JP5144430B2 - 表皮被覆ポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造方法および表皮被覆ポリスチレン系樹脂発泡成形体 - Google Patents
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Description
を要旨とする。
このとき、スチームを排出しない場合又はスチーム供給量に対して排出量が小さすぎる場合、或いは発泡粒子の二次発泡力が高すぎてスチームが流通する間隙が小さくなりスチームが排出できない又は排出量が小さくなりすぎる場合には、中空成形体内の圧力が速やかに上昇するので高温のスチームを中空成形体内へ供給することができるが、この高温のスチームを中空成形体内全体に流通させることができなくなる。一方、排出量が大きすぎる場合には、中空成形体内の圧力を上昇させることができず、実際に中空成形体内に供給されるスチーム供給温度を高くすることができない。したがって、中空成形体内に高温のスチームを供給し、かつ十分に流通させるためには、スチームの供給量と排出量とのバランスをとることが重要となる。
[a]スチーム流速を速くすること。
[b]二次発泡能力の低い発泡粒子を使用すること。
T1及びT2を効率よく制御することができ、かつ得られた機械的物性が優れた表皮被覆発泡成形体となることから、[a]と[b]の方法を組み合わせることが好ましい。
成形性を考慮すると、比表面積の下限は、概ね0.04cm2/cm3程度である。断熱パネルなどの用途に使用する場合には、比表面積が0.4cm2/cm3以上であることがさらに好ましい。一方、比表面積が大きくなるにつれて、すなわち表皮被覆発泡成形体の製品厚みが薄くなるにつれて、表皮被覆発泡成形体の製造自体が難しくなる傾向にあり、比表面積の上限は概ね1.5cm2/cm3程度である。
一方、表皮厚みが3.5mm以上の場合には製品成形体の軽量化は得られないが、3.5mm以上の場合であっても、本発明の製造方法により、表皮と発泡粒子成形体とが従来よりも強固に接着した表皮被覆発泡成形体を製造することができ、さらに、従来の製造方法よりも成形サイクルを短縮することもできる。
尚、当然のことながら上記測定において溶融樹脂をオリフィスから紐状に押出す際には該紐状物に、できるだけ気泡が入らないようにする。
表皮被覆発泡成形体の表皮厚みは下記の方法により求めた。得られた表皮被覆発泡成形体の板面において板面の外周から50mm以上内側の部分から任意の10箇所を測定点として選択し、JFEアドバンテック株式会社製超音波厚さ計(形式:TI−65W、B探触子)を使用して、音速をポリスチレン測定用の2340m/secに設定し、各測定点における表皮厚みを測定した。この測定を両板面に対して行い、それらの測定値を算術平均した値を表皮被覆発泡成形体の表皮の厚み[mm]とした。
中空成形体基材樹脂のガラス転移温度及び発泡粒子基材樹脂のガラス転移温度は、JIS K7121−1987に準拠した以下の方法により測定した。まず、中空成形体基材樹脂のガラス転移温度を測定する場合には中空成形体形成用樹脂ペレット約1gを、発泡粒子基材樹脂のガラス転移温度を測定する場合には発泡粒子約1gを200mlのクロロホルムに溶解させた後、その溶液にメタノール700mlを添加して基材樹脂を再沈殿させた。沈殿した基材樹脂を濾過により分離し、120℃の雰囲気下で4時間乾燥させた。乾燥後、約10mgを測定用試料として採取し、測定装置としてティー・エイ・インスツルメント社製DSCQ1000を使用して、窒素ガス流量30ミリリットル/分の条件下にて、加熱速度10℃/分で220℃まで昇温してその温度で10分間保持し、その後、冷却速度10℃/分で30℃まで冷却して試験片の状態調節を行い、再度、加熱速度20℃/分で220℃まで昇温してDSC曲線を得た。2回目の昇温時のDSC曲線から中間点ガラス転移温度を求めた。
発泡粒子中の発泡剤含有量は上記した重量変化法により測定した。装置として、タバイ株式会社製ギアオーブンGPH−200を使用した。約2gの発泡粒子をサンプルとして採取し、その重量を小数点第4位まで秤量し、初期重量W1[g]を求めた。このサンプルを、ダンパー開度を60%とし、オーブン内温度を[発泡粒子の基材樹脂のガラス転移温度+5℃]に調整したオーブン中に載置して30分間加熱した。加熱後、サンプルをオーブンから取り出し、その重量を小数点第4位まで秤量し、加熱後重量W2[g]を求めた。W1からW2を引き算することによりオーブン中での重量減少分[g]を求め、その値をW1で除し、単位換算することにより、発泡粒子1kgあたりの発泡剤含有量[g/kg]を求めた。この値に予め求めておいた発泡粒子の見かけ密度[kg/m3]を乗ずることにより、発泡粒子中の1m3あたりの発泡剤含有量[g/m3]を求めた。
水の入ったメスシリンダー内に重量:W[g]の発泡粒子群を、金網を使用して沈めることにより、水位上昇分から読取れる該発泡粒子群の体積:V[L]を測定し、該発泡粒子群の重量を該発泡粒子郡の体積にて除し(W/V)、単位を[kg/m3]に換算することにより発泡粒子の見かけ密度[kg/m3]を求めた。さらに、該見かけ密度を1.6で除することにより発泡粒子の嵩密度[kg/m3]を求めた。
T1及びT2は以下の方法により測定した。中空成形体内にスチームピンを挿入する際に、各スチームピンごとに熱電対を1本ずつ沿わせて、スチームピン先端と熱電対の先端とが一致する深さまで熱電対を中空成形体内に挿入した。それらの熱電対により、各スチームピンごとに一度目のスチーム加熱開始から加熱終了までの温度変化を測定して、各スチームピンごとに加熱中の供給側の最高到達温度T1及び排出側の最高到達温度T2を求めた。なお、前記したように、T1については、全ての供給側スチームピンにおいて発泡粒子基材樹脂の[ガラス転移温度+10℃]〜[ガラス転移温度+30℃]を満足する必要があるので、各スチームピンにおいて測定値されたT1の最高値と最低値とを表中に記載した。また、T2については、全ての排出側スチームピンにおいて発泡粒子基材樹脂の[ガラス転移温度−5℃]以上を満足する必要があるので、各スチームピンにおいて測定されたT2の最低値を表中に記載した。
ポリスチレン(表中「GP」と記載)を基材樹脂とし、ブタン1.6重量%及びシクロヘキサン1.4重量%を含有する発泡性ポリスチレン樹脂粒子を、102℃の雰囲気下で予備発泡し、嵩密度21kg/m3、平均粒子径3.1mmのポリスチレン発泡粒子を得た。得られた発泡粒子を常温下にて保存することにより、発泡粒子中の発泡剤を逸散させて、発泡粒子中の発泡剤含有量を調整した。
PSジャパン株式会社製耐衝撃性ポリスチレン(商品名:PSJ‐ポリスチレン、グレード名:H0104、表中「HI1」と記載)とPSジャパン株式会社製汎用ポリスチレン(商品名:PSJ‐ポリスチレン、グレード名:G9401、表中「GP1」と記載)とを表1に示す配合割合にてドライブレンドし、内径65mmの押出機に供給し、185℃にて加熱溶融し、表皮用溶融樹脂とした。
次いで、該溶融樹脂を185℃に調整したアキュムレーターに充填し、該溶融樹脂を該アキュムレーターの下流側に連結されたダイから押出してパリソンを形成した。
次に、得られた軟化状態にあるパリソンをダイ直下に位置する、表1に示す温度に調整された平板形状の分割金型(金型成形空間部の寸法:縦190cm、横90cm、厚み4cm、比表面積:0.53cm2/cm3)間に配置して、型締め後、パリソンの内部に加圧気体(空気)を吹込み、表1に示す厚みの中空成形体(表皮)を形成した。
PSジャパン株式会社製耐衝撃性ポリスチレン(商品名:PSJ‐ポリスチレン、グレード名:H0104、表中「HI1」と記載)とPSジャパン株式会社製汎用ポリスチレン(商品名:PSJ‐ポリスチレン、グレード名:G9401、表中「GP1」と記載)とを表1に示す配合割合にてドライブレンドし、内径65mmの押出機に供給し、185℃にて加熱溶融し、表皮用溶融樹脂とした。
次いで、該溶融樹脂を185℃に調整したアキュムレーターに充填し、該溶融樹脂を該アキュムレーターの下流側に連結されたダイから押出してパリソンを形成した。
次に、得られた軟化状態にあるパリソンをダイ直下に位置する、表1に示す温度に調整された平板形状の分割金型(金型成形空間部の寸法:縦42cm、横73cm、厚み2cm、比表面積:1.08cm2/cm3)間に配置して、型締め後、パリソンの内部に加圧気体(空気)を吹込み、表1に示す厚みの中空成形体(表皮)を形成した。
冷却した後、型を開いて表皮被覆発泡成形体を取り出した。この成形体を40℃、大気圧下で24時間養生して表皮被覆発泡成形体を得た。得られた表皮被覆発泡成形体は表皮内面と発泡粒子成形体とが強固に融着されていた。得られた表皮被覆発泡成形体の接着強度等の諸物性を表1に示す。
実施例2に使用したのと同じ耐衝撃性ポリスチレンと汎用ポリスチレンとを表1に示す配合割合にてドライブレンドし、内径65mmの押出機に供給し、185℃にて加熱溶融し、表皮用溶融樹脂とした以外は実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表1に示す。
PSジャパン株式会社製耐薬品性耐衝撃性ポリスチレン(商品名:PSJ‐ポリスチレン、グレード名:RX100、表中「HI2」と記載)を内径65mmの押出機に供給し、185℃にて加熱溶融し、表皮用溶融樹脂とした以外は実施例2と同様にして表皮付き発泡成形体を得た。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表1に示す。
旭化成株式会社製アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(商品名:スタイラック−ABS、グレード名:A4521、表中「ABS1」と記載)を内径65mmの押出機に供給し、230℃にて加熱溶融し、表皮用溶融樹脂としたこと、発泡粒子として発泡剤含有量を197g/m3に調整した発泡粒子を用いたこと以外は実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。得られた表皮付き発泡成形体の諸物性を表1に示す。
表皮の平均厚みを1.0mmとしたこと以外は実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表1に示す。
表皮の平均厚みを2.5mmとしたこと以外は実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表1に示す。
発泡粒子として発泡剤含有量を118g/m3に調整した発泡粒子を用いたこと以外は実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。このときのT2の最低値は107℃であった。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表1に示す。
発泡粒子として発泡剤含有量を197g/m3に調整した発泡粒子を用いたこと以外は実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。このときのT2の最低値は103℃であった。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表1に示す。
供給側のスチームピンから0.24MPa(G)のスチームを13秒間供給し、次いで、スチームを排出していたピンを供給側として、0.24MPa(G)のスチームを5秒間供給することにより発泡粒子を加熱成形したこと以外は実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。このときのT1は各スチームピンにおいて全て125℃、T2の最低値は109℃であった。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表1に示す。
供給側のスチームピンから0.18MPa(G)のスチームを20秒間供給し、次いで、スチームを排出していたピンを供給側として、0.18MPa(G)のスチームを12秒間供給することにより発泡粒子を加熱成形したこと以外は実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。このときのT1は各スチームピンにおいて全て117℃、T2の最低値は101℃であった。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表1に示す。
金型の温度を100℃としたこと以外は実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。このときのT1は各スチームピンにおいて全て124℃、T2の最低値は106℃であった。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表1に示す。
実施例14は本発明の製造方法に係る実施例である。表皮の平均厚みを4.0mmとしたこと以外は実施例1と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表1に示す。従来の製造方法(参考例1)と比べて、得られた表皮被覆発泡成形体は表皮と発泡粒子成形体との接着性に優れ、さらに成形サイクルも短縮可能となった。
0.12MPa(G)のスチームを15秒間供給し、次いで、スチームを排出していたピンを供給側として、0.12MPa(G)のスチームを10秒間供給することにより発泡粒子を加熱成形したこと以外は、実施例1と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。このときのT1は各スチームピンにおいて全て108℃、T2の最低値は86℃であった。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表2に示す。T1の温度が低すぎるため、表皮の内側を溶融させることができず、表皮と発泡粒子成形体との接着強度が低い表皮被覆成形体しか得られなかった。
0.12MPa(G)のスチームを15秒間供給し、次いで、スチームを排出していたピンを供給側として、0.12MPa(G)のスチームを8秒間供給することにより発泡粒子を加熱成形したこと以外は、実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。このときのT1は各スチームピンにおいて全て108℃、T2の最低値は86℃であった。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表2に示す。比較例1と同様に、T1の温度が低すぎるため、表皮と発泡粒子成形体との接着強度が低い表皮被覆成形体しか得られなかった。
0.30MPa(G)のスチームを15秒間供給し、次いで、スチームを排出していたピンを供給側として、0.30MPa(G)のスチームを10秒間供給することにより発泡粒子を加熱成形したこと以外は、実施例2と同様にして成形を行った。このときのT1は各スチームピンにおいて全て138℃、T2の最低値は109℃であった。スチームの温度が高すぎてスチームピン付近の発泡粒子は溶融し、スチームピンから離れた部位は表皮と発泡粒子成形体との接着及び発泡粒子同士の融着が悪かった。良好な表皮被覆成形体が得られなかったため、接着強度、融着率の評価は行わなかった。
発泡粒子として発泡剤含有量を276g/m3に調整した発泡粒子を使用した以外は実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。このときのT1は各スチームピンにおいて全て122℃、T2の最低値は94℃であった。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表2に示す。発泡粒子の二次発泡速度が速すぎるため、高温のスチームを中空成形体内に速やかに流通させることができず、表皮と発泡粒子成形体との接着強度が低く、さらに発泡粒子間の融着率も低い表皮被覆発泡成形体しか得られなかった。
金型型締め時の金型温度を60℃(本発明で特定する温度未満)とした以外は実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表2に示す。金型温度が低すぎるため、表皮と発泡粒子成形体との接着強度が低い表皮被覆成形体しか得られなかった。
金型型締め時の金型温度を140℃(本発明で特定する温度を超える温度)とした以外は実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。金型温度が高すぎたため、表皮にピンが正常に刺さらず、さらに発泡粒子も均一に充填できなかったため、物性評価をしなかった。
排出側のピンから−0.04MPa(G)で吸引しながら0.21MPa(G)のスチームを20秒間供給した。このときのスチーム供給口におけるスチーム温度T1各スチームピンにおいて全て123℃であり、排出口におけるスチーム温度T2の最低値は97℃であった。次いで、スチームを供給していたピンを排出側とし、排出していたピンを供給側として、排出側のピンから−0.04MPa(G)で吸引しながら、供給側のピンから0.21MPa(G)スチームを10秒間供給することにより発泡粒子を加熱成形したこと以外は、実施例2と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表2に示す。スチームの排出力が低いため、供給される高温のスチームを中空成形体内全体に流通させることができず、表皮と発泡粒子成形体との接着強度が低い表皮被覆成形体しか得られなかった。
表皮肉厚を1.5mmと薄くした以外は下記参考例1と同様の従来の製造条件により表皮付き発泡成形体を得た。得られた表皮付き発泡成形体の諸物性を表2に示す。T1が低すぎかつT2も低すぎたため、表皮と発泡粒子成形体との接着強度が低い表皮被覆成形体しか得られなかった。
参考例1は従来の製造条件で、表皮肉厚が厚い表皮被覆発泡粒子成形体を製造した例である。従来どおり、表皮肉厚を4.0mmとし、金型温度を60℃とし、発泡粒子内発泡剤含有量が315g/m3の発泡粒子を使用し、従来のスチーム温度を適用し、−0.05MPa(G)で吸引した以外は実施例1と同様にして表皮被覆発泡成形体を得た。得られた表皮被覆発泡成形体の諸物性を表2に示す。
表皮被覆発泡成形体の重量を該成形体の体積で除し、単位を[kg/m3]に換算することにより求めた。
表皮被覆発泡成形体から表皮を切除して発泡粒子成形体を切り出し、該発泡粒子成形体の重量を発泡粒子成形体の外形寸法から求めた体積で除し、単位を[kg/m3]に換算することにより求めた。
接着強度測定用試験片として、得られた板形状の表皮被覆発泡粒子成形体の板面の中心部及び4隅(R部を除く)の計5箇所から、50mm×50mm×製品厚に切り出した。試験片の上下面を接着剤にて接着強度測定用冶具に強固に接着させ、引張強度試験機テンシロンにて10mm/分の引張速度にて各試験片について表皮剥離試験を行なった。
上記剥離試験後の試験片の破壊面を観察し、表皮の接着面側の全表面積から界面剥離した部分の面積を差し引いた値を表皮の接着面側の全表面積で除して百分率に換算し、それらの値の中で最も低い値を材料破壊率[%]とした。また、最も低い材料破壊率を示した試験片における最大点応力を接着強度[kgf/cm2]とした。
融着率測定用試験片として、得られた板形状の表皮被覆発泡粒子成形体の板面の中心部及び4隅(R部を除く)の計5箇所から、表皮を含まないようにして150mm×150mm×(表皮を除いた製品厚)に切り出した。該試験片を割って破断面を観察し、発泡粒子100個以上について、目視により破壊された発泡粒子と界面で剥離した発泡粒子数をそれぞれ計測し、破壊された発泡粒子と界面で剥離した発泡粒子の合計数に対する破壊された発泡粒子の割合を求め、それらの値の中で最も低い値を融着率(%)とした。
実施例2〜6及び比較例2にて得られた表皮被覆発泡成形体(長さ730mm、幅420mm、成形体厚み20mm、見かけ密度200kg/m3、表皮平均厚み1.5mm)の長さ方向中央部付近から、成形体幅方向と試験片の長さ方向とを一致させて長さ420mm(成形体全幅)、幅200mm、厚み20mm(成形体全厚み)の試験片を切り出した。この試験片を使用して、試験速度20mm/分、支点間距離350mm、支持台先端部の半径5mm、加圧くさび先端部の半径25mmとした以外はJIS K7221−2:1999に基づいて5mmたわみ時の荷重を測定し、その測定値を5mm曲げたわみ荷重とした。
11 金型側面
12 成形空間部
2 スチームピン
21 供給側スチームピン
22 排出側スチームピン
Claims (9)
- 分割可能な成形用金型間にポリスチレン系樹脂からなるパリソンを垂下し、金型を型締めして該パリソンをブロー成形することにより中空成形体を成形し、次いで、該中空成形体内にポリスチレン系樹脂発泡粒子を充填し、中空成形体内に挿入した複数のスチーム供給排出ピンからスチームを供給、排出することにより該発泡粒子を加熱して発泡粒子相互を融着させポリスチレン系樹脂発泡粒子成形体を成形すると共に、中空成形体内面と発泡粒子成形体とを融着一体化させる、中空成形体からなる表皮で被覆された発泡成形体の製造方法であって、型締め時の金型温度を[中空成形体の基材樹脂のガラス転移温度−30℃]〜[中空成形体の基材樹脂のガラス転移温度+30℃]の温度とし、複数の前記ピンの一方をスチーム供給側とし他方をスチーム排出側とし、スチーム供給側のピンのスチーム供給口におけるスチーム温度T1を[発泡粒子の基材樹脂のガラス転移温度+10℃]〜[発泡粒子の基材樹脂のガラス転移温度+30℃]に、かつスチーム排出側のピンのスチーム排出口におけるスチーム温度T2を[発泡粒子の基材樹脂のガラス転移温度−5℃]以上に制御して加熱することを特徴とする表皮被覆ポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造方法。
- 前記ポリスチレン系樹脂発泡粒子の発泡剤含有量が発泡粒子1m3当たり60〜250gであることを特徴とする請求項1記載の表皮被覆ポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造方法。
- 中空成形体内のスチームを排出側のピンから−0.09〜−0.06MPa(G)で吸引することを特徴とする請求項1又は2記載の表皮被覆ポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造方法。
- 前記ポリスチレン系樹脂発泡粒子の嵩密度が15〜40kg/m3であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の表皮被覆ポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造方法。
- 前記中空成形体からなる表皮の平均厚みが0.5mm以上3.5mm未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の表皮被覆ポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造方法。
- 前記発泡成形体の比表面積が0.4〜1.5cm2/cm3であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の表皮被覆ポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造方法。
- 前記ピンを中空成形体周縁の対向する両側面から中空成形体内に挿入し、一側面側をスチーム供給側とし他側面側をスチーム排出側とすることを特徴とする請求項6記載の表皮被覆ポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造方法。
- ポリスチレン系樹脂発泡粒子成形体と、該発泡粒子成形体の略全面を被覆するポリスチレン系樹脂中空成形体からなる表皮とから構成される表皮被覆ポリスチレン系樹脂発泡成形体において、表皮の平均厚みが0.5mm以上3.5mm未満であり、表皮剥離試験における発泡粒子成形体の材料破壊率が30%以上であることを特徴とする表皮被覆ポリスチレン系樹脂発泡成形体。
- 前記発泡成形体の比表面積が0.4〜1.5cm2/cm3であることを特徴とする請求項8記載の表皮被覆ポリスチレン系樹脂発泡成形体。
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