JP5141223B2 - 複リンク式多気筒内燃機関の組立て方法 - Google Patents
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Description
(1)複リンク式多気筒内燃機関の組立て方法において、各気筒ごとに使用するアッパリンク3及びロアリンク4の組み合わせを気筒数分だけ選別する工程と、予め大端部24の中心からコントロールピン軸受部23の中心までの軸間距離L3に応じて複数の等級に選別しておいたコントロールリンク5の中から、全気筒の機関圧縮比が略同一となるように、先に選別されたアッパリンク3及びロアリンク4と組み合わせるコントロールリンク5を各気筒ごとに決定する工程、を有するので、アッパリンク3及びロアリンク4等の各部品の寸法を管理するよりも、容易に気筒間の圧縮比のバラツキを低減することができる。
(2)ロアリンク4のクランクピン軸受部22からコントロールピン軸受部23までの軸間距離L2、クランクピン軸受部22からアッパピン軸受部21までの軸間距離L4及びコントロールピン軸受部23からアッパピン軸受部21までの軸間距離L5と、アッパリンク3のアッパピン軸受部21からピストンピン軸受部20までの軸間距離L6と、を計測し、これらの距離に基づいて、全気筒の機関圧縮比またはピストン上死点位置を略同一にするためのコントロールリンク5の長さを演算し、使用するコントロールリンク5を決定するので、機関に組み込む前に各気筒ごとの部品の選別が完了する。そのため、機関に各リンク3、4、5を組み込んだ後に上死点時におけるピストン位置を計測し、計測結果に応じて部品交換等により調整を行う、という工程を設ける場合に比べて、工数が減少し、生産性が向上する。
(3)各気筒ごとに使用するピストン2のコンプレッションハイト及び冠面容積を計測し、この計測結果に基づいて、使用するコントロールリンク5の長さを補正するので、ピストン2の製造誤差に起因する圧縮比のバラツキも低減することができる。
(4)軸間距離L2と軸間距離L4との間に、L2>L4という関係が成立するので、気筒間の圧縮比のバラツキに対してコントロールリンク5の軸間距離L3のバラツキがおおきくなり、その結果、使用するコントロールリンク5の決定が容易になる。
(1)ロアリンク4とアッパリンク3とをアッパピン9を介して連結し、このアッパリンク3とロアリンク4との連結体をピストンピン2aとクランクピン11の位置を規制する検査治具30に仮組みし、この状態でコントロールピン軸受部中心23aと、設計値に基づくコントロールシャフト7の揺動軸中心24aとの距離を計測し、この距離と略同一の長さを有するコントロールリンク5を使用するので、計測する軸間距離はL3のみとなり、計測のための工数を低減することができる。
(2)各気筒ごとにクランクシャフト6のメインジャーナル中心26aからクランクピン中心22aまでの距離を計測し、この計測結果に基づいて、使用するコントロールリンク5の長さを補正するので、クランクシャフト6の製造誤差に起因する圧縮比のバラツキも低減することができる。
(3)各気筒ごとにコントロールシャフト7のメインジャーナル中心25aからコントロールリンク5の揺動軸中心24aまでの距離を計測し、この計測結果に基づいて、使用するコントロールリンク5の長さを補正するので、コントロールシャフト7の製造誤差に起因する圧縮比のバラツキも低減することができる。
2 ピストン
3 アッパリンク
4 ロアリンク
5 コントロールリンク
6 クランクシャフト
7 コントロールシャフト
20 ピストンピン軸受部
21 アッパピン軸受部
22 クランクピン軸受部
23 コントロールピン軸受部
24 大端部
30 検査治具
31 定盤
32 ロケートピン
33 ロケートピン
Claims (9)
- ピストンのピストンピンに連結されるアッパリンクと、
このアッパリンクとクランクシャフトのクランクピンとを連結するロアリンクと、
一端が機関本体側へ揺動可能に支持され、他端が前記ロアリンクに連結されるコントロールリンクと、
クランクシャフトと平行に配置されコントロールリンクを内燃機関本体に揺動可能に支持するコントロールシャフトと、を備える複リンク式多気筒内燃機関の組立て方法において、
各気筒ごとに使用する前記アッパリンク及び前記ロアリンクの組み合わせを気筒数分だけ選別する第1工程と、
予め機関本体側の支持部中心から前記ロアリンクとの連結部中心までの軸間距離に応じて複数の等級に選別しておいた前記コントロールリンクの中から、全気筒の機関圧縮比が略同一となるように、前記選別されたアッパリンク及びロアリンクと組み合わせる前記コントロールリンクを各気筒ごとに決定する第2工程と、を有し、
前記第2工程では、
前記ロアリンクのクランクピン軸受からコントロールピン軸受までの距離、クランクピン軸受からアッパピン軸受までの距離及びコントロールピン軸受からアッパピン軸受までの距離と、
前記アッパリンクのアッパピン軸受からピストンピン軸受までの距離と、
を計測し、
これらの距離に基づいて、全気筒の機関圧縮比またはピストン上死点位置を略同一にするための前記コントロールリンクの長さを演算し、使用する前記コントロールリンクを決定することを特徴とする複リンク式多気筒内燃機関の組立て方法。 - ピストンのピストンピンに連結されるアッパリンクと、
このアッパリンクとクランクシャフトのクランクピンとを連結するロアリンクと、
一端が機関本体側へ揺動可能に支持され、他端が前記ロアリンクに連結されるコントロールリンクと、
クランクシャフトと平行に配置されコントロールリンクを内燃機関本体に揺動可能に支持するコントロールシャフトと、を備える複リンク式多気筒内燃機関の組立て方法において、
各気筒ごとに使用する前記アッパリンク及び前記ロアリンクの組み合わせを気筒数分だけ選別する第1工程と、
予め機関本体側の支持部中心から前記ロアリンクとの連結部中心までの軸間距離に応じて複数の等級に選別しておいた前記コントロールリンクの中から、全気筒の機関圧縮比が略同一となるように、前記選別されたアッパリンク及びロアリンクと組み合わせる前記コントロールリンクを各気筒ごとに決定する第2工程と、を有し、
前記第2工程では、
前記ロアリンクと前記アッパリンクとをアッパピンを介して連結し、
このアッパリンクとロアリンクとの連結体をピストンピンとクランクピンの位置を規制する治具に仮組みし、
前記治具に仮組みした状態で前記ロアリンクのコントロールピン軸受部中心の位置を計測し、
計測した前記コントロールピン軸受部中心の位置に応じて、使用する前記コントロールリンクを決定することを特徴とする複リンク式多気筒内燃機関の組立て方法。 - 前記ロアリンクと前記アッパリンクとをアッパピンを介して連結し、
このアッパリンクとロアリンクとの連結体をピストンピンとクランクピンの位置を規制する治具に仮組みし、
前記治具に仮組みした前記連結体のコントロールピン軸受部中心と、設計値に基づく前記コントロールシャフトの揺動軸中心との距離を計測し、
この距離と略同一の長さを有する前記コントロールリンクを使用する請求項1または2に記載の複リンク式多気筒内燃機関の組立て方法。 - 各気筒ごとに使用するピストンのコンプレッションハイト及び冠面容積を計測し、前記第2工程では、この計測結果に基づいて、使用する前記コントロールリンクの長さを補正することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の複リンク式多気筒内燃機関の組立て方法。
- 各気筒ごとにクランクシャフトのメインジャーナル中心からクランクピン中心までの距離を計測し、第2工程では、この計測結果に基づいて、使用する前記コントロールリンクの長さを補正することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の複リンク式多気筒内燃機関の組立て方法。
- 各気筒ごとにコントロールシャフトのメインジャーナル中心から前記コントロールリンクの揺動軸中心までの距離を計測し、第2工程では、この計測結果に基づいて、使用する前記コントロールリンクの長さを補正することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の複リンク式多気筒内燃機関の組立て方法。
- 前記アッパリンク、前記ロアリンク及び前記コントロールリンクは、
前記アッパリンクのピストンピン軸受部とアッパピン軸受部との軸間距離、前記ロアリンクのアッパピン軸受部とコントロールピン軸受部との軸間距離、前記ロアリンクのクランクピン軸受部とコントロールピン軸受部との軸間距離、及び前記ロアリンクのクランクピン軸受部とアッパピン軸受部との軸間距離のバラツキの分散と比較して、前記コントロールリンクのコントロールピン軸受部と前記コントロールシャフト側の軸受部との軸間距離のバラツキの分散の方が大きくなるように生産したものであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の複リンク式多気筒内燃機関の組立て方法。 - 前記コントロールリンクを、コントロールピン軸受部と前記コントロールシャフト側の軸受部との軸間距離に応じて複数のグレードに選別し、グレードごとに管理することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の複リンク式多気筒内燃機関の組立て方法。
- 前記ロアリンクのクランクピン軸受部とコントロールピン軸受部との軸間距離L2と、前記ロアリンクのクランクピン軸受部とアッパピン軸受部との軸間距離L4との間に、L2>L4という関係が成立することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の複リンク式多気筒内燃機関の組立て方法。
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