JP5143799B2 - 酸洗性に優れたソリッドワイヤ用鋼線材およびその製造方法 - Google Patents

酸洗性に優れたソリッドワイヤ用鋼線材およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えばMAG溶接やサブマージアーク溶接等に適用される溶接用ソリッドワイヤや、タイヤ用ビードワイヤ等に適用されるソリッドワイヤ用鋼線材、およびその製造方法に関するものであり、特に軟化焼鈍を施しつつソリッドワイヤ用鋼線材を製造するに際して、軟化焼鈍条件を適切に制御することによって、ソリッドワイヤ用鋼線材を酸洗性に優れたものとする方法、およびこの方法によって得られるソリッドワイヤ用鋼線材に関するものである。
上記のような各種用途に適用されるソリッドワイヤ用鋼線材は、線径が大きい線材(原線)から酸洗、めっき、伸線等の工程を経て製造されている。こうしたソリッドワイヤ用鋼線材の製造においては、安価な海外原線を利用することが多くなっている。このような海外原線は、引張強度TSが高い高TS材であったり、表面品質の劣る線材であることが多い。こうしたことから、伸線時の負荷低減を目的とした軟化焼鈍工程が必須となる。
ソリッドワイヤ用鋼線材の素材となる原線には、成分系によってはSiやMnを多く含有するものであり、こうした原線を軟化焼鈍すると、表面酸化が生じ易いものとなる。通常、上記のように焼鈍後には、酸洗、めっき処理(例えばCuめっき)、伸線という工程を経ることになるのであるが、軟化焼鈍によって表面酸化が進行すると、めっきに適した清浄表面を出すためには、酸洗工程が増加し、コストアップの原因になる。
また、軟化焼鈍時には、しばしば内部酸化(粒界酸化)が発生することがある。この内部酸化とは、高温で鉄よりも平衡酸素圧が低い添加元素(Si,Ti等)が鋼材中(特に粒界中)で酸化する現象を指す。また鋼材表面にも酸化によってスケールが発生することになる。一般に、外層スケールと呼ばれる鋼材表面のスケールは、酸洗によって容易に除去できるが、内部酸化層(粒界酸化層)は鋼材内部に存在するため、酸洗による除去が非常に困難であり、酸洗においても内部酸化層が十分に除去できない場合には、めっき不良による歩留まり低下を招くことになる。焼鈍を施した後のスケールの構造を模式的に図1に示す。
鋼線材の脱スケール性(酸洗性)を改善する方法としては、一般的には非酸化性雰囲気で線材を軟化焼鈍する方法や、鋼材を還元性雰囲気で熱処理(焼鈍)する方法が採用されるが、その途中で酸化性雰囲気に切換えて熱処理した後放冷する方法(例えば、特許文献1)や、鋼材の表面を火炎によって局部加熱した後、化学的或は機械的手段によってスケールを除去する方法(例えば、特許文献2)等が提案されている。
しかしながら、これらの技術によっても、酸洗性が必ずしも良好になっているとは限らず、ソリッドワイヤ用鋼線材の酸洗性を更に改善するための技術の確立が望まれているのが実情である。
特公昭60−9085号公報 特開昭61−95718号公報
本発明はこうした従来技術における課題を解決する為になされたものであって、その目的は、軟化焼鈍を施しつつソリッドワイヤ用鋼線材を製造するに際して、軟化焼鈍条件を適切に制御することによって、ソリッドワイヤ用鋼線材を酸洗性に優れたものとする方法、およびこうした方法によって得られる酸洗性に優れたソリッドワイヤ用鋼線材を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明方法とは、ソリッドワイヤ用鋼線材を軟化焼鈍しつつ製造するに当り、質量%で、C:0.15%以下(0%を含まない)、Si:0.55〜1.1%、Mn:1.4〜2.6%、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.03%以下(0%を含まない)、およびCu:0.5%以下(0%を含まない)の他、Tiおよび/またはZr:合計で0.3%以下(0%を含まない)、Al:0.1%以下(0%を含まない)を含有し、残部が鉄および不可避的不純物である鋼線材を軟化焼鈍する際に、軟化焼鈍炉内の温度を700〜850℃に設定すると共に、軟化焼鈍炉内の酸素濃度を10容量%以下、水蒸気濃度を20容量%以下とし、且つこれら酸素濃度と水蒸気濃度が下記(1)式および(2)式の関係を満足するように調整し、60分以上、15時間以下で軟化焼鈍する点に要旨を有するものである。
Y≧0.02X-7.5388 …(1)
Y≧0.02X-0.301 …(2)
但し、X:軟化焼鈍炉内の酸素濃度(容量%)、Y:軟化焼鈍炉内の水蒸気濃度(容量%)、を夫々示す。
本発明方法においては、軟化焼鈍炉内の雰囲気は酸素濃度を1〜10容量%、水蒸気濃度を0.02〜20容量%に夫々調整することが好ましい。
一方、上記目的を達成し得た本発明のソリッドワイヤ用鋼線材とは、質量%で、C:0.15%以下(0%を含まない)、Si:0.55〜1.1%、Mn:1.4〜2.6%、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.03%以下(0%を含まない)、およびCu:0.5%以下(0%を含まない)を夫々含有する他、Tiおよび/またはZr:合計で0.3%以下(0%を含まない)、Al:0.1%以下(0%を含まない)を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、引張強度が400〜700MPaであり、且つ粒界酸化層厚さが15μm以下であると共に、外層スケールの厚さが70μm以下である点に要旨を有するものである。
ソリッドワイヤ用鋼線材(方法で用いる鋼線材も含む)には、必要によって更にMo:0.4%以下(0%を含まない)を含有するものも用いることができ、これによって、ソリッドワイヤの特性が更に改善される。また、本発明のソリッドワイヤ用鋼線材は、粒界酸化層の表面の凹凸差が15μm以下であることが好ましい。
本発明では、化学成分組成を適切に調整すると共に、焼鈍温度、焼鈍時間、焼鈍炉内雰囲気等を適切に制御することによって、粒界酸化層の形成を極力低減しつつ酸洗性に優れたソリッドワイヤが実現できた。
焼鈍を施した後のスケールの構造を模式的に示した説明図である。 酸素濃度および水蒸気濃度が鋼線材の特性に与える影響を示したグラフである。
ソリッドワイヤ用鋼線材の製造においては、安価であるが、表面品質が劣る高TS材や、Si,Mn等を多く含む材料(以下、「高TS材」で代表する)が用いられる。しかし、これらを用いて軟化焼鈍すると、表面酸化が生じやすいものとなる。通常、最終製品としてのソリッドワイヤは、Cuめっき等を施すことになるが、めっき密着性の観点からすれば、めっき前には表面が清浄であることが必要である。そのために、素材となるソリッドワイヤ用鋼線材(以下、単に「鋼線材」と呼ぶことがある)は、その表面に存在する酸化膜やスケールを極力除去する必要がある。ところが、特に上記のような鋼線材(高TS材、高Si,Mn材)を用いるときに酸洗性が悪い状態となる。
本発明者らは、上記のような鋼線材を軟化焼鈍したものでは酸洗性が悪くなる原因について、様々な角度から検討した。その結果、(a)鋼線材表面とスケールの界面にSiやMnの濃化層が生成して酸洗の障害となっていること、(b)軟化焼鈍によって、SiやMnの濃化層、粒界酸化が更に進行し、界面の凹凸も大きくなること、等が酸洗性を著しく劣化させる原因になっていることを突き止めた。
そして、生産性を上げるために軟化焼鈍を施しながらも、酸洗性の良好な鋼線材を実現するという観点から、スケール状況、鋼線材の化学成分組成、および焼鈍条件等について更に検討を進めた。その結果、鋼線材の酸洗性を良好にする上で、粒界酸化層(内部酸化層)と外層スケールの双方のバランスを図ることが極めて重要な要件であるとの知見が得られた。即ち、通常の焼鈍条件で鋼線材表面に形成される酸化層(外層スケール)では、マグネタイト(Fe34)主体のものが形成されるが、この様な酸化層では酸洗性が悪いものとなる。これに対して、ウスタイト(FeO)を主体とする酸化層(外層スケール)を形成させれば、酸洗性が良好なものとなる。
そして、外層スケールにおいては酸洗性に悪影響を及ぼし難いウスタイト(FeO)の成長を促進すると共に、外層スケールの成長促進によって、粒界酸化層厚さの低減を図ることができることになる。また、こうした状況を実現する手段としては、焼鈍時の温度や時間だけでなく、焼鈍炉内の酸化雰囲気(即ち、酸素濃度)および水蒸気雰囲気(即ち、水蒸気濃度)の制御が極めて重要になる。
高TS材を軟化焼鈍する場合には、十分に軟化させるために一般的には高温・長時間で焼鈍する方が良いと考えられる。しかしながら、焼鈍を高温・長時間で行なうと、外層スケールが厚くなり、酸洗性を劣化させる傾向がある。また、鉄の損失(以下、「鉄損」と呼ぶ)が大きくなり、酸洗液の劣化も著しくなる。これに対して、外層スケールを厚くしないように、低温・短時間で焼鈍すると、軟化が不十分となって所望の鋼線材が得られなくなり、また粒界酸化層が厚くなり、酸洗性を却って劣化させることになる。
一般的な焼鈍工程においては、スケールが生成しないような低酸素濃度で焼鈍を行なえば、外層スケール層が事実上無視できるので、酸洗性が良好になることが期待できる。しかしながら、本発明では、少なくともソリッドワイヤを軟化させる必要があるので、単純に低酸素濃度で焼鈍を行なうだけでは、その目的を達成することはできない。また、焼鈍は熱間圧延した鋼線材コイル等の高TS材を用いるので、元々鋼線材表面には鉄酸化物であるスケールが形成されている。従って、低酸素濃度の条件で焼鈍を施すだけでは、スケール自体から酸素が供給され、粒界酸化層が厚くなるので、酸洗性が改善されないことになる。
高温・高酸素濃度の加速酸化操業については、外層スケールが厚くなってスケール除去が煩雑になること、酸洗性が劣化すること、鉄損が大きくなる等の理由によって、従来では酸洗前処理等には適用されることはない。しかしながら、本発明者らは、焼鈍炉内の酸素濃度だけでなく、水蒸気濃度についても他の焼鈍条件に応じて工夫し、スケール性状と鋼線材表面を改善することによって、外層スケールが若干厚くなるものの、スケール内組成が制御されて却って酸洗性が良好になること、またそれに応じて粒界酸化層も薄くできるため、総合的に酸洗性が良好になることが判明したのである。
外層スケールは、焼鈍温度や時間によっては厚くなることもあるが、その条件を適正に調整することによって、スケールを過大に厚くすることなく生成させ、酸洗性を向上させ、鉄損も最小限に抑えることができる。また焼鈍炉内の酸素濃度や水蒸気濃度を制御することによって、鋼線材側への酸化が進行し、粒界酸化層をスケール化させることによって、最終的に残存する粒界酸化層厚さを薄くできたのである。これによって、(a)粒界酸化層厚さが従来に比べて格段に薄くすることができること、(b)外層スケール/鋼線材界面の凹凸やSi,Mn濃化層を減少して表面を平滑化できること、(c)酸洗性に良いスケール[(FeO)を主体とするスケール]が生成されること、等の利点がある。通常よりも外層スケールの厚さは多少厚くなるものの、酸洗性が良いスケールが厚くなることや、粒界酸化層が薄くなるという効果と相俟って、総合的に判断して酸洗性が向上することになる。
本発明方法では、上記した観点から、焼鈍温度および時間、焼鈍炉内部雰囲気(酸素濃度、水蒸気濃度)等の範囲を適切な範囲に設定したものであるが、これらの範囲限定理由は、次の通りである。
[焼鈍温度:700〜850℃]
焼鈍温度が700℃未満では、鋼材の軟化が不十分となり、850℃を超えるとスケールロスが大きくなって歩留まりが悪化することになる。焼鈍温度の好ましい下限は750℃であり、好ましい上限は800℃である。
[焼鈍時間:60分以上、15時間以下]
焼鈍温度が、60分未満では軟化が不十分となって、焼鈍としての効果が発揮されなくなる。一方、焼鈍時間が15時間を超えると、スケールロスが増加することになる。焼鈍時間の好ましい下限は3時間であり、好ましい上限は10時間である。
[焼鈍炉内の酸素濃度:10容量%以下]
酸素濃度が10容量%を超えると、スケールロスが大きくなって鋼線材(即ち、ソリッドワイヤ)の歩留まりが悪化することになる。酸素濃度は、好ましくは6容量%以下とするのがよい。一方、粒界酸化は非常に低い酸素濃度領域であっても発生するため、酸素濃度が1容量%未満であっても粒界酸化深さは十分に増加することになる。しかしながら、スケール成長はこの酸素濃度域では殆ど起こらないため、内部酸化のスケール化は困難になる。こうしたことから、酸素濃度が1容量%未満では、粒界酸化層の厚さが大きくなり、酸洗性が低下することになることが予想される。従って、酸素濃度は1容量%以上とすることが好ましい(より好ましくは2容量%以上)。
但し、酸素濃度が1容量%未満であっても、水蒸気濃度が高くなる或る領域では、内部酸化のスケール化させる効果は小さいが、水蒸気が内部に向かって起こるために、結果的に鋼線材側への酸化が進行し、外層スケールがそれほど厚くならず、粒界酸化層が薄くなるので、総合的に酸洗性が良好になる領域がある(この点については、後述する)。
[焼鈍炉内の水蒸気濃度:20容量%以下]
水蒸気濃度が20容量%を超えると、粒界酸化層の凹凸が大きくなり、酸洗性にむらが生じることになる。また焼鈍炉の壁面の損耗が大きくなるという不都合をも招くことになる。水蒸気濃度は、好ましくは10容量%以下とするのが良い。一方、水蒸気濃度が、0.02容量%未満であれば、水蒸気によるスケール成長が十分に得られず、粒界酸化深さの低減効果が発揮されにくくなることが予想される。従って、水蒸気濃度は0.02容量%以上とすることが好ましい(より好ましくは0.1容量%以上)。
但し、水蒸気濃度が0.02容量%未満であっても、酸素濃度が高くなる或る領域では、外層スケールが厚くなり過ぎずに(酸洗性をあまり劣化させずに)、スケール内組織が制御され、鋼線材側への酸化が進行し、粒界酸化層も若干薄くなることにより、総合的に酸洗性が良好になる領域がある(この点については、後述する)。
本発明者らは、酸素濃度や水蒸気濃度が低くなる領域において、その雰囲気が鋼線材の特性に与える影響についても検討した。その結果、上記のような領域においても、酸素濃度と水蒸気濃度のバランスによって、外層スケールの生成や鋼線材側への酸化が進行、粒界酸化層の厚さ等が変化し、鋼線材の特性が良好となる範囲があることが判明したのである。
即ち、本発明者らが、(a)酸素濃度が1容量%未満となる領域、(b)水蒸気濃度が0.02容量%未満となる領域について、鋼線材の特性が良好となる範囲について更に検討した。その結果、上記(a)については、水蒸気濃度が高くなる領域で下記(1)式の関係を満足する範囲、上記(b)については酸素濃度が高くなる領域で下記(2)式の関係を満足する範囲では、鋼線材の特性が良好となり得ることが判明した。尚、下記(1)式および(2)式は、実験的に求められた計算式である。
Y≧0.02X-7.5388 …(1)
Y≧0.02X-0.301 …(2)
但し、X:軟化焼鈍炉内の酸素濃度(容量%)、Y:軟化焼鈍炉内の水蒸気濃度(容量%)、を夫々示す。
本発明方法で素材として用いる鋼線材の引張強度TS(即ち、焼鈍前の引張強度TS)は、500〜800MPa程度であることが好ましい。即ち、引張強度TSが800MPaよりも大きくなると、伸線し難くなり、また無理に伸線しても断線する恐れがある。万が一断線すると、生産性を著しく低下させることになる。生産性や経済性を問題にしなければ、高温・長時間の軟化焼鈍によって軟化は可能であるが、外層スケールが過大になり過ぎ、鉄損、スケールによる酸洗液劣化等が顕著になって現実的な操業にそぐわない。伸線加工中に加工硬化することも考慮して、鋼線材の引張強度は800MPa以下とするのが良い。一方、引張強度TSが低くなる分には、大きな問題はないが、或る程度以下になれば巻取り性が悪くなり、コイル保持時に型崩れが生じる等の問題もあるので、500MPa以上とするのが良い。
本発明方法では、上記のような各条件を適切に設定して操業することによって、酸洗性に優れた鋼線材が実現でできるのであるが、こうして得られる鋼線材は、下記の要件を具備したものとなる。
[粒界酸化層厚さ:15μm以下]
酸洗性を決定する重要な要素が粒界酸化層厚さである。鋼線材を酸(酸洗液)に浸漬することによって、粒界酸化層は溶解するが、鋼線材の表面から均一に溶解するわけではない。酸は、界面にそって浸漬していくことになるが、その浸漬に一定時間を要することによって、鋼線材の酸洗性を劣化させることになる。通常、工業的レベルでは、鋼線材を酸に数分から十数分浸漬するが、こうした酸洗工程で除去できる粒界酸化層厚さは15μm程度である。上記本発明方法によって、得られる鋼線材では、粒界酸化層厚さが15μm以下のものとなる。この粒界酸化層厚さは、好ましくは10μm以下であり、より好ましくは5μm以下である。特に、粒界酸化層厚さを5μm以下にしたものでは、酸洗が簡略化できることになってその経済的効果が著しいものとなる。
[外層スケールの厚さ:70μm以下]
一般的な酸洗工程においては、外層スケールが薄い方が望ましい。酸による溶解時間が短縮できるだけでなく、鉄損も少なくてすみ、酸洗液の早期劣化も免れることができる。外層スケールは、酸洗液が浸漬することによって溶解するが、外層スケールが70μmよりも大きくなると、浸漬に時間がかかり溶解し難くなる。上記本発明方法によって、得られる鋼線材では、外層スケールの厚さが70μm以下のものとなる。この外層スケールの厚さは、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは30μm以下である。
[引張強度:400〜700MPa]
鋼線材として特性を発揮させるために、その引張強度TS(即ち、焼鈍後引張強度TS)は、400〜700MPaであることが必要である。即ち、引張強度TSが700MPaよりも大きくなると、伸線し難くなり、また無理に伸線しても断線する恐れがある。万が一断線すると、生産性を著しく低下させることになる。伸線加工中に加工硬化することも考慮して、鋼線材の引張強度は700MPa以下とする必要がある。一方、引張強度TSが低くなる分には、大きな問題はないが、或る程度以下になれば巻取り性が悪くなり、コイル保持時に型崩れが生じる等の問題もあるので、400MPa以上とする必要がある。
上記した方法によって得られた鋼線材(即ち、軟化焼鈍後の鋼線材)では、粒界酸化層の表面凹凸差が15μm以下(任意の300μm範囲)であることが好ましい。軟化焼鈍工程において、SiやMn等の酸化しやすい元素の含有量が多い鋼線材の場合、鋼線材とスケールの界面にSiやMnが濃化した層や粒界酸化層が形成される。これらは、酸洗工程において酸洗液の浸透を妨げ、酸洗性を悪化させることになる。上記したSi,Mn濃化層や、粒界酸化層の界面の凹凸が大きくなると、酸洗体の浸透が不均一となって酸洗性が劣化する。こうした観点から、本発明の鋼線材については、粒界酸化層の表面凹凸差が15μm以下(任意の300μm範囲)であることが好ましい。より好ましくは、10μm以下とするのが良い。
本発明の鋼線材は、その化学成分組成については、最終製品としてのソリッドワイヤの特性を発揮させるために、その化学成分組成を適切に調整する必要がある。その化学成分組成における各成分(元素)による範囲限定理由は次の通りである。
[C:0.15%以下(0%を含まない)]
Cは鋼材の強度を高めるために必要な元素であるが、その含有量が過剰になると、加工性が劣化するので、0.15%以下とする必要がある。尚、上記効果を発揮させためのC含有量の好ましい下限は、0.03%であり、好ましい上限は0.13%である。
[Si:0.55〜1.1%、Mn:1.4〜2.6%]
SiやMnは、安価に鋼材の強度を確保できる重要な元素であり、ソリッドワイヤに最低限必要な量とし、その下限をSi:0.55%、Mn:1.4%と規定した。しかしながら、これらの含有量が過剰になると、鋼材の靭性を損なうので、その上限をSi:1.1%、Mn:2.6%と規定した。尚、Si含有量の好ましい下限は、0.60%であり、好ましい上限は1.0%である。また、Mn含有量の好ましい下限は、1.45%であり、好ましい上限は2.5%である。
[P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.03%以下(0%を含まない)]
不可避的に混入するPは、微量の場合には鋼材の強度を高める作用を発揮するが、過剰に含有すると脆性を劣化させるので、0.03%以下(好ましくは0.02%以下)とする必要がある。またSは、硫化物系介在物(例えば、MnS)を形成し、これが鋼材の熱間圧延時に偏析することによって、鋼材を脆化させるので、0.03%以下(好ましくは0.02%以下)とする必要がある。
[Cu:0.5%以下(0%を含まない)]
Cuは、鋼材の強度を向上させたり、耐食性を向上させる働きがあるが、1356Kで液相となり、熱間圧延での変形時中にオーステナイト結晶粒界に侵入し、表面割れを発生させるので、その含有量は0.5%以下(好ましくは0.3%以下)とする必要がある。尚、上記効果を発揮させるためには、Cu含有量は0.001%以上とすることが好ましい。
[Tiおよび/またはZr:合計で0.3%以下(0%を含まない)]
TiおよびZrは、いずれも脱酸剤として含有されるが、これらの含有量(単独または合計)が0.3%を超えると、溶接金属の靭性が劣化することになる。尚、上記の効果を発揮させるためには、単独または合計で0.01%以上含有させることが好ましい。
[Al:0.1%以下(0%を含まない)]
Alは、脱酸剤として含有されるが、その含有量が0.1%を超えると、溶接金属の靭性が劣化することになる。尚、上記の効果を発揮させるためには、0.001%以上含有させることが好ましい。
本発明のソリッドワイヤ用鋼線材における基本成分は上記の通りであり、残部は鉄および不可避的不純物であるが、必要によって、Moを含有させることも有用である。Moを含有させるときの作用効果は次の通りである。
[Mo:0.4%以下(0%を含まない)]
Moは、鋼材の強度を高めたり、耐食性を高めるのに有用な元素であり、必要に応じて含有される。しかしながら、Mo含有量が過剰になると、鋼材の延性を損なうので0.4%以下とするのがよい。尚、こうした効果を発揮させるには、Moの含有量は0.001%以上とすることが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
下記表1に示す化学成分組成の各鋼種(鋼種A〜D)からなる鋼材を溶製した後、直径:5.5mmの線材コイルとした。この線材コイルを用い、ラボ装置にて様々な条件で軟化焼鈍行い、焼鈍後の鋼線材の酸洗液浸漬による酸洗性を評価した。軟化焼鈍処理は、ガス調整による雰囲気が可能な管状炉を用いて行なった。また、水蒸気については、水蒸気の入ったウエッターを所定の温度にあげ、ガスをバブリングすることによって湿潤ガスとし、炉内に導入した。このときの軟化焼鈍条件(酸素濃度X、水蒸気濃度Y、焼鈍温度、焼鈍時間)を、用いた鋼線材の種類(鋼種)を共に、下記表2、3に示す(試験No.1〜35)。
Figure 0005143799
Figure 0005143799
Figure 0005143799
焼鈍後の鋼線材について、光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)等により、粒界酸化層厚さ、外層スケール厚さ、表面凹凸差を測定する酸洗性について測定すると共に、酸洗性について評価した。これらの測定方法、および評価方法の詳細は下記の通りである。
[粒界酸化層厚さ、外層スケール厚さ、表面凹凸差の測定]
光学顕微鏡は市販の装置を用い、走査型電子顕微鏡は電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用い、加速電圧:20kV、撮影方法:反射電子像、観察倍率:300倍〜3000倍とし、3視野撮影し、画像から粒界酸化層厚さ(μm)、外層スケール厚さ(μm)、表面凹凸差(μm)を求めた。このとき、粒界酸化層厚さ(μm)は、平均値ではなく、撮影した3視野の最大の粒界酸化層厚さを算出し、15μm以下を「○」、15μm超を「×」として評価した(他は、3視野の平均値)。これは、粒界酸化層厚さが1箇所でも15μmよりも厚いところがあれば、その箇所が酸洗不十分となって、めっき剥離箇所になりやすいからである。
[酸洗性の評価]
焼鈍後の酸洗は、40℃で100g/Lの塩酸、15℃で100g/Lの塩化鉄溶液に鋼線材を順次浸漬することによって行なった。そして、酸洗後に外観評価を行なった。酸洗後の外観において、全体が灰白色を呈し、赤錆部や黒色、赤色等の点錆もない状態を酸洗性良好(評価:○)とした(赤錆部や黒色、赤色等の点錆がある状態:×)。
また、鋼線材の引張強度について、鋼線材を引張試験によって測定した。このとき、直径:5.5mmで焼鈍前・後の鋼線材を20〜30mmの長さに切断し、引張試験によって破断させ、破断時の最高強度をその材料の強度とした。
上記の測定結果(粒界酸化層厚さ、外層スケール厚さ、表面凹凸差)、および評価結果(酸洗性)を、鋼線材の引張強度(焼鈍前・後)を共に、下記表4、5に示す。
Figure 0005143799
Figure 0005143799
これらの結果から、次のように考察できる。まず化学成分組成が本発明で規定する範囲外にある鋼種(鋼種B、C)を用いたものでは(試験No.2、3:比較例)、SiやMnの影響によって、粒界酸化層の厚さが大きくなっており、希望する酸洗性が得られていないことが分かる。
また、本発明で規定する化学成分組成を満足する鋼種Aを用いた場合であっても、焼鈍炉内の酸素濃度X、水蒸気濃度Yを適切に調整しなかったもの(比較例)では、粒界酸化層や外層スケールの厚さが大きくなったり、好ましい要件である面凹凸差が大きくなっていることが分かる(試験No.5〜9、13、18、23、27)。また、焼鈍温度や焼鈍時間が適切な範囲を外れる場合には、焼鈍不足で十分なFeOが形成されず、酸洗性が良好でなかったり、鋼線材の軟化がしなかったり(試験No.28)、或は焼鈍過多となって外層スケールが過大に成長し、表面凹凸が顕著になって、酸洗性が劣化している(試験No.29)。
これに対して、本発明で規定する要件を満足するものでは(試験No.1、4、10〜12、14〜17、19〜22、24〜26、30〜35:実施例)、良好な酸洗性が発揮されていることが分かる。また、鋼種D(試験No.4)は、Moを含有しないものであるが、Moを含有する鋼種Aを用いたときと特性上殆ど差がなく、鋼種Aの代りに鋼種Dを用いても、同様の効果が発揮されていることが分かる。尚、試験No.28のものでは、強度(焼鈍後強度)が700MPaを超えているため、酸洗を行なわなかったものである(表中、「−」で示す)。
上記の結果に基づき、酸素濃度Xおよび水蒸気濃度Yが鋼線材の特性に与える影響(実施例と比較例の区別)を図2に示す(但し、焼鈍温度が異なる試験No.27,28のものを除く)。図2中、◆は比較例、■は実施例(但し、試験No.1、4、16は同じプロットとなる)を夫々示している。また、水蒸気濃度Yが高く且つ前記(1)式の関係を満足するもの(試験No.30〜32)を×、酸素濃度Xが高く且つ前記(2)式の関係を満足するもの(試験No.33〜35)を▲で示している。
図2中、AはY=0.02X-7.5388のライン、BはY=0.02X-0.301のラインを夫々示している。この結果から明らかなように、焼鈍炉内の酸素濃度Xと水蒸気濃度Yを所定の関係を満足するように適切に調整することによって(図2中、本発明で規定する範囲にはハッチングを付してある)、酸素濃度Xや水蒸気濃度Yが低い領域であっても、良好な特性を発揮する鋼線材が得られていることが分かる。

Claims (5)

  1. ソリッドワイヤ用鋼線材を軟化焼鈍しつつ製造するに当り、質量%で、C:0.15%以下(0%を含まない)、Si:0.55〜1.1%、Mn:1.4〜2.6%、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.03%以下(0%を含まない)、およびCu:0.5%以下(0%を含まない)を夫々含有する他、Tiおよび/またはZr:合計で0.3%以下(0%を含まない)、Al:0.1%以下(0%を含まない)を含有し、残部が鉄および不可避的不純物である鋼線材を軟化焼鈍する際に、軟化焼鈍炉内の温度を700〜850℃に設定すると共に、軟化焼鈍炉内の酸素濃度を10容量%以下、水蒸気濃度を20容量%以下とし、且つこれら酸素濃度と水蒸気濃度が下記(1)式および(2)式の関係を満足するように調整し、60分以上、15時間以下で軟化焼鈍することを特徴とする酸洗性に優れたソリッドワイヤ用鋼線材の製造方法。
    Y≧0.02X-7.5388 …(1)
    Y≧0.02X-0.301 …(2)
    但し、X:軟化焼鈍炉内の酸素濃度(容量%)、Y:軟化焼鈍炉内の水蒸気濃度(容量%)、を夫々示す。
  2. 軟化焼鈍炉内の酸素濃度を1〜10容量%、水蒸気濃度を0.02〜20容量%に調整する請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記鋼線材は、更にMo:0.4%以下(0%を含まない)を含有するものである請求項1または2に記載の製造方法。
  4. ソリッドワイヤ用鋼線材であって、質量%で、C:0.15%以下(0%を含まない)、Si:0.55〜1.1%、Mn:1.4〜2.6%、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.03%以下(0%を含まない)、およびCu:0.5%以下(0%を含まない)を夫々含有する他、Tiおよび/またはZr:合計で0.3%以下(0%を含まない)、Al:0.1%以下(0%を含まない)を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、引張強度が400〜700MPaであり、且つ粒界酸化層厚さが15μm以下であると共に、外層スケールの厚さが70μm以下であることを特徴とする酸洗性に優れたソリッドワイヤ用鋼線材。
  5. 更にMo:0.4%以下(0%を含まない)を含有するものである請求項4に記載のソリッドワイヤ用鋼線材。
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