JP5140960B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料ガスの圧力制御性を改善した燃料電池システムに関する。
従来、燃料電池に供給される水素等の燃料ガスの圧力を制御する技術としては、例えば以下に示す文献に記載されたものが知られている(特許文献1参照)。この文献に記載された技術は、燃料電池の直流出力および電力変換器の交流出力を外部負荷指令を受けて電力設定値制御部が発する電力設定値に基づいて一括制御するよう構成された燃料電池発電装置が、外部負荷指令値の急増を燃料電池の出力電流の変化によって検知し、燃料電池の電流増加速度をあらかじめ定まる一定値に保持するよう電力設定値制御部が出力する電力設定値の上昇速度を抑制する過電流防止手段を、燃料電池の出力側と電力設定値制御部との間に備えるよう構成している。
このような構成を採用することで、定常運転中燃料電池の直流出力および電力変換器の交流出力が外部負荷指令値に一致するよう電力制御を行っている燃料電池発電装置に出力の急増が指令されると、応答速度の速い電力変換器は燃料電池に直流出力の急増を要求し、燃料電池はその燃料極,空気極のガス通路に既に供給されている燃料ガスおよび反応空気(併せて反応ガスと呼ぶ)中の水素および酸素の利用率を一時的に高め、定挌電流を越える過電流を短時間出力する。
特開平7−57753号公報
上記文献に記載された燃料電池を含めて従来の燃料電池では、供給する反応ガスの圧力を上げると発電特性も向上する。その反面、例えば燃料電池に反応ガスの空気を供給する空気コンプレッサの圧縮トルクが増加することで消費電力も増加するので、燃料電池システムとしての発電特性は低下する。したがって、これらの特徴を考慮して、一般的に燃料電池は高負荷になるほど反応ガスの供給圧力を上昇させている。
このような燃料電池において、通常は燃料電池から取り出される負荷電流に応じて燃料電池に供給する反応ガス流量を演算するが、負荷電流を上昇させる場合においては反応ガス圧力を上昇させるための反応ガス流量が考慮されていなかった。このため、反応ガスの圧力応答性が悪化していた。
また、反応ガスの圧力応答性をPID制御等のフィードバック制御で補償することは、従来から一般的に行われていることだが、フィードバック制御により補償する圧力上昇分に対応した反応ガスの流量が大きい場合、すなわち燃料電池における反応ガスが供給される供給先の容積が大きい場合には、上記圧力応答性を良好とするためにフィードバックゲインを大きくする必要がある。
しかし、フィードバックゲインを大きく設定すると、フィードバック制御の安定性が損なわれてしまうというおそれがあった。さらに、円滑に反応ガスの水素の圧力を上昇させるために必要となる水素の流量(圧力上昇水素流量)を考慮したとしても、この流量値が構成部品のばらつきや演算誤差などにより過剰に大きく演算されてしまうと、水素圧力がオーバーシュートしてしまうおそれがある。
燃料電池システムにおける水素系の構成は一般的に閉空間となっているため、上述したようにオーバーシュートして一旦上がってしまった圧力は下がりにくいという特徴があった。このように水素圧力が上昇した場合には、燃料電池の構成部品である固体高分子膜に余分な応力がかからないようにするために水素圧力に応じて空気圧力も上げる必要がある。
しかし、空気圧力を上げると、空気を燃料電池に供給している空気コンプレッサの回転数が上昇するため空気コンプレッサの消費電力が増加することになる。このため、燃料電池システムの出力や効率が低下したり、空気コンプレッサから発生する騒音が大きくなるいった不具合を招くことになる。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、システムの運転効率を低下させることなく燃料ガスの圧力制御性を向上した燃料電池システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の課題を解決する手段は、燃料ガス供給手段により供給される燃料ガスと、酸化剤ガス供給手段により供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電を行う燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、前記燃料電池で得られた電力の供給を受ける外部負荷からの要求電力に基づいて、前記燃料電池の目標負荷電流を演算する目標負荷電流演算手段と、前記燃料電池の目標負荷電流に基づいて前記燃料ガス供給手段によって前記燃料電池に供給される燃料ガスの目標燃料ガス圧力を負荷電流が小さいときに比して高くなるように演算する目標燃料ガス圧力演算手段と、前記燃料ガス供給手段によって前記燃料電池に供給される燃料ガスの目標燃料ガス供給量を演算する目標燃料ガス供給量演算手段と、前記目標燃料ガス供給量演算手段で演算された目標燃料ガス供給量に基づいて、前記燃料ガス供給手段における燃料ガスの供給を制御する燃料ガス供給制御手段とを有し、前記目標燃料ガス供給量演算手段は、前記燃料電池から負荷電流が上昇する際に前記燃料電池システムで消費される燃料ガス消費量、前記目標燃料ガス圧力の変化率に基づいて目標燃料ガス供給量を演算することを特徴とする。
本発明によれば、負荷の上昇に応じて決まる燃料ガス圧力を維持するために必要な消費燃料ガス流量と、燃料ガスの圧力を上げるために必要な圧力上昇燃料ガス流量とを加算した量の燃料ガスを供給することで、燃料電池に供給される燃料ガスの圧力応答性を向上することができる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の実施例を説明する。
図1は本発明の実施例1ならびに以下に順次説明する実施例2〜4に係る燃料電池システムの基本構成を示す図である。図1において、燃料電池システムは、目標負荷電流演算手段1、目標燃料ガス圧力演算手段2、燃料ガス供給目標値演算手段3ならびに燃料ガス供給制御手段4を備えている。
目標負荷電流演算手段1は、燃料電池システムから電力が供給される外部の負荷が燃料電池システムに対して要求する電力値となる外部負荷要求電力に基づいて、燃料電池システムの出力電力がこの外部負荷要求電力を満足させるために必要な燃料電池の目標負荷電流を演算する。
目標燃料ガス圧力演算手段2は、燃料電池へ供給される燃料ガスとなる例えば水素の圧力の目標水素圧力を演算する。
燃料ガス供給目標値演算手段3は、目標負荷電流演算手段1で演算された目標負荷電流と、目標燃料ガス圧力演算手段2で演算された目標水素圧力とに基づいて、燃料電池に供給する水素の流量を実現するために、燃料電池に供給される水素の圧力を調整する水素調圧弁の開度の目標値となる燃料ガス供給目標値(水素調圧弁目標開度)を演算する。
燃料ガス供給制御手段4は、水素調圧弁の開度が燃料ガス供給目標値演算手段3で求めた燃料ガス供給目標値となるように水素調圧弁の開度を制御する。
図2はこの実施例1ならびに実施例2〜実施例4に係る燃料電池システムの具体的な構成を示す図である。図2に示す実施例1のシステムは、燃料電池スタック201と、燃料電池スタック201に対して燃料ガスの水素を供給、排出する水素系の構成として、水素タンク202、減圧弁203、水素調圧弁204、水素循環ポンプ205、水素圧力センサ206、パージ弁207を備えている。また、燃料電池スタック201に対して酸化剤ガスの空気(酸素)を供給、排出する空気系の構成として、空気コンプレッサ208、空気圧力センサ209、空気調圧弁210を備えている。さらに、燃料電池スタック201の発電で得られた電力を取り出すパワーマネージャー211ならびにコントローラ212を備えている。なお、図示していないが、燃料電池スタック201に供給される空気を加湿する加湿系の構成や、燃料電池スタック201の発電で生じた熱を冷媒で除去する冷却系の構成も備えている。
燃料電池スタック201は、複数のセルが積層されて構成され、複数のセルはセル群に分けられる。燃料電池スタック201は、アノード極に燃料ガスの水素が、カソード極に酸化剤ガスの空気が供給され、以下に示す電極反応が進行され、電力が発電される。
アノード(水素)極反応:H→2H+2e
カソード(酸素)極反応:2H+2e+(1/2)O→H
アノード極への水素供給は水素タンク202から減圧弁203ならびに水素調圧弁204を介してなされる。水素タンク202から供給される高圧水素は、減圧弁203で機械的に所定の圧力まで減圧され、水素調圧弁204で燃料電池スタック201での水素圧力が所望の水素圧に制御される。燃料電池スタック201に供給される水素の圧力は、燃料電池スタック201の水素入口側に設けられた水素圧力センサ206で検出される。
アノード極の水素圧力は、水素圧力センサ206で検出された水素圧力をコントローラ212に読み込み、コントローラ212により水素調圧弁204の弁開度を調整制御することによって制御される。水素圧力を以下に説明する所望の値に制御することによって、燃料電池スタック201が消費した分だけの水素が水素タンク202から供給されて補われる。
燃料電池スタック201から排出された未使用の水素は、循環路を介して水素循環ポンプ205により燃料電池スタック201の水素入口側に循環され、水素タンク202から供給された水素と混合されて燃料電池スタック201に供給される。パージ弁207は、水素循環機能を確保するために、燃料電池スタック201を介して空気系から水素系内に侵入して蓄積された窒素を排出制御する。パージ弁207は、燃料電池スタック201のセル電圧を回復させるために、ガス流路に詰まった水詰まりを吹き飛ばす際に開弁される。また、パージ弁207は、燃料電池スタック201の劣化を防止するために、システム起動時および停止時にカソード極の空気を電力消費させつつ水素系内のガスを水素置換させる際に閉弁される。
カソード極への空気は、空気コンプレッサ208により圧縮され、加湿装置(図示せず)で加湿された後供給され、カソード極の空気圧は空気調圧弁210の弁開度に基づいて制御される。燃料電池スタック201に供給される空気の圧力は、燃料電池スタック201の空気入口側に設けられた空気圧力センサ209で検出される。カソード極の空気圧は、空気圧力センサ209で検出された空気圧力をコントローラ212に読み込み、コントローラ212で空気調圧弁210の弁開度を調整制御することによって制御される。
燃料電池スタック201に供給される空気の空気圧、ならびに水素の水素圧は、発電効率や水収支を考慮して設定されるとともに、燃料電池スタック201の電解質膜やセパレータに歪みを生じないように予め設定された所定の差圧に、コントローラ212の制御の下に管理される。
パワーマネージャー211は、燃料電池スタック201の発電で得られた出力(電流あるいは電力)を、燃料電池スタック201から取り出し制御する。パワーマネージャー211は、燃料電池スタック201から取り出した出力を、負荷となる例えば燃料電池車両を駆動するモータ(図示しない)に供給する。パワーマネージャー211は、システムの起動、停止時に燃料電池スタック201の電圧を検出する電圧センサ(図示せず)で検出された電圧および経過時間に基づいて、燃料電池スタック201から出力を取り出し、カソード極の酸素を消費させる。
コントローラ212は、本システムの運転を制御する制御中枢として機能し、プログラムに基づいて各種動作処理を制御するコンピュータに必要な、CPU、記憶装置、入出力装置等の資源を備えた例えばマイクロコンピュータ等により実現される。コントローラ212は、上述した水素圧力センサ206、空気圧力センサ209を含む各センサ(図示せず)からの信号を読み込み、読み込んだ各種信号ならびに予め内部に保有する制御ロジック(プログラム)に基づいて、水素調圧弁204を含む本システムの各構成要素に指令を送り、以下に説明する水素の圧力、流量の供給制御処理を含む本システムの運転/停止に必要なすべての動作を統括管理して制御する。したがって、コントローラ212は、先の図1に示す基本構成の各手段を実現する機能を備えている。
図3は本発明の実施例1の動作手順を示すフローチャートであり、この動作手順は通常制御中に例えば10ms毎に繰り返し実行される。
図3を参照して、本制御動作が実行開始されると、先ずこの燃料電池システムで得られた電力が供給されて消費する負荷から要求される外部負荷要求電力をコントローラ212に読み込む(ステップS301)。その後、燃料電池システムの出力電力が先のステップS310で読み込んだ外部負荷要求電力となるような燃料電池スタック201の目標負荷電流(以下、目標取出電流と呼ぶ)を演算する(ステップS302)。
具体的には、燃料電池スタック201の発電特性を示す、例えば図4に示すような電流−電圧特性テーブルや、この特性テーブルを加工した図5に示すような電力−電流特性テーブルを実験やシミュレーション等の机上検討で予め作成してコントローラ212に記憶させておき、外部負荷要求電力に空気コンプレッサ208や各種制御弁などの補機類の消費電力を加えて算出された目標取出電力を燃料電池スタック201が発電するときの電流値を、先の発電特性テーブルを参照して求める。
なお、図4や図5に示す発電特性は、燃料電池スタック201に供給される水素の圧力や燃料電池温度、反応ガスのSR(ストイキ比)、燃料電池スタック201の劣化状態などによって変化するため、これらの情報を考慮した発電特性マップとして作成するようにしてもよい。図8に燃料電池温度を考慮した際の電力−電流特性マップを示す。図8において、燃料電池温度がC[℃]であれば、そのときの電力−電流特性から目標取出電流を求める。
このようにして目標取出電流が求められると、その後この目標取出電流に基づいて目標水素圧力を演算する(ステップS303)。具体的には、例えば図7に示すような取り出し電流とこの取り出し電流に対応した最適な目標水素圧力との関係を示す目標水素圧力テーブルを予め作成してコントローラ212に記憶させておき、取り出し電流に応じてこのテーブルを参照して目標水素圧力を求める。
ここでいう最適な水素圧力とは、圧力を上げることによる燃料電池システムの発電効率や出力電力の変化、ならびに燃料電池スタック201内の水分状態の変化などを考慮して決めることができる。したがって、上記目標水素圧力テーブルは、必要に応じて燃料電池温度や大気圧、補機類の消費電力、吸気湿度などをパラメータとしたマップとして与えてもよい。
なお、目標水素圧力は、ここでは目標取出電流に基づいてき演算する方法を述べたが、例えば目標取出電流の代わりに目標取出電流より位相の早い水素圧力制御用として予め設定された仮想負荷電流に基づいて演算することや、外部負荷要求電力よりも位相の早い水素圧力制御用として予め設定された仮想負荷電力に基づいて同様の演算を行うことも可能である。なお、上記水素圧力制御用の仮想負荷電流や仮想負荷電力は、必要に応じてコントローラ212自身が信号を生成したり、もしくは外部負荷要求電力として位相の異なる信号を受け取るようにしてもよい。
次に、パージ弁207から排出されるパージガス流量を演算するために必要なパージ弁207の弁開度を読み込む(ステップS304)。その後、燃料電池スタック201からの電流取り出しにより消費される水素流量(QI)と、パージ弁開度に基づいてパージ弁207から排出されるパージガス流量(QP)を演算し、それらの和を水素消費流量(QC)とする演算を行う(ステップS305)。
ここで、電流取り出しにより消費される水素流量は、ファラデーの法則を用いて次式で算出する。
(数1)
QI=L/(F×NeH)×I
QI:電流取り出しによる水素消費量
L:標準状態における気体1モル当たりの体積
F:ファラデー定数
NeH:水素1個で供給できる電子の数
I:取り出し電流
なお、目標取出電流に対して実取出電流の遅れが大きいときは実取出電流に基づいて演算してもよく、遅れが無視できるほどであれば目標取出電流に基づいて演算してもよい。
パージガス流量は、例えばパージ弁開度とパージ弁前後圧に基づいて演算したり、簡単のためにパージ弁開度に対するパージガス流量を予め実験等で計測した実験値を記憶させて作成した、例えば図8に示すようなテーブルを参照して求めるようにしてもよい。なお、パージ弁前後圧は、例えば燃料電池スタック201の水素入口圧と大気圧を用いたり、パージ弁前後までの圧損を考慮して推定した値を用いてもよい。
次に、先のステップS303で演算した目標水素圧力の変化率に基づいて燃料電池スタック201のアノード側の水素圧力を上昇させるために必要な水素の流量を表す圧力上昇水素流量(QP )を演算する(ステップS306)。具体的には、燃料電池スタック201のアノード容積とアノード温度に基づいて次式の状態方程式を用いて算出する。
(数2)
QP=ΔP×V/(R×T)
QP:圧力上昇水素流量
V:燃料電池スタックのアノード容積
R:気体定数
T:燃料電池スタックのアノード温度
続いて、圧力上昇水素流量が低下する条件で流量が急激に低下して圧力応答性が低下することを抑制する目的で、圧力上昇水素流量に遅れ補正を施す(ステップS307)。ここで、例えば目標水素圧力が上昇中に急に低下するような場合を想定すると、圧力上昇水素流量は小さくしたにもかかわらず遅れ補正により迅速に小さくすることは困難となる。しかし、後述するステップS309の処理で実水素圧力が目標水素圧力よりも大きくならないように補正するので、結果として圧力上昇水素流量に遅れ補正を施しても水素が過剰に供給されることは回避される。
次に、実水素圧力を読み込み(ステップS308)、その後先のステップS303で演算した目標水素圧力と先のステップS308で読み込んだ実水素圧力に基づいて、圧力上昇水素流量寄与割合(QPR)を演算する(ステップS309)。この圧力上昇水素流量寄与割合とは、圧力上昇水素流量が目標水素流量に寄与する割合であって、例えば目標水素圧力変化率(第1の寄与値)と実水素圧力変化率(第2の寄与値)との差に基づいて例えば図9に示すような寄与割合テーブルを参照して求める。この寄与割合テーブルは、予め最適な値を実験的に求めたり、もしくはシミュレーションで求めて作成し、コントローラ212の記憶装置に記憶し、演算時に参照できるようにする。
引き続いて、次式に示すように、先のステップS307で演算した圧力上昇水素流量と先のステップS309で演算した圧力上昇水素流量寄与割合とを乗算した値に、先のステップS305で演算した水素消費流量を加算して、目標水素流量を算出する(ステップS310)。
(数3)
QH=QP×QRP+QC
QH:目標水素流量
QP:圧力上昇水素流量
QRP:圧力上昇水素流量寄与割合
QC:消費水素流量
次に、先のステップS310で演算した目標水素流量に基づいて水素調圧弁特性から目標水素調圧弁開度を求める(ステップS311)。ここで、水素調圧弁特性は、目標水素量流と目標水素調圧弁開度との関係を示す特性であり、予め実験やシミュレーション等の机上検討を行って例えば図10に示すようなテーブルとして作成し、作成したテーブルをコントローラ212の記憶装置に記憶させて、算出時に参照できるようにしておく。なお、この水素調圧弁特性は、図10に示すように水素調圧弁204の前後の差圧をパラメータとして特性を変化させるようにしてもよい。水素調圧弁204の前後圧は、減圧弁203で減圧後の水素圧力と水素圧力センサ206で検出された水素の圧力を用いることができる。
その後、水素調圧弁204の応答遅れを考慮して、先のステップS311で求めた目標水素調圧弁開度に進み補償をかける(ステップS312)。
最後に、水素調圧弁204に対して先のステップS312で求めた水素調圧弁開度を指令して水素調圧弁204の開度を制御する(ステップS313)。
なお、上記動作手順において、目標水素圧力と実水素圧力との差に基づいてフィードバック制御を行うことを追加してもよい。
次に、上記動作手順を実行した際の水素の圧力変化について説明する。その前に、本発明と従来例とを対比させて従来に比べて本発明の有利な効果を理解するために、図11のタイミングチャートを参照して、本発明の特徴を採用していない従来の水素の圧力変化について説明する。
燃料電池は前述したように、例えば負荷電流が増えるほど供給する水素の圧力、つまり燃料電池入口の水素圧力を上げるように制御されるのが一般的である。また、水素の流量に対応した水素調圧弁開度の目標値は、フィードフォワード(以下、FFと呼ぶ)制御とフィードバック(以下、FBと呼ぶ)制御との双方の制御方式で制御され、FF制御におけるFF値は負荷電流に基づいて演算され、FB制御におけるFB値は目標水素圧力と実水素圧力の差に基づいて演算される。なお、このFB制御は比例制御と積分制御で構成され、FB値は比例項と積分項との和で構成されていることが通常である。
ここで、例えば外部負荷要求電力が上昇して燃料電池スタック201の目標負荷電流と目標水素圧力が上がっていく場合を考える。図11の時刻T1において外部負荷要求電力が上昇することで、同図(a),(d)に示すように目標負荷電流が上昇して目標水素圧力も上昇するが、同図(c)に示すように水素調圧弁204の応答遅れがあるために目標負荷電流に基づいた水素消費流量の供給が遅れ、同図(d)の(1)に示すように実水素圧力は低下する場合がある。
図11において、目標負荷電流が上昇している時刻T1と時刻T2の期間では、目標水素調圧弁開度のFF値は目標負荷電流に応じた水素消費流量のみに基づいて演算されるため圧力上昇水素流量が供給されない。このため、図11(d)の(2)に示すように実水素圧力が目標水素圧力より大きく遅れ、FB制御で圧力上昇水素流量を補償する必要がある。これにより、図11(b)に示すようにFB値は大きくなっていく。
時刻T2において、外部負荷要求電力の上昇が止まり定常になると、目標負荷電流と目標水素圧力も定常となり、図11(d)に示すように実水素圧力は時刻T2以降に目標水素圧力に達する。しかし、このとき圧力上昇水素流量分がFB値として積分項に溜まっているため、図11(d)の(3)に示すように実水素圧力がオーバーシュートする。
ここで、先述したように、水素系は一般的に閉空間となっているために一旦上がってしまった圧力は下がりにくいという特徴がある。このため、燃料電池スタック201の構成部品である固体高分子膜に余分な応力がかからないように水素圧力に応じて空気圧力も上げる必要がある。これにより、空気コンプレッサ208の消費電力が増大して燃料電池システムの出力や効率が低下したり、空気コンプレッサ208から発生する騒音が大きくなるおそれがある。なお、FB値のゲインを大きくすることで圧力応答性を向上することはできるが、その一方で制御の安定性が低下するという不具合が生じることになる。
次に、図12のタイミングチャートを参照して、本発明の特徴を採用した場合の水素の圧力変化について説明する。
本発明の制御において、水素調圧弁開度(水素流量)の目標値は、FF制御とFB御の双方の制御方式で構成され、FF制御におけるFF値は目標負荷電流と目標水素圧力の変化率に基づいて演算され、FF制御におけるFF値は目標水素圧力と実水素圧力との差に基づいて演算される。また、上述したように水素調圧弁204の応答遅れを考慮して目標水素調圧弁開度に進み補償をかけている。さらに、圧力上昇水素流量が低下する場合にはこれに遅れ補正をかけている。加えて、目標水素圧力と実水素圧力との差に基づいて圧力上昇水素流量の目標水素調圧弁開度(目標水素流量)への寄与割合補正を行っている。
これらの制御を実行することで、図12において、時刻T1で外部負荷要求電力が増大するのにともなって目標負荷電流が増えた直後では、図12(c)の(4)に示すように目標水素調圧弁開度が大きくなることに対して進み補償をかけているので、同図(d)の(5)に示すように実水素圧力の低下が抑制される。
また、時刻T1と時刻T2の期間では、目標水素圧力の変化率に基づいて圧力上昇水素流量がFF制御で考慮され、加えて目標水素圧力と実水素圧力との差に基づいて圧力上昇水素流量の目標水素調圧弁開度(目標水素流量)への寄与割合の補正を行っている。これにより、適切な水素流量が供給されるため、FB値に大きく依存することなく図12(d)の(6)に示すように実水素圧力は目標水素圧力に応答性よく追従する。
さらに、外部負荷要求電力が定常状態に移行したときには圧力上昇水素流量が急激に低下するが、この場合には図12(b)の(7)に示すように圧力上昇水素流量に遅れ補正をかけているので、図12(c)の(8)に示すように水素調圧弁204が急激に閉じ側には移行しない。これにより、水素圧力の応答性の低下は抑制される。
さらに、時刻T2以降では、実水素圧力が目標水素圧力に近づいたときに、FF制御において圧力上昇水素流量の寄与割合の補正を行っていることに加えて、時刻T2以前の時刻T1と時刻T2の過渡期間において目標水素圧力と実水素圧力との乖離が小さくなっていることで、FB値は大きくならない。これにより、図12(d)の(9)に示すように実水素圧力のオーバーシュートが抑制される。
このように、上記実施例1においては、負荷の上昇に応じて決まる水素圧力を維持するために必要な消費水素流量と、水素圧力を上げるために必要な圧力上昇水素流量とを合わせた量の水素を燃料電池スタック201に供給することで、燃料電池スタック201に供給される水素の圧力応答性を向上することができる。また、目標水素圧力の変化率と実水素圧力の変化率とに基づいて圧力上昇水素流量を補正することで、適切な圧力上昇水素流量を供給することができる。
燃料電池スタック201の目標負荷電流より位相が進んだ水素圧力制御用の仮想負荷電流で目標水素圧力を演算することで、燃料電池スタック201の負荷電流に対して水素圧力を迅速に上昇させることができる。燃料電池スタック201の目標負荷電流を演算する際に使用する外部負荷要求電力よりも位相が進んだ水素圧力制御用の仮想負荷電力で目標水素圧力を演算することで、燃料電池スタック201の負荷電流に対して水素圧力を迅速に上昇させることができる。
パージされる水素量を考慮して水素消費量を演算するので、水素消費量の演算精度を向上させることができる。
圧力上昇水素流量に遅れ補正を施して、目標水素圧力変化率が急激に低下したときに圧力上昇水素流量が急に低下しないようにすることで、水素圧力の応答性が悪化するのを防止することができる。
目標水素圧力の変化率と燃料電池スタック201の水素が流通するアノード極側のアノード容積に基づいて圧力上昇水素流量を演算することで、精度良く圧力上昇水素流量を演算することができる。目標水素圧力の変化率と燃料電池スタック201の水素が流通するアノード極側のアノード容積に加えて、アノード極側を流通するガスの温度に基づいて、圧力上昇水素流量を演算することで、さらに精度良く圧力上昇水素流量を演算することができる。
水素調圧弁204の開閉応答遅れを考慮して水素調圧弁204の目標開度に進み補償を施すことで、燃料電池スタック201に供給される水素の圧力応答性を向上させることができる。
燃料電池スタック201から取り出そうとする目標取出電流に基づいて水素消費流量を演算することで、水素消費流量の演算の遅れが小さくなり、かつノイズなどの影響を受けることなく水素消費流量の演算の振動を小さくすることができる。一方、燃料電池スタック201から実際に取り出した取出電流に基づいて水素消費流量を演算することで、精度良く水素消費流量を演算することができる。
目標水素圧力と実水素圧力との差に基づいてフィードバック制御におけるFB値を演算し、フィードバック制御で目標水素圧力と実水素圧力とのずれを補正することで、水素圧力の応答性を向上することができる。
次に、この発明の実施例2を説明する。先の実施例1では、図3のフローチャートにおけるステップS309の処理で、目標水素圧力変化率と実水素圧力変化率との差に基づいて図9に示す寄与割合テーブルを参照して圧力上昇水素流量寄与割合を求めているのに対して、この実施例2の特徴とするところは、目標水素圧力変化率と実水素圧力変化率との比(実水素圧力変化率/目標水素圧力変化率)に基づいて図13に示すような寄与割合テーブルを参照して圧力上昇水素流量寄与割合を求めるようにしたことにあり、他は先の実施例1と同様である。
図13に示す寄与割合テーブルは、予め最適な値を実験的に求めたり、もしくはシミュレーションで求めて作成し、コントローラ212の記憶装置に記憶し、演算時に参照できるようにする。
このような実施例2においても、先の実施例1と同様の効果を得ることができる。
次に、この発明の実施例3を説明する。先の実施例1または実施例2では、図3のフローチャートにおけるステップS309の処理で、図9もしくは図13に示すような寄与割合テーブルを用いて圧力上昇水素流量寄与割合を求めていたが、この実施例3の特徴とするところは、目標水素圧力変化率と実水素圧力変化率との比(実水素圧力変化率/目標水素圧力変化率)をそのまま寄与割合としたことにあり、他は先の実施例1,2と同様である。
このような実施例3では、先の実施例1,2に比べて寄与割合テーブルを用意することなく同様の制御を実施して同様の効果を得ることが可能となる。また、目標水素圧力変化率と実水素圧力変化率との比(実水素圧力変化率/目標水素圧力変化率)をそのまま寄与割合とすることで、簡単かつ容易に圧力上昇水素流量を補正演算することができる。
次に、この発明の実施例4を説明する。先の実施例1または実施例2では、図3のフローチャートにおけるステップS309の処理で、図9もしくは図13に示すような寄与割合テーブルを用いて圧力上昇水素流量寄与割合を求めていたが、この実施例4の特徴とするところは、目標水素圧力変化率と実水素圧力変化率との差の関数とした次式により寄与割合を算出するようにしたことにあり、他は先の実施例1,2,3と同様である。
(数4)
QRP=a+bX+cX+dX+…
QRP:圧力上昇水素流量寄与割合
X:(目標水素圧力変化率)−(実水素圧力変化率)
a,b,c,d…:Xに対してQRPが適切となる値
上記演算式は、実験や机上検討により求めることが可能である。
このような実施例4では、先の実施例1,2,3と同様の制御を実行して同様の効果を得ることができる。また、目標水素圧力変化率と実水素圧力変化率との差の関数として寄与割合を算出することで、寄与割合を柔軟な高次式で与えることができる。
なお、上記実施例1〜4において、図3に示すフローチャートのステップS309の処理では、目標水素圧力変化率と実水素圧力変化率の差や比に基づいて寄与割合を演算しているが、目標水素圧力と実水素圧力の差や比に基づいて先の寄与割合テーブルもしくは演算式と同様して作成されたテーブルや演算式を用いて寄与割合を演算することでも、もしくは目標水素圧力と実水素圧力の差や比をそのまま寄与割合とすることでも、同様の制御を実行して同様の効果を得ることができる。
また、同ステップS309の演算は、先述した水素圧力制御用の仮想負荷電力変化率と外部負荷要求電力変化率との差や比、水素圧力制御用の仮想負荷電力と外部負荷要求電力との差や比、水素圧力制御用の仮想負荷電流変化率と目標取出電流変化率との差や比、水素圧力制御用の仮想負荷電流と目標取出電流との差や比などに基づいて先の寄与割合テーブルもしくは演算式と同様して作成されたテーブルや演算式を用いて演算することでも、もしくは上記差や比をそのまま寄与割合とすることでも、同様の制御を実行して同様の効果を得ることができる。
なお、上述したように目標水素圧力と実水素圧力とを用いて寄与割合を求め、実水素圧力が目標水素圧力に近づくほど実水素圧力が目標水素圧力を超えないように圧力上昇水素量を小さくすることで、水素圧力のオーバーシュートを防止することが可能となり、また実水素圧力の上昇が遅い場合には水素圧力の応答性を向上させることができる。
仮想負荷電流の変化率と目標取出電流の変化率とを用いて寄与割合を求めて圧力上昇水素流量を補正することで、適切な圧力上昇水素量を供給することができる。仮想負荷電流と目標取出電流とを用いて寄与割合を求め、仮想負荷電流が目標取出電流に近づく程圧力上昇水素流量を小さく補正することで、水素圧力のオーバーシュートを防止することができる。
仮想負荷電力の変化率と外部負荷要求電力の変化率とを用いて寄与割合を求めて圧力上昇水素流量を補正することで、適切な圧力上昇水素量を供給することができる。仮想負荷電力と外部負荷要求電力とを用いて寄与割合を求め、仮想負荷電力が外部負荷要求電力に近づく程圧力上昇水素流量を小さく補正することで、水素圧力のオーバーシュートを防止することができる。
本発明の実施例1〜4に係る燃料電池システムの基本構成を示す図である。 本発明の実施例1〜4に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明の実施例1〜4に係る燃料電池システムの制御動作の手順を示すフローチャートである。 燃料電池スタックの電流−電圧特性を示す図である。 燃料電池スタックの電力−電流特性を示す図である。 燃料電池スタックの電池温度を考慮した電力−電流特性を示す図である。 目標取出電流と目標水素圧力との関係を示す図である。 パージ弁開度とパージガス流との関係を示す図である。 本発明の実施例1に係る寄与割合テーブルを示す図である。 目標水素流量と目標水素調圧弁開度との関係を示す図である。 本発明を採用しない場合の各諸量の変化を示すタイミングチャートである。 本発明の実施例1〜4に係る各諸量の変化を示すタイミングチャートである。 本発明の実施例2に係る寄与割合テーブルを示す図である。
符号の説明
1…目標負荷電流演算手段
2…目標燃料ガス圧力演算手段
3…燃料ガス供給目標値演算手段
4…燃料ガス供給制御手段
201…燃料電池スタック
202…水素タンク
203…減圧弁
204…水素調圧弁
205…水素循環ポンプ
206…水素圧力センサ
207…パージ弁
208…空気コンプレッサ
209…空気圧力センサ
210…空気調圧弁
211…パワーマネージャー
212…コントローラ

Claims (12)

  1. 燃料ガス供給手段により供給される燃料ガスと、酸化剤ガス供給手段により供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電を行う燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池で得られた電力の供給を受ける外部負荷からの要求電力に基づいて、前記燃料電池の目標負荷電流を演算する目標負荷電流演算手段と、
    前記燃料電池の目標負荷電流に基づいて前記燃料ガス供給手段によって前記燃料電池に供給される燃料ガスの目標燃料ガス圧力を負荷電流が小さいときに比して高くなるように演算する目標燃料ガス圧力演算手段と、
    前記燃料ガス供給手段によって前記燃料電池に供給される燃料ガスの目標燃料ガス供給量を演算する目標燃料ガス供給量演算手段と、
    前記目標燃料ガス供給量演算手段で演算された目標燃料ガス供給量に基づいて、前記燃料ガス供給手段における燃料ガスの供給を制御する燃料ガス供給制御手段と
    を有し、
    前記目標燃料ガス供給量演算手段は、前記燃料電池から負荷電流が上昇する際に前記燃料電池システムで消費される燃料ガス消費量、前記目標燃料ガス圧力の変化率に基づいて目標燃料ガス供給量を演算する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記目標燃料ガス供給量演算手段は、圧力上昇燃料ガス流量が目標燃料ガス供給量に寄与する寄与割合を演算し、この寄与割合と圧力上昇燃料ガス流量との積を演算し、この積と燃料ガス消費量とを加算して目標燃料ガス供給量を演算し、
    前記寄与割合は、第1の寄与値(A)と第2の寄与値(B)との差(A−B)の関数、または第1の寄与値と第2の寄与値との比(B/A)の関数として算出される
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記目標燃料ガス供給量演算手段は、圧力上昇燃料ガス流量が目標燃料ガス供給量に寄与する寄与割合を演算し、この寄与割合と圧力上昇燃料ガス流量との積を演算し、この積と燃料ガス消費量とを加算して目標燃料ガス供給量を演算し、
    前記寄与割合は、第1の寄与値(A)と第2の寄与値(B)との差(A−B)、または第1の寄与値と第2の寄与値との比(B/A)として算出される
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  4. 前記第1の寄与値と前記第2の寄与値との組み合わせは、目標燃料ガス圧力変化率と実燃料ガス圧力変化率、もしくは目標燃料ガス圧力と実燃料ガス圧力である
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記第1の寄与値と前記第2の寄与値との差または比が小さくなる程、前記寄与割合を小さくする
    ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記燃料電池から排出された未使用の燃料ガスを前記燃料電池の燃料ガス入口側に循環される循環系と、
    前記循環系を循環するガスを前記燃料電池システム外に排気制御するパージ弁とを有し、
    前記目標燃料ガス供給量演算手段は、前記パージ弁を介して前記燃料電池システム外に排気される燃料ガスの流量を加えて前記燃料ガス消費量を演算する
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記目標燃料ガス供給量演算手段は、前記圧力上昇燃料ガス流量が低下する場合には、前記圧力上昇燃料ガス流量に対してフィードフォワード制御における遅れ補正を施して、前記圧力上昇燃料ガス流量の低下を遅らせ
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記目標燃料ガス供給量演算手段は、前記目標燃料ガス圧力演算手段で得られた目標燃料ガス圧力の変化率に加えて、前記燃料電池のアノード容積に基づいて圧力上昇燃料ガス流量を演算する
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  9. 前記目標燃料ガス供給量演算手段は、前記目標燃料ガス圧力演算手段で得られた目標燃料ガス圧力の変化率ならびに前記燃料電池のアノード容積に加えて、前記燃料電池のアノード温度に基づいて圧力上昇燃料ガス流量を演算する
    ことを特徴とする請求項8に記載の燃料電池システム。
  10. 記目標燃料ガス供給量演算手段は、前記目標負荷電流が増えた直後に、前記目標燃料ガス供給量に対してフィードフォワード制御における進み補償を施して、前記目標燃料ガス供給量を増加させ
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  11. 前記燃料電池の目標負荷電流は、前記燃料電池から取り出す目標取出電流である
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  12. 前記燃料電池の目標負荷電流は、前記燃料電池から実際に取り出される実取出電流である
    ことを特徴とする請求項1〜1のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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