特許法第30条第2項適用 1.2022年11月11日 https://www.0101maruigroup.co.jp/ir/lib/result.html https://webcast.net-ir.ne.jp/82522211/index.htmlにて発表 2.2022年11月11日 https://webcast.net-ir.ne.jp/82522211/index.html(第2四半期決算発表)にて発表 3.2022年11月11日 第2四半期決算説明会資料にて発表 4.2023年3月17日 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO69337840W3A310C2DTA000/にて発表
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(実施形態の構成)
図1は、本発明の実施形態に係るカード管理システム1の全体的な構成を示す概略図である。
カード管理システム1は、カード発行会社のカード管理サーバ10(カード管理装置)と、カード発行会社が発行したカードの会員であるカード利用者の利用者端末20(利用者端末)と、カードの発行を要求する個人の信用情報をカード管理サーバ10に提供する個人信用情報提供サーバ30と、カードの発行を要求する法人の信用情報をカード管理サーバ10に提供する法人信用情報提供サーバ40とを備える。
個人信用情報提供サーバ30と法人信用情報提供サーバ40による信用情報の提供機能は、カード管理サーバ10が有してもよい。
利用者端末20は、カード利用者が使用する端末であることをカード管理サーバ10に登録したスマートフォン、タブレット端末、パソコンなどの端末からなり、カード管理サーバ10と公衆の通信ネットワーク(インターネット)Nを介して通信接続可能な通信機能を有する。
利用者端末20は、カード会社が会員に提供する個人カード利用アプリ22p2とオーナーカード利用アプリ22p3(図6参照)を、通信ネットワーク(インターネット)N上のプログラムサーバ(ここではアプリストア)(図示せず)からダウンロードしインストールして使用する。
なお、カード管理サーバ10には、図示しないカード決済オンラインネットワークを介して、カード発行会社が発行したカードの加盟店の加盟店端末が通信接続される。
実施形態のカード管理システム1において、カード管理サーバ10は、少なくとも以下の機能(a)~(k)を有する。
(a)発行した個人カード(第1カード)に関する情報と、当該個人カードを利用する個人カード利用者に関する情報(個人カード利用者情報)と、当該個人カードの利用に関する情報(個人カード利用情報)とを対応付けて、データベースDBに管理する機能。
(b)個人カード利用者情報に含まれる個人カード利用者の例えば職業・役職情報と与信情報とに基づき、当該個人カード利用者が、法人の代表者1人が利用するオーナーカード(第2カード)の対象の利用者(オーナーカード利用者の候補)となり得るかを判定する機能(オーナーカードを発行するための事前審査機能)。
実施形態では、カード管理サーバ10は、オーナーカードを発行するための事前審査の対象となる個人カード利用者を、一般カードよりもカードランクの高い、例えばゴールドカードまたはプラチナカードのカード利用者に限ることで、一般カードのカード利用者よりも信用力の高い個人カード利用者であることを前提とするが、これに限らず、一般カードのカード利用者も含める構成としてもよい。
(c)オーナーカードの利用者となり得る(オーナーカード利用候補者)と判定された個人カード利用者の利用者端末20からオーナーカードの会員になるためのカード申し込み通知が受信された場合に、利用者端末20から取得する当該個人カード利用者が代表者である法人に関する法人情報と、同法人情報に応じて特定される当該法人の信用情報とに基づき、オーナーカードの発行の可否を判定する機能(申し込み後審査機能)。
図2は、カード管理サーバ10が有するオーナーカードの発行の可否を判定する機能をイメージ化して示す図である。
カード管理サーバ10は、個人カード利用者情報に含まれる個人カード利用者の信用が与信可であることを前提(事前審査)として、更に、当該個人カード利用者が代表者である法人の事業の信用が与信可であること(申し込み後審査)を加えた、信用の2階建てを判定してオーナーカードを発行する。カード管理サーバ10は、利用者端末20のオーナーカード利用アプリ22p3に従い利用可能なオーナーカード(デジタルカード)を発行し、オーナーカード(券面カード)をオーナーカード利用者に郵送する。
(d)発行したオーナーカードに関する情報と、当該オーナーカードを利用するオーナーカード利用者に関する情報(オーナーカード利用者情報)と、当該オーナーカードの利用に関する情報(オーナーカード利用情報)とを対応付けて、データベースDBに管理する機能。
(e)オーナーカード利用情報に含まれるオーナーカードの利用状況と支払い状況(返済状況)とに基づき、オーナーカードの利用限度額を段階的に増額する機能。
図3は、カード管理サーバ10においてオーナーカードに初期設定される利用限度額の一例を示す図である。
実施形態では、カード管理サーバ10は、個人カードの利用限度額(個人カード枠)に応じてオーナーカードの利用限度額(オーナカード枠)を初期設定する。例えば、個人カードの利用限度額が300万円である場合、オーナーカードの初期限度額を借入れ(融資)100~200万円、ショッピング100~300万円に設定する(Aプラン)。また、個人カードの利用限度額がAプランよりも少ない300万円未満である場合、オーナーカードの初期限度額を借入れ(融資)100~200万円、ショッピング100~200万円に設定する(Bプラン)。
オーナーカード利用者は、利用者端末20からのオーナーカードの申込みに際して、カード管理サーバ10にて設定された利用限度額(オーナカード枠)の範囲内から、希望する初期限度額(初期希望枠)を選択する。
図4は、カード管理サーバ10においてオーナーカードに設定される段階的な利用限度額と適用金利の一例を示す図である。
カード管理サーバ10において初期設定されたオーナーカードの利用限度額(オーナカード枠)は、オーナーカードの利用状況と支払い状況(返済状況)とに基づき、例えば100万円ずつ増額して設定する一方、その適用金利は下げて設定することで、オーナーカード利用者の資金繰りにより役立つように構成する。
(f)オーナーカード利用情報に含まれるオーナーカードの利用状況と支払い状況(返済状況)とに基づき、オーナーカードの利用限度額を増額する段階に至るまでの達成率(限度額増額達成率)を算出し、当該限度額増額達成率をイメージ化して示す限度額増額達成率ゲージRs/Rdを利用者端末20のホーム画面GS1に表示させる機能。
図1に示す利用者端末20のホーム画面GS1では、ショッピング用の限度額増額達成率ゲージRsと、借入れ用の限度額増額達成率ゲージRdとを表示させた状態を示している。
(g)利用者端末20の操作に応じてオーナーカード利用者に借入れを行なわせ、借入れ額と返済回数を含む借入れ情報をオーナーカード利用情報としてデータベースDBに登録する機能。
(h)利用者端末20の操作に応じて、オーナーカード利用情報に含まれる分割払いの借入れ情報(債権情報)を対象に、分割払いの返済回数を任意の返済回数に増やして変更し、借入れの返済(支払い)を調整する機能。
実施形態では、カード管理サーバ10は、利用者端末20からの返済回数の変更の受け付けを1つの借入れ(1債権)につき1回のみ受け付けるように設定することで、不当な返済の引き延ばしを防止するが、これに限らず、例えば個人カードおよび(または)オーナーカードの利用状況と支払い状況(返済状況)とに基づいて、受け付け可能な回数を複数回に設定する構成としてもよい。
(i)利用者端末20の操作に応じて、オーナーカード利用情報に含まれる分割払いの借入れ情報(債権情報)を対象に、残りの返済回数のうち任意の複数回数分を繰り上げて返済する繰り上げ返済(全回数を繰り上げて返済する一括繰り上げ返済ではない)を含む借入れ情報に変更し、借入れの返済(支払い)を調整する機能。
(j)オーナーカード利用者に該当する個人カード利用者の与信情報を取得し、個人の与信不可となった場合、法人の与信の可否に関わらず、当該カード利用者の個人カードおよびオーナーカードの利用を共に停止させる。一方、オーナーカード利用者に対応する法人の信用情報を取得し、法人の与信不可となっても個人の与信可である場合、オーナーカードの利用は停止させるが個人カードの利用は停止させない機能。
(k)オーナーカード利用者の利用者端末20の操作に応じて、個人カードの退会要求が受信された場合、当該利用者端末20に個人カードの退会不可を通知し、オーナーカード発行中のオーナーカード利用者に対しては個人カードを退会させない機能。なお、カードの退会処理は、原則として、カード管理サーバ10の管理者がカード利用者からの電話連絡による退会の申し出に応じて行なうが、上述のように、カード管理サーバ10が利用者端末20との通信に基づき実行する構成としてもよい。
<カード管理サーバ10の構成>
図5は、カード管理サーバ10の構成を示すブロック図である。
カード管理サーバ10は、制御部11(CPU:プロセッサ)を備えている。
制御部11(CPU)は、ハードディスク、フラッシュメモリなどの記憶部12に予め記憶されたプログラム、CD-ROMなどの外部記録媒体13から記録媒体読取部14により読み取られて記憶部12に記憶されたプログラム、あるいは通信ネットワークN上のWebサーバ(この場合はプログラムサーバ)(図示せず)から通信部15を介してダウンロードされ記憶部12に記憶されたプログラム、に従って回路各部の動作を制御し各種の機能を実行する。
制御部11には、システムバスBusを介して、記憶部12、記録媒体読取部14、通信ネットワークNとの通信インターフェイスである通信部15、キーボード、ポインティングデバイスなどの入力部16、および表示部17などが接続されている。
記憶部12には、プログラム記憶エリア12P、管理データ記憶エリア(データベース)12Dなどの複数種類のデータ記憶エリアが確保される。
プログラム記憶エリア12Pには、カード管理サーバ10の全体の制御を司るサーバシステムプログラム12p1のほかに、個人カード利用対応アプリ12p2、オーナーカード対象利用者抽出アプリ12p3、オーナーカード入会受け付けアプリ12p4、オーナーカード利用限度額増額アプリ12p5およびオーナーカード利用対応アプリ12p6などが記憶される。
個人カード利用対応アプリ12p2は、利用者端末20にインストールされた個人カード利用アプリ22p2(図6参照)と連携し、個人カード利用者の利用額、利用毎の支払い方法(1回払い/分割払い/リボルビング払い)、予め設定された金利などに基づいて、例えば毎月のカード利用締切日により定まる所定のカード利用期間毎の支払い額を算出したり、当該利用額や算出した支払い額などを個人カード利用者の利用者端末20に表示させたりするためのプログラムである。個人カード利用対応アプリ12p2は、前述した機能(a)を実行するためのプログラムを含む。
オーナーカード対象利用者抽出アプリ12p3は、個人カード利用者の中からオーナーカードの対象の利用者となり得る個人カード利用者(オーナーカード利用候補者)を抽出するためのプログラムであり、前述した機能(b)を実行するためのプログラムを含む。
オーナーカード入会受け付けアプリ12p4は、利用者端末20にインストールされたオーナーカード利用アプリ22p3(図6参照)と連携し、オーナーカードのカード申し込みを受け付け、オーナーカードの発行の可否を判定するためのプログラムであり、前述した機能(c)および機能(d)の一部(発行したオーナーカードに関する情報と、当該オーナーカードを利用するオーナーカード利用者に関する情報とを対応付けて管理する機能)を実行するためのプログラムを含む。
オーナーカード利用限度額増額アプリ12p5は、オーナーカードの利用限度額を段階的に増額するためのプログラムであり、前述した機能(e)実行するためのプログラムを含む。
オーナーカード利用対応アプリ12p6は、利用者端末20にインストールされたオーナーカード利用アプリ22p3(図6参照)と連携し、オーナーカード利用者のショッピングと借入れそれぞれの利用額(借入れ額)、利用毎(借入れ毎)の支払い方法(返済方法)、予め設定された金利などに基づいて、例えば毎月のカード利用締切日により定まる所定のカード利用期間毎の支払い額(返済額)を算出したり、当該利用額(借入れ額)や算出した支払い額(返済額)などをオーナーカード利用者の利用者端末20に表示させたりするためのプログラムである。オーナーカード利用対応アプリ12p6は、前述した機能(d)の他の一部(オーナーカードを利用するオーナーカード利用者に関する情報に当該オーナーカードの利用に関する情報を対応付けて管理する機能)および機能(f)~(k)を実行するためのプログラムを含む。
管理データ記憶エリア12Dには、個人カード利用者管理データ12d1、個人カード利用データ12d2、オーナーカード利用者管理データ12d3およびオーナーカード利用データ12d4などが記憶される。
個人カード利用者管理データ12d1としては、個人カード利用者毎の利用者ID(識別番号)、パスワード、カード番号、入会年月日、カードランク(一般/ゴールド/プラチナ)、端末機器番号、氏名、職業、役職、メールアドレス、電話番号、付与済みのポイント、個人の与信状況、および利用停止フラグなど、個人カード利用者に固有の各データおよび利用者端末20に固有の各データが対応付けられて記憶される。
個人の与信状況は、外部の個人信用情報提供サーバ30から提供される該当する個人の信用情報に基づく与信状況を含んでよい。
個人カード利用データ12d2は、個人カード利用者のカード利用に応じたカード利用額の確定データが、個人カード利用者毎の債権データとして記憶されるもので、当該債権データには、カード番号、利用日時、利用店名称、利用額、支払い方法(1回/分割/リボ)、利用限度額、支払い状況(支払い遅延含む)の各データが含まれる。
オーナーカード利用者管理データ12d3としては、オーナーカード利用者毎の利用者ID(識別番号)、パスワード、カード番号、入会年月日、端末機器番号、氏名、メールアドレス、電話番号、実質的支配者情報、法人情報、口座情報、法人確認書類情報、付与済みのポイント、法人の与信状況、および利用停止フラグなど、法人カード利用者に固有の各データおよび利用者端末20に固有の各データが対応付けられて記憶される。
法人の与信状況は、外部の法人信用情報提供サーバ40から提供される該当する法人の信用情報に基づく与信状況を含んでよい。
オーナーカード利用者管理データ12d3のオーナーカード利用者毎の端末機器番号、氏名、メールアドレス、電話番号は、個人カード利用者管理データ12d1の該当する個人カード利用者毎の端末機器番号、氏名、メールアドレス、電話番号と共通であってよい。
オーナーカード利用データ12d4は、オーナーカード利用者のカード利用に応じたカード利用額の確定データが、オーナーカード利用者毎の債権データとして記憶されるもので、当該債権データには、カード番号に対応付けて、ショッピングの債権データ[利用日時、利用店名称、利用額、支払い方法(1回/2回/分割/リボ/ボーナス)、利用限度額、金利、限度額増額達成率、支払い状況(支払い遅延含む)]と、借入れの債権データ[借入れ日時、借入れ額、返済方法(1回/分割)、利用限度額、金利、限度額増額達成率、返済状況(支払い遅延含む)]と、の各データが含まれる。
このように構成されたカード管理サーバ10は、制御部11が、各プログラム12p1~12p6に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような、オーナーカード対象利用者抽出機能(図7参照)、オーナーカード入会受け付け機能(図8参照)、利用限度額増額機能(図10参照)、オーナーカード利用者対応機能(図11参照)、借入れ機能(図12参照)、支払い調整機能(図17、図18、図23参照)、カード利用停止機能(図28参照)、カード退会機能(図29参照)を含む各種の機能を実現する。
<利用者端末20の構成>
図6は、利用者端末20の構成を示すブロック図である。
利用者端末20は、制御部21(CPU:プロセッサ)を備えている。
制御部21(CPU)は、フラッシュメモリなどの記憶部22に予め記憶されたプログラム、メモリカードなどの外部記録媒体23から記録媒体読取部24により読み取られて記憶部22に記憶されたプログラム、あるいは通信ネットワークN上のWebサーバ(この場合はプログラムサーバ)(図示せず)から通信部26を介してダウンロードされ記憶部22に記憶されたプログラム、に従って回路各部の動作を制御し各種の機能を実行する。
制御部21には、システムバスBusを介して、記憶部22、記録媒体読取部24、通信ネットワークNとの通信インターフェイスである通信部26、タッチパネル式表示部25および撮像部27(カメラ)などが接続されている。
記憶部22には、端末データ記憶エリア22R、プログラム記憶エリア22P、作業データ記憶エリア22Wなどの複数種類のデータ記憶エリアが確保される。
端末データ記憶エリア22Rには、利用者端末20に固有の端末機器番号、メールアドレス、電話番号などの各データ(端末機器情報)が記憶される。
プログラム記憶エリア22Pには、利用者端末20の全体の制御を司る端末システムプログラム22p1のほかに、個人カード利用アプリ22p2、オーナーカード利用アプリ22p3などが記憶される。
個人カード利用アプリ22p2とオーナーカード利用アプリ22p3は、カード利用者のID(識別番号)、パスワード、個人カードとオーナーカードそれぞれのカード番号などに基づいて、通信ネットワークN上のプログラムサーバ(ここではアプリストア)(図示せず)からそれぞれダウンロードしてインストールしたプログラムであり、カード管理サーバ10と連携して、個人カードの利用とオーナーカードの利用とのそれぞれにおけるホーム画面生成・表示処理などを行なうためのプログラムである。
作業データ記憶エリア22Wには、表示画面生成用データ22w1およびタッチパネル式表示部25に表示させるためのビットマップ形式の表示データ22w2などが記憶される。
表示画面生成用データ22w1としては、カード管理サーバ10から送信された各種の画面を生成するためのデータが、利用者端末20に受信されて記憶される。
表示画面生成用データ22w1として記憶された各種の画面のデータは、当該各画面を表示させるタイミングで表示データ22w2として書き込まれ、タッチパネル式表示部25に表示される。
このように構成された利用者端末20は、制御部21が、各プログラム22p1~22p3に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べるような、ホーム画面生成・表示機能を含む各種の機能を実現する。
(実施形態の動作)
次に、実施形態に係るカード管理システム1の動作について説明する。
<オーナーカード対象利用者抽出機能>
図7は、カード管理サーバ10のオーナーカード対象利用者抽出処理を示すフローチャートである。
オーナーカード対象利用者抽出処理は、予め設定された一定期間毎(例えば、月次毎、日時毎)に制御部11により実行される。あるいは、カード管理サーバ10の管理者による任意のタイミングで制御部11により実行される。
制御部11は、個人カード利用者管理データ12d1に含まれるカードランクがゴールドまたはプラチナであって且つ職業・役職が法人の代表者(オーナー)である個人カード利用者を検索し(ステップA1)、検索した個人カード利用者毎に該当する個人の信用情報(与信状況)を取得する(ステップA2)。
個人カード利用者管理データ12d1に含まれる個人の与信状況は、例えば、個人カード利用データ12d2に含まれる支払い状況と外部の個人信用情報提供サーバ30から提供される該当する個人の信用情報とに基づいて、例えば一定期間毎に、与信可または与信不可とする与信状況に更新されてよい。
制御部11は、ステップA2にて取得した個人の与信状況が与信可である場合(ステップA3(Yes))、ステップA1にて検索された個人カード利用者がオーナーカードの対象の利用者となり得ると判定し、当該個人カード利用者のメールアドレスに従って、同個人カード利用者の利用者端末20にオーナーカードの申し込み(招待)を促す案内を送信する(ステップA4)。
ここで、オーナーカード対象利用者抽出処理でのステップA1~A3に係る処理は、個人カード利用者にオーナーカードを発行するための事前審査の機能を果たす。
オーナーカードの申し込み(招待)を促す案内を受信した利用者端末20の個人カード利用者は、任意の判断で、利用者端末20にオーナーカード利用アプリ22p3をダウンロードしてインストールする。
<オーナーカード入会受け付け機能>
図8は、カード管理サーバ10のオーナーカード入会受け付け処理を示すフローチャートである。
図9は、カード管理サーバ10のオーナーカード入会受け付け処理に従った利用者端末20での表示動作を示す図である。
利用者端末20においてオーナーカード利用アプリ22p3が起動され、カード管理サーバ10にオーナーカード利用アプリ22p3が起動されたことの通知が受信されると(ステップB1(Yes))、制御部11は、図9(A)に示すように、オーナーカードの申し込みボタン(図示せず)を設けたオーナーカード申し込み入口画面GB1を利用者端末20のタッチパネル式表示部25に表示させる(ステップB2)。
利用者端末20において表示されたオーナーカード申し込み入口画面GB1の申し込みボタンが操作されることで、カード管理サーバ10にオーナーカードの申し込み通知が受信されると(ステップB3(Yes))、制御部11は、図9(B)に示すように、個人カード利用者(個人カード会員)の本人確認および法人代表者としての登録を行なうための個人カード会員認証画面GB2を利用者端末20に表示させる(ステップB4)。
制御部11は、利用者端末20に表示させた個人カード会員認証画面GB2に従い入力される個人カード会員の認証情報(例えば、利用者IDとパスワード)に基づいて、個人カード利用者(個人カード会員)を認証し、認証可と判定すると(ステップB5,B6(Yes))、図9(C)に示すように、当該個人カード利用者が代表者である法人(会社)の実質的支配者情報を確認するための実質的支配者確認画面GB3を利用者端末20に表示させる(ステップB7)。
制御部11は、ステップB6にて認証不可と判定した場合、利用者端末20にエラー画面を表示させる(ステップB6(No))。
利用者端末20に表示させた実質的支配者確認画面GB3に従い、例えば、会社種別、議決権および支配的影響力のある他の個人の有無を含む実質的支配者情報が入力されると(ステップB8(Yes))、制御部11は、図9(D)に示すように、同個人カード利用者が代表者である法人(会社)の法人情報を入力させるための法人情報入力画面GB4を利用者端末20に表示させる(ステップB9)。
利用者端末20に表示させた法人情報入力画面GB4に従い、例えば、法人名称、法人所在地、従業員数、業種、資本金、売上高、法人口座情報、オーナーカード用のメールアドレス、暗証番号を含む法人情報が入力されると(ステップB10(Yes))、制御部11は、図9(E)に示すように、法人確認書類を撮影させて提出(アップロード)させるための法人確認書類提出画面GB5を利用者端末20に表示させる(ステップB11)。
利用者端末20に表示させた法人確認書類提出画面GB5に従い、例えば、登記事項証明書、決算書を含む各法人確認書類の撮影画像からなる法人確認書類情報が受信(アップロード)されると(ステップB12(Yes))、制御部11は、図9(F)に示すように、オーナーカード入会受け付けの完了を通知するオーナーカード申し込み完了画面GB6を利用者端末20に表示させる(ステップB13)。
制御部11は、利用者端末20から入力された、例えば法人情報および法人確認書類情報に基づいて、個人カード利用者が代表者である法人を特定し、例えば外部の法人信用情報提供サーバ40から提供される特定した法人の信用情報(与信状況)を取得する(ステップB14)。
制御部11は、ステップB14にて取得した法人の与信状況が与信可である場合(ステップB15(Yes))、ステップB5にて入力された個人カード会員の認証情報、ステップB8にて入力された実質的支配者情報、ステップB10にて入力された法人情報、ステップB11にて入力された法人確認書類情報、ステップB14にて取得した法人の信用情報(与信状況)を含むオーナーカード利用者情報に基づいて、新たに発行するオーナーカード利用者管理データ12d3を生成し、記憶部12の管理データ記憶エリア12Dに登録(記憶)する(ステップB16)。
オーナーカード利用者管理データ12d3に含まれる法人の与信状況は、例えば、オーナーカードの利用開始後にオーナーカード利用データ12d4に含まれるショッピングの支払い状況や借入れの返済状況と外部の法人信用情報提供サーバ40から提供される該当する法人の信用情報とに基づいて、例えば一定期間毎に、与信可または与信不可とする与信状況に更新されてよい。
制御部11は、新たに登録したオーナーカード利用者のメールアドレスに従って、利用者端末20にオーナーカードの発行通知を送信する(ステップB17)。
一方、制御部11は、ステップB15において、法人の与信状況が与信不可である場合(ステップB15(No))、例えば、ステップB6にて認証したオーナーカードの申し込み元の個人カード利用者のメールアドレスに従って、利用者端末20にオーナーカードの発行不可通知を送信する(ステップB18)。
ここで、オーナーカード入会受け付け処理でのステップB14,B15に係る処理は、個人カード利用者にオーナーカードを発行するための申し込み後審査の機能を果たす。
このように、カード管理サーバ10は、オーナーカード対象利用者抽出処理での事前審査を前提とするオーナーカード入会受け付け処理での申し込み後審査によって、オーナーカードの申し込みを行なった個人カード利用者に対して素早くオーナーカードを発行し、オーナーカード利用者による容易な資金繰りに寄与できる。
<利用限度額増額機能>
図10は、カード管理サーバ10の利用限度額増額処理を示すフローチャートである。
利用限度額増額処理は、予め設定された一定期間毎(例えば、月次毎、日時毎)に制御部11により実行される。
制御部11は、オーナーカード利用者管理データ12d3に含まれるオーナーカード利用者を検索し(ステップC1)、検索したオーナーカード利用者毎にオーナーカード利用データ12d4に含まれるショッピングの利用状況(利用額)と支払い状況(支払い回数)、借入れの利用状況(借入れ額)と返済状況(返済回数)を、それぞれ取得する(ステップC2,C3)。
制御部11は、取得したショッピングの利用状況(利用額)と支払い状況(支払い回数)とに基づいて、予め定められた達成率計算式に従いショッピングの限度額増額達成率を算出し、また、取得した借入れの利用状況(借入れ額)と返済状況(返済回数)とに基づいて、達成率計算式に従い借入れの限度額増額達成率を算出する(ステップC4)。
制御部11は、オーナーカード利用データ12d4に含まれるショッピングの限度額増額達成率と借入れの限度額増額達成率とを、ステップC4にて算出されたそれぞれの限度額増額達成率に更新する(ステップC5)。
なお、借入れの利用状況(借入れ額)と返済状況(返済回数)は、ショッピングの場合と同様に利用状況(利用額)と支払い状況(支払い回数)と称してよく、ショッピングおよび借入れともクレジットカードの利用と支払いとの意味で同じ性格のものである。
達成率計算式は、例えば、オーナーカードの利用状況(利用額)と支払い状況(支払い回数)とを乗算した乗算結果の値が予め設定した値に到達した状態を達成率100%として換算する計算式としてもよく、カード管理サーバ10の管理者によって任意に定められる。
制御部11は、ステップC5にて更新されたショッピングまたは借入れの限度額増額達成率が100%に到達した場合(ステップC6(Yes))、オーナーカード利用データ12d4に含まれるショッピングまたは借入れの利用限度額を、例えば、図3で示した初期設定の利用限度額に基づきオーナーカード利用者に選択された初期限度額(初期希望枠)から、図4で示したオーナーカードに設定される段階的な利用限度額と適用金利に従い増額しその金利を変更する(ステップC7)。
なお、借入れの利用限度額を増額する処理(ステップC7)は、カード管理サーバ10が利用者端末20に対して利用限度額の増額が可能になった旨を通知し、利用者端末20からの同意の旨の応答を受信することに応じて実行される。
制御部11は、オーナーカード利用データ12d4に含まれる100%に到達した限度額増額達成率を0%にリセット(初期化)する(ステップC8)。
このように、カード管理サーバ10は、オーナーカードの利用状況と支払状況とに基づき、オーナーカードの利用限度額を自動で増額すると共に、その適用金利を増額した利用限度額に応じた金利に下げて変更することで、オーナーカード利用者がオーナーカードを利用すればするほどにオーナーカード利用者の資金繰りに寄与できるようになる。
<オーナーカード利用者対応機能>
図11は、カード管理サーバ10のオーナーカード利用者対応処理を示すフローチャートである。
図12は、カード管理サーバ10のオーナーカード利用者対応処理における借入れ処理を示すフローチャートである。
図13は、カード管理サーバ10のオーナーカード利用者対応処理に従った利用者端末20でのホーム画面GS1の表示動作を示す図である。
図14は、カード管理サーバ10のオーナーカード利用者対応処理に従った利用者端末20での明細画面を示す図である。
なお、図13に示すオーナーカードのホーム画面GS1をはじめ、以降の動作説明において参照する図面に示す日付、金額、金利、回数などの各数値は、説明の便宜上の仮の数値である。
オーナーカード利用者の利用者端末20においてオーナーカード利用アプリ22p3が起動されることに応じて、カード管理サーバ10にオーナーカード会員の認証要求が受信されると(ステップS1(Yes))、制御部11は、オーナーカード利用者管理データ12d3に含まれる利用者IDおよびパスワードに基づいて、利用者端末20の利用者がオーナーカード会員であるか否かを認証する。認証可と判定すると(ステップS2(Yes))、認証したオーナーカード利用者のオーナーカード利用データ12d4に基づいて、ショッピングと借入れそれぞれの利用に関する次回の支払い情報と利用限度額達成率とを取得する(ステップS3,S4)。
なお制御部11は、ステップS2にて認証不可と判定した場合、利用者端末20にエラー画面を表示させる(ステップS2(No))。
制御部11は、ステップS3,S4にて取得したショッピングと借入れそれぞれの利用に関する次回の支払い情報と利用限度額達成率とに基づいて、図13に示すように、ショッピングと借入れの次回の支払い日の支払い額(返済額)、ショッピング用の限度額増額達成率ゲージRs、借入れ用の限度額増額達成率ゲージRdを含むオーナーカードのホーム画面GS1を利用者端末20のタッチパネル式表示部25に表示させる(ステップS5)。
このように、カード管理サーバ10は、オーナーカードのホーム画面GS1に、ショッピング用の限度額増額達成率ゲージRsと借入れ用の限度額増額達成率ゲージRdとを表示させるので、オーナーカード利用者は、利用限度額が次の段階に増額されるまでの過程(次の利用可能枠までの道のり)をグラフとして見ることができ、例えば、後の資金繰りの計画に役立てることができる。
オーナーカードのホーム画面GS1において、[明細]ボタンE1が押下されると(ステップS6(Yes))、制御部11は、図14(A)に示すように、次回の支払い日のショッピングの支払い額の利用明細Ms1,Ms2,…を含むショッピング明細画面GS2sを利用者端末20に表示させる(ステップS7)。
ショッピング明細画面GS2sの[借入れ]ボタンE1dが押下されると、図14(B)に示すように、次回の支払い日の借入れの支払い額(返済額)の利用明細Md1,Md2,…を含む借入れ明細画面GS2dが表示され、また、借入れ明細画面GS2dの[ショッピング]ボタンE1sが押下されると、図14(A)で示したように、ショッピング明細画面GS2sが再び表示される(ステップS7)。
ショッピング明細画面GS2sまたは借入れ明細画面GS2dにおいて、利用明細Msn(またはMdn)の右端に設けられた開くボタンDdが押下されると、当該利用明細Msn(またはMdn)の支払い回数(返済回数)、今回の支払い回数(今回の返済回数)などを含む利用明細の詳細が展開されて表示され、また、閉じるボタンDuが押下されると、展開された利用明細の詳細が閉じられる。
図13で示したオーナーカードのホーム画面GS1において、ホーム画面GS1の下端に表示された[借入れ]アイコンF2が押下されると(ステップS8(Yes))、制御部11は、図12に示す借入れ処理を開始する(ステップST)。
また、図14(B)で示した借入れ明細画面GS2dにおいて、その利用明細Md1,Md2,…の上段に表示された[支払い調整]ボタンE4が押下された場合(ステップS9(Yes))、または、図13で示したホーム画面GS1において、ホーム画面GS1の下端に表示された[支払い調整]アイコンF1が押下された場合(ステップS10(Yes))、制御部11は、図17に示す支払い調整処理を開始する(ステップSP)。
また、ステップS10において、利用者端末20に表示中の他のメニューが押下された場合、制御部11は、当該押下された他のメニューに応じた処理を実行する(ステップS10(No))。例えば、ホーム画面GS1の[マイページ]アイコンが押下された場合、カード利用状況の確認、登録情報の確認・変更、アプリの設定などを行なうためのマイページ画面(図示せず)を利用者端末20に表示させる。
<借入れ機能>
図15は、カード管理サーバ10の借入れ処理に従った利用者端末20での画面遷移(その1)を示す図である。
図16は、カード管理サーバ10の借入れ処理に従った利用者端末20での画面遷移(その2)を示す図である。
カード管理サーバ10において、借入れ処理が開始されると(ステップST)、制御部11は、オーナーカード利用データ12d4に基づいて、オーナーカード利用者の利用限度額に対する利用可能残額、金利を含む借入れ条件を取得し(ステップT1)、図15(A)に示すように、希望の借入れ額と返済回数を入力するための希望借入れ入力エリアAEを設けた借入れ申し込み入力画面GT1を利用者端末20のタッチパネル式表示部25に表示させる(ステップT2)。
借入れ申し込み入力画面GT1の希望借入れ入力エリアAEに従って、オーナーカード利用者の希望の借入れ額と返済回数を含む借入れ申し込み情報が入力されると(ステップT3(Yes))、制御部11は、入力された借入れ申し込み情報に基づいて、返済総額、利息合計、月々の返済額、返済完了日を含む返済プランをシミュレーションし(ステップT4)、図15(B)に示すように、借入れ申し込み入力画面GT1に、借入れ申し込み内容CDとシミュレーションした返済プランPLdsを追加して表示させる(ステップT5)。
借入れ申し込み入力画面GT1の下端に表示された[内容確認]ボタンE2が押下されると(ステップT6(Yes))、制御部11は、オーナーカード利用者管理データ12d3に基づいて、振込日、振込先の口座情報を含む振込み情報を取得し(ステップT7)、図16(A)に示すように、借入れ申し込み内容CDと返済プランPLdに、取得した振込み情報Jdを追加した借入れ申し込み内容確認画面GT2を利用者端末20に表示させる(ステップT8)。
借入れ申し込み内容確認画面GT2の下端に表示された[承諾]ボタンE3が押下されると(ステップT9(Yes))、制御部11は、ワンタイムパスワードに基づく本人確認処理を実行した後に(ステップT10)、図16(B)に示すように、借入れ申込日、振込日、希望借入れ額、返済回数を一覧にした借入れ申し込み完了画面GT3を利用者端末20に表示させ(ステップT11)、申し込まれた借入れ情報を該当するオーナーカード利用者のオーナーカード利用データ12d4として登録(記憶)する(ステップT12)。
このように、カード管理サーバ10は、オーナーカード利用者の利用者端末20の操作に従って借入れ申し込みの一連の処理を完了させるので、オーナーカード利用者は素早く且つ容易に、例えば資金繰りに役立つ借入れを行なうことができる。
<支払い調整機能>
図17は、カード管理サーバ10のオーナーカード利用者対応処理における支払い調整処理を示すフローチャートである。
図18は、カード管理サーバ10の支払い調整処理における返済回数変更処理を示すフローチャートである。
図19は、カード管理サーバ10の支払い調整処理の開始に伴う利用者端末20での画面遷移を示す図である。
例えば、図19(A)に示すように、オーナーカード利用者の利用者端末20に表示させたホーム画面GS1における[支払い調整]アイコンF1の押下に応じて、カード管理サーバ10の支払い調整処理が開始されると(ステップSP)、制御部11は、図19(B)に示すように、ショッピングと借入れの次回の支払い日の支払い額(返済額)と、支払い調整を行なうための支払い方法の選択メニューMNpとを含む、支払い調整トップ画面GPを利用者端末20に表示させる(ステップP1)。
支払い調整トップ画面GPの支払い方法の選択メニューMNpに含まれる項目[借入れ返済回数変更]Kgが選択されて押下されると(ステップP2(Yes))、制御部11は、図18に示す返済回数変更処理を開始する(ステップPQ)。
また、支払い方法の選択メニューMNpに含まれる項目[借入れ繰り上げ返済]Kh(図24(B)参照)が選択されて押下されると(ステップP3(Yes))、制御部11は、図23に示す繰り上げ返済処理を開始する(ステップPH)。
<返済回数変更機能>
図20は、カード管理サーバ10の返済回数変更処理に従った利用者端末20での画面遷移(その1)を示す図である。
図21は、カード管理サーバ10の返済回数変更処理に従った利用者端末20での画面遷移(その2)を示す図である。
カード管理サーバ10の返済回数変更処理が開始されると(ステップPQ)、制御部11は、オーナーカード利用データ12d4に基づいて、オーナーカード利用者の借入れ額、残り返済回数を含む借入れ情報を取得し(ステップQ1)、図20(A)に示すように、今月の支払い総額と返済回数の変更対象となる借入れ明細MD1,MD2,…を一覧にした変更対象借入れ明細選択画面GQ1を利用者端末20に表示させる(ステップQ2)。
変更対象借入れ明細選択画面GQ1において、オーナーカード利用者が返済回数を増やして変更することで、今月の支払い額(返済額)を減らして調整したい、借入れ明細(ここではMD1)の[変更]ボタンE5が押下されて選択されると(ステップQ3(Yes))、制御部11は、図20(B)に示すように、選択された借入れ明細MD1の今月の返済額と残りの返済回数に返済回数入力ボタンANを付加した返済回数入力画面GQ2を利用者端末20に表示させる(ステップQ4)。
返済回数入力画面GQ2の返済回数入力ボタンANにより、オーナーカード利用者の希望の返済回数が入力されると(ステップQ5(Yes))、制御部11は、入力された(変更された)返済回数に基づいて、変更後の今月の返済額と残りの返済回数を含む返済プランをシミュレーションし(ステップQ6)、図20(B)に示すように、返済回数入力画面GQ2に、シミュレーションした変更後の返済プランPLdsaを追加して表示させる(ステップQ7)。
返済回数入力画面GQ2の下端に表示された[内容確認]ボタンE2が押下されると(ステップQ8(Yes))、制御部11は、図21(A)に示すように、返済回数変更前の返済プランPLdbと変更後の返済プランPLdaとを対比させた申し込み内容CDを含む返済回数変更申し込み内容確認画面GQ3を利用者端末20に表示させる(ステップQ9)。
返済回数変更申し込み内容確認画面GQ3の下端に表示された[承諾]ボタンE3が押下されると(ステップQ10(Yes))、制御部11は、図21(B)に示すように、返済回数変更申し込み完了画面GQ4を利用者端末20に表示させ(ステップQ11)、オーナーカード利用データ12d4に含まれる変更対象の借入れ情報を、返済回数変更後の返済プランPLdaに対応した借入れ情報に更新する(ステップQ12)。
図22は、カード管理サーバ10の返済回数変更処理に従いオーナーカード利用者の借入れ返済回数を増やして変更した場合の借入れ原契約日から最終返済日に至る分割払いの一例を示す図である。
カード管理サーバ10は、例えば、8月20日に原契約された100万円、2回払いの借入れであって、1回目の所定支払日9月27日に支払い(返済)された後、10月10日に返済回数が6回払いに変更された場合、残りの借入れ額(元金)を対象に6回払いで再契約し、変更後の1回目の所定支払日10月27日の支払い額(返済額)から6回目の所定支払日3月27日の支払い額(返済額)を、オーナーカード利用データ12d4の該当する借入れ情報として更新する。
このように、カード管理サーバ10は、オーナーカード利用者の利用者端末20の操作に従って、オーナーカード利用データ12d4に含まれる分割払いの利用者任意の借入れ情報(債権情報)を対象に、その返済回数を利用者任意の返済回数に増やして変更し、借入れの返済(支払い)を調整するので、オーナーカード利用者は、例えば、資金繰りが厳しい状況である場合、容易に任意の借入れの毎月の返済額を減らして当面の資金繰りを改善できる。
<繰り上げ返済機能>
図23は、カード管理サーバ10の支払い調整処理における繰り上げ返済処理を示すフローチャートである。
図24は、カード管理サーバ10の支払い調整処理における繰り上げ返済処理の開始に伴う利用者端末20での画面遷移を示す図である。
図25は、カード管理サーバ10の繰り上げ返済処理に従った利用者端末20での画面遷移(その1)を示す図である。
図26は、カード管理サーバ10の繰り上げ返済処理に従った利用者端末20での画面遷移(その2)を示す図である。
例えば、図24(A)に示すように、オーナーカード利用者の利用者端末20に表示させたホーム画面GS1の[支払い調整]アイコンF1の押下に応じて、カード管理サーバ10により開始された支払い調整処理において(図11のステップS10,SP)、図24(B)に示すように、利用者端末20に表示させた支払い調整トップ画面GPの支払い方法の選択メニューMNpに含まれる項目[借入れ繰り上げ返済]Khが選択されて押下されると(図17のステップP1,P3)、制御部11は、図23に示す繰り上げ返済処理を開始する(ステップPH)。
カード管理サーバ10の繰り上げ返済処理が開始されると(ステップPH)、制御部11は、オーナーカード利用データ12d4に基づいて、オーナーカード利用者の借入れ額、残り返済回数を含む借入れ情報を取得し(ステップH1)、図25(A)に示すように、今月の支払い総額と繰り上げ返済の変更対象となる借入れ明細MD1,MD2,…を一覧にした繰り上げ返済対象の借入れ明細選択画面GH1を利用者端末20に表示させる(ステップH2)。
繰り上げ返済対象の借入れ明細選択画面GH1において、オーナーカード利用者が繰り上げ返済(一括返済ではない)により返済回数を減らすことで、借入れを早期に返済して調整したい、借入れ明細(ここではMD1)の[変更]ボタンE5が押下されて選択されると(ステップH3(Yes))、制御部11は、図25(B)に示すように、選択された借入れ明細MD1の今月の返済額と残りの返済回数に繰り上げ回数入力ボタンDNを付加した繰り上げ回数入力画面GH2を利用者端末20に表示させる(ステップH4)。
繰り上げ回数入力画面GH2の繰り上げ回数入力ボタンDNにより、オーナーカード利用者の希望の繰り上げ回数(まとめて支払う回数)が入力されると(ステップH5(Yes))、制御部11は、入力された繰り上げ回数に基づいて、変更後の今月の返済額と残りの返済回数を含む返済プランをシミュレーションし(ステップH6)、図25(B)に示すように、繰り上げ回数入力画面GH2に、シミュレーションした変更後の返済プランPLdsaを追加して表示させる(ステップH7)。
繰り上げ回数入力画面GH2の下端に表示された[内容確認]ボタンE2が押下されると(ステップH8(Yes))、制御部11は、図26(A)に示すように、繰り上げ返済を行なわない返済回数変更前の返済プランPLdbと繰り上げ返済による変更後の返済プランPLdaとを対比させた申し込み内容CDを含む繰り上げ返済申し込み内容確認画面GH3を利用者端末20に表示させる(ステップH9)。
繰り上げ返済申し込み内容確認画面GH3の下端に表示された[承諾]ボタンE3が押下されると(ステップH10(Yes))、制御部11は、図26(B)に示すように、繰り上げ返済申し込み完了画面GH4を利用者端末20に表示させ(ステップH11)、オーナーカード利用データ12d4に含まれる繰り上げ返済対象の借入れ情報を、繰り上げ返済による返済回数変更後の返済プランPLdaに対応した借入れ情報に更新する(ステップH12)。
図27は、カード管理サーバ10の繰り上げ返済処理に従いオーナーカード利用者が繰り上げ返済することで返済回数を減らした場合の借入れ原契約日から最終返済日に至る分割払いの一例を示す図である。
カード管理サーバ10は、例えば、8月20日に原契約された100万円、8回払いの借入れであって、1回目の所定支払日9月27日に4回分まとめて繰り上げ返済するように変更された場合、4回分繰り上げ返済後の残りの借入れ額(元金)を対象に4回払いで再契約し、変更後の1回目の所定支払日9月27日(繰り上げ返済日)の支払い額(繰り上げ返済額)から5回目の所定支払日1月27日の支払い額(返済額)を、オーナーカード利用データ12d4の該当する借入れ情報として更新する。
このように、カード管理サーバ10は、オーナーカード利用者の利用者端末20の操作に従って、オーナーカード利用データ12d4に含まれる分割払いの利用者任意の借入れ情報(債権情報)を対象に、その返済回数を利用者任意の返済回数分繰り上げ返済するよう変更し、借入れの返済(支払い)を調整するので、オーナーカード利用者は、例えば、資金繰りに余裕のある状況である場合、容易に任意の借入れの返済回数を減らすべく繰り上げ返済をして資金繰りへの負担をより早期に軽減できる。
<カード利用停止機能>
図28は、カード管理サーバ10のカード利用停止処理を示すフローチャートである。
カード利用停止処理は、予め設定された一定期間毎(例えば、月次毎、日時毎)に制御部11により実行される。
制御部11は、個人カード利用者管理データ12d1に含まれる個人カード利用者を検索し(ステップX1)、検索した個人カード利用者毎に該当する個人の信用情報(与信状況)を取得する(ステップX2)。
制御部11は、ステップX2にて取得した個人の与信状況が不可である場合(ステップX3(Yes))、個人カード利用者管理データ12d1に個人カード利用停止フラグをセットし、該当する個人カード利用者の個人カードの利用を停止させる(ステップX4)。
制御部11は、個人カード利用者管理データ12d1に個人カード利用停止フラグをセットした個人カード利用者がオーナーカード利用者管理データ12d3に含まれるオーナーカード利用者でもある場合(ステップX5(Yes))、オーナーカード利用者が代表者である法人の与信の可否に関わらず、オーナーカード利用者管理データ12d3にオーナーカード利用停止フラグをセットし、該当するオーナーカード利用者のオーナーカードの利用も停止させる(ステップX6)。
このように、カード管理サーバ10は、オーナーカード利用者でもある個人カード利用者の与信状況が悪化し与信不可になった場合には、オーナーカード利用者が代表者である法人の与信の可否に関わらず、個人カードの利用を停止させると共に、オーナーカードの利用も停止させるので、カード管理サーバ10の管理者は、個人カードの利用のみならずオーナーカードの利用における長期支払い不良や貸し倒れなどのリスクを回避できる。
一方、カード管理サーバ10は、オーナーカード利用者管理データ12d3に含まれるオーナーカード利用者が代表者である法人の与信状況を取得し、当該法人の与信不可となっても、個人カード利用者管理データ12d1から取得する該当する個人の与信状況が与信可である場合、オーナーカードの利用は停止させるが個人カードの利用は停止させない。
これにより、カード管理サーバ10は、個人カード利用者に対して、当該個人カード利用者が代表者である法人の資金繰りが悪化しても、継続してその個人に対する生活面での資金繰りに寄与できる。
<カード退会機能>
図29は、カード管理サーバ10のカード退会処理を示すフローチャートである。
カード退会処理は、原則として、カード管理サーバ10の管理者がカード利用者からの電話連絡による退会の申し出に応じて行なうが、以下に説明するように、カード管理サーバ10が利用者端末20との通信に基づき実行してもよい。
カード管理サーバ10において、利用者端末20から個人カード利用者管理データ12d1に含まれる個人カード利用者の退会要求が受信された場合(ステップY1(Yes))、制御部11は、オーナーカード利用者管理データ12d3に基づいて、当該個人カード利用者でもあるオーナーカード利用者にオーナーカードが発行されているかを判定する(ステップY2)。
制御部11は、個人カードの退会要求を受信した個人カード利用者が、オーナーカード発行中のオーナーカード利用者でもある場合(ステップY2(Yes)))、個人カードの退会不可通知を利用者端末20へ送信する(ステップY3)。
一方、制御部11は、個人カードの退会要求を受信した個人カード利用者に、オーナーカードを発行していない場合(ステップY2(No)))、当該個人カード利用者に対する個人カードの退会処理を実行する(ステップY3)。
これにより、カード管理サーバ10は、個人カード利用者の信用の上で、当該個人カード利用者が代表者であるオーナーカード利用者にオーナーカードを発行している場合、その信用の基礎である個人カードの退会はさせないようにすることで、個人カードおよびオーナーカードの利用を継続的且つ適切に管理できる。
(実施形態のまとめ)
実施形態のカード管理システム1によれば、カード管理サーバ10は、個人カード利用者管理データ12d1に基づいて、カードランクの高い、例えばゴールドカードやプラチナカードの個人カード利用者であって、その与信状況が与信可で且つ職業・役職が法人の代表者である個人カード利用者を、オーナーカード利用者になり得る対象(オーナーカード利用候補者)として予め抽出する(事前審査)。そして、利用者端末20の操作に応じたオーナーカード入会受け付け処理での申し込み後審査(法人与信審査)によって、オーナーカードの申し込みを行なった個人カード利用者に対してオーナーカード(デジタルカード(券面カードは郵送))を発行する。カード管理サーバ10は、オーナーカード利用者の利用者端末20の操作に従って借入れ申し込みの一連の処理を完了させる。
従って、法人の代表者である個人カード利用者は、素早く且つ容易にオーナーカード利用者となり、例えば資金繰りに役立つ借入れを行なうことができる。
また、カード管理サーバ10は、オーナーカード利用データ12d4に含まれるオーナーカードの利用状況と支払状況とに基づき、オーナーカードの利用限度額を自動で段階的に増額すると共に、その適用金利を増額した利用限度額に応じた金利に下げて変更する。
従って、カード管理サーバ10は、オーナーカード利用者がオーナーカードを利用すればするほどにオーナーカード利用者の資金繰りに寄与できる。
また、カード管理サーバ10は、オーナーカードのホーム画面GS1に、オーナーカードの利用状況と支払状況とに基づき算出した、ショッピング用の限度額増額達成率ゲージRsと借入れ用の限度額増額達成率ゲージRdとを表示させる。
従って、オーナーカード利用者は、利用限度額が次の段階に増額されるまでの過程(次の利用可能枠までの道のり)をグラフとして見ることができ、例えば、後の資金繰りの計画に役立てることができる。
また、カード管理サーバ10は、オーナーカード利用者の利用者端末20の操作に従って、オーナーカード利用データ12d4に含まれる分割払いの利用者任意の借入れ情報(債権情報)を対象に、その返済回数を利用者任意の返済回数に増やして変更し、借入れの返済(支払い)を調整する。
従って、オーナーカード利用者は、例えば、資金繰りが厳しい状況である場合、容易に任意の借入れの毎月の返済額を減らして当面の資金繰りを改善できる。
また、カード管理サーバ10は、オーナーカード利用者の利用者端末20の操作に従って、オーナーカード利用データ12d4に含まれる分割払いの利用者任意の借入れ情報(債権情報)を対象に、その返済回数を利用者任意の返済回数分繰り上げ返済するよう変更し、借入れの返済(支払い)を調整する。
従って、オーナーカード利用者は、例えば、資金繰りに余裕のある状況である場合、容易に任意の借入れの返済回数を減らすべく繰り上げ返済をして資金繰りへの負担をより早期に軽減できる。
また、カード管理サーバ10は、オーナーカード利用者でもある個人カード利用者の与信状況が悪化し与信不可になった場合には、オーナーカード利用者が代表者である法人の与信の可否に関わらず、個人カードの利用を停止させ、オーナーカードの利用も停止させる。
従って、カード管理サーバ10の管理者は、個人カードの利用のみならずオーナーカードの利用における長期支払い不良や貸し倒れなどのリスクを回避できる。
また、カード管理サーバ10は、オーナーカード利用者管理データ12d3に含まれるオーナーカード利用者が代表者である法人の与信状況を取得し、当該法人の与信不可となっても、個人カード利用者管理データ12d1から取得する該当する個人の与信状況が与信可である場合、オーナーカードの利用は停止させるが個人カードの利用は停止させない。
従って、カード管理サーバ10は、個人カード利用者に対して、当該個人カード利用者が代表者である法人の資金繰りが悪化しても、継続してその個人に対する生活面での資金繰りに寄与できる。
また、カード管理サーバ10は、個人カード利用者が代表者であるオーナーカード利用者にオーナーカードを発行している場合、当該個人カード利用者の利用者端末20から個人カードの退会要求が受信されても個人カードの退会はさせない。
従って、カード管理サーバ10は、個人カード利用者の信用の上でオーナーカードを発行したオーナーカード利用者でもある個人カード利用者の個人カードおよびオーナーカードの利用を継続的且つ適切に管理できる。
よって、実施形態のカード管理システム1によれば、法人の代表者(オーナー)に対し、資金繰りを容易に行なわせることが可能になる。
前記各実施形態において記載したカード管理システム1のカード管理サーバ10と利用者端末20とによる各処理の手法、すなわち、図7のフローチャートに示すオーナーカード対象利用者抽出処理、図8のフローチャートに示すオーナーカード入会受け付け処理、図10のフローチャートに示す利用限度額増額処理、図11のフローチャートに示すオーナーカード利用者対応処理、図12のフローチャートに示す借入れ処理、図17のフローチャートに示す支払い調整処理、図18のフローチャートに示す返済回数変更処理、図23のフローチャートに示す繰り上げ返済処理、図28のフローチャートに示すカード利用停止処理、図29のフローチャートに示すカード退会処理などの各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピ(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体に格納して配布することができる。
また、前記各実施形態の各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク上を伝送させることができ、このプログラムデータを、通信ネットワークに接続された電子機器のコンピュータ(プロセッサ)の通信部によって取り込むことで、前述した各種の機能を実現することもできる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。