JP5141083B2 - ガス発生剤組成物 - Google Patents
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第2の発明のガス発生剤組成物は、第1の発明において、前記成分(c)高分子可塑剤の含有量が、成分(a)酸化剤及び成分(b)セルロース誘導体の合計量100質量部に対して2〜15質量部であることを特徴とする。
第1の発明のガス発生剤組成物は、成分(a)酸化剤、並びに成分(b)セルロース誘導体としてセルロースアセテートプロピオネート及びセルロースアセテートブチレートから選ばれる少なくとも一種に加えて、成分(c)高分子可塑剤としてアジピン酸ポリエステルを含有している。係る成分(c)の可塑剤が高分子であるため、高温に晒されても溶融し難く、ガス発生剤の粒子同士の固着が抑えられ、ガス発生剤組成物の燃焼が遅れることを回避することができるものと考えられる。従って、ガス発生剤組成物は、耐熱性、特に耐熱老化性を向上させることができ、高温に晒された後にも燃焼完了時間を十分に維持することができる。
また、成分(c)高分子可塑剤がポリエステル系可塑剤であり、成分(b)セルロース誘導体がセルロースアセテートプロピオネート及びセルロースアセテートブチレートから選ばれる少なくとも一種であることから、それらの性質によりガス発生剤組成物の成形性を向上させることができる。
また、ポリエステル系可塑剤がアジピン酸ポリエステルであることから、その性質に基づいて高温に晒された後の燃焼性能低下を抑制することができる。
本実施形態のガス発生剤組成物は、成分(a)酸化剤及び成分(b)セルロース誘導体に加えて、成分(c)高分子可塑剤を含有するものである。成分(c)の高分子可塑剤を含有することにより、高分子であるが故にガス発生剤組成物が高温に晒されたときにもその燃焼性能を維持することができ、エアバッグ用ガス発生剤やプリテンショナー用ガス発生剤に要求される性能を満足することができる。
・ 本実施形態のガス発生剤組成物は、成分(a)酸化剤及び成分(b)セルロース誘導体に加えて、成分(c)高分子可塑剤を含有している。係る成分(c)の可塑剤が高分子であるため、高温に晒されても溶融し難く、ガス発生剤成形物の粒子同士の固着が抑えられ、ガス発生剤組成物の燃焼が遅れることを回避することができるものと推測される。従って、ガス発生剤組成物は、耐熱性、特に耐熱老化性を向上させることができ、高温に晒された後の燃焼完了時間を十分に維持することができる。
表1及び表2中における略号は次の意味を表す。
SN:硝酸ナトリウム
CAP:セルロースアセテートプロピオネート
D643:アジピン酸とグリコールとのアジピン酸ポリエステル(両末端を1価アルコールで封鎖したもの)にアジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)を1.5質量%含有するもの、数平均分子量1800、(株)ジェイ・プラス製、商品名D643
D645:アジピン酸とグリコールとのアジピン酸ポリエステル(両末端を1価アルコールで封鎖したもの)にアジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)を1.0質量%含有するもの、数平均分子量2200、(株)ジェイ・プラス製、商品名D645
CAB:酢酸酪酸セルロース
DMP:ジメチルフタレート
ATBC:クエン酸アセチルトリブチル
(各試験の評価方法)
まず、高温安定性試験について説明する。
上記密閉ボンブ燃焼試験について説明する。
(各試験の判定基準)
固着有無の判断基準:アルミニウム製容器内のガス発生剤成形物同士が固着していないものを○、アルミニウム製容器内のガス発生剤成形物同士が固着しているものを×とした。
(実施例1)
酸化剤として平均粒子径18μmの過塩素酸アンモニウム51.4質量部、平均粒子径15μmの硝酸ナトリウム37.8質量部、セルロース誘導体としてセルロースアセテートプロピオネート10.0質量部、及びこれら成分の合計量に対し高分子可塑剤としてD643〔(株)ジェイ・プラス製の前記アジピン酸ポリエステル〕7.8質量部の割合になるように混合した混合物に対し、アセトン12質量部、エチルアルコ−ル3質量部の混合溶液を加え、いわゆるウェルナ−混和機で均一に混合した。なお、ウェルナ−混和機は、横方向に延びる回転軸に取付けられた撹拌羽根により撹拌、混合する装置である。
表1に示した組成で、実施例1と同様の方法によりガス発生剤組成物を各々製造し、各々の特性を実施例1と同じ方法で評価した。それらの結果を表1に示した。
(比較例1〜5)
表2に示した組成で、実施例1と同様の方法によりガス発生剤組成物を各々製造し、各々の特性を実施例1と同じ方法で評価した。ここで比較例1〜4では、可塑剤として低分子量のジメチルフタレート又はクエン酸アセチルトリブチルを使用し、比較例5では可塑剤を使用しない例を示した。それらの結果を表2に示した。
・ 成分(b)セルロース誘導体を複数使用したり、成分(c)高分子可塑剤を複数使用したりすることもできる。
・ ガス発生剤組成物には、燃焼触媒、耐環境安定剤等を含有させることができる。燃焼触媒としては、酸化銅、酸化鉄、酸化マンガン等が挙げられ、耐環境安定剤としては、オキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン等が挙げられる。
・ 塩素掃去剤としてアルミニウム粉末、マグネシウム粉末又はアルミニウム/マグネシウム混合粉末等を用いることもできる。
・ 前記ポリエステル系可塑剤は、アジピン酸と多価アルコールとの重縮合体の末端を1価アルコール又は1価カルボン酸で封鎖した末端封鎖ポリエステルであることを特徴とする前記ガス発生剤組成物。このように構成した場合、前記発明の効果に加えて、可塑化効果を一層向上させることができる。
Claims (2)
- 成分(a)酸化剤、成分(b)セルロース誘導体としてセルロースアセテートプロピオネート及びセルロースアセテートブチレートから選ばれる少なくとも一種、並びに成分(c)高分子可塑剤としてアジピン酸ポリエステルを含有することを特徴とするガス発生剤組成物。
- 前記成分(c)高分子可塑剤の含有量が、成分(a)酸化剤及び成分(b)セルロース誘導体の合計量100質量部に対して2〜15質量部であることを特徴とする請求項1に記載のガス発生剤組成物。
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