JP5144616B2 - 全固体電池の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、全固体電池の製造方法に関するものである。
例えばリチウムイオン電池のような化学電池を製造する方法としては、従来より、正極活物質および負極活物質をそれぞれ付着させた集電体としての金属箔をセパレータを介して重ね合わせ、セパレータに電解液を含浸させる技術が知られている。しかしながら、電解液として揮発性の高い有機溶剤を含んだ電池は取り扱いに注意が必要であり、またさらなる小型化・大出力化が求められることから、近年では電解液に代えて固体電解質を用い、微細加工により全固体電池を製造するための技術が提案されてきている。
例えば特許文献1には、集電体となる金属箔上に、表面に凹凸を有する活物質層をインクジェット法により形成し、該凹凸を埋めるように固体電解質層、もう一方の活物質層を順次インクジェット法によって立体的に積層する技術が開示されている。
特開2005−116248号公報(例えば、段落0029)
上記した特許文献1に記載の技術では、1回の印刷工程で形成される正負の活物質層および固体電解質層などの異なる機能層が混在する層を、重ね塗りによって多層に積層することによって上記の立体的な構造を得ている。しかしながら、この技術には以下のような問題がある。
第1に、インクジェット法では吐出されるインクが微量であるが故に上記のように複雑な構造を制御性よく形成することができる反面、所望の立体構造を得るためには多数回の重ね塗りを要するため製造に長時間を要し生産性が低い。第2に、各機能層間の分離が難しい。すなわち、互いに異なる材料を含むインクが接触することで混じり合ってしまい、各機能層の境界が不明確になって電池としての性能を低下させてしまう可能性がある。特許文献1に記載の技術では1回の印刷工程ごとに乾燥を行っているが、このようにするとさらに生産性は低下し、また印刷工程ごとに形成される各層間での混じり合いは防止されるとしても、1回の印刷工程で隣接して形成される複数機能層間での混じり合いを防止することはできない。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、低コストで性能の優れた全固体電池を高い生産性で製造することのできる技術を提供することを目的とする。
この発明にかかる全固体電池の製造方法は、上記目的を達成するため、基材の表面に第1の活物質を含む塗布液を塗布して所定の凹凸パターンを有する第1活物質層を形成する第1活物質層形成工程と、前記第1活物質層形成工程の後に、前記基材の表面に前記第1活物質層が積層されてなる積層体の表面に高分子電解質を含む塗布液を塗布して、該積層体表面の前記凹凸パターンに略追従した凹凸を有する電解質層を形成する電解質層形成工程と、電解質層形成工程の後に、前記電解質層の表面に第2の活物質を含む塗布液を塗布して、前記電解質層と接する面と反対側の面が略平坦な第2活物質層を形成する第2活物質層形成工程とを備え、前記第1活物質層形成工程では、前記基材の表面に対して相対移動するノズルに設けた複数の吐出口から前記第1の活物質を含む塗布液を吐出させて前記第1の活物質を含む塗布液をストライプ状または複数のドット状に塗布することを特徴としている。
このように構成された発明では、基材上に凹凸パターンを有する第1活物質層を塗布により形成し、次いでこの凹凸に追従する電解質層を塗布により形成し、さらに第2活物質層を塗布により形成する。このように、第1活物質層、電解質層および第2活物質層の各機能層が各工程ごとに順番に完成されてゆくので重ね塗りを要せず、各工程が単純であるとともに、全工程の所要時間が短い。したがって生産性に優れている。また、第1活物質層形成工程では、基材の表面に対して相対移動するノズルに設けた複数の吐出口から第1の活物質を含む塗布液を吐出させて、第1の活物質を含む塗布液をストライプ状またはドット状に塗布する。このような、いわゆるノズルディスペンス方式の塗布方法によれば、インクジェット方式に比べて遥かに多量の塗布液を短時間で塗布することが可能であり、基材の広い面積に対して、しかも立体的な第1活物質層を短時間で形成することができる。
そして、こうして形成される全固体電池は、表面に凹凸を設けることで表面積を大とされた第1活物質層と第2物質層とが凹凸に追従する固体電解質層を介して対向する構造となるので、有機溶剤を含む電解質液が不要であり、しかも小型で高出力を得ることができる。このように、この発明によれば、性能の優れた全固体電池を低コストで、かつ高い生産性で製造することが可能となる。
ここで、電解質層形成工程では、スピンコート法またはスプレーコート法により高分子電解質を含む塗布液を塗布するようにしてもよい。これらの方法によれば、塗布対象面の凹凸に追従し、しかも薄く均一な薄膜を形成することができる。固体電解質は電解液に比べてイオンの移動度が小さいため内部抵抗の増大を招きやすいが、薄く均一な固体電解質層が得られることにより、固体電解質に起因する電池性能の低下を防止することができる。
一方、第2活物質層形成工程では、ドクターブレード法、バーコート法またはスリットコート法により第2活物質を含む塗布液を塗布するようにしてもよい。第2活物質層は、電解質層に接する側の面はその凹凸に追従する凹凸形状となることが必要である一方、これとは反対側の面が同じように凹凸形状である必要はなく、むしろ平坦であることが望ましい。というのは、第2活物質層に重ねてさらに集電体層を形成する必要があるからである。したがって、電解質層に接する面については凹凸形状に対応して塗布液が行き渡る一方、これと反対側の面を平坦に仕上げることができる塗布方法として、上記した方法が好ましい。
また、第2活物質層形成工程で塗布された塗布液が未硬化の状態のときに、該塗布液の層に第2の活物質に対応する集電体となる導電膜を重ね合わせる集電体積層工程をさらに備えてもよい。こうすることで第2活物質層と集電体とが密着して、集電体が効率よく集電を行うことが可能となる。
また、この発明においては、電解質層の厚さを第1活物質層の凹凸パターンの高低差よりも薄くすることが好ましい。高性能の電池を得るためには、第1活物質層と第2活物質層とが広い面積で、しかもできるだけ近接して配置されることが望ましい。ここで、電解質層を厚く形成してしまうと、表面積を増大させるために第1活物質層に設けた凹凸パターンの意義が滅却され、また、第2活物質層との間隔も大きくなってしまう。そこで、電解質層の厚さについては少なくとも第1活物質層の凹凸高低差よりも薄いことが望ましい。
この発明にかかる全固体製造方法によれば、第1活物質層に電解質層を、さらに電解質層に第2活物質層を塗布することで全固体電池を製造するので、性能の優れた全固体電池を低コストで、しかも高い生産性で製造することが可能となる。
リチウムイオン電池の概略構造を示す図である。 この実施形態におけるモジュール製造方法を示すフローチャートである。 ノズルスキャン法による材料塗布の様子を模式的に示す図である。 スピンコート法による材料塗布の様子を模式的に示す図である。 ドクターブレード法による材料塗布の様子を模式的に示す図である。 負極活物質層の描画パターンの他の例を示す図である。
図1はリチウムイオン電池の概略構造を示す図である。より詳しくは、図1(a)はこの発明にかかる製造方法により製造される全固体電池の一例としてのリチウムイオン電池モジュール1の断面構造を示す図である。このリチウムイオン電池モジュール1は、負極集電体11の上に負極活物質層12、固体電解質層13、正極活物質層14および正極集電体15を順番に積層した構造を有している。この明細書では、X、YおよびZ座標方向をそれぞれ図1(a)に示すように定義する。
図1(b)は負極集電体11表面に負極活物質層12を形成した時点での構造を示す斜視図である。図1(b)に示すように、負極活物質層12はY方向に沿って延びるストライプ状のパターン121aがX方向に一定間隔を空けて多数並んだ、ラインアンドスペース構造となっている。一方、固体電解質層13は固体電解質によって形成された略一定の厚さを有する薄膜であり、上記のように負極集電体11の上に負極活物質層12が形成されてなる積層体100表面の凹凸に追従するように、該積層体100上面のほぼ全体を一様に覆っている。
また、正極活物質層14は、その下面側は固体電解質層13上面の凹凸に沿った凹凸構造を有するが、その上面は略平坦となっている。そして、このように略平坦に形成された正極活物質層14の上面に正極集電体15が積層されて、リチウムイオン電池モジュール1が形成される。このリチウムイオン電池モジュール1に適宜タブ電極が設けられたり、複数のモジュールが積層されてリチウムイオン電池が構成される。
ここで、各層を構成する材料としては、リチウムイオン電池の構成材料として公知のものを用いることが可能であり、正極集電体15、負極集電体11としては、例えば銅箔、アルミニウム箔をそれぞれ用いることができる。また、正極活物質としては、例えばLiCoO2、LiMnO2およびそれらの混合物を用いることができる。また、負極活物質としては、例えばLi4Ti5O12とグラファイトとを混合したものを用いることができる。また、固体電解質層13としては、例えばホウ酸エステルポリマー電解質を用いることができる。なお、各機能層の材質についてはこれらに限定されるものではない。
このような構造を有するリチウムイオン電池モジュール1は、薄型で折り曲げ容易である。また、負極活物質層12を図示したような凹凸を有する立体的構造として、その体積に対する表面積を大きくしているので、薄い固体電解質層13を介した正極活物質層14との対向表面積を大きく取ることができ、高効率・高出力が得られる。このように、上記構造を有するリチウムイオン電池は小型で高性能を得ることができるものである。
次に、上記したリチウムイオン電池モジュール1を製造する方法について説明する。従来、この種のモジュールは各機能層に対応する薄膜材料を積層することによって形成されてきたが、この製造方法ではモジュールの高密度化に限界がある。また、前記した特許文献1に記載の製造方法では、工程が多く製造に時間がかかり、また各機能層間の分離が難しい。これに対し、以下に説明する製造方法では、少ない工程で、また既存の処理装置を用いて、上記のような構造のリチウムイオン電池モジュール1を製造することが可能である。
図2はこの実施形態におけるモジュール製造方法を示すフローチャートである。この製造方法では、まず負極集電体11となる金属箔、例えば銅箔を準備する(ステップS101)。薄い銅箔は搬送や取り扱いが難しいので、例えば片面をガラス板等のキャリアに貼り付ける等により搬送性を高めておくことが好ましい。
続いて、銅箔の一方面に、負極活物質を含む塗布液をノズルディスペンス法、中でも塗布液を吐出するノズルを塗布対象面に対し相対移動させるノズルスキャン法により塗布する(ステップS102)。塗布液としては、例えば、前記した負極活物質と、導電助剤としてのアセチレンブラック、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)および溶剤としてのN−メチルピロリドン(NMP)などを混合したものを用いることができる。
図3はノズルスキャン法による材料塗布の様子を模式的に示す図である。より詳しくは、図3(a)はノズルスキャン法による塗布の様子を側面から見た図、図3(b)は同じ様子を斜め上方から見た図である。ノズルスキャン法によって塗布液を基材に塗布する技術は公知であり、本方法においてもそのような公知技術を適用することが可能であるので、装置構成については説明を省略する。
ノズルスキャン法では、塗布液を吐出するための吐出口(図示省略)を複数穿設されたノズル21を銅箔11の上方に配置し、吐出口から一定量の塗布液22を吐出させながら、ノズル21を銅箔11に対し相対的に矢印方向Dn1に一定速度で走査移動させる。こうすることで、銅箔11上には塗布液22がY方向に沿ったストライプ状に塗布される。ノズル21に複数の吐出口を設ければ1回の走査移動で複数のストライプを形成することができ、必要に応じて走査移動を繰り返すことで、銅箔11の全面にストライプ状に塗布液を塗布することができる。これを乾燥硬化させることで、銅箔11の上面に負極活物質層12が形成される。また、塗布液に光硬化性樹脂を添加し塗布後に光照射して硬化させるようにしてもよい。
この時点では、略平坦な銅箔11の表面に対して活物質層12を盛り上げた状態となっており、単に上面が平坦となるように塗布液を塗布する場合に比べて、活物質の使用量に対する表面積を大きくすることができるので、後に形成される正極活物質との対向面積を大きくして高出力を得ることができる。
図2のフローチャートの説明を続ける。こうして形成された、銅箔11に負極活物質層12を積層してなる積層体100の上面に対し、スピンコート法により電解質塗布液を塗布する(ステップS103)。電解質塗布液としては、前記した高分子電解質材料、例えばポリエチレンオキシド、ポリスチレンなどの樹脂、支持塩としての例えばLiPF6および溶剤としての例えばジエチレンカーボネートなどを混合したものを用いることができる。
図4はスピンコート法による材料塗布の様子を模式的に示す図である。銅箔11と負極活物質層12とを積層してなる積層体100は、鉛直方向(Z方向)の回転軸周りを所定の回転方向Drに回転自在の回転ステージ32に略水平に載置される。そして、回転ステージ32が所定の回転速度で回転し、回転ステージ32の回転軸上の上部位置に設けられたノズル31から高分子電解質材料を含む塗布液33が積層体100に向かって吐出される。積層体100に滴下された塗布液は遠心力によって周囲に広がり、余分な液は積層体100の端部から振り切られる。こうすることで、積層体100の上面は薄く均一な塗布液によって覆われ、これを乾燥硬化させることで、固体電解質層13が形成される。スピンコート法では、塗布液の粘度および回転ステージ32の回転速度によって膜厚を制御することができ、また本件積層体100のような表面に凹凸構造を有する被処理物に対してもその凹凸に沿った厚さの均一な薄膜を形成することについても十分な実績がある。
固体電解質層13の厚さについては任意であるが、正負の活物質層間が確実に分離され、また内部抵抗が許容値以下となるような厚さであることが必要である。なお、表面積を増大させるために設けた負極活物質層12の凹凸の意義を滅却しない、という観点からは、固体電解質層13の厚さ(図1(a)の符号t13)が負極活物質層12の凹凸の高低差(図1(a)の符号t12)よりも薄いことが望ましい。
図2のフローチャートの説明を続ける。こうして形成された、銅箔11、負極活物質層12、固体電解質層13を積層してなる積層体101に対して、ドクターブレード法により正極活物質を含む塗布液が塗布されて、正極活物質層14が形成される(ステップS104)。塗布液としては、例えば、正極活物質に、前記した導電助剤、結着剤および溶剤等を混合したものを用いることができる。
図5はドクターブレード法による材料塗布の様子を模式的に示す図である。より詳しくは、図5(a)はドクターブレード法による塗布の様子を側面から見た図、図5(b)は同じ様子を斜め上方から見た図である。塗布液を吐出するノズル41は積層体101に対して相対的に方向Dn2(この例ではY方向)に走査移動される。ノズル41の移動方向Dn2においてノズル41の後方側にはドクターブレード42が取り付けられている。ドクターブレード42の下端は、積層体101の上面に形成された固体電解質層13よりも上方位置で、吐出された塗布液44の上面に接触する。これにより、塗布液44の上面が平らに均される。
ノズル41としては、図3に示したノズル21のように多数の吐出口を有するものであってもよいし、移動方向Dn2に直交する方向(この例ではX方向)に延びるスリット状の吐出口を有するものであってもよい。
このようにして正極活物質を含む塗布液を積層体に塗布することで、下面が固体電解質層13の凹凸に沿った凹凸を有する一方、上面が略平坦な正極活物質層14が積層体101上に形成される。
図2に戻って、こうして形成された正極活物質層14の上面に、正極集電体15となる金属箔、例えばアルミニウム箔を積層する(ステップS105)。このとき、先のステップS104で形成された正極活物質層14が硬化しないうちに、その上面に正極集電体15を重ねることが望ましい。こうすることで、正極活物質層14と正極集電体15とを互いに密着させて接合することができる。また正極活物質層14の上面は平らに均されているので、正極集電体15を隙間なく積層することが容易となっている。以上のようにして、図1(a)に示したリチウムイオン電池モジュール1を製造することができる。
なお、上記の説明では、負極集電体11上への負極活物質層12の描画パターンを、一定間隔に並んだ複数のストライプからなるいわゆるラインアンドスペース構造としたが、描画パターンについてはこれに限定されるものではなく、負極活物質層12の表面積を大きく取れるものであれば任意のパターンを用いてよい。例えば、以下のようなパターンとしてもよい。
図6は負極活物質層の描画パターンの他の例を示す図である。図6(a)の例では、負極集電体11上に、互いに孤立した厚みのあるドット状の活物質の塊を多数配置してなる負極活物質層12aが形成される。また、図6(b)の例では、Y方向に沿って延びる負極活物質のストライプの周囲にも活物質が薄く塗布されており、各ストライプが互いに連続している。このようなパターンでもよい。
これらのパターンはいずれも、ノズルから塗布液を吐出させるノズルディスペンス法により形成することができる。ノズルディスペンス法では、ノズルからの塗布液の吐出量やその粘度、ノズルの走査速度を種々に設定することができ、これにより塗布層の幅、厚さおよびその間隔を容易に制御することが可能である。そのため、薄層を重ね塗りすることで立体構造を形成するインクジェット法による製造方法に比べて、高い生産性で電池を製造することができる。
以上のように、この実施形態では、負極集電体11に負極活物質塗布液22を塗布して負極活物質層12を形成し、その上に電解質塗布液33を塗布して固体電解質層13を形成し、その上に正極活物質塗布液44を塗布して正極活物質層14を形成する。このように各機能層の材料となる塗布液を順番に重ねているので工程数が少なく、短時間で生産性よくリチウムイオン電池モジュール1を製造することができる。
ここで、凹凸パターンを形成する必要のある負極活物質層12の形成にはノズルディスペンス法による塗布を適用しているので、種々のパターンを短時間で形成することができる。また、微細パターンの作成にもノズルディスペンス法を好適に適用することが可能である。この製造方法では、微細パターンを作成する必要があるのは最初の塗布工程、つまり負極活物質塗布液の塗布工程のみであり、以後の塗布工程では一様に塗布を行うことができれば足り微細パターンの作成を要しない。
固体電解質層13については負極活物質層12上面の凹凸に追従した薄く均一な膜であることが望ましい。そこで、その形成については、スピンコート法を適用している。スピンコート法によれば、処理対象物である積層体100を回転させながら塗布液33を滴下することで、薄く均一な膜を短時間で形成することが可能である。
さらに、正極活物質層14については、下面は凹凸に追従し、上面は平坦であることが望ましい。そこで、塗布液44をドクターブレード42によって均すドクターブレード法を適用することで目的は達成される。また、こうして塗布された塗布液44が硬化する前に、正極集電体15となるアルミニウム箔を重ねることにより、正極活物質層14と正極集電体15とを隙間なく密着させることができる。
そして、こうして形成されたリチウムイオン電池は薄く折り曲げが容易であり、また正極活物質と負極活物質とが薄い固体電解質層を介して広い面積で対向しているため、高出力を得ることが可能である。
以上説明したように、この実施形態では、負極集電体11たる銅箔が本発明の「基材」に相当している。また、負極活物質が本発明の「第1の活物質」に相当し、負極活物質層12が本発明の「第1活物質層」に相当している。したがって、図2のステップS102が本発明の「第1活物質層形成工程」に相当する。
また、固体電解質層13が本発明の「電解質層」に相当し、図2のステップS103が本発明の「電解質層形成工程」に相当している。また、正極活物質および正極活物質層14が本発明の「第2の活物質」および「第2活物質層」に相当しており、図2のステップS104が本発明の「第2活物質層形成工程」に相当している。さらに、正極集電体15たるアルミニウム箔が、本発明の「導電膜」に相当しており、図2のステップS105が本発明の「集電体積層工程」に相当している。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、各工程において適用する塗布方法は上記に限定されるものではなく、当該工程の目的に適うものであれば他の塗布方法を適用してもよい。例えば、上記した実施形態では、固体電解質層13を形成するのにスピンコート法を適用しているが、塗布対象面の凹凸に追従した薄膜を形成することのできる方法であれば他の方法、例えばスプレーコート法によって高分子電解質を含む塗布液を塗布するようにしてもよい。
また例えば、上記実施形態では、正極活物質層14を形成するのにドクターブレード法を適用しているが、塗布対象面と接する下面がその凹凸に追従し、かつ上面を略平坦に仕上げることが可能な塗布方法であれば他の方法であってもよい。このような目的を達成するには塗布液の粘度があまり高くないことが望ましいが、言い換えれば、塗布液の粘度が適切に選ばれていればドクターブレードを用いなくても下面を凹凸にかつ上面を略平坦に仕上げることは可能であり、例えばノズルスキャン法やスリットコート法、バーコート法などで塗布するようにしてもよい。
また、上記実施形態では負極集電体上に負極活物質層、固体電解質層、正極活物質層および正極集電体を順次積層しているが、これとは反対に、正極集電体上に正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層および負極集電体をこの順番に積層するようにしてもよい。
また、上記実施形態で例示した集電体、活物質、電解質等の材料はその一例を示したものであってこれに限定されず、リチウムイオン電池の構成材料として用いられる他の材料を使用してリチウムイオン電池を製造する場合においても、本発明の製造方法を好適に適用することが可能である。また、リチウムイオン電池に限らず、他の材料を用いた化学電池(全固体電池)全般の製造に本発明を適用することが可能である。
この発明は、全固体電池の製造技術に好適に適用することができ、特に低コストで小型、高出力の電池を優れた生産性で製造するのに適している。
11 負極集電体(基材)
12 負極活物質層(第1活物質層)
13 固体電解質層(電解質層)
14 正極活物質層(第2活物質層)
15 正極集電体(導電膜)
S102 第1活物質層形成工程
S103 電解質層形成工程
S104 第2活物質層形成工程
S105 集電体積層工程

Claims (5)

  1. 基材の表面に第1の活物質を含む塗布液を塗布して所定の凹凸パターンを有する第1活物質層を形成する第1活物質層形成工程と、
    前記第1活物質層形成工程の後に、前記基材の表面に前記第1活物質層が積層されてなる積層体の表面に高分子電解質を含む塗布液を塗布して、該積層体表面の前記凹凸パターンに略追従した凹凸を有する電解質層を形成する電解質層形成工程と、
    電解質層形成工程の後に、前記電解質層の表面に第2の活物質を含む塗布液を塗布して、前記電解質層と接する面と反対側の面が略平坦な第2活物質層を形成する第2活物質層形成工程と
    を備え
    前記第1活物質層形成工程では、前記基材の表面に対して相対移動するノズルに設けた複数の吐出口から前記第1の活物質を含む塗布液を吐出させて前記第1の活物質を含む塗布液をストライプ状または複数のドット状に塗布する
    ことを特徴とする全固体電池の製造方法。
  2. 前記電解質層形成工程では、スピンコート法またはスプレーコート法により前記高分子電解質を含む塗布液を塗布する請求項1に記載の全固体電池の製造方法。
  3. 前記第2活物質層形成工程では、ドクターブレード法、バーコート法またはスリットコート法により前記第2活物質を含む塗布液を塗布する請求項1または2に記載の全固体電池の製造方法。
  4. 前記第2活物質層形成工程で塗布された塗布液が未硬化の状態のときに、該塗布液の層に前記第2の活物質に対応する集電体となる導電膜を重ね合わせる集電体積層工程をさらに備える請求項1ないしのいずれかに記載の全固体電池の製造方法。
  5. 前記電解質層の厚さを、前記第1活物質層の前記凹凸パターンの高低差よりも薄くする請求項1ないしのいずれかに記載の全固体電池の製造方法。
JP2009218524A 2009-09-24 2009-09-24 全固体電池の製造方法 Expired - Fee Related JP5144616B2 (ja)

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