JP5141417B2 - 蓄電装置充放電制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電装置充放電制御システムに係り、特に、蓄電装置と回転電機で走行するEVモードを有する車両における蓄電装置充放電制御システムに関する。
エンジンと回転電機を搭載し、走行状態に応じて動力源としてエンジンを主に用いるときと、回転電機を主に用いるときを使い分けることができる車両は、ハイブリッド車両と呼ばれることがある。
例えば、特許文献1には、ハイブリッド自動車として、蓄電装置とモータジェネレータのみを動力源としエンジンを動力源とせずに走行するEVモードと、エンジンとモータジェネレータとを動力源として走行するHVモードとを備え、蓄電装置の容量が大きくてエンジンの使用頻度が低い場合に、HVモード移行スイッチをオン操作することで、EVモードからHVモードに切り替えられることが開示されている。また、エンジン停止時間が所定の時間を超すと、HVモード移行スイッチが点灯し、ユーザにその旨を知らせるが、さらにHVモード移行スイッチが操作されないときは、自動的にHVモードに移行することも述べられている。
ハイブリッド車両には、回転電機に電力を供給するための蓄電装置が搭載され、エンジンによって回転電機を発電機として用いて駆動し、その電力で充電が行われる。また、外部の商用電源から回転電機とインバータを介して蓄電装置に充電を行う外部充電方式も行われている。蓄電装置は、過充電も過放電も特性劣化につながることがあるので、蓄電装置の充電状態値であるSOC(State Of Charge)を監視しながら充放電制御が行われる。
例えば、特許文献2には、ハイブリッド自動車として、目的地での必要電力量に応じて運転者によって目標SOCが設定でき、目標SOCに至るまではエンジンを停止させてモータジェネレータのみで走行するEVモードとし、SOCが目標SOCに達した後はエンジンおよびモータジェネレータを用いて走行するHVモードに移行することが述べられている。
特開2007−62639号公報 特開2007−62640号公報
このように、ハイブリッド車両に搭載される蓄電装置は、SOCを利用して充放電制御が行われる。一般的には、蓄電装置と回転電機のみを動力源として用い、エンジンを動力源として用いないで走行するEVモードの場合、蓄電装置のSOCにおける充電限界値を充電制御のためのSOC制御中心に用い、放電限界値を放電制御のためのSOC制御中心に用いることが行われる。
そして、蓄電装置に対して要求される充電パワーの大きさは、蓄電装置の現在のSOCと充電限界値との差に基いて定めることができ、要求される放電パワーの大きさは、蓄電装置の現在のSOCと放電限界値との差に基いて定めることができる。このように、蓄電装置に対する要求パワーをPchgと呼ぶこととし、放電側を正(+)、充電側を負(−)とすれば、+Pchgが要求放電パワーである。上記のように、EVモードの場合、放電限界値が放電制御のためのSOC制御中心として用いられるので、基本的にPchgは正(+)となる。
このように、EVモードにおいて制御中心SOCが充電限界値と放電限界値に設定されることが一般的であるが、この場合以下のような現象が生じえる。
ここで、車両の走行に必要なパワーは、エンジンに対する要求パワーと、蓄電装置に対する要求パワーとでまかなわれているので、エンジンに対する要求パワー=(車両の走行に必要なパワー)−Pchgの関係がある。
したがって、エンジンに対する要求パワーは車両の走行に必要なパワーよりも少ないので、エンジンが始動しても蓄電装置の放電が進み、SOCが低下を続けることになる。例えば、EVモードで高速道路に入った場合等に、車両の走行に必要なパワーが大きくなり、EVモードのままで一時的にエンジンが始動してしまうことが生じえる。この場合でも、放電限界値が制御中心SOCであるのでPchgは正(+)のままで、エンジンが始動しているにもかかわらず蓄電装置の放電が進み、SOCの低下が進み、エンジン走行中に蓄電装置が過放電となることが生じえる。
また、外部電源充電可能な蓄電装置の場合、充電中は充電限界値が制御中心SOCとなってPchgが負(−)となっているが、充電を停止したとたんに、放電限界値が制御中心SOCとなってPchgが正(+)に急変する。これによって、エンジンに対する要求パワーが急変し、例えばエンジン回転数の急変が生じえる。
このように、EVモードにおいて制御中心SOCが充電限界値と放電限界値に設定されると、一時的にエンジンを始動しても蓄電装置の放電が進むことが生じ、また、強制充電を停止してEVモードに復帰するときにエンジンの回転数の急変が生じる。
本発明の目的は、EVモードを主とする車両において、エンジンの一時的な始動の際に蓄電装置の放電が進むことを抑制できる蓄電装置充放電システムを提供することである。また、他の目的は、EVモードを主とする車両において、強制充電が停止した際に、エンジンの回転数が急変することを抑制できる蓄電装置充放電制御システムを提供することである。
本発明に係る蓄電装置充放電制御システムは、蓄電装置と回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行するEVモードから、エンジンと回転電機とを動力源として走行するHVモードへ切替を行う切替手段と、蓄電装置の現在の充電状態値である現在SOCを取得するSOC取得手段と、蓄電装置の充放電を制御する際の制御中心となるSOCである制御中心SOCの設定について、切替手段によってHVモードへの切替が行われるまでのEVモードの間は、蓄電装置の現在のSOCを制御中心SOCに設定し、蓄電装置に対する充放電要求を無効化する設定手段と、蓄電装置の現在のSOCと制御中心SOCとを比較し、制御中心SOCよりも蓄電装置の現在のSOCが大きいときは蓄電装置の放電要求を行い、制御中心SOCよりも現在のSOCが小さいときは蓄電装置に対する充電要求を行う充放電要求手段と、を備え、蓄電装置は、インバータ回路を介して回転電機に接続され、回転電機とインバータ回路を介して外部商用電源から充電される外部充電可能蓄電装置であり、設定手段は、切替手段によってHVモードへの切替が行われるまでのEVモードの間に、外部充電が停止した場合に、蓄電装置の現在のSOCを制御中心に設定し、切替手段によってHVモードへの切替が行われるまでのEVモードの間に、動力源に対する要求パワーに基いて一時的にエンジンが始動された場合に、蓄電装置の現在のSOCを制御中心に設定されたままとすることを特徴とする。
また、本発明に係る蓄電装置充放電制御システムにおいて、設定手段は、切替手段によってEVモードからHVモードに切り替えられたときは、切り替えられたその時の蓄電装置のSOCを制御中心SOCとして、HVモードの間はそのまま固定値として設定することが好ましい。
また、本発明に係る蓄電装置充放電制御システムにおいて、充放電要求手段および設定手段は、蓄電装置が複数用いられる場合に、複数の蓄電装置のそれぞれの現在SOCの平均値を、制御中心SOCに対する現在SOCとして用いることが好ましい。
上記構成により、蓄電装置充放電制御システムは、HVモードへの切替が行われるまでのEVモードの間は、蓄電装置の現在のSOCを制御中心SOCに設定し、蓄電装置に対する充放電要求を無効化する。すなわち、蓄電装置に対する要求パワーをPchgとして、EVモード中はPchg=0とされる。これによって、EVモード中にエンジンが一時的に始動してもSOCが低下することがなく、また、強制充電からEVモードに復帰しても、Pchgは負(−)からゼロとなるだけで、負(−)から正(+)に変化する場合に比べその変化が少なく、エンジンの回転数の急変が抑制される。
また、蓄電装置充放電制御システムにおいて、HVモードへの切替が行われるまでのEVモードの間に、動力源に対する要求パワーに基いて一時的にエンジンが始動された場合に、蓄電装置の現在のSOCを制御中心に設定されたままである。したがって、蓄電装置に対する要求パワーであるPchg=0とされる。これによって、EVモード中にエンジンが一時的に始動してもSOCが低下することがない。
また、蓄電装置充放電制御システムにおいて、蓄電装置が外部充電可能蓄電装置であるときに、HVモードへの切替が行われるまでのEVモードの間に、外部充電が停止した場合に、蓄電装置の現在のSOCを制御中心に設定する。したがって、蓄電装置に対する要求パワーであるPchg=0とされる。これによって、強制充電からEVモードに復帰しても、Pchgは負(−)からゼロとなるだけで、負(−)から正(+)に変化する場合に比べその変化が少なく、エンジンの回転数の急変が抑制される。
また、蓄電装置充放電制御システムにおいて、EVモードからHVモードに切り替えられたときは、切り替えられたその時の蓄電装置のSOCを制御中心SOCとして、HVモードの間はそのまま固定値として設定する。これによってHVモードのときのSOC低下が抑制される。
また、蓄電装置充放電制御システムにおいて、蓄電装置が複数用いられる場合に、複数の蓄電装置のそれぞれの現在SOCの平均値を、制御中心SOCに対する現在SOCとして用いる。これによって複数の蓄電装置を用いる場合であっても現在SOCの取り扱いが容易となる。
以下に図面を用いて、本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、電源装置に接続される回転電機として、1台でモータ機能と発電機機能とを有するモータ・ジェネレータを2台用いるものとして説明するが、これをモータ機能のみを有する回転電機を1台、発電機機能のみを有する回転電機を1台用いるものとしてもよい。また、モータ・ジェネレータを2台以外の台数、例えば1台あるいは3台用いるものとしてもよい。回転電機に接続される電源回路の構成として、蓄電装置、電圧変換器、平滑コンデンサ、インバータを有するものとして説明するが、これらの要素の他の要素を適宜付加するものとしてもよい。例えば、適当な低電圧用のDC/DCコンバータを設け、あるいはシステムメインリレーを設けるものとできる。
また、蓄電装置としては、マスタ蓄電装置(M蓄電装置)とスレーブ蓄電装置(S蓄電装置)の2台を並列的に用いるものとして説明するが、これは、EVモードを主とする車両の場合、蓄電装置の容量が大きいのが好ましいことから2台としたもので、2台以外であってもよい。例えば1台の蓄電装置を用いるものとしてもよく、2台以外の複数の蓄電装置を用いるものであればよい。例えば3台以上の蓄電装置を用いるものとしてもよい。この場合には、3台以上を並列的に用いる形態であってもよく、1台をマスタ蓄電装置、2台以上をスレーブ蓄電装置とするが切替装置を介していずれか1台を選択して、使用上は1台のマスタ蓄電装置、1台のスレーブ装置として用いる形態とするものとできる。
また、以下では、蓄電装置充放電制御システムが適用されるものとして、回転電機とインバータを利用して外部の商用電源から蓄電装置に充電を行うことができるプラグイン機能を有する車両を説明するが、これは、蓄電装置に対する充電方法の一例を説明するためのものである。蓄電装置が備えられるものであれば、外部の商用電源からの充電を受けることができないものであってもよい。
なお、以下で述べるSOCの値、SOCの時間経過の特性等は、説明のための一例であって、蓄電装置の特性によって適当に変更されるものである。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図1は、ハイブリッド車両における蓄電装置充放電制御システム10の構成を示す図である。このハイブリッド車両は、走行モードとして、蓄電装置と回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行するEVモードと、エンジンと回転電機とを動力源として走行するHVモードとを有している。
蓄電装置充放電制御システム10は、ハイブリッド車両の駆動源としてのエンジン12および2台の回転電機14,16と、2台の蓄電装置であるM蓄電装置20とS蓄電装置22を含み回転電機14,16に接続される電源回路18と、制御装置50と、外部の商用電源から充電を行うためのプラグイン機構60と、M蓄電装置20のSOCとS蓄電装置22のSOCの平均値を求める平均SOC取得部40と、ユーザの操作によってEVモードからHVモードに切替を指示することができる切替スイッチ42とを備えて構成される。
この蓄電装置充放電制御システム10は、2台の蓄電装置であるM蓄電装置20とS蓄電装置22の充放電制御を適切に実行する機能を有し、特に、エンジン12の一時的な始動の際に蓄電装置の放電が進むことを抑制し、プラグイン機構60によって強制充電が停止した際に、エンジン12の回転数が急変することを抑制する機能を有する。
エンジン12は、回転電機14,16とともに車両の駆動源を構成する内燃機関である。エンジン12は、車両の車軸を駆動しタイヤを回転して走行を行わせる機能と共に、回転電機14,16を発電機として用いて発電を行わせ、電源回路18に含まれる2つのM蓄電装置20とS蓄電装置22を充電する機能を有する。エンジン12の制御は、図示されていないエンジン−ECUを介して制御装置50によって行われる。
回転電機14,16は、車両に搭載されるモータ・ジェネレータ(MG)であって、M蓄電装置20とS蓄電装置22から電力が供給されるときはモータとして機能し、制動時には発電機として機能する三相同期型回転電機である。また、上記のようにエンジン12によって駆動されるときは発電機として機能する。
回転電機14,16は区別しないで用いることもできるが、一方をM蓄電装置20とS蓄電装置22の充電のための発電機、他方を主として車両走行用としてのモータとして用いることができる。すなわち、エンジン12によって一方の回転電機(MG1)14を駆動して発電機として用い、発電された電力を電源回路18を介してM蓄電装置20とS蓄電装置22に供給し、他方の回転電機(MG2)16を車両走行のために用いて、力行時にはM蓄電装置20とS蓄電装置22から電力の供給を受けてモータとして機能して車両の車軸を駆動し、制動時には発電機として機能して回生エネルギを回収し、電源回路18を介してM蓄電装置20とS蓄電装置22に供給するものとできる。回転電機14,16の制御は、図示されていないMG−ECUを介して制御装置50によって行われる。
電源回路18は、2つの蓄電装置であるマスタ蓄電装置(M蓄電装置)20とスレーブ蓄電装置(S蓄電装置)22、2つの蓄電装置側平滑コンデンサ24,26、2つの電圧変換器であるM電圧変換器28とS電圧変換器30、インバータ側平滑コンデンサ32、2つのインバータであるMG1インバータ34とMG2インバータ36を含んで構成される。
ここで、M蓄電装置20とM電圧変換器28とは、正極側母線を共通とし、負極側母線を共通として直列に接続される。蓄電装置側平滑コンデンサ24は、この正極側母線と負極側母線を接続するように設けられ、M蓄電装置20とM電圧変換器28との間に配置される。同様に、S蓄電装置22とS電圧変換器30とは、正極側母線を共通とし、負極側母線を共通として直列に接続される。蓄電装置側平滑コンデンサ26は、この正極側母線と負極側母線を接続するように設けられ、S蓄電装置22とS電圧変換器30との間に配置される。
また、M電圧変換器28とMG1インバータ34とは、正極側母線を共通とし、負極側母線を共通として直列に接続される。そして、S電圧変換器30とMG1インバータ34も、正極側母線を共通とし、負極側母線を共通として直列に接続される。つまり、M電圧変換器28とS電圧変換器30とは、MG1インバータ34に対し、並列に接続される。
また、MG1インバータ34とMG2インバータ36とは、正極側母線を共通とし、負極側母線を共通として、互いに接続される。つまり、MG1インバータ34とMG2インバータ36とは、並列に接続される。
この接続関係は、電圧変換器側とインバータ側との間に設けられる1組の正極母線と負極母線に対し、電圧変換側は、マスタとスレーブの2系列の蓄電装置−電圧変換器が並列に接続され、インバータ側は、MG1とMG2の2系列のインバータ−回転電機が並列に接続されるものである。換言すれば、2系列の蓄電装置が全体として1つの蓄電装置として機能しながら、2系列の回転電機に接続される接続関係である。
M蓄電装置20とS蓄電装置22は、実質的には同じ形状、同じ性能を有する充放電可能な2次電池である。したがって、2つの蓄電装置のうち、いずれをM蓄電装置としてもS蓄電装置としてもよい。もっとも、M蓄電装置20とS蓄電装置22とを異なる性能、例えばアンペアアワー容量が異なるものとしてもよい。その場合には、アンペアアワー容量の大きい方をマスタ蓄電装置、小さい方をスレーブ蓄電装置とすることができる。かかるM蓄電装置20、S蓄電装置22としては、例えば、約200Vの端子電圧を有するリチウムイオン組電池あるいはニッケル水素組電池、またはキャパシタ等を用いることができる。
M電圧変換器28とS電圧変換器30は、M蓄電装置20とS蓄電装置22とが同じ性能を有するものであるときは、同じ性能の電圧変換機能を有する回路である。電圧変換器としては、リアクトルと制御装置50の制御の下で作動するスイッチング素子等を含んで構成することができる。電圧変換機能としては、蓄電装置側の電圧をリアクトルのエネルギ蓄積作用を利用して昇圧しインバータ側に供給する昇圧機能と、インバータ側からの電力を蓄電装置側に降圧して充電電力として供給する降圧機能とを有する。
M蓄電装置20とM電圧変換器28の間に設けられる蓄電装置側平滑コンデンサ24は、M蓄電装置20とM電圧変換器28との間における電圧、電流の変動を抑制し平滑化する機能を有する。S蓄電装置22とS電圧変換器30の間に設けられる蓄電装置側平滑コンデンサ26も同様の機能を有する。
MG1インバータ34とMG2インバータ36は、共に、交流電力と直流電力との間の電力変換を行う回路である。インバータとしては、制御装置50の制御の下で作動する複数のスイッチング素子を含んで構成される。上記の例で、回転電機(MG1)14を発電機として機能させるときは、MG1インバータ34は、回転電機(MG1)14からの交流三相回生電力を直流電力に変換し、蓄電装置側に充電電流として供給する交直変換機能を有する。また、MG2インバータ36は、車両が力行のとき、蓄電装置側からの直流電力を交流三相駆動電力に変換し、回転電機(MG2)16に駆動電力として供給する直交変換機能と、車両が制動のとき、逆に回転電機(MG2)16からの交流三相回生電力を直流電力に変換し、蓄電装置側に充電電流として供給する交直変換機能とを有する。
上記のように、2つの電圧変換器と、2つのインバータの間に共通して設けられる1組の正極母線と負極母線との間に設けられるインバータ側平滑コンデンサ32は、この1組の正極母線と負極母線との間における電圧、電流の変動を抑制し平滑化する機能を有する。
M蓄電装置20、S蓄電装置22と制御装置50との間に設けられる平均SOC取得部40は、M蓄電装置20のSOCとS蓄電装置22のSOCをそれぞれ取得し、その平均値を求めて制御装置50に伝送する機能を有するものである。かかる平均SOC取得部40としては、それぞれの蓄電装置についての充電電流、放電電流を検出し、これらを逐次積算して、それぞれの蓄電装置の充電容量に対し現在どの程度が充電されているかを求めて、これをM蓄電装置20のSOC、S蓄電装置22のSOCとし、その合計を2で除して平均SOCとする演算装置で構成することができる。平均SOC取得部40を制御装置50の機能の一部として構成するものとしてもよい。
平均SOCを用いることで、M蓄電装置20とS蓄電装置22の充放電制御を、あたかも1つの蓄電装置に対するものとして、全体としての充放電制御とできる。そこで、以下では、平均SOCを、M蓄電装置20の現在のSOCとS蓄電装置22の現在のSOCの情報として取り扱うものとする。したがって、以下では、特に断らない限り、蓄電装置の現在SOCといえば、M蓄電装置20の現在のSOCとS蓄電装置22の平均SOCを指すものとする。
回転電機(MG1)14の中性点と回転電機(MG2)16の中性線に接続されるプラグイン機構60は、PIスイッチ62、回転電機側コンセント64、外部電源側プラグ66、外部の商用電源68を含んで構成される。PIスイッチ62は、M蓄電装置20とS蓄電装置22への充電を、エンジン12等を用いる内部充電とするか、外部の商用電源68からの外部充電とするかの切替を行なうスイッチ素子である。PIスイッチ62の作動は制御装置50の制御によって行われる。外部の商用電源は、例えば50Hzまたは60Hzの交流電源を用いることができる。
PIスイッチ62が外部の商用電源68を用いてM蓄電装置20とS蓄電装置22を充電するモードに切替を行うときは、外部の商用電源68からの交流電力が外部電源側プラグ66、回転電機側コンセント64、PIスイッチ62を介して回転電機(MG1)14の中性点と回転電機(MG2)16の中性点に供給される。そして、制御装置50の制御によってMG1インバータ34とMG2インバータ36が協働して、商用電源68からの交流電力を直流電力に変換し、これをM蓄電装置20とS蓄電装置22に供給するものとできる。
なお、外部の商用電源68に代えて、外部の電気機器を外部負荷として、回転電機側コンセント64に接続することもできる。この場合には、M蓄電装置20とS蓄電装置22の直流電力をインバータと回転電機とを介して交流電力に変換し、外部負荷である外部の電気機器に供給し、これを作動させることができる。このときは、M蓄電装置20とS蓄電装置22は外部の電気機器に対し放電を行うことに相当する。
切替スイッチ42は、ユーザの操作によってEVモードからHVモードに切替を指示したことを制御装置50に信号情報として伝達することができる切替素子である。切替スイッチ42は、通常状態でEVモードが選択され、ユーザによって切替の指示がある間に限ってHVモードに切り替えるものとすることが好ましい。かかる切替スイッチとしては、押しボタン、自動復帰型スイッチ、ランプ付スイッチ等を用いることができる。もっとも、このようにするのが好ましいのは、主としてEVモードで走行する仕様の車両の場合であって、EVモードとHVモードが対等の仕様とされる車両では、2方向切替スイッチとすることができる。また、HVモードを主とする仕様の車両の場合は、通常状態でHVモードが選択される切替素子とすることができる。
制御装置50は、上記の各要素の動作を全体として制御する機能を有し、上記のようにエンジン−ECU、MG−ECUを介してエンジン12、回転電機14,16の作動を制御し、またプラグイン機構60におけるPIスイッチ62の作動を制御し、切替スイッチ42の操作による信号情報に応じて走行モードを切り替える機能も有するが、ここでは特に、EVモードのときにおけるM蓄電装置20とS蓄電装置22の充放電を適切に制御する機能を有する。かかる制御装置50としては、車両搭載に適した制御回路を用いることができ、また、車両搭載に適したコンピュータを用いることができる。
制御装置50は、切替スイッチ42からの信号情報を取得してEVモードからHVモードに切り替えるモード切替モジュール52と、蓄電装置の充放電制御を行う際の制御目標SOCとなる制御中心SOCの設定を行う制御中心SOC設定モジュール54と、蓄電装置に対する充放電要求を行なう充放電要求モジュール56とを含んで構成される。
かかる機能は、ソフトウェアによって実現でき、具体的には、対応する蓄電装置充放電制御プログラムを実行することで実現できる。かかる機能の一部をハードウェアで実現するものとしてもよい。
上記構成の作用、特に制御装置50の各機能の詳細について、図2から図4を用いて説明する。図2は、EVモードとHVモードにおける制御中心SOCの設定の手順を説明するフローチャートである。図3は、蓄電装置に対する充放電要求の大きさを示すPchgと制御中心SOCとの関係を説明する図である。図4は、蓄電装置充放電制御システム10を構成する各要素の状態変化を時系列で説明する図である。
図2は、上記のように、EVモードからHVモードに切り替わるときにおける制御中心SOCの設定の様子を手順で示すフローチャートで、各手順は、蓄電装置充放電制御プログラムの各処理手順に対応する。ここで、切替スイッチ42は、通常はEVモードとされているので、まずは、EVモードの状態からスタートする(S10)。そして、切替スイッチ42が押しボタンであるときは、ユーザによって切替スイッチ42が押されているか否かが判断される(S12)。押されていなければEVモードのままで、押されていると、EVモードからHVモード(S14)に切替が行われる。この切替は、制御装置50のモード切替モジュール52の機能によって実行される。
S12で判断が否定されると、ハイブリッド車両の走行モードの選択状態はEVモードのままで、そのときには、蓄電装置の現在SOCを制御中心SOCに設定することが行われる(S16)。上記のように、蓄電装置の現在SOCとは、平均SOCのことである。この場合には、蓄電装置の時々刻々変化する現在SOCがそのまま制御中心SOCとなる。つまり制御中心SOCは、蓄電装置の現在SOCの変化に応じて変化することになる。
一方、S12で判断が肯定されると、ハイブリッド車両の走行モードの選択状態がHVモードに切り替えられるので(S14)、そのときには、切替時のSOCを制御中心SOCとして、その切替によるHVモードの間は、固定した制御中心SOCが設定される(S18)。例えば、切替スイッチ42が押されたその時の蓄電装置のSOCが45%であるとすると、次にEVモードに復帰するまでの継続したHVモードの期間の間は、制御中心SOCは45%のまま、蓄電装置の現在SOCの変化に関係なく固定される。S16,S18の工程は、制御装置50の制御中心SOC設定モジュール54の機能によって実行される。
なお、図2には、EVモードにおいて従来から行われている制御中心SOCの設定がS2として示されている。すなわち、従来は、EVモードにおける制御中心SOCの設定として、充電限界値、放電限界値を制御中心SOCとすることが行われている。充電限界値とは、これ以上充電を続けると蓄電装置が過充電となって特性劣化等が生じる上限のSOCで、例えば80%等に設定することができる。放電限界値は、これ以上放電を続けると蓄電装置が過放電となって特性劣化等が生じる下限のSOCで、例えば20%等に設定することができる。
制御中心SOCが設定されると、蓄電装置の現在のSOCと制御中心SOCとの差であるΔSOC=(現在SOC−制御中心SOC)に応じた充放電要求パワーで、蓄電装置に対し充放電要求が行われる(S20)。この工程は、制御装置50の充放電要求モジュール56の機能によって実行される。
図3は、ΔSOCと、Pchgとの関係を説明する図である。Pchgは、蓄電装置から供給されるパワー、あるいは蓄電装置へ供給されるパワー、すなわち充放電電力であり、実質的には、蓄電装置に対して要求される充放電電力、すなわち充放電要求パワーと同じである。図3は、横軸にΔSOCをとり、縦軸にPchgをとって、ΔSOCに対するPchgがどのように設定されるかを模式的に示した図である。ここで、+Pchgは、蓄電装置の放電パワーを示し、−Pchgは、蓄電装置の充電パワーを示す。
図3に示されるようにPchgは、ΔSOCがゼロのときにゼロである。そして、ΔSOCが正(+)、すなわち、現在SOCが制御中心SOCよりも高いときはPchgが正(+)となり、蓄電装置は放電を行う。また、ΔSOCが負(−)、すなわち、現在SOCが制御中心SOCよりも低いときはPchgが負(−)となり、蓄電装置に充電が行われる。このようにΔSOCに対しPchgを設定することで、蓄電装置のSOCが制御中心SOCに向かうように充放電制御を行うことができる。なお、図2のS16においては、蓄電装置の現在SOCを制御中心SOCとするので、時々刻々変化する現在SOCに対し、常にΔSOC=0となる。したがって、Pchgも常にゼロとなり、蓄電装置が回転電機に電力を供給してSOCが低下してもそのことに対する充放電要求がなされない。つまりS16においては、Pchgの無効化が行われる。
図4は、ハイブリッド車両の運行における各要素の状態変化を時間経過に沿って説明する図である。ここでは、一例として、蓄電装置のSOCが低いので外部の商用電源68から強制充電を行い、蓄電装置を満充電にした後、EVモードで走行を行う場合を説明する。このときに、切替スイッチ42をある時間押してHVモードに切り替え、その後再びEVモードに復帰させるものとする。また、EVモード中に、高速道路等に入ったため、HVモードに切り替えはしないが、一時的にエンジンの始動が行われるものとする。
図4では、横軸に時間をとり、縦軸に沿って6つの要素の状態量が並べられている。紙面上で一番上から下に向かって、切替スイッチ42の状態、PIスイッチ62の状態、エンジン12の状態、蓄電装置の現在SOCの状態、制御中心SOCの状態、Pchgの状態が示される。
ここで、初期状態では、切替スイッチ42は押されていない通常状態で、EVモードである。エンジン12は停止している。そして、蓄電装置の蓄電装置の現在SOCが低く、このままではEVモードでの走行に十分ではない状態である。そこで、時間t0において、プラグイン機構60を用いて外部の商用電源68から蓄電装置に強制充電が行われる。
ここでは、回転電機側コンセント64に外部電源側プラグ66が挿入され、制御装置50によってPIスイッチ62が外部充電側に切り替えられる。このとき、制御中心SOCは、蓄電装置の充電限界値SOC−Uに設定される。SOC−Uは上記の例で80%であるので、ΔSOCは負(−)となり、Pchgは負(−)となる。つまり、蓄電装置に充電が行われる。そして、時間経過と共に蓄電装置の現在SOCが制御中心SOCであるSOC−Uに向かって上昇する。
ここでは、時間t1で蓄電装置の現在SOCがSOC−Uに達し、満充電となってPchgがゼロとなるので、充電停止となり、PIスイッチ62が外部充電側から通常のEVモードに復帰する。このとき、制御中心SOCは、いままでの充電限界値であるSOC−Uから、蓄電装置の現在SOC,つまり蓄電装置の時々刻々変化する平均SOCに切り替わる。図4においては、時間t1の制御中心SOC72が、そのときの蓄電装置の現在SOCと同じ値、つまりSOC−Uに設定される様子が示されている。
このように、切替スイッチ42がEVモードのときに強制充電が行われ、充電が進んである程度のところで充電停止となった場合でも、図2で説明したように、EVモードの下では制御中心SOCが蓄電装置の現在SOCに設定される。これによって、ΔSOC=0となり、図3で説明したようにPchg=0となる。したがって、強制充電停止の前後では、Pchgが負(−)からゼロに変化することになる。
これに対し、図2のS2で説明したように、制御中心SOCを充電限界値、放電限界値に設定する方法によると、充電中は制御中心SOCが充電限界値のSOC−Uに設定されるが、充電停止でEVモードに復帰すると、制御中心が放電限界値に設定変更される。図4において、放電限界値がSOC−Lで示されているが、上記の例で、この値は20%である。充電停止のとき、蓄電装置の現在SOCは図4の例では80%であるので、制御中心SOCをSOC−Lの20%に設定すると、ΔSOCは正(+)となり、Pchgも正(+)となる。充電中はPchgが負(−)であったので、充電停止の前後でPchgは負(−)から正(+)に大きく変化することになる。
上記のように、エンジン12に対する要求パワー=(車両の走行に必要なパワー)−Pchgの関係があるので、Pchgが負(−)から正(+)に大きく変化すると、車両の走行に必要なパワーが同じでも、エンジン12に対する要求パワーが大きく変動し、例えばエンジン12の回転数が大きく変動することが生じえる。S2で説明した従来技術の制御中心SOCの設定方法では、このような問題が生じえる。
現在SOCを制御中心SOCに設定する方法によれば、このような問題が生じることを抑制することができる。すなわち、図4で示されるように、充電停止の時間t1においては、制御中心SOCは蓄電装置の現在SOCとされるので、ΔSOC=0、Pchg=0である。したがって、強制充電停止の前後では、Pchgが負(−)からゼロに変化するだけで、Pchgが負(−)から正(+)に大きく変化することに比べ、その変化幅が抑制される。これによって強制充電停止時におけるエンジン12の回転変動等が抑制される。
図4において、時間t1以後は、EVモードに従って車両の走行が行われる。EVモードではエンジン12を動力源として用いないので、蓄電装置に充電が行われず、もっぱら回転電機14,16の駆動のために蓄電装置から電力供給、すなわち放電が行われる。これにより、蓄電装置の現在SOCが時間経過と共に低下する。このとき、制御中心SOCは蓄電装置の現在SOCに設定されるので、制御中心SOCも蓄電装置の現在SOCの低下特性と同様に、時間経過と共に低下する。そして、ΔSOC=0、Pchg=0であるので、Pchgは無効化され、SOCが低下しても、そのことに起因する充放電制御は行われない。
ここで、車両が車速等の条件によって、エンジン12の一時的始動が必要になったとする。例えば、車両がEVモードで走行し、高速道路に入って、やむを得ず加速したい場合に、EVモードのままでエンジン12を始動するような場合である。図4では、時間t2から時間t3の短時間、エンジン12が始動されたとしてその様子が示される。この場合でも、制御中心SOC74は、平均SOCと同じ、つまり蓄電装置の現在SOCに設定されたままである。したがって、Pchgはゼロのままである。
これに対し、図2のS2で説明したように、制御中心SOCを充電限界値、放電限界値に設定する方法によると、走行中は制御中心SOCが放電限界値のSOC−Lに設定される。EVモードで走行中のときは、蓄電装置の現在SOCはSOC−Lより高いので、ΔSOCが正(+)となり、図3で説明したように、Pchgは正(+)である。そして、上記で説明したように、エンジンに対する要求パワー=(車両の走行に必要なパワー)−Pchgの関係があるので、Pchgが正(+)であると、エンジンに対する要求パワーは車両の走行に必要なパワーよりも少なくなる。
したがって、EVモードのままでエンジンが始動すると、Pchgが正(+)のままであるので、蓄電装置の放電が進み、SOCが低下を続けることになる。つまり、エンジンが始動しているにもかかわらず蓄電装置の放電が進み、SOCの低下が進み、エンジン走行中に蓄電装置が過放電となることが生じえる。
現在SOCを制御中心SOCに設定する方法によれば、このような問題が生じることを抑制することができる。すなわち、図4で示されるように、EVモードの間においてエンジン12が一時的に始動される場合は、切替スイッチ42によってHVモードに切り替わっていない状態であるので、制御中心SOC74は現在SOCに設定されることになる。したがって、ΔSOC=0、Pchg=0であるので、エンジンに対する要求パワー=(車両の走行に必要なパワー)となり、特に車両の走行に必要なパワーのために蓄電装置の電力が消費されない。これによって、車両の走行に必要なパワーが増加し、そのためにエンジンが始動しているにもかかわらず蓄電装置の放電が進むことが抑制される。
図4において時間t3の後は、一時的なエンジン12の始動が終わって、再び通常のEVモードによる走行が続けられる。そして、時間t4において、ユーザによって切替スイッチ42が押されると、EVモードからHVモードに切り替わる。このとき、図2で説明したように、切替時のSOCがその後再びEVモードに戻るまでの間の制御中心SOCとして固定値として設定される。
図4において、時間t4における蓄電装置の現在SOC70が45%であれば、時間t5で切替スイッチ42が押されることから解除されるまでのHVモードの走行の間、制御中心SOC=45%に維持される。すなわち、時間t4における制御中心SOC76は45%であり、時間t5における制御中心SOC78も45%である。t4からt5の間も、制御中心SOCは45%のままである。これによって、平均SOC42は、制御中心SOC=45%に向かって増加減少を繰り返し、HVモードの走行の間、全体として平均SOCを45%に維持される。この維持は、エンジン12によって回転電機14が発電機として利用されて駆動され、その発電電力で蓄電装置が充電されることで行われる。この期間のPchgは、ΔSOCに応じて変化して、制御中心SOCに現在SOCが向かうように充放電制御が行われることになる。
時間t5において切替スイッチ42が押されることから解除されると、再びEVモードに復帰し、制御中心SOCが現在SOCに設定される。すなわち、ΔSOC=0、Pchg=0とされる。
このように、EVモードにおいて制御中心SOCを蓄電装置の現在SOCと置くことで、制御中心SOCを放電限界値等に設定することで生じるいくつかの問題に対処することができる。
本発明に係る実施の形態における蓄電装置充放電制御システムの構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、EVモードとHVモードにおける制御中心SOCの設定の手順を説明するフローチャートである。 本発明に係る実施の形態において、蓄電装置に対する充放電要求の大きさを示すPchgと制御中心SOCとの関係を説明する図である。 本発明に係る実施の形態において、蓄電装置充放電制御システムを構成する各要素の状態変化を時系列で説明する図である。
符号の説明
10 蓄電装置充放電制御システム、12 エンジン、14,16 回転電機、18 電源回路、20 M蓄電装置、22 S蓄電装置、24,26 蓄電装置側平滑コンデンサ、28 M電圧変換器、30 S電圧変換器、32 インバータ側平滑コンデンサ、34 MG1インバータ、36 MG2インバータ、40 平均SOC取得部、42 切替スイッチ、50 制御装置、52 モード切替モジュール、54 制御中心SOC設定モジュール、56 充放電要求モジュール、60 プラグイン機構、62 PIスイッチ、64 回転電機側コンセント、66 外部電源側プラグ、68 商用電源、70 蓄電装置の現在SOC、72,74,76,78 制御中心SOC。

Claims (3)

  1. 蓄電装置と回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行するEVモードから、エンジンと回転電機とを動力源として走行するHVモードへ切替を行う切替手段と、
    蓄電装置の現在の充電状態値である現在SOCを取得するSOC取得手段と、
    蓄電装置の充放電を制御する際の制御中心となるSOCである制御中心SOCの設定について、切替手段によってHVモードへの切替が行われるまでのEVモードの間は、蓄電装置の現在のSOCを制御中心SOCに設定し、蓄電装置に対する充放電要求を無効化する設定手段と、
    蓄電装置の現在のSOCと制御中心SOCとを比較し、制御中心SOCよりも蓄電装置の現在のSOCが大きいときは蓄電装置の放電要求を行い、制御中心SOCよりも現在のSOCが小さいときは蓄電装置に対する充電要求を行う充放電要求手段と、
    を備え、
    蓄電装置は、インバータ回路を介して回転電機に接続され、回転電機とインバータ回路を介して外部商用電源から充電される外部充電可能蓄電装置であり、
    設定手段は、
    切替手段によってHVモードへの切替が行われるまでのEVモードの間に、外部充電が停止した場合に、蓄電装置の現在のSOCを制御中心に設定し、
    切替手段によってHVモードへの切替が行われるまでのEVモードの間に、動力源に対する要求パワーに基いて一時的にエンジンが始動された場合に、蓄電装置の現在のSOCを制御中心に設定されたままとすることを特徴とする蓄電装置充放電制御システム。
  2. 請求項1に記載の蓄電装置充放電制御システムにおいて、
    設定手段は、
    切替手段によってEVモードからHVモードに切り替えられたときは、切り替えられたその時の蓄電装置のSOCを制御中心SOCとして、HVモードの間はそのまま固定値として設定することを特徴とする蓄電装置充放電制御システム。
  3. 請求項1に記載の蓄電装置充放電制御システムにおいて、
    充放電要求手段および設定手段は、蓄電装置が複数用いられる場合に、複数の蓄電装置のそれぞれの現在SOCの平均値を、制御中心SOCに対する現在SOCとして用いることを特徴とする蓄電装置充放電制御システム。
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