JP5141170B2 - 車輪転舵機構 - Google Patents

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Description

本発明は、前後の左右輪をそれぞれ90度もの大舵角に亘って転舵し、車両を横移動させたり、前後の左右輪をそれぞれ45度もの大舵角に亘って転舵し、車両をその場で回転(定点回転)させたりするなどのため、車輪を通常操向ではあり得ないほど大きく転舵することも可能な車輪転舵機構に関するものである。
この種車輪転舵機構としては従来、例えば特許文献1に記載のごときものが知られている。
この車輪転舵機構は、ステアリングホイールや操舵アクチュエータからの操舵入力を伝達される操舵軸を、右転舵軸の一方と交差するよう配置してこの交差部に、操舵軸から当該一方の転舵軸へ操舵入力が回転として伝達されるようにする伝動機構を設け、
当該一方の転舵軸と他方の転舵軸との間に、該一方の転舵軸から他方の転舵軸へ回転がそのまま伝達される左右転舵軸同回転状態、および、上記一方の転舵軸から他方の転舵軸へ回転が逆転下に伝達される左右転舵軸逆回転状態の間での状態切り替えを司る同逆転切り替え機構を設けたものである。
かかる車輪転舵機構によれば、以下のごとき多用な操舵モードを実現可能である。
図14(a)に例示するごとく、主操舵輪(左右前輪)1FL,1FRや左右後輪1RL,1RRに用いて、左右前輪1FL,1FRのみの転舵により、車両を通常通りに旋回走行させる通常旋回モードに有用であるのはもとより、
図14(b)に例示するごとく、主操舵輪(左右前輪)1FL,1FRおよび左右後輪1RL,1RRに用いて、左右前輪1FL,1FRの転舵時に左右後輪1RL,1RRを逆方向へ転舵することにより(後輪逆相転舵により)、車両を小さな半径で旋回走行させる小廻り旋回モードや、
図14(c)に例示するごとく、左右前輪1FL,1FRの転舵時に左右後輪1RL,1RRを同方向へ転舵することにより(後輪同相転舵により)、車両の安定した(アンダーステア傾向の)旋回走行を行わせる旋回走行安定モードや、
図14(d)に例示するごとく、左右前輪1FL,1FRの相互逆向き転舵および左右後輪1RL,1RRの相互逆向き転舵と、4輪の個別モータ駆動とにより、車両を同じ位置において回転させる定点回転モードや、
図14(e)に例示するごとく、左右前輪1FL,1FRの90度転舵および左右後輪1RL,1RRの90度転舵と、4輪の個別モータ駆動とにより、車両を車幅方向に走行させる横移動モードを実現することができる。
なお、上記のごとき多用な操舵モードを実現可能な車輪転舵機構としてはその他に、特許文献2に記載のごときリンク式のものも従来より提案されている。
特開2007−022159号公報 特開平04−262971号公報
しかし、上記のような何れの型式の車輪転舵機構を用いるにしても、従来は各車輪に対する転舵軸が単一軸で構成されていたため、以下のような問題を生ずる。
つまり一般的な車両にあっては、操舵力の軽減や直進安定性の向上を図るなどの目的で、車輪の転舵軸を提供するキングピン軸線が路面と交差する点と、車輪タイヤの路面接地点との間における距離を短くするのが、つまりキングピン軸線の路面との交点を車輪タイヤの路面接地点に接近させるのが常識的である。
しかし車輪転舵軸が単一軸である場合は、この車輪転舵軸を上記の一般常識に照らして、その軸線が路面と交差する点と、車輪タイヤの路面接地点との間における距離が短くなるよう、つまり車輪転舵軸線の路面との交点が車輪タイヤの路面接地点に接近するようなものとするのが普通である。
しかし、図14(d)に例示する定点回転モードや、図14(e)に例示する横移動モードで要求される大舵角転舵時も、上記のごとく一般常識に合わせて決定した転舵軸の周りに車輪を転舵させるのでは、
車輪タイヤがサスペンション装置と干渉し、サスペンション装置の設置スペースを確保するのが困難であるし、サスペンション装置との干渉を考慮すると車輪舵角を大きくするにも限界があり、定点回転モードや横移動モードで要求される大舵角転舵が不可能であるという問題があった。
本発明は、上記のような問題を生ずることなく、特許文献1に記載のようなステアリング装置に用いるのに有益な車輪転舵機構を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明の車輪転舵機構は、請求項1に記載のごとくに構成する。
先ず、本発明の前提となる車輪転舵機構を説明するに、これは、
車輪を回転自在に支持した車輪支持部材を転舵軸線の周りに転舵させて車両の操向を行う車輪転舵機構である。
本発明は、かかる車輪転舵機構において、
前記転舵軸線として、車両上方から見て相互にオフセットさせた小舵角用転舵軸線と、大舵角用転舵軸線とを設定し、
小舵角転舵時は前記小舵角用転舵軸線を、また大舵角転舵時は前記大舵角用転舵軸線を選択的に使用して、該選択された転舵軸線の周りに前記車輪支持部材を転舵させるよう構成したことを特徴とするものである。
かかる本発明の車輪転舵機構によれば、車両上方から見て相互にオフセットさせた小舵角用転舵軸線および大舵角用転舵軸線を設定し、小舵角転舵時は車輪支持部材を小舵角用転舵軸線の周りに転舵させ、大舵角転舵時は車輪支持部材を大舵角用転舵軸線の周りに転舵させるため、以下の作用効果が得られる
つまり大舵角用転舵軸線を小舵角用転舵軸線から切り離して、大舵角用転舵軸線の軸線が路面と交差する交点と車輪タイヤの路面接地点との間の距離が比較的大きくなるようなものとすることができ、
これにより、大舵角転舵時に車輪タイヤがサスペンション装置と干渉するのを緩和し得て、サスペンション装置の設置スペースを確保し易くなると共に、サスペンション装置との干渉を考慮しても車輪舵角を大きくすることができ、前記の定点回転モードや横移動モードで要求される大舵角転舵を実現可能で、前記の諸問題を解消することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になる車輪転舵機構の原理を車両前後方向に見て示す原理図で、1は転舵すべき車輪、2は、この車輪1を回転自在に支持した車輪支持部材をそれぞれ示す。
なお本実施例において車両は、各車輪を個々の電動モータにより駆動して走行する電動車両とし、
車輪1を駆動する電動モータは、図示しなかったが車輪支持部材2内に内蔵し、該電動モータの減速回転出力軸3を車輪1に結合するものとする。
車輪1の転舵機構は、小舵角用転舵軸線O1および大舵角用転舵軸線O2を有し、これらを相互に車幅方向へオフセットさせ、車輪1(車輪支持部材2)を小舵角用転舵軸線O1または大舵角用転舵軸線O2の周りに転舵することにより車両を操向可能なものとする。
これがため、操舵力を入力されて大舵角用転舵軸線O2の周りに回転する大舵角用転舵軸4を回転自在に支持した大舵角用転舵軸支持部材5を設け、この大舵角用転舵軸支持部材5を車体6に対し、周知のサスペンション装置を含む任意の手段(図示せず)で取り付ける。
大舵角用転舵軸支持部材5はコ字型のヨーク部材とし、その上腕部5aおよび下腕部5bに大舵角用転舵軸4の両端を回転自在に貫通して取着する。
大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aおよび下腕部5bにそれぞれ連なるよう配して、小舵角用転舵軸支持部材7を成す小舵角用転舵軸上端支持片7aおよび小舵角用転舵軸下端支持片7bを設け、
これら小舵角用転舵軸上端支持片7aおよび小舵角用転舵軸下端支持片7b間に小舵角用転舵軸8を回転自在に支持する。
小舵角用転舵軸8は小舵角用転舵軸線O1の周りに回転するよう配置し、この小舵角用転舵軸8に車輪支持部材2を固設して、小舵角用転舵軸8が車輪支持部材2を伴って小舵角用転舵軸線O1の周りに回転し得るようになす。
小舵角用転舵軸上端支持片7aおよび小舵角用転舵軸下端支持片7bは上記したごとく大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aおよび下腕部5bにそれぞれ連なるよう配置するが、これら上腕部5aおよび下腕部5bに対し大舵角用転舵軸線O2の周りで相対回転し得るよう取り付ける。
このため、図1では図示を省略したが、大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aおよび下腕部5bと、小舵角用転舵軸上端支持片7aおよび小舵角用転舵軸下端支持片7bとを、以下のように相関させる。
大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aと、小舵角用転舵軸上端支持片7aとの相関関係につき、図2〜5を参照しつつ以下に詳述する。
大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aに、図2(b)に示すごとく小舵角用転舵軸上端支持片7aに近い先端において下側切り欠き11を形成し、小舵角用転舵軸上端支持片7aには、図3(a),(b)に示すごとく上腕部5aに近い先端において上側切り欠き12を形成する。
これら切り欠き11,12は、大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aと小舵角用転舵軸上端支持片7aとを図4,5に示すごとく重ね合わせるときにこれらが相互に連なるような形状および大きさとする。
大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aおよび小舵角用転舵軸上端支持片7aにはそれぞれ図2,3に示すごとく、大舵角用転舵軸4の上端を回転自在に支持するための軸受け孔13,14を穿ち、これら軸受け孔13,14は、大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aおよび小舵角用転舵軸上端支持片7aを図4,5に示すごとく重ね合わせた状態で相互に、また大舵角用転舵軸線O2と整列するよう配置する。
この重合状態で大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aおよび小舵角用転舵軸上端支持片7aの相互に整列した軸受け孔13,14内に、図4,5に示すごとく大舵角用転舵軸4の上端を回転自在に挿入する。
小舵角用転舵軸上端支持片7aには更に図3に示すごとく、小舵角用転舵軸8の上端を回転自在に支持するための軸受け孔15を、小舵角用転舵軸線O1と整列する位置に配して穿設し、この軸受け孔15内に、図4,5に示すごとく小舵角用転舵軸8の上端を回転自在に挿入する。
大舵角用転舵軸支持部材5の下腕部5bと、小舵角用転舵軸下端支持片7bとの相関関係も、図示しなかったが、上記した大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aと、小舵角用転舵軸上端支持片7aとの相関関係に同じとし、
小舵角用転舵軸下端支持片7bを大舵角用転舵軸支持部材5の下腕部5bに連なるよう配置すると共に、この下腕部5bに対し大舵角用転舵軸線O2の周りで相対回転し得るよう取り付け、
大舵角用転舵軸4の下端および小舵角用転舵軸8の下端を、大舵角用転舵軸支持部材5の下腕部5bおよび小舵角用転舵軸下端支持片7bにより回転自在に支持する。
図2〜5に示すごとく、大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aおよび小舵角用転舵軸上端支持片7aには更に、それぞれの上面において大舵角用転舵軸線O2および小舵角用転舵軸線O1を横切るよう形成したキー溝16,17を設け、
これらキー溝16,17は、大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aおよび小舵角用転舵軸上端支持片7aが一直線上に整列した相対回転位置で相互に整列して連続したキー溝を形成するものとする。
また大舵角用転舵軸4の上端面および小舵角用転舵軸8の上端面にもそれぞれ、図4,5に示すごとくキー溝18,19を設け、これらキー溝18,19のうち、小舵角用転舵軸8の上端面に設けたキー溝19は、小舵角用転舵軸8が車輪1(車輪支持部材2)を図1に示す非転舵中立状態にする回転位置にある時に、小舵角用転舵軸上端支持片7aの上面におけるキー溝17と整列するようなものとする。
図4,5に示すごとく、小舵角用転舵軸8が上記のごとくキー溝19を小舵角用転舵軸上端支持片7aの上面におけるキー溝17と整列させるような非転舵回転位置にある時に、大舵角用転舵軸4がキー溝18を大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aにおけるキー溝16に整列させる回転位置となるよう、これら大舵角用転舵軸4および小舵角用転舵軸8間を減速平歯車組20により回転係合させる。
そして、キー溝16〜19の全てが整列した時、これらキー溝内を任意のアクチュエータによる制御下でスライド可能な共通な1個のキー21を設け、
このキー21はキー溝内スライド部に開口して設けた矩形切り欠き21aと、その両側における残存スライド部21b,21cとを有し、
ちょうど大舵角用転舵軸4および小舵角用転舵軸8の上端面に同時に被さる程度の長さとする。
キー21を図4,5に示すごとく、小舵角用転舵軸8の上端に被さらなくなる図示の転舵軸支持部材間結合位置まで左行させるとき、矩形切り欠き21aが大舵角用転舵軸4の上端位置に整列して大舵角用転舵軸4の回転を許可するような位置に矩形切り欠き21aを形成し、
残存スライド部21bの長さは、大舵角用転舵軸4の上端におけるキー溝18の長さ以下とする。
また、かかるキー21の図4,5に示す転舵軸支持部材間結合位置においては、その残存スライド部21cが大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aにおけるキー溝16および小舵角用転舵軸上端支持片7aの上面におけるキー溝17の双方に係合して、小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)が大舵角用転舵軸支持部材5に対し転舵軸線O2周りに相対回転するのを阻止し、転舵軸支持部材5,7間を結合するものとする。
従ってキー溝16〜19およびキー21は、本発明における転舵軸支持部材間結合手段を提供する。
なお、キー21を図6,7に示すごとく、小舵角用転舵軸8および大舵角用転舵軸4の双方の上端に被さる図示の小舵角用転舵軸回転ロック位置兼大舵角用転舵軸および小舵角用転舵軸支持部材間直結位置まで右行させるとき、キー21の残存スライド部21bがキー溝16に係合することなく、キー溝18のみに係合してキー21を伴った大舵角用転舵軸4の回転を許容し、且つ、キー21の残存スライド部21cがキー溝17,19の双方に係合して小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)に対する小舵角用転舵軸8の回転を阻止すると共に、キー21を介して大舵角用転舵軸4および小舵角用転舵軸支持部材7間を直結し、更に矩形切り欠き21aがキー溝16,17の相互隣接端に整列して、小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)が大舵角用転舵軸支持部材5に対し転舵軸線O2の周りに相対回転するのを許容するものとする。
従ってキー溝16〜19およびキー21は、本発明における小舵角用転舵軸回転ロック手段と、大舵角用転舵軸4および小舵角用転舵軸支持部材7間の直結手段をも提供する。
ところで小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)を大舵角用転舵軸支持部材5に対し転舵軸線O2の周りに相対回転させるのは、車輪を前記した定点回転モードや横移動モードで要求されるような大きな舵角に亘って転舵する場合であり、当該大舵角転舵方向が特定のものであることから、
上記の相対回転がこれに対応した方向へのみ許可されるよう、図2(a)、図4(a)、および図6(a)に示すごとく、大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aに丸み付き隅角部22を形成し、大舵角用転舵軸支持部材5の下腕部5bにも同様な丸み付き隅角部を形成する。
図示しなかったが、キー21を図4,5に示すように左行させて転舵軸支持部材間結合位置にするとき、キー21がこの位置を越えて左行することのないようにするストッパーや、
キー21を図6,7に示すように右行させて小舵角用転舵軸回転ロック位置兼大舵角用転舵軸および小舵角用転舵軸支持部材間直結位置にするとき、キー21がこの位置を越えて右行することのないようにするストッパーを設けるのが、
キー21の操作に関する制御を容易にする意味合いにおいて好ましいのは言うまでもない。
上記実施例の構成になる車輪転舵機構の作用を以下に説明する。
車輪1を小舵角で転舵させればよい場合、車輪1を非転舵中立位置にする図4,5の状態においてキー21を同図に示すごとく左行させ、転舵軸支持部材間結合位置にする。
このときキー21は、小舵角用転舵軸8の上端に被さることがなくてキー溝17から外れているため、小舵角用転舵軸8が小舵角用転舵軸支持部材7に対し回転可能であると共に、矩形切り欠き21aが大舵角用転舵軸4の上端位置に整列しているため、大舵角用転舵軸4も大舵角用転舵軸支持部時5に対し回転可能である。
しかしキー21の残存スライド部21cが大舵角用転舵軸支持部材5の上腕部5aにおけるキー溝16および小舵角用転舵軸上端支持片7aの上面におけるキー溝17の双方に係合しているため、小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)は大舵角用転舵軸支持部材5に対し転舵軸線O2周りに相対回転不能であり、大舵角用転舵軸支持部材5に対し一直線状に連なる図示の位置を保つ。
この状態で、操舵力を入力されて大舵角用転舵軸4が大舵角用転舵軸線O2の周りに回転されると、この回転が減速平歯車組20を介して小舵角用転舵軸8に伝達され、これを平歯車組20のギヤ比で決まる角度だけ逆方向へ回転させる。
図8,9により例示すると、操舵入力に伴う大舵角用転舵軸4の回転が図8に矢αで示す方向のものである場合、平歯車組20を介して小舵角用転舵軸8は同図に矢βの逆方向へ平歯車組20のギヤ比で決まる小さな角度だけ回転され、小舵角用転舵軸8に固設された図1の車輪支持部材2、従って車輪1は対応する方向へ同角度だけ転舵される。
車輪1を大舵角で転舵させる必要がある場合、車輪1を非転舵中立位置にする図6,7の状態においてキー21を同図に示すごとく右行させ、小舵角用転舵軸回転ロック位置兼大舵角用転舵軸および小舵角用転舵軸支持部材間直結位置にする。
この時キー21は、残存スライド部21bをキー溝16に係合されることなく、キー溝18のみに係合されてキー21を伴った大舵角用転舵軸4の回転を許容し、且つ、キー21の残存スライド部21cがキー溝17,19の双方に係合して小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)に対する小舵角用転舵軸8の回転を阻止すると共に、キー21を介して大舵角用転舵軸4および小舵角用転舵軸支持部材7間を直結し、更に矩形切り欠き21aがキー溝16,17の相互隣接端に整列して、小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)が大舵角用転舵軸支持部材5に対し転舵軸線O2の周りに相対回転するのを許容する。
この状態で、操舵力を入力されて大舵角用転舵軸4が大舵角用転舵軸線O2の周りに回転されると、この回転がキー21を介して小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)に伝達され、この小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)が大舵角用転舵軸支持部材5に対し相対的に転舵軸線O2の周りに、小舵角用転舵軸8を伴って減速比1:1で回転される。
図10により付言すると、大舵角転舵方向が図10に矢δで示す方向であるから、操舵入力に伴って大舵角用転舵軸4は同図に矢γで示す方向へ回転される。
この回転は、大舵角用転舵軸4の上端キー溝18に残存スライド部21bを介して回転係合されているキー21を介し小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)に伝達され、この小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)が図10に例示するごとく、大舵角用転舵軸線O2の周りで同図に矢δで示す方向へ回転される。
かかる小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)の大舵角用転舵軸線O2周りにおける矢δで示す方向への回転中、キー21の残存スライド部21cがキー溝17,19の双方に係合して小舵角用転舵軸8の小舵角用転舵軸線O1周りにおける自転を阻止しているため、小舵角用転舵軸8に図1のごとくに固設された車輪支持部材2、従って車輪1が小舵角用転舵軸線O1の周りで勝手に転舵することはない。
従って車輪1の舵角は、小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)の大舵角用転舵軸線O2周りにおける矢δで示す方向への回転のみにより決まる。
ところで、キー21を介した大舵角用転舵軸4から小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)への回転伝動比が1:1であることから、小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)の大舵角用転舵軸線O2周りにおける矢δで示す回転は比較的大きくなり、前記減速歯車組20を介した小舵角転舵時よりも車輪1を大舵角用転舵軸線O2の周りに矢δで示す方向へ大きく転舵することができる。
よって本実施例の構成になる車輪転舵機構によれば、小舵角転舵時は車輪支持部材2(車輪1)を小舵角用転舵軸線O1の周りに転舵させ、大舵角転舵時は車輪支持部材2(車輪1)を大舵角用転舵軸線O2の周りに転舵させるというように、舵角の大きさに応じて転舵軸線を異ならせることから、
大舵角用転舵軸線O2を小舵角用転舵軸線O1から切り離して、大舵角用転舵軸線O2が路面と交差する交点と車輪タイヤの路面接地点との間の距離が比較的大きくなるようなものとすることができる。
このため、大舵角転舵時に車輪タイヤがサスペンション装置と干渉するのを緩和し得て、サスペンション装置の設置スペースを確保し易くなると共に、サスペンション装置との干渉を考慮しても車輪舵角を大きくすることができ、図14(d),(e)に示した定点回転モードや横移動モードで要求される大舵角転舵を実現可能で、前記の諸問題を解消することができる。
なお上記した実施例の構成では、図1から明らかなように大舵角用転舵軸線O2を、車両上方から見て小舵角用転舵軸線O1に対し車幅方向内側へオフセットさせたため、
大舵角用転舵軸線O2が路面と交差する交点と車輪タイヤの路面接地点との間の距離を比較的大きくして上記の作用効果が得られるようにするという目的を確実に達成しつつ、
小舵角用転舵軸線O1に関しては、これが路面と交差する交点と車輪タイヤの路面接地点との間の距離が小さくなるようなものとして、一般的に要求される操舵力の軽減や直進安定性の向上をも実現することができる。
また上記した実施例の構成では、図1から明らかなように大舵角用転舵軸線O2を、車両水平面に対しほぼ垂直に延在するよう配置したため、
車輪1が大舵角転舵時に真上から路面に接することとなり、車輪タイヤの接地性を向上させることができる。
更に図示はしなかったが、大舵角用転舵軸線O2を、車両上方から見て小舵角用転舵軸線O1に対し車両前後方向前側へオフセットさせることもでき、
この場合、車輪1が大舵角転舵時に車幅方向内方へ入り込まず、ホイールハウスの拡大を抑制することができる。
また、車輪1を大舵角用転舵軸線O2の周りに転舵させる大舵角転舵中は、車輪1をモータ減速回転出力軸3(図1参照)により駆動して、当該転舵を助成するアシスト力を付与するのがよい。
この場合、車輪1が大舵角転舵中に駆動されて車輪タイヤと路面間における滑りを低減されると共に接地面近傍で転舵力を発生されて転舵トルクの低減を図ることができる。
上記した実施例においては、キー溝16〜19とキー21とで小舵角転舵形態と大舵角転舵形態との間における切り替えを行うようにしたから、キー21の2位置間切り替え操作のみによりこれら転舵形態間の切り替えを行うことができ、操作性に優れるが、
車輪転舵機構が車輪1を非転舵中立位置にする状態の時しか上記の切り替えを行うことができない。
図11は、この問題を解消した車輪転舵機構の他の実施例で、図中、図1〜10におけると同様に機能する部分を同一符号にて示し、重複説明を避けた。
本実施例においては、大舵角用転舵軸支持部材5に対する小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)および小舵角用転舵軸下端支持片7b(小舵角用転舵軸支持部材7)の大舵角用転舵軸線O2周りにおける相対回転をそれぞれ適宜阻止するよう、これら大舵角用転舵軸支持部材5と、小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)および小舵角用転舵軸下端支持片7b(小舵角用転舵軸支持部材7)との間にそれぞれ、電磁式を可とする転舵軸支持部材間結合クラッチ31,32を設ける。
これら転舵軸支持部材間結合クラッチ31,32は、本発明における転舵軸支持部材間結合手段に相当する。
また、小舵角用転舵軸8の軸線O1周りにおける自転を適宜阻止するよう小舵角用転舵軸8および小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)間に、電磁式を可とする小舵角用転舵軸固定クラッチ33を設ける。
この小舵角用転舵軸固定クラッチ33は、本発明における小舵角用転舵軸回転ロック手段に相当する。
更に、大舵角用転舵軸4を小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)に直結するよう大舵角用転舵軸4および小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)間に、電磁式を可とする直結クラッチ34を設ける。
この直結クラッチ34は、本発明における大舵角用転舵軸および小舵角用転舵軸支持部材間直結手段に相当する。
本実施例になる車輪転舵機構の作用を以下に説明する。
車輪1を小舵角で転舵させる間は、クラッチ31〜34の締結・解放を以下のように行わせて、車輪1を小舵角用転舵軸線O1の周りに転舵させるようにする。
転舵軸支持部材間結合クラッチ31,32はこれらを共に締結させて、小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)および小舵角用転舵軸下端支持片7b(小舵角用転舵軸支持部材7)が大舵角用転舵軸支持部材5に対し相対的に大舵角用転舵軸線O2の周りで回転し得ないようにしておく。
小舵角用転舵軸固定クラッチ33は解放しておき、これにより小舵角用転舵軸8の軸線O1周りにおける自転を許可し、
直結クラッチ34も解放しておき、これにより大舵角用転舵軸4を小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)に直結しないで、両者間を切り離しておく。
上記の状態で、操舵力を入力されて大舵角用転舵軸4が大舵角用転舵軸線O2の周りに回転されると、この回転が減速平歯車組20を介して小舵角用転舵軸8に伝達され、これを平歯車組20のギヤ比で決まる小さな角度だけ逆方向へ回転させる。
よって、小舵角用転舵軸8に固設された図1の車輪支持部材2、従って車輪1が、小舵角用転舵軸線O1の周りで対応する方向へ同角度だけ転舵される。
上記の車輪転舵中に車輪1が大舵角領域に入ることになった場合は、クラッチ31〜34の締結・解放を以下のように行わせて、車輪1を大舵角用転舵軸線O2の周りに転舵させるようにする。
転舵軸支持部材間結合クラッチ31,32はこれらを共に解放させて、小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)および小舵角用転舵軸下端支持片7b(小舵角用転舵軸支持部材7)が大舵角用転舵軸支持部材5に対し相対的に大舵角用転舵軸線O2の周りで回転し得るようにしておく。
小舵角用転舵軸固定クラッチ33は締結しておき、これにより小舵角用転舵軸8が軸線O1周り自転し得ないようにしておき、
直結クラッチ34も締結しておき、これにより大舵角用転舵軸4を小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)に直結しておく。
かかる状態では、操舵力を入力されて大舵角用転舵軸4が大舵角用転舵軸線O2の周りに回転されると、この回転が締結状態の直結クラッチ34を介して小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)に伝達され、この小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)が大舵角用転舵軸支持部材5に対し相対的に転舵軸線O2の周りに、小舵角用転舵軸8を伴って減速比1:1で回転される。
かかる小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)の大舵角用転舵軸線O2周りにおける回転中、小舵角用転舵軸固定クラッチ33が締結により小舵角用転舵軸8の小舵角用転舵軸線O1周りにおける自転を阻止しているため、舵角用転舵軸8に図1のごとくに固設された車輪支持部材2、従って車輪1が小舵角用転舵軸線O1の周りで勝手に転舵することはない。
従って車輪1の舵角は、小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)の大舵角用転舵軸線O2周りにおける回転のみにより決まる。
ところで、締結状態の直結クラッチ34を介した大舵角用転舵軸4から小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)への回転伝動比が1:1であることから、小舵角用転舵軸上端支持片7a(小舵角用転舵軸支持部材7)の大舵角用転舵軸線O2周りにおける回転は比較的大きくなり、前記減速平歯車組20を介した小舵角転舵時よりも車輪1を大舵角用転舵軸線O2の周りに大きく転舵することができる。
本実施例の車輪転舵機構によっても、小舵角転舵時は車輪支持部材2(車輪1)を小舵角用転舵軸線O1の周りに転舵させ、大舵角転舵時は車輪支持部材2(車輪1)を大舵角用転舵軸線O2の周りに転舵させるというように、舵角の大きさに応じて転舵軸線を異ならせることから、
大舵角用転舵軸線O2を小舵角用転舵軸線O1から切り離して、大舵角用転舵軸線O2が路面と交差する交点と車輪タイヤの路面接地点との間の距離が比較的大きくなるようなものとすることができる。
このため、大舵角転舵時に車輪タイヤがサスペンション装置と干渉するのを緩和し得て、サスペンション装置の設置スペースを確保し易くなると共に、サスペンション装置との干渉を考慮しても車輪舵角を大きくすることができ、図14(d),(e)に示した定点回転モードや横移動モードで要求される大舵角転舵を実現可能で、前記の諸問題を解消することができる。
ところで本実施例によれば、車輪転舵機構が車輪1を非転舵中立位置にする状態でなくても、つまり車輪転舵中でも、クラッチ31〜34の締結・解放切り替えにより小舵角用転舵軸線O1周りの小舵角転舵形態から大舵角用転舵軸線O2周りの大舵角転舵形態への切り替えや、逆に大舵角用転舵軸線O2周りの大舵角転舵形態から小舵角用転舵軸線O1周りの小舵角転舵形態への切り替えを行うことができて制御の自由度が高い。
つまり、車輪1が右前輪である場合についての転舵態様を示す図12に基づき、車輪1に係わる転舵軸線の切り替え制御例を以下に説明する。
図12(a)に示す非転舵中立状態から、同図(b)に示す小舵角転舵状態までの小舵角領域においては、車輪1を小舵角用転舵軸線O1周りで転舵させるために、転舵軸支持部材間結合クラッチ31,32を締結させると共に、小舵角用転舵軸固定クラッチ33および直結クラッチ34を解放させる。
図12(b)に示す小舵角転舵状態から、同図(c)に示す大舵角転舵開始状態への途中において、転舵軸支持部材間結合クラッチ31,32を締結状態から解放させると共に、小舵角用転舵軸固定クラッチ33および直結クラッチ34を解放状態から締結させ、これらにより車輪1を小舵角用転舵軸線O1周りの転舵態様から、大舵角用転舵軸線O2周りに転舵させる転舵態様へと切り替える。
図12 (c)に示す大舵角転舵開始状態から、同図(d)に示す大舵角転舵終了状態までの大舵角領域においては、転舵軸支持部材間結合クラッチ31,32の解放状態を保つと共に、小舵角用転舵軸固定クラッチ33および直結クラッチ34の締結状態を保ち、車輪1を大舵角用転舵軸線O2周りで転舵させる。
逆に、図12 (d)に示す大舵角転舵終了状態から、同図 (c)に示す大舵角転舵開始状態、および、同図(b)に示す小舵角転舵状態を経て、同図(a)に示す非転舵中立状態にする場合は、転舵軸支持部材間結合クラッチ31,32、小舵角用転舵軸固定クラッチ33および直結クラッチ34を上記したと逆方向へ状態切り替えすることは言うまでもない。
かように本実施例によれば、車輪転舵機構が車輪1を非転舵中立位置にした状態でなくても、つまり車輪転舵中でも、クラッチ31〜34の締結・解放切り替えにより小舵角用転舵軸線O1周りの小舵角転舵形態から、大舵角用転舵軸線O2周りの大舵角転舵形態への切り替えや、逆に大舵角用転舵軸線O2周りの大舵角転舵形態から小舵角用転舵軸線O1周りの小舵角転舵形態への切り替えを行うことができて制御の自由度が高い。
なお図示しなかったが、大舵角用転舵軸線O2を小舵角用転舵軸線O1よりも車両前後方向前側へオフセットさせる場合は、図12(d)に示すごとく車輪1が大舵角転舵終了時に破線位置ではなく実線位置となって車幅方向内方へ入り込まず、ホイールハウスの拡大を抑制することができる。
図13は、本発明の更に他の実施例になる車輪転舵機構で、図中、図1〜10におけると同様に機能する部分を同一符号にて示し、重複説明を避けた。
本実施例においては、大舵角用転舵軸4および小舵角用転舵軸8間を回転係合させるのに、前記実施例のように減速平歯車組20を用いる代わりに減速傘歯車組41を用いる。
この場合、小舵角用転舵軸線O1を前記した操舵力軽減のためや、直進安定性のために傾斜させたとしても、大舵角用転舵軸線O2を車両水平面に対しほぼ垂直に延在するよう配置することができる。
かように大舵角用転舵軸線O1を車両水平面に対しほぼ垂直に延在するよう配置する場合、 車輪1が大舵角転舵時に真上から路面に接することとなり、車輪タイヤの接地性を向上させることができる。
本発明の一実施例になる車輪転舵機構の原理を車両前後方向に見て示す原理図である。 同実施例における車輪転舵機構を成す大舵角用転舵軸支持部材を示し、 (a)は、該大舵角用転舵軸支持部材の平面図、 (b)は、該大舵角用転舵軸支持部材を図2(a)のA-A線上で断面とし、矢の方向に見て示す断面図である。 同実施例における車輪転舵機構を成す小舵角用転舵軸支持部材を示し、 (a)は、該小舵角用転舵軸支持部材の平面図、 (b)は、該小舵角用転舵軸支持部材を図3(a)のB-B線上で断面とし、矢の方向に見て示す断面図である。 同実施例の車輪転舵機構を、小舵角転舵開始直前の状態で示す平面図である。 図4の車輪転舵機構をD-D線上で断面とし、矢の方向に見て示す要部断面図である。 同実施例の車輪転舵機構を、大舵角転舵開始直前の状態で示す平面図である。 図6の車輪転舵機構をD-D線上で断面とし、矢の方向に見て示す要部断面図である。 同実施例の車輪転舵機構を、小舵角転舵中の状態で示す平面図である。 図8の車輪転舵機構をD-D線上で断面とし、矢の方向に見て示す要部断面図である。 同実施例の車輪転舵機構を、大舵角転舵中の状態で示す平面図である。 本発明の他の実施例になる車輪転舵機構の原理を車両前後方向に見て示す、図1と同様な原理図である。 図11に示す車輪転舵機構による車輪転舵中の転舵軸線切り替え態様を例示する説明図で、 (a)は、非転舵中立状態の時における転舵軸線を示す説明図、 (b)は、小舵角転舵状態の時における転舵軸線を示す説明図、 (c)は、大舵角転舵開始状態の時における転舵軸線を示す説明図、 (d)は、大舵角転舵終了状態の時における転舵軸線を示す説明図である。 本発明の更に他の実施例になる車輪転舵機構の原理を車両前後方向に見て示す、図1と同様な原理図である。 本発明の車輪転舵機構を車両の前後左右輪全てに用いることで可能な、これら前後左右輪の転舵形態を示し、 (a)は、通常旋回(後輪非転舵)モードでの前後左右輪の転舵状態を示す車両の車輪配置図、 (b)は、小廻り旋回(後輪逆相転舵)モードでの前後左右輪の転舵状態を示す車両の車輪配置図、 (c)は、旋回走行安定(後輪同相転舵)モードでの前後左右輪の転舵状態を示す車両の車輪配置図、 (d)は、車両を同じ位置で回転させる定点回転モードでの前後左右輪の転舵状態を示す車両の車輪配置図、 (e)は、車両を車幅方向に横移動走行させる横移動モードでの前後左右輪の転舵状態を示す車両の車輪配置図である。
符号の説明
1 車輪
2 車輪支持部材
3 モータ減速回転出力軸
O1 小舵角用転舵軸線
O2 大舵角用転舵軸線
4 大舵角用転舵軸
5 大舵角用転舵軸支持部材
6 車体6
7 小舵角用転舵軸支持部材
8 小舵角用転舵軸
11 下側切り欠き
12 上側切り欠き
13,14,15 軸受け孔
16〜19 キー溝(転舵軸支持部材間結合手段:小舵角用転舵軸回転ロック手段:直結手段)
20 減速平歯車組
21 キー(転舵軸支持部材間結合手段:小舵角用転舵軸回転ロック手段:直結手段)
21a 矩形切り欠き
21b,21c 残存スライド部
22 丸み付き隅角部
31,32 転舵軸支持部材間結合クラッチ(転舵軸支持部材間結合手段)
33 小舵角用転舵軸固定クラッチ(小舵角用転舵軸回転ロック手段)
34 直結クラッチ(大舵角用転舵軸および小舵角用転舵軸支持部材間直結手段)
41 減速傘歯車組

Claims (10)

  1. 車輪を回転自在に支持した車輪支持部材を転舵軸線の周りに転舵させて車両の操向を行う車輪転舵機構において、
    前記転舵軸線として、車両上方から見て相互にオフセットさせた小舵角用転舵軸線と、大舵角用転舵軸線とを設定し、
    小舵角転舵時は前記小舵角用転舵軸線を、また大舵角転舵時は前記大舵角用転舵軸線を選択的に使用して、該選択された転舵軸線の周りに前記車輪支持部材を転舵させるよう構成したことを特徴とする車輪転舵機構。
  2. 請求項1に記載の車輪転舵機構において、
    前記大舵角用転舵軸線を、車両上方から見て前記小舵角用転舵軸線に対し車幅方向内側へオフセットさせたことを特徴とする車輪転舵機構。
  3. 請求項1または2に記載の車輪転舵機構において、
    前記大舵角用転舵軸線を、車両上方から見て前記小舵角用転舵軸線に対し車両前後方向前側へオフセットさせたことを特徴とする車輪転舵機構。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車輪転舵機構において、
    前記大舵角用転舵軸線を、車両水平面に対しほぼ垂直に延在するよう配置したことを特徴とする車輪転舵機構。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車輪転舵機構において、
    前記大舵角用転舵軸線の周りにおける転舵中は車輪を駆動して該転舵を助成するアシスト力を付与するよう構成したことを特徴とする車輪転舵機構。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車輪転舵機構において、
    前記大舵角用転舵軸線の周りに回転する大舵角用転舵軸を回転自在に支持した大舵角用転舵軸支持部材、および、小舵角用転舵軸線の周りに車輪支持部材を伴って回転する小舵角用転舵軸を回転自在に支持した小舵角用転舵軸支持部材とを具え、
    大舵角用転舵軸支持部材を車体に取り付けると共に、小舵角用転舵軸支持部材を大舵角用転舵軸支持部材に対し、大舵角用転舵軸線周りに相対回転可能に取り付け、
    大舵角用転舵軸に操舵力を回転として入力すると共に、大舵角用転舵軸および小舵角用転舵軸間を回転係合させ、
    大舵角用転舵軸支持部材に対する小舵角用転舵軸支持部材の前記相対回転を阻止する転舵軸支持部材間結合手段と、小舵角用転舵軸を小舵角用転舵軸支持部材に対し回転不能にする小舵角用転舵軸回転ロック手段、および、大舵角用転舵軸を小舵角用転舵軸支持部材に直結する直結手段とを設けたことを特徴とする車輪転舵機構。
  7. 請求項6に記載の車輪転舵機構において、
    前記転舵軸支持部材間結合手段、小舵角用転舵軸回転ロック手段、および直結手段は、前記大舵角用転舵軸および小舵角用転舵軸の回転軸線を横切る面内に配して相互に整列するよう大舵角用転舵軸支持部材、大舵角用転舵軸、小舵角用転舵軸支持部材、および小舵角用転舵軸にそれぞれ設けたキー溝と、これらキー溝内をスライドする共通な1個のキーとで構成し、
    該キーの転舵軸支持部材間結合位置で大舵角用転舵軸支持部材に対する小舵角用転舵軸支持部材の前記相対回転を阻止するよう、また、該キーの小舵角用転舵軸回転ロック位置兼大舵角用転舵軸および小舵角用転舵軸支持部材間直結位置で大舵角用転舵軸支持部材に対する小舵角用転舵軸支持部材の前記相対回転を許可し、且つ、小舵角用転舵軸の回転を阻止すると共に大舵角用転舵軸および小舵角用転舵軸支持部材間を直結するよう前記キーを形成したものであることを特徴とする車輪転舵機構。
  8. 請求項7に記載の車輪転舵機構において、
    前記キーを前記キー溝内でのスライド中、前記転舵軸支持部材間結合位置と、小舵角用転舵軸回転ロック位置兼大舵角用転舵軸および小舵角用転舵軸支持部材間直結位置とで停止させるストッパを設けたことを特徴とする車輪転舵機構。
  9. 請求項6に記載の車輪転舵機構において、
    前記転舵軸支持部材間結合手段は、大舵角用転舵軸支持部材に対する小舵角用転舵軸支持部材の前記相対回転を阻止するようこれら大舵角用転舵軸支持部材および小舵角用転舵軸支持部材間に設けた転舵軸支持部材間結合クラッチとし、
    前記小舵角用転舵軸回転ロック手段は、小舵角用転舵軸の回転を阻止するよう小舵角用転舵軸および小舵角用転舵軸支持部材間に設けた小舵角用転舵軸固定クラッチとし、
    前記直結手段は、大舵角用転舵軸を小舵角用転舵軸支持部材に直結するよう大舵角用転舵軸および小舵角用転舵軸支持部材間に設けた直結クラッチとしたことを特徴とする車輪転舵機構。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項に記載の車輪転舵機構において、
    前記大舵角用転舵軸および小舵角用転舵軸間を傘歯車により回転係合させ、大舵角用転舵軸線を、車両水平面に対しほぼ垂直に延在するよう配置したことを特徴とする車輪転舵機構。
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