JP5142647B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、被記録材に画像を記録する画像形成装置に関するものである。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置は、記録手段である印画ヘッドを備えており、画像情報に基づき印画用紙等の被記録材に画像(文字や記号等を含む)を記録するよう構成されている。
被記録材としては、紙、布、プラスチックシート、OHP用シートなど、種々の材質のシート材が使用される。
画像形成装置における記録方式にはシリアルタイプとラインタイプとがある。シリアルタイプは、被記録材の搬送方向と直交する方向に印画ヘッドを往復移動させる動作(主走査)と被記録材の搬送(副走査)動作とを交互に繰り返しながら画像を記録していく方式である。
一方、ラインタイプは、被記録材の搬送方向と直交する方向に延びる長尺の印画ヘッドを用いることにより、一括して1ライン分を記録しながら被記録材の搬送(副走査)動作のみで画像を記録していく方式である。
更に、画像形成装置は記録方式により、熱転写式、感熱式、インクジェット式、レーザービーム式、ワイヤドット式などに分けることができる。そのうち、熱転写式は、インクシートを挟んで被記録材と印画ヘッドとを圧接し、被記録材の搬送と同期させながらインクシートを走行することで、インクを加熱転写し、画像を記録するラインタイプの記録方式である。
この熱転写式の画像形成装置には、更に昇華型と溶融型とがある。熱転写式の画像形成装置のようにインクを転写することで画像を記録する画像形成装置においては、消耗品として、インクを含浸させたインクシートとインクが転写される被記録材の2種類が用いられる。
以下、図14の模式図に従って、従来の熱転写式の画像形成装置における記録動作を説明する。
図14に示すように、印画ヘッド1401は複数の発熱素子1401aを有する加熱部により構成されている。そして、画像情報に応じて発熱素子1401aを選択的に発熱させ、インクシート1403a上に一様に塗布されたインク1403bを加熱する。
被記録材Pの搬送経路を挟んで印画ヘッド1401と対向する位置には、プラテン1402が配されている。そして印画ヘッド1401をプラテン1402に押圧し、供給ボビン軸1403cから巻き解かれて供給されるインクシート1403aと被記録材Pとを適当な圧力で圧着させることで、被記録材Pへの加熱転写が行われる。
なお、被記録材Pへの加熱転写は、対向して配されたキャプスタンローラ1404a(能動側)とピンチローラ1404b(受動側)との回転駆動によって被記録材Pを搬送方向Xに、記録開始位置から記録終了位置まで搬送することで行われる。この間、被記録材Pから引き剥がされたインクシート1403aは巻き取りボビン軸1403dに巻き回される。
ところで、こうした加熱転写によるカラー画像の記録においては、被記録材Pに複数の色を順次重ねることで所望の画像が得られる。そのため、記録終了位置まで搬送された被記録材Pを、対向したキャプスタンローラ1404a及びピンチローラ1404bの逆方向の回転駆動によって、再び記録開始位置まで戻すことで、前述の記録動作を複数回繰り返す必要がある。
このとき、カラー画像の記録動作中に被記録材Pと能動側であるキャプスタンローラ1404aとの位相がずれると、被記録材Pに順次重ねられた複数の色がそれぞれずれることとなり、画像品位の低下をまねく。
こうした問題を解決するため、キャプスタンローラ1404aに対してはピンチローラ1404bを一定以上の圧力で押圧させるのが一般的である。また、場合によってはキャプスタンローラ1404aの表面の一部に、被記録材Pの裏面に被記録材がずれないほどの深さまで刺さる突起(グリップ部)を設けることが一般的である。
そのため、キャプスタンローラ1404aとピンチローラ1404bとが被記録材Pを挟持して搬送する力は、ゴムなどから構成される他の搬送ローラによる搬送力よりも強く、ローラの滑りや変形によるずれが発生しにくい。この結果、被記録材の搬送量を精度よく制御することが可能となっている。
しかしながら、かかる構成は、被記録材Pが斜行した状態で搬送経路内に搬送された場合に、ユーザ自身では復帰できないような深刻なジャムを発生させる可能性を含んでいる。
例えば、被記録材の一部が搬送経路からはみ出した場合には、搬送経路の外に設けられた構成部品に接触するなどして被記録材の一部を損傷させてしまう可能性がある。更に、このような状態のまま、被記録材Pの搬送方向Xへの搬送を継続すると、被記録材の一部が激しく損傷し、ユーザ自身が装置内から被記録材Pを取り出せないほどの状態となる。加えて、損傷した被記録材の破片や構成部品の変形などによって装置に異常をきたすおそれもある。
このため、このような画像形成装置においては、被記録材Pが斜行した場合に、これをいち早く検知することが重要となってくる。
このような背景のもと、被記録材Pの搬送方向に直交する線上の同位相位置に、被記録材Pの先端部両端を検知するための検知センサを2個配し、左右の検知タイミングのずれから斜行を検知する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
当該文献によれば、2個の検知センサのうち一方が被記録材Pの先端部の一端を検知した後、他方の検知センサが被記録材Pの先端部の他端を検知するまで被記録材Pの搬送を行う。そして、被記録材Pの搬送用のステッピングモータに入力したステップ数を記録し、予め設定しておいた既定値と比較することで、斜行の有無を判別する。更に、このとき記録したステップ数を、被記録材サイズの幅に対応して計算することで、被記録材の斜行量を算出する。
また、当該文献の他、被記録材の斜行を検知するための2個の検知センサを、全ての被記録材サイズに対応させるべく、搬送方向に直交する線上に、最小サイズの被記録材の幅に合わせて所定の間隔で配置した画像形成装置が提案されている(特許文献2参照)。
当該文献によれば、被記録材サイズに関わらず、基準位置からのずれ量を、搬送速度や検知時間の差などから計算し、斜行の有無を判別することとしている。このように基準位置からのずれ量を計算することで、同文献では、検知センサの数を増やすことなく、また検知センサを搬送方向に直行する線上に沿って移動させる機構を追加することなく、複数の被記録材サイズに対応することとしている。
特開2000−94807号公報 特開平11−199095号公報
しかしながら、上記各文献の場合、斜行した被記録材の前面部が、必ず2個の検知センサで検知可能な位置を通過することを前提としている。つまり、被記録材の斜行が比較的小さい場合にのみ有効な構成となっている。
しかし、実際の画像形成装置は、搬送経路内での被記録材の斜行を、一定量以下に抑制するための機構を備えない限り、被記録材の搬送経路内での斜行を小さく抑えることは難しい。搬送経路内の状態や搬送精度のばらつき、あるいはユーザによる被記録材への接触等、様々な原因が重なって、被記録材が大きく斜行することがあるからである。この結果、2個の検知センサで被記録材の前面部を検知できないといった事態も生じえる。
図15を用いて具体的に説明する。図15(a)に示すように、正常搬送時には、被記録材Pの前面部を検知可能であっても、図15(b)に示すように、大きく斜行した場合には、被記録材Pの前面部は、2個の検知センサ1505a、1505bが検知可能な位置を通過しなくなる。
特に、被記録材の一方の側面部を基準面に沿うように搬送させる構成としている場合には、図15(b)のように、被記録材Pの先端が基準面側から離れる方向に斜行すると、基準面に近い側の検知センサ1505aが被記録材Pの前面部を検知できなくなる。この場合、被記録材Pの斜行の検知が遅れることとなる。
同様に、被記録材の先端が基準面に回り込むように斜行した場合も、基準面に遠い側の検知センサは、被記録材そのものを検知できないか、もしくは被記録材Pの前面部を検知できず、結果的に被記録材Pの斜行の検知が遅れることとなる。
このことは、被記録材の中心を基準面に沿うように搬送させる構成としている場合も同様であり、斜行量が大きい場合に対応するためには、従来例に記載の構成では不十分であった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、検知センサの数を増やすことなく、また検知センサを移動させる機構を追加することなく、複数サイズの被記録材の大きな斜行を的確に検知可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明に係る画像形成装置は以下のような構成を備える。即ち、
被記録材に画像を記録する印画ヘッドと、
所定の幅を有する搬送経路と、
前記搬送経路内に設けられた第1の規制部材及び第2の規制部材と、
前記第1の規制部材及び前記第2の規制部材よりも前記搬送方向下流側に配置され、前記搬送経路において搬送される前記被記録材を挟持して搬送する1対のローラと、
前記搬送経路内の、前記1対のローラよりも前記搬送方向下流側において、前記印画ヘッドに対して略平行に配置され、前記1対のローラにより挟持された前記被記録材を検知する2つのセンサと、を備え、
前記第1の規制部材は、第1のサイズの被記録材が前記印画ヘッドにより画像が記録される記録位置に向けて搬送される際に、前記第1のサイズの被記録材の第1の側面部の位置を規制し、
前記第2の規制部材は、前記第1のサイズよりも大きい第2のサイズの被記録材が前記記録位置に向けて搬送される際に、前記第2のサイズの被記録材の前記第1の規制部材が設けられている側とは異なる側の第2の側面部の位置を規制し、
前記2つのセンサのうち、前記第1の規制部材に近い側に配置されたセンサは、
前記第1のサイズの被記録材が、その後端側の第1の側面部の位置を前記第1の規制部材により規制され、かつ、その先端側の第2の側面部の位置を前記搬送経路により規制された斜行状態において、前記1対のローラに挟持された場合でも、該第1のサイズの被記録材の先端部を検知でき、かつ、前記第2のサイズの被記録材が、その先端側の第2の側面部の位置を前記第2の規制部材により規制され、かつ、その後端側の第1の側面部が前記搬送経路により規制された斜行状態において、前記1対のローラに挟持された場合でも、該第2のサイズの被記録材の先端部を検知できるように配置されており、
前記2つのセンサのうち、前記第1の規制部材に遠い側に配置されたセンサは、
前記第1のサイズの被記録材が、その後端側の第2の側面部の位置を前記搬送経路により規制され、かつ、その先端側の第1の側面部の位置を前記第1の規制部材により規制された斜行状態において、前記1対のローラに挟持された場合でも、該第1のサイズの被記録材の先端部を検知できるように配置され、前記第2のサイズの被記録材が、その先端側の第1の側面部の位置を前記搬送経路により規制され、かつ、その後端側の第2の側面部の位置を前記第2の規制部材により規制された斜行状態において、前記1対のローラに挟持された場合でも、該第2のサイズの被記録材の先端部を検知できるように配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置において、検知センサの数を増やすことなく、また検知センサを移動させる機構を追加することなく、複数サイズの被記録材の大きな斜行を的確に検知することが可能となる。
以下、図面を参照しながら各実施形態の詳細について説明する。なお、以下の各実施形態において説明する画像形成装置は、被記録材として、L版サイズの印画用紙と、カードサイズの印画用紙と、ハガキサイズの印画用紙とを使用可能であるものとする。
[第1の実施形態]
1.画像形成装置の構成
本実施形態にかかる画像形成装置の構成について説明する。本実施形態にかかる画像形成装置は、L版サイズ及びカードサイズの印画用紙を被記録材として使用する場合と、ハガキサイズの印画用紙を被記録材として使用する場合とで、異なる構成で処理が行われる。そこで、以下では、それぞれの構成についてわけて説明する。
(1)L版サイズ及びカードサイズの印画用紙を被記録材として使用する場合の構成
図1は、L版サイズ及びカードサイズの印画用紙を被記録材として搬送する場合の構成を示す図である。
図1において、101は印画ヘッドであるサーマルヘッドである。104aはキャプスタンローラであるギザローラ、104bはピンチローラであり、これらは1対のローラセットをなしている。
また、105a、105bは印画用紙の前面部を検出するための検知センサである。106aは、印画ヘッドが画像を記録する記録位置に向けて搬送経路(点線で囲まれた範囲)上を搬送される印画用紙の斜行を矯正するための基準板(規制部材)である。基準板106aは、L版サイズ及びカードサイズの印画用紙を搬送する際の、搬送方向左側の側面部の位置を規制する基準面を提供する。基準面は、搬送経路の右端から距離Waの位置に配置される。
印画用紙の搬送経路内には、基準板106aと、サーマルヘッド101と、ギザローラ104aと、ピンチローラ104bと、検知センサ105a、105bとが、印画用紙の搬送方向(矢印X)の上流側から下流側に向かって順に配置されている。なお、ギザローラ104a及びピンチローラ104bは、基準板106aの搬送方向下流側端面から距離Kの位置に配置されている。
2個の検知センサ105a、105bは、印画ヘッド101と略平行に配列されており、且つギザローラ104aに近接した位置に配列されている。なお、検知センサ105a、105bの配置の詳細については後述する。
(2)ハガキサイズの印画用紙を被記録材として使用する場合の構成
図2は、ハガキサイズの印画用紙を被記録材として搬送する場合の構成を示す図である。なお、図1と共通する部分については、同一の参照番号を付すこととし、説明は省略する。
図1と図2との構成上の相違点は、基準板106bにある。図2に示すように、基準板106bは、ハガキサイズの印画用紙を搬送する際の、搬送方向右側の側面部の位置を規制する基準面を提供する。基準面は、搬送経路の左端から距離Wbの位置に配置される。
なお、ハガキサイズの印画用紙を被記録材として搬送する際、基準板106aは、搬送経路から退避した状態にあるものとする。反対に、L版サイズ及びカードサイズの印画用紙を被記録材として搬送する場合、基準板106bは、搬送経路から退避した状態にあるものとする。
2.印画用紙搬送時の状態(正常搬送時)
次に、本実施形態にかかる画像形成装置が、それぞれの印画用紙を搬送する場合の正常搬送時の状態(位置関係)について説明する。
(1)L版サイズの印画用紙を正常搬送する場合の状態
図3は、L版サイズの印画用紙Plを正常搬送する場合の状態を示す図であり、ギザローラ104aとピンチローラ104bとにより正常搬送されたL版サイズの印画用紙Plの前面部が、検知センサ105a、105bにより検知された様子を示している。
上述したように、L版サイズの印画用紙Pl(用紙幅:Pl、用紙長さ:Pl)は、搬送に際して、基準板106aにより、搬送方向左側の側面部の位置が規制される。このため、検知センサ105aがL版サイズの印画用紙Plの前面部を検知するためには、検知センサ105aは、基準面からの距離Aが、0≦A<Cとなる位置に配置されることが望ましい。
また、検知センサ105bがL版サイズの印画用紙Plの前面部を検知するためには、検知センサ105bは、基準面からの距離Bが、C≦B≦Plとなる位置に配置されることが望ましい。
ただし、距離Cは、基準板106aにより提供される基準面から、L版サイズの印画用紙Plの中心までの距離(Pl/2)である。
(2)カードサイズの印画用紙を正常搬送する場合の状態
図4は、カードサイズの印画用紙Pcを正常搬送する場合の状態を示す図であり、ギザローラ104aとピンチローラ104bとにより正常搬送されたカードサイズの印画用紙Pcの前面部が、検知センサ105a、105bにより検知された様子を示している。
上述したように、カードサイズの印画用紙Pc(用紙幅:Pc、用紙長さ:Pc)は、搬送に際して、基準板106aにより、搬送方向左側の側面部の位置が規制される。このため、検知センサ105aがカードサイズの印画用紙Pcの前面部を検知するためには、検知センサ105aは、基準面からの距離Aが、0≦A<Cとなる位置に配置されることが望ましい。
また、検知センサ105bがカードサイズの印画用紙Pcの前面部を検知するためには、検知センサ105bは、基準面からの距離Bが、C≦B≦Pcとなる位置に配置されることが望ましい。
ただし、距離Cは、基準板106aにより提供される基準面から、カードサイズの印画用紙Pcの中心までの距離(Pc/2)である。
(3)ハガキサイズの印画用紙を正常搬送する場合の状態
図5は、ハガキサイズの印画用紙Ppを正常搬送する場合の状態を示す図であり、ギザローラ104aとピンチローラ104bとにより正常搬送されたハガキサイズの印画用紙Ppの前面部が、検知センサ105a、105bにより検知された様子を示している。
上述したように、ハガキサイズの印画用紙Pp(用紙幅:Pp、用紙長さ:Pp)は、搬送に際して、基準板106bにより、搬送方向右側の側面部の位置が規制される。このため、検知センサ105bがハガキサイズの印画用紙Ppの前面部を検知するためには、検知センサ105bは、基準面からの距離Aが、0≦A<Cとなる位置に配置されることが望ましい。
また、検知センサ105aがハガキサイズの印画用紙Ppの前面部を検知するためには、検知センサ105aは、基準面からの距離Bが、C≦B≦Ppとなる位置に配置されることが望ましい。
ただし、距離Cは、基準板106bにより提供される基準面から、ハガキサイズの印画用紙Ppの中心までの距離(Pp/2)である。
3.印画用紙搬送時の状態(斜行時)
次に、本実施形態にかかる画像形成装置において、それぞれの印画用紙が斜行搬送した場合の状態(位置関係)について説明する。
(1)L版サイズの印画用紙が斜行搬送する場合の状態
図6、図7は、L版サイズの印画用紙Plが斜行搬送する場合の斜行状態を示す図である。
上述したように、本来、印画用紙の搬送経路に送り込まれたL版サイズの印画用紙Plは、基準板106aが提供する基準面により規制され、サーマルヘッド101の主走査方向と直交する方向(搬送方向)に搬送される。
しかしながら、印画用紙の搬送経路内の状態や印画用紙Plの搬送精度のばらつき、ユーザによる印画用紙Plへの接触などが原因となって、印画用紙Plが図6もしくは図7のように斜行してしまう場合がある。
この場合、印画用紙Plの側面部は基準板106aに沿うことなく、斜行状態のまま図6(a)もしくは図7(a)のように、ギザローラ104aとピンチローラ104bによって挟持されることとなる。
図6は、L版サイズの印画用紙Plが、搬送方向に対して右側に斜行した様子を示している。図6に示すように、搬送方向に対して右側に斜行した場合、L版サイズの印画用紙Plの前面部端部(右端)は、搬送経路(点線)によって規制されることとなる。また、L版サイズの印画用紙Plの後面部端部(左端)は、基準板106aによって規制されることとなる。この結果、当該印画用紙Plは、最大でθ度傾くこととなる。((a)参照)。
L版サイズの印画用紙Plがθ度傾いた状態で搬送されると、当該印画用紙Plの前面部端部(左端)から、順次、ギザローラ104aとピンチローラ104bとにより挟持されていくこととなる。ギザローラ104aとピンチローラ104bとにより挟持されると、L版サイズの印画用紙Plは、その状態のまま(つまりθ度傾いた状態のまま)、搬送方向に直進することとなる((b)参照)。
この結果、L版サイズの印画用紙Plの前面部端部(左端)は、基準板106aにより提供される基準面から、E=Pl×sinθの距離を通過することとなる((c)参照)。
ここで、θに関しては、以下の関係((i)から(vi))が成り立つ。
Figure 0005142647
したがって、Eは以下のように表わすことができる。
Figure 0005142647
一方、図7は、L版サイズの印画用紙Plが、搬送方向(X)に対して左側に斜行した様子を示している。図7に示すように、搬送方向(X)に対して左側に斜行した場合、基準板106aの搬送方向下流側端部は、印画用紙Plの側面部を規制する。このため、L版サイズの印画用紙Plの前面部端部(左端)は、基準板106aにより提供される基準面よりも更に左側に位置することとなる。また、L版サイズの印画用紙Plの後面部端部(右端)は、搬送経路によって規制されることとなる。このため、L版サイズの印画用紙Plが搬送方向に対して左側に斜行した場合、当該印画用紙Plは、最大でθ度傾くこととなる((a)参照)。
ここで、L版サイズの印画用紙Plの前面部端部(左端)は、更に、左側に斜行する(θが大きくなる方向に斜行する)ことも可能である。しかし、図7(a)の状態で、L版サイズの印画用紙Plの前面部端部(右端)が、ギザローラ104aとピンチローラ104bとにより挟持されると、L版サイズの印画用紙Plは、これ以上、左側に斜行することができなくなる。このため、その状態のまま(つまりθ度傾いた状態のまま)搬送方向に直進することとなる((b)参照)。
この結果、L版サイズの印画用紙Plの前面部端部(右端)は、基準板106aにより提供される基準面から、F=W−Pl×sinθの距離を通過することとなる((c)参照)。
ここで、θに関しては、以下の関係((i)〜(iii))が成り立つ。
Figure 0005142647
したがって、上式において、Pl×sinθは、下記の方程式を満たす解となる。
Figure 0005142647
(2)カードサイズの印画用紙を搬送する場合の状態
図8、9は、カードサイズの印画用紙Pcが斜行搬送する場合の斜行状態を示す図である。
上述したように、本来、印画用紙の搬送経路に送り込まれたカードサイズの印画用紙Pcは、基準板106aが提供する基準面により規制され、サーマルヘッド101の主走査方向と直交する方向(搬送方向)に搬送される。
しかしながら、印画用紙の搬送経路内の状態や印画用紙Pcの搬送精度のばらつき、ユーザによる印画用紙Pcへの接触などが原因となって、印画用紙Pcが図8もしくは図9のように斜行してしまう場合がある。
この場合、印画用紙Pcは側面部は基準板106aに沿うことなく、斜行状態のまま図8(a)もしくは図9(a)のように、ギザローラ104aとピンチローラ104bによって挟持されることとなる。
図8は、カードサイズの印画用紙Pcが、搬送方向に対して右側に斜行した様子を示している。図8に示すように、搬送方向に対して右側に斜行した場合、カードサイズの印画用紙Pcの前面部端部(右端)は、搬送経路(点線)によって規制されることとなる。
また、カードサイズの印画用紙Pcの後面部端部(左端)は、基準板106aによって規制されることとなる。この結果、当該印画用紙Pcは、最大でθ度傾くこととなる。((a)参照)。
カードサイズの印画用紙Pcがθ度傾いた状態で搬送されると、当該印画用紙Pcの前面部端部(左端)から、順次、ギザローラ104aとピンチローラ104bとにより挟持されていくこととなる。ギザローラ104aとピンチローラ104bとに挟持されると、カードサイズの印画用紙Pcは、その状態のまま(つまりθ度傾いた状態のまま)、搬送方向に直進することとなる((b)参照)。
この結果、カードサイズの印画用紙Pcの前面部端部(左端)は、基準板106aにより提供される基準面から、E=Pc×sinθの距離を通過することとなる((c)参照)。
ここで、θに関しては、以下の関係式((i)〜(vi))が成り立つ。
Figure 0005142647
したがって、Eは以下のように表わすことができる。
Figure 0005142647
一方、図9は、カードサイズの印画用紙Pcが、搬送方向(X)に対して左側に斜行した様子を示している。図9に示すように、搬送方向(X)に対して左側に斜行した場合、基準板106aの搬送方向下流側端部は、印画用紙Pcの側面部を規制する。このため、カードサイズの印画用紙Pcの前面部端部(左端)は、基準板106aにより提供される基準面よりも更に左側に位置することとなる。また、カードサイズの印画用紙Pcの後面部端部(右端)は、搬送経路によって規制されることとなる。このため、カードサイズの印画用紙Pcが搬送方向に対して左側に斜行した場合、当該印画用紙Pcは、最大でθ度傾くこととなる((a)参照)。
ここで、カードサイズの印画用紙Pcの前面部端部(左端)は、更に、左側に斜行する(θが大きくなる方向に斜行する)ことも可能である。しかし、図9(a)の状態で、カードサイズの印画用紙Pcの前面部端部(右端)が、ギザローラ104aとピンチローラ104bとにより挟持されると、カードサイズの印画用紙Pcは、これ以上、左側に斜行することができなくなる。このため、その状態のまま(つまりθ度傾いた状態のまま)搬送方向に直進することとなる((b)参照)。
この結果、カードサイズの印画用紙Pcの前面部端部(右端)は、基準板106aにより提供される基準面から、F=W−Pc×sinθの距離を通過することとなる((c)参照)。
ここで、θに関しては、以下の関係((i)〜(iii))が成り立つ。
Figure 0005142647
したがって、上式において、Pc×sinθは、下記の方程式を満たす解となる。
Figure 0005142647
(3)ハガキサイズの印画用紙を搬送する場合の状態
図10、図11は、ハガキサイズの印画用紙Ppが斜行搬送する場合の斜行状態を示す図である。
上述したように、本来、印画用紙の搬送経路に送り込まれたハガキサイズの印画用紙Ppは、基準板106bが提供する基準面により規制され、サーマルヘッド101の主走査方向と直交する方向(搬送方向)に搬送される。
しかしながら、印画用紙の搬送経路内の状態や印画用紙Ppの搬送精度のばらつき、ユーザによる印画用紙Ppへの接触などが原因となって、印画用紙Ppが図10もしくは図11のように傾斜してしまう場合がある。
この場合、印画用紙Ppの側面部は基準板106bに沿うことなく、斜行状態のまま図10(a)もしくは図11(a)のように、ギザローラ104aとピンチローラ104bによって挟持されることとなる。
図10は、ハガキサイズの印画用紙Ppが、搬送方向に対して右側に斜行した様子を示している。図10に示すように、搬送方向に対して右側に斜行した場合、基準板106bの搬送方向下流側端部は、印画用紙Ppの側面部を規制する。このため、ハガキサイズの印画用紙Ppの前面部端部(右端)は、基準板106bにより提供される基準面よりも更に右側に位置することとなる。また、ハガキサイズの印画用紙Ppの後面部端部(左端)は、搬送経路によって規制されることとなる。この結果、当該印画用紙Ppは、最大でθ度傾くこととなる。((a)参照)。
ここで、カードサイズの印画用紙Ppの前面部端部(右端)は、更に、右側に斜行することも可能である。しかし、図10(a)の状態で、カードサイズの印画用紙Ppの前面部端部(左端)が、ギザローラ104aとピンチローラ104bとにより挟持されると、カードサイズの印画用紙Ppは、これ以上、右側に斜行することができなくなる。このため、その状態のまま(つまりθ度傾いた状態のまま)搬送方向に直進することとなる((b)参照)。
この結果、ハガキサイズの印画用紙Ppの前面部端部(左端)は、基準板106bにより提供される基準面から、F=W−Pp×sinθの距離を通過することとなる((c)参照)。
ここで、θに関しては、以下の関係式((i)〜(iii))が成り立つ。
Figure 0005142647
したがって、上式において、Pp×sinθは、下記の方程式を満たす解となる。
Figure 0005142647
一方、図11は、ハガキサイズの印画用紙Ppが、搬送方向に対して左側に斜行した様子を示している。図11に示すように、搬送方向に対して左側に斜行した場合、ハガキサイズの印画用紙Ppの前面部端部(左端)は、搬送経路(点線)によって規制されることとなる。また、ハガキサイズの印画用紙Ppの後面部端部(右端)は、基準板106bによって規制されることとなる。この結果、当該印画用紙Ppは、最大でθ度傾くこととなる((a)参照)。
ハガキサイズの印画用紙Ppがθ度傾いた状態で搬送されると、当該印画用紙Ppの前面部右側から、順次、ギザローラ104aとピンチローラ104bとにより挟持されていくこととなる。ギザローラ104aとピンチローラ104bとに挟持されると、カードサイズの印画用紙Ppは、その状態のまま(つまりθ度傾いた状態のまま)、搬送方向に直進することとなる((b)参照)。
この結果、ハガキサイズの印画用紙Ppの前面部端部(右端)は、基準板106bにより提供される基準面から、E=Pp×sinθの距離を通過することとなる((c)参照)。
ここで、θに関しては、以下の関係((i)〜(vi))が成り立つ。
Figure 0005142647
したがって、Eは以下のように表わすことができる。
Figure 0005142647
4.センサ配置の検討
上述したように、ギザローラ104aとピンチローラ104bとは一定以上の圧力で押圧されており、また、ギザローラ104aのグリップ部には、印画用紙の裏面に印画用紙がずれないだけの深さまで刺さる突起が設けてある。そのため、ギザローラ104aとピンチローラ104bとが印画用紙を一度挟持しグリップすると、その搬送力はゴムローラなどと比べて極めて強い力となる。
したがって、印画用紙が、斜行状態で搬送経路に送り込まれた場合、そのまま搬送を継続してしまうと、ユーザ自身で復帰させることができないような深刻なジャムが発生する可能性がある。
これを回避するため、本実施形態では、検知センサを2個配し、印画用紙の前面部を検知するとともに、当該2個の検知センサの検知タイミングのずれをステッピングモータの駆動ステップ数によって測定することで、印画用紙の斜行量を求めることとしている。
ここで、印画用紙の斜行量を正確に求めるにあたっては、2個の検知センサが幅方向にできるだけ離れて配置されることが重要である。
一方で、検知センサの距離が離れすぎると、印画用紙が大きく斜行した場合に、印画用紙の前面部を検知せずに、側面部を検知することとなる。この場合、印画用紙の検知タイミングが、前面部を検知する場合と比べて遅くなるため、実際の斜行量よりも大きな斜行量を算出してしまう結果となる。
このため、2個の検知センサは、印画用紙が最も斜行した状態においても印画用紙の前面部を検知することができる位置であって、かつ、互いの距離が最も離れた位置であることが望ましい。
以上のことをふまえ、本実施形態にかかる画像形成装置では、L版サイズの印画用紙Pl及びカードサイズの印画用紙Pcに対して、検知センサ105a、105bを、以下の関係を具備するように配置している。
(1)検知センサ105a
距離E≦基準面から検知センサ105aまでの距離A
(2)検知センサ105b
距離F≧基準面から検知センサ105bまでの距離B
(1)及び(2)の関係が成り立てば、ジャムが発生する寸前まで印画用紙が斜行状態であったとしても、その前面部を遅れることなく検知することが可能となる。
なお、上記(1)、(2)において、距離E及び距離Fは、L版サイズの印画用紙Plの斜行量に基づいて算出される値のみを採用するものとする。これは、カードサイズの印画用紙Pcの場合、斜行時の角度(θ)が比較的大きくても、印画用紙の前面部端部が振られる量は小さく、ジャムの発生に至らないことが多いためである。
つまり、ジャムの発生を防ぐという観点からすると、検知センサ105a、105bをカードサイズの印画用紙Pcの斜行量に基づいて算出された距離E及び距離Fを基準として配置したとしても得られる効果は少ないからである。
このため、本実施形態における画像形成装置では、カードサイズの印画用紙Pcについては、その搬送状態が異常であることを判定しないように構成されているものとする。
なお、印画用紙が、図4もしくは図5で示される斜行量以上に斜行していた場合については、そもそもギザローラ104aとピンチローラ104bとが印画用紙を挟持する以前に既にジャムが発生しているはずである。このため、本実施形態では、このようなケースについては、検知センサによる斜行検知の対象外としている。
一方、ハガキサイズの印画用紙Ppに対しては、検知センサ105a、105bを、基準面に対して、以下の関係を具備するように配置している。
(1)検知センサ105a
距離F≧基準面から検知センサ105aまでの距離A
(2)検知センサ105b
距離E≦基準面から検知センサ105bまでの距離B
(1)及び(2)の関係が成り立てば、ジャムが発生する寸前まで印画用紙が斜行した状態であったとしても、その前面部を遅れることなく検知することが可能となる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態にかかる画像形成装置では、印画用紙の斜行を検知するための検知センサを配置するにあたり、印画用紙が最も斜行した状態であっても、印画用紙の前面部が検知できるように配置する構成とした。
なお、印画用紙が最も斜行した状態については、本実施形態における画像形成装置が処理対象とする印画用紙のサイズと、サイズによって異なる基準板の位置とを踏まえて検討を行った。
この結果、検知センサの数を増やすことなく、また検知センサを移動させる機構を追加することなく、複数サイズの印画用紙の斜行を正確に検知することが可能となった。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、複数サイズの印画用紙の斜行を的確に検知すべく、2つの検知センサの配置について検討した。これに対して、本実施形態では、印画用紙の斜行を検知し、検知結果に基づいて斜行量を算出した場合の画像形成装置の処理について説明する。
一般的に、熱転写式の画像形成装置においては、品位の高い画像の記録を実現するために、より正確な記録開始位置の算出が要求される。このため画像形成装置では、ギザローラ104aとピンチローラ104bとが印画用紙Pを挟持した後に、検知センサ105a、105bで印画用紙の前面部を検知するように配置されている。ローラの滑りや変形によるずれが発生しにくいギザローラ104aは、印画用紙を精度よく搬送することができるため、このような配置にすることで品位の高い画像の記録が可能となるからである。
ただし、このような配置の場合、サーマルヘッド101に設けられた発熱素子から印画用紙の前面部までの間に、印画できない白紙の領域が発生することとなる。このような白紙の領域は、ユーザがフチなし画像を望むような場合や、印画用紙の副走査方向の長さを最大限有効に活用する場合には、可能な限り縮小されることが望ましい。
これに対処する技術として、一旦検知センサ105a、105bが印画用紙の前面部を検知するまで印画用紙を搬送し、その後白紙の領域を縮小するため、印画用紙を記録開始位置まで一定量逆搬送する制御方法が知られている。そして当該制御方法では、斜行の有無に関わらず、予め設定されたステッピングモータのステップ数だけ逆搬送することとしていた。
しかしながら、白紙の領域を縮小するために逆搬送量を増やし過ぎると、印画用紙がギザローラ104aから外れ、ジャムが発生するおそれがある。一方、斜行が無い状態において最適化な逆搬送量を用いることとすると、斜行が大きい場合には印画用紙の一方の端部がギザローラ104aから外れてしまうこととなる。
このように、斜行が無い場合と大きい場合とでは、記録開始位置までの最適な逆搬送量は異なっている。このため、印画用紙の斜行に対応して白紙の領域を最小限に縮小する制御手段が望まれている。
そこで、以下では、印画用紙の斜行量を算出した場合の画像形成装置の処理として、記録開始位置までの逆搬送量を、印画用紙の斜行量に応じて算出する方法について説明する。
図12及び図13は、本実施形態にかかる画像形成装置の概略構成を示す模式図である。
図12及び図13において、Aは基準面から基準板106a側の検知センサ105aまでの距離を、Bは基準面から基準板106aと反対側の検知センサ105bまでの距離をそれぞれ表わしている。
また、Sは斜行が無い場合に最適化された逆搬送量を表わしている。更に、Saは検知タイミングのずれから算出された斜行量(基準板106a側から離れる方向の斜行の場合)を、Sbは検知タイミングのずれから算出された斜行量(基準板106a側に回り込む方向の斜行の場合)を表わしている。
更に、Taは印画用紙がギザローラから外れないための逆搬送量(基準板106a側から離れる方向の斜行の場合)を、Tbは印画用紙がギザローラから外れないための逆搬送量(基準板106a側に回り込む方向の斜行の場合)をそれぞれ表わしている。
更に、Uaはギザローラ104aのグリップ部の基準板106a側の端部を、Ubはギザローラ104aのグリップ部の基準板106aと反対側の端部をそれぞれ示している。
本実施形態にかかる画像形成装置では、印画用紙の検知位置から記録開始位置までの逆搬送量として、斜行量及び斜行の方向に対応した逆搬送量を選択的に用いる。
具体的には、印画用紙が基準板106a側から離れる方向で斜行した場合、検知した斜行量から印画用紙がギザローラ104aから外れないための理想的な逆搬送量Taを計算し、Taに基づいて換算したステップ数を用いて、逆搬送を行う。
なお、このときの逆搬送量Taは、下記の計算式で求められる。
Ta=S−{(Ub−B)/(B−A)}×Sa
一方、印画用紙が基準板106a側に回り込む方向で斜行した場合、検知した斜行量から印画用紙がギザローラ104aから外れないための理想的な逆搬送量Tbを計算し、Tbに基づいて換算したステップ数を用いて、逆搬送を行う。
このときの逆搬送量Tbは、下記の計算式で求められる。
Tb=S−{(Ua+A)/(B−A)}×Sb
なお、サイズの異なる印画用紙については、上述の計算式にそれぞれのサイズの印画用紙固有の係数を乗じたものを用いることとする。
以上の説明から明らかなように、本実施形態にかかる画像形成装置では、記録開始位置までの逆搬送量を、印画用紙の斜行量に応じて算出する構成とした。この結果、斜行の有無に関わらず、高品位な画像を実現できるとともに、白紙の領域を最小化させることが可能となった。
[他の実施形態]
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給するよう構成することによっても達成されることはいうまでもない。この場合、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することにより、上記機能が実現されることとなる。なお、この場合、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現される場合に限られない。例えば、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記録媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。つまり、プログラムコードがメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって実現される場合も含まれる。
本発明の第1の実施形態にかかる画像形成装置の構成図であり、L版サイズ及びカードサイズの印画用紙を被記録材として搬送する場合の構成図である。 本発明の第1の実施形態にかかる画像形成装置の構成図であり、ハガキサイズの印画用紙を被記録材として搬送する場合の構成図である。 L版サイズの印画用紙を正常搬送する場合の状態を示す図である。。 カードサイズの印画用紙を正常搬送する場合の状態を示す図である。 ハガキサイズの印画用紙を正常搬送する場合の状態を示す図である。 L版サイズの印画用紙を斜行搬送する場合の状態を示す図である。 L版サイズの印画用紙を斜行搬送する場合の状態を示す図である。 カードサイズの印画用紙を斜行搬送する場合の状態を示す図である。 カードサイズの印画用紙を斜行搬送する場合の状態を示す図である。 ハガキサイズの印画用紙を斜行搬送する場合の状態を示す図である。 ハガキサイズの印画用紙を斜行搬送する場合の状態を示す図である。 記録開始位置までの逆搬送量を、印画用紙の斜行量に応じて算出する方法を説明するための図である。 記録開始位置までの逆搬送量を、印画用紙の斜行量に応じて算出する方法を説明するための図である。 従来の熱転写式の画像形成装置における記録動作を説明するための図である。 従来の熱転写式の画像形成装置において、被記録材が斜行した様子を示す図である。
符号の説明
101 サーマルヘッド
104a ギザローラ
104b ピンチローラ
105a、b 検知センサ
106a、b 基準板
Pl L版サイズの印画用紙
Pp ハガキサイズの印画用紙
Pc カードサイズの印画用紙

Claims (5)

  1. 被記録材に画像を記録する印画ヘッドと、
    所定の幅を有する搬送経路と、
    前記搬送経路内に設けられた第1の規制部材及び第2の規制部材と、
    前記第1の規制部材及び前記第2の規制部材よりも前記搬送方向下流側に配置され、前記搬送経路において搬送される前記被記録材を挟持して搬送する1対のローラと、
    前記搬送経路内の、前記1対のローラよりも前記搬送方向下流側において、前記印画ヘッドに対して略平行に配置され、前記1対のローラにより挟持された前記被記録材を検知する2つのセンサと、を備え、
    前記第1の規制部材は、第1のサイズの被記録材が前記印画ヘッドにより画像が記録される記録位置に向けて搬送される際に、前記第1のサイズの被記録材の第1の側面部の位置を規制し、
    前記第2の規制部材は、前記第1のサイズよりも大きい第2のサイズの被記録材が前記記録位置に向けて搬送される際に、前記第2のサイズの被記録材の前記第1の規制部材が設けられている側とは異なる側の第2の側面部の位置を規制し、
    前記2つのセンサのうち、前記第1の規制部材に近い側に配置されたセンサは、
    前記第1のサイズの被記録材が、その後端側の第1の側面部の位置を前記第1の規制部材により規制され、かつ、その先端側の第2の側面部の位置を前記搬送経路により規制された斜行状態において、前記1対のローラに挟持された場合でも、該第1のサイズの被記録材の先端部を検知でき、かつ、前記第2のサイズの被記録材が、その先端側の第2の側面部の位置を前記第2の規制部材により規制され、かつ、その後端側の第1の側面部が前記搬送経路により規制された斜行状態において、前記1対のローラに挟持された場合でも、該第2のサイズの被記録材の先端部を検知できるように配置されており、
    前記2つのセンサのうち、前記第1の規制部材に遠い側に配置されたセンサは、
    前記第1のサイズの被記録材が、その後端側の第2の側面部の位置を前記搬送経路により規制され、かつ、その先端側の第1の側面部の位置を前記第1の規制部材により規制された斜行状態において、前記1対のローラに挟持された場合でも、該第1のサイズの被記録材の先端部を検知できるように配置され、前記第2のサイズの被記録材が、その先端側の第1の側面部の位置を前記搬送経路により規制され、かつ、その後端側の第2の側面部の位置を前記第2の規制部材により規制された斜行状態において、前記1対のローラに挟持された場合でも、該第2のサイズの被記録材の先端部を検知できるように配置されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記2つのセンサによる検知結果に基づいて、前記被記録材の斜行量を算出する算出手段と、
    前記印画ヘッドにより画像の記録がなされた前記被記録材を、逆方向に搬送する逆搬送手段と、を更に備え、
    前記逆搬送手段は、前記斜行量に基づいて算出される搬送量に従って、前記被記録材を搬送することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記逆搬送手段は、前記斜行量と被記録材のサイズとに基づいて算出される搬送量に従って、前記被記録材を搬送することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1の規制部材は、前記搬送経路の一方の側端部側に配置され、前記第2の規制部材は、前記搬送経路の他方の側端部側に配置されており、
    前記第1の規制部材が前記被記録材を規制する基準面から当該第1の規制部材が設けられていない側の前記搬送経路の側端部までの距離と、前記第2の規制部材が前記被記録材を規制する基準面から当該第2の規制部材が設けられていない側の前記搬送経路の側端部までの距離とは、異なっていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記2つのセンサは、前記搬送経路の中央からの距離が異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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