JP2010233527A - コンバイン - Google Patents

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Tatsuya Yamazaki
達也 山崎
Masahiro Nishigori
将浩 錦織
Toshiyuki Ishibashi
俊之 石橋
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Abstract

【課題】単純な操作により自動昇降制御を行うために、刈取作業中に誤操作をしてしまい未刈り穀稈を踏み倒す可能性があった。
【解決手段】自動昇降指令する自動昇降操作手段(20)を設け、制御手段(21)は、自動昇降操作手段(20)の操作を入力中に前処理操作検出手段(22)による昇降操作レバー(11)操作を入力すると、前処理高さ検出手段(25)の入力に基づいて前処理部(5)が設定目標位置まで自動昇降するように、昇降駆動手段(4)を昇降操作レバー(11)の操作方向に駆動制御する。
【選択図】図7

Description

本発明は、昇降操作レバーの前後操作により前処理部を昇降駆動制御するコンバインに係る。
一般にコンバインは、前処理部を機体に対して昇降駆動する昇降駆動手段と、前処理部の機体に対する高さを検出する前処理高さ検出手段と、中立位置から前後操作可能な昇降操作レバーと、昇降操作レバーの前後操作を検出する前処理操作検出手段と、前処理操作検出手段からの入力に基づき昇降駆動手段を駆動制御して前処理部の昇降位置を変更する制御手段を備えている。
従来、このようなコンバインにおいて、自動昇降指令用の操作部を昇降操作レバーの握り部に設け、操作部による自動昇降指令に基づいて前処理部を設定目標昇降位置に自動昇降させる自動昇降制御を備えたコンバインが案出されている(特許文献1参照)。
特許第2945578号公報
しかしながら、上記特許文献1記載のものは単純な操作により自動昇降制御を行うために、刈取作業中に誤操作をしてしまい未刈り穀稈を踏み倒す可能性があった。
しかも、自動昇降指令用の操作部が単一のスイッチであるため、自動上昇または自動下降の判断を安全に行うために様々な規制を設けているので、所定の条件が揃わないときには自動昇降ができずに、不便な場合があった。
また、自動昇降指令用の操作部を上昇用と下降用で分けて設けている場合にも、同じく単純な上下の押し間違いによる誤操作の可能性があった。
請求項1に係る発明は、前処理部(5)を機体(1)に対して昇降駆動する昇降駆動手段(4)と、前処理部(5)の機体(1)に対する高さを検出する前処理高さ検出手段(25)と、中立位置から前後操作可能な昇降操作レバー(11)と、昇降操作レバー(11)の前後操作を検出する前処理操作検出手段(22)と、前処理操作検出手段(22)からの入力に基づき昇降駆動手段(4)を駆動制御して前処理部(5)の昇降位置を変更する制御手段(21)を備えたコンバインにおいて、自動昇降指令する自動昇降操作手段(20)を設け、制御手段(21)は、自動昇降操作手段(20)の操作を入力中に前処理操作検出手段(22)による昇降操作レバー(11)操作を入力すると、前処理高さ検出手段(25)の入力に基づいて前処理部(5)が設定目標位置まで自動昇降するように、昇降駆動手段(4)を昇降操作レバー(11)の操作方向に駆動制御することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、前処理部(5)の刈取搬送駆動を制御する刈取搬送駆動手段を備え、制御手段(21)は、前処理高さ検出手段(25)の入力により前処理部(5)が設定位置以上上昇したことを検出すると、刈取搬送駆動手段に前処理部(5)の刈取搬送駆動を停止指令する刈取停止制御を備え、前処理部(5)を上昇方向に自動昇降した時に、刈取停止制御の作動中は刈取停止制御の設定位置で停止するように昇降駆動手段(4)を制御すると共に、刈取停止制御の非作動中は最上昇位置で停止するように昇降駆動手段(4)を制御することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前処理部(5)の刈高さ位置を任意に設定する刈高さ設定手段(19a)を備え、制御手段(21)は、刈高さ設定手段(19a)と前処理高さ検出手段(25)からの入力に基づき前処理部(5)が設定した刈高さを維持するように昇降駆動手段(4)を制御する刈高さ制御を備えると共に、刈高さ制御の作動中に一時的に刈高さ制御を解除する刈高さ解除手段を備え、刈高さ制御の作動中は、自動昇降操作手段(20)からの入力中に昇降操作レバー(11)を下降操作すると、自動昇降操作手段(20)が刈高さ解除手段として機能することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、機体(1)に設けた走行トランスミッションと、走行トランスミッション内の変速装置を変速操作する変速操作手段(16)と、変速操作手段(16)の操作位置を検出する変速位置検出手段(23)を備え、制御手段(21)は、変速位置検出手段(23)からの入力により変速位置が高速位置の時に自動昇降操作手段(20)の操作を入力すると、前処理高さ検出手段(25)からの入力に基づいて前処理高さが路上走行高さ位置で停止するように昇降駆動手段(4)を制御することを特徴とする。
なお、括弧内の符号等は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る発明によると、自動昇降操作手段を操作するだけでは自動昇降制御が起動せず、自動昇降操作手段を操作しながら昇降操作レバーを操作した方向に自動昇降制御を行うため、極めて誤操作が少なくオペレータの意思により自由に操作をすることが可能になる。
また、請求項2に係る発明によると、刈取停止制御の作動状態により自動上昇制御時の停止位置を連動して切り替えるので、効率良く作業できるものである。
また、請求項3に係る発明によると、自動昇降操作手段を刈高さ制御の作動や昇降操作レバーの操作方向により、刈高さ解除手段としても機能させることでオペレータの利便性を向上させることができる。
また、請求項4に係る発明によると、変速位置により路上走行を判定して前処理高さを路上走行高さ位置で停止することにより、前処理部に設けられたヘッドライト、方向指示器、バックミラー等の保安部品を路上走行に適合する位置に容易に設定することができる。
コンバインの左側面図。 コンバインの運転部平面図。 マルチステアリングレバー周辺斜視図。 刈高さ設定ダイヤル周辺平面図。 制御ブロック図。 前処理昇降のフローチャート図。 クイックアップトリガのフローチャート図。 クイックアップトリガのフローチャート図。 別実施例のクイックアップトリガのフローチャート図。 別実施例のクイックアップトリガのフローチャート図。 別実施例のクイックアップトリガのフローチャート図。 別実施例のクイックアップトリガのフローチャート図。 別実施例のクイックアップトリガのフローチャート図。 別実施例のクイックアップトリガのフローチャート図。 別実施例の前処理昇降のフローチャート図。 別実施例のクイックアップトリガのフローチャート図。
以下に、図面に基づいて本発明の実施形態に係るコンバインについて説明をする。なお、説明中の方向は作業者が機体に着座した状態を基準として考えるものとする。
[コンバインの概要]
図1はコンバインの左側面図であり、コンバイン1は、左右一対のクローラ走行装置2に支持された機体3を有していると共に、機体3の前方には前処理リフトシリンダ(昇降駆動手段)4を介して前処理部5が昇降自在に設けられている。前処理部5の側方には作業者が運転操作を行う運転部6が設けられている。
また、前処理部5にはヘッドライト7、方向指示器8、バックミラー9等の保安部品が設けられている。
[運転部の概要]
図2はコンバインの運転部平面図であり、エンジンルーム8の上方に設けた運転シート9の前方には上部にはフロントパネル10が設けられている。フロントパネル10の右上部にはマルチステアリングレバー(昇降操作レバー)11が備えてあり、マルチステアリングレバー11を中立位置から左方向に操作することによりコンバイン1を左方向に旋回させると共に、右方向に操作することによりコンバイン1を右方向に旋回させることができる。また、マルチステアリングレバー11を前方向に操作することにより前処理部5を下降駆動させると共に、後方向に操作することにより前処理部5を上昇駆動させることができる。
また、フロントパネル10の左端から後方で運転シート9の左側方にわたってサイドパネル13が設けられている。サイドパネル13上の前方には走行速度を無段階に変速操作する主変速レバー15が備えてあり、主変速レバー15を中立位置から前方に操作することによりコンバイン1を前進させると共に、後方に操作することによりコンバイン1を後進させることができる。また、主変速レバー15の左側方には副変速レバー(変速操作手段)16が備えてあり、副変速レバー16を前方に操作することにより高速(路上)走行位置に変速すると共に、後方に操作することにより低速(作業)走行位置に変速する。また、副変速レバー16を低速走行位置から左方向に操作することにより、低速走行位置のままで逆転旋回モードに切り替えることができる。また、主変速レバー15の後方には脱こくクラッチ及び刈取クラッチを断接操作するパワークラッチスイッチ(脱こく・刈取クラッチ操作手段)17を備えている。また、副変速レバー16の前方には後述する刈高さ設定ダイヤルと刈取停止制御スイッチが一体になった刈高さ設定スイッチユニット19を備えている。
[パワークラッチの作用]
パワークラッチスイッチ17はシーソ式のスイッチで構成していて、脱こくクラッチ及び刈取クラッチが両方とも切断している状態でパワークラッチスイッチ17の左側を1回押すと脱こくクラッチのみ接続し、この状態で左側をもう1回押すと脱こくクラッチの接続を維持した状態で刈取クラッチが接続する。
また、脱こくクラッチ及び刈取クラッチが両方とも接続している状態でパワークラッチスイッチ17の右側を1回押すと刈取クラッチのみ切断し、この状態で左側をもう1回押すと脱こくクラッチを切断する。
[マルチステアリングレバーの概要]
図3は運転部のマルチステアリングレバー右前斜視図であり、マルチステアリングレバー11の前面側には前処理部5を自動昇降操作するトリガースイッチ(自動昇降操作手段)20を備えている。
[刈高さ設定スイッチユニットの概要]
図4は刈高さ設定ダイヤル周辺平面図であり、刈高さ設定スイッチユニット19は刈高さ制御の刈高さ設定位置を調節する刈高さ選別ダイヤル(刈高さ設定手段)19a、刈取停止制御をON/OFFする刈取停止制御スイッチ19bを備えている。なお、刈高さ選別ダイヤル19aを左端まで回すと刈高さ制御が切りになる。
[制御装置の構成]
図5は制御ブロック図であり、制御装置を構成するマイコン(制御手段)21の入力側には、パワークラッチスイッチ17、刈高さ設定ダイヤル19a、刈取停止制御スイッチ19b、トリガースイッチ20の他に、マルチステアリングレバー11の前後操作量(角度)を検出する前処理操作ポテンショ(前処理操作検出手段)22、副変速レバー16の操作位置を検出する副変速スイッチ(変速位置検出手段)23、前処理部5の機体1に対する高さを検出するリフトポテンショ(前処理高さ検出手段)25、機体1の圃場に対する前後傾斜角度を検出する前後傾斜センサ26を接続している。
また、マイコン21の出力側には、前処理部5を昇降駆動する油圧シリンダを駆動する前処理上昇・下降比例弁27U,27Dを接続している。
[前処理部の昇降制御]
次に、本実施の形態に係るコンバインの作用について説明をする。
図6は前処理昇降のフローチャート図である。
まず、S1では前処理操作ポテンショ22の状態を判断し、マルチステアリングレバー11が上げ操作状態の場合にはS2で前処理上昇比例弁27Uに駆動出力をして前処理リフトシリンダ4を伸長して前処理部5を上昇させ、S3で刈高さ突入フラグをOFFにしてS4のクイックアップトリガのサブルーチンに進み、下げ操作状態の場合にはS5に進み、それ以外の場合にはS6に進む。
次に、S5で刈高さ制御がONであるかを判断して、刈高さ制御がON(刈高さ設定ダイヤル19aが切り位置以外)であればS7に進み、ONでなければS8で刈高さ制御突入フラグをOFFにして、S9で前処理下降比例弁27Dに駆動出力をして前処理リフトシリンダ4を短縮して前処理部5を下降させてS4のクイックアップトリガのサブルーチンに進む。
次に、S7で脱こくクラッチが接続しているかを判断して、脱こくクラッチが接続していればS10に進み、接続していなければS9を経てS4のクイックアップトリガのサブルーチンに進む。
次に、S10でマルチステアリングレバー11のトリガースイッチ20を操作(ON)しているかを判断して、トリガースイッチ20を操作していればS9を経てS4のクイックアップトリガのサブルーチンに進み、操作していなければS11に進む。
次に、S11でリフトポテンショ25の検出値から前処理の高さを判断し、前処理の高さが刈高さ設定ダイヤル19aで設定した目標値と同一又は低い位置であれば、S12で刈高さ突入フラグをONしてS4のクイックアップトリガのサブルーチンに進み、それ以外であればS9を経てS4のクイックアップトリガのサブルーチンに進む。
また、S6で刈高さ突入フラグの状態を判断して、刈高さ突入フラグがONしていればS13で刈高さ制御ルーチンに進み、それ以外であればS4のクイックアップトリガのサブルーチンに進む。
つまり、前処理部5の昇降制御は基本的にマルチステアリングレバー11による手動操作を優先しているが、刈高さ制御が起動(ON)している時には、前処理部の高さが刈高さ設定ダイヤル19aで設定している高さ以下になった時点で、刈高さ制御に突入して前処理部5のそれ以上の下降を規制することで、誤操作による前処理部5先端部の圃場への突っ込みを防止している。
さらに、刈高さ制御が起動している状態においても、トリガースイッチ20を操作しながらマルチステアリングレバー11を下降操作することにより、一時的に前処理部の下降規制を解除できて、例えば湿田圃場でのヘッドアップ時でも機械的な下降限界まで前処理部5を下降操作して刈取り作業を続行することができる。
[前処理部の自動昇降制御]
図7,8はクイックアップトリガのフローチャート図である。
まず、S21で刈高さ制御がONであるかを判断して、刈高さ制御がONであればS22に進み、ONでなければS23で制御モード判定をなしに設定してS24に進む。
次に、S22で脱こくクラッチが接続しているかを判断して、脱こくクラッチが接続していればS25に進み、接続していなければS23を経てS24に進む。
次に、S25でトリガースイッチ20を操作しているかを判断して、トリガースイッチ20を操作していればS26に進み、操作していなければS23を経てS24に進む。
次に、S26で前処理操作ポテンショ22の状態を判断し、マルチステアリングレバー11が上げ操作状態の場合にはS27で制御モード判定を上昇に設定してS24に進み、下げ操作状態の場合にはS28で制御モード判定を下降に設定してS24に進み、それ以外の場合にはS23を経てS24に進む。
次に、S24で制御モード判定を行い、制御モード判定が上昇又は下降に設定されていればS29で制御モード判定の内容を制御モードフラグに設定してS30に進み、なしに設定されている場合はS30に進む。
次に、S30で制御モードフラグの状態を判断して、制御モードフラグが上昇に設定されていればS31に進み、下降に設定されていればS32に進み、なしに設定されていれば「A」に進む。
次に、S31で前処理操作ポテンショ22の状態を判断し、マルチステアリングレバー11が下げ操作状態の場合にはS33で制御モードフラグをなしに設定して「A」に進み、それ以外の場合には「A」に進む。
次に、「A」からS35に進み制御モードフラグを判断して、制御モードフラグが上昇に設定されていればS36に進み、下降に設定されていればS37に進み、なしに設定されていればクイックアップトリガのサブルーチンを抜ける。
また、S36でリフトポテンショ25の検出値から前処理部5の高さを判断し、前処理部5の高さが刈取停止位置と同一または高い位置であればS38で制御モードフラグをなしに設定し、それ以外であればS39で前処理上昇比例弁27Uに駆動出力をして前処理リフトシリンダ4を伸長して前処理部5を上昇させてクイックアップトリガのサブルーチンを抜ける。
また、S37でリフトポテンショ25の検出値から前処理の高さを判断し、前処理の高さが刈高さ設定ダイヤル19aで設定した目標値と同一又は低い位置であればS40で制御モードフラグをなしに設定してクイックアップトリガのサブルーチンを抜け、それ以外であればS41で前処理下降比例弁27Dに駆動出力をして前処理リフトシリンダ4を短縮して前処理部5を下降させてクイックアップトリガのサブルーチンを抜ける。
つまり、前処理部5の自動昇降制御は刈高さ制御ONしていて、刈取作業中であることを条件にトリガースイッチ20を操作しながらマルチステアリングレバー11を上昇又は下降操作した時に起動するものである。
そして、自動上昇制御が起動すると、その後トリガースイッチ20やマルチステアリングレバー11から手を離しても自動的に上昇を続け、あらかじめ設定された刈取搬送伝動の停止する高さに前処理部5が位置すると自動的に前処理部5の上昇を停止するものである。
また、自動下降制御が起動すると、その後トリガースイッチ20やマルチステアリングレバー11から手を離しても自動的に下降を続け、あらかじめ刈高さ設定ダイヤル19aで設定した刈取高さに前処理部5が位置すると自動的に前処理部5の下降を停止するものである。
よって、刈り始めに自動下降制御をすることで条合わせ操作に集中することができると共に、刈り終わりに自動上昇制御をすることで刈取搬送伝動が停止する位置まで自動的に昇降するので、動力付加の高い旋回駆動時にもエンジンの回転が必要以上に低下することなくスムーズに旋回でき、しかも機械的な上昇限界位置まで上昇するのではなく、必要最低限の上昇位置で停止しているので次工程の刈り始めも素早く作業に入ることが可能になる。
[前処理部の自動昇降制御の別実施例1]
図9は図8の別実施例であり、クイックアップトリガ「A」以降のフローチャート図である。尚、図8と同一の部分は説明を省略する。
まず、S35で制御モードフラグを判断して、制御モードフラグが上昇に設定されていればS42に進む。
次に、S42で刈取停止制御がONであるかを判断して、刈取停止制御がONであればS43で目標値を刈取停止位置に設定してS44に進み、ONでなければS45で目標値をメカリミット位置(機械的な上昇限界位置)に設定してS44に進む。
次に、S44でリフトポテンショ25の検出値から前処理部5の高さを判断し、前処理部5の高さがS43又はS45で設定した目標値以上であればS38に進み、それ以外であればS39に進む。
つまり、刈取停止制御を起動(ON)している場合は、図8の実施例と同様にあらかじめ設定された刈取搬送伝動の停止する高さに前処理部5が位置すると自動的に前処理部5の上昇を停止するものであるが、刈取停止制御を停止(OFF)している場合は、機械的な上昇限界位置に前処理部5が位置するまで自動的に前処理部5を上昇するものである。
よって、圃場の条件やオペレータの好みに応じて自動上昇制御の停止位置を選択できるものである。
[前処理部の自動昇降制御の別実施例2]
図10も図8の別実施例であり、クイックアップトリガ「A」以降のフローチャート図である。尚、図8と同一の部分は説明を省略する。
まず、S37でリフトポテンショ25の検出値から前処理の高さを判断し、前処理の高さが刈高さ設定ダイヤル19aで設定した目標値と同一又は低い位置であればS40で制御モードフラグをなしに設定し、S46で刈高さ突入フラグをONに設定してクイックアップトリガのサブルーチンを抜ける。
つまり、自動下降制御により刈高さ設定ダイヤル19aで設定した刈高さに前処理部5が位置した時点であらためて下降操作をしなくても、自動的に刈高さ制御が起動することになり、利便性を更に向上するものである。
[前処理部の自動昇降制御の別実施例3]
図11,12は図7,8の別実施例であり、クイックアップトリガのフローチャート図である。尚、図7,8と同一の部分は説明を省略する。
まず、図11のS26で前処理操作ポテンショ22の状態を判断し、マルチステアリングレバー11が下げ操作状態の場合にはS28で制御モード判定を下降に設定し、S51でリフトポテンショ25検出値による前処理部5の現在の高さを目標値に設定してS24に進む。
次に、図12のS35で制御モードフラグを判断して、制御モードフラグが上昇に設定されていればS52に進む。
次に、S52でリフトポテンショ25の検出値から前処理部5の高さを判断し、前処理部5の高さが上昇目標位置と同一または高い位置であればS38に進み、それ以外であればS39に進む。
つまり、刈始めに自動下降制御をする際に前処理部5の高さを記憶しておくことで、刈り終わりに自動上昇制御を行うと刈取作業前の前処理部5の高さ位置に戻すことができる。
よって、自動上昇制御時には任意の前処理部5の高さを設定することができるので、圃場の条件等により、あらかじめ設定されている刈取搬送伝動が停止する位置では作業上不都合がある場合にも問題なく作業できる。
[前処理部の自動昇降制御の別実施例4]
図13,14は図7,8の別実施例であり、クイックアップトリガのフローチャート図である。尚、図7,8と同一の部分は説明を省略する。
まず、S61で副変速スイッチ23の検出により副変速レバー16の変速位置を判断して、副変速レバー16の変速位置が走行レンジ(高速位置)であれば「B」に進み、それ以外であればS21に進む。
次に、「B」からS62に進みトリガースイッチ20を操作しているかを判断して、トリガースイッチ20を操作していればS63に進み、操作していなければクイックアップトリガのサブルーチンを抜ける。
次に、S63でリフトポテンショ25の検出値から前処理の高さを判断し、前処理の高さが路上走行高さより低い位置であればS64で前処理上昇比例弁27Uに駆動出力をして前処理リフトシリンダ4を伸長して前処理部5を上昇させてクイックアップトリガのサブルーチンを抜け、路上走行高さより高い位置であればS65で前処理下降比例弁27Dに駆動出力をして前処理リフトシリンダ4を短縮して前処理部5を下降させてクイックアップトリガのサブルーチンを抜け、それ以外であればクイックアップトリガのサブルーチンを抜ける。
つまり、副変速レバーが走行レンジの時にトリガースイッチ20のみを操作すると、前処理部5の位置を現在位置に係わらず自動的に路上走行位置に合わせることができ、前処理部5に設けているヘッドライト7、方向指示器8、バックミラー9等の保安部品を路上走行に適合する位置に容易に設定することができる。
[前処理部の昇降制御の別実施例2]
図15は図6の別実施例であり、前処理昇降のフローチャート図である。尚、図6,8と同一の部分は説明を省略する。
まず、S10でマルチステアリングレバー11のトリガースイッチ20を操作しているかを判断して、トリガースイッチ20を操作していればS9に進み、操作していなければS71で刈高さ設定ダイヤル19aにより設定した前処理部の刈高さを目標値に設定してS72に進む。
次に、S72で前後傾斜センサ26の検出値から機体1の前後傾斜状態を判断して、前後傾斜状態がヘッドアップと判断したらS73で下降目標値からヘッドアップ分引いた高さを目標値に設定してS74に進み、それ以外であればS74に進む。
次に、S74でリフトポテンショ25の検出値から前処理の高さを判断し、前処理の高さが下降目標値と同一又は低い位置であれば、S12に進み、それ以外であればS9に進む。
また、S6で刈高さ突入フラグの状態を判断して、刈高さ突入フラグがONしていればS75に進む。
次に、S75で前後傾斜センサ26の検出値から機体1の前後傾斜状態を判断して、前後傾斜状態がヘッドアップと判断したらS13に進み、それ以外であれば刈高さ設定ダイヤル19aにより設定した前処理部5の刈高さを目標値に設定してS13に進む。
[前処理部の自動昇降制御の別実施例5]
図16は図8の別実施例であり、クイックアップトリガ「A」以降のフローチャート図である。尚、図8と同一の部分は説明を省略する。
まず、S35で制御モードフラグを判断して、下降に設定されていればS77で刈高さ設定ダイヤル19aにより設定した前処理部の刈高さを目標値に設定してS78に進む。
次に、S78で前後傾斜センサ26の検出値から機体1の前後傾斜状態を判断して、前後傾斜状態がヘッドアップと判断したらS79で下降目標値からヘッドアップ分引いた高さを目標値に設定してS80に進み、それ以外であればS80に進む。
次に、S80でリフトポテンショ25の検出値から前処理の高さを判断し、前処理の高さが下降目標値と同一又は低い位置であればS40を経てS81で刈高さ突入フラグをONに設定し、それ以外であればS41に進む。
つまり、刈高さ制御突入時又は自動下降制御時に機体1がヘッドアップしている場合には、一時的に刈高さ制御並びに自動下降制御の目標高さを、刈高さ設定ダイヤル19aにより設定した前処理部5の刈高さから更にヘッドアップ分低い高さに設定し、その後、機体1が水平に戻った際には自動的に刈高さ設定ダイヤル19aにより設定した前処理部5の刈高さに戻している。
よって、刈り終わりに自動上昇制御により前処理部5を設定高さまで上昇して、機体1の旋回後の刈り始めに自動下降制御をする際に圃場の条件によりヘッドアップをした場合にも、通常よりヘッドアップ分前処理部5を多く下降させると共に、その後機体1が水平に戻った場合には自動的に通常の刈高さに戻すので、都度手動調整することなく常に適正な刈高さを維持できる。
1 機体
4 昇降駆動手段
5 前処理部
11 昇降操作レバー
16 変速操作手段
19a 刈高さ設定手段
20 自動昇降操作手段
21 制御手段
22 前処理操作検出手段
23 変速位置検出手段
25 前処理高さ検出手段

Claims (4)

  1. 前処理部(5)を機体(1)に対して昇降駆動する昇降駆動手段(4)と、前処理部(5)の機体(1)に対する高さを検出する前処理高さ検出手段(25)と、中立位置から前後操作可能な昇降操作レバー(11)と、昇降操作レバー(11)の前後操作を検出する前処理操作検出手段(22)と、前処理操作検出手段(22)からの入力に基づき昇降駆動手段(4)を駆動制御して前処理部(5)の昇降位置を変更する制御手段(21)を備えたコンバインにおいて、
    自動昇降指令する自動昇降操作手段(20)を設け、
    制御手段(21)は、自動昇降操作手段(20)の操作を入力中に前処理操作検出手段(22)による昇降操作レバー(11)操作を入力すると、前処理高さ検出手段(25)の入力に基づいて前処理部(5)が設定目標位置まで自動昇降するように、昇降駆動手段(4)を昇降操作レバー(11)の操作方向に駆動制御することを特徴とするコンバイン。
  2. 前処理部(5)の刈取搬送駆動を制御する刈取搬送駆動手段を備え、
    制御手段(21)は、前処理高さ検出手段(25)の入力により前処理部(5)が設定位置以上上昇したことを検出すると、刈取搬送駆動手段に前処理部(5)の刈取搬送駆動を停止指令する刈取停止制御を備え、
    前処理部(5)を上昇方向に自動昇降した時に、刈取停止制御の作動中は刈取停止制御の設定位置で停止するように昇降駆動手段(4)を制御すると共に、刈取停止制御の非作動中は最上昇位置で停止するように昇降駆動手段(4)を制御することを特徴とする請求項1記載の前処理昇降制御手段を備えたコンバイン。
  3. 前処理部(5)の刈高さ位置を任意に設定する刈高さ設定手段(19a)を備え、
    制御手段(21)は、刈高さ設定手段(19a)と前処理高さ検出手段(25)からの入力に基づき前処理部(5)が設定した刈高さを維持するように昇降駆動手段(4)を制御する刈高さ制御を備えると共に、刈高さ制御の作動中に一時的に刈高さ制御を解除する刈高さ解除手段を備え、
    刈高さ制御の作動中は、自動昇降操作手段(20)からの入力中に昇降操作レバー(11)を下降操作すると、自動昇降操作手段(20)が刈高さ解除手段として機能することを特徴とする請求項1,2記載のコンバイン。
  4. 機体(1)に設けた走行トランスミッションと、走行トランスミッション内の変速装置を変速操作する変速操作手段(16)と、変速操作手段(16)の操作位置を検出する変速位置検出手段(23)を備え、
    制御手段(21)は、変速位置検出手段(23)からの入力により変速位置が高速位置の時に自動昇降操作手段(20)の操作を入力すると、前処理高さ検出手段(25)からの入力に基づいて前処理高さが路上走行高さ位置で停止するように昇降駆動手段(4)を制御することを特徴とする請求項1〜3記載のコンバイン。
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