JP5143412B2 - 水中油型乳化化粧料の製造方法 - Google Patents

水中油型乳化化粧料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は水中油型乳化化粧料及びその製造方法、特に金属酸化物を紫外線防御剤として含有する乳化化粧料における使用感触及び紫外線防御効果の改善に関する。
酸化亜鉛、酸化チタン等の金属酸化物粉末は、優れた紫外線散乱効果を有することが知られており、従来、紫外線防御効果を得る目的で、各種の化粧料に配合されている。特に、日焼け止めを主な目的とする化粧料では、より強い紫外線防御能が要求され、これらの金属酸化物粉末を製剤中に多量に配合する必要がある。また、汗等によって流れ落ちてしまうことのないよう、製剤の耐水性も要求される。このため、従来の日焼け止め用化粧料では、通常、予めこれらの金属酸化物粉末の表面に疎水化処理を施した上で、油中水(W/O)型基剤の油相中に配合することで、金属酸化物粉末の多量配合を可能とし、さらに優れた製剤の耐水性を得ている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかしながら、油中水(W/O)型の基剤は、使用感触があまりよくないことから、さらなる改善が求められている。
これに対して、水中油(O/W)型の製剤の場合には、従来の油中水(W/O)型の製剤と比較して優れた使用感触が得られるため、このような水中油型の乳化化粧料の開発も進められている(例えば、特許文献4,5参照)。しかしながら、内相の油相中に金属酸化物粉末を配合する場合には、配合可能な量が制限されてしまうため、十分な紫外線防御効果を得ることは難しい。また、外相の水相中に金属酸化物粉末を配合した場合には、水相中に均一に分散させる必要があり、この結果、どうしても耐水性に劣ってしまうこととなる。加えて、親水性の金属酸化物粉体では、使用時に肌上できしみ感を生じてしまう恐れもある。また、特に紫外線防御効果の高い酸化亜鉛粉末では、未処理で水相中に配合した場合に、亜鉛イオンの溶出も懸念される。
特開平5−139930号公報 特開2004−224757号公報 特開平10−194945号公報 特開2005−272389号公報 特開2004−525102号公報
本発明は前記従来技術の課題に鑑みて行われたものであり、その目的は、使用感触及び紫外線防御効果に優れた水中油型の乳化化粧料を提供することにある。
本発明にかかる水中油型乳化化粧料の製造方法は、化粧料処方中に、金属酸化物からなる基粉体の表面上に下記一般式(1)で示されるモノマー(A)を構成モノマー全量中70モル%以上含有するポリマーが被覆された表面処理粉体と、塩基性化合物を該処方がpH10以上となる量配合し、該塩基性化合物を中和し得る高級脂肪酸又は高級脂肪酸塩を配合せず、該処方の水相中に該表面処理粉体を分散する表面処理粉体分散工程
を備えることを特徴とするものである。
(式中、R は水素又は炭素数1〜3のアルキル基、R は炭素数4〜22のアルキレン基、X は−NH−基又は酸素原子、M は水素又は1価の無機又は有機カチオンを表す。)
た、前記水中油型乳化化粧料の製造方法において、さらに前記表面処理粉体分散工程の後、前記処方中に前記高級脂肪酸を除く酸性化合物を配合してpHを8〜9となるように調整するpH調整工程を備えることが好適である。
また、前記水中油型乳化化粧料の製造方法において、前記表面処理粉体における金属酸化物からなる基粉体が、酸化亜鉛粉体及び/又は酸化チタン粉体であることが好適である。
また、前記水中油型乳化化粧料の製造方法において、前記表面処理粉体に被覆するポリマーが、さらに上記一般式(2)に示されるモノマー(B)を構成モノマーとして含有することが好適である。
(式中、R は水素又は炭素数1〜3のアルキル基、R は炭素数1〜4のアルキレン基、X は−NH−基又は酸素原子、M は水素又は1価の無機又は有機カチオンを表す。)
また、前記水中油型乳化化粧料の製造方法において、前記表面処理粉体における金属酸化物基粉体に対するポリマーの被覆量が質量比で、ポリマー:基粉体=5:95〜40:60であることが好適である。

本発明によれば、金属酸化物基粉体の表面上に特定構造のポリマーを被覆した表面処理粉体を、塩基性化合物とともに水中油型乳化化粧料処方中に配合することによって、該処方の水相中に該表面処理粉体を均一に分散することが可能となり、これにより得られた水中油型乳化化粧料は、使用感触に優れているとともに、該金属酸化物による優れた紫外線防御効果が得られる。また、酸性化合物を配合して系のpHを調整することで、さらに紫外線防御効果が向上し、製剤の耐水性も改善される。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳述する。
本発明にかかる水中油型乳化化粧料は、金属酸化物からなる基粉体の表面上に下記一般式(1)で示されるモノマー(A)を構成モノマーとして含有するポリマーが被覆された表面処理粉体と、塩基性化合物とを水相中に含有し、該表面処理粉体が水相中に分散していることを特徴とするものである。
表面処理粉体
・金属酸化物基粉体
本発明に用いられる表面処理粉体は、金属酸化物からなる基粉体の表面上に上記一般式(1)で示されるモノマー(A)を構成モノマーとして含有するポリマーが被覆されたものである。
金属酸化物からなる基粉体は、特に限定されるものではないが、例えば、紫外線防御剤として広く用いられている酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化タングステン等の金属酸化物粉体を用いることができる。これらのうち、特に酸化亜鉛粉体又は酸化チタン粉体を好適に用いることができる。また、金属酸化物基粉体としては、未処理の金属酸化物粉体のほか、予めシリカやアルミナ等が被覆された金属酸化物粉体を用いてもよく、さらには公知の疎水化処理剤により予め処理した金属酸化物粉体を用いてもよい。疎水化処理剤としては、例えば、高級脂肪酸(ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸)、高級脂肪酸デキストリン(ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン)、変性シリコーン(アミノ変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン)、シランカップリング剤(メチルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン)、パーフルオロアルキルリン酸等が挙げられる。
また、金属酸化物基粉体としては、調製品あるいは市販品を用いてもよく、市販品としては、例えば、FINEX−50,75(未処理酸化亜鉛,いずれも堺化学社製)、MZ−500(未処理酸化亜鉛,テイカ社製)、AZO−BS(アルミナ被覆酸化亜鉛,正同化学社製),Activox C−80(シリカ被覆酸化亜鉛,Harcross Duhram社製),LU−173(シリカ被覆酸化亜鉛,石原産業社製)、TTO−51(A)(水酸化アルミニウム被覆酸化チタン,石原産業社製)、TTO−51(C)(水酸化アルミニウム、ステアリン酸被覆酸化チタン,石原産業社製)、MT−100TV(ステアリン酸アルミニウム処理酸化チタン,テイカ社製)等が挙げられる。
・ポリマー
本発明において、表面処理剤として用いられるポリマーは、前記一般式(1)で示されるモノマー(A)を構成モノマーとして含有するポリマーである。
一般式(1)に示されるモノマー(A)は、アクリル酸あるいはアルキル置換アクリル酸、又はアクリルアミドあるいはアルキル置換アクリルアミドにおいて脂肪酸が付加された化合物である。一般式(1)において、Rは水素又は炭素数1〜3のアルキル基である。Rがアルキル基である場合には直鎖状、分岐状いずれのものでも良い。Rは、水素又はメチル基であることが好ましい。また、一般式(1)において、Rは炭素数4〜22のアルキレン基である。アルキレン基は直鎖状、分岐状いずれのもので良い。Rとしては、例えば、炭素数8のオクチレン基、11のウンデシレン基、12のドデシレン基が挙げられる。また、Rとしては、構造中に芳香族環や炭素−炭素二重結合を含んでいてもよく、例えば、ビニレン基、メチルフェニレン基、ビニルフェニレン基等であっても構わない。また、一般式(1)において、Xは−NH−基又は酸素原子であり、特に−NH−基であることが好ましい。また、一般式(1)において、Mは水素又は1価の無機又は有機カチオンである。1価の無機又は有機カチオンはカルボン酸の塩を形成し得るものであればよく、1価の無機カチオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン等が挙げられ、また、1価の有機カチオンとしては、例えば、アンモニウムイオン、モノエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオン等が挙げられる。なお、Mに関しては、ポリマー製造後、希塩酸あるいは希水酸化ナトリウム溶液等を適当量用いて、カルボン酸(M=水素)あるいはナトリウム塩(M=ナトリウム)の形に可逆的に変換することも可能である。
本発明に用いられるモノマー(A)としては、例えば、11−メタクリルアミドウンデカン酸、8−アクリルアミドオクタン酸、12−アクリルアミドドデカン酸、12−メタクリルアミドドデカン酸、3−{4−[(メタクリロキシ)メチル]フェニル}アクリル酸等が挙げられる。なお、本発明のポリマーにおいては、前記モノマー(A)の1種又は2種以上を構成モノマーとすることができる。
本発明に用いられるポリマーにおいては、前記モノマー(A)を構成モノマー全量中70モル%以上含有していることが好適である。モノマー(A)が70モル%未満であると、疎水性−親水性の調整効果が小さく、粉体に対して所望の性能を付与することができない場合がある。また、モノマー(A)が90モル%以上であることが特に好適である。なお、本発明に用いられるポリマーにおいては、前記モノマー(A)が構成モノマーの全量を占めていても構わない。
また、本発明に用いられるポリマーとしては、前記モノマー(A)以外の構成モノマーとして、さらに前記一般式(2)に示されるモノマー(B)を好適に用いることができる。
一般式(2)に示されるモノマーは、アクリル酸あるいはアルキル置換アクリル酸、又はアクリルアミドあるいはアルキル置換アクリルアミドにおいてアルキルスルホン酸が付加された化合物である。一般式(2)において、Rは水素又は炭素数1〜3のアルキル基である。Rがアルキル基である場合には直鎖状、分岐状いずれのものでも良い。Rは、水素又はメチル基であることが好ましい。また、一般式(2)において、Rは炭素数1〜4のアルキレン基である。アルキレン基は直鎖状、分岐状いずれのもので良い。Rとしては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基が挙げられ、特にエチレン基、プロピレン基であることが好ましい。また、一般式(2)において、Xは−NH−基又は酸素原子であり、特に−NH−基であることが好ましい。また、一般式(2)において、Mは水素又は1価の無機又は有機カチオンである。1価の無機又は有機カチオンはスルホン酸の塩を形成し得るものであればよく、1価の無機カチオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン等が挙げられ、また、1価の有機カチオンとしては、例えば、アンモニウムイオン、モノエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオン等が挙げられる。なお、Mに関しては、ポリマー製造後、希塩酸あるいは希水酸化ナトリウム溶液等を適当量用いて、スルホン酸(M=水素)あるいはナトリウム塩(M=ナトリウム)の形に可逆的に変換することも可能である。
一般式(2)に示されるモノマーとしては、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−メタクリロキシプロパンスルホン酸カリウム等が挙げられる。
なお、本発明に用いられるポリマーにおいては、上記一般式(2)に示されるモノマー(B)の1種又は2種以上を構成モノマーとすることができる。
また、本発明に用いられるポリマーにおいては、前記モノマー(B)を構成モノマー全量中1〜30モル%含有していることが好適である。モノマー(B)が1モル%未満であると配合による効果が得られず、30モル%を超えると相対的にモノマー(A)の含有量が減少してしまい、粉体に対して所望の性能を付与することができない場合がある。
また、本発明に用いられるポリマーは、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記モノマー(A),(B)以外のモノマーを構成モノマーとして含有することもできる。含有量は、構成モノマー全量の30モル%以下の範囲であればよく、例えば、1〜20モル%程度含有することができる。このようなモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチルアクリルアミド、メチルメタクリルアミド、ジメチルメタクリルアミド、エチルアクリルアミド、エチルメタクリルアミド、ジエチルメタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、ε―カプロラクタム、ビニルアルコール、無水マレイン酸、N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリル酸、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、N,N’−ジメチルアクリルアミド、スチレン等が挙げられる。
本発明に用いられるポリマーは、上記モノマーを含有する各種モノマーを公知の重合方法を用いて重合することにより得ることができる。例えば、均一溶液重合法、不均一溶液重合法、乳化重合法、逆相乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合法、沈殿重合法等を用いることができる。例えば、均一溶液重合法の場合には、各種モノマーを溶媒中に溶解し、窒素雰囲気下、ラジカル重合開始剤を添加して加熱撹拌することにより本発明のポリマーを得ることができる。なお、ポリアクリル酸あるいはポリアクリルアミドに官能基を付加させるポストモディフィケーションによって、本発明のポリマーを得ることも可能である。
重合の際に用いられる溶媒としては、各種モノマーを溶解又は懸濁し得るものであればいかなる溶媒でも用いることが可能であり、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、デカン、流動パラフィンなどの炭化水素系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等の塩化物系溶媒などの他、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上混合して用いてもよい。通常、用いる重合開始剤の開始温度よりも沸点が高い溶媒を選択することが好適である。
重合開始剤としては、ラジカル重合を開始する能力を有するものであれば特に制限はなく、例えば、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル等のアゾ系化合物の他、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸系重合開始剤が挙げられる。なお、これらの重合開始剤によらずとも、光化学反応や、放射線照射等によっても重合を行うことができる。重合温度は各重合開始剤の重合開始温度以上とする。例えば、過酸化物系重合開始剤では、通常50〜70℃程度とすればよい。
重合時間は特に制限されないが、通常30分〜24時間程度である。比較的高分子量のポリマーを得たい場合には、24時間程度反応させることが望ましい。反応時間が短すぎると未反応のモノマーが残存し、分子量も比較的小さくなることがある。本発明のポリマーの平均分子量は特に制限されず、オリゴマー以上の重合度を有していれば目的とする効果を発揮し得るが、特に平均分子量3000〜10万程度であることが好ましい。なお、2種以上のモノマーを混合して重合を行なうことにより、通常は各種モノマーがランダム状に付加されたコポリマーが得られる。
本発明に用いられるポリマーは、ポリマー側鎖に前記モノマー(A)に由来するカルボキシル基を有しており、このカルボキシル基は、酸性〜中性の条件下では疎水性のカルボン酸(−COOH)、塩基性条件下では親水性のカルボキシレートイオン(−COO)に変化する。このため、このポリマーによって粉体の表面を処理した処理粉体は、例えば、酸性〜中性環境において疎水性、塩基性環境において親水性といったように、pH応答性の疎水性−親水性変化を示すようになると考えられる。
また、前記モノマー(A)に加えて、さらに前記モノマー(B)を構成モノマーとして有するポリマーは、ポリマー側鎖に前記モノマー(B)に由来するスルホン酸基を有しており、このスルホン酸基は、非常に幅広いpH範囲において親水性のスルホネートイオン(−SO )として存在する。したがって、構成モノマー中の前記モノマー(A)とモノマー(B)のモノマー比率を適宜調整してポリマーを製造することにより、粉体に付与する疎水性−親水性のバランスを好適に調整することが可能となる。例えば、粉体に付与する親水性を高めようとした場合には前記モノマー(B)の割合を増やせばよく、反対に疎水性を高めようとした場合には前記モノマー(A)の割合を増やせばよい。また、前記モノマー(B)を適当量用いることによって、粉体へのポリマーの吸着性を高めることもできる。
本発明に用いられるポリマーは、モノマー(A)とモノマー(B)との割合がモル比で(A):(B)=70:30〜99.9:0.1となるように調整することが好適である。モノマー(A)の割合が70:30より少ないと、表面処理粉体が親水性に偏ってしまうため、十分な疎水性を付与することができない場合があり、一方でモノマー(A)の割合が99.9:0.1より多いと、粉体の表面にポリマーが吸着しにくくなり、粉体の安定性に悪影響を与える場合がある。
本発明に用いられる表面処理粉体において、粉体に対するポリマーの被覆量は、特に限定されるものではないが、好ましくは、質量比でポリマー:基粉体=5:95〜40:60、より好ましくは7:93〜30:70である。5:95よりポリマーの被覆量が少ないと、基粉体に対して所望の性能を付与することができない場合があり、40:60より被覆量が多いと、化粧料として用いた場合の使用感等について悪影響を与える場合がある。
本発明に用いられる表面処理粉体において、金属酸化物基粉体の表面処理は、通常の処理方法により用いればよく、その方法は特に限定されるものではない。例えば、上記ポリマーによって金属酸化物基粉体を処理する場合には、ポリマーをエチルアルコール等の適当な溶媒中に溶解し、この溶液中に粉体を混合、攪拌した後、溶媒を留去する方法、あるいはポリマーを高級アルコール等の不揮発性油分に溶解したものを直接混合攪拌する方法が挙げられる。また、水中油型乳化化粧料の製造過程において、ポリマーを金属酸化物基粉体を含む基剤中に直接混合攪拌してもよい。
本発明にかかる水中油型乳化化粧料において、上記表面処理粉体の配合量は、特に限定されるものではないが、化粧料全量中3質量%以上であることが好ましく、特に5〜95質量%であることが好ましい。配合量が3質量%未満では本発明の効果が得られない場合がある。
なお、本発明にかかる水中油型乳化化粧料は、以上のようにして得られた表面処理粉体を、塩基性化合物とともに化粧料処方中に配合することによって、該処方の水相中に該表面処理粉体が均一に分散されているものである。このため、本発明にかかる水中油型乳化化粧料においては、塩基性化合物を水相中に含有している。
塩基性化合物
本発明に用いられる塩基性化合物は、水中に溶解した際に塩基性を示す化合物であれば特に限定されるものではないが、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、アンモニア、トリエタノールアミン等が挙げられ、これらのうち、水酸化カリウムを特に好適に用いることができる。
本発明に用いられる表面処理粉体に被覆されるポリマーは、塩基性条件下では親水性に変化する。このため、表面処理粉体を、塩基性化合物とともに化粧料処方中に配合することによって、当該表面処理粉体が親水性を示すこととなり、該処方の水相中に該表面処理粉体を均一に分散することが可能となる。また、粉体表面のポリマーが静電反発を生じることにより、一旦分散した表面処理粉体同士は再凝集しにくく、長期間にわって高い分散性が維持される。そして、これにより得られた水中油型乳化化粧料は、水中油型乳化基剤による優れた使用感触を有するとともに、水相中に均一に分散された金属酸化物粉体による優れた紫外線防御効果が得られる。塩基性化合物の配合量は、特に限定されるものではないが、pH10以上となる量配合することが好適である。塩基性化合物配合後のpHが10未満であると、表面処理粉体の分散性に劣り、この結果、所望の紫外線防御効果が得られない場合がある。なお、本発明にかかる水中油型乳化化粧料においては、水相中、塩基性化合物そのままの状態、あるいは塩基性化合物と後述する酸性化合物との中和により生じた塩の状態、もしくはその両者が混在した状態で含有している。
また、本発明にかかる水中油型乳化化粧料は、前記塩基性化合物を中和し得る高級脂肪酸又は高級脂肪酸塩を含有していないことが好ましい。例えば、化粧料処方中にこのような高級脂肪酸が配合された場合には、前記塩基性化合物との中和反応により、高級脂肪酸塩(石鹸)を生成する。この高級脂肪酸塩は、表面処理粉体を水相中に分散しやすくする反面、製剤の耐水性を著しく低下させてしまうこととなる。本発明に用いられる表面処理粉体は、このような高級脂肪酸又は高級脂肪酸塩を用いることなく、水相中に均一に分散することを可能としたものであり、製剤の耐水性の観点からは、むしろ高級脂肪酸又は高級脂肪酸塩を配合しないことが好適である。なお、このような塩基性化合物を中和し得る高級脂肪酸とは、具体的には、炭素数12以上の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸である。
また、上記塩基性化合物の配合により塩基性となった化粧料処方は、さらに前記高級脂肪酸を除く酸性化合物を適宜配合することにより、人体への適用に適切なpHへと調整することが好ましい。そして、このような酸性化合物を配合した場合、剰余の塩基性化合物は、酸性化合物との反応により塩を生じる。このため、本発明にかかる水中油型乳化化粧料においては、塩基性化合物は、塩基性化合物単独及び/又は塩基性化合物と酸性化合物との中和により生じる塩として含有している。
酸性化合物
本発明に用いられる酸性化合物は、前記高級脂肪酸を除いて、水中に溶解した際に酸性を示す化合物であれば特に限定されるものではないが、例えば、アスコルビン酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、ピロリドンカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、酪酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等が挙げられ、これらのうち、クエン酸を特に好適に用いることができる。
なお、本発明にかかる水中油型乳化化粧料においては、酸性化合物の配合によりpHを酸性〜中性領域へと戻すことで、人体への適用に適切なpHとなるばかりでなく、さらに紫外線防御効果が向上し、加えて製剤の耐水性も改善される。より具体的には、酸性化合物を配合してpHを8〜9となるように調整することが好適である。pHが8未満、あるいは9を超える場合には、所望の紫外線防御効果、耐水性が得られない場合がある。なお、本発明にかかる水中油型乳化化粧料において、酸性化合物を配合した場合、酸性化合物そのままの状態、あるいは酸性化合物と塩基性化合物との中和により生じた塩の状態、もしくはその両者が混在した状態で含有している。
また、本発明にかかる水中油型乳化化粧料においては、上記必須成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、通常化粧料に用いられる水、油分、粉体(未処理)、界面活性剤、フッ素化合物、樹脂、粘剤、防腐剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤等の成分を配合することができる。
本発明にかかる水中油型乳化化粧料の使用用途は、特に限定されるものではないが、例えば、ローション、乳液、クリーム、ファンデーション、口紅、リップクリーム、ヘアスプレー、ムース、日焼け止めまたは日焼け用クリーム、アイライナー、マスカラ、毛髪または爪の手入れ用化粧料、ボディークリーム、ボディーメーキャップ製剤等、種々の製品に応用することが可能である。また、これらのうち、特に日焼け止め用の化粧料として好適に用いることができる。
以下に本発明の実施例を挙げて、本発明について更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず最初に、本発明に用いるポリマーの合成方法、及びポリマーを被覆した表面処理粉体の製造方法について説明する。
合成例1:12−メタクリルアミドドデカン酸(MAD)/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)コポリマー(90/10)
12−メタクリルアミドドデカン酸(MAD)46.2g(163mmol)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS:シグマ−アルドリッチ・ジャパン社製)3.8g(18.3mmol)、水酸化ナトリウム0.73g(18.3mmol)、ジメチル−2,2’−アゾビス−2−プロピオン酸メチル(和光純薬工業社製)1.5g(6.5mmol)を、エタノール127.5g、水22.5gの混合溶媒に溶解した。60分間窒素をバブルして脱気を行ない、セプタムで容器に蓋をして78℃で22時間加熱して重合した。減圧乾燥の後、ランダム状のMAD/AMPSコポリマー(90/10)50.4gを得た。重量平均分子量は25400だった。
MAD/AMPSコポリマー/酸化亜鉛粉体(7%)
イソプロパノール180g中に、酸化亜鉛粉体(未処理酸化亜鉛,MZ−500:テイカ社製)69.75gを添加混合し、分散した。別途、イソプロパノール90g中に上記合成例1により製造したMAD/AMPSコポリマー(90/10)5.25gを溶解し、酸化亜鉛粉体を分散させたイソプロパノールに添加し、撹拌させる。これを減圧乾燥させて、MAD/AMPSコポリマー(90/10)7%処理酸化亜鉛粉体74.3gを得た。
MAD/AMPSコポリマー/酸化チタン粉体(7%)
イソプロパノール180g中に、酸化チタン粉体(未処理酸化チタン:テイカ社製)69g、オクチルトリエトキシシラン(日本ユニカー社製)0.75gを添加混合し、分散した。別途、イソプロパノール90g中に上記合成例1により製造したMAD/AMPSコポリマー(90/10)5.25gを溶解し、酸化亜鉛粉体を分散させたイソプロパノールに添加し、撹拌させる。これを減圧乾燥させて、MAD/AMPSコポリマー(90/10)7%処理酸化チタン粉体74.0gを得た。
表面処理酸化亜鉛粉体の水中油型乳化化粧料への配合
本発明者らは、以上のようにして得られたMAD/AMPSコポリマー/酸化亜鉛粉体
を用い、水中油型乳化化粧料中への配合を試み、紫外線防御能及び使用感触の評価を行った。試験に用いた各種化粧料の組成と評価結果とを併せて下記表1に、紫外線防御能の評価結果を図1に示す。なお、評価基準は下記のとおりである。
紫外線防御能
未塗布の皮膚代替膜(J.Soc.Cosmet.Chem.Jpn.37(1)10−16(2003)参照)をアルコールで洗浄し、U−3500型自記分光光度計(日立製作所製)により、異なる3点の吸光度を測定して得られた透過率をブランクとした。各試験例の水中油型乳化化粧料0.05gをはかりとり、上記皮膚代替膜に指で1.5分間かけて塗布し、15分間乾燥させて、上記U−3500型自記分光光度計により、異なる3点の吸光度を測定した。測定値からブランクの値を差し引いて、吸光度Eを算出した。紫外線防御能は、310nmもしくは360nmの波長に対する吸光度Eの大きさから評価した。
耐水性
上記測定後の製剤を塗布した皮膚代替膜を洗濯機の内槽に貼り付け、15分間水道水で洗浄し、30分間乾燥させた後、上記U−3500型自記分光光度計により、異なる3点の吸光度を測定した。上記試験同様にして、洗浄後の吸光度Ewashを算出し、耐水性を評価した。
使用感触
各試験例の水中油型乳化化粧料を使用した際の使用感触について、専門パネラー10名により実使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。
<評価基準>
◎…パネラー8名以上が、使用感触がよいと認めた。
○…パネラー6名以上8名未満が、使用感触がよいと認めた。
△…パネラー3名以上6名未満が、使用感触がよいと認めた。
×…パネラー3名未満が、使用感触がよいと認めた。
(製法) (1)と(2)を70℃に加熱し、(3)を添加し、70℃,9000rpmで1分間分散した。次いで、(4)〜(8)を添加して、70℃,9000rpmで1分間分散した。予め70℃で加熱溶解した(9)〜(12)を混合・乳化し、さらに(13)、(14)を加えて、70℃,9000rpmで1分間分散した。30℃まで攪拌冷却し、脱気して、水中油型乳化化粧料を得た。
上記表1及び図1に示すように、MAD/AMPS(90/10)コポリマーを被覆した表面処理酸化亜鉛粉体を配合した試験例2〜4において、特に水酸化カリウムを比較的多く配合した試験例4では、非常に優れた紫外線防御効果が得られた。このことから、MAD/AMPSコポリマーで表面処理した粉体を用いることにより、粉体の配合量が多いにもかかわらず、これらが凝集することなく、非常に均一に分散されていることが示唆される。なお、水酸化カリウム量の比較的少ない試験例2においては、未処理酸化亜鉛粉体を用いた試験例1と比べても、紫外線防御能に劣るものであった。これは、水酸化カリウムの配合量が少なすぎたために、粉体に被覆されるポリマーを親水性に変化させるのに十分でなかったものと考えられる。本発明者らが、さらに詳しく検討を行ったところ、系のpHが10以上となる量の塩基性化合物(水酸化カリウム)を配合することにより、表面処理粉体を水相中に高分散させることができ、この結果、高い紫外線防御効果が得られることがわかった。
高級脂肪酸の抜去
以上に示した試験例により得られた水中油型乳化化粧料においては、粉体の分散剤として、高級脂肪酸が配合されている(塩基性化合物とともに処方されることで、高級脂肪酸塩(石鹸)として機能する)が、高級脂肪酸の配合は、粉体の分散性を向上する反面、製剤の耐水性を著しく悪化させてしまう可能性がある。そこで、本発明者らは、水中油型乳化化粧料処方中からの高級脂肪酸の抜去を試み、上記試験と同様にして、紫外線防御能及び使用感触の評価を行った。試験に用いた各種化粧料の組成と評価結果とを併せて下記表2に、紫外線防御能の評価結果を図2に示す。なお、評価基準は以上に示した通りである。
(製法) (8)を用いないほかは、表1の製法と同様である。
上記表2及び図2に示すように、水酸化カリウムを適当量配合した試験例6及び7においては、通常、粉体の分散剤として用いられている高級脂肪酸(塩)を配合することなく、粉体を高分散することができ、この結果、優れた紫外線防御効果が得られることが明らかとなった。また、上記試験例においては、化粧料処方中から高級脂肪酸を抜去することにより、製剤の耐水性も改善されているものと考えられる。
pHの調整
また、以上に示した試験例により得られた水中油型乳化化粧料は、いずれも水酸化カリウムの配合によりpH10〜11程度の塩基性を示しており、人体への適用に適しているものとは言い難い。そこで、本発明者らは、クエン酸の添加により水中油型乳化化粧料の最終pHの調整を行なった上で、上記試験と同様にして、紫外線防御能及び使用感触の評価を行った。試験に用いた各種化粧料の組成と評価結果とを併せて下記表3に、紫外線防御能の評価結果を図3に、さらに耐水性(水による洗浄後の紫外線防御能)の評価結果を図4に示す。なお、評価基準は以上に示した通りである。
(製法) 表1の製法と同様であり、最終的に(15)を配合することでpHの調整を行った。
上記表3及び図3に示すように、特にクエン酸を適当量配合した試験例12及び13においては、クエン酸を配合していない試験例7と比較して、紫外線防御能がさらに改善していることが認められた。本発明者らがさらに検討を行ったところ、系のpHが8〜9となる量の酸性化合物(クエン酸)を配合することで、特に高い紫外線防御効果が得られることが明らかとなった。
また、図4に示すように、試験例10〜15においては、いずれも水洗浄によって紫外線防御能の低下は見られるものの、未処理粉体を用いた試験例1と比較すると、水洗浄後もある程度の紫外線防御効果を維持していることがわかった。特に、試験例13では、水洗浄による紫外線防御能の低下が非常に少なく、優れた耐水性を有していることがわかった。これは、製剤中に高級脂肪酸(分散剤)を含んでいないため、水で落ちにくく、また、クエン酸の添加により適切なpHとすることで、粉体表面に被覆されたMAD/AMPSコポリマーが、再び部分的に疎水化しているためと考えられる。
ポリマーの被覆量
つづいて、本発明者らは、ポリマー被覆量を変化させたMAD/AMPSコポリマー/酸化亜鉛粉体を調製し、それぞれの表面処理粉体を配合した水中油型乳化化粧料について、上記試験と同様にして、紫外線防御能及び使用感触の評価を行い、最適なポリマー処理量についての検討を行った。試験に用いた各種化粧料の組成と評価結果とを併せて下記表4に、紫外線防御能の評価結果を図5に、さらに耐水性(水による洗浄後の紫外線防御能)の評価結果を図6に示す。なお、評価基準は以上に示した通りである。
(製法) (3)としてポリマー被覆量を変化させた各種表面処理酸化亜鉛粉体を用い、最終的に(15)を配合することでpHの調整を行ったほかは、表1の製法と同様である。
上記表4及び図5に示すように、特にポリマーを5質量%以上被覆した表面処理粉体を用いた試験例18〜20において、優れた紫外線防御効果が得られることが明らかとなった。また、図6に示すように、上記試験例16〜20においては、いずれも水洗浄後における紫外線防御能の低下が比較的少なく、良好な耐水性を示すことがわかった。
表面処理酸化チタン粉体の水中油型乳化化粧料への配合
つづいて、本発明者らは、MAD/AMPSコポリマーを被覆した酸化チタン粉体を用いて、同様に水中油型乳化化粧料中への配合を試み、紫外線防御能及び使用感触の評価を行った。試験に用いた各種化粧料の組成と評価結果とを併せて下記表5に、紫外線防御能の評価結果を図7に、さらに耐水性(水による洗浄後の紫外線防御能)の評価結果を図8に示す。なお、評価基準は以上に示した通りである。
(製法) (3)として未処理酸化チタン粉体又はポリマー被覆酸化チタン粉体を用いたほかは、表1の製法と同様である。
上記表5及び図7に示すように、MAD/AMPS(90/10)コポリマー被覆酸化チタン粉体を配合した試験例22〜24では、未処理酸化チタン粉体と分散剤とを用いた試験例21と比較すると若干劣ってはいるものの、良好な紫外線防御効果を示すことがわかった。また、図8に示すように、上記試験例22〜24における水洗浄後の紫外線防御能の低下は、上記試験例21の場合と比べて非常に小さく、耐水性が著しく改善されていることが明らかとなった。
以下、本発明にかかる水中油型乳化化粧料の他の実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例2−1 (質量%)
(1)イオン交換水 残 量
(2)水酸化カリウム 0.35
(3)MAD/AMPS(90/10)/酸化亜鉛粉体 15.0
(4)オキシベンゾン 2.0
(5)パラメトキシケイ皮酸オクチル 5.0
(6)スクワラン 10.0
(7)ワセリン 5.0
(8)ステアリルアルコール 3.0
(9)ステアリン酸 −
(10)グリセリルモノステアレート 3.0
(11)ポリアクリル酸エチル 1.0
(12)酸化防止剤 適 量
(13)防腐剤 適 量
(14)香料 適 量
(15)1,3−ブチレングリコール 7.0
(16)エデト酸二ナトリウム 0.05
(17)トリエタノールアミン 1.0
製法 (1)と(2)を70℃に加熱し、(3)を添加し、70℃,9000rpmで1分間分散した。次いで、(15)〜(17)を添加して、70℃,9000rpmで1分間分散した。予め70℃で加熱溶解した(4)〜(14)を混合・乳化した。30℃まで攪拌冷却し、脱気して、水中油型乳化化粧料を得た。
実施例2−2 (質量%)
(1)イオン交換水 残 量
(2)水酸化カリウム 0.35
(3)MAD/AMPS(90/10)/酸化チタン粉体 5.0
(4)MAD/AMPS(90/10)/ベンガラ 0.5
(5)MAD/AMPS(90/10)/黄酸化鉄 1.4
(6)MAD/AMPS(90/10)/黒酸化鉄 0.1
(7)ベントナイト 0.5
(8)モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 0.9
(9)トリエタノールアミン 1.0
(10)プロピレングリコール 10.0
(11)ステアリン酸 −
(12)イソヘキサデシルアルコール 7.0
(13)モノステアリン酸グリセリン 2.0
(14)液状ラノリン 2.0
(15)流動パラフィン 8.0
(16)防腐剤 適 量
(17)香料 適 量
製法 (1)と(2)を70℃に加熱し、(3)〜(6)を添加し、70℃,9000rpmで1分間分散した。次いで、(7)〜(10)を添加して、70℃,9000rpmで1分間分散した。予め70℃で加熱溶解した(12)〜(17)を混合・乳化した。30℃まで攪拌冷却し、脱気して、水中油型乳化化粧料を得た。
以上により得られた実施例2−1及び2−2の水中油型乳化化粧料は、使用感触、紫外線防御効果ともに優れているものであった。
本発明にかかる試験例1〜4の水中油型乳化化粧料についての紫外線防御能の評価結果(波長−吸光度プロット)である。 本発明にかかる試験例5〜9の水中油型乳化化粧料についての紫外線防御能の評価結果(波長−吸光度プロット)である。 本発明にかかる試験例10〜15の水中油型乳化化粧料についての紫外線防御能の評価結果(波長−吸光度プロット)である。 本発明にかかる試験例10〜15の水中油型乳化化粧料についての耐水性(水洗浄後の紫外線防御能)の評価結果である。 本発明にかかる試験例16〜20の水中油型乳化化粧料についての紫外線防御能の評価結果(波長−吸光度プロット)である。 本発明にかかる試験例16〜20の水中油型乳化化粧料についての耐水性(水洗浄後の紫外線防御能)の評価結果である。 本発明にかかる試験例21〜24の水中油型乳化化粧料についての紫外線防御能の評価結果(波長−吸光度プロット)である。 本発明にかかる試験例21〜24の水中油型乳化化粧料についての耐水性(水洗浄後の紫外線防御能)の評価結果である。

Claims (5)

  1. 化粧料処方中に、金属酸化物からなる基粉体の表面上に下記一般式(1)で示されるモノマー(A)を構成モノマー全量中70モル%以上含有するポリマーが被覆された表面処理粉体と、塩基性化合物を該処方がpH10以上となる量配合し、該塩基性化合物を中和し得る高級脂肪酸又は高級脂肪酸塩を配合せず、該処方の水相中に該表面処理粉体を分散する表面処理粉体分散工程
    を備えることを特徴とする水中油型乳化化粧料の製造方法。
    (式中、R は水素又は炭素数1〜3のアルキル基、R は炭素数4〜22のアルキレン基、X は−NH−基又は酸素原子、M は水素又は1価の無機又は有機カチオンを表す。)
  2. 請求項1に記載の水中油型乳化化粧料の製造方法において、さらに
    前記表面処理粉体分散工程の後、前記処方中に前記高級脂肪酸を除く酸性化合物を配合してpHを8〜9となるように調整するpH調整工程
    を備えることを特徴とする水中油型乳化化粧料の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の水中油型乳化化粧料の製造方法において、前記表面処理粉体における金属酸化物からなる基粉体が、酸化亜鉛粉体及び/又は酸化チタン粉体であることを特徴とする水中油型乳化化粧料の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の水中油型乳化化粧料の製造方法において、前記表面処理粉体に被覆するポリマーが、さらに下記一般式(2)に示されるモノマー(B)を構成モノマーとして含有することを特徴とする水中油型乳化化粧料の製造方法。
    (式中、R は水素又は炭素数1〜3のアルキル基、R は炭素数1〜4のアルキレン基、X は−NH−基又は酸素原子、M は水素又は1価の無機又は有機カチオンを表す。)
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の水中油型乳化化粧料の製造方法において、前記表面処理粉体における金属酸化物基粉体に対するポリマーの被覆量が質量比で、ポリマー:基粉体=5:95〜40:60であることを特徴とする水中油型乳化化粧料の製造方法。
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