JP2010028886A - 蓄電装置充放電制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】蓄電装置充放電制御システムにおいて、複数の蓄電装置の充放電制御を効率的なものとすることである。
【解決手段】蓄電装置充放電制御システム10は、エンジン12および2台の回転電機14,16と、2台の蓄電装置であるM蓄電装置20とS蓄電装置22を含み回転電機14,16に接続される電源回路18と、制御装置50を備えて構成される。制御装置50は、M蓄電装置20とS蓄電装置22に対し全体としての充放電制御を実行する充放電処理モジュール52と、充電目標SOCおよび放電目標SOCの設定を行う目標SOC設定モジュール54と、SOCが低くWoutがWout減少領域にある状態から充電を進めWoutがSOCに依存しない領域に入るとM蓄電装置20またはS蓄電装置22の充電を停止する一部充放電停止モジュール56とを含んで構成される。
【選択図】図1
【解決手段】蓄電装置充放電制御システム10は、エンジン12および2台の回転電機14,16と、2台の蓄電装置であるM蓄電装置20とS蓄電装置22を含み回転電機14,16に接続される電源回路18と、制御装置50を備えて構成される。制御装置50は、M蓄電装置20とS蓄電装置22に対し全体としての充放電制御を実行する充放電処理モジュール52と、充電目標SOCおよび放電目標SOCの設定を行う目標SOC設定モジュール54と、SOCが低くWoutがWout減少領域にある状態から充電を進めWoutがSOCに依存しない領域に入るとM蓄電装置20またはS蓄電装置22の充電を停止する一部充放電停止モジュール56とを含んで構成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、蓄電装置充放電制御システムに係り、特に複数の蓄電装置を有する電源における蓄電装置充放電制御システムに関する。
例えば、車両の駆動源として回転電機を用いるときは、その回転電機に電力を供給するために2次電池等の蓄電装置が用いられる。この蓄電装置を充電するには、エンジンで回転電機を発電機として用いて駆動し、その発電電力を利用することができる。このように、モータと発電機の機能を有する回転電機とエンジンと蓄電装置とを用いて走行を行う車両は、ハイブリッド車両と呼ばれることがある。
また、外部の商用電源から電力の供給を受けて蓄電装置を充電するものとすることができる。外部の商用電源は一般に交流であるので、ハイブリッド車両の場合は、回転電機とこれに接続されるインバータを用いて交流を直流に変換し、変換された直流電力で蓄電装置を充電するものとできる。このように外部の商用電源からプラグ等の接続端子を用いて蓄電装置を充電できる構成の車両は、プラグイン車両と呼ばれることがある。
回転電機等の電気機器を搭載する車両では蓄電装置の容量が大きいことが望ましい。そのために、複数の蓄電装置を搭載することが行われる。その場合に、それぞれの蓄電装置の充放電制御をどのように行うかについて様々な提案が行われている。
例えば、特許文献1には、電源システムの制御方法として、2つのモータジェネレータ、2つのインバータと共に、互いに並列して配置される2つのコンバータとそれぞれに接続される2つの蓄電装置を備える構成が述べられている。ここでは、蓄電装置は双方動作の方が全体の損失が少なく、コンバータは、要求パワーが小さいときは一方動作の方が全体の損失が少なく、要求パワーが大きいときは双方動作が大きくなることから、要求パワーが基準値より小さいときにいずれか一方のコンバータを動作させ、大きいときに双方のコンバータを動作させることが開示されている。そして、バッテリ温度が低温になるほど、基準値が小パワー側にいき、SOCが低いほど、基準値が小パワー側にいくことが述べられている。
また、特許文献2には、電動モータ電源管理システムとして、2つのモータと2つのインバータとともに、それぞれが電池とブースト/バック直流・交流コンバータを有し、並列に配線されインバータに直流電源を提供する3つの電源ステージを備える構成が開示されている。ここでは、この3つの電源ステージが同じSOCとなるように、それぞれがIadjと検出電流とを比較し、エラーをゼロにすることで、各電池が均等に充電されるように制御される。
また、特許文献3には、直列に接続された複数のリチウム電池を充電する方法として、各リチウムイオン電池の電池電圧を検出し、電池電圧の最も低いリチウムイオン電池から先に充電を開始することが述べられている。これにより、充電を途中で停止したときにも、電池電圧の最も低いリチウムイオン電池の充電量を増して各リチウムイオン電池の充電量のばらつきを抑えることができる、と述べられている。
また、特許文献4には、多数の電池モジュールを直列に接続した電池群の充放電制御方法として、通常は電池モジュールの相対残存容量を実使用領域に制御しながら充放電させるが、各々の電池モジュールの相対残存容量の差が大きくなると、相対残存容量が充電禁止領域となる満充電領域で緊急充電器としての電装用バッテリを用いてキャリブレーション充電を行うことが開示されている。このようにすることで、実質電池容量が既に満充電に近い電池モジュールが真っ先に充電され、以下、実質電池容量が満充電に近い順に、次々に電池モジュールが満充電される。満充電された電池モジュールは実質電池容量を100%に維持し、それ以上は増加しない。その中で、実質電池容量が小さい電池モジュールが充電されて満充電に近づくので電池モジュールの相対残存容量の差が小さくなる、と述べられている。
例えば、特許文献2の技術では、3つの電池がそれぞれ同じSOCとなるように制御が行われるが、そのためには、それぞれの電池における検出電流とIadjとを比較し、エラーをゼロにするという面倒な制御を行う必要がある。このような複雑な制御によらず、複数の蓄電装置を全体として充放電する方法の1つは、蓄電装置に出入りする電流を均等にするのではなく、複数の蓄電装置に対し、1つの目標充電状態量値を設定し、各蓄電装置の充電状態量がそれぞれこの目標充電状態量に向かって充放電を行う方法である。充電状態量はSOC(State Of Charge)と呼ばれるが、上記の方法は、各蓄電装置のSOCをそれぞれこの目標SOCに向かって充放電を実行する方法である。
例えば、放電制御で、目標SOCを放電限界値に設定すると、各蓄電装置は、放電限界値を目標としてそれぞれ放電を行う。この場合に、全ての蓄電装置の目標SOCは同じであるので、現在のSOCが目標SOCから十分離れて余裕がある蓄電装置と、現在のSOCが目標SOCに近く余裕が余りない蓄電装置とでは、余裕のある蓄電装置の方の放電を多くし、余裕が余りない蓄電装置の方の放電を少なくする。こうすることで、複数の蓄電装置のSOCのばらつきを少なく抑制することができる。
しかしながら、目標SOCを放電限界値または充電限界値とすると、全ての蓄電装置のSOCが揃うのは、各蓄電装置のSOCが放電限界値または充電限界値となるときである。一般的に、放電可能なパワーを示す放電可能電力WoutとSOCの関係は、SOCが高いときにはWoutはSOCに依存せずほぼ一定の値の最大パワーであるが、SOCが低くなるとWoutは減少し、最大パワーから絞られてくる。これにより、一部の蓄電装置のWoutがSOCに依存しない十分な量である一方で、一部の蓄電装置のWoutが減少を始めているので、複数の蓄電装置の全体の放電可能電力が低下することになり、負荷に対して最大パワーを供給する領域が狭まることが生じえる。
充電の場合も、充電可能なパワーを示す充電可能電力Winについて、SOCが低いときにはWinはSOCに依存せずほぼ一定の値の最大パワーであるが、SOCが高くなるとWinが減少して最大パワーから絞られてくるので、同様のことが生じえる。
このように、複数の蓄電装置に対し全体として充放電を制御する際に、蓄電装置のSOCがWin減少領域とWout減少領域にかかると、複数の蓄電装置の全体についての充放電可能電力が低下する等の現象が生じえる。
また、このことは、充電を進めてゆき、放電可能電力であるWoutがWout減少領域を過ぎて立ち上がりSOCに依存しなくなれば、Woutが十分な状態に充電されていることにもなるので、複数の蓄電装置を全体として充電を進める必要がない場合も生じえる。この場合に、そのまま複数の蓄電装置を全体として充電を進めることは、複数の蓄電装置とこれに対応する電圧変換器等を含む電源回路を作動させる電力を過大に消費することになることがある。放電を進めてゆく場合も同様のことが生じえる。
このように、複数の蓄電装置を全体として充放電制御するときに、蓄電装置が特性として、SOCの変化に対するWin減少領域およびWout減少領域を有することを考慮する必要がある。
本発明の目的は、蓄電装置が特性として、SOCの変化に対するWin減少領域およびWout減少領域を有することを考慮しつつ、複数の蓄電装置の充放電制御を効率的なものとできる蓄電装置充放電制御システムを提供することである。
本発明に係る蓄電装置充放電制御システムは、複数の蓄電装置であって、充電状態値であるSOCと充電可能電力値であるWinとの間の特性が、SOCが低いときはWinがSOCに依存せず、SOCが高くなるとWinがSOCに応じて減少するWin減少領域を有し、また、SOCと放電可能電力値であるWoutとの間の特性が、SOCが高いときはWoutがSOCに依存せず、SOCが低くなるとWoutがSOCに応じて減少するWout減少領域を有する複数の蓄電装置と、各蓄電装置のSOCをそれぞれ取得する手段と、充電のときはWin減少領域になる前において各蓄電装置のSOCを一致させるように充電を行い、放電のときはWout減少領域になる前において各蓄電装置のSOCを一致させるように放電を行う充放電処理手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る蓄電装置充放電制御システムにおいて、各蓄電装置の全体に対し充電を行うときに各蓄電装置の間で一致させたいSOCである充電目標SOCを、Win減少領域に入るときのSOCであるWin境界SOCに基いて設定し、または、各蓄電装置の全体に対し放電を行うときに各蓄電装置の間で一致させたいSOCである放電目標SOCを、Wout減少領域に入るときのSOCであるWout境界SOCに基いて設定する目標SOC設定手段を備え、充放電処理手段は、充電のときには充電目標SOCと各蓄電装置のSOCとをそれぞれ比較して各蓄電装置についてそれぞれ求められる充電に対する余裕電力量に応じて、または、放電のときには放電目標SOCと各蓄電装置のSOCとをそれぞれ比較して各蓄電装置についてそれぞれ求められる放電に対する余裕電力量に応じて、各蓄電装置がそれぞれ充電または放電を行うことで複数の蓄電装置が全体として充電目標SOCまたは放電目標SOCに向かって充放電を行うことが好ましい。
また、本発明に係る蓄電装置充放電制御システムにおいて、目標SOC設定手段は、各蓄電装置の充放電に対応して変化するそのSOCの変化に応じて、充電目標SOCまたは放電目標SOCの設定を変更することが好ましい。
また、本発明に係る蓄電装置充放電制御システムにおいて、各蓄電装置の実際のSOCに対し、充電のときには充電マージン値を加えて、または、放電のときには放電マージン値を減じて、マージン付SOCを設定するマージン設定手段を備え、目標SOC設定手段は、各蓄電装置の充放電に対応して変化するそのマージン付SOCの変化に応じて充電目標SOCを引き上げ、または放電目標SOCを引き下げることが好ましい。
また、本発明に係る蓄電装置充放電制御システムにおいて、充放電処理手段は、各蓄電装置の余裕電力量の合計が予め定めた閾値余裕電力量より小さいときに、各蓄電装置の充放電容量の大きさに応じて、各蓄電装置がそれぞれ充電または放電を行って複数の蓄電装置が全体として充電目標SOCまたは放電目標SOCに向かって充放電を行うことが好ましい。
また、本発明に係る蓄電装置充放電制御システムにおいて、充放電処理手段は、SOCが低く、放電可能電力であるWoutがWout減少領域にある状態から充電を行うときは、複数の蓄電装置のそれぞれのSOCを一致させながら充電を行い、充電が進んでWoutがSOCに依存しない領域に入ってからは、複数の蓄電装置のうち少なくとも一部の蓄電装置について充電を停止し、または、SOCが高く、充電可能電力であるWinがWin減少領域にある状態から放電を行うときは、複数の蓄電装置のそれぞれのSOCを一致させながら放電を行い、放電が進んでWinがSOCに依存しない領域に入ってからは、複数の蓄電装置のうち少なくとも一部の蓄電装置について放電を停止する一部充放電停止手段を含むことが好ましい。
また、本発明に係る蓄電装置充放電制御システムにおいて、少なくとも一部の蓄電装置の充電を停止するときの一部充電停止SOCを各蓄電装置の温度に基いてそれぞれ変更し、少なくとも一部の蓄電装置の充電を停止するときの一部放電停止SOCを各蓄電装置の温度に基いてそれぞれ変更する一部充放電停止SOC変更手段を備えることが好ましい。
また、本発明に係る蓄電装置充放電制御システムにおいて、複数の蓄電装置は、それぞれインバータ回路を介して回転電機に接続され、回転電機とインバータ回路を介して外部商用電源から充電されることが好ましい。
上記構成により、蓄電装置充放電制御システムは、SOCとWinとの間の特性として充電のための最大パワーが絞られるWin減少領域を有し、また、SOCとWoutとの間の特性として放電のための最大パワーが絞られるWout減少領域を有する複数の蓄電装置についてそのSOCをそれぞれ取得し、充電のときはWin減少領域になる前において各蓄電装置のSOCを一致させるように充電を行い、放電のときはWout減少領域になる前において各蓄電装置のSOCを一致させるように放電を行う。このようにWin減少領域に入る前、Wout減少領域に入る前に各蓄電装置のSOCを一致させるようにするので、複数の蓄電装置の全体としての充放電のための最大パワーが利用できる領域を十分に確保できる。
また、蓄電装置充放電制御システムにおいて、充電目標SOCを、Win減少領域に入るときのSOCであるWin境界SOCに基いて設定し、または、放電目標SOCを、Wout減少領域に入るときのSOCであるWout境界SOCに基いて設定し、この充電目標SOCまたは放電目標SOCに向かって各蓄電装置が充放電を行う。これによって、充電のときは、充電の最大パワーが絞られるWin減少領域に入る前に複数の蓄電装置のSOCを確実に揃えることができ、放電のときは放電の最大パワーが絞られるWout減少領域に入る前に複数の蓄電装置のSOCを確実に揃えることができる。
また、蓄電装置充放電制御システムにおいて、各蓄電装置の充放電に対応して変化するそのSOCの変化に応じて、充電目標SOCまたは放電目標SOCの設定を変更するので、逐次的に充電または放電を進めて、複数の蓄電装置のSOCを揃えることができる。
また、蓄電装置充放電制御システムにおいて、各蓄電装置の実際のSOCに対し、充電のときには充電マージン値を加えて、または、放電のときには放電マージン値を減じて、マージン付SOCを設定し、そのマージン付SOCの変化に応じて充電目標SOCを引き上げ、または放電目標SOCを引き下げる。実際のSOCが充電目標SOCまたは放電目標SOCに近づくと、充電目標SOCまたは放電目標SOCの引き下げ方によっては、複数の蓄電装置の間で、充電または放電を行う対象の蓄電装置が次々と変更されることが生じえる。上記のようにマージンを加えあるいは減じることで、そのマージンの範囲では充電または放電を行う対象の蓄電装置が次々と変更されることが生じなくなる。
また、蓄電装置充放電制御システムにおいて、各蓄電装置の余裕電力量の合計が予め定めた閾値余裕電力量より小さいときに、各蓄電装置の充放電容量の大きさに応じて、各蓄電装置がそれぞれ充電または放電を行って複数の蓄電装置が全体として充電目標SOCまたは放電目標SOCに向かって充放電を行う。複数の蓄電装置の充放電を各蓄電装置の余裕電力量に応じて行うものとすると、例えば、余裕電力量の合計がゼロのとき、充放電電力の分配の計算に用いる式の分母がゼロとなって分配結果が発散することが生じえる。上記構成によれば、各蓄電装置の充放電容量に応じて充放電電力を分配し、適切に充放電を継続することができる。
また、蓄電装置充放電制御システムにおいて、SOCが低く、放電可能電力であるWoutがWout減少領域にある状態から充電を行うときは、複数の蓄電装置のそれぞれのSOCを一致させながら充電を行い、充電が進んでWoutがSOCに依存しない領域に入ってからは、複数の蓄電装置のうち少なくとも一部の蓄電装置について充電を停止し、または、SOCが高く、充電可能電力であるWinがWin減少領域にある状態から放電を行うときは、複数の蓄電装置のそれぞれのSOCを一致させながら放電を行い、放電が進んでWinがSOCに依存しない領域に入ってからは、複数の蓄電装置のうち少なくとも一部の蓄電装置について放電を停止する。
ここでは、充電のときに放電可能電力の復帰程度を見ている。そして、Wout減少領域を脱するまでは全部の蓄電装置を同じように充電することで、全体としての放電のためのパワーを高めながら充電を行い、充電によってWout減少領域を脱してSOCに依存せずに放電のための最大パワーが確保できるようになれば、一部の蓄電装置の充電を止める。これによって、放電のための最大パワーを利用できる領域を十分に確保しながら、複数の蓄電装置とこれらに対応する複数の電圧変換器を含む電源回路の消費電力を抑制できる。放電のときも同様に、充電のための最大パワーを利用できる領域を十分に確保しながら、電源回路の消費電力を抑制できる。
また、蓄電装置充放電制御システムにおいて、少なくとも一部の蓄電装置の充電を停止するときの一部充電停止SOCを各蓄電装置の温度に基いてそれぞれ変更するので、温度変化に対応して、放電のための最大パワーを利用できる領域を十分に確保しながら電源回路の消費電力を抑制できる。少なくとも一部の蓄電装置の放電を停止するときも同様に、温度変化に対応して、放電のための最大パワーを利用できる領域を十分に確保しながら電源回路の消費電力を抑制できる。
また、蓄電装置充放電制御システムにおいて、複数の蓄電装置は、それぞれインバータ回路を介して回転電機に接続され、回転電機とインバータ回路を介して外部商用電源から充電される。いわゆるプラグイン車両等においても、蓄電装置が特性として、SOCの変化に対するWin減少領域およびWout減少領域を有することを考慮しつつ、複数の蓄電装置の充放電制御を効率的なものとできる。
以下に図面を用いて、本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、電源装置に接続される回転電機として、1台でモータ機能と発電機機能とを有するモータ・ジェネレータを2台用いるものとして説明するが、これをモータ機能のみを有する回転電機を1台、発電機機能のみを有する回転電機を1台用いるものとしてもよい。また、モータ・ジェネレータを2台以外の台数、例えば1台あるいは3台用いるものとしてもよい。回転電機に接続される電源回路の構成として、蓄電装置、電圧変換器、平滑コンデンサ、インバータを有するものとして説明するが、これらの要素の他の要素を適宜付加するものとしてもよい。例えば、適当な低電圧用のDC/DCコンバータを設け、あるいはシステムメインリレーを設けるものとできる。
また、蓄電装置としては、マスタ蓄電装置(M蓄電装置)とスレーブ蓄電装置(S蓄電装置)の2台を並列的に用いるものとして説明するが、2台でなくても複数の蓄電装置を用いるものであればよい。例えば3台以上の蓄電装置を用いるものとしてもよい。この場合には、3台以上を並列的に用いる形態であってもよく、1台をマスタ蓄電装置、2台以上をスレーブ蓄電装置とするが切替装置を介していずれか1台を選択して、使用上は1台のマスタ蓄電装置、1台のスレーブ装置として用いる形態とするものとできる。
また、以下では、蓄電装置充放電制御システムが適用されるものとして、回転電機とインバータを利用して外部の商用電源から蓄電装置に充電を行うことができるプラグイン機能を有する車両を説明するが、これは、蓄電装置に対する充電方法の一例を説明するためのものである。複数の蓄電装置が備えられるものであれば、外部の商用電源からの充電を受けることができないものであってもよい。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図1は、ハイブリッド車両における蓄電装置充放電制御システム10の構成を示す図である。この蓄電装置充放電制御システム10は、ハイブリッド車両の駆動源としてのエンジン12および2台の回転電機14,16と、2台の蓄電装置であるM蓄電装置20とS蓄電装置22を含み回転電機14,16に接続される電源回路18と、制御装置50と、外部の商用電源から充電を行うためのプラグイン機構60を備えて構成される。この蓄電装置充放電制御システム10は、2台の蓄電装置であるM蓄電装置20とS蓄電装置22の充放電制御を適切に実行する機能を有し、特に、2台の蓄電装置であるM蓄電装置20とS蓄電装置22の過充電、過放電を抑制しながらハイブリッド車両の運行を適切に行う機能を有する。
エンジン12は、回転電機14,16とともに車両の駆動源を構成する内燃機関である。エンジン12は、車両の車軸を駆動しタイヤを回転して走行を行わせる機能と共に、回転電機14,16を発電機として用いて発電を行わせ、電源回路18に含まれる2つのM蓄電装置20とS蓄電装置22を充電する機能を有する。エンジン12の制御は、図示されていないエンジン−ECUを介して制御装置50によって行われる。
回転電機14,16は、車両に搭載されるモータ・ジェネレータ(MG)であって、M蓄電装置20とS蓄電装置22から電力が供給されるときはモータとして機能し、制動時には発電機として機能する三相同期型回転電機である。また、上記のようにエンジン12によって駆動されるときは発電機として機能する。
回転電機14,16は区別しないで用いることもできるが、一方をM蓄電装置20とS蓄電装置22の充電のための発電機、他方を主として車両走行用としてのモータとして用いることができる。すなわち、エンジン12によって一方の回転電機(MG1)14を駆動して発電機として用い、発電された電力を電源回路18を介してM蓄電装置20とS蓄電装置22に供給し、他方の回転電機(MG2)16を車両走行のために用いて、力行時にはM蓄電装置20とS蓄電装置22から電力の供給を受けてモータとして機能して車両の車軸を駆動し、制動時には発電機として機能して回生エネルギを回収し、電源回路18を介してM蓄電装置20とS蓄電装置22に供給するものとできる。回転電機14,16の制御は、図示されていないMG−ECUを介して制御装置50によって行われる。
電源回路18は、2つの蓄電装置であるマスタ蓄電装置(M蓄電装置)20とスレーブ蓄電装置(S蓄電装置)22、2つの蓄電装置側平滑コンデンサ24,26、2つの電圧変換器であるM電圧変換器28とS電圧変換器30、インバータ側平滑コンデンサ32、2つのインバータであるMG1インバータ34とMG2インバータ36を含んで構成される。
ここで、M蓄電装置20とM電圧変換器28とは、正極側母線を共通とし、負極側母線を共通として直列に接続される。蓄電装置側平滑コンデンサ24は、この正極側母線と負極側母線を接続するように設けられ、M蓄電装置20とM電圧変換器28との間に配置される。同様に、S蓄電装置22とS電圧変換器30とは、正極側母線を共通とし、負極側母線を共通として直列に接続される。蓄電装置側平滑コンデンサ26は、この正極側母線と負極側母線を接続するように設けられ、S蓄電装置22とS電圧変換器30との間に配置される。
また、M電圧変換器28とMG1インバータ34とは、正極側母線を共通とし、負極側母線を共通として直列に接続される。そして、S電圧変換器30とMG1インバータ34も、正極側母線を共通とし、負極側母線を共通として直列に接続される。つまり、M電圧変換器28とS電圧変換器30とは、MG1インバータ34に対し、並列に接続される。
また、MG1インバータ34とMG2インバータ36とは、正極側母線を共通とし、負極側母線を共通として、互いに接続される。つまり、MG1インバータ34とMG2インバータ36とは、並列に接続される。
この接続関係は、電圧変換器側とインバータ側との間に設けられる1組の正極母線と負極母線に対し、電圧変換側は、マスタとスレーブの2系列の蓄電装置−電圧変換器が並列に接続され、インバータ側は、MG1とMG2の2系列のインバータ−回転電機が並列に接続されるものである。換言すれば、2系列の蓄電装置が全体として1つの蓄電装置として機能しながら、2系列の回転電機に接続される接続関係である。
M蓄電装置20とS蓄電装置22は、実質的には同じ形状、同じ性能を有する充放電可能な2次電池である。したがって、2つの蓄電装置のうち、いずれをM蓄電装置としてもS蓄電装置としてもよい。もっとも、M蓄電装置20とS蓄電装置22とを異なる性能、例えばアンペアアワー容量が異なるものとしてもよい。その場合には、アンペアアワー容量の大きい方をマスタ蓄電装置、小さい方をスレーブ蓄電装置とすることができる。かかるM蓄電装置20、S蓄電装置22としては、例えば、約200Vの端子電圧を有するリチウムイオン組電池あるいはニッケル水素組電池、またはキャパシタ等を用いることができる。
M蓄電装置20とS蓄電装置22は、充電状態値であるSOCと充電可能電力値であるWinとの間の特性が、SOCが低いときはWinがSOCに依存せず、SOCが高くなるとWinがSOCに応じて減少するWin減少領域を有する。また、SOCと放電可能電力値であるWoutとの間の特性が、SOCが高いときはWoutがSOCに依存せず、SOCが低くなるとWoutがSOCに応じて減少するWout減少領域を有する。これらの特性の詳細については、充放電制御の説明に関連して後述する。
M電圧変換器28とS電圧変換器30は、M蓄電装置20とS蓄電装置22とが同じ性能を有するものであるときは、同じ性能の電圧変換機能を有する回路である。電圧変換器としては、リアクトルと制御装置50の制御の下で作動するスイッチング素子等を含んで構成することができる。電圧変換機能としては、蓄電装置側の電圧をリアクトルのエネルギ蓄積作用を利用して昇圧しインバータ側に供給する昇圧機能と、インバータ側からの電力を蓄電装置側に降圧して充電電力として供給する降圧機能とを有する。
M蓄電装置20とM電圧変換器28の間に設けられる蓄電装置側平滑コンデンサ24は、M蓄電装置20とM電圧変換器28との間における電圧、電流の変動を抑制し平滑化する機能を有する。S蓄電装置22とS電圧変換器30の間に設けられる蓄電装置側平滑コンデンサ26も同様の機能を有する。
MG1インバータ34とMG2インバータ36は、共に、交流電力と直流電力との間の電力変換を行う回路である。インバータとしては、制御装置50の制御の下で作動する複数のスイッチング素子を含んで構成される。上記の例で、回転電機(MG1)14を発電機として機能させるときは、MG1インバータ34は、回転電機(MG1)14からの交流三相回生電力を直流電力に変換し、蓄電装置側に充電電流として供給する交直変換機能を有する。また、MG2インバータ36は、車両が力行のとき、蓄電装置側からの直流電力を交流三相駆動電力に変換し、回転電機(MG2)16に駆動電力として供給する直交変換機能と、車両が制動のとき、逆に回転電機(MG2)16からの交流三相回生電力を直流電力に変換し、蓄電装置側に充電電流として供給する交直変換機能とを有する。
上記のように、2つの電圧変換器と、2つのインバータの間に共通して設けられる1組の正極母線と負極母線との間に設けられるインバータ側平滑コンデンサ32は、この1組の正極母線と負極母線との間における電圧、電流の変動を抑制し平滑化する機能を有する。
M蓄電装置20と制御装置50との間に設けられるM−SOC38は、M蓄電装置20の充電状態値を取得して制御装置50に伝送する機能を有するものである。同様に、S蓄電装置22と制御装置50との間に設けられるS−SOC40は、S蓄電装置22の充電状態値を取得して制御装置50に伝送する機能を有するものである。かかるM−SOC38、S−SOC40としては、それぞれの蓄電装置についての充電電流、放電電流を検出し、これらを逐次積算して、それぞれの蓄電装置の充電容量に対し現在どの程度が充電されているかを求める演算装置で構成することができる。M−SOC38、S−SOC40を制御装置50の機能の一部として構成するものとしてもよい。
また、以下では、M−SOC38によって取得されるM蓄電装置20のSOCの値を、M−SOCと呼ぶこととし、S−SOC40によって取得されるS蓄電装置22のSOCの値を、単にS−SOCと呼ぶこととする。
回転電機(MG1)14の中性点と回転電機(MG2)16の中性線に接続されるプラグイン機構60は、切替素子62、回転電機側コンセント64、外部電源側プラグ66、外部の商用電源68を含んで構成される。切替素子62は、M蓄電装置20とS蓄電装置22への充電を、エンジン12等を用いる内部充電とするか、外部の商用電源68からの外部充電とするかの切替を行なうスイッチ素子である。切替素子62の作動は制御装置50の制御によって行われる。外部の商用電源は、例えば50Hzまたは60Hzの交流電源を用いることができる。
切替素子62が外部の商用電源68を用いてM蓄電装置20とS蓄電装置22を充電するモードに切替を行うときは、外部の商用電源68からの交流電力が外部電源側プラグ66、回転電機側コンセント64、切替素子62を介して回転電機(MG1)14の中性点と回転電機(MG2)16の中性点に供給される。そして、制御装置50の制御によってMG1インバータ34とMG2インバータ36が協働して、商用電源68からの交流電力を直流電力に変換し、これをM蓄電装置20とS蓄電装置22に供給するものとできる。
なお、外部の商用電源68に代えて、外部の電気機器を外部負荷として、回転電機側コンセント64に接続することもできる。この場合には、M蓄電装置20とS蓄電装置22の直流電力をインバータと回転電機とを介して交流電力に変換し、外部負荷である外部の電気機器に供給し、これを作動させることができる。このときは、M蓄電装置20とS蓄電装置22は外部の電気機器に対し放電を行うことに相当する。
制御装置50は、上記の各要素の動作を全体として制御する機能を有し、上記のようにエンジン−ECU、MG−ECUを介してエンジン12、回転電機14,16の作動を制御し、またプラグイン機構60における切替素子62の作動を制御する機能も有するが、ここでは特に、M蓄電装置20とS蓄電装置22の充放電を適切に制御する機能を有する。かかる制御装置50としては、車両搭載に適した制御回路を用いることができ、また、車両搭載に適したコンピュータを用いることができる。
制御装置50は、M蓄電装置20とS蓄電装置22に対し2つの蓄電装置全体としての充放電制御を実行する充放電処理モジュール52と、充電を行うときのM蓄電装置20とS蓄電装置22の間で一致させたいSOCである充電目標SOCの設定、および放電を行うときにM蓄電装置20とS蓄電装置22の間で一致させたいSOCである放電目標SOCの設定を行う目標SOC設定モジュール54と、SOCが低くWoutがWout減少領域にある状態から充電を進めWoutがSOCに依存しない領域に入るとM蓄電装置20またはS蓄電装置22の充電を停止し、SOCが高くWinがWin減少領域にある状態から放電を進めてWinがSOCに依存しない領域に入るとM蓄電装置20またはS蓄電装置22の放電を停止する一部充放電停止モジュール56とを含んで構成される。
かかる機能は、ソフトウェアによって実現でき、具体的には、対応する蓄電装置充放電制御プログラムを実行することで実現できる。かかる機能の一部をハードウェアで実現するものとしてもよい。
上記構成の作用、特に制御装置50の各機能の詳細について、図2から図15を用いて説明する。ここで、図2、図3はSOCの充電限界値、放電限界値を目標SOCとして充放電制御を行うときの様子を説明する図である。図4から図14は、制御装置50の目標SOC設定モジュール54の機能を用いて充放電制御を行ういくつかの例を説明する図である。図15は制御装置50の一部充放電停止モジュール56の機能を用いて充放電制御を行うときの様子を説明する図である。
なお、充電制御と放電制御とは、蓄電装置にとって電流が供給されるか電流が放出されるか、そのときのSOCが上昇するか低下するか、目標とするSOCが上限側にあるか下限側にあるか、等のように作動の方向が相互に反対方向であるが、基本的な制御の内容は同様のものである。そこで、図15を除き、以下では放電制御を中心に述べて、必要に応じ充電制御を補足的に説明するものとする。図15は充電の場合が説明例として適しているので、充電制御を中心に述べるものとする。
図2は、上記のようにSOCの充電限界値、放電限界値を目標SOCとして充放電制御を行うときの様子を説明する図である。図2が白抜き矢印を介して3段に分けて示されているのは、充放電制御によって変化する様子を3段階に分けて説明するためである。ここでは、上段側から下段側に向かって放電が進んでいく場合が示されている。ここでは、M蓄電装置20のSOCの状態と、S蓄電装置22のSOCの状態がそれぞれ略矩形図形の中の占有程度で示されている。したがって、図2を構成する各略矩形図形をSOC状態図と呼ぶことができる。
ここで、Mとして示されている略矩形図形に示される状態がM蓄電装置20のSOCの状態で、Sとして示されている略矩形図形に示される状態がS蓄電装置22のSOCの状態である。例えば、図2の上段のMとして示されている略矩形図形に40%とあるのは、M蓄電装置20のSOCが40%であることを表している。同様に、図2の上段のSとして示されている略矩形図形に50%とあるのは、S蓄電装置22のSOCが50%であることを表している。
略矩形図形は、全体の大きさが蓄電装置の蓄電できる容量を示しており、図2の場合は、M蓄電装置22の蓄電できる容量とS蓄電装置22の蓄電できる容量が同じとして、それぞれに対応する略矩形図形の大きさが同じとなっている。略矩形図形において、SOC−Uとして80%と示されているのは、充電限界値で、SOCが80%とある状態が充電を行える上限で、これ以上の充電を行うと蓄電装置の性能に支障が起こり得る限度のSOCである。同様に、SOC−Lとして20%と示されているのは、放電限界値で、SOCが20%とある状態が放電を行える上限で、これ以上の放電を行うと蓄電装置の性能に支障が起こり得る限度のSOCである。
略矩形図形において、斜線で示されているのが、各蓄電装置における残存余裕電力量である。ここでは、放電に対する残存余裕電力量が示されている。放電に対する残存余裕電力量は、蓄電装置の現在のSOCと放電制御の目標SOCとの差に相当する電力量で与えられる。いまの場合、放電制御の目標SOCをSOC−Lとするので、放電に対する残存余裕電力量は、蓄電装置の現在のSOCと放電限界値であるSOC−Lとの差に相当する電力量で与えられる。
図2の上段におけるM蓄電装置20の状態の場合では、現在のSOC=40%、SOC−L=20%であるので、例えば、M蓄電装置20の蓄電できる容量を5Ah(アンペア・アワー)とすると、残存余裕電力量は、5Ah×(0.4−0.2)=5Ah×0.2=1Ahである。同様に、図2の上段におけるS蓄電装置22の残存余裕電力量は、その容量をM蓄電装置20と同じとして、5Ah×(0.5−0.2)=5Ah×0.3=1.5Ahである。
この例では、M蓄電装置20の残存余裕電力量=1Ah、S蓄電装置22の残存余裕電力量=1.5Ahであるので、M蓄電装置20とS蓄電装置22を1つの蓄電装置としてみるときには、全体の残存余裕電力量は2.5Ahである。そして、M蓄電装置20とS蓄電装置22を1つの蓄電装置としてみるときに、これら2つの蓄電装置を放電制御の目標SOCであるSOC−Lに向かって放電を全体として進めるには、残存余裕電力量の多いS蓄電装置22の放電電力量を多くし、残存余裕電力量の少ないM蓄電装置20の放電電力量を少なくすることになる。その割合は、残存余裕電力量に応じて割り振ることができる。いまの場合、放電電力の分配の割合は、S蓄電装置22に60%、M蓄電装置20に40%となる。
このようにして、これら2つの蓄電装置を放電制御の目標SOCであるSOC−Lに向かって放電を全体として進めると、M蓄電装置20に40%、S蓄電装置22に60%の割合でそれぞれ放電が進められる。図2の中段は、放電が進められた途中の状態を示す図である。ここでは、放電が進んで、M蓄電装置20のSOCが30%、S蓄電装置22のSOCが35%まで低くなった状態が示されている。
図2の下段はさらに放電が進んで、M蓄電装置20のSOCが24%、S蓄電装置22のSOCが26%まで低くなった状態が示されている。このように、放電目標SOCをSOC−Lの20%において、放電電力の分配を残存余裕電力に応じて割り振るものとすると、M蓄電装置20のSOCとS蓄電装置22のSOCは、放電が進んでSOC−Lの20%となるときに初めて一致することになる。SOC−Lに到達する途中では、M蓄電装置20のSOCとS蓄電装置22のSOCは一致しない。
このような放電制御においては、SOCが放電限界値とされる低いSOCに至るまでは、M蓄電装置20のSOCとS蓄電装置22のSOCが異なる値となる。このときの問題点について図3を用いて説明する。図3は、蓄電装置における充電可能電力WinとSOCの間の特性と、放電可能電力WoutとSOCの間の特性が示されている。上段がM蓄電装置20についてのものであり、下段がS蓄電装置22についてのものである。
このように、蓄電装置は、SOCと充電可能電力値であるWinとの間の特性が、SOCが低いときはWinがSOCに依存せずにほぼ一定の値を示し、SOCが高くなるとWinがSOCに応じて減少するWin減少領域を有する。また、SOCと放電可能電力値であるWoutとの間の特性が、SOCが高いときはWoutがSOCに依存せずにほぼ一定の値を示し、SOCが低くなるとWoutがSOCに応じて減少するWout減少領域を有する。
ここで、図2に説明したように、M蓄電装置20のSOCであるM−SOCが放電によって低下したときのSOC70は、S蓄電装置20のSOCであるS−SOCが放電によって低下したときのSOC72よりも低い。SOC70がWout減少領域にあると、M蓄電装置20の放電可能電力は、SOCに依存しないほぼ一定の値から低い値となる。つまり、M蓄電装置20とS蓄電装置22とを1つの蓄電装置としてみるときに、SOCが先に低くなるM蓄電装置20がWout減少領域にかかるまでに低いSOCとなると、全体としての放電可能電力が低下することになる。
図2で説明した放電目標SOCをSOC−Lとする場合において、一般的にSOC−LはWout減少領域にかかる程度に低い値である。したがって、M蓄電装置20とS蓄電装置22のSOCが一致する前に、2つの蓄電装置の全体としての放電可能電力が低下してしまうことになる。これによって、回転電機(MG1)14、回転電機(MG2)16への最大パワーを供給する領域が狭まることが生じえる。これが図2で説明した充放電制御の問題点である。
次に、制御装置50の目標SOC設定モジュール54の機能を用いて充放電制御を行ういくつかの例を図4から図14を用いて説明する。以下で述べる目標SOCとは、図2で説明した充放電制御におけるSOCを揃えるために用いられる目標であることは同じであるが、充電限界値SOC−U、放電限界値SOC−Lのように固定されているものではなく、任意に設定でき、また充放電が進むにつれて変更される動的な目標SOCである。
図4は、目標SOC設定による充放電制御の基本的手順を示すフローチャートである。図4におけるA工程の内部手順の詳細は図7に示され、図7におけるB工程の内部手順の詳細は図10に示され、図4におけるC工程の内部手順の詳細は図13に示される。したがって、図4、図7、図10、図13は、全体として、目標SOC設定による充放電制御についての手順を示すものである。これらの各手順は、蓄電装置充放電制御プログラムの対応する各処理手順にそれぞれ対応するものである。
また、図5、図8、図9、図11、図14は、図2と同様に略矩形図形を用いて充放電制御におけるSOCの状態をそれぞれ示すSOC状態図であり、図5は図4の説明に用いられ、図8と図9は図7の説明に用いられ、図11は図10の説明に用いられ、図14は図13の説明に用いられる。また、図6は、図3と同様なSOCとWinの関係、SOCとWoutの関係を用いて、図4、図5の作用を説明する図である。
図4において、目標SOC設定を用いる充放電制御を行うには、まず目標SOC設定を行う(S10)。この工程は、制御装置50の目標SOC設定モジュール54の機能によって実行される。具体的には、各蓄電装置の全体に対し充電を行うときに各蓄電装置の間で一致させたいSOCである充電目標SOCを、Win減少領域に入るときのSOCであるWin境界SOCに基いて設定し、または、各蓄電装置の全体に対し放電を行うときに各蓄電装置の間で一致させたいSOCである放電目標SOCを、Wout減少領域に入るときのSOCであるWout境界SOCに基いて設定する。
これをM蓄電装置20とS蓄電装置22に対する全体としての放電制御について説明すると、放電目標SOCを、蓄電装置のSOCとWoutとの間の特性におけるWout領域に入るときのSOCであるWout境界SOCに基いて設定する。なお、図6において、Wout境界SOC78,80が示されている。図6は上記のように図4と同様に横軸にSOC、縦軸にWoutとWinをとって、SOCとWinの間の特性、SOCとWoutの間の特性を示す図である。Wout境界SOC78,80は、SOCが高くてWoutがSOCに依存せずほぼ一定の値をとるWout一定領域と、SOCが低くて、SOCの低下に応じてWoutが減少するWout減少領域との境界におけるSOCである。
例えば、放電目標SOCをWout境界SOCと同じ値として設定することができる。あるいは、Wout境界SOCに適当な余裕%を加えた値を放電目標SOCとできる。Wout境界SOCを30%とすれば、放電目標SOCを30%と設定することができる。場合によっては、適当な余裕%として2%を上乗せして、放電目標SOCを32%とすることができる。一般的には、Wout境界SOCは放電限界値であるSOC−Lよりは高いので、放電目標SOCは、SOC−Lよりも高い値で、Wout境界SOC以上の値に設定することが好ましい。同様に、充電目標SOCは、SOC−Uよりも低い値で、Win境界SOC以下の値に設定することが好ましい。
図5には、放電目標SOCをTSOC−Lとして30%の設定が行われた様子が示されている。また、充電目標SOCをTSOC−Uとして60%の設定が行われた様子が示されている。
再び図4に戻り、S10において目標SOCの設定がされると、S20を経由して、M蓄電装置20の余裕電力量であるM残存余裕電力量と、S蓄電装置22の余裕電力量であるS残存余裕電力量が計算される(S12)。
なお、S20の工程は、目標SOC設定を用いる充放電制御におけるさらなる改善のための工程であり、その詳細については、図7から図9を用いて後述する。ここでは、S20をそのまま通過するものとしてよい。
M残存余裕電力量とS残存余裕電力量の計算は、図2で説明した余裕電力量の計算と同様である。すなわち、M残存余裕電力量は、M蓄電装置20の蓄電できる容量に、M蓄電装置20の現在のSOCであるM−SOCからTSOC−Lを差し引いた値を乗じて求められる。図2の場合は、M−SOCから差し引かれる値が放電限界値のSOC−Lであるが、ここでは、任意に設定可能なTSOC−Lが差し引かれる。同様に、S残存余裕電力量は、S蓄電装置22の蓄電できる容量に、S蓄電装置22の現在のSOCであるS−SOCからTSOC−Lを差し引いた値を乗じて求められる。
次に、S40を経由して、S蓄電装置22への電力分配が求められる(S14)。この電力分配の仕方も、図2で説明した余裕電力量の分配の仕方と同様である。すなわち、S蓄電装置22への電力分配の割合は、M蓄電装置20の余裕電力量であるM残存余裕電力量とS蓄電装置22の余裕電力量であるS残存余裕電力量との和である合計余裕電力量に対するS蓄電装置22の余裕電力量の比で与えられる。なお、S14は、S蓄電装置22への電力分配を求めるものとして説明したが、同時にM蓄電装置20への電力分配も求められるので、これをM蓄電装置20への電力分配としてもよい。
なお、S40の工程は、目標SOC設定を用いる充放電制御におけるさらなる改善のための工程であり、その詳細については、図13、図14を用いて後述する。ここでは、S40をそのまま通過するものとしてよい。
S14における電力分配に従ってM蓄電装置20とS蓄電装置22に対して全体として放電が行われ、M蓄電装置20とS蓄電装置22は、TSOC−Lを放電目標SOCとして、これに向かって放電が行われる。そして、M蓄電装置20のSOCであるM−SOCと、S蓄電装置22のSOCであるS−SOCが同じ値となったか否かが判断される(S16)。S16の判断が否定されると再びS12に戻り、そのときのM蓄電装置20のSOCとS蓄電装置22のSOCとを用いてそれぞれの余裕電力量が再計算され、これに基いて電力再分配が行われる。これを繰り返し、S16の判断が肯定されると、一連の放電制御が終了し、S10に戻る。
図5は図2に対応するSOC状態図であるが、ここでは、放電目標SOCとしてTSOC−Lが30%と設定される。そして、図5の上段の状態においては、M蓄電装置20のSOCが40%、S蓄電装置のSOCが50%として示されている。このSOCの状態は、図2の上段の状態と同じである。ここで、M蓄電装置20とS蓄電装置22の蓄電できる容量を5Ahとすると、M蓄電装置20の余裕電力量は、5Ah×(40%−30%)=5Ah×10%=0.5Ahとなる。同様にS蓄電装置22の余裕電力量は、5Ah×(50%−30%)=5Ah×20%=1.0Ahとなる。したがって、M蓄電装置20の余裕電力量とS蓄電装置の余裕電力量の合計は、1.5Ahである。電力分配は、M蓄電装置20に33.3%、S蓄電装置22に66.7%となる。
このようにして2つの蓄電装置の全体に対して放電が行われる結果、M蓄電装置20のSOCもS蓄電装置22のSOCも、TSOC−Lの30%に向かって低下し、最後には、M蓄電装置20のSOCもS蓄電装置22のSOCも30%で一致する。その状態が、図5の下段に示されている。
図6は、図5の状態をSOC−Wout特性図で説明する図である。ここでは、誇張するために、Wout境界SOC78,80よりもやや高いSOCにおいて、M蓄電装置20のSOC74とS蓄電装置22のSOC76が一致しているものとして示されている。上記のように、放電目標SOCであるTSOC−Lは、Wout境界SOC78,80と同じ値か余裕%を上乗せした値に設定されるので、M蓄電装置20のSOCとS蓄電装置22のSOCが一致したときのSOCはWout境界SOC78,80と同じか高い値である。
つまり、その一致したSOCにおけるWoutは、M蓄電装置20においても、S蓄電装置22においても、共に、SOCに依存せずにほぼ一定の値の最大パワーとなっている
。これを先ほどの図3と比較すると、例えば、M蓄電装置20とS蓄電装置22の両方から持ち出す電力の合計が図3と図6で同じとしても、図3の場合には、M蓄電装置20の方のSOCがWout減少領域まで低下してWoutが絞られるのに対し、図6では、M蓄電装置20のWoutもS蓄電装置22のWoutも共にWout減少領域にまでにはSOCは低下しない。したがって、図6の方が、M蓄電装置20とS蓄電装置22の両方のWoutの合計が大きくなる。このように、M蓄電装置20のSOCとS蓄電装置22のSOCが一致するまでの放電において、放電可能電力Woutとして最大パワーを用いることができ、回転電機(MG1)14、回転電機(MG2)16に対し、最大パワーを使える領域が長くなる。
。これを先ほどの図3と比較すると、例えば、M蓄電装置20とS蓄電装置22の両方から持ち出す電力の合計が図3と図6で同じとしても、図3の場合には、M蓄電装置20の方のSOCがWout減少領域まで低下してWoutが絞られるのに対し、図6では、M蓄電装置20のWoutもS蓄電装置22のWoutも共にWout減少領域にまでにはSOCは低下しない。したがって、図6の方が、M蓄電装置20とS蓄電装置22の両方のWoutの合計が大きくなる。このように、M蓄電装置20のSOCとS蓄電装置22のSOCが一致するまでの放電において、放電可能電力Woutとして最大パワーを用いることができ、回転電機(MG1)14、回転電機(MG2)16に対し、最大パワーを使える領域が長くなる。
次に、図7を用いてS20における内部工程の詳細を説明する。S20の工程は、M蓄電装置20のSOCまたはS蓄電装置22のSOCがTSOC−Lに達したときに、さらに放電制御を継続するために、放電目標SOCを引き下げる工程である。すなわち、TSOC−Lは、蓄電装置の放電限界値よりも高く設定されるので、蓄電装置としてはさらに放電を継続することが可能である。例えば、回転電機(MG2)16によって車両を走行させるEV走行の期間を延ばしたい場合には、できるだけ放電を継続することが好ましい。
図7に示されるように、S20の内部工程は、S30を経由して、SOCがTSOC−Lを超えて低い値となったか否かが判断される(S22)。この工程は、上記のように、M蓄電装置20のSOCまたはS蓄電装置22のSOCがTSOC−Lに達してさらに低い値になったか否かを判断するものである。S22の判断が否定されるときは、図4で説明したS12に進み、通常通りの放電目標SOCを用いた放電制御が行われる。
なお、S30は、目標SOC設定を用いる充放電制御においてさらなる改良を図るもので、その内容の詳細については図10、図11を用いて後述する。ここでは、単にS3をそのまま通過するものとしてよい。
S22の判断が肯定されると、放電目標SOCであるTSOC−Lの引き下げが行われ、新しいTSOC−Lが改めて設定される(S24)。上記の例で、S10においてTSOC−Lが30%として設定されたが、例えば、M蓄電装置20のSOCが30%を超えてさらに低い値となったときは、改めて、放電目標SOCが30%よりも低い値に再設定される。例えば、28%等に設定される。簡易的には、30%を割り込んでいるM蓄電装置20のSOCの値をそのまま新しい放電目標SOCとすることができる。
図8に、S20の工程の処理の様子が示される。図8は、図2、図5と同様のSOC状態図である。図8の上段には、放電目標SOCとして、30%のTSOC−Lが示され、S蓄電装置22のSOCが50%であるが、M蓄電装置20のSOCが30%、つまりTSOC−Lと同じとなっている状態が示されている。この状態で放電に対する余裕電力量を計算すると、M蓄電装置20についてはゼロであり、S蓄電装置22については、5Ah×(50%−30%)=5Ah×20%=1Ahとなる。電力分配はS蓄電装置22について100%となり、M蓄電装置20は放電についての電力分配がゼロとなり、このままでは放電が行われなくなる。
図8の下段は、放電目標SOCを30%から引き下げて、新しい放電目標SOCとして、(TSOC−L)’=25%が設定された様子を示す図である。これによって、M蓄電装置20もS蓄電装置22も、新しい放電目標SOCである25%に向けて放電が継続される。図8の下段では、S蓄電装置22のSOCが45%まで低下し、M蓄電装置20のSOCが25%に達した状態が示される。この状態に達すると、図7の手順に従って、再び放電目標SOCの引き下げが行われ、放電が継続される。放電目標SOCの引き下げは、放電限界値であるSOC−Lになるまで行うことができる。
図9は、充電制御の場合を説明する図である。ここでは、図7の手順の内容がそれぞれ充電制御の場合に読み替えられる。すなわち、充電において、M蓄電装置20のSOCまたはS蓄電装置22のSOCが充電の目標SOCである60%のTSOC−Uを超えて高くなると、新しく充電の目標SOCが設定される。図9の例では、S蓄電装置22のSOCがTSOC−Uに達したために、目標SOCが引き上げられ、新しい充電の目標SOCとして70%の(TSOC−U)’が設定された様子が示されている。そして、S蓄電装置22のSOCがこの新しい充電の目標SOCに達すると、再び目標SOCの引き上げが行われる。充電目標SOCの引き上げは、充電限界値であるSOC−Uになるまで行うことができる。
次に、図10を用いてS30における内部工程の詳細を説明する。S30の工程は、M蓄電装置20のSOCとS蓄電装置22のSOCとが共に放電目標SOCとほぼ同じとなるときに生じる電力分配の飛びを防止するために、SOCにマージンを設ける工程である。
図11は、M蓄電装置20のSOCとS蓄電装置22のSOCとが共に放電目標SOCとほぼ同じとなるときに生じる問題を説明する図である。図11は、図2、図5、図8、図9と同様なSOC状態図である。ここでは、放電目標SOCとして30%のTSOC−Lが示されている。そして、図11の上段には、M蓄電装置20のSOCが30%、S蓄電装置22のSOCが31%となっている状態が示されている。このときの余裕電力量を計算すると、M蓄電装置20についてはゼロであり、S蓄電装置22については、5Ah×(31%−30%)=5Ah×1%=0.05Ahとなり、電力分配はS蓄電装置22に100%割り当てられ、M蓄電装置20の放電が行われない。
ここで、図7で説明した放電目標SOCの引き下げを行った様子が図11の下段に示される。ここでは、引き下げられた新しい目標SOCとして、(TSOC−L)’=29%が設定された場合が示されている。上記のように、元々の目標SOCであるTSOC−Lの下における放電の電力分配はS蓄電装置22に100%割り当てられるので、S蓄電装置22のSOCは低下しすぎることがありえる。図11の下段では、M蓄電装置20のSOCは変わらずに30%のままで、S蓄電装置22のSOCが29%の(TSOC−L)’まで低下した場合が示されている。
このようなことが生じたときに余裕電力量を計算すると、S蓄電装置22についてはゼロであり、M蓄電装置20については、5Ah×(30%−29%)=5Ah×1%=0.05Ahとなり、電力分配はM蓄電装置20に100%割り当てられ、S蓄電装置22の放電が行われない。このように、図7で説明した放電目標SOCの引き下げでは、電力分配の割当が、S蓄電装置22について100%から0%に飛び、逆にM蓄電装置20について0%から100%に飛ぶことが生じる。
図10は、このような電力分配の急激な変化である飛び現象を抑制するための手順を示す図である。ここではまず、M蓄電装置20のSOCであるM−SOCと、S蓄電装置22のSOCであるS−SOCの大小関係を判断する(S32)。M−SOCがS−SOCより大きいときは、小さい方のS−SOCの値を適当なマージン値の分だけ引き下げ、これに応じて、放電目標SOCであるTSOC−Lを引き下げる(S34)。つまり、マージン分だけTSOC−Lを引き下げる。一方、M−SOCがS−SOCより小さいときは、小さい方のM−SOCの値を適当なマージン値の分だけ引き下げ、これに応じて、放電目標SOCであるTSOC−Lを引き下げる(S34)。つまり、マージン分だけTSOC−Lを引き下げる。つまり、M−SOCとS−SOCの小さい方について適当なマージン分だけ引き下げを行い、その引き下げた分、TSOC−Lを引き下げる。引き下げ量は、図7で説明した放電目標SOCの引き下げのように小刻みではなく、適当な大きさとすることが好ましい。
図12は、マージンを5%として、TSOC−Lを5%引き下げ、新しい目標SOCとして、25%の(TSOC−L)’’を設定する様子を示す。この場合には、余裕電力量がM蓄電装置20について5Ah×(30%−25%)=5Ah×5%=0.25Ahとなり、S蓄電装置22について5Ah×(31%−25%)=5Ah×6%=0.30Aとなる。これにより、電力分配がM蓄電装置20に対する割当てとS蓄電装置22に対する割当てがほぼ同じとなり、図11で説明したような電力分配の急激な変化を抑制することができる。
次に、図13を用いてS40における内部工程の詳細を説明する。S40の工程は、M蓄電装置20の余裕電力量とS蓄電装置22の余裕電力量の合計値が小さいときに、電力分配の割当てが発散することを防止するために、電力分配の仕方を変更する工程である。すなわち、上記のように、電力分配の割当ては、その蓄電装置の余裕電力量を、各蓄電装置の余裕電力量の合計で除した値に基いて行われる。したがって、各蓄電装置の余裕電力量が小さいと、電力分配の計算の分母が小さくなるため、計算結果が過大な値となる。
図13においては、まず、M蓄電装置20の余裕電力量であるM余裕電力量と、S蓄電装置22の余裕電力量であるS余裕電力量の合計を求めて、予め定めた閾値余裕電力量P0未満であるか否かが判断される(S42)。閾値余裕電力量P0としては、電力分配の計算の分母として用いることができる適当な値を設定することができる。そして、S42の判断が否定されるときは図4で説明したS14に進んで通常の電力分配の手順が実行される。S42の判断が肯定されると、S蓄電装置22への電力分配は、S蓄電装置22の蓄電できる容量とM蓄電装置20の蓄電できる容量との合計容量に対するS蓄電装置22の容量の比で計算される(S44)。同様に、M蓄電装置20への電力分配は、合計容量に対するM蓄電装置20の容量の比で計算される。すなわち、電力分配は、各蓄電装置の蓄電できる容量の比に従って割り当てられる。上記の例で、M蓄電装置20の蓄電できる容量もS蓄電装置22の蓄電できる容量も、共に5Ahであるので、電力分配は、M蓄電装置20に50%、S蓄電装置22に50%が割り当てられる。このようにすることで、余裕電力量が小さくても、電力分配の割当ての値が過大になって発散することが防止できる。
図14はその様子を示す図で、ここでは放電目標SOCは30%のTSOC−Lとして示され、M蓄電装置20のSOCもS蓄電装置22のSOCも共に30%の場合が示されている。ここでは、M蓄電装置20の余裕電力量はゼロであり、S蓄電装置22の余裕電力量もゼロであるので、余裕電力量の合計はゼロとなってしまう。ここでは既に2つの蓄電装置のSOCが一致しているが、さらにTSOC−Lを引き下げることで放電を継続できる。しかし、この場合に、余裕電力量の比で電力分配を行うとすると、電力分配の計算の分母がゼロであるので、電力分配の計算が発散することが生じる。そこで、図13のS44の電力分配の仕方を用いることで、電力分配の計算を発散させることなく、上記のように、M蓄電装置20に50%、S蓄電装置22に50%と割り当てることができる。
上記では、充電のときはWin減少領域になる前において各蓄電装置のSOCを一致させるように充電を行い、放電のときはWout減少領域になる前において各蓄電装置のSOCを一致させるように放電を行うものとして説明した。ところで、SOCが低く、ほとんど放電してしまっている状態から充電を行う場合を考えると、WinはSOCが低いときはSOCに依存せずほぼ一定で、充電が進むとWin減少領域となるので、やはり、Win減少領域になる前の充電に相当する。
このときに、放電可能電力Woutを同時に考えると、ほとんど放電してしまっている状態ではWoutは小さい値で、Wout減少領域にあることになる。つまり、充電の初期には、Woutは小さい値で、放電可能なパワーが絞られており、充電が進むにつれてWoutが上昇して放電可能なパワーが回復してくる。したがって、M蓄電装置20とS蓄電装置22とを1つの蓄電装置と考えて、放電可能電力であるWoutを早期に立ち上げて十分な値とするには、M蓄電装置20のSOCとS蓄電装置22のSOCとを一致させながら充電を進めることが好ましい。これによって、2つの蓄電装置の全体の放電可能電力であるWoutは、Wout減少領域の非線形立上り特性の2倍の大きさのWoutとなる。
そして、充電が進んで、SOCがWout境界SOCまで達すると、M蓄電装置20もS蓄電装置22も、WoutがSOCに依存しないほぼ一定値の最大パワーに回復するので、放電のために最大パワーを利用できるようになる。したがって、これ以後は、2つの蓄電装置を同時に充電せずに、片側ずつ満充電するようにできる。例えば、S蓄電装置22の充電を止めて、M蓄電装置20の充電を継続し、M蓄電装置20が満充電となれば、M蓄電装置20の充電を止めて、S蓄電装置22の充電を再開し、満充電まで充電を継続する。このように、SOCがWout境界SOCになると、一方側の蓄電装置の充電を停止できるので、Wout境界SOCが、一部充電停止を行うときのSOCとなる。
一部充電停止は、上記のように、一方が満充電になるまで他方の充電を停止する方法の他、SOCがWout境界SOCに達した後は、M蓄電装置20とS蓄電装置22の一方のみを交互に充電するものとしてもよい。具体的には、M蓄電装置20の充電を停止するときには、M電圧変換器28の作動を停止する。同様に、S蓄電装置22の充電を停止するときには、S電圧変換器30の作動を停止する。これによって、放電のための最大パワーを確保しながら、電源回路18の作動に要する消費電力を低減することができる。
その様子を図15に示す。図15は、図3、図6と同様に、SOCとWinとの間の特性、SOCとWoutとの間の特性を示す図である。ここでは、SOCが小さい値のところから充電を行う様子が示されている。ここでは、M蓄電装置20とS蓄電装置22とが、SOC−Wout特性においてWout減少領域にSOCがあるときは、M蓄電装置20のSOC82とS蓄電装置22のSOC84を揃えながら同時に充電を行うことが示されている。そして、充電が進んで、M蓄電装置20のSOC82もS蓄電装置22のSOC84もWout境界SOCに達すると、このSOCを一部充電停止SOCとして、S蓄電装置22の充電を停止する。M蓄電装置20は、満充電になるまで充電をつづけ、そのSOC86は上昇を続ける。M蓄電装置20のSOCが充電限界値に達して満充電となれば、M蓄電装置20の充電を停止し、次にS蓄電装置22を満充電になるまで充電を再開する。
ここで、SOC−Wout特性においてWout減少領域において、M蓄電装置20とS蓄電装置22とを同時に充電することで、仮に、Wout境界SOCまで達する前に充電を中止したとしても、2つの蓄電装置の合計の放電のためのパワーを大きくできる。すなわち、Wout減少領域は、SOCに対するWout立上り特性が非線形であるので、充電のために用いられた電力が同じであれば、片方の蓄電装置のみを先に充電したときに得られるWoutに比較し、2つの蓄電装置を同時に充電したときの合計Woutの方が大きくなる。このようにして、Wout減少領域においてSOCを揃えながら充電することで、全体としての放電のためのパワーを大きく確保できる。また、Wout境界SOCまで同時充電を行えば、そこで、放電のための最大パワーを利用できるので、片方の蓄電装置を先に充電するときに比べ、最大パワーを利用できる領域を大きくできる。
上記では、ほとんど放電してしまっている状態から充電を始める場合について説明したが、ほとんど充電してしまっている状態から放電を始める場合も同様である。このときも、Win境界SOCまでM蓄電装置20のSOCとS蓄電装置22のSOCを揃えながら放電を行い、Win境界SOCまで放電をおこなったならば、M蓄電装置20またはS蓄電装置22の一方の放電を停止する。具体的には、M電圧変換器28またはS電圧変換器30の作動を停止する。これによって、充電のための最大パワーを利用できる領域を広く確保しながら、電源回路18の作動に要する消費電力を低減することができる。
これらの手順は、制御装置50の一部充放電停止モジュール56の機能によって実行される。また、Wout境界SOC、Win境界SOCは温度依存性があるので、温度に応じて、一部充電停止SOCまたは一部放電停止SOCを変更するものとすることが好ましい。
このように、M蓄電装置20とS蓄電装置22とが、共にほとんど放電してしまっている状態から充電を始めることは、外部の商用電源からM蓄電装置20とS蓄電装置22を充電する場合、つまり、回転電機の中性点を用いて外部充電を行う場合に生じえる。また、M蓄電装置20とS蓄電装置22とが、共にほとんど充電してしまっている状態から放電を始めることは、外部の電気機器等にM蓄電装置20とS蓄電装置22から電力を供給する場合、つまり、回転電機の中性点を用いて外部負荷に電力を供給する場合に生じえる。このような場合でも、放電のための最大パワーを利用できる領域を広く確保し、または充電のための最大パワーを利用できる領域を広く確保しながら、電源回路の消費電力を抑制することができる。
10 蓄電装置充放電制御システム、12 エンジン、14,16 回転電機、18 電源回路、20 M蓄電装置、22 S蓄電装置、24,26 蓄電装置側平滑コンデンサ、28 M電圧変換器、30 S電圧変換器、32 インバータ側平滑コンデンサ、34 MG1インバータ、36 MG2インバータ、38 M−SOC、40 S−SOC、50 制御装置、52 充放電処理モジュール、54 目標SOC設定モジュール、56 一部充放電停止モジュール、60 プラグイン機構、62 切替素子、64 回転電機側コンセント、66 外部電源側プラグ、68 商用電源、70,72,74,76,82,84,86 SOC、78,80 Wout境界SOC。
Claims (8)
- 複数の蓄電装置であって、充電状態値であるSOCと充電可能電力値であるWinとの間の特性が、SOCが低いときはWinがSOCに依存せず、SOCが高くなるとWinがSOCに応じて減少するWin減少領域を有し、また、SOCと放電可能電力値であるWoutとの間の特性が、SOCが高いときはWoutがSOCに依存せず、SOCが低くなるとWoutがSOCに応じて減少するWout減少領域を有する複数の蓄電装置と、
各蓄電装置のSOCをそれぞれ取得する手段と、
充電のときはWin減少領域になる前において各蓄電装置のSOCを一致させるように充電を行い、放電のときはWout減少領域になる前において各蓄電装置のSOCを一致させるように放電を行う充放電処理手段と、
を備えることを特徴とする蓄電装置充放電制御システム。 - 請求項1に記載の蓄電装置充放電制御システムにおいて、
各蓄電装置の全体に対し充電を行うときに各蓄電装置の間で一致させたいSOCである充電目標SOCを、Win減少領域に入るときのSOCであるWin境界SOCに基いて設定し、または、各蓄電装置の全体に対し放電を行うときに各蓄電装置の間で一致させたいSOCである放電目標SOCを、Wout減少領域に入るときのSOCであるWout境界SOCに基いて設定する目標SOC設定手段を備え、
充放電処理手段は、
充電のときには充電目標SOCと各蓄電装置のSOCとをそれぞれ比較して各蓄電装置についてそれぞれ求められる充電に対する余裕電力量に応じて、または、放電のときには放電目標SOCと各蓄電装置のSOCとをそれぞれ比較して各蓄電装置についてそれぞれ求められる放電に対する余裕電力量に応じて、各蓄電装置がそれぞれ充電または放電を行うことで複数の蓄電装置が全体として充電目標SOCまたは放電目標SOCに向かって充放電を行うことを特徴とする蓄電装置充放電制御システム。 - 請求項2に記載の蓄電装置充放電制御システムにおいて、
目標SOC設定手段は、各蓄電装置の充放電に対応して変化するそのSOCの変化に応じて、充電目標SOCまたは放電目標SOCの設定を変更することを特徴とする蓄電装置充放電制御システム。 - 請求項2に記載の蓄電装置充放電制御システムにおいて、
各蓄電装置の実際のSOCに対し、充電のときには充電マージン値を加えて、または、放電のときには放電マージン値を減じて、マージン付SOCを設定するマージン設定手段を備え、
目標SOC設定手段は、各蓄電装置の充放電に対応して変化するそのマージン付SOCの変化に応じて充電目標SOCを引き上げ、または放電目標SOCを引き下げることを特徴とする蓄電装置充放電制御システム。 - 請求項2に記載の蓄電装置充放電制御システムにおいて、
充放電処理手段は、
各蓄電装置の余裕電力量の合計が予め定めた閾値余裕電力量より小さいときに、各蓄電装置の充放電容量の大きさに応じて、各蓄電装置がそれぞれ充電または放電を行って複数の蓄電装置が全体として充電目標SOCまたは放電目標SOCに向かって充放電を行うことを特徴とする蓄電装置充放電制御システム。 - 請求項1に記載の蓄電装置充放電制御システムにおいて、
充放電処理手段は、
SOCが低く、放電可能電力であるWoutがWout減少領域にある状態から充電を行うときは、複数の蓄電装置のそれぞれのSOCを一致させながら充電を行い、充電が進んでWoutがSOCに依存しない領域に入ってからは、複数の蓄電装置のうち少なくとも一部の蓄電装置について充電を停止し、
または、SOCが高く、充電可能電力であるWinがWin減少領域にある状態から放電を行うときは、複数の蓄電装置のそれぞれのSOCを一致させながら放電を行い、放電が進んでWinがSOCに依存しない領域に入ってからは、複数の蓄電装置のうち少なくとも一部の蓄電装置について放電を停止する一部充放電停止手段を含むことを特徴とする蓄電装置充放電制御システム。 - 請求項6に記載の蓄電装置充放電制御システムにおいて、
少なくとも一部の蓄電装置の充電を停止するときの一部充電停止SOCを各蓄電装置の温度に基いてそれぞれ変更し、
少なくとも一部の蓄電装置の充電を停止するときの一部放電停止SOCを各蓄電装置の温度に基いてそれぞれ変更する一部充放電停止SOC変更手段を備えることを特徴とする
蓄電装置充放電制御システム。 - 請求項6に記載の蓄電装置充放電制御システムにおいて、
複数の蓄電装置は、それぞれインバータ回路を介して回転電機に接続され、回転電機とインバータ回路を介して外部商用電源から充電されることを特徴とする蓄電装置充放電制御システム。
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