JP5139506B2 - 賃金支払装置と賃金支払方法、及び賃金支払プログラム - Google Patents
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Description
したがって、従業者からの要求に応じ、既に提供した労働についての賃金の支払いを、雇用者や金融機関に負担を掛けずに、従業者に対してすぐに行うことを可能とした仕組みを提供することが出来る。
本実施形態は、通信ネットワーク上に開設された賃金支払システムサイトにて、従業者が必要な時に自ら賃金の振込を指示(承認)することで、雇用者が開設した雇用者口座又は雇用者より賃金の支払いの委任を受けた振込代行者が開設した代行者口座を管理する金融機関において、雇用者口座又は見かけ上雇用者口座となる代行者口座を介して雇用者から従業者に対して賃金の支払いを行うようにした場合を例に説明する。
また、図3は、本発明に係る賃金支払装置(以下、「本サーバ」という)を用いた本システムの実施形態の一例を示すブロック図である。符号10は本サーバを示す。
図1及び図2に示すように、本サーバ10は、従業者に対して賃金の支払いを行う雇用者が利用する雇用者端末と、雇用者より賃金の支払いを受ける従業者が利用する従業者端末と、にそれぞれ通信ネットワークNWを介して接続された装置である。
また、従業者端末20、雇用者端末30、及び代行者端末40は、図示しないが、CPU(中央処理装置)、プログラム記憶部、マウスやキーボード又はキーボタン等の入力装置、ディスプレイ等の出力装置、OS(オペレーティング・システム)、WWWブラウザ、等を有する。
本サーバ10は、図3に示すように、基本的に、従業者振込処理情報データベース(DB)1と、振込情報生成部11と、振込情報記憶部12と、振込情報更新部13と、従業者承認要求部14と、振込実行指示部15と、を少なくとも有している。また、本サーバ10は、必要に応じて、賃金計算情報テーブル(TB)1と、賃金算出部16と、雇用者承認要求部17と、を有するものとしても良い。また、本サーバ10は、勤怠情報生成テーブル(TB)2と、勤怠情報生成部18と、をさらに有するものとしても良い。また、本サーバ10は、雇用者振込処理情報データベース(DB)2をさらに有するものとしても良い。さらに、本サーバ10は、残高情報データベース(DB)3と、残高情報更新部19と、をさらに有するものとしても良い。
また、本プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体(以下、「本記録媒体」という。)を用いれば、図示しないコンピュータを本サーバ10と同様に機能させることができる。すなわち、図示しないコンピュータが、本記録媒体から本プログラムを読み取り、それを実行することで、本方法を実現することができる。
ここで、振込先情報とは、振込先を特定する情報をいい、たとえば金融機関番号、金融機関名、支店番号、支店名、口座番号、口座名といった振込処理に必要な情報を挙げることができる。また、振込先情報には、従業者が開設した金融機関において振込処理に必要な情報の他、従業者が指定する第三者が開設した金融機関において振込処理に必要な情報であっても良い。なお、従業者が指定する第三者とは、従業者が商品やサービス、電子マネー等を購入することで代金の支払先となる、たとえば店舗やクレジットカード会社等をいう。したがって、従業者が事前に所望の振込先情報を複数登録して(記憶させて)おけば、振込指示を行なう際に、適宜振込先を選択すると共に、選択された振込先にいくら振り込むのか振込額を分けて設定することができる。
たとえば、図4に示す従業者振込処理情報データベースでは、従業者IDをインデックスとして、振込先情報1、振込先情報2、振込先情報3・・・といった複数の振込先情報を1レコードとしてデータベースを構成することを示している。
ここで、振込元情報とは、振込元を特定する情報をいい、たとえば金融機関番号、金融機関名、支店番号、支店名、口座番号、口座名、といった振込処理に必要な情報を挙げることができる。また、振込元情報には、雇用者が開設した金融機関において振込処理に必要な情報の他、雇用者より賃金の支払いの委任を受けた振込代行者が開設した金融機関において振込処理に必要な情報も含まれる。なお、振込代行者の場合の振込元情報には、賃金の支払いの委任を行なった雇用者名を振込依頼者名として含める。したがって、雇用者また振込代行者が事前に所望の振込元情報を登録して(記憶させて)おけば、当該振込元情報が金融機関へ通知され、金融機関は振込元情報に基づいて振込処理を実施することになる。
たとえば、図5に示す雇用者振込処理情報データベースでは、雇用者IDをインデックスとして、振込元情報を1レコードとしてデータベースを構成することを示している。
ここで、残高額とは、金融機関に開設した雇用者口座又は代行者口座に実際に預金されている額の他、雇用者を対象として金融機関側にて設定された与信枠に基づいて算定された貸出額をいう。
たとえば、図6に示す残高情報データベースでは、雇用者IDをインデックスとして、残高情報を1レコードとしてデータベースを構成することを示している。
ここで、従業者の勤務区分とは、たとえば平日・休日、朝・昼・夜・深夜といった勤務時間帯による時給を示す区分をいう。なお、勤怠情報から従業者ごとに賃金を計算するために必要な条件はこれに限定されず、任意に設定することができる。
たとえば、図7に示す賃金計算情報テーブルでは、従業者IDと、朝時給情報、昼時給情報、夜時給情報、深夜時給情報、時間外賃金情報、税金控除情報、保険控除情報を関連付けて構成することを示している。
たとえば、図8に示す勤怠情報生成テーブルでは、1時間ごとに勤務時間帯区分を関連付けて構成することを示している。なお、出退勤情報から従業者ごとに勤怠情報を生成するのに必要な条件はこれに限定されず、任意に設定することができる。
この振込情報生成部11にて生成された振込情報は、振込情報記憶部12又は振込情報更新部13へ送信される。
すなわち、賃金支払承認情報受信部11aが、雇用者端末30より、従業者IDと、従業者に対して支払う賃金の振込額と、従業者への賃金支払に同意する雇用者の承認情報と、を含む賃金支払承認情報を受信する処理を行なう。
引き続き、賃金支払承認情報処理部11bが、従業者IDと、振込額と、を少なくとも含む振込情報を生成する処理を行なう。
この振込情報生成部11にて生成された振込情報は、振込情報記憶部12又は振込情報更新部13へ送信される。
すなわち、賃金支払承認情報受信部11aが、代行者端末40より、従業者IDと、従業者に対して支払う賃金の振込額と、雇用者IDと、従業者への賃金支払に同意する雇用者の承認情報と、を含む賃金支払承認情報を受信する処理を行なう。
引き続き、賃金支払承認情報処理部11bが、従業者IDと、振込額と、を少なくとも含む振込情報を生成する処理を行なう。
この場合、振込情報生成部11では、賃金支払承認情報受信部11aが、雇用者端末30より、従業者IDと、従業者に対して支払う賃金の振込額と、従業者への賃金支払に同意する雇用者の承認情報と、雇用者IDと、を含む賃金支払承認情報を受信する処理を行なう。
そして、賃金支払承認情報処理部11bが、従業者IDと、振込額と、雇用者IDと、を含む振込情報を生成する処理を行なう。
また、振込情報記憶部12は、従業者IDと互いに関連付けてさらに雇用者IDを記憶する機能を有している。
たとえば、図9に示す振込情報記憶部では、従業者IDと、振込額情報と、雇用者IDと、を関連付けて構成することを示している。
この振込情報更新部13にて更新された振込額情報は、振込情報記憶部12へ送信される。
すなわち、振込情報確認部13aが、振込情報生成部11での振込情報の生成に応じ、振込情報記憶部12を参照して新たに生成された振込情報に含まれる従業者IDに基づいて既存の振込情報を特定する処理を行なう。
引き続き、振込額加算部13bが、既存の振込情報に含まれる振込額と、新たに生成された振込情報に含まれる振込額とを加算集計して振込額を更新する処理を行なう。
すなわち、振込要求情報受信部14aが、従業者端末20より、従業者IDと共に、賃金の支払いを求める振込要求情報を受信する処理を行なう。
次いで、振込要求情報特定部14bが、振込情報記憶部12を参照して振込要求情報に含まれる従業者IDに基づき振込額を特定すると共に、従業者振込処理情報DB1を参照して従業者IDに基づき振込先情報を特定する処理を行なう。
そして、振込実行情報送信部14eが、特定した振込額及び振込先情報を含む振込実行情報を従業者端末20へ送信して従業者による振込実行の承認を求める処理を行なう。
すなわち、振込要求情報受信部14aが、従業者端末20より、従業者IDと共に、賃金の支払いを求める振込要求情報を受信する処理を行なう。
次いで、振込要求情報特定部14bが、振込情報記憶部12を参照して振込要求情報に含まれる従業者IDに基づき振込情報を特定すると共に、従業者振込処理情報DB1を参照して従業者IDに基づき振込先情報を特定する処理を行なう。
引き続き、残高情報確認部14dが、特定した振込情報に含まれる振込額を抽出すると共に、残高情報DB3を参照して残高額を抽出し、振込額と残高額との大きさを比較して残高額が大きい場合に、引き続き振込先情報を特定する処理を行なう。
そして、振込実行情報送信部14eが、特定した振込情報及び振込先情報を含む振込実行情報を従業者端末20へ送信して従業者による振込実行の承認を求める処理を行なう。
すなわち、振込要求情報受信部14aが、従業者端末20より、従業者IDと共に、賃金の支払いを求める振込要求情報を受信する処理を行なう。
次いで、振込要求情報特定部14bが、振込情報記憶部12を参照して従業者IDに基づき振込情報を特定すると共に、従業者振込処理情報DB1を参照して従業者IDに基づき記憶されている振込先情報の数を確認する処理を行なう。
引き続き、振込先選択要求情報生成部14cが、振込先情報の数が複数ある場合に、従業者IDに基づき記憶されている複数の振込先情報の中から1つを特定することが可能な振込先選択要求情報を生成し、特定した振込情報及び生成した振込先選択要求情報を振込実行情報として従業者端末20へ送信する処理を行なう。
次いで、振込要求情報特定部14bが、従業者振込処理情報DB1を参照して振込先選択情報に基づき振込先情報を抽出する処理を行なう。
引き続き、振込先選択要求情報生成部14cが、抽出した振込先情報を含む振分額指定要求情報を生成する処理を行なう。
そして、振込実行情報送信部14eが、特定した振込情報及び生成した振込先選択要求情報を振込実行情報として従業者端末20へ送信して従業者による振込実行の承認を求める処理を行なう。
引き続き振込先選択要求情報生成部14cが、再度、従業者振込処理情報DB1を参照して従業者IDに基づき記憶されている複数の振込先情報の中から1つを特定することが可能な振込先選択要求情報を生成する処理を行なう。
そして、振込実行情報送信部14eが、振込残額情報及び生成した振込先選択要求情報を振込実行情報として従業者端末20へ送信して従業者による振込実行の承認を求める処理を行なう。
ここで、金融機関に対する振込実行指示とは、従業者によって承認された振込実行情報を金融機関端末50へ送信することをいい、振込実行情報には、振込額を含む振込情報と、振込先情報とが含まれている。なお、振込実行情報には、振込元情報を含めるものとしても良い。すなわち、雇用者が自ら開設した雇用者口座を介して賃金の支払いを行なう場合のように、振込元情報が不変であり、金融機関側に振込元情報の登録が可能である場合は、事前に金融機関側に振込元情報の登録を行うことで、振込実行情報に振込元情報を含めて送信することは不要である。一方、雇用者より賃金の支払いの委任を受けた振込代行者が開設した代行者口座を介して賃金の支払いを行なう場合のように、振込元情報に変更があり、金融機関側に振込元情報を登録することができない場合は、振込実行情報に振込元情報を含めて送信することを要する。
すなわち、振込実行承認情報受信部15aが、従業者承認要求部14での振込実行情報の送信に応じ、従業者端末20より、振込実行情報と共に、振込実行に同意する従業者の振込実行承認情報を受信する処理を行なう。
そして、振込情報送信部15dが、金融機関に対する振込実行指示として前記振込実行情報を金融機関端末50に対して送信する処理を行なう。
すなわち、振込実行承認情報受信部15aが、従業者端末20より、振込実行に同意する従業者の振込実行承認情報を受信する処理を行なう。
引き続き振込元情報特定部15bが、雇用者振込処理情報DB4を参照して承認が得られた振込実行情報に含まれる雇用者IDに基づいて振込元情報を特定する処理を行なう。
そして、振込情報送信部15dが、特定した振込元情報を含む振込実行情報を金融機関端末50へ送信する処理を行なう。
すなわち、振込実行承認情報受信部15aが、従業者端末20より、振込額を指定する振分額情報を含む、振込実行に同意する従業者の振込実行承認情報を受信する処理を行なう。
引き続き振込情報比較部15cが、振込情報記憶部12を参照して従業者IDに基づき振込情報を特定してその振込額情報を抽出し、受信した振分額と抽出した振込額との大きさを比較して振分額の大きさが振込額の大きさ以下である場合、振込実行承認情報に含まれる振込先情報を特定する処理を行なう。
そして、振込情報送信部15dが、特定した振込先情報及び振分額を振込実行情報として金融機関端末50へ送信する処理を行なう。
この際、賃金算出部16は、勤怠情報受信部16aと、勤怠情報処理部16bと、から構成されるものとすることができる。
すなわち、勤怠情報受信部16aが、従業者IDを含む従業者の勤怠情報を受信する処理を行なう。
そして、勤怠情報処理部16bが、賃金計算情報TB1を参照して従業者に対して支払う賃金を算出する処理を行なう。
すなわち、出退勤情報受信部18aが、従業者IDを含む出退勤情報を受信する処理を行なう。
そして、出退勤情報処理部18bが、勤怠情報生成TB2を参照して従業者の勤怠情報を生成する処理を行なう。
すなわち、振込処理完了情報受信部19aが、振込実行指示部15での振込実行情報の送信に応じ、金融機関端末50より、雇用者IDと、振込実行後の残高額と、を含む振込処理完了情報を受信する処理を行なう。
そして、残高情報書換部19bが、雇用者IDに基づいて残高情報DB3に記憶する雇用者の残高額を最新の残高額に書き換える処理を行なう。
そうすると雇用者端末30は、従業者の出退勤時刻を取得する(1.参照)。
雇用者端末30は、従業者の出退勤時刻から勤怠情報を生成する(2.参照)。
引き続き雇用者端末30は、生成した勤怠情報から従業者の労働に対する賃金を算出する(3.参照)。
そして、雇用者端末30は、算出した賃金の支払を承認し、賃金支払承認情報を本サーバ10へ送信する(4.参照)。
引き続き本サーバ10は、受信した賃金支払承認情報に基づき振込情報を生成し、振込情報記憶部に一時的に記憶する(6.参照)。
また、本サーバ10は、新たな賃金支払承認情報の受信に応じて振込情報を更新する(7.参照)。
本サーバ10は、従業者端末20より送信された振込実行情報を受信する(9.参照)。
そして、本サーバ10は、振込実行情報を金融機関端末50へ送信することで、賃金の振込指示を金融機関に対して行う(10.参照)。
したがって、従業者は自分の口座から賃金を引き出すことが可能となる。
また、金融機関端末50は、本サーバ10からの振込実行情報の送金による賃金の振込指示に応じ、振込結果を本サーバ10へ送信する(C.参照)。この振込結果とは、賃金の振込が行えたことを通知する(OK)情報や、賃金の振込が行えなかったことを通知する(NG)情報であり、賃金の振込が行えなかった場合、その原因を含めて通知する。賃金の振込が行えなかった場合の原因としては、口座番号ミス、支店番号ミス、指定された人(従業者)が存在しない、金額が制限を越えている(たとえば1日10万円以上稼いでいる場合振込できなくする)といったものを挙げることができる。
また、従業者端末20は、本サーバ10に対して勤務実績、賃金、支払済金額、残高等といった情報の閲覧を求めることに応じて、これら情報を取得し、閲覧を行なう(E1.参照)。
一方、雇用者端末30も、本サーバ10に対して勤務実績、賃金、支払済金額、残高等といった情報の閲覧を求めることに応じて、これら情報を取得し、閲覧を行なう(E2.参照)。
そして、雇用者端末30はさらに、社会保険、税金等の変更による正規給与支払額と実質振込金額の差分を算出し、翌月調整金額として調整・補正する(F.参照)。
そうすると雇用者端末30は、従業者の出退勤時刻を取得する(21.参照)。
雇用者端末30は、従業者の出退勤時刻から勤怠情報を生成する(22.参照)。
引き続き雇用者端末30は、生成した勤怠情報から従業者の労働に対する賃金を算出する(23.参照)。
そして、雇用者端末30は、算出した賃金の支払を承認し、賃金支払承認情報を代行者端末40へ送信する(24.参照)。
引き続き代行者端末40は、受信した賃金支払承認情報を本サーバ10へ送信する(26.参照)。
本サーバ10は、代行者端末40より送信された賃金支払承認情報を受信する(27.参照)。
引き続き本サーバ10は、受信した賃金支払承認情報に基づき振込情報を生成し、振込情報記憶部に一時的に記憶する(28.参照)。
また、本サーバ10は、新たな賃金支払承認情報の受信に応じて振込情報を更新する(29.参照)。
本サーバ10は、従業者端末20より送信された振込実行情報を受信する(31.参照)。
そして、本サーバ10は、振込実行情報を金融機関端末50へ送信することで、賃金の振込指示を金融機関に対して行う(32.参照)。
したがって、従業者は自分の口座から賃金を引き出すことが可能となる。
また、金融機関端末50は、本サーバ10からの振込実行情報の送金による賃金の振込指示に応じ、振込結果を本サーバ10へ送信する(C.参照)。この振込結果とは、賃金の振込が行えたことを通知する(OK)情報や、賃金の振込が行えなかったことを通知する(NG)情報であり、賃金の振込が行えなかった場合、その原因を含めて通知する。賃金の振込が行えなかった場合の原因としては、口座番号ミス、支店番号ミス、指定された人(従業者)が存在しない、金額が制限を越えている(たとえば1日10万円以上稼いでいる場合振込できなくする)といったものを挙げることができる。
また、従業者端末20は、本サーバ10に対して勤務実績、賃金、支払済金額、残高等といった情報の閲覧を求めることに応じて、これら情報を取得し、閲覧を行なう(E1.参照)。
一方、雇用者端末30も、本サーバ10に対して勤務実績、賃金、支払済金額、残高等といった情報の閲覧を求めることに応じて、これら情報を取得し、閲覧を行なう(E2.参照)。
そして、雇用者端末30はさらに、社会保険、税金等の変更による正規給与支払額と実質振込金額の差分を算出し、翌月調整金額として調整・補正する(F.参照)。
<第1の実施の形態>
まず、第1の実施の形態として実行される方法の詳細な一例を図10に基づき説明する。図10は、本発明の第1の実施の形態に係る賃金支払方法の詳細な処理の流れを示すシーケンス図である。
本実施の形態では、本サーバ10が、従業者による雇用者に対しての労働の提供が完了(勤務が終了)するごとに、雇用者端末30又は代行者端末40(以下、「雇用者端末30等」という)より、従業者の労働に対して算出した賃金の支払を承認する賃金支払承認情報を受信して振込情報を生成する。その後、従業者が必要な時に自分で賃金の振込を指示(承認)することで、本サーバ10が、従業者端末20より振込実行情報を受信する。そして、本サーバ10が、前記振込実行情報を金融機関端末50へ送信することで、雇用者が開設した雇用者口座又は振込代行者が開設した代行者口座を管理する金融機関において、雇用者口座又は見かけ上雇用者口座となる代行者口座を介して雇用者から従業者に対して賃金の支払いを行うようにした場合について説明する。
次に、雇用者端末30等は、従業者の勤務が終了した後、従業者IDと、従業者に対して支払う賃金の振込額と、従業者への賃金支払に同意する雇用者の承認情報と、必要に応じて雇用者IDを含む賃金支払承認情報を本サーバ10へ送信する((10)参照)。なお、必要に応じてとは、賃金支払承認情報を代行者端末40より受信した場合、従業者に対して賃金の支払いを行うことを委任(依頼)した雇用者の特定が必要になるので、この場合は雇用者IDを含むことを意味し、以下同様とする。
引き続き本サーバ10は、従業者IDと、振込額と、必要に応じて雇用者IDを含む振込情報を生成する((30)参照)。
そして、本サーバ10は、生成した振込情報を、従業者IDと、振込額と、必要に応じて雇用者IDと、を互いに関連付けて振込情報記憶部12に記憶する((40)参照)。
本サーバ10は、雇用者端末30等より送信された賃金支払承認情報を受信する((60)参照)。
引き続き本サーバ10は、従業者IDと、振込額と、を少なくとも含む振込情報を生成する((70)参照)。
そして、本サーバ10は、更新された振込額を、従業者IDと、必要に応じて雇用者IDと、を互いに関連付けて振込情報記憶部12に記憶する((90)参照)。
従業者は賃金支払システムサイトを訪問し、事前に付与されたユーザIDと、事前に設定したパスワードを入力し、ログインする。なお、ログイン中、従業者IDは一時的に記憶されている。
賃金支払システムログイン画面100にて「ログイン」ボタン108を選択すると、認証の結果、会員登録されていることが認められログインすることで、引き続きメニュー選択画面が従業者端末20のディスプレイに表示される。
これにより、従業者端末20は、従業者IDと共に、賃金の支払いを求める振込要求情報を本サーバ10へ送信する((100)参照)。
本サーバ10は、従業者端末20より送信された振込要求情報を受信する((110)参照)。
次いで、本サーバ10は、振込情報記憶部12を参照して従業者IDに基づき振込額を特定すると共に、従業者振込処理情報DB1を参照して従業者IDに基づき振込先情報を特定する((120)参照)。
引き続き本サーバ10は、特定した振込額と振込先情報、必要に応じて雇用者IDを含む振込実行情報を従業者端末20へ送信して従業者による振込実行の承認を求める((130)参照)。
すなわち、従業者端末20のディスプレイに表示されたメニュー選択画面110にて「振込」ボタン114を選択すると、引き続き振込実行承認画面が従業者端末20のディスプレイに表示される。
これにより、従業者端末20は、振込実行に同意する従業者の振込実行承認情報を本サーバ10へ送信する((150)参照)。
そして、本サーバ10は、振込実行情報を金融機関端末50へ送信することで、振込実行情報に基づく賃金の振込指示を金融機関に対して行う((170)参照)。
また、本発明では、本サーバ10における雇用者端末30等から送信される賃金支払承認情報の受信に先立ち、雇用者端末30等から勤怠情報を受信し、本サーバ10において従業者に対して支払う賃金の振込額を計算した後、雇用者端末30に対して従業者への賃金支払に同意する雇用者側の承認を求めるようにすることもできる。すなわち、上述した第1の実施の形態とは、賃金支払承認情報の受信前に、勤怠情報を受信し、従業者に対して支払う賃金の振込額を計算する点が異なる。
図14は、本発明の第2の実施の形態に係る賃金支払方法において勤怠情報から賃金支払承認情報を受信する場合の流れの一例を示すシーケンス図である。
なお、本実施の形態以降においては、先に説明した第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明する。したがって、上記第1の実施の形態と同様の構成部分の説明は省略し、特に説明しない限り同じであるものとする。
また、本サーバ10は、勤怠情報から従業者ごとに賃金を計算するために必要な条件を記憶した賃金計算情報TB1に記憶しておく((B)参照)。
引き続き本サーバ10は、賃金計算情報TB1を参照して従業者に対して支払う賃金を算出する((B20)参照)。
そして、本サーバ10は、従業者IDと、従業者に対して支払う賃金の振込額と、を含む賃金支払情報を雇用者端末30等へ送信し、従業者への賃金支払に同意する雇用者側の承認を求める((B30)参照)。なお、賃金支払情報が代行者端末40へ送信された場合、賃金支払情報は、代行者端末40より雇用者端末30へさらに送信され、従業者への賃金支払に同意する雇用者側の承認が求められるものとなる。
引き続き雇用者端末30等は、従業者への賃金支払に同意し、賃金支払情報を承認する情報の入力を受け付ける((B50)参照)。
そして、雇用者端末30等は、従業者に対して支払う賃金の振込額と、従業者への賃金支払に同意する雇用者の承認情報と、を含む賃金支払承認情報を本サーバ10へ送信する((10)参照)。なお、雇用者端末30が代行者端末40より前記承認を求められた場合、従業者への賃金支払に同意する雇用者の承認情報は、これと逆の経路を辿り、雇用者端末30から代行者端末40へ送信され、そして、代行者端末40から本サーバ10へ送信されるものとなる。
また、本発明では、本サーバ10において雇用者端末30から送信される賃金支払承認情報の受信に先立ち、雇用者端末30等から出退勤情報を受信し、本サーバ10において出退勤情報から従業者ごとに勤怠情報を生成すると共に、従業者に対して支払う賃金の振込額を計算した後、雇用者端末30に対して従業者への賃金支払に同意する雇用者側の承認を求めるようにすることもできる。すなわち、上述した第2の実施の形態とは、勤怠情報の代わりに出退勤情報を受信する点が異なり、上述した第1の実施の形態とは、賃金支払承認情報の受信前に、出退勤情報を受信し、勤怠情報を生成した後、従業者に対して支払う賃金の振込額を計算する点が異なる。
図15は、本発明の第3の実施の形態に係る賃金支払方法において出退勤情報から勤怠情報を生成する場合の流れの一例を示すシーケンス図である。
まず、本サーバ10は、従業者IDと、振込先情報と、を互いに関連付けて従業者振込処理情報DB1に記憶しておく((A)参照)。
また、本サーバ10は、勤怠情報から従業者ごとに賃金を計算するために必要な条件を賃金計算情報TB1に記憶しておく((B)参照)。
さらに、本サーバ10は、出退勤情報から従業者ごとに勤怠情報を生成するのに必要な条件を勤怠情報生成TB2に記憶しておく((C)参照)。
引き続き本サーバ10は、勤怠情報生成TB2を参照して従業者の勤怠情報を生成する((C20)参照)。
その後、本サーバ10は、上述した第2の実施の形態と同様に、賃金計算情報TB1を参照して従業者に対して支払う賃金を算出する((B20)参照)。
そして、本サーバ10は、従業者IDと、従業者に対して支払う賃金の振込額と、を含む賃金支払情報を雇用者端末30へ送信し、従業者への賃金支払に同意する雇用者側の承認を求め、雇用者端末30より送信された賃金支払承認情報を受信し、以後、上述した第1の実施の形態と同様の流れとなる。
また、本発明では、本サーバ10において複数の雇用者がそれぞれ利用する各雇用者端末30から送信される賃金支払承認情報の受信し、各従業者に対して賃金の支払を行なうようにすることもできる。すなわち、上述した第1の実施の形態とは、振込元(雇用者)を特定して各従業者に対して賃金の支払を行なう点が異なる。
図16は、本発明の実施の形態に係る賃金支払方法において複数の振込元(雇用者)がいる場合の流れの一例を示すシーケンス図である。
まず、本サーバ10は、従業者IDと、振込先情報と、を互いに関連付けて従業者振込処理情報DB1に記憶しておく((A)参照)。
また、本サーバ10は、雇用者IDと、振込元情報と、を互いに関連付けて雇用者振込処理情報DB2に記憶しておく((D)参照)。
本サーバ10は、雇用者端末30等より送信された雇用者IDを含む賃金支払承認情報を受信する((D20)参照)。
引き続き本サーバ10は、従業者IDと、振込額と、雇用者IDを含む振込情報を生成する((D30)参照)。
そして、本サーバ10は、生成した振込情報を、従業者IDと、振込額と、雇用者IDと、を互いに関連付けて振込情報記憶部12に記憶する((D40)参照)。
本サーバ10は、雇用者端末30等より送信された雇用者IDを含む賃金支払承認情報を受信する((D60)参照)。
その後、振込情報を生成し、振込情報を更新し、更新された振込情報を振込情報記憶部12に記憶する処理は、上述した第1の実施の形態と同様である。
さらに、従業者端末20が、本サーバ10より送信された振込実行情報を受信し、振込実行に同意する従業者の振込実行承認情報を本サーバ10へ送信する処理もまた、上述した第1の実施の形態と同様である。
引き続き本サーバ10は、雇用者振込処理情報DB2を参照して承認が得られた振込実行情報に含まれる雇用者IDに基づいて振込元情報を特定する((D170)参照)。
そして、本サーバ10は、特定した振込元情報を含む振込実行情報を金融機関端末50へ送信することで、振込実行情報に基づく賃金の振込指示を金融機関に対して行う((D170)参照)。
まず、図17に示されるように、勤怠情報生成部18が、出退勤情報受信部18aにて、従業者IDを含む出退勤情報を受信したか否か判断する(S11)。
その結果、勤怠情報生成部18が、出退勤情報を受信した場合(Y)、引き続き勤怠情報生成部18が、出退勤情報処理部18bにて、勤怠情報生成TB2を参照して従業者の勤怠情報を生成する(S12)。勤怠情報生成部18は、生成した勤怠情報を賃金算出部16へ送信する。
その結果、賃金算出部16が、勤怠情報を受信した場合(Y)、引き続き賃金算出部16が、勤怠情報処理部16bにて、賃金計算情報TB1を参照して従業者に対して支払う賃金を算出する(S14)。賃金算出部16は、算出した賃金の振込額情報を雇用者承認要求部17へ送信する。
その後、振込情報生成部11が、賃金支払承認情報受信部11aにて、従業者IDと、従業者に対して支払う賃金の振込額と、従業者への賃金支払に同意する雇用者の承認情報と、必要に応じて雇用者IDを含む賃金支払承認情報を雇用者端末30より受信したか否か判断する(S16)。
一方、賃金算出部16が、勤怠情報を受信していない場合(N)もまた、次に、振込情報生成部11が、賃金支払承認情報受信部11aにて、従業者IDと、従業者に対して支払う賃金の振込額と、従業者への賃金支払に同意する雇用者の承認情報と、を含む賃金支払承認情報を受信したか否か判断する(S16)。
一方、振込情報生成部11が、賃金支払承認情報を受信していない場合(N)、次に、従業者承認要求部14が、振込要求情報受信部14aにて、従業者端末20より、従業者IDと共に、賃金の支払いを求める振込要求情報を受信したか否か判断する(S21)。
引き続き、振込情報更新部13が、振込額加算部13bにて、既存の振込情報に含まれる振込額と、新たに生成された振込情報に含まれる振込額とを加算集計して振込額を更新する(S19)。振込情報更新部13は、更新した振込情報を振込情報記憶部12へ送信する。
そして、振込情報記憶部12が、更新された振込情報を、従業者IDと、振込額と、必要に応じて雇用者IDと、を互いに関連付けて記憶する(S20)。
一方、従業者承認要求部14が、振込要求情報を受信していない場合(N)、そのまま本サーバ10での一連の動作は終了(エンド)する。
引き続き従業者承認要求部14は、振込要求情報特定部14bにて、振込額と振込先情報を含む振込実行情報を生成する(S24)。
そして、従業者承認要求部14は、振込実行情報送信部14eにて、生成した振込実行情報を従業者端末20へ送信して従業者による振込実行の承認を求める(S25)。
その結果、振込実行指示部15が、振込実行承認情報を受信した場合(Y)、引き続き振込実行指示部15が、振込元情報特定部15bにて、雇用者振込処理情報DB4を参照して承認が得られた振込実行情報に含まれる雇用者IDに基づいて振込元情報を特定し、抽出する(S27)。
一方、振込実行指示部15が、振込実行承認情報を受信していない場合(N)、そのまま本サーバ10での一連の動作は終了(エンド)する。
これにより、本サーバ10での一連の動作は終了(エンド)する。
また、本発明では、金融機関において振込処理が可能か否か確認した後、金融機関に対して振込実行指示を行なうようにすることもできる。すなわち、上述した第1の実施の形態とは、振込を実施する雇用者又は振込代行者の口座残高を確認してから、従業者に対して賃金の支払を行なう点が異なる。
以下、その処理についての一例を図19に基づき説明する。
図19は、本発明の実施の形態に係る賃金支払方法において振込実施可能な口座残高を確認する場合の流れを示すシーケンス図である。
また、本サーバ10は、雇用者IDと、残高情報と、を互いに関連付けて残高情報DB3に記憶しておく((E)参照)。
そして、雇用者端末30が、従業者の勤務が終了した後、従業者に対して支払う賃金の振込額と、従業者への賃金支払に同意する雇用者の承認情報と、を含む賃金支払承認情報を本サーバ10へ送信する((10)参照)処理から、本サーバ10が、振込実行情報を金融機関端末50へ送信することで、振込実行情報に基づく賃金の振込指示を金融機関に対して行う((170)参照)処理までは、上述した第1の実施の形態と同様とする。
引き続き金融機関端末50は、雇用者IDと、振込実行後の残高額情報と、を含む振込処理完了情報を本サーバ10へ送信する((E20)参照)。
引き続き本サーバ10は、雇用者IDに基づいて残高情報DB3に記憶する雇用者の残高額を最新の残高額に書き換えて更新する((E40)参照)。
その後、雇用者端末30が、雇用者IDを含む賃金支払承認情報を本サーバ10へ送信し、本サーバ10が、雇用者端末30より送信された雇用者IDを含む賃金支払承認情報を受信して振込情報を生成し、振込情報を更新し、更新された振込情報を振込情報記憶部12に記憶する処理は、上述した第1の実施の形態と同様である。
また、従業者端末20が振込要求情報を本サーバ10へ送信処理もまた、上述した第1の実施の形態と同様である。
引き続き本サーバ10は、振込情報記憶部12を参照して従業者IDに基づき振込情報を特定する((E120)参照)。
次いで、本サーバ10は、特定した振込情報に含まれる振込額情報を抽出する((E121)参照)。
また、本サーバ10は、残高情報DB3を参照して残高額情報を抽出する((E122)参照)。
さらに、本サーバ10は、振込額と残高額との大きさを比較する((E123)参照)。
一方、本サーバ10は、比較の結果、振込額が残高額より大きいと判断した場合、引き続き振込先情報を特定して振込不可情報を従業者端末20及び雇用者端末30へ送信し、振込処理が行なえないことを通知する((E130B)参照)。
その後、本サーバ10が、振込実行情報を金融機関端末50へ送信することで、振込実行情報に基づく賃金の振込指示を金融機関に対して行い((170)参照)、以後、上述した本第5の実施の形態を繰り返す。
まず、振込実行情報を金融機関端末50へ送信することで、振込実行情報に基づく賃金の振込指示を金融機関に対して行う(S28)処理までは、図18に示す処理と同様である。
次いで、残高情報更新部19が、残高情報書換部19bにて、雇用者IDに基づいて残高情報DB3に記憶する雇用者の残高額を最新の残高額に書き換え更新する(S30)。
その結果、従業者承認要求部14が、振込要求情報を受信した場合(Y)、引き続き従業者承認要求部14が、振込要求情報特定部14bにて、振込情報記憶部12を参照して振込要求情報に含まれる従業者IDに基づき振込情報を特定すると共に、従業者承認要求部14が、残高情報確認部14dにて、特定した振込情報から振込額を抽出する(S32)。
一方、従業者承認要求部14が、振込要求情報を受信していない場合(N)、そのまま本サーバ10での一連の動作は終了(エンド)する。
引き続き従業者承認要求部14が、残高情報確認部14dにて、振込額と残高額との大きさを比較し、振込額の方が小さいか否か判断する(S34)。
その結果、従業者承認要求部14が、振込額の方が小さいと判断した場合(Y)、引き続き振込要求情報特定部14bにて、従業者振込処理情報DB1を参照して従業者IDに基づき振込先情報を特定し、抽出する(S35)。
そして、従業者承認要求部14は、振込実行情報送信部14eにて、生成した振込実行情報を従業者端末20へ送信して従業者による振込実行の承認を求める(S37)。
次いで、従業者承認要求部14は、振込要求情報特定部14bにて、振込処理が行なえないことを通知する振込不可情報を生成する(S42)。
そして、従業者承認要求部14は、振込実行情報送信部14eにて、生成した振込不可情報を従業者端末20及び雇用者端末30へ送信し、雇用者には残高不足を示唆して資金の振込みを求める(S43)。
その結果、振込実行指示部15が、振込実行承認情報を受信した場合(Y)、引き続き振込実行指示部15が、振込元情報特定部15bにて、雇用者振込処理情報DB4を参照して承認が得られた振込実行情報に含まれる雇用者IDに基づいて振込元情報を特定し、抽出する(S39)。
一方、振込実行指示部15が、振込実行承認情報を受信していない場合(N)、そのまま本サーバ10での一連の動作は終了(エンド)する。
そして、振込実行指示部15が、振込情報送信部15dにて、振込元情報を含む振込実行情報を金融機関端末50へ送信することで、振込実行情報に基づく賃金の振込指示を金融機関に対して行う(S40)。
これにより、本サーバ10での一連の動作は終了(エンド)する。
また、本発明では、従業者が賃金の振込先を指定することもできる。すなわち、上述した第1の実施の形態とは、振込先を分けて賃金の振込を行なう点が異なる。
以下、その処理についての一例を図22に基づき説明する。
図22は、本発明の実施の形態に係る賃金支払方法において振込先を分ける場合の流れを示すシーケンス図である。
そして、雇用者端末30が、従業者の勤務が終了した後、従業者に対して支払う賃金の振込額と、従業者への賃金支払に同意する雇用者の承認情報と、を含む賃金支払承認情報を本サーバ10へ送信する((10)参照)処理から、本サーバ10が、従業者端末20より送信された振込要求情報を受信する((110)参照)処理までは、上述した第1の実施の形態と同様とする。
引き続き本サーバ10は、従業者振込処理情報DB1を参照して従業者IDに基づき記憶されている複数の振込先情報の中から1つを特定することが可能な振込先選択要求情報を生成する((F121)参照)。
そして、本サーバ10は、生成した振込先選択要求情報を振込実行情報として従業者端末20へ送信する((F130)参照)。
すなわち、従業者端末20のディスプレイに表示されたメニュー選択画面110にて「振込」ボタン114を選択すると、引き続き振込先選択要求画面が従業者端末20のディスプレイに表示される。
本サーバ10は、従業者端末20より送信された振込先選択情報を受信する((F160)参照)。
引き続き本サーバ10は、従業者振込処理情報DBを参照して振込先選択情報に基づき振込先情報を抽出する((F161)参照)。
さらに、本サーバ10は、抽出した振込先情報を含む振分額指定要求情報を生成する((F162)参照)。
そして、本サーバ10は、生成した振分額指定要求情報を振込実行情報として従業者端末へ送信する((F163)参照)。
すなわち、従業者端末20のディスプレイに表示された第1の振込先選択要求画面130にて何れかの振込先表示欄を選択すると、引き続き振分額指定要求画面が従業者端末20のディスプレイに表示される。
これにより、従業者端末20は、振込実行に同意する従業者の振込実行承認情報を本サーバ10へ送信する((F165)参照)。
引き続き本サーバ10は、振込情報記憶部12を参照して従業者IDに基づき振込情報を特定してその振込額情報を抽出する((F167)参照)。
次いで、本サーバ10は、受信した振分額と抽出した振込額との大きさを比較する((F168)参照)。
本サーバ10は、比較の結果、振分額の大きさが振込額の大きさ以下である場合、振込実行承認情報に含まれる振込先情報を特定する((F169)参照)。
また、本サーバ10は、振分額と振込額との大きさの比較の結果、振分額の大きさが振込額の大きさより小さく、振込実行後の振込残額が0以上である場合、再度、振込先選択要求情報を生成して従業者端末20へ送信する処理を繰り返す((F171)参照)。
すなわち、従業者端末20のディスプレイに表示された振分額指定要求画面140にて振分額を入力し、振込実行後の振込残額が0以上である場合、再度、振込先選択要求画面130が従業者端末20のディスプレイに表示される。
その結果、従業者承認要求部14が、振込要求情報を受信した場合(Y)、引き続き従業者承認要求部14が、振込要求情報特定部14bにて、振込情報記憶部12を参照して振込要求情報に含まれる従業者IDに基づき振込情報を特定して振込額を抽出する(S52)。
一方、従業者承認要求部14が、振込要求情報を受信していない場合(N)、そのまま本サーバ10での一連の動作は終了(エンド)する。
引き続き従業者承認要求部14は、振込先選択要求情報生成部14cにて、振込額と複数の振込先情報を含み、振込先情報の中から1つを特定することが可能な振込先選択要求情報を生成する(S53)。
そして、従業者承認要求部14は、振込実行情報送信部14eにて、生成した振込先選択要求情報を振込実行情報として従業者端末20へ送信して従業者による振込実行の承認を求める(S54)。
その結果、従業者承認要求部14が、振込先選択情報を受信した場合(Y)、引き続き従業者承認要求部14が、振込要求情報特定部14bにて、従業者振込処理情報DB1を参照して振込先選択情報に基づき振込先情報を抽出する(S56)。
一方、従業者承認要求部14が、振込先選択情報を受信していない場合(N)、そのまま本サーバ10での一連の動作は終了(エンド)する。
引き続き、従業者承認要求部14は、振込実行情報送信部14eにて、振込情報及び生成した振込先選択要求情報を振込実行情報として従業者端末20へ送信して従業者による振込実行の承認を求める(S58)。
。
その結果、振込実行指示部15が、振込実行承認情報を受信した場合(Y)、引き続き振込実行指示部15が、振込情報比較部15cにて、受信した振込実行承認情報に含まれる振分額を抽出する(S60)。
一方、振込実行指示部15が、振込実行承認情報を受信していない場合(N)、そのまま本サーバ10での一連の動作は終了(エンド)する。
その結果、振込実行指示部15が、振分額の大きさが振込額の大きさ以下であると判断した場合(Y)、振込実行指示部15は、振込情報比較部15cにて、振込実行承認情報に含まれる振込先情報を特定する(S62)。
そして、振込実行指示部15は、振込情報送信部15dにて、生成した振込実行情報を金融機関端末50へ送信することで、振込実行情報に基づく賃金の振込指示を金融機関に対して行う(S64)。
その結果、振込実行指示部15が、振込実行後の振込残高が0であると判断した場合(Y)、これにより、本サーバ10での一連の動作は終了(エンド)する。
一方、振込実行指示部15が、振込実行後の振込残高が0でないと判断した場合(N)、振込実行指示部15は、振込実行後の振込残額が0以上であることを通知する情報を従業者承認要求部14へ送信する。
そして、従業者承認要求部14は、振込先選択要求情報生成部14cにて、振込額と複数の振込先情報を含み、振込先情報の中から1つを特定することが可能な振込先選択要求情報を生成する(S53)処理を繰り返す。
Claims (3)
- 雇用者が利用する雇用者端末と、従業者が保持する携帯端末である従業者端末と、にそれぞれ通信ネットワークを介して接続されると共に、前記雇用者が開設した口座である雇用者口座及び前記従業者が開設した口座である従業者口座を備える金融機関に設置された金融機関端末と通信回線を介してさらに接続され、前記雇用者口座を介した前記従業者口座への賃金の支払い指示処理を行う賃金支払装置であって、
従業者を識別できる情報である従業者識別情報に関連付けて、複数の前記従業者口座の口座情報である振込先情報を記憶する従業者口座情報記憶手段と、
雇用者を識別できる情報である雇用者識別情報に関連付けて、前記雇用者口座の口座情報である振込元情報を記憶する雇用者口座情報記憶手段と、
従業者識別情報と、雇用者が賃金支払を承認した賃金の振込額と、雇用者識別情報と、を含む振込情報を記憶する振込情報記憶手段と、
前記雇用者端末から送信された雇用者識別情報と従業者識別情報と当該雇用者から当該従業者に対して支払う賃金の振込額と当該賃金支払に同意する雇用者の承認情報とを含む賃金支払承認情報、を受信する賃金支払承認情報受信手段と、
前記賃金支払承認情報を受信すると、従業者識別情報と振込額と雇用者識別情報とを含む振込情報、を生成する振込情報生成手段と、
前記振込情報を生成すると、前記振込情報記憶手段を参照して新たに生成された振込情報に含まれる従業者識別情報に基づいて既存の振込情報を特定する既存振込情報特定手段と、
前記既存の振込情報を特定すると、当該既存の振込情報に含まれる振込額と、前記新たに生成された振込情報に含まれる振込額とを加算集計して振込額を更新する振込額更新手段と、
前記更新した振込情報を前記振込情報記憶手段へ記憶する振込情報登録手段と、
前記従業者端末から送信された従業者識別情報を含む振込要求情報、を受信する振込要求情報受信手段と、
前記振込要求情報を受信すると、前記振込情報記憶手段を参照し、当該振込要求情報に含まれる従業者識別情報に基づき、振込情報を特定して振込額を抽出する振込額抽出手段と、
前記振込額を抽出すると、前記従業者口座情報記憶手段を参照して従業者識別情報に基づき記憶されている複数の振込先情報を特定し、前記抽出した振込額及び当該複数の振込先情報を含む振込先選択要求情報を生成する振込先選択要求情報生成手段と、
前記生成した振込先選択要求情報を前記従業者端末へ送信する振込先選択要求手段と、
前記従業者端末から送信された振込先選択情報を受信する振込先選択情報受信手段と、
前記振込先選択情報を受信すると、前記従業者口座情報記憶手段を参照して振込先選択情報に基づき振込先情報を抽出する振込先情報抽出手段と、
前記抽出した振込先情報を含む振分額指定要求情報を生成する振分額指定要求情報生成手段と、
前記振分額指定要求情報を生成すると、前記振込情報及び当該振分額指定要求情報を前記従業者端末へ送信して従業者による振込実行の承認を求める従業者承認要求手段と、
前記従業者端末から送信された振分額と振込先情報とを含む振込先選択情報、を受信する振込実行承認情報受信手段と、
前記振込実行承認情報を受信すると、当該振込実行承認情報に含まれる振分額を抽出する振分額情報抽出手段と、
前記振分額を抽出すると、前記振込情報記憶手段を参照して従業者識別情報に基づき振込情報を特定し、振込額を抽出し、振分額の大きさが振込額の大きさ以下であるか否かを判別する振分額判別手段と、
前記振分額判別の結果、前記振分額の大きさが振込額の大きさ以下である場合、前記振込実行承認情報に含まれる振込先情報を特定し、当該振込先情報及び前記振分額を含む振込実行情報を生成する振込実行情報生成手段と、
前記生成した振込実行情報を前記金融機関端末へ送信することで、当該振込実行情報に基づく賃金の振込指示を金融機関に対して行う振込実行指示手段と、
前記振分額判別の結果、前記振分額の大きさが振込額の大きさ以下で、振込実行後の振込残額が0以上である場合、再度、前記振込先選択要求情報を生成する振込先選択要求情報再生成手段と、
を有することを特徴とする賃金支払装置。 - 雇用者が利用する雇用者端末と、従業者が保持する携帯端末である従業者端末と、にそれぞれ通信ネットワークを介して接続されると共に、前記雇用者が開設した口座である雇用者口座及び前記従業者が開設した口座である従業者口座を備える金融機関に設置された金融機関端末と通信回線を介してさらに接続される、従業者を識別できる情報である従業者識別情報に関連付けて、複数の前記従業者口座の口座情報である振込先情報を記憶する従業者口座情報記憶手段と、雇用者を識別できる情報である雇用者識別情報に関連付けて、前記雇用者口座の口座情報である振込元情報を記憶する雇用者口座情報記憶手段と、従業者識別情報と、雇用者が賃金支払を承認した賃金の振込額と、雇用者識別情報と、を含む振込情報を記憶する振込情報記憶手段と、を有する賃金支払装置が、前記雇用者口座を介した前記従業者口座への賃金の支払い指示処理を行う処理方法であって、
前記雇用者端末から送信された雇用者識別情報と従業者識別情報と当該雇用者から当該従業者に対して支払う賃金の振込額と当該賃金支払に同意する雇用者の承認情報とを含む賃金支払承認情報、を受信するステップと、
前記賃金支払承認情報を受信すると、従業者識別情報と振込額と雇用者識別情報とを含む振込情報、を生成するステップと、
前記振込情報を生成すると、前記振込情報記憶手段を参照して新たに生成された振込情報に含まれる従業者識別情報に基づいて既存の振込情報を特定するステップと、
前記既存の振込情報を特定すると、当該既存の振込情報に含まれる振込額と、前記新たに生成された振込情報に含まれる振込額とを加算集計して振込額を更新するステップと、
前記更新した振込情報を前記振込情報記憶手段へ記憶するステップと、
前記従業者端末から送信された従業者識別情報を含む振込要求情報、を受信するステップと、
前記振込要求情報を受信すると、前記振込情報記憶手段を参照し、当該振込要求情報に含まれる従業者識別情報に基づき、振込情報を特定して振込額を抽出するステップと、
前記振込額を抽出すると、前記従業者口座情報記憶手段を参照して従業者識別情報に基づき記憶されている複数の振込先情報を特定し、前記抽出した振込額及び当該複数の振込先情報を含む振込先選択要求情報を生成するステップと、
前記生成した振込先選択要求情報を前記従業者端末へ送信する振込先選択要求手段と、
前記従業者端末から送信された振込先選択情報を受信するステップと、
前記振込先選択情報を受信すると、前記従業者口座情報記憶手段を参照して振込先選択情報に基づき振込先情報を抽出するステップと、
前記抽出した振込先情報を含む振分額指定要求情報を生成するステップと、
前記振分額指定要求情報を生成すると、前記振込情報及び当該振分額指定要求情報を前記従業者端末へ送信して従業者による振込実行の承認を求めるステップと、
前記従業者端末から送信された振分額と振込先情報とを含む振込先選択情報、を受信するステップと、
前記振込実行承認情報を受信すると、当該振込実行承認情報に含まれる振分額を抽出するステップと、
前記振分額を抽出すると、前記振込情報記憶手段を参照して従業者識別情報に基づき振込情報を特定し、振込額を抽出し、振分額の大きさが振込額の大きさ以下であるか否かを判別するステップと、
前記振分額判別の結果、前記振分額の大きさが振込額の大きさ以下である場合、前記振込実行承認情報に含まれる振込先情報を特定し、当該振込先情報及び前記振分額を含む振込実行情報を生成するステップと、
前記生成した振込実行情報を前記金融機関端末へ送信することで、当該振込実行情報に基づく賃金の振込指示を金融機関に対して行うステップと、
前記振分額判別の結果、前記振分額の大きさが振込額の大きさ以下で、振込実行後の振込残額が0以上である場合、再度、前記振込先選択要求情報を生成するステップと、
を行うことを特徴とする処理方法。 - 雇用者が利用する雇用者端末と、従業者が保持する携帯端末である従業者端末と、にそれぞれ通信ネットワークを介して接続されると共に、前記雇用者が開設した口座である雇用者口座及び前記従業者が開設した口座である従業者口座を備える金融機関に設置された金融機関端末と通信回線を介してさらに接続される、従業者を識別できる情報である従業者識別情報に関連付けて、複数の前記従業者口座の口座情報である振込先情報を記憶する従業者口座情報記憶手段と、雇用者を識別できる情報である雇用者識別情報に関連付けて、前記雇用者口座の口座情報である振込元情報を記憶する雇用者口座情報記憶手段と、従業者識別情報と、雇用者が賃金支払を承認した賃金の振込額と、雇用者識別情報と、を含む振込情報を記憶する振込情報記憶手段と、を有する賃金支払装置に対して、前記雇用者口座を介した前記従業者口座への賃金の支払い指示処理を実行させるコンピュータプログラムであって、
前記賃金支払装置に対して、
前記雇用者端末から送信された雇用者識別情報と従業者識別情報と当該雇用者から当該従業者に対して支払う賃金の振込額と当該賃金支払に同意する雇用者の承認情報とを含む賃金支払承認情報、を受信するステップと、
前記賃金支払承認情報を受信すると、従業者識別情報と振込額と雇用者識別情報とを含む振込情報、を生成するステップと、
前記振込情報を生成すると、前記振込情報記憶手段を参照して新たに生成された振込情報に含まれる従業者識別情報に基づいて既存の振込情報を特定するステップと、
前記既存の振込情報を特定すると、当該既存の振込情報に含まれる振込額と、前記新たに生成された振込情報に含まれる振込額とを加算集計して振込額を更新するステップと、
前記更新した振込情報を前記振込情報記憶手段へ記憶するステップと、
前記従業者端末から送信された従業者識別情報を含む振込要求情報、を受信するステップと、
前記振込要求情報を受信すると、前記振込情報記憶手段を参照し、当該振込要求情報に含まれる従業者識別情報に基づき、振込情報を特定して振込額を抽出するステップと、
前記振込額を抽出すると、前記従業者口座情報記憶手段を参照して従業者識別情報に基づき記憶されている複数の振込先情報を特定し、前記抽出した振込額及び当該複数の振込先情報を含む振込先選択要求情報を生成するステップと、
前記生成した振込先選択要求情報を前記従業者端末へ送信する振込先選択要求手段と、
前記従業者端末から送信された振込先選択情報を受信するステップと、
前記振込先選択情報を受信すると、前記従業者口座情報記憶手段を参照して振込先選択情報に基づき振込先情報を抽出するステップと、
前記抽出した振込先情報を含む振分額指定要求情報を生成するステップと、
前記振分額指定要求情報を生成すると、前記振込情報及び当該振分額指定要求情報を前記従業者端末へ送信して従業者による振込実行の承認を求めるステップと、
前記従業者端末から送信された振分額と振込先情報とを含む振込先選択情報、を受信するステップと、
前記振込実行承認情報を受信すると、当該振込実行承認情報に含まれる振分額を抽出するステップと、
前記振分額を抽出すると、前記振込情報記憶手段を参照して従業者識別情報に基づき振込情報を特定し、振込額を抽出し、振分額の大きさが振込額の大きさ以下であるか否かを判別するステップと、
前記振分額判別の結果、前記振分額の大きさが振込額の大きさ以下である場合、前記振込実行承認情報に含まれる振込先情報を特定し、当該振込先情報及び前記振分額を含む振込実行情報を生成するステップと、
前記生成した振込実行情報を前記金融機関端末へ送信することで、当該振込実行情報に基づく賃金の振込指示を金融機関に対して行うステップと、
前記振分額判別の結果、前記振分額の大きさが振込額の大きさ以下で、振込実行後の振込残額が0以上である場合、再度、前記振込先選択要求情報を生成するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
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