JP5764874B2 - 燃料電池システムおよび燃料電池に対する反応ガスの供給量を制御する方法 - Google Patents

燃料電池システムおよび燃料電池に対する反応ガスの供給量を制御する方法 Download PDF

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Description

この発明は、燃料電池に関する。
燃料電池システムは、外部負荷からの要求電力に応じて、燃料電池に反応ガスを供給して発電させる。燃料電池システムでは、燃料電池の発電効率を向上させるためにも、反応ガスの供給量が適切に制御されることが望ましい。これまで、反応ガスの圧力を計測し、その計測値に基づいて、反応ガスの供給量を制御する技術が提案されてきた(下記特許文献1等)。しかし、反応ガスの圧力の計測値は、圧力を計測するための圧力センサ等の設置領域における反応ガスの流れの変化などの影響を受けて変動してしまうため、反応ガスの供給量の制御に適切に反映されない場合があった。
特開2009−123592号公報 特開2006−099993号公報
本発明は、反応ガスの圧力の計測値に基づいて、燃料電池への反応ガスの供給量を適切に制御できる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
燃料電池システムであって、燃料電池と、前記燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給部と、前記反応ガス供給部による反応ガスの供給量を制御する制御部と、を備え、前記反応ガス供給部は、前記燃料電池に接続された反応ガスのためのガス配管と、前記ガス配管に設けられ、前記制御部によって開閉動作が制御される開閉弁と、前記開閉弁の下流側に設けられた下流側圧力計測部と、を備え、前記反応ガス供給部は、前記開閉弁を開弁して反応ガスを噴射させた後に前記開閉弁を閉じる開閉動作を繰り返すことによって、反応ガスを前記ガス配管を介して前記燃料電池に供給し、前記制御部は、前記開閉弁からの反応ガスの噴射によって増大した前記下流側圧力計測部による計測値である開弁後圧力計測値の変化に基づいて、前記開閉弁から所望の量の反応ガスが流出する目標流量到達タイミングを予測し、前記目標流量到達タイミングで前記開閉弁を閉じる、燃料電池システム。
この燃料電池システムでは、開閉弁の下流側の圧力の計測値が、開閉弁からの反応ガスの噴射に伴って増大した後に、その計測値の変化に基づいて予測した目標流量到達タイミングで開閉弁を閉じる。開弁後圧力計測値は、比較的安定した値として取得することができるため、この燃料電池システムによれば、より適切な反応ガスの供給量の制御が可能である。
[適用例2]
適用例1記載の燃料電池システムであって、前記反応ガス供給部は、前記燃料電池にアノードガスを供給するアノードガス供給部であり、前記開閉弁は、インジェクタを含む、燃料電池システム。
この燃料電池システムによれば、アノードガスをインジェクタを介して燃料電池に供給する燃料電池システムにおいて、アノードガスの供給量を適切に制御することができる。
[適用例3]
適用例1または2記載の燃料電池システムであって、前記反応ガス供給部は、前記開閉弁の上流側に設けられた上流側圧力計測部を備え、前記制御部は、前記開弁後圧力計測値の変化に基づき、前記開閉弁の開弁後に前記開閉弁の下流側における反応ガスの圧力が目標圧力値に到達するタイミングを、前記目標流量到達タイミングとして予測し、前記開閉弁が開いた後に、前記上流側圧力計測部が計測する反応ガスの圧力の計測値が高いほど、前記目標圧力値が大きくなるように補正する、燃料電池システム。
この燃料電池システムによれば、開閉弁の上流側と下流側における反応ガスの圧力の計測値に基づいて、開閉弁の閉弁タイミングを決定するための閾値である目標圧力値を取得するため、より適切な反応ガスの供給量の制御が可能である。
[適用例4]
適用例1〜3のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、開弁後圧力計測値は、前記開閉弁の開弁直後に圧力が急上昇する第1の期間と、前記第1の期間の後に圧力が緩慢に上昇する第2の期間とにわたって略逆L字形の圧力上昇を示し、前記制御部は、前記第2の期間における前記開弁後圧力計測値の変化に基づいて、前記開閉弁から所望の流量の反応ガスが流出する目標流量到達タイミングを予測する、燃料電池システム。
この燃料電池システムによれば、より適切な時間帯に取得した圧力の計測値に基づいて、反応ガスの供給量を制御することが可能である。
[適用例5]
適用例1〜4のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、さらに、前記制御部は、前記開閉弁の開弁時間と、前記開閉弁から流出可能な反応ガスの量との間の対応関係を予め有しており、前記開弁後圧力計測値の単位時間あたりの増加量が小さくなるほど、前記開弁時間に対する前記開閉弁から流出可能な反応ガスの量が小さくなるように、前記対応関係を補正し、補正後の前記対応関係を用いて、前記開閉弁から所望の流量の反応ガスが流出させるための前記開閉弁の開弁時間を設定する、燃料電池システム。
この燃料電池システムによれば、開閉弁の開弁時間と開閉弁から流出可能な反応ガスの量との間の対応関係が、開閉弁の経年劣化などのために変化してしまった場合であっても、開弁後圧力計測値の変化に基づいて、適宜、その対応関係を補正できる。従って、適切な反応ガスの供給量の制御が継続的に可能となる。
[適用例6]
燃料電池と、前記燃料電池に接続された反応ガスのためのガス配管と、前記ガス配管に設けられた開閉弁とを備える燃料電池システムにおいて、前記燃料電池に供給される反応ガスの供給量を制御する方法であって、
(a)前記開閉弁を開弁して反応ガスを噴射させることによって、反応ガスを前記ガス配管を介して前記燃料電池に供給する工程と、
(b)前記開閉弁からの反応ガスの噴射によって増大した、前記開閉弁の下流側の圧力の計測値である開弁後圧力計測値の変化に基づいて、前記開閉弁から所望の量の反応ガスが流出する目標流量到達タイミングを予測し、前記目標流量到達タイミングで前記開閉弁を閉じる工程と、
を備える、方法。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムおよびその制御方法、それらのシステムまたは制御方法の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、その燃料電池システムを搭載した車両等の形態で実現することができる。
燃料電池システムの構成を示す概略図。 第1のインジェクタ制御処理の処理手順を示すフローチャート。 インジェクタの駆動周期を説明するための説明図と、駆動周期決定用マップの一例を示す模式図。 インジェクタの開弁時間を決定するためのマップを説明するための説明図。 インジェクタの開閉に伴う二次圧の実測値の変化を説明するための説明図。 第2のインジェクタ制御処理の処理手順を示すフローチャート。 目標圧力値の補正処理の処理手順を示すフローチャート。 目標圧力値の補正処理における処理内容を説明するための説明図。 補正値取得用マップの例を示す模式図。 インジェクタの閉弁タイミングを決定するための判定処理を説明するための模式図。 第2実施例における第1のインジェクタ制御処理の処理手順を示すフローチャート。 開弁時間決定マップの補正処理を説明するための模式図。 第3実施例における第1のインジェクタ制御処理の処理手順を示すフローチャート。 第3実施例における第2のインジェクタ制御処理の処理手順を示すフローチャート。 第3実施例における第1と第2のインジェクタ制御処理におけるシステム異常の検出処理を説明するための模式図。 第4実施例としてのインジェクタ制御処理の処理手順を示すフローチャート。 参考例として、二次圧の計測部の設置位置について説明するための説明図。
A.第1実施例:
図1は本発明の一実施例としての燃料電池システムの構成を示す概略図である。この燃料電池システム100は、燃料電池10と、アノードガス供給部20と、アノードガス循環排出部30と、カソードガス供給部40と、カソードガス排出部50と、制御部60と、外気温検出部72と、電流測定部74とを備える。燃料電池10は、反応ガスとして水素(アノードガス)と酸素(カソードガス)の供給を受けて発電する固体高分子型燃料電池である。なお、燃料電池10としては、固体高分子型燃料電池に限らず、種々のタイプの燃料電池を採用することが可能である。
制御部60は、中央処理装置と主記憶装置とを備えるマイクロコンピュータによって構成されている。制御部60は、外部負荷(図示せず)からの要求を受け付け、その要求に応じて、以下に説明する燃料電池システム100の各構成部を制御し、燃料電池10に発電させる。
アノードガス供給部20は、水素タンク21と、開閉弁22と、レギュレータ23と、2つの圧力計測部24u,24dと、インジェクタ25と、水素供給配管26とを備える。水素タンク21は、水素供給配管26を介して燃料電池10のアノード側と接続されており、タンク内に充填された水素を燃料電池10に供給する。なお、燃料電池システム100は、水素タンク21に換えて、炭化水素系の燃料を改質して水素を生成する改質部を、水素の供給源として備えているものとしても良い。
開閉弁22と、レギュレータ23と、上流側圧力計測部24uと、インジェクタ25と、下流側圧力計測部24dとは、水素供給配管26に、上流側(水素タンク21側)から、この順序で設けられている。ここで、水素供給配管26において、レギュレータ23とインジェクタ25との間の部位を「上流側配管26u」と呼び、インジェクタ25の下流側の部位を「下流側配管26d」と呼ぶ。
開閉弁22は、制御部60からの指令により開閉し、水素タンク21から上流側配管26uへの水素の流入を制御する。レギュレータ23は、上流側配管26u内における水素の圧力を、制御部60からの指令に応じて調整するための減圧弁である。上流側圧力計測部24uは、上流側配管26u内の水素の圧力を計測し、その計測結果を制御部60へと送信する。以後、本明細書では、上流側配管26u内の水素の圧力を「一次圧」とも呼ぶ。なお、上流側配管26uには、配管内の水素の温度を測定する温度計測部が設けられているものとしても良い。
インジェクタ25は、制御部60によって設定された駆動周期や開弁時間に応じて、弁体が電磁的に駆動する電磁駆動式の開閉弁である。制御部60は、インジェクタ25の駆動周期や開弁時間によって、下流側配管26dへと流入する水素量を制御することができる。この制御処理については後述する。下流側圧力計測部24dは、下流側配管26d内における水素の圧力を計測し、その計測結果を制御部60へと送信する。以後、本明細書では、下流側配管26d内の水素の圧力を「二次圧」とも呼ぶ。
アノードガス循環排出部30は、アノードガス排出用配管31と、気液分離部32と、水素循環用配管33と、循環用ポンプ34と、アノード排水用配管35と、開閉弁36とを備える。アノードガス排出用配管31は、燃料電池10のアノード側の出口と気液分離部32とを接続しており、発電反応に用いられることのなかった未反応ガス(水素や窒素など)を含むアノード排ガスを気液分離部32へと誘導する。
気液分離部32は、水素循環用配管33と、アノード排水用配管35とに接続されている。気液分離部32は、アノード排ガスに含まれる気体成分と水分とを分離し、気体成分については、水素循環用配管33へと誘導し、水分についてはアノード排水用配管35へと誘導する。水素循環用配管33には、循環用ポンプ34が設けられており、その下流端は、水素供給配管26の下流側配管26dに接続されている。この構成により、気液分離部32において分離された気体成分は、水素供給配管26へと循環する。
アノード排水用配管35は、気液分離部32において分離された水分を燃料電池システム100の外部へと排出するための配管である。開閉弁36は、アノード排水用配管35に設けられており、制御部60からの指令に応じて開閉する。なお、開閉弁36は、燃料電池システム100の運転中には、通常、閉じられており、所定の排水タイミングや、アノード排ガスに含まれる不活性ガスの排出タイミングで開かれる。
カソードガス供給部40は、エアコンプレッサ41と、酸素供給配管42と、開閉弁43とを備える。エアコンプレッサ41は、酸素供給配管42を介して燃料電池10のカソード側と接続されており、制御部60の指令により、燃料電池10に高圧空気を出力する。開閉弁43は、酸素供給配管42に設けられ、酸素供給配管42における高圧空気の流れに応じて開閉する。具体的には、開閉弁43は、通常、閉じた状態であり、エアコンプレッサ41から所定の圧力を有する空気が酸素供給配管42に供給されたときに開く。
なお、酸素供給配管42には、配管内の圧力や温度を計測する圧力計測部や温度計測部が設けられているものとしても良い。また、カソードガス供給部40には、エアコンプレッサ41から出力された空気を加湿するための加湿部が設けられるものとしても良い。
カソードガス排出部50は、酸素排出配管51と、調圧弁52とを備える。酸素排出配管51は、燃料電池10のカソード側に接続されており、カソード側の排ガスを燃料電池システム100の外部へと排出する。調圧弁52は、酸素排出配管51に設けられている。制御部60は、調圧弁52の開度を制御することによって、燃料電池10のカソード側の圧力を制御する。
なお、調圧弁52と燃料電池10との間には、燃料電池10の背圧を計測するための圧力計測部や、カソード排ガスの温度を計測する温度検出部が設けられているものとしても良い。また、酸素排出配管51の調圧弁52より下流側には、アノード排水用配管35が接続されるものとしても良い。この場合には、酸素排出配管51から、カソード排ガスとともに、アノード側の排水および排ガスが排出される。
外気温検出部72は、外気の温度を検出し、制御部60へと送信する。また、電流測定部74は、燃料電池10が出力する電流値を計測し、制御部60へと送信する。制御部60は、外気温検出部72や電流測定部74による計測結果を燃料電池システム100の制御に反映させる。
ここで、本実施例の燃料電池システム100では、下流側圧力計測部24dが取得する二次圧の実測値に基づいて、燃料電池10への水素の供給量を制御する。しかし、下流側圧力計測部24dは、インジェクタ25の噴射口近傍に設けられており、その計測値は、配管内における実際の水素の圧力に加えて、インジェクタ25の開閉に伴う水素の流れの変化によっても変動する。そこで、制御部60は、以下に説明する第1と第2のインジェクタ制御処理によって、そうした水素の流れの変化に伴って変動する圧力計測値に基づき、インジェクタ25を制御し、燃料電池10への水素の供給量を適切に制御する。
図2は、制御部60が実行する第1のインジェクタ制御処理の処理手順を示すフローチャートである。ステップS10では、制御部60は、外部負荷の要求電力量に応じて、燃料電池10に出力させるべき電流値を決定する。以後、この電流値を「目標電流値」と呼ぶ。なお、制御部60は、予め準備されたマップや演算式によって目標電流値を決定するものとしても良い。ステップS20では、制御部60は、目標電流値に基づいてインジェクタ25の駆動周期を決定する。
図3(A)は、インジェクタ25の駆動周期を説明するための説明図である。図3(A)は、インジェクタ25の駆動信号の一例を、横軸を時間とし、縦軸をインジェクタ25に対する開閉指示(指令)とするグラフによって模式的に示している。この駆動信号の例では、時刻t0において開弁指令がなされ、時刻t1において閉弁指令がなされている。また、時刻t2おいて、再び開弁指令がなされている。
この開弁指令時刻t0から次の開弁指令時刻t2までの時間Tが、インジェクタ25の駆動周期である。即ち、インジェクタ25の駆動周期Tは、インジェクタ25を開弁させるタイミングの周期であり、インジェクタ25の開弁時間TON(時刻t0から時刻t1までの間)と、それに続く閉弁時間TOFF(時刻t1から時刻t2までの間)との合計である。制御部60は、予め準備されたマップを用いて、この駆動周期Tを決定する。
図3(B)は、ステップS20において、制御部60がインジェクタ25の駆動周期Tを決定するために用いる駆動周期決定用マップ61の一例を示す模式図である。この駆動周期決定用マップ61は、横軸を目標電流値とし、縦軸をインジェクタ25の駆動周期とするグラフによって表され、目標電流値Itの増加に対して、駆動周期Tの値が略階段状に増加するように設定されている。なお、駆動周期決定用マップ61は、目標電流値Itと駆動周期Tとが他の対応関係を有するように設定されているものとしても良い。
ステップS30(図2)では、制御部60は、目標電流値に基づいて、水素の追加供給により到達すべき二次圧の圧力値(以後、「目標圧力値」と呼ぶ)を決定する。具体的には、制御部60は、予め準備された目標電流値と目標圧力値との対応関係を表すマップや演算式を用いて、目標圧力値を決定する。なお、この目標圧力値には、二次圧と燃料電池10のアノードにおける実際の圧力との間の差が反映されるものとしても良い。また、目標圧力値は、燃料電池10の運転温度に応じて補正されるものとしても良い。
ステップS40では、制御部60は、下流側圧力計測部24dによって、インジェクタ25が開弁する前の二次圧を計測する。ステップS50では、制御部60は、この計測値を用いて、以下に説明する処理により、インジェクタ25の開弁時間を決定する。
図4は、インジェクタ25の開弁時間を決定するためのマップを説明するための説明図である。図4(A)は、ステップS50において用いられるインジェクタ25の開弁時間を決定するためのマップの一例を示すグラフである。図4(A)の紙面上段には、インジェクタ25に噴射させる水素量(「噴射水素量」とも呼ぶ)を決定するための水素量決定マップ62aが、横軸を噴射水素量とし、縦軸を目標圧力値と二次圧の実測値との差とするグラフとして図示してある。また、図4(A)の紙面下段には、インジェクタ25の開弁時間TONを決定するための開弁時間決定マップ62bが、横軸を噴射水素量とし、縦軸をインジェクタ25の開弁時間とするグラフとして図示してある。
ステップS50では、制御部60は、これらの2つのマップ62a,62bを用いて、インジェクタ25の開弁時間TONを決定する。具体的には、ステップS30で決定された目標圧力値と、ステップS40において取得された二次圧の実測値との間の差Pdifを算出し、その差Pdifと、水素量決定マップ62aとを用いて、インジェクタ25に噴射させる水素量QIを決定する。また、制御部60は、水素量決定マップ62aから取得された噴射水素量QIと、開弁時間決定マップ62bとを用いて、インジェクタ25の開弁時間TONを決定する。
図4(B)は、インジェクタの開弁時間と、インジェクタから流出する水素量との関係を示すグラフである。通常、インジェクタでは、開弁指令を受けてから弁体が駆動を開始するまでの応答遅れの時間や、弁体が駆動を開始してから完全に開弁するまでの弁体の移動時間が経過した後(時刻tls以後)は、流出する水素量が開弁時間に比例して増大する。しかし、開弁時間がある一定の時刻tleを経過してしまうと、次の開弁タイミングの到達により、その線形関係が崩れてしまう。従って、上記の開弁時間決定マップ62bでは、インジェクタ25の開弁時間TONが、水素の流量をより制御しやすい時刻tlsから時刻tleの間の時間となるように、実験等によって予め設定されていることが好ましい。
なお、制御部60は、これらの2つのマップ62a,62bを予め連結した単一のマップを有しており、目標圧力値と二次圧の実測値との差Pdifからインジェクタ25の開弁時間TONを直接的に決定するものとしても良い。また、ステップS50において決定される水素の流量QIやインジェクタ25の開弁時間TONは、燃料電池10の運転温度や、配管内の水素の温度に応じて補正されるものとしても良い。
ステップS60では、制御部60は、ステップS20で決定された駆動周期Tと、ステップS50において決定された開弁時間TONとの組み合わせに基づいて、第2のインジェクタ制御処理へと移行するか否かの判定を実行する。具体的な判定の内容については、後述する。
ステップS60において、第2のインジェクタ制御処理へと移行しなかった場合には、制御部60は、ここまでの処理で決定された駆動周期Tと開弁時間TONによって、インジェクタ25の開弁(ステップS70)と閉弁(ステップS80)とを実行する。そして、燃料電池システム100の運転が停止されるまで、ステップS10からの処理が繰り返され、燃料電池10に水素が供給される。
図5は、インジェクタ25の開閉に伴う二次圧の実測値の変化を説明するための説明図である。図5(A)には、インジェクタ25に対する駆動信号が、図3(A)と同様なグラフとして図示してある。なお、図5(A)には、比較例として駆動周期Tに対して開弁時間TONが比較的長く設定された場合(時刻t1と時刻t2の間の時刻t2aにおいて閉弁指令がなされる場合)を一点鎖線で図示してある。
図5(B)は、図5(A)の駆動信号によってインジェクタ25が駆動した場合に、下流側圧力計測部24dによって取得される二次圧の計測値の時間変化の一例を示すグラフである。なお、図5(B)のグラフは、時間軸が図5(A)のグラフと対応するように図示されている。また、駆動周期Tに対して開弁時間TONが比較的長く設定された比較例における二次圧の計測値の時間変化を一点鎖線によって図示してある。
前記したとおり、下流側圧力計測部24dは、インジェクタ25の出口近傍に設けられているため、インジェクタ25の開閉に伴う水素の流れの変化によって、その計測値が変動してしまう。具体的には、インジェクタ25の開弁したときには、水素の噴射流によって、下流側圧力計測部24dの計測値は、著しい変化率で略階段状(略逆L字状)に上昇する。
また、インジェクタ25が閉弁したときには、水素の噴射流の停止により、下流側圧力計測部24dの計測値は、著しい変化率で略階段状(略L字状)に下降する。なお、インジェクタ25の応答遅れなどのために、その計測値の上昇または下降のタイミングは、開弁指令または閉弁指令のタイミングより遅れたタイミングとなる。
ここで、上述した第1のインジェクタ制御処理(図2)では、インジェクタ25が閉弁しているとき(時刻t1〜t2)の二次圧の計測値に基づいて、次に開弁したときのインジェクタ25の開弁時間TONを決定している(ステップS30〜S50)。しかし、インジェクタ25の閉弁に伴って二次圧の計測値が下降した直後には、その計測値が特に安定しない時間帯がある。これは、水素噴流の慣性力のために、一時的に圧力計測値が低下したり、配管壁面からの水素噴流の跳ね返りのために、一時的に圧力計測値が上昇するためである。
従って、閉弁時間TOFFが短い場合には、下流側配管26d内の圧力が不安定な状態のときに、二次圧が計測されてしまう可能性がある。例えば、図5(A),(B)において示した比較例では、インジェクタ25に開弁指令がなされた時刻t2の直前に二次圧の計測値が著しく低下しており、このときの計測値に基づいて、開弁時間TONが決定されてしまう可能性がある。
このように、インジェクタの駆動周期Tに対して開弁時間TONが長い場合には、安定した二次圧の計測値を取得するための十分な時間を確保することが困難となる場合がある。そこで、第1のインジェクタ制御処理では、ステップS60の判定処理を実行し、所定の場合には、第1のインジェクタ制御処理から第2のインジェクタ制御処理へと移行することにより、適切な水素の供給量の制御を可能とする。具体的には、制御部60は、インジェクタ25の駆動周期Tに対する開弁時間TONの比率が所定の値(例えば85%)より大きい場合に、第1のインジェクタ制御処理から第2のインジェクタ制御処理へと移行する(ステップS60)。
図6は、制御部60が実行する第2のインジェクタ制御処理の処理手順を示すフローチャートである。制御部60は、ステップS110において、二次圧の計測を開始し、ステップS120において、インジェクタ25に開弁させる。即ち、制御部60は、インジェクタ25の開弁前後にわたる二次圧の変化を計測する。
ステップS130では、第1のインジェクタ制御処理(図2)のステップS30において決定された目標圧力値の補正処理を実行する。ここで、第1のインジェクタ制御処理において決定された目標圧力値は、二次圧の計測値が比較的低いインジェクタ25の閉弁時を基準として決定された値である。そこで、第2のインジェクタ制御処理では、この補正処理によって、目標圧力値を、インジェクタ25の開弁後における二次圧の計測値が比較的高い状態を基準とする値へと補正する。
図7は、ステップS130において実行される目標圧力値の補正処理の処理手順を示すフローチャートである。ステップS200〜S230は、目標圧力値を補正するための補正値が取得可能な状態となるまで待機するための処理である。即ち、ステップS200〜S230では、インジェクタ25の開弁後に二次圧の計測値が略階段状に増大したことが検出されるまで処理をループする。具体的には、以下のように処理が実行される。
図8(A)〜(C)はそれぞれ、ステップS200〜S220における処理の内容を説明するための説明図である。図8(A)〜(C)には、ステップS200〜S220において、制御部60が取得するグラフが図示されている。なお、これらのグラフで示されている時刻t0は、インジェクタ25に開弁指令がなされた時刻であり、時刻tcは、これらのグラフを生成する処理が実行されている現在時刻である。
ステップS200では、制御部60は、下流側圧力計測部24dから取得した計測値を時系列でプロットし、二次圧の計測値の時間変化を示すグラフを取得する(図8(A))。ステップS210では、制御部60は、ステップS200で取得したグラフに対して、移動平均などの平滑化処理を実行することによって、測定値の偏差が丸められた直線グラフを取得する(図8(B))。なお、図8(B)には、平滑化処理される前のグラフを破線で図示してある。
ステップS220では、制御部60は、ステップS210で取得したグラフを微分して、当該グラフの微分値の時間変化を示すグラフを取得する(図8(C))。制御部60は、このグラフから、微分値が変化した時刻を取得する。具体的には、インジェクタ25の開弁によって二次圧の計測値が増大しはじめた第1の変化点時刻tf1と、二次圧の計測値が略階段状に励起した第2の変化点時刻tf2とを取得することができる。
ステップS220において、第2の時刻tf2がまだ取得できなかった場合には、制御部60は、まだ二次圧の計測値が略階段状に増大していないため、補正値の取得ができないものとして、ステップS200からの処理を繰り返す(ステップS230)。また、ステップS220において、第2の時刻tf2が取得できたときには、制御部60は、補正値の取得が可能なものとして、補正値を取得するためのステップS240以降の処理を実行する。
即ち、制御部60は、二次圧の時間変化を示すグラフにおいて、インジェクタ25が開弁して二次圧の計測値が増加し始めた後に、当該グラフの勾配が示す変化率が、第1の値から第2の値へと変化する時刻を検出する。そして、そのグラフが屈曲している時刻を検出した場合に、ステップS240以降の補正値を取得するための処理を開始する。
ステップS240では、制御部60は、上流側圧力計測部24uから一次圧の計測値を取得する。ステップS250では、この一次圧の計測値に基づいて、目標圧力値を補正するための補正値を取得する。
図9(A)は、ステップS250において、目標圧力値の補正値を取得するために用いられる補正値取得用マップ63Pの一例を示す模式図である。図9(A)には、この補正値取得用マップ63Pが、横軸を一次圧の圧力値とし、縦軸を補正値とするグラフとして図示されている。
本実施例の補正値取得用マップ63Pは、一次圧が高いほど補正値が高くなる下に凸の曲線グラフとして表されている。補正値取得用マップ63Pは、実験等によって得られた一次圧と補正値との間の対応関係に基づいて予め設定されたものである。制御部60は、このマップ63Pを用いて、ステップS240で取得した一次圧の計測値Puに対する補正値Pcを取得する。
図9(B),(C)は、補正値取得用マップの他の例を説明するための説明図である。補正値取得用マップとしては、上記の一次圧の測定値Puに基づいて補正値Pcを取得するマップ63P以外に、次のようなマップを設定することも可能である。
図9(B)には、外気温検出部72によって検出された外気温の測定値Taに基づいて補正値を取得可能なマップ63Tを、図9(A)と同様なグラフにより示してある。配管内の水素の温度は、外気温の上昇に応じて高くなるため、本実施例のように、水素の圧力に基づいてその供給量を制御する場合には、外気温が高いほど補正値Pcが線形的に低くなるように、マップが設定される。
図9(C)には、電流測定部74によって検出された燃料電池10が出力する電流値IFCに基づいて補正値Pcを取得可能なマップ63Iを、図9(A)と同様なグラフにより示してある。この補正値取得用マップ63Iでは、検出された電流値IFCと補正値との間の関係が上に凸の曲線グラフとして表されるように設定されている。なお、制御部60は、これらの3つのマップ63P,63T,63Iによって得られる値を組み合わせて、目標圧力値の補正値を算出するものとしても良い。
ステップS260では、制御部60は、目標圧力値に補正値Pcを加算し、補正後目標圧力値Pctを取得する。そして、制御部60は、第2のインジェクタ制御処理(図6)へと戻り、ステップS140において、二次圧の計測値が、補正後目標圧力値Pctに到達しているか否かの判定を実行する。
図10(A)は、ステップS140における判定処理を説明するための模式図である。図10(A)には、平滑化された二次圧の時間変化を示す図8(B)と同様なグラフが図示されている。なお、図10(A)のグラフには、便宜上、補正前の目標圧力値Ptを一点鎖線で図示し、補正後目標圧力値Pctを二点鎖線で図示してある。
ステップS140の判定処理では、二次圧の計測値の偏差を丸めるために、現在時刻における二次圧の計測値と、過去に取得した二次圧の計測値とを用いて、移動平均などの平滑化処理によって、図に示すグラフを取得する。そして、当該グラフから、現在時刻tcにおける二次圧の近似値Paを取得し、補正後目標圧力値Pctと比較する。
二次圧の近似値Paが、補正後目標圧力値Pct以上である場合には、制御部60は、インジェクタ25を閉弁させる(図6のステップS150)。また、二次圧の近似値Paが、補正後目標圧力値Pctより小さい場合には、ステップS130からの処理を繰り返す。なお、この場合には、ステップS130の補正値取得処理を省略してステップS140の判定処理が繰り返されるものとしても良い。また、制御部60は、駆動周期Tに対して予め開弁時間TONの限界値を有しており、開弁時間TONがその限界値に到達したときには、インジェクタ25を閉弁するものとしても良い。
図10(B)は、ステップS140における判定処理の他の例を説明するための模式図である。図10(B)には、図10(A)と同様な、平滑化された二次圧の測定値の時間変化を示すグラフが図示されている。ここで、インジェクタ25の開弁後に略階段状に増大した後(時刻tf2以降)の二次圧の計測値は、経過時間にほぼ比例して増大する傾向にある。従って、制御部60は、その計測値の時間に対する近似的な増加率を求めた後に、その増加率に基づいて、補正後目標圧力値Pctに到達する時刻ttを算出し、その時刻ttをインジェクタ25の閉弁タイミングとして決定するものとしても良い。
即ち、この例では、インジェクタ25の開弁後の下流側圧力計測部24dによる圧力計測値は、開弁直後に圧力が急上昇する第1の期間と、第1の期間の後に圧力が緩慢に上昇する第2の期間とにわたって略逆L字形の圧力上昇を示している。そして、制御部60は、第2の期間における下流側圧力計測部24dによる圧力計測値の変化に基づいて、インジェクタ25から所望の流量の反応ガスが流出する目標流量到達タイミングを予測し、決定している。
このように、本実施例の燃料電池システム100では、制御部60は、インジェクタ25の閉弁後に二次圧の測定が正確に実行できない可能性がある場合には、インジェクタ25の閉弁前の二次圧の測定値に基づいて、インジェクタ25の閉弁タイミングを決定する。従って、インジェクタ25の閉弁後における不正確な二次圧の測定結果に基づいて、水素の供給量が制御されてしまうことを抑制できる。
ここで、インジェクタ25の閉弁後における二次圧の計測を正確にするために、駆動周期Tに対する開弁時間TONの比率が所定の値より小さくなるように、開弁時間を常に短く制御する方法がある。しかし、この方法の場合には、その短い開弁時間TONの間において水素の供給量を確保するために、インジェクタ25が大型化してしまう可能性がある。しかし、本実施例の第2のインジェクタ制御処理では、閉弁時間TOFを短縮することができるため、水素の供給量を確保のためのインジェクタ25の大型化を回避できる。
B.第2実施例:
図11は本発明の第2実施例としての第1のインジェクタ制御処理の処理手順を示すフローチャートである。図11は、ステップS65とステップS85とが追加されている点以外は、図2とほぼ同じである。なお、第2実施例における燃料電池システムの構成および第2のインジェクタ制御処理の処理手順は、第1実施例と同じである(図1,図6)。
第2実施例における第1のインジェクタ制御処理では、インジェクタ25の開弁前から、下流側圧力計測部24dによる二次圧の計測を開始する(ステップS65)。そして、ステップS80におけるインジェクタ25の閉弁後に、ステップS65〜S80の間に下流側圧力計測部24dによって取得された二次圧の時間変化に基づき、ステップS50において用いる開弁時間決定マップ62bの補正処理を実行する(ステップS85)。
図12は、ステップS85における開弁時間決定マップ62bの補正処理を説明するための模式図である。図12(A)には、ステップS65〜S80の間に取得された二次圧の時間変化を示すグラフが図示されている。なお、このグラフは、図8や図10で説明したのと同様な処理によって平滑化されている。
制御部60は、このグラフの時刻tf1から時刻tf2の間における勾配から、時刻tf1から時刻tf2の間における単位時間あたりの二次圧の増加量(以後、「第1の二次圧増加率α」と呼ぶ)を取得する。ここで、この第1の二次圧増加率αは、インジェクタ25の静的流量と比例関係にあり、インジェクタ25の静的流量の低下に伴い、その値が小さくなる。なお、「インジェクタ25の静的流量」とは、インジェクタ25を全開させたときにインジェクタ25が噴射可能な単位時間あたりの水素量を意味する。
インジェクタ25の静的流量は、インジェクタ25の経年劣化や、噴射する水素の温度上昇に伴って低下する傾向を有する。このインジェクタ25の静的流量が変化すると、インジェクタ25の開弁時間に対する水素の流出量が変化する。従って、第1の二次圧増加率αが変化している場合には、インジェクタ25の静的流量が変化しているため、その変化に応じて、開弁時間決定マップ62bが補正されることが好ましい。
図12(B)は、開弁時間決定マップ62bの補正を示す模式図である。図12(B)には、補正前の開弁時間決定マップ62bを表すグラフが破線で図示され、補正後の開弁時間決定マップ62bを表すグラフが実線で図示されている。制御部60は、第1の二次圧増加率αの変化に応じて、開弁時間決定マップ62bを表すグラフの勾配を変更する。即ち、この補正処理によって、制御部60は、インジェクタ25の静的流量が低下している場合には、それに応じて、インジェクタ25に流出させる所望の水素量を得るための開弁時間が長くなるように調整する。
図12(C)は、ステップS85における開弁時間決定マップ62bの補正処理における他の補正方法を説明するための説明図である。図12(C)には、図12(A)と同様な二次圧の時間変化を示すグラフが図示されている。ステップS85の補正処理は、時刻tf2以降の単位時間あたりの二次圧の増加量(以後、「第2の二次圧増加率β」と呼ぶ)に基づいて実行することも可能である。この第2の二次圧増加率βも、インジェクタ25の静的流量の変化に応じて変化する。
ただし、第2の二次圧増加率βは、インジェクタ25が開弁している間に燃料電池10において消費される水素量が大きくなるほど低下する傾向を有する。従って、この第2の二次圧増加率βに基づいて開弁時間決定マップ62bの補正を実行する場合には、燃料電池10が出力した電流量から、時刻tf2以降に消費された水素量を算出し、その水素の消費量に応じて、その補正量を調整することが好ましい。
このように、第2実施例の燃料電池システムによれば、インジェクタ25の開弁後の水素の噴射によって増大した二次圧の計測値に基づいて、開弁時間決定マップ62bが補正され、所望の水素流量を得るためのインジェクタ25の開弁時間が調整される。従って、より適切な水素供給量の制御が可能となる。なお、ステップS85の補正処理と同様な補正処理を、第2のインジェクタ制御処理におけるインジェクタ25の閉弁後に実行するものとしても良い。
C.第3実施例:
図13,図14はそれぞれ、本発明の第3実施例としての第1と第2のインジェクタ制御処理の処理手順を示すフローチャートである。図13は、ステップS75が追加されている点以外は、図11とほぼ同じである。図14は、ステップS135が追加されている点以外は、図6とほぼ同じである。なお、第3実施例における燃料電池システムの構成は、第2実施例の構成と同様である(図1)。
第3実施例の燃料電池システムでは、制御部60は、ステップS75,S135において、インジェクタ25の開弁後に取得した二次圧の測定値に基づいて、システムの異常を検出する。なお、制御部60は、ステップS75とステップS135とでは、それぞれ同様な処理を実行する。
図15は、ステップS75およびステップS135において実行されるシステム異常の検出処理を説明するための模式図である。図15には、図10(A)と同様な二次圧の時間変化を示すグラフが図示されている。ステップS75,S135では、制御部60は、時刻tf1における二次圧の圧力値P0と、現在時刻tcにおける二次圧の計測値の近似値Paとの間の差Piを取得する。そして、その差Piが所定の閾値より高い場合には、システム内に異常が発生していると判定し、インジェクタ25を直ちに閉弁するとともに、システムの運転を停止する。
なお、ステップS75,S135においては、具体的には、以下のようなシステム異常を検出可能である。即ち、下流側配管26dに入り込んだ異物や配管内の水分の凍結によって、下流側配管26dが閉塞してしまっている配管異常や、レギュレータ23の劣化により一次圧が著しく増大してしまっている調圧異常などである。これらの異常の場合には、いずれもインジェクタ25の開弁により二次圧が通常時よりも上昇する。
このように、第3実施例の燃料電池システムによれば、インジェクタ25の開弁によって二次圧が異常に上昇している場合には、直ちにインジェクタ25を閉弁する。従って、システム異常によって適切な水素供給量の制御が困難な状態のまま、水素の供給が継続されてしまうことを回避することができる。
D.第4実施例:
図16は、本発明の第4実施例としてのインジェクタ制御処理の処理手順を示すフローチャートである。図16は、ステップS10〜S30,S90が、第1実施例の第1のインジェクタ制御処理(図2)の処理と同様であり、ステップS110〜S150が、第1実施例の第2のインジェクタ制御処理(図6)と同様である。なお、第4実施例の燃料電池システムの構成は、第1実施例の燃料電池システム100とほぼ同じである(図1)。
第4実施例のインジェクタ制御処理では、ステップS30において目標圧力値を決定した後には、第1実施例の第2のインジェクタ制御処理と同様な処理(ステップS110〜S150)によって、インジェクタ25を制御する。そして、システムの運転が停止されるまで、ステップS10からの処理が繰り返される(ステップS90)。
即ち、第3実施例のインジェクタ制御処理によれば、インジェクタ25の閉弁タイミングは、インジェクタ25の閉弁時における二次圧に関わらず、インジェクタ25の開弁後の水素の噴射により増大した二次圧の計測値に基づいて決定される。このようなインジェクタ25の制御処理であっても、水素の供給量を適切に制御することが可能である。ただし、第1実施例では、インジェクタ25の閉弁時間を十分に確保できる場合には、燃料電池10のアノードにおける圧力に比較的近いインジェクタ25の閉弁時の二次圧に基づいて、より適切な制御が可能である。そのため、この点において、第1実施例の構成が好ましい。
E.参考例:
図17は、本発明の参考例として、二次圧を計測するための計測部の設置位置について説明するための説明図である。図17(A)は、参考例としての燃料電池システム100aの一部を示す概略図である。この燃料電池システム100aは、2つの異なる位置に設けられた圧力計測部24dA,24dBが追加されている点以外は、図1で説明した燃料電池システム100の構成とほぼ同じである。なお、図17(A)では、便宜上、燃料電池10と、アノードガス供給部20およびアノードガス循環排出部30以外の図示は省略されている。
ここで、インジェクタ25の出口の最も近い位置に設けられた下流側圧力計測部24dを、以後、「第1の二次圧計測部24d」と呼ぶ。また、下流側配管26dと水素循環用配管33との合流部の上流側に設けられた圧力計測部24dAを「第2の二次圧計測部24dA」と呼ぶ。下流側配管26dと水素循環用配管33との合流部の下流側であって、燃料電池10のアノード入口の近傍に設けられた圧力計測部24dBを「第3の二次圧計測部24dB」と呼ぶ。
図17(B)は、インジェクタ25の1駆動周期にわたる二次圧の測定値の時間変化を示すグラフである。第1ないし第3のグラフPd,PdA,PdBはそれぞれ、第1ないし第3の二次圧計測部24d,24dA,24dBによって取得された計測値をプロットして取得されたものである。
一般に、燃料電池に対する水素の供給量制御では、燃料電池により近い位置における二次圧を計測し、その計測値をフィードバックさせることが好ましい。これは、燃料電池に近い位置の計測値ほど、燃料電池のアノードにおける圧力が、より反映された値となるためである。
ここで、第3の二次圧計測部24dBは、燃料電池10に最も近い位置に設けられており、燃料電池10のアノード側における圧力がより反映された計測値の取得が可能である。しかし、第3の二次圧計測部24dBは、燃料電池10から逆流する水分に曝されやすい位置に設けられているため、劣化や凍結を生じやすい。
また、第3の二次圧計測部24dBによる圧力の計測値は、循環用ポンプ34が出力するガス(「循環ガス」とも呼ぶ)の流れの影響を受け、他の二次圧計測部24d,24dAによる計測値より不安定になりやすい傾向にある。さらに、上記実施例で説明した水素の供給量の制御処理である第1と第2のインジェクタ制御処理では、インジェクタ25の開弁に伴う略階段状の二次圧の増大を検出し、その増大した後の比較的安定的な二次圧の計測値を用いている。しかし、第3の二次圧計測部24dBでは、その略階段状の二次圧の増大の検出が困難である。
一方、第2の二次圧計測部24dAは、第1の二次圧計測部24dより、燃料電池10に近い位置に設けられている。インジェクタ25の閉弁時における計測値は特に、第2の二次圧計測部24dAの計測値の方が、第1の二次圧計測部24dの計測値より、第3の二次圧計測部24dBの計測値に近い。また、第2の二次圧計測部24dAは、第1の二次圧計測部24dと同様に、インジェクタ25の開弁に伴う略階段状の圧力の増大を検出することが容易な位置に設けられている。
従って、第2の二次圧計測部24dAの計測値を用いて、上記実施例で説明したのと同様な水素の供給量の制御を実行することも可能である。しかし、第2の二次圧計測部24dAは、水素循環用配管33の出口に近い位置に形成されているため、循環ガスに含まれる水分に曝されやすく、劣化や凍結を生じる可能性が高い。
このように、上記実施例で説明した水素の供給量制御を実行する場合には、二次圧の計測部は、第1の二次圧計測部24dと同様な位置に設けられていることが好ましい。即ち、二次圧の計測部は、インジェクタ25の開弁に伴って略階段状に増大する圧力値の検出が容易な位置であって、燃料電池10のアノードの入口や、水素循環用配管33の出口から離れた位置に設けられていることが好ましい。
F.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
F1.変形例1:
上記実施例において、水素供給配管26には、制御部60によって制御されるインジェクタ25が設けられていた。しかし、水素供給配管26には、インジェクタ25に換えて、制御部60によって開閉が制御される開閉弁が設けられるものとしても良い。ただし、インジェクタ25であれば、より精度の高い水素の供給量制御が可能である。
F2.変形例2:
上記実施例において、制御部60は、第1と第2のインジェクタ制御処理を実行することにより、水素の供給量を制御していた。しかし、制御部60は、カソードガス供給部40が、アノードガス供給部20と同様な構成を有している場合には、第1と第2のインジェクタ制御処理と同様な処理によって、酸素の供給量を制御するものとしても良い。
F3.変形例3:
上記実施例では、制御部60は、予め準備されたマップ61,62a,62b,63Pを用いて水素の供給量制御を実行していた。しかし、制御部60は、マップ61,62a,62b,63Pに換えて、同様な結果を算出可能な演算式などを用いて水素の供給量制御を実行するものとしても良い。
F4.変形例4:
上記実施例では、第2のインジェクタ制御処理において実行される目標圧力値の補正処理(図7)において、第2の変化点時刻tf2を検出するための処理が実行されていた(ステップS200〜S230)。しかし、これらの処理は省略されるものとしても良い。この場合には、制御部60は、インジェクタ25の開弁後から、予め規定された時間経過した後に、ステップS240以降の処理を実行するものとしても良い。なお、この場合の予め規定された時間は、第2の変化点時刻tf2を十分に経過することが可能であることが好ましい。また、インジェクタ25の開弁直後において圧力が急上昇する第1の期間から、圧力が緩慢に上昇する第2の期間へと移行した直後には、計測値が不安定となる時間帯があるため、その時間帯を経過した後であることが、より好ましい。
F5.変形例5:
上記実施例において、制御部60は、移動平均などの処理によって平滑化された二次圧の時間変化を示すグラフを取得していた。しかし、制御部60は、他の方法により、図8(B)や図10、図12、図15に示されたような直線グラフを取得するものとしても良い。例えば、開弁直後において圧力が急上昇する第1の期間と、第1の期間に続く圧力が緩慢に上昇する第2の期間において、それぞれ2点以上の計測値を取得し、それぞれの期間において一次関数のグラフを取得するものとしても良い。
F6.変形例6:
上記第1実施例では、インジェクタ25の閉弁時間が十分に確保できないときに、第1のインジェクタ制御処理から第2のインジェクタ制御処理へと移行していた(図2のステップS60)。しかし、第1のインジェクタ制御処理から第2のインジェクタ制御処理への移行(切り替え)は、他の条件によって適宜実行されるものとしても良い。例えば、外部負荷から所定の発電要求があった場合に、第2のインジェクタ制御処理が実行されるものとしても良い。
ここで、燃料電池10の暖気のために、燃料電池10に発電効率の低い運転を継続させ、燃料電池10の発熱量を増大させるために、燃料電池10の運転が停止してしまう限界値近傍の低流量での反応ガスの供給が実行される場合がある。この場合には、反応ガスの供給量は、より高い精度で、即応的に制御されることが好ましい。第2のインジェクタ制御処理では、インジェクタ25から水素が噴出している最中における下流側圧力計測部24dの計測値に基づき、インジェクタ25の閉弁タイミングを決定しており、より即応的にインジェクタ25が制御されている。従って、上記の燃料電池10の暖機運転を実行する場合には、第2のインジェクタ制御処理によって、水素が供給されることが好ましい。
F7.変形例7:
上記第2実施例では、第1のインジェクタ制御処理において、第1実施例と同様に、所定の場合には、第2のインジェクタ制御処理へと移行していた(ステップS60)。しかし、第2実施例における第1のインジェクタ制御処理では、ステップS60の判定処理を省略して、第2のインジェクタ制御処理への移行がなされないものとしても良い。この場合であっても、ステップS65〜S85の処理によって、インジェクタ25の開弁後に増大した二次圧の計測値に基づいて、インジェクタ25の開弁時間が調整される。
10…燃料電池
20…アノードガス供給部
21…水素タンク
22…開閉弁
23…レギュレータ
24d…下流側圧力計測部
24u…上流側圧力計測部
25…インジェクタ
26…水素供給配管
26d…下流側配管
26u…上流側配管
30…アノードガス循環排出部
31…アノードガス排出用配管
32…気液分離部
33…水素循環用配管
34…循環用ポンプ
35…アノード排水用配管
36…開閉弁
40…カソードガス供給部
41…エアコンプレッサ
42…酸素供給配管
43…開閉弁
50…カソードガス排出部
51…酸素排出配管
52…調圧弁
60…制御部
61…駆動周期決定用マップ
62a…水素量決定マップ
62b…開弁時間決定マップ
63P,63T,63I…補正値取得用マップ
72…外気温検出部
74…電流測定部
100…燃料電池システム

Claims (6)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    前記燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給部と、
    前記反応ガス供給部による反応ガスの供給量を制御する制御部と、
    を備え、
    前記反応ガス供給部は、
    前記燃料電池に接続された反応ガスのためのガス配管と、
    前記ガス配管に設けられ、前記制御部によって開閉動作が制御される開閉弁と、
    前記開閉弁の下流側に設けられた下流側圧力計測部と、
    を備え、
    前記反応ガス供給部は、前記開閉弁を開弁して反応ガスを噴射させた後に前記開閉弁を閉じる開閉動作を繰り返すことによって、反応ガスを前記ガス配管を介して前記燃料電池に供給し、
    前記制御部は、前記開閉弁を開く前に取得した前記下流側圧力計測部の計測値である開弁前圧力計測値に基づいて決定した前記開閉弁が開弁している期間である開弁時間を用いて、前記開閉弁が開閉するタイミングを表す開閉周期を決定し、前記開閉周期に基づいて前記開閉弁を開閉する第1制御を実行し、
    前記制御部は、前記開閉周期において前記開閉弁が閉じている期間である閉弁時間が所定の時間より短くなる場合には、前記開閉周期に基づいて前記開閉弁を開いた後、前記開閉弁が開かれている間に、前記開閉弁からの反応ガスの噴射によって増大した前記下流側圧力計測部による計測値である開弁後圧力計測値を取得し、前記開弁後圧力計測値に基づいて決定したタイミングで、開かれている前記開閉弁を閉じる第2制御を実行する、燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、
    前記反応ガス供給部は、前記燃料電池にアノードガスを供給するアノードガス供給部であり、
    前記開閉弁は、インジェクタを含む、燃料電池システム。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池システムであって、
    前記反応ガス供給部は、前記開閉弁の上流側に設けられた上流側圧力計測部を備え、
    前記制御部は、前記第2制御において、前記開弁後圧力計測値の変化に基づき、前記開閉弁の開弁後に前記開閉弁の下流側における反応ガスの圧力が目標圧力値に到達するタイミングを予測して、前記予測されたタイミングで前記開閉弁を閉じ、
    前記開閉弁が開いた後に、前記上流側圧力計測部が計測する反応ガスの圧力の計測値が高いほど、前記目標圧力値が大きくなるように補正する、燃料電池システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料電池システムであって、
    前記第2制御において、開弁後圧力計測値は、前記開閉弁の開弁直後に圧力が急上昇する第1の期間と、前記第1の期間の後に圧力が緩慢に上昇する第2の期間とにわたって略逆L字形の圧力上昇を示し、
    前記制御部は、前記第2制御において、前記第2の期間における前記開弁後圧力計測値の変化に基づいて、前記開閉弁から所望の流量の反応ガスが流出する目標流量到達タイミングを予測し、前記目標流量到達タイミングで前記開閉弁を閉じる、燃料電池システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料電池システムであって、さらに、
    前記制御部は、前記開閉弁の開弁時間と、前記開閉弁から流出可能な反応ガスの量との間の対応関係を予め有しており、
    前記開弁後圧力計測値の単位時間あたりの増加量が小さくなるほど、前記開弁時間に対する前記開閉弁から流出可能な反応ガスの量が小さくなるように、前記対応関係を補正し、補正後の前記対応関係を用いて、前記第1制御における前記開閉弁の開弁時間を設定する、燃料電池システム。
  6. 燃料電池と、前記燃料電池に接続された反応ガスのためのガス配管と、前記ガス配管に設けられた開閉弁とを備える燃料電池システムにおいて、前記燃料電池に供給される反応ガスの供給量を制御する方法であって、
    前記開閉弁を開弁して反応ガスを噴射させた後に前記開閉弁を閉じる開閉動作を繰り返すことによって、反応ガスを前記ガス配管を介して前記燃料電池に供給する反応ガス供給工程を備え、
    前記反応ガス供給工程は
    前記開閉弁を開く前に取得した前記開閉弁の下流側の圧力の計測値である開弁前圧力計測値に基づいて決定した前記開閉弁が開いている期間である開弁時間を用いて、前記開閉弁が開閉するタイミングを表す開閉周期を決定し、前記開閉周期に基づいて前記開閉弁を開閉する第1供給工程と、
    前記開閉周期において前記開閉弁が閉じている期間である閉弁時間が所定の時間より短くなる場合に、前記開閉周期に基づいて前記開閉弁を開いた後、前記開閉弁が開かれている間に、前記開閉弁からの反応ガスの噴射によって増大した、前記開閉弁の下流側の圧力の計測値である開弁後圧力計測値を取得し、前記開弁後圧力計測値に基づいて決定したタイミングで、開かれている前記開閉弁を閉じる第2供給工程と、
    を含む、方法。
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