋回検出手段98によって検出された場合、又はポジションコントロールレバー63により作業機6がPTO駆動停止高さ以上に上昇駆動されたことがリフトアームセンサ96によって検出された場合の何れかを意味している。
一方、作業機下降条件とは、簡易昇降レバー77による作業機6の下降操作(クイックアップ操作)がクイックアップスイッチ93によって検出された場合、又はポジションコントロールレバー63により作業機6がPTO駆動高さ以下に下降駆動されたことがリフトアームセンサ96によって検出された場合の何れかを意味している。
なお、ポジションコントロールレバー63による作業機6の昇降操作は、バックアップ制御及び旋回アップ制御による作業機6の上昇作動並びに簡易昇降レバー77による作業機6の昇降操作よりも優先され、ポジションコントロールレバー63による作業機6の昇降操作によって、バックアップ制御及び旋回アップ制御による作業機6の上昇作動並びに簡易昇降レバー77による作業機6の昇降操作をキャンセルすることが可能である。
切替スイッチ67によって連動モードに切替えられているとともに昇降連動切替スイッチ68によって昇降連動モードに切替えられている場合(以下、「状態D」)には、制御装置47が連動モードと昇降連動モードとを同時に実行する。連動モードと昇降連動モードとが同時に実行される際は、作業機下降条件が満たされていることが検出され且つ走行検出手段99によって走行機体3の走行又は走行操作が検出された場合には、PTOクラッチ17を入操作してPTO軸S3を駆動させ、作業機下降条件が満たされていることが検出され且つ走行検出手段99によって走行機体3の走行停止又は走行停止操作が検出された場合には、PTOクラッチ17を切操作してPTO軸S3の駆動を停止させ、作業機上昇条件が満たされていることが検出され且つ走行検出手段99によって走行機体3の走行又は走行操作が検出された場合には、PTOクラッチ17を切操作してPTO軸S3の駆動を停止させ、昇降検出手段96によって作業機上昇条件が満たされていることが検出され且つ走行検出手段99によって走行機体3の走行停止又は走行停止操作が検出された場合には、PTOクラッチ17を切操作してPTO軸S3の駆動を停止させる
昇降連動切替スイッチ68によって昇降非連動モードに切替えられて昇降非連動モードが実行されている際に、切替スイッチ67によって連動モードから独立モードへの切替操作が行われた場合(以下、「モード移行A」)には、独立モードへの移行が制御装置47によって直ちに行われ、昇降非連動モードと独立モードが同時に実行される状態になる。そして、この状態での制御装置47によるPTO軸S3の駆動の入切制御が前述したように行われる。
昇降連動切替スイッチ68によって昇降連動モードに切替えられて昇降連動モードが実行されている際に、切替スイッチ67によって連動モードから独立モードへの切替操作が行われた場合(以下、「モード移行B」)には、独立モードへの移行が制御装置47によって直ちに行われ、昇降連動モードと独立モードが同時に実行される状態になる。そして、この状態での制御装置47によるPTO軸S3の駆動の入切制御が前述したように行われる。
昇降連動切替スイッチ68によって昇降非連動モードに切替えられて昇降非連動モードが実行されている際に、切替スイッチ67によって独立モードから連動モードへの切替操作が行われた場合(以下、「モード移行C」)には、連動モードへの移行が制御装置47によって直ちに行われ、昇降非連動モードと連動モードが同時に実行される状態になる。そして、この状態での制御装置47によるPTO軸S3の駆動の入切制御が前述したように行われる。
昇降連動切替スイッチ68によって昇降連動モードに切替えられて昇降連動モードが実行されている際に、切替スイッチ67によって独立モードから連動モードへの切替操作が行われた場合(以下、「モード移行D」)には、連動モードへの移行が制御装置47によって直ちに行われ、昇降連動モードと連動モードが同時に実行される状態になる。そして、この状態での制御装置47によるPTO軸S3の駆動の入切制御が前述したように行われる。
すなわち、切替スイッチ67による連動モードから独立モード又は独立モードから連動モードへの切替操作が行われた場合には、制御装置47が上記モード切替を直ちに実行するように構成されている。
切替スイッチ67によって独立モードに切替えられて独立モードが実行されている際に、昇降連動切替スイッチ68によって昇降連動モードから昇降非連動モードへの切替操作が行われた場合(以下、「モード移行E」)、PTO軸S3が駆動されている状態であれば、昇降非連動モードへの移行が制御装置47によって直ちに行われ、独立モードと昇降非連動モードが同時に実行される状態になる。一方、PTO軸S3の駆動が停止されている状態であれば、作業機下降条件が満たされることを待つ状態に移行し、作業機下降条件が満たされれば、制御装置47が昇降非連動モードに移行するとともにPTO軸S3を駆動させる。
切替スイッチ67によって連動モードに切替えられて連動モードが実行されている際に、昇降連動切替スイッチ68によって昇降連動モードから昇降非連動モードへの切替操作が行われた場合(以下、「モード移行F」)、PTO軸S3が駆動されている状態であれば、昇降非連動モードへの移行が制御装置47によって直ちに行われ、連動モードと昇降非連動モードが同時に実行される状態になる。一方、PTO軸S3の駆動が停止されている状態であれば、作業機下降条件が満たされること或いは走行検出手段99によって走行停止又は走行停止操作状態の走行機体3の走行又は走行操作が検出されるのを待つ状態に移行し、作業機下降条件が満たされるか、走行検出手段99により走行停止又は走行停止操作状態の走行機体3の走行又は走行操作が検出されると、制御装置47が昇降非連動モードに移行するとともにPTO軸S3を駆動させる。
切替スイッチ67によって独立モードに切替えられて独立モードが実行されている際に、昇降連動切替スイッチ68によって昇降非連動モードから昇降連動モードへの切替操作が行われた場合(以下、「モード移行G」)、独立モードと昇降連動モードが同時に実行された際のPTO軸S3の駆動許可条件である作業機下降条件を満たされることを待って、この状態が満たされると制御装置47が昇降連動モードに移行し、独立モードと昇降連動モードが同時に実行される。
切替スイッチ67によって連動モードに切替えられて連動モードが実行されている際に、昇降連動切替スイッチ68によって昇降非連動モードから昇降連動モードへの切替操作が行われた場合(以下、「モード移行H」)、連動モードと昇降連動モードが同時に実行された際のPTO軸S3の駆動許可条件である作業機下降条件が充足され且つ走行検出手段99による走行又は走行操作検出がされる状態を待って、この状態が満たされると制御装置47が昇降連動モードに移行し、連動モードと昇降連動モードが同時に実行される。
以上、PTOスイッチ69が入操作状態であることが前提とした各状態について説明したが、切操作状態のPTOスイッチ69が入操作される場合(以下、「状態移行A」)には、切替スイッチ67が独立モードに切替操作された状態で昇降連動切替スイッチ68が昇降非連動モードに切替操作された状態されている際には直ちに独立モード及び昇降非連動モードに移行してこれらを同時に実行し、切替スイッチ67が独立モードに切替操作された状態で昇降連動切替スイッチ68が昇降連動モードに切替操作された状態されている際には直ちに独立モード及び昇降連動モードに移行してこれらを同時に実行し、切替スイッチ67が連動モードに切替操作された状態で昇降連動切替スイッチ68が昇降非連動モードに切替操作された状態されている際には直ちに連動モード及び昇降非連動モードに移行してこれらを同時に実行し、切替スイッチ67が連動モードに切替操作された状態で昇降連動切替スイッチ68が昇降連動モードに切替操作された状態されている際には直ちに連動モード及び昇降連動モードに移行してこれらを同時に実行するように、制御装置47が構成されている。
一方、入操作状態のPTOスイッチ69が切操作される場合(以下、「状態移行B」)には、実行されている各モード(独立モード,連動モード,昇降連動モード,昇降非連動モード)が直ちに停止され、且つ前述したモード切替の際の待ち状態も直ちに解除され、PTO軸S3の駆動が停止されるように制御装置47が構成されている。
なお、本トラクタは、切替スイッチ67によるモード切替操作を行わずに、独立モード又は連動モードで固定して、昇降連動切替スイッチ68の切替操作及びPTOスイッチ69の入切操作によって、PTO軸S3の駆動の入切制御を行うようにしてもよい。
独立モードで固定した場合には、前述した状態Aと状態Cとを前述したモード移行E,Gによって切替えるとともに前述した状態移行A,Bによって状態を切替えるように制御装置47が構成される。一方、連動モードで固定した場合には、前述した状態Bと状態Dとを前述したモード移行F,Hによって切替えるとともに前述した状態移行A,Bによって状態を切替えるように制御装置47が構成される。
本発明を適用したトラクタの全体側面図である。 本トラクタのトランスミッションの構成を示すミッションケースの側断面図である。 本トラクタに搭載された油圧装置の油圧回路図である。 操縦部の座席周辺の正面図である。 操縦部の座席周辺の平面図である。 サイドパネルの平面図である。 操作パネルの平面図である。 (A)はフロント操作部の要部背面図であり、(B)は表示部の拡大図である。 制御装置のブロック図である。 入切高さの設定手段の構成を示す特性グラフである。 所定モード時又は所定モードへの移行時の状態図である。 所定モード時又は所定モードへの移行時の状態図である。
符号の説明
3 走行機体
6 作業機(ロータリ耕耘装置)
17 PTOクラッチ(作業機駆動入切手段)
47 制御装置(制御部)
66 上げ高さボリューム(上げ高さ設定手段,上げ高さ設定操作具)
67 切替スイッチ(切替操作具)
68 昇降連動切替スイッチ(昇降連動切替操作具,上昇PTO停止スイッチ)
69 PTOスイッチ(操作具,PTO操作具)
96 昇降検出手段(昇降高さ検出センサ,リフトアームセンサ,リフトアーム角センサ)
99 走行検出手段(クラッチペダルスイッチ,回転センサ)
S3 PTO軸(出力軸)

Claims (3)

  1. 走行機体(3)に連結される作業機(6)の昇降又は昇降操作を検出する昇降検出手段(96)と、走行機体(3)の走行・走行停止又は走行・走行停止操作を検出する走行検出手段(99)と、走行機体(3)側から作業機(6)側に動力を出力するPTO軸(S3)と、PTO軸(S3)の駆動の入切操作を行うPTO操作具(69)と、走行機体(3)の走行・走行停止又は走行・走行停止操作にPTO軸(S3)の駆動の入切を連動させる連動モード及び連動させない独立モードとの切換操作を行う切替操作具(67)と、作業機(6)の昇降又は昇降操作にPTO軸(S3)の駆動の入切を連動させる昇降連動モードと連動させない昇降非連動モードとの切替操作を行う昇降連動切替操作具(68)と、昇降検出手段(96)及び走行検出手段(99)の検出及びPTO操作具(69)の操作状態及び切替操作具(67)と昇降連動切替操作具(68)の操作状態に基づいてPTO軸(S3)の駆動を入切制御する制御部(47)とを備え、PTO操作具(69)が入操作され且つ昇降連動切替操作具(68)によって昇降連動モードに切替えられている場合には、切替操作具(68)によって選択される連動モード又は独立モードに基づく制御とともに昇降連動モードに基づく制御が実行され、PTO操作具(69)が入操作されているとともに昇降連動切替操作具(68)によって昇降連動モードから昇降非連動モードに切替えられた場合、PTO軸(S3)が駆動されている際には、直ちに、昇降連動モードから昇降非連動モードへの切替が実行されるとともに、切替操作具(67)によって選択される連動モード又は独立モードに基づく制御が実行される一方で、PTO軸(S3)が駆動停止している際には、PTO操作具(69)の切操作後の再度の入操作、作業機(6)の昇降或いは昇降操作、切替操作具(68)による切替操作又は走行機体(3)の走行開始が検出されるのを待って、昇降連動モードから昇降非連動モードへの切替が実行されるとともに、切替操作具(67)によって選択される連動モード又は独立モードに基づく制御が実行されるように前記制御部(47)を構成した作業車両。
  2. PTO操作具(69)が入操作されているとともに昇降連動切替操作具(68)によって昇降非連動モードから昇降連動モードに切替えられた場合には、連動モード時には連動モードにおけるPTO軸(S3)の駆動許可状態を条件として、独立モード時には独立モードにおけるPTO軸(S3)の駆動許可状態を条件として、昇降連動モードに基づく制御を開始するように前記制御部(47)を構成した請求項1の作業車両。
  3. PTO操作具(69)による入操作が行われ且つ昇降連動切替操作具(68)によって昇降連動モード又は昇降非連動モードに切替えられている場合、切替操作具(67)による独立モードから連動モードへの切替操作又は連動モードから独立モードへの切替操作が行われた際には、直ちに、独立モードから連動モード又は連動モードから独立モードに移行するように前記制御部(47)を構成した請求項2の作業車両。
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