JP2005264121A - ポリスチレン系樹脂発泡粒子およびその製造方法と発泡成形体 - Google Patents

ポリスチレン系樹脂発泡粒子およびその製造方法と発泡成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】 ポリスチレン系樹脂の持つ耐圧縮性を維持しながら耐割れ特性を改善することのできるポリスチレン系樹脂発泡粒子および発泡成形体を得る。
【解決手段】 予備発泡したポリスチレン系樹脂粒子とガラス転移点が−20℃〜50℃である軟質樹脂エマルジョン(例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョン)とを混合して樹脂粒子の表面全面に軟質樹脂エマルジョンを塗布し、それを乾燥して発泡粒子の表面全面に軟質樹脂皮膜を形成する。それを型内に充填し、加熱し型内発泡させて全表面が軟質樹脂層で覆われたポリスチレン系樹脂発泡成形体とする。
【選択図】 なし

Description

本発明はポリスチレン系樹脂発泡粒子およびその製造方法と、該ポリスチレン系樹脂発泡粒子を発泡成形して得られる発泡成形体に関し、特に、ポリスチレン系樹脂発泡粒子の表面に伸びのよい軟質樹脂皮膜を被覆することにより耐割れ特性が大きく改善されたポリスチレン系樹脂発泡粒子とその製造方法並びにその発泡成形体に関する。
背景技術と課題
発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を発泡成形して得られる発泡体は、耐圧縮性、軽量性、断熱性、経済性などに優れており、断熱材、梱包材などとして広く用いられている。しかし、ポリスチレン系樹脂は硬質樹脂であり、剛性があるために、圧縮などの静的荷重には強いが、衝撃などの動的加重には弱く割れ易いという不都合がある。
現在、製品の設計を行う側もまたユーザー側も、ポリスチレン系樹脂発泡成形体の持つそのような物性を当然のことと受け止め、衝撃荷重により割れが生じるのは不可避のことであるとして許容するか、割れが生じるのが許されない場合には、肉厚を厚くするなどによって対処しているのが通常であり、何らかの手段で改質したポリスチレン系樹脂発泡粒子を用いることにより、得られるポリスチレン系樹脂発泡成形体そのものの物性値を変えて、耐割れ特性を向上させる試みは行われていない。
特許文献1(特許第3418081号公報)には、ポリプロピレンやポリエステルのような結晶性の熱可塑性樹脂からなる芯層と、その熱可塑性樹脂より融点が低いエチレン系重合体からなる非発泡状態である被覆層とで構成される発泡性樹脂粒子が示される。このように改質した発泡性樹脂粒子を用いることにより、軟化温度が高い結晶性樹脂発泡粒子であっても、低圧(低温)汎用成形機でもって、高圧(高温)成形機で成形したと同等の物性を有する成形体が得られる、というものである。しかし、ここには、衝撃に対する耐割れ特性の向上については、何の配慮もなされていない。
特許文献2(特許第3164977号公報)には、発泡剤を含んだポリスチレン粒子のような熱可塑性樹脂粒子の表面をポリ塩化ビニリデン系樹脂のようなガスバリアー性のある樹脂で被覆して改質した熱可塑性樹脂予備発泡粒子が記載されている。このような予備発泡粒子を用いることにより、発泡成形体の表面層の一部に破損、亀裂が生じても、個々に被覆された予備発泡粒子のガスバリヤアー性に守られて、熱伝導率の著しい低下が起こらない、というものである。しかし、ここでも、衝撃に対する耐割れ特性の向上については、何の配慮もなされていない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、ポリスチレン系樹脂の持つ耐圧縮性を維持しながら耐割れ特性を改善することを目的としており、より具体的には、発泡ポリスチレン系樹脂粒子の表面を特定の樹脂皮膜で覆うようにして改質し、その樹脂粒子を用いて発泡成形した発泡成形体の物性値、特に衝撃に対する耐割れ特性を改善することを目的とする。
特許第3418081号公報 特許第3164977号公報
本発明によるポリスチレン系樹脂発泡粒子は、発泡ポリスチレン系樹脂粒子の表面全面にガラス転移点が−20℃〜50℃である軟質樹脂の皮膜を有することを特徴とする。また、本発明によるポリスチレン系樹脂発泡粒子の製造方法は、予備発泡したポリスチレン系樹脂粒子とガラス転移点が−20℃〜50℃である軟質樹脂エマルジョンとを混合して予備樹脂粒子の表面全面に軟質樹脂エマルジョンを塗布し、それを乾燥して予備発泡粒子の表面全面に軟質樹脂皮膜を形成することを特徴とする。さらに、本発明は、上記のポリスチレン系樹脂発泡粒子を型内に充填し、加熱し型内発泡させて発泡粒子同志を融着させて得られる全表面が軟質樹脂層で覆われたポリスチレン系樹脂発泡成形体をも開示する。
本発明による表面全面に軟質樹脂皮膜を形成したポリスチレン系樹脂発泡粒子は、粒子内部はポリスチレン系樹脂の剛性を有しているため耐圧縮性に優れており、粒子表層部は軟質樹脂の柔軟性を有しているために、衝撃などの動的加重が加わった際に、軟質樹脂層が伸びて衝撃を吸収し割れにくい特性を備える。
この発泡粒子を型内に充填して、加熱し型内発泡させて発泡粒子同士を融着して得られる発泡成形体は、成形体表面は粒子表層部(軟質樹脂皮膜)が並んだ状態で形成されるため、成形体表層部が軟質樹脂層となり、衝撃に対して割れにくい性質を有した成形体となる。さらに、発泡粒子表面に形成された軟質樹脂皮膜は成形時の加熱で完全に軟化溶融するために接着剤として働き、発泡粒子同士の接合が強固なものとなり、これにより成形体はより割れにくいものとなる。
本発明において、軟質樹脂のガラス転移点が−20℃〜50℃である軟質樹脂のエマルジョンを用いるのは、樹脂発泡粒子の表面を被覆する材料として常温における粘度が低い液体エマルジョンを用いることにより、スプレー法、液槽浸漬法などで塗布した後、乾燥固化させることで、容易に粒子の表面全体に被覆層を形成することができ、樹脂が露出することがないためである。液体エマルジョンとして伸びの良い軟質樹脂エマルジョンを用いることにより、前記したように、乾燥固化後の発泡粒子表面およびそれを成形した成形体の表面は柔軟な伸びの良い樹脂層となるため、衝撃に対して割れにくいものとなる。
好ましくは、軟質樹脂エマルジョンの粘度は100〜2000mPa・sである。粘度が2000mPa・sを越えると発泡粒子表面に均一に塗布することが困難となり、その結果、粒子表面の一部分に軟質樹脂皮膜が形成されず、内部のポリスチレン系樹脂層が露出しやすくなって好ましくない。粘度が100mPa・s未満では発泡粒子表面に少量しか付着せず樹脂皮膜の厚みが薄くなり、所要の割れ耐性が得られない。
ガラス転移点が−20℃〜50℃である軟質樹脂としたのは、常温放置時、実用時の温度(30℃以下)で軟質樹脂層は固体であり発泡粒子表面のべとつきがなく、粒子同士が合着するのを防止でき、また、成形体とした際には、発泡粒子相互の接着界面は固体であり、接合が強固になると共に成形体表面のべたつきもないので、成形体を積み重ねた際に、互いに接着することがないためである。
ガラス転移点が−20℃未満では常温放置時に粒子がべとつき粒子同士の合着がおこり、成形時の型内への充填性が悪くなると共に、発泡成形品とした場合に、成形体表面がべたつき、成形体を積み重ねた際に互いに接着してしまう。ガラス転移点が50℃を越えると、成形時の加熱で粒子被覆樹脂が軟化溶融せず、発泡粒子同士の接着が弱くなる。より好ましくは、ガラス転移点は0℃〜30℃である。
上記のガラス転移点を持つことを条件に、軟質樹脂エマルジョンの樹脂成分は任意であるが、好ましくは、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル系樹脂、またはゴム系樹脂を挙げることができる。エチレン−酢酸ビニル−特殊エステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル−アクリル系樹脂のような三成分系のものでもよい。
最も好ましくは、取り扱い易さ、経済性の点から、軟質樹脂エマルジョンの樹脂成分はエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂であり、酢酸ビニル含有量は、ガラス転移点が0℃〜30℃のものが得られることから、好ましくは50〜95重量%である。
本発明において、固化した軟質樹脂の皮膜厚みは0.5〜10μmの範囲であることが好ましい。0.5μm未満では衝撃を吸収する能力が低く、割れやすくなる。10μmを越えると1回の塗布処理では皮膜厚みを形成することができず、複数回の塗布処理が必要となって処理が煩雑になると共に、これ以上の皮膜厚みにしてもさらなる機能向上効果は期待できない。特に好ましくは、皮膜厚みは0.5〜2.5μmの範囲であり、本発明者らの実験では、この範囲において実用上十分に満足できる衝撃荷重に対する耐割れ特性が得られた。
本発明において、ポリスチレン系樹脂としては、スチレン系単量体の単独重合体はもちろん共重合体も含む。スチレン系単量体には、スチレンのほかメチルスチレン、エチルスチレンなども含まれる。また、共重合体はスチレン単量体が50モル%以上含まれている共重合体を含んでいる。共重合体の相手方単量体としては、メタクリル酸メチルなどのメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、無水マレイン酸などが挙げられる。また前記スチレン系樹脂には、ブタジエンゴム、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−ブタジエンのブロック共重合体、グラフト共重合体などを適宜混合することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、これは例示であって、本発明がこの実施例に限られることはない。
[実施例1]
発泡性ポリスチレン系樹脂粒子として積水化成品(株)製、商品名:エスレンビーズQSD5(発泡剤:ブタン5.5重量%含有、粒径約0.9mm)を使用し、この樹脂粒子を内容積約40Lの小型バッチ式予備発泡機にて常圧下で水蒸気により加熱し、嵩倍率47倍に予備発泡した。
得られた予備発泡粒子を23℃で24時間熟成させた後、この予備発泡粒子1000gを内容積200Lのポリ袋に入れ、袋内の予備発泡粒子に、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョン(昭和高分子(株)製、商品名:ポリゾールEVA AD−70、有効固形分50%、粘度約300mPa・S、ガラス転移点−18℃)を市販の噴霧器にて、均等に吹き付けた後、全体をよく攪拌する操作を数回繰り返し、計180g(有効固形分で9.0重量%)を予備発泡粒子表面に均一に塗布した。
得られたエマルジョン塗布発泡粒子を網袋に移し、約20℃の空気を通風して発泡粒子を流動させながら乾燥して、塗布したエマルジョンを乾燥固化させ、表面をエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂皮膜で覆われたポリスチレン樹脂予備発泡粒子を得た。この発泡粒子表面の樹脂皮膜の厚みは1.5μmであった。
得られた予備発泡粒子を、型窩300mm×400mm×50mmを有する小型発泡成形機((株)積水工機製作所製、商品名ACE−3)を使用して、ゲージ圧0.7kgf/cmの水蒸気で約30秒間加熱して発泡成形し、その後冷却して取り出し、300mm×400mm×50mmの板状発泡成形体を得た。
[実施例2]
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンの塗布量を60g(有効固形分で3.0重量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして表面をエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂皮膜で覆われたポリスチレン樹脂予備発泡粒子を得た。この発泡粒子表面の樹脂皮膜の厚みは0.5μmであった。
得られた予備発泡樹脂粒子を実施例1と同様にして型内発泡成形し、300mm×400mm×50mmの板状発泡成形体を得た。
[実施例3]
軟質樹脂エマルジョン種をガラス転移点の違うエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョン(電気化学工業(株)製、商品名:デンカEVAテックス#88、有効固形分56%、粘度約1500mPa・S、ガラス転移点11℃)に変更し、塗付量を130g(有効固形分で7.3重量%)に変えた以外は実施例1と同様にして表面をエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂皮膜で覆われたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を得た。この発泡粒子表面の樹脂皮膜の厚みは1.2μmであった。
得られた予備発泡粒子を実施例1と同様にして型内発泡成形し、300mm×400mm×50mmの板状発泡成形体を得た。
[実施例4]
軟質樹脂エマルジョン種をエチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体樹脂エマルジョン(住友化学工業(株)製、商品名:スミカフレックスS−830、有効固形分50%、粘度約150mPa・S、ガラス転移点20℃)に変更し、塗付量を100g(有効固形分で5.0重量%)に変えた以外は実施例1と同様にして表面をエチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体樹脂皮膜で覆われたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を得た。この発泡粒子表面の樹脂皮膜の厚みは0.8μmであった。
得られた予備発泡粒子を実施例1と同様にして型内発泡成形し、300mm×400mm×50mmの板状発泡成形体を得た。
[比較例1]
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンを塗布しない以外は、実施例1と同様にして型内発泡成形し、300mm×400mm×50mmの板状発泡成形体を得た。
[比較例2]
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンの塗布量を10g(有効固形分で0.5重量%)に変えた以外は実施例1と同様にして表面をエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂皮膜で覆われたポリスチレン樹脂予備発泡粒子を得た。この発泡粒子表面の樹脂皮膜の厚みは0.08μmであった。
得られた予備発泡樹脂粒子を実施例1と同様にして型内発泡成形し、300mm×400mm×50mmの板状発泡成形体を得た。
[比較例3]
軟質樹脂エマルジョン種をエチレン−酢酸ビニル−特殊エステル系共重合体樹脂エマルジョン(住友化学工業(株)製、商品名:スミカフレックスS−950、有効固形分53%、粘度約1500mPa・S、ガラス転移点−30℃)に変更し、塗付量を170g(有効固形分で9.0重量%)に変えた以外は実施例1と同様にして表面をエチレン−酢酸ビニル−特殊エステル系共重合体樹脂皮膜で覆われたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を得た。この発泡粒子表面の樹脂皮膜の厚みは1.5μmであった。得られた予備発泡粒子は表面がべとつき粒子同士に合着がみられた。
得られた予備発泡粒子を実施例1と同様にして型内発泡成形し、300mm×400mm×50mmの板状発泡成形体を得た。この発泡成形体を23℃雰囲気温度化で24時間積み重ねて放置したところ、成形体同士が接着一体化してしまった。
[特性評価]
以上述べた実施例1〜4、比較例1〜3で得られた板状発泡成形体を40℃で24時間乾燥した後、成形体の成形倍数と融着率を下記の方法で測定した。次に、バンドソーを用いて、この成形体から必要数の測定用試料片を切り出し、下記の方法で落球衝撃値を測定して、成形体の耐割れ特性を評価した。その結果を表1に示す。
・成形倍率測定方法
成形倍率は、成形体の寸法(ここでは、300mm×400mm×50mm)と重量を有効数字3桁以上になるように測定し、次式により算出した。なお、樹脂比重は1.00として算出した。
成形倍率(倍)=成形体体積(cm)/成形体質量(g)×樹脂比重
・融着率測定方法
板状発泡成形体(長さ400mm、幅300mm、厚み50mm)の表面に、一対の長辺の中心同士を結ぶ直線に沿って、カッターナイフで深さ約5mmの切り込み線を入れた後、この切り込み線に沿って発泡成形体を手で二分割し、その破断面における発泡粒子について、100〜150個の任意の範囲について粒子内で破断している粒子数(a)と、粒子同士の界面で破断している粒子数(b)とを数え、式[(a)/((a)+(b))]×100に代入して得られた値を融着率(%)とした。
・落球衝撃値測定方法
JIS K7211:1976「硬質プラスチックの落錘衝撃試験方法通則」記載の方法に準じて測定した。すなわち、215mm×40mm×厚み20mmの試験片を150mmスパンになるように両端をクランプにて固定し、重さ321gの鋼球を、試験片の中央部に落下させ破壊の有無を観察した。試験は試験片5個が全数破壊する最低の高さから全数破壊しない最高の高さまで、5cm間隔で高さを変えて行い、JIS K7211記載の計算式より落球衝撃値を算出した。
また、ガラス転移点(Tg)測定方法と軟質樹脂の皮膜厚み測定方法は以下のとおりである。
・ガラス転移点(Tg)測定方法
JIS K7121:1987「プラスチックの転移温度測定方法」記載の方法により測定した。すなわち、示差走査熱量計装置DSC200型(セイコー電子工業(株)製)を用い測定容器に試料を10mg充填して、窒素ガス流量30ml/minのもと20℃/minの昇温速度で220℃まで昇温し10分間保持後取り出し室温にて急冷する。その後、再度、窒素ガス流量30ml/minのもと10℃/minの昇温速度で220℃まで昇温してガラス転移温度を測定し、中間点温度をガラス転移点とした。
・軟質樹脂の皮膜厚み測定方法
発泡粒子をほぼ2分割に切断し、切断面を四酸化ルテニウムとオスミウム酸にて染色固化後、切断面の拡大写真を透過型電子顕微鏡H−7600((株)日立製作所製)にて撮影し染色された軟質樹脂皮膜層の厚みを読み取った。
Figure 2005264121
[考察]
表1から、実施例品の衝撃荷重に対する耐割れ特性は比較例とくらべ大きく向上しており、本発明の優位性が示される。軟質樹脂の皮膜厚み(樹脂皮膜厚み)が薄い場合には融着率も低く、耐割れ特性に大きな向上は見られない。従って、軟質樹脂の皮膜厚みは0.5μm以上であることが好ましいことがわかる。

Claims (8)

  1. 発泡ポリスチレン系樹脂粒子の表面全面にガラス転移点が−20℃〜50℃である軟質樹脂の皮膜を有しているポリスチレン系樹脂発泡粒子。
  2. 軟質樹脂のガラス転移点が0℃〜30℃であることを特徴とする請求項1に記載のポリスチレン系樹脂発泡粒子。
  3. 軟質樹脂がエチレン−酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル系樹脂、またはゴム系樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリスチレン系樹脂発泡粒子。
  4. 軟質樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂であることを特徴とする請求項3に記載のポリスチレン系樹脂発泡粒子。
  5. 軟質樹脂の皮膜厚みが0.5〜10μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂発泡粒子。
  6. 軟質樹脂の皮膜厚みが0.5〜2.5μmの範囲であることを特徴とする請求項5に記載のポリスチレン系樹脂発泡粒子。
  7. 予備発泡したポリスチレン系樹脂粒子とガラス転移点が−20℃〜50℃である軟質樹脂エマルジョンとを混合して予備発泡粒子の表面全面に軟質樹脂エマルジョンを塗布し、それを乾燥して予備発泡粒子の表面全面に軟質樹脂皮膜を形成することを特徴とする軟質樹脂皮膜を有するポリスチレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂発泡粒子を型内に充填し、加熱し型内発泡させて発泡粒子同志を融着させて得られる全表面が軟質樹脂層で覆われたポリスチレン系樹脂発泡成形体。
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