JP5141793B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体にインクを吐出するインクジェット記録装置に関する。
特許文献1には、複数のインクヘッドと、インクヘッドと対向する位置に記録媒体を搬送するプラテン部(搬送機構)と、プラテン部を昇降させるプラテン昇降部とを有する画像形成装置について記載されている。プラテン昇降部は、画像形成位置からジャム処理位置の間においてプラテン部を昇降させることが可能となっている。そして、インクヘッドとプラテン部との間において記録媒体にジャムが生じた場合、プラテン昇降部によってプラテン部がジャム処理位置に配置され、ユーザがジャムした記録媒体を取り除くことが可能となる。
特開2005−111939号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の画像形成装置においては、ジャムした記録媒体を取り除くジャム処理をユーザに任せているため、記録媒体をユーザが取り忘れ又は取りきれず、残存することがある。記録媒体が残存した状態で、プラテン部をジャム処理位置から画像形成位置に、すなわち、プラテン部をインクヘッドに近づくように移動させると、残存した記録媒体がインクヘッドのインク吐出面と接触し、当該吐出面及び吐出面に形成されたノズルが損傷することがある。
そこで、本発明の目的は、ジャムした記録媒体が吐出面と搬送機構との間に残存するのを抑制し吐出面の損傷を抑制することが可能なインクジェット記録装置を提供することである。
本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出する吐出面が形成されたインクジェットヘッドと、記録媒体を前記吐出面と対向する位置に搬送方向に沿って搬送する搬送機構と、前記搬送機構によって搬送面に沿って搬送される記録媒体を所定位置において検出するセンサと、前記インクジェットヘッドから吐出されたインクによって記録媒体に画像を印刷する際の印刷位置と、前記吐出面と前記搬送機構との離隔距離が前記印刷位置よりも大きく且つ前記吐出面と前記搬送機構との間においてジャムした記録媒体をユーザに除去させる際の除去位置との間において、前記搬送機構と前記インクジェットヘッドの位置を相対移動させる相対移動機構と、前記吐出面と前記搬送機構との間において記録媒体にジャムが発生したことを検出する検出手段と、前記吐出面と前記搬送機構との間においてジャムした記録媒体を、露出可能に形成された開口を開閉する扉と、前記扉の開閉を検出するセンサと、前記検出手段によって記録媒体のジャムの発生が検出されたときに、前記搬送機構と前記インクジェットヘッドの位置を前記印刷位置から前記除去位置に相対移動させる第1動作、前記第1動作の後に初めて前記センサが前記扉の閉塞を検出したときに、除去されない記録媒体が前記センサによって検出されるように当該記録媒体を搬送する第2動作、及び、前記第2動作の後であって前記第2動作において除去されない記録媒体が検出されない場合に、前記搬送機構と前記インクジェットヘッドの位置を前記除去位置から前記印刷位置に相対移動させる第3動作を行わせるように、前記相対移動機構および前記搬送機構を制御する制御手段とを備えている。そして、前記制御手段は、前記第1動作の後であって前記第3動作の前まで、前記搬送機構と前記インクジェットヘッドの位置が前記除去位置に維持されるように前記相対移動機構を制御する。
これによると、第1動作後に、吐出面と搬送機構との間においてジャムした記録媒体をユーザが取り忘れ又は取りきれず、吐出面と搬送機構との間に当該記録媒体が残存していても第2動作によって再度、除去されない記録媒体が検出される。そのため、第3動作が行われるときには、吐出面と搬送機構との間に記録媒体が残存するのを抑制することができ、第3動作によって除去されない記録媒体が吐出面と接触することによって生じる吐出面の損傷を抑制することが可能となる。
本発明において、前記制御手段は、前記第2動作において、除去されない記録媒体を前記センサが検出したときに当該記録媒体の搬送を停止するように、前記搬送機構を制御することが好ましい。これにより、除去されない記録媒体がさらに悪化するのを抑制することができる。
また、本発明において、ユーザによって前記吐出面と前記搬送機構との間からジャムした記録媒体が除去されていないことを報知する報知手段をさらに備えている。そして、前記制御手段は、前記第2動作において、除去されない記録媒体が前記センサによって検出されたときに当該記録媒体が除去されていないことをユーザに報知するように、前記報知手段を制御することが好ましい。これにより、吐出面と搬送機構との間に除去されない記録媒体が残存していることをユーザに確実に報知することが可能となる。
また、このとき、前記制御手段は、前記第2動作の後であって前記第3動作の前に、前記出力手段から前記ジャム処理完了信号が出力され且つ除去されない記録媒体が前記センサによって検出されたときに、当該記録媒体が除去されていないことをユーザに報知するように、前記報知手段を制御していてもよい。これにより、吐出面と搬送機構との間に除去されない記録媒体が残存していることをユーザに再び報知することが可能となる。
また、このとき、前記制御手段は、前記第2動作の後であって前記第3動作の前に、前記出力手段から前記ジャム処理完了信号が出力され且つ除去されない記録媒体が前記センサによって検出されないときに、除去されない記録媒体が前記センサによって検出されるように当該記録媒体を搬送する第4動作を行わせるように、前記搬送機構を制御していてもよい。これにより、吐出面と搬送機構との間に除去されない記録媒体が残存しているか否かを再度検出することが可能となる。
また、本発明において、前記センサが、前記搬送方向に関して、前記インクジェットヘッドよりも上流に配置されており、前記制御手段は、前記第2動作において、除去されない記録媒体を前記搬送方向とは逆方向に搬送するように、前記搬送機構を制御することが好ましい。これにより、搬送方向に搬送されることでジャムが生じた記録媒体は主に前端から中央にかけて曲折しており、比較的平坦な後端部分をセンサで検出することが可能となる。そのため、センサによる記録媒体の検出の信頼性が向上する。
また、このとき、前記制御手段は、記録媒体に画像を印刷する際に、前記センサが記録媒体を検出してから所定時間経過後に、当該記録媒体に対してインクを吐出するように前記インクジェットヘッドを制御していてもよい。これにより、印刷の際に、センサによる記録媒体の検出タイミングに基づいてインクジェットヘッドから記録媒体に対してインクを吐出することが可能となる。そのため、1つのセンサで2つの役割を果たすことが可能となって部品点数の増加を抑制することができる。
また、本発明において、前記センサは、光が記録媒体に遮断されることによって記録媒体を検出する透過型センサであり、前記搬送機構が、記録媒体を支持する前記搬送面を有しており、前記搬送面には、前記センサと対向する位置に透光領域又は孔が形成されていることが好ましい。これにより、センサが透過型センサであっても、記録媒体を確実に検出することができる。また、搬送面に透光領域が形成されている場合はセンサにインクなどが付着するのを防止することができる。
また、本発明において、前記センサは、光が記録媒体で反射することによって記録媒体を検出する反射型センサであることが好ましい。これにより、センサが反射型センサであるので、搬送面に透光領域や孔を形成しなくても記録媒体を確実に検出することができる。
また、このとき、前記相対移動機構は、前記搬送機構を移動させることが可能であり、前記センサは、前記搬送機構とともに移動可能に設けられていてもよい。これにより、センサが搬送機構と共に移動するので、搬送面上の除去されない記録媒体とセンサの焦点とがずれにくくなって、センサによって当該記録媒体を確実に検出することができる。
また、このとき、前記搬送機構が、前記搬送面に記録媒体を吸着させる吸着装置を含んでおり、前記制御手段は、前記第2動作において、前記搬送面に記録媒体を吸着させるように、前記吸着装置を制御していてもよい。これにより、除去されない記録媒体が搬送面に吸着されるので、センサで記録媒体を確実に検出させることができる。
また、本発明において、前記インクジェットヘッド、前記搬送機構、前記センサ、前記相対移動機構、前記検出手段、前記出力手段、及び、前記制御手段を収容する筐体をさらに備えている。そして、前記筐体には、前記吐出面と前記搬送機構との間においてジャムした記録媒体を露出させることが可能な位置に開閉可能な扉が設けられており、前記出力手段は、前記検出手段がジャムを検出した後で前記扉が開状態から閉状態になると前記ジャム処理完了信号を出力することが好ましい。これにより、ユーザがジャムした記録媒体を取り除いた後、扉を閉じることで自動的にジャム処理完了信号が出力されるので、ユーザが扉の操作以外に特にジャム処理完了信号を出力するための操作を必要としない。
また、本発明において、前記出力手段は、ユーザにスイッチが操作されると前記ジャム処理完了信号を出力することが好ましい。これにより、ユーザがスイッチを操作することで、ジャム処理完了信号を出力することが可能となる。
また、本発明において、前記搬送機構が、前記搬送方向に沿って並設された2つのローラと、これらローラに架け渡され且つ記録媒体を搬送する前記搬送面を有する搬送ベルトとを含んでおり、前記制御手段は、前記第2動作において、除去されない記録媒体が前記2つのローラ間の距離以下の距離だけ搬送されるように前記搬送機構を制御することが好ましい。これにより、除去されない記録媒体を必要以上に搬送するのを抑制することが可能となる。そのため、第2動作の時間を短くすることができる。その結果、第1〜第3動作など、全体的な動作の時間短縮につながる。
上述の第2動作及び第4動作における「除去されない記録媒体がセンサによって検出されるように」とは、センサが最上流にあるヘッド(インクジェットヘッド)よりも上流にあるときは、記録媒体を上流に向けて搬送することを、センサが最下流にあるヘッドよりも下流にあるときは、記録媒体を下流に向けて搬送することを意味する。加えて、センサが最上流にあるヘッドと最下流にあるヘッドとの間にあるときは、記録媒体をまず上流及び下流のいずれかに向けて(最大で最上流にあるヘッドから最下流にあるヘッドまでの距離だけ)搬送し、その時点までに記録媒体が検出されなかった場合にはその後さらに逆方向に向けて(最大で最上流にあるヘッドから最下流にあるヘッドまでの距離だけ)搬送することを意味する。
本発明のインクジェット記録装置によると、第1動作後に、吐出面と搬送機構との間においてジャムした記録媒体をユーザが取り忘れ又は取りきれず、吐出面と搬送機構との間に当該記録媒体が残存していても第2動作によって再度、除去されない記録媒体が検出される。そのため、第3動作が行われるときには、吐出面と搬送機構との間に記録媒体が残存するのを抑制することができ、第3動作によって除去されない記録媒体が吐出面と接触することによって生じる吐出面の損傷を抑制することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタの外観を示す斜視図である。図2は、図1に示すインクジェットプリンタの内部構造を示す概略側面図である。図3は、図2に示すベルト搬送装置50を示し、(a)はベルト搬送装置50の側面図であり、(b)はベルト搬送装置50の平面図である。
インクジェットプリンタ1は、図1に示すように、直方体形状の筐体1aを有し、その正面(図1の紙面手前側の面)には、上から順に2つの開口3a,3bが形成されている。開口3aには、下端の水平軸を支点として開閉可能な扉4が設けられている。開口3a及び扉4は、筐体1aの奥行き方向(図2の紙面に対して垂直な方向であって主走査方向)に関してベルト搬送装置50と対向配置されており、インクジェットヘッド2とベルト搬送装置50との間において、ジャムした用紙Pを露出させることが可能な位置に配置されている。扉4の内面の角部には、突起4aが設けられている。筐体1a内には、センサ5が設けられている。センサ5は、開いた扉4を閉じたときに突起4aを検出する。
インクジェットプリンタ1は、図2に示すように、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッド2を有するカラーインクジェットプリンタである。このプリンタ1には、図2中下方に給紙装置10が、図2中上方に排紙部15がそれぞれ設けられており、これらの間に搬送方向Aに沿って用紙Pを搬送するベルト搬送装置50が設けられている。さらに、プリンタ1には、これらの動作を制御する制御部100が含まれている。
4つのインクジェットヘッド2は、主走査方向に長尺な略直方体形状を有しており、副走査方向に沿って並べられている。すなわち、このインクジェットプリンタ1は、ライン式プリンタである。なお、本実施形態において、副走査方向とは用紙Pの搬送方向Aと平行な方向であり、主走査方向とは副走査方向に直交する方向であって水平面に沿った方向である。
インクジェットヘッド2は、圧力室を含むインク流路が形成された流路ユニットと、圧力室のインクに圧力を与えるアクチュエータとが貼り合わされた積層体(ともに図示せず)を有しており、底面はインクを吐出する吐出面2aとなっている。
給紙装置10は、図2に示すように、積層された複数の用紙Pを収納可能な給紙カセット11と、給紙カセット11から用紙Pを送り出す給紙ローラ12と、給紙ローラ12を回転させる給紙モータ13(図5参照)とを有している。給紙カセット11は、主走査方向に関して、開口3bから着脱可能に配置されており、筐体1aに装着されたときに、図2中上下方向に関してベルト搬送装置50と重なる位置に配置される。
給紙ローラ12は、最も上方に位置する用紙Pと回転しながら接触することで給紙カセット11から用紙Pを送り出す。なお、給紙モータ13は制御部100によって制御される。給紙カセット11の図2中左端部側には、給紙カセット11からベルト搬送装置50に向かって湾曲しながら延在する搬送ガイド17が設けられている。
この構成において、制御部100の制御により、給紙ローラ12が図2中時計回り方向に回転することによって、給紙ローラ12と接触した用紙Pが搬送ガイド17を通ってベルト搬送装置50に送り出される。
ベルト搬送装置50は、図3(a)、(b)に示すように、2つのベルトローラ51,52と、両ローラ51,52間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト53と、ベルトローラ52を回転させる搬送モータ59と、吸着装置60とを有している。2つのベルトローラ51,52は、副走査方向(搬送方向A)に沿って並設されている。
搬送ベルト53は、図3(b)に示すように、主走査方向に関する幅がほぼ同じである2つのベルト部材55,56と、ベルト部材55,56よりも幅が小さいベルト部材57とを有している。ベルト部材57は、透明な材質から構成されており、2つのベルト部材55,56間に配置され両者に固定されている。すなわち、搬送ベルト53の用紙Pを支持する搬送面(外周面)54には、吐出面2aの主走査方向の中央と対向する位置に透光領域(ベルト部材57)が形成されている。また、搬送面54には、搬送ベルト53の厚み方向に貫通した複数の孔53aが形成されている。複数の孔53aは、2つのベルト部材55,56において全体に亘って分散して配置されている。
2つのベルトローラ51,52は、図3に示す一対の支持フレーム65によって回転可能に支持されている。一対の支持フレーム65は、図3に示すように、板状形状を有している。一対の支持フレーム65は、2つのベルトローラ51,52をその軸方向(主走査方向)に関して挟む位置に配置されている。図3(b)中上方にある支持フレーム65の外側側面には、搬送モータ59が固定されている。また、ベルトローラ52の軸52aには、ギア52bが固定されており、ギア52bと搬送モータ59の駆動軸に固定されたギア59aとが噛み合っている。つまり、搬送モータ59が駆動されることによって、ベルトローラ52が回転する。
また、一対の支持フレーム65の上部には、図3に示すように、2つの連結部材66,67が固定されている。これら連結部材66,67は、図3中左方から副走査方向に沿って見たときに、逆U字形状を有している。具体的には、各連結部材66,67は、各支持フレーム65から上方に突出した2つの垂直部66a,67aと、これら垂直部66a,67aの上端を繋ぐ水平部66b,67bとを有している。また、これら連結部材66,67は、搬送方向Aに関して4つのインクジェットヘッド2を挟む位置に配置されている。具体的には、搬送方向Aに関して、連結部材66がインクジェットヘッド2よりも上流に配置されており、連結部材67がインクジェットヘッド2よりも下流に配置されている。
吸着装置60は、図3に示すように、搬送ベルト53によって囲まれた領域内に配置されており、略直方体形状のプラテン61と、プラテン61の下方に配置されたファン62とを有している。プラテン61及びファン62は、主走査方向の両端が一対の支持フレーム65の内側側面に固定されている。プラテン61の上面には、図3(b)に示すように、厚み方向に貫通した複数の孔61aが形成されている。複数の孔61aは、2つのベルト部材55,56と対向する領域内において全体に亘って分散して配置されている。孔61aの開口は、対向する孔53aをちょうど4つ包含可能な大きさとなっている。プラテン61は、主走査方向に関して、用紙P及び搬送ベルト53の長さよりも若干長く形成されている。
また、プラテン61の上面は、図3(a)に示すように、搬送ベルト53の上側ループの内周面と接触しており、搬送ベルト53の内周側からこれを支持している。これにより、搬送ベルト53の上側ループの搬送面54とインクジェットヘッド2の吐出面2aとが対向しつつ平行になり、且つ、吐出面2aと搬送ベルト53の搬送面54との間に僅かな隙間が形成されている。当該隙間は、用紙搬送経路の一部を構成している。
ファン62は、図3に示すように、略直方体形状を有しており、内部に設けられた回転羽が回転することによって、上面に形成された吸引口(不図示)から空気を吸引する装置である。また、ファン62は、制御部100により制御されている。
ベルト搬送装置50には、搬送方向Aに関して、4つのインクジェットヘッド2を挟む位置に配置された2つのセンサ71,72が設けられている。センサ71,72は、発光部71a,72aと、発光部71a,72aの光を受光する受光部71b,72bとを有する透過型センサであり、それぞれベルト部材57と対向する位置に配置されている。発光部71aはプラテン61の上流側面に固定されており、発光部72aはプラテン61の下流側面に固定されている。受光部71bは連結部材66の水平部66bに固定されており、受光部72bは連結部材67の水平部67bに固定されている。
この構成において、センサ71,72は、透光領域(ベルト部材57)を通って受光部71b,72bに至る発光部71a,72aの光が、ベルト搬送装置50によって搬送されてきた用紙Pによって遮断されることで当該用紙Pを検出する。センサ71,72が透光領域(ベルト部材57)と対向する位置に配置されているので、センサ71,72が透過型センサであっても用紙Pを確実に検出することができる。また、搬送面54に透光領域(ベルト部材57)が形成されていることで、センサ71,72の特に発光部71a,72aにインクなどが付着するのを防止することができる。
図2に示すように、搬送方向Aに関して最も上流に配置されたインクジェットヘッド2の上流であって、ベルトローラ51と対向する位置には、押さえローラ48が配置されている。押さえローラ48は、バネなどの弾性部材によって搬送面54に対して付勢されており、給紙装置10から送り出された用紙Pを搬送面54に押さえ付ける。また、押さえローラ48は、従動ローラであり、搬送ベルト53の回転に伴って回転する。
この構成において、制御部100の制御により、搬送モータ59が駆動されることで、ベルトローラ52が図3中時計回り(正回転方向)又は反時計回り(逆回転方向)のいずれかに回転する。これに伴って、搬送ベルト53及び従動ローラであるベルトローラ51も回転する。このとき、ベルトローラ52を図2中時計回り方向に回転させ、制御部100の制御によりファン62を駆動させると、孔61aと対向する孔53aから空気が吸引され、給紙装置10から送り出された用紙Pが搬送面54に吸着されながら搬送方向Aに搬送される。さらにこのとき、搬送ベルト53の搬送面54上に保持されつつ搬送されてきた用紙Pが4つのインクジェットヘッド2のすぐ下方を順に通過する際に、制御部100が各インクジェットヘッド2を制御し、用紙Pに向けて各色のインクを吐出する。こうして、用紙Pに所望のカラー画像が形成される。
ベルト搬送装置50の搬送方向Aのすぐ下流側には、剥離部材9が設けられている。剥
離部材9は、その先端が用紙Pと搬送ベルト53との間に入り込むことによって、用紙Pを搬送面54から剥離する。
ベルト搬送装置50と排紙部15との搬送経路に沿う間には、4つの送りローラ21a,21b,22a,22bと、送りローラ21a,21bと送りローラ22a,22bとの間に配置された搬送ガイド18とが配置されている。送りローラ21b,22bは、制御部100に制御される送りモータ23,24(図5参照)によって回転駆動される。この構成において、制御部100の制御により、送りローラ21b,22bが回転するように送りモータ23,24が駆動され、ベルト搬送装置50から排出された用紙Pが送りローラ21a,21bに挟持されながら搬送ガイド18を通されて図2中上方に送られる。そして、送りローラ22a,22bに挟持されながら排紙部15に送られる。なお、送りローラ21a,22aは、従動ローラであり用紙搬送に伴って回転する。
また、筐体1内には、図2に示すように、ブザー6が設けられている。ブザー6は、吐出面2aとベルト搬送装置50との間において用紙Pにジャムが生じたとき、及び、センサ71が除去されない用紙Pを検出したときに、制御部100の制御により音を発する。このブザー6の音によって、ユーザに「吐出面2aとベルト搬送装置50との間において用紙Pにジャムが生じていること」及び「吐出面2aとベルト搬送装置50との間に除去されない用紙Pが残存していること」が知らされる。
図4は、ベルト搬送装置50を昇降させる昇降機構を示し、(a)はベルト搬送装置50が印刷位置に配置されている状態を示し、(b)はベルト搬送装置50が除去位置に配置されている状態を示す図である。
プリンタ1には、ベルト搬送装置50を昇降させる昇降機構(相対移動機構)75が設けられている。昇降機構75は、ベルトローラ51を昇降させる昇降部76と、ベルトローラ52を昇降させる昇降部77とを有している。
昇降部76は、昇降モータ81と、2つのリング82と、連結部材であるワイヤ83と、ガイド84とを有している。リング82は、ベルトローラ51の軸51aの両端部近傍に設けられており、軸51aを回転可能に支持している。ガイド84は、筐体1a内において、軸51aの両端と対向する位置にそれぞれ設けられている。これらガイド84には、軸51aの両端が移動可能に配置されている。ガイド84は、インクジェットヘッド2から吐出されたインクによって用紙Pに画像を印刷する際の印刷位置(図4(a)に示す位置)にベルト搬送装置50が配置されているときの軸51aの位置を上端とし、そこから下方に延びている。ワイヤ83は、リング82の上端にその一端が固定されている。ワイヤ83の他端は、昇降モータ81の軸81aに固定されつつ巻回されている。
一方、昇降部77も、昇降モータ86と、2つのリング87と、連結部材であるワイヤ88と、ガイド89とを有している。リング87は、軸52aの両端部近傍に設けられており、軸52aを回転可能に支持している。ガイド89は、筐体1a内において、軸52aの両端と対向する位置にそれぞれ設けられ、軸52aの両端が移動可能に配置されている。ガイド89は、ベルト搬送装置50が印刷位置に配置されているときの軸52aの位置を上端とし、そこから下方に延びている。ワイヤ88も、一端がリング87の上端に、他端が昇降モータ86の軸86aに固定されつつ、軸86aに巻回されている。
この構成において、制御部100の制御により、2つの昇降モータ81、86が同時に駆動されて軸81a,86aが図4中反時計回り方向に回転すると、ワイヤ83,88が軸81a,86aから巻解かれる。これにより、ベルト搬送装置50が、図4(b)に示すように、ガイド84,89に沿って下方に移動する。すなわち、ベルト搬送装置50が印刷位置から、鉛直方向に関する吐出面2aとベルト搬送装置50との離隔距離が印刷位置よりも大きくなる位置であって、吐出面2aとベルト搬送装置50との間においてジャムした用紙Pをユーザに除去させる際の除去位置に移動する。一方、制御部100の制御により、軸81a,86aが図4中時計回り方向に回転すると、ワイヤ83,88が軸81a,86aに巻き取られ、ベルト搬送装置50が除去位置から印刷位置に移動する。
次に、制御部100について説明する。制御部100には、CPU、ROM、RAMなどのハードウェアが収納されており、ROMには、プリンタ1の動作を制御する為のプログラムを含む各種のソフトウェアが記憶されている。そして、これらのハードウェア及びソフトウェアが組み合わされることによって、後述の各部101〜104(図5参照)が構築されている。また、制御部100には2つのセンサ71,72が接続されており、用紙Pを検出したときにその検出信号が各センサ71,72から制御部100に送信される。また、制御部100にはセンサ5が接続されており、扉4が開状態から閉状態となったときにその検出信号がセンサ5から制御部に送信される。
図5は、図2に示す制御部100の概略構成を示すブロック図である。制御部100は、印字制御部101、搬送制御部102、ジャム判定部103、及び、用紙残存判定部104を含んでいる。
印字制御部101は、図示しないホストコンピュータから制御部100に転送された印刷データに基づいて、用紙Pに対してインクを吐出するように、各インクジェットヘッド2からのインク吐出を制御する。このとき、印字制御部101は、センサ71がベルト搬送装置50によって搬送されてきた用紙Pの前端を検出してから所定時間経過後に、用紙Pに対してインクの吐出を開始するように各インクジェットヘッド2を制御する。これにより、印刷の際に、センサ71による用紙Pの検出タイミングに基づいてインクジェットヘッド2から用紙Pに対してインクを吐出することが可能になる。そのため、1つのセンサ71でインク吐出タイミングの検出と後述のジャム検出との2つの役割を果たすことが可能となって、部品点数の増加を抑制することができる。ここでいう所定時間は、センサ71が用紙Pの前端を検出したときの用紙Pの前端から最も上流にあるインクジェットヘッド2の最も上流にある吐出口(不図示)までの搬送経路に沿った距離を、用紙Pの搬送速度で割った時間である。
搬送制御部102は、制御部100に印刷データが転送されたときに、給紙装置10から排紙部15まで用紙Pを搬送するように、給紙モータ13、搬送モータ59、送りモータ23,24、及び、ファン62を制御する。
ジャム判定部103は、2つのセンサ71,72による用紙Pの前端の検出間隔が所定時間を超えるときだけ、当該用紙Pにジャムが発生したと判定する。ここでいう所定時間は、2つのセンサ71,72間の搬送経路に沿った離隔距離を用紙Pの搬送速度で割った時間である。また、ジャム判定部103は、上述のようにジャムが発生したと判定したときに、印字制御部101及び搬送制御部102を制御して、各インクジェットヘッド2からのインク吐出を停止、及び、用紙Pの搬送およびファン62の駆動を停止させる。また、ジャム判定部103は、上述のように用紙Pにジャムが発生したと判定したときに、音を発するようにブザー6を制御する。これにより、吐出面2aとベルト搬送装置50との間において用紙Pにジャムが生じたことをユーザに知らせることが可能となる。また、このとき、ジャム判定部103は、ベルト搬送装置50が印刷位置から除去位置に移動する第1動作が行われるように、昇降機構75を制御する。これにより、ユーザが扉4を開いて、吐出面2aとベルト搬送装置50との間においてジャムした用紙Pを取り除く除去動作を行うことが可能となる。
なお、2つのセンサ71,72による用紙Pの前端の検出間隔が所定時間内であり、ジャム判定部103によってジャムが発生したと判定されないときは、用紙Pはインクジェットヘッド2と対向するときにインクが吐出されて画像が形成され、排紙部15に排紙される。なお、ジャム判定部103及びセンサ71,72が、吐出面2aとベルト搬送装置50との間において用紙Pにジャムが発生したことを検出する検出手段を構成している。
用紙残存判定部104は、ユーザが除去動作を終え、開けていた扉4を閉めることによってセンサ5が扉4の閉状態を検出すると、ジャムした用紙P(すなわち、ユーザによって除去されない用紙P)が搬送方向Aとは逆方向に搬送される第2動作が行われるように、ベルト搬送装置50を制御する。なお、ここでいうセンサ5による扉4の閉状態の検出は、ユーザが除去動作を終えジャム処理が完了したというジャム処理完了信号を出力させることと同じことであり、これらセンサ5及び扉4が出力手段を構成している。これにより、ユーザがジャムした用紙Pを取り除いた後などに、扉4を閉じることで自動的にジャム処理完了信号が出力されるので、ユーザが扉4の操作以外に特にジャム処理完了信号を出力するための操作を必要としない。
また、このとき、用紙残存判定部104は、第2動作において、除去されない用紙Pが搬送面54に吸着されるように、ファン62を駆動するように制御する。これにより、除去されない用紙Pが搬送面54に吸着されるので、除去されない用紙Pをセンサ71と対向する位置に確実に移動させることができるとともに、除去されない用紙Pが搬送面54から浮かない。そのため、センサ71で除去されない用紙Pを確実に検出させることができる。また、このとき、用紙残存判定部104は、第2動作において、除去されない用紙Pが2つのベルトローラ51,52間の距離以下の距離だけ搬送されるように、ベルト搬送装置50を制御する。これにより、除去されない用紙Pを必要以上に搬送するのを抑制することが可能となる。そのため、第2動作の時間を短くすることができる。その結果、第1〜第3動作(後述する)など、全体的な動作の時間短縮につながる。また、このとき、用紙残存判定部104は、第2動作において、センサ71が除去されない用紙Pを検出したときに当該用紙Pの搬送を停止するように、ベルト搬送装置50を制御する。これにより、除去されない用紙Pの状態がさらに悪化するのを抑制することができる。また、こ
のとき、用紙残存判定部104は、第2動作において、センサ71が除去されない用紙Pを検出したときに、音を発するようにブザー6を制御する。これにより、吐出面2aとベルト搬送装置50との間に除去されない用紙Pが残存していることをユーザに確実に知らせることが可能となる。
また、用紙残存判定部104は、第2動作の後に、ベルト搬送装置50が除去位置から印刷位置に移動する第3動作が行われるように、昇降機構75を制御する。
また、用紙残存判定部104は、第2動作の後であって第3動作の前に、ユーザが除去動作を終えセンサ5が扉4の閉状態を検出し且つセンサ71によって除去されない用紙P
が検出されたときに、音を発するように再度ブザー6を制御する。これにより、吐出面2aとベルト搬送装置50との間に除去されない用紙Pが残存していることを、再度ユーザに知らせることが可能となる。
また、用紙残存判定部104は、第2動作の後であって第3動作の前に、ユーザが除去動作を終えセンサ5が扉4の閉状態を検出し且つセンサ71によって除去されない用紙P
が検出されないときに、第2動作と同様な第4動作が行われるように、ベルト搬送装置50を制御する。これにより、吐出面2aとベルト搬送装置50との間に除去されない用紙Pが残存しているか否かを再度検出することが可能となる。
続いて、用紙Pにジャムが発生したときのジャム処理動作について、図6を参照しつつ以下に説明する。図6は、ジャム処理動作におけるベルト搬送装置50の動作状況を順に示す側面図である。
ベルト搬送装置50で用紙Pを搬送方向Aに搬送しているときに、図6(a)に示すように、吐出面2aとベルト搬送装置50との間において用紙Pにジャムが生じると、制御部100は、各インクジェットヘッド2からのインク吐出の停止、及び、用紙Pの搬送およびファン62の駆動を停止させるとともに、第1動作が行われるように、インクジェットヘッド2、ベルト搬送装置50及び昇降機構75を制御する。これにより、図6(b)に示すように、吐出面2aとベルト搬送装置50との間に大きな空間が形成され、ユーザがジャムした用紙Pを取り除きやすくなる。次に、制御部100は、ブザー6から音を発するようにブザー6を制御する。こうして、吐出面2aとベルト搬送装置50との間において用紙Pにジャムが生じたことをユーザに知らせ、ユーザに除去動作を促す。
次に、ユーザが除去動作を行い扉4が閉じられると、図6(b)に示すように、制御部100は、第2動作が行われるようにベルト搬送装置50を制御する。これにより、ユーザの取り忘れなどによって搬送面54上に除去されない用紙Pが残存している場合、当該用紙Pがセンサ71と対向する位置(所定位置)に搬送されてきたときにセンサ71によって検出される。また、搬送方向Aに搬送されることによって用紙Pに生じるジャムは、図6(a)に示すように、そのほとんどが用紙Pの前端と、吐出面2a又はインクジェットヘッド2の上流側面とが接触することで生じる。この場合、ジャムした用紙Pは前端から中央にかけて曲折している。そのため、搬送方向Aとは逆方向にジャムした用紙Pを搬送することで、比較的平坦な後端部分をセンサで検出することが可能となる。そのため、センサ71による用紙Pの検出の信頼性が向上する。
このとき、制御部100は、第2動作において、除去されない用紙Pが搬送面54に吸着されるように、除去されない用紙Pが2つのベルトローラ51,52間の距離以下の距離だけ搬送されるように、センサ71が除去されない用紙Pを検出したときに当該用紙Pの搬送を停止するように、ファン62及びベルト搬送装置50を制御する。このような第2動作が行われたときに、センサ71によって除去されない用紙Pが検出されないときは、制御部100はユーザによる除去動作が確実に行われたと判定し、第3動作が行われるように昇降機構75を制御する。こうして、ジャム処理動作が完了する。
一方、第2動作が行われたときに、センサ71によって除去されない用紙Pが検出された場合、制御部100が音を発するようにブザー6を制御する。こうして、ユーザに除去されない用紙Pが残存していることを知らせ、ユーザに除去動作を再度促す。
ユーザに除去動作を再度促した後、何らかの原因でユーザが除去動作を行わず単に扉4の開け閉めだけを行うと、センサ71が用紙Pを検出したままであり、制御部100が音を発するように再度ブザー6を制御する。こうして、ユーザに除去されない用紙Pが残存していることを再度知らせ、ユーザに除去動作を促す。
また、ユーザに除去動作を再度促した後、ユーザが、図6(c)に示すように、除去されない用紙Pを搬送方向Aにずらし、除去されない用紙Pがセンサ71によって検出されていない状態で扉4を閉じても、制御部100が第4動作を行うように、ベルト搬送装置50を制御する。こうして、吐出面2aとベルト搬送装置50との間にジャムした用紙Pが残存しているか否かを再度検出することが可能となる。そして、制御部100が音を発するようにブザー6を制御して、ユーザに除去動作を再度促す。なお、扉4が閉じられる度に、センサ71でジャムした用紙Pが検出されないときは、繰り返し第4動作が行われる。また、扉4が閉じられる度に、センサ71で除去されない用紙Pが検出されたときは、繰り返しブザー6から音が発せられる。
そして、ユーザに除去動作を再度促した後、図6(d)に示すように、ユーザが除去動作を行い扉4が閉じられ、第4動作を行っても除去されない用紙Pがセンサ71によって検出されないときは、ユーザによる除去動作が確実に行われたと判定し、制御部100が、第3動作が行われるように昇降機構75を制御する。こうして、ジャム処理動作が完了する。
以上のように、本実施形態のインクジェットプリンタ1によると、第1動作後に、吐出面2aとベルト搬送装置50との間においてジャムした用紙Pを何らかの原因でユーザが取り忘れ又は取りきれず、吐出面2aとベルト搬送装置50との間に用紙Pが残存していても第2動作によって、除去されない用紙Pが検出される。そのため、第3動作が行われるときには、吐出面2aとベルト搬送装置50との間に用紙Pが残存するのを抑制することができ、第3動作によって除去されない用紙Pが吐出面2aと接触することによって生じる吐出面2aの損傷を抑制することが可能となる。
本実施形態におけるセンサ71,72には、透過型センサを用いていたが、光が用紙Pから反射することによって用紙Pを検出する反射型センサであってもよい。この場合、反射型センサは受光部71b,72bの位置に配置され、センサ71,72を設ける必要がなくなる。さらに、搬送ベルト53に透光領域を構成するベルト部材57を設けなくても、反射型センサによって用紙Pを確実に検出することができる。また、反射型センサはベルト搬送装置50に固定され、ベルト搬送装置50と共に移動するので、搬送面54上の除去されない用紙Pと反射型センサの焦点とがずれにくくなって、反射型センサによって除去されない用紙Pを確実に検出することができる。
また、本実施形態においては、開いた扉4を閉じることで自動的にジャム処理完了信号が出力されるが、図1中2点鎖線で示すように、筐体1aの上面にスイッチ201が設けられていてもよい。スイッチ201は、押されることでジャム処理が完了したというジャム処理完了信号を制御部100に出力する。このようなスイッチ201が設けられていることで、ユーザがスイッチ201を操作することで、ジャム処理完了信号を出力することが可能となり、センサ5及び突起4aを設ける必要がなくなる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、本実施形態における昇降機構75は、ベルト搬送装置50だけを昇降させているが、4つのインクジェットヘッド2だけを昇降させてもよい。この場合、インクジェットヘッド2を図2に示す印刷位置から上昇させて、吐出面2aとベルト搬送装置50との間においてジャムした用紙Pをユーザに除去させることが可能な程度の隙間が形成される除去位置に移動させることで、ジャムした用紙Pをユーザが取り除くことが可能となる。また、昇降機構は、ベルト搬送装置50と4つのインクジェットヘッド2の両方を移動させてもよい。
また、制御部100は、第2動作及び第4動作において、除去されない用紙Pを搬送方向Aに沿って搬送してもよい。この場合は、センサ71の代わりとしてセンサ72で除去されない用紙Pを検出すればよい。また、除去されない用紙Pを検出するセンサは、ヘッド間に配置されていてもよい。この場合、制御部は、第2動作及び第4動作において、除去されない用紙Pをまず上流及び下流のいずれかに向けて搬送する。このとき、除去されない用紙Pを最上流にあるヘッドから最下流にあるヘッドまでの距離だけ搬送する。そして、この搬送時において、除去されない用紙Pがセンサによって検出されなかった場合にはその後、さらに逆方向に向けて搬送する。このときも、除去されない用紙Pを最上流にあるヘッドから最下流にあるヘッドまでの距離だけ搬送する。こうして、除去されない用紙Pが吐出面2aとベルト搬送装置50との間に残存しているときは、センサによって検出される。また、制御部100は、第2動作及び第4動作において、除去されない用紙Pが2つのベルトローラ51,52間の距離を超える距離だけ搬送されるようにベルト搬送装置50を制御してもよい。
また、ブザー6の代わりとして、用紙Pがジャムしたこと及び除去されない用紙Pが残存していることをユーザに知らせる画像を表示するディスプレイが筐体1aの上面などに設けられていてもよい。また、ブザー6等の報知手段が設けられていなくてもよい。
また、制御部100は、第4動作を行わなくてもよい。センサ71は、用紙Pに対して印刷する際の吐出タイミングを検出するために、用紙Pを検出していなくてもよい。この場合、制御部100は、給紙装置10から用紙Pを送り出してから、当該用紙Pの前端が最も上流にあるインクジェットヘッド2と対向する位置に到達する所定時間経過後に、用紙Pに対してインクの吐出を開始するように各インクジェットヘッド2を制御すればよい。また、センサ71,72に透過型センサを用いている場合は、センサ71,72をベルト搬送装置50に固定しなくてもよい。すなわち、センサ71,72がベルト搬送装置50と共に移動しなくてもよい。
また、吸着装置60が設けられていなくてもよい。この場合、搬送面54が弱粘性を有していることが好ましい。さらには、吸着装置が、直流電流を流すことでプラテンに静電気が生じる静電吸着装置であってもよい。これらの場合、搬送ベルト53に孔53aを設ける必要がなくなり、ベルト搬送装置の構成が簡易になる。
また、上述の実施形態においては、用紙Pを吐出面2aと対向する位置に搬送する搬送機構が、ベルト搬送装置50以外の搬送機構から構成されていてもよい。例えば、搬送機構が、用紙を挟持しながら回転することで用紙を搬送方向に搬送する2組のローラ対と、これらローラ対間に配置されたプラテンとを有するローラ搬送機構であってもよい。この場合、センサ71,72は2組のローラ対と搬送方向Aに関して最も外側にあるインクジェットヘッド2との間に配置されていることが好ましい。これにおいても同様な効果を得ることができる。
本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタの外観を示す斜視図である。 図1に示すインクジェットプリンタの内部構造を示す概略側面図である。 図2に示すベルト搬送装置を示し、(a)はベルト搬送装置の側面図であり、(b)はベルト搬送装置の平面図である。 ベルト搬送装置を昇降させる昇降機構を示し、(a)はベルト搬送装置が印刷位置に配置されている状態を示し、(b)はベルト搬送装置が除去位置に配置されている状態を示す図である。 図2に示す制御部の概略構成を示すブロック図である。 ジャム処理動作におけるベルト搬送装置の動作状況を順に示す側面図である。
1 インクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)
1a 筐体
2 インクジェットヘッド
2a 吐出面
4 扉
4a 突起(出力手段の一部)
5 センサ(出力手段の一部)
6 ブザー(報知手段)
50 ベルト搬送装置(搬送機構)
51 ベルトローラ
52 ベルトローラ
53 搬送ベルト
54 搬送面
57 ベルト部材(透光領域)
60 吸着装置
71,72 センサ(検出手段の一部)
75 昇降機構(相対移動機構)
100 制御部(制御手段)
103 ジャム判定部(検出手段の一部)
201 スイッチ

Claims (14)

  1. インクを吐出する吐出面が形成されたインクジェットヘッドと、
    記録媒体を前記吐出面と対向する位置に搬送方向に沿って搬送する搬送機構と、
    前記搬送機構によって搬送面に沿って搬送される記録媒体を所定位置において検出するセンサと、
    前記インクジェットヘッドから吐出されたインクによって記録媒体に画像を印刷する際の印刷位置と、前記吐出面と前記搬送機構との離隔距離が前記印刷位置よりも大きく且つ前記吐出面と前記搬送機構との間においてジャムした記録媒体をユーザに除去させる際の除去位置との間において、前記搬送機構と前記インクジェットヘッドの位置を相対移動させる相対移動機構と、
    前記吐出面と前記搬送機構との間において記録媒体にジャムが発生したことを検出する検出手段と、
    前記吐出面と前記搬送機構との間においてジャムした記録媒体を、露出可能に形成された開口を開閉する扉と、
    前記扉の開閉を検出するセンサと、
    前記検出手段によって記録媒体のジャムの発生が検出されたときに、前記搬送機構と前記インクジェットヘッドの位置を前記印刷位置から前記除去位置に相対移動させる第1動作、前記第1動作の後に初めて前記センサが前記扉の閉塞を検出したときに、除去されない記録媒体が前記センサによって検出されるように当該記録媒体を搬送する第2動作、及び、前記第2動作の後であって前記第2動作において除去されない記録媒体が検出されない場合に、前記搬送機構と前記インクジェットヘッドの位置を前記除去位置から前記印刷位置に相対移動させる第3動作を行わせるように、前記相対移動機構および前記搬送機構を制御する制御手段とを備えており、
    前記制御手段は、前記第1動作の後であって前記第3動作の前まで、前記搬送機構と前記インクジェットヘッドの位置が前記除去位置に維持されるように前記相対移動機構を制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記制御手段は、前記第2動作において、除去されない記録媒体を前記センサが検出したときに当該記録媒体の搬送を停止するように、前記搬送機構を制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. ユーザによって前記吐出面と前記搬送機構との間からジャムした記録媒体が除去されていないことを報知する報知手段をさらに備えており、
    前記制御手段は、前記第2動作において、除去されない記録媒体が前記センサによって検出されたときに当該記録媒体が除去されていないことをユーザに報知するように、前記報知手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記制御手段は、前記第2動作の後であって前記第3動作の前に、前記出力手段から前記ジャム処理完了信号が出力され且つ除去されない記録媒体が前記センサによって検出されたときに、当該記録媒体が除去されていないことをユーザに報知するように、前記報知手段を制御することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記制御手段は、前記第2動作の後であって前記第3動作の前に、前記出力手段から前記ジャム処理完了信号が出力され且つ除去されない記録媒体が前記センサによって検出されないときに、除去されない記録媒体が前記センサによって検出されるように当該記録媒体を搬送する第4動作を行わせるように、前記搬送機構を制御することを特徴とする請求項3又は4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記センサが、前記搬送方向に関して、前記インクジェットヘッドよりも上流に配置されており、
    前記制御手段は、前記第2動作において、除去されない記録媒体を前記搬送方向とは逆方向に搬送するように、前記搬送機構を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記制御手段は、記録媒体に画像を印刷する際に、前記センサが記録媒体を検出してから所定時間経過後に、当該記録媒体に対してインクを吐出するように前記インクジェットヘッドを制御することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記センサは、光が記録媒体に遮断されることによって記録媒体を検出する透過型センサであり、
    前記搬送機構が、記録媒体を支持する前記搬送面を有しており、
    前記搬送面には、前記センサと対向する位置に透光領域又は孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記センサは、光が記録媒体で反射することによって記録媒体を検出する反射型センサであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記相対移動機構は、前記搬送機構を移動させることが可能であり、
    前記センサは、前記搬送機構とともに移動可能に設けられていることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記搬送機構が、前記搬送面に記録媒体を吸着させる吸着装置を含んでおり、
    前記制御手段は、前記第2動作において、前記搬送面に記録媒体を吸着させるように、前記吸着装置を制御することを特徴とする請求項9又は10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記インクジェットヘッド、前記搬送機構、前記センサ、前記相対移動機構、前記検出手段、前記出力手段、及び、前記制御手段を収容する筐体をさらに備えており、
    前記筐体には、前記吐出面と前記搬送機構との間においてジャムした記録媒体を露出させることが可能な位置に開閉可能な扉が設けられており、
    前記出力手段は、前記検出手段がジャムを検出した後で前記扉が開状態から閉状態になると前記ジャム処理完了信号を出力することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記出力手段は、ユーザにスイッチが操作されると前記ジャム処理完了信号を出力することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記搬送機構が、前記搬送方向に沿って並設された2つのローラと、これらローラに架け渡され且つ記録媒体を搬送する前記搬送面を有する搬送ベルトとを含んでおり、
    前記制御手段は、前記第2動作において、除去されない記録媒体が前記2つのローラ間の距離以下の距離だけ搬送されるように前記搬送機構を制御することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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